JPH09215485A - 鮮度保持剤 - Google Patents
鮮度保持剤Info
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- JPH09215485A JPH09215485A JP4802696A JP4802696A JPH09215485A JP H09215485 A JPH09215485 A JP H09215485A JP 4802696 A JP4802696 A JP 4802696A JP 4802696 A JP4802696 A JP 4802696A JP H09215485 A JPH09215485 A JP H09215485A
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製品包装袋内の食肉類や野菜、果実類の鮮度
を長期に恒って保持することのできる優れた鮮度保持剤
を提供する。 【解決手段】 イソチオシアン酸化合物、ヒノキ抽出物
及び静菌性植物油から選ばれた少なくとも１種の静菌成
分並びに界面活性剤を配合してなる鮮度保持剤である。
を長期に恒って保持することのできる優れた鮮度保持剤
を提供する。 【解決手段】 イソチオシアン酸化合物、ヒノキ抽出物
及び静菌性植物油から選ばれた少なくとも１種の静菌成
分並びに界面活性剤を配合してなる鮮度保持剤である。
Description
【０００１】
【発明の背景】本発明は肉、魚、野菜などの鮮度を長期
にわたり保持することのできる鮮度保持剤に関する。
にわたり保持することのできる鮮度保持剤に関する。
【０００２】近年、弁当や総菜、あるいは野菜、肉、鮮
魚等の食料品は、発泡ポリスチレンなどのプラスチック
容器の上からポリエチレン又はポリプロピレンなどのフ
ィルムでオーバーラップされていたり、あるいは蓋をさ
れて店頭あるいは流通過程に置かれることが多い。これ
ら食料品の鮮度保持剤として、わさびやからし等の抽出
物に含まれるイソチオシアン酸アリル(CH2=CHCH2NCS)が
注目されている。イソチオシアン酸アリルは水に難溶性
で揮発性の高い液体であるが、病原菌の繁殖を抑制し、
特に食中毒菌である大腸菌、黄色ブドウ球菌、プロテウ
ス属菌、腸ビブリオ菌に対する抗菌性を有しており、魚
肉類、畜肉類の鮮度保持剤として有効である。また、イ
ソチオシアン酸アリルは野菜、果実等の老化ホルモンと
して知られるエチレンの発生を抑制し、野菜、果実の老
化を防ぐため、これらの鮮度保持剤としても有用であ
る。このようなイソチオシアン酸アリルによる鮮度保持
作用は気相接触によるため低濃度(０.３ppm程度)でも効
果を生ずる。また、イソチオシアン酸アリルを主成分と
するわさび抽出物、からし抽出物は食品添加物として認
められており、安心して食品と共に冷蔵庫内に用いるこ
とができる。
魚等の食料品は、発泡ポリスチレンなどのプラスチック
容器の上からポリエチレン又はポリプロピレンなどのフ
ィルムでオーバーラップされていたり、あるいは蓋をさ
れて店頭あるいは流通過程に置かれることが多い。これ
ら食料品の鮮度保持剤として、わさびやからし等の抽出
物に含まれるイソチオシアン酸アリル(CH2=CHCH2NCS)が
注目されている。イソチオシアン酸アリルは水に難溶性
で揮発性の高い液体であるが、病原菌の繁殖を抑制し、
特に食中毒菌である大腸菌、黄色ブドウ球菌、プロテウ
ス属菌、腸ビブリオ菌に対する抗菌性を有しており、魚
肉類、畜肉類の鮮度保持剤として有効である。また、イ
ソチオシアン酸アリルは野菜、果実等の老化ホルモンと
して知られるエチレンの発生を抑制し、野菜、果実の老
化を防ぐため、これらの鮮度保持剤としても有用であ
る。このようなイソチオシアン酸アリルによる鮮度保持
作用は気相接触によるため低濃度(０.３ppm程度)でも効
果を生ずる。また、イソチオシアン酸アリルを主成分と
するわさび抽出物、からし抽出物は食品添加物として認
められており、安心して食品と共に冷蔵庫内に用いるこ
とができる。
【０００３】このため、イソチオシアン酸化合物を紙状
物や鉱物等の担体に含浸させて商品と共に包装容器、包
装袋内に入れ、食品等の鮮度保持に用いることも試みら
れている。しかしながら、このような鮮度保持剤を食料
品など商品と共に用いても有効成分であるイソチオシア
ン酸アリルが短時間で包装外へ揮散し、殆ど鮮度保持効
果はなくなる。食品の鮮度保持のためには適度の濃度
(２〜３ppm)で一定の揮散が長期にわたり維持される必
要がある。
物や鉱物等の担体に含浸させて商品と共に包装容器、包
装袋内に入れ、食品等の鮮度保持に用いることも試みら
れている。しかしながら、このような鮮度保持剤を食料
品など商品と共に用いても有効成分であるイソチオシア
ン酸アリルが短時間で包装外へ揮散し、殆ど鮮度保持効
果はなくなる。食品の鮮度保持のためには適度の濃度
(２〜３ppm)で一定の揮散が長期にわたり維持される必
要がある。
【０００４】また、ヒノキ抽出物や、ユーカリ油、ガー
リック油などの植物油は静菌作用を有することが報告さ
れている。
リック油などの植物油は静菌作用を有することが報告さ
れている。
【０００５】
【発明の目的及び概要】本発明の目的は、静菌作用、エ
チレン抑制作用及び湿度調整作用を備え、製品包装袋内
の生の食肉類、魚肉、野菜、果実類の鮮度を１０〜１５
日の長期にわたって保持することのできる優れた鮮度保
持剤を提供することにある。本発明者らは前記の課題に
ついて鋭意研究を行った結果、特定の静菌成分と界面活
性剤とを組み合わせることにより前記課題を解決し得る
との知見を得て本発明を完成するに至った。
チレン抑制作用及び湿度調整作用を備え、製品包装袋内
の生の食肉類、魚肉、野菜、果実類の鮮度を１０〜１５
日の長期にわたって保持することのできる優れた鮮度保
持剤を提供することにある。本発明者らは前記の課題に
ついて鋭意研究を行った結果、特定の静菌成分と界面活
性剤とを組み合わせることにより前記課題を解決し得る
との知見を得て本発明を完成するに至った。
【０００６】本発明はイソチオシアン酸化合物、ヒノキ
抽出物及び静菌性植物油から選ばれた少なくとも１種の
静菌成分並びに界面活性剤を配合してなる鮮度保持剤を
提供するものである。
抽出物及び静菌性植物油から選ばれた少なくとも１種の
静菌成分並びに界面活性剤を配合してなる鮮度保持剤を
提供するものである。
【０００７】
（ａ）静菌成分 本発明鮮度保持剤の静菌成分としては、イソチオシアン
酸化合物、ヒノキ抽出物、あるいはユーカリ油など静菌
性を有する植物油が用いられる。
酸化合物、ヒノキ抽出物、あるいはユーカリ油など静菌
性を有する植物油が用いられる。
【０００８】イソチオシアン酸化合物としては、イソチ
オシアン酸アリル、イソチオシアン酸ブチルおよびその
誘導体が挙げられ、特にイソチオシアン酸アリルが好ま
しい。また、これらイソチオシアン酸化合物は天然品、
合成品のいずれであってもよい。さらに、これらを有効
成分として含有するわさび抽出物、からし抽出物であっ
てもよい。
オシアン酸アリル、イソチオシアン酸ブチルおよびその
誘導体が挙げられ、特にイソチオシアン酸アリルが好ま
しい。また、これらイソチオシアン酸化合物は天然品、
合成品のいずれであってもよい。さらに、これらを有効
成分として含有するわさび抽出物、からし抽出物であっ
てもよい。
【０００９】ヒノキ抽出物は静菌作用のあるヒノキチオ
ールを含んでいる。また、静菌性を有する植物油として
は、ユーカリ油、ガーリック油、シソ油、タケオイル、
ローズ油、レモンオイルなどが挙げられる。これらの植
物油はユーカリ、ガーリック、シソ、タケ、ローズ、レ
モンより得られる植物油であり、これらについては従来
も野菜等の鮮度保持効果について検討されている。
ールを含んでいる。また、静菌性を有する植物油として
は、ユーカリ油、ガーリック油、シソ油、タケオイル、
ローズ油、レモンオイルなどが挙げられる。これらの植
物油はユーカリ、ガーリック、シソ、タケ、ローズ、レ
モンより得られる植物油であり、これらについては従来
も野菜等の鮮度保持効果について検討されている。
【００１０】これらの静菌成分は単独で用いてもよく、
２種以上を混合して用いてもよい。鮮度保持剤中におけ
るこれら静菌成分の配合量は、イソチオシアン酸化合
物、ヒノキ抽出物の場合０.０１〜１５重量％、他の静
菌成分の場合０.１〜１５％であり、好ましくは０.１〜
５重量％である。静菌成分の配合量がこれより少ないと
鮮度保持効果が充分でなく、一方これより多くても効果
は向上しない。
２種以上を混合して用いてもよい。鮮度保持剤中におけ
るこれら静菌成分の配合量は、イソチオシアン酸化合
物、ヒノキ抽出物の場合０.０１〜１５重量％、他の静
菌成分の場合０.１〜１５％であり、好ましくは０.１〜
５重量％である。静菌成分の配合量がこれより少ないと
鮮度保持効果が充分でなく、一方これより多くても効果
は向上しない。
【００１１】（ｂ）界面活性剤 界面活性剤としては、脂肪酸エステル型界面活性剤、ア
ミノ酸型界面活性剤などが挙げられる。
ミノ酸型界面活性剤などが挙げられる。
【００１２】脂肪酸エステル型界面活性剤としては、シ
ョ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ホリオキシエチレン脂肪酸エステルなどが挙
げられ、ＨＬＢは１〜１９であるのが好ましい。
ョ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ホリオキシエチレン脂肪酸エステルなどが挙
げられ、ＨＬＢは１〜１９であるのが好ましい。
【００１３】また、アミノ酸型界面活性剤としては、ヤ
シ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミド
プロピルベタイン、２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチ
ル−Ｎ−ヒドロキシエチルインダリニウムベタイン等の
ベタイン系両性界面活性剤や、アニオン系のＬ−グルタ
ミン酸と天然脂肪酸から製造された下式：
シ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミド
プロピルベタイン、２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチ
ル−Ｎ−ヒドロキシエチルインダリニウムベタイン等の
ベタイン系両性界面活性剤や、アニオン系のＬ−グルタ
ミン酸と天然脂肪酸から製造された下式：
【化１】 にて示される基本構造を有するＮ−ヤシ油脂肪酸アシル
−Ｌ−グルタミン酸塩などが挙げられる。
−Ｌ−グルタミン酸塩などが挙げられる。
【００１４】これらの界面活性剤は、前記天然静菌剤と
の相溶性がよく、その揮発速度を調節すると共に水分を
吸収する。これら界面活性剤は単独で用いてもよく、又
は２種以上を混合して用いてもよい。
の相溶性がよく、その揮発速度を調節すると共に水分を
吸収する。これら界面活性剤は単独で用いてもよく、又
は２種以上を混合して用いてもよい。
【００１５】鮮度保持剤中におけるこれら界面活性剤の
配合量は、１〜９０重量％であり、好ましくは１０〜３
０重量％である。界面活性剤の配合量がこれより少ない
と充分な揮散抑制効果が得られず、一方これより多くて
も揮散抑制効果の向上はない。
配合量は、１〜９０重量％であり、好ましくは１０〜３
０重量％である。界面活性剤の配合量がこれより少ない
と充分な揮散抑制効果が得られず、一方これより多くて
も揮散抑制効果の向上はない。
【００１６】これら界面活性剤は、ヒノキ抽出物など前
記静菌成分をよく溶解し、揮発性の強いからし抽出物な
どの静菌成分の蒸発も抑制する。また、界面活性剤の濃
度により蒸発速度を種々に調整することができ、液状、
ペースト状、ゲル状など様々な形態の鮮度保持剤とする
こともできる。
記静菌成分をよく溶解し、揮発性の強いからし抽出物な
どの静菌成分の蒸発も抑制する。また、界面活性剤の濃
度により蒸発速度を種々に調整することができ、液状、
ペースト状、ゲル状など様々な形態の鮮度保持剤とする
こともできる。
【００１７】（ｃ）その他の成分 本発明の鮮度保持剤には、性能の向上や形態の調製のた
め、適宜の成分を配合することができ、例えば、天然粘
質多糖類、水、アルコール、グリセリン、グリセリン重
合体を配合することができる。
め、適宜の成分を配合することができ、例えば、天然粘
質多糖類、水、アルコール、グリセリン、グリセリン重
合体を配合することができる。
【００１８】天然粘質多糖類(天然糊料)としては、例え
ばジュランガム、グアーガム、ローカストビーンガム、
キサンタンガム、タラガム、カラギーナン、寒天、ファ
ーセラン、タンマリンドガム、カードラン、メトキシペ
クチン、プルラン、アラビアガム、アルギン酸及びその
塩類、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン等
の天然多糖類などが挙げられ、特にキサンタンガム、タ
マリンドガムが好ましい。これら天然粘質多糖類の配合
量は鮮度保持剤中、１〜１０重量％であるのが好まし
い。
ばジュランガム、グアーガム、ローカストビーンガム、
キサンタンガム、タラガム、カラギーナン、寒天、ファ
ーセラン、タンマリンドガム、カードラン、メトキシペ
クチン、プルラン、アラビアガム、アルギン酸及びその
塩類、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン等
の天然多糖類などが挙げられ、特にキサンタンガム、タ
マリンドガムが好ましい。これら天然粘質多糖類の配合
量は鮮度保持剤中、１〜１０重量％であるのが好まし
い。
【００１９】アルコールとしては、エチルアルコール、
イソプロピルアルコールなどが挙げられ、特にエチルア
ルコールが好ましい。アルコールの配合量は鮮度保持剤
中、１〜５重量％であるのが好ましい。
イソプロピルアルコールなどが挙げられ、特にエチルア
ルコールが好ましい。アルコールの配合量は鮮度保持剤
中、１〜５重量％であるのが好ましい。
【００２０】グリセリンは界面活性剤と同様に静菌成分
をよく溶解し、その配合濃度により静菌成分の揮発を調
整することができる。グリセリンは水分を吸収する作用
があるが低湿度の環境では水分を放出し、湿度の高い環
境下では水分を吸収し、密閉されたパック内の湿度の調
整を行う。グリセリンの配合量は鮮度保持剤中、２０〜
８０重量％であるのが好ましい。
をよく溶解し、その配合濃度により静菌成分の揮発を調
整することができる。グリセリンは水分を吸収する作用
があるが低湿度の環境では水分を放出し、湿度の高い環
境下では水分を吸収し、密閉されたパック内の湿度の調
整を行う。グリセリンの配合量は鮮度保持剤中、２０〜
８０重量％であるのが好ましい。
【００２１】また、ポリグリセリンなどのグリセリン重
合体を用いてもよく、その配合量は鮮度保持剤中、２〜
２０重量％であるのが好ましい。 本発明の鮮度保持剤
は、界面活性剤やグリセリンの配合量により液状、ペー
スト状、ゲル状など種々の形態の鮮度保持剤とすること
ができる。
合体を用いてもよく、その配合量は鮮度保持剤中、２〜
２０重量％であるのが好ましい。 本発明の鮮度保持剤
は、界面活性剤やグリセリンの配合量により液状、ペー
スト状、ゲル状など種々の形態の鮮度保持剤とすること
ができる。
【００２２】これら静菌成分および界面活性剤より本発
明の鮮度保持剤を製造するには、所定量の界面活性剤と
イソチオシアン酸化合物などの静菌成分とを充分に混合
する。なお、本発明の鮮度保持剤に天然粘質多糖類、グ
リセリン、グリセリン重合体などを配合する場合は、こ
れらをあらかじめ加熱し、これに界面活性剤を加えて混
合し、冷却を行った後静菌成分を加えて均一に混合す
る。
明の鮮度保持剤を製造するには、所定量の界面活性剤と
イソチオシアン酸化合物などの静菌成分とを充分に混合
する。なお、本発明の鮮度保持剤に天然粘質多糖類、グ
リセリン、グリセリン重合体などを配合する場合は、こ
れらをあらかじめ加熱し、これに界面活性剤を加えて混
合し、冷却を行った後静菌成分を加えて均一に混合す
る。
【００２３】このようにして得られた鮮度保持剤は、そ
の成分組成により、液状、水あめ状態、ゲル状などの形
態を有し、内部に含有した静菌成分を微量ずつ長期にわ
たって放出する(徐放性)。
の成分組成により、液状、水あめ状態、ゲル状などの形
態を有し、内部に含有した静菌成分を微量ずつ長期にわ
たって放出する(徐放性)。
【００２４】このような種々の形態の鮮度保持剤は、ビ
ニロンフィルム、セロハン／ポリエチレンラミネートフ
ィルム、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム、ポ
リプロピレンフィルムなどの種々の合成樹脂フィルムを
用いヒートシールなど公知の方法により充填、包装して
使用してもよい。また、不織布を用いて包装してもよ
い。このようにすると、静菌成分の揮発性をさらに制
御、抑制することができる。
ニロンフィルム、セロハン／ポリエチレンラミネートフ
ィルム、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム、ポ
リプロピレンフィルムなどの種々の合成樹脂フィルムを
用いヒートシールなど公知の方法により充填、包装して
使用してもよい。また、不織布を用いて包装してもよ
い。このようにすると、静菌成分の揮発性をさらに制
御、抑制することができる。
【００２５】（使用法）フィルムや不織布などにより包
装された鮮度保持剤は、食肉類や野菜のパック内に配置
して用いる。このような鮮度保持剤を配置したパック内
部の天然静菌剤の濃度は長時間(１０〜１５日間)にわた
り適度に保持される。このため、食品の静菌効果が得ら
れると共に野菜類等の老化ホルモンであるエチレンの発
生が抑制され、しかも湿度の調節も行われるため、長期
にわたる鮮度保持効果が得られる。
装された鮮度保持剤は、食肉類や野菜のパック内に配置
して用いる。このような鮮度保持剤を配置したパック内
部の天然静菌剤の濃度は長時間(１０〜１５日間)にわた
り適度に保持される。このため、食品の静菌効果が得ら
れると共に野菜類等の老化ホルモンであるエチレンの発
生が抑制され、しかも湿度の調節も行われるため、長期
にわたる鮮度保持効果が得られる。
【００２６】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【００２７】［実施例１］グリセリン７０ｇを８０℃に
加熱して、これに界面活性剤としてグリセリンモノステ
アリン酸３０ｇを加え、撹拌してペースト状組成物を得
た。このペーストを冷却した後、静菌成分としてからし
抽出物２ｇを加えて鮮度保持組成物を得た。この１ｇを
ラミネートフィルム(不織布／ポリエチレン：厚さ１０
μｍ)で包み鮮度保持剤の分包を製造した。
加熱して、これに界面活性剤としてグリセリンモノステ
アリン酸３０ｇを加え、撹拌してペースト状組成物を得
た。このペーストを冷却した後、静菌成分としてからし
抽出物２ｇを加えて鮮度保持組成物を得た。この１ｇを
ラミネートフィルム(不織布／ポリエチレン：厚さ１０
μｍ)で包み鮮度保持剤の分包を製造した。
【００２８】評価 生しいたけ１００ｇを実施例１にて得られた鮮度保持剤
と共にポリエチレンフィルム（厚さ５０μｍ）のパック
に包装した。つぎに、これを２０℃の雰囲気中に移し
て、生菌増殖状態、カビ発生などの外観について経時的
に観察した。
と共にポリエチレンフィルム（厚さ５０μｍ）のパック
に包装した。つぎに、これを２０℃の雰囲気中に移し
て、生菌増殖状態、カビ発生などの外観について経時的
に観察した。
【００２９】 ［表１］ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例１ 対照品 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 生菌数（個／ｇ） １日 ３ ×１０2 ３.５×１０3 ３日 ２.５×１０2 ４ ×１０4 ５日 ２.５×１０2 ４.５×１０4 ７日 ２.５×１０2 ６ ×１０5 １２日 ３ ×１０2 ６ ×１０7 ─────────────────────────────────── カビ発生状況 １日 − − ３日 − − ５日 − ± ７日 − ＋ １２日 − ＋ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注）−カビ発生なし ±ややカビ発生あり ＋カビ発生あり ［実施例２〜６］表２に記載の成分を静菌成分として用
いた以外は実施例１と同様にして鮮度保持分包を製造し
た。実施例１と同様にして評価した結果を表２に合わせ
示す。なお、表２において各成分の配合量を示す数値の
単位はｇである。
いた以外は実施例１と同様にして鮮度保持分包を製造し
た。実施例１と同様にして評価した結果を表２に合わせ
示す。なお、表２において各成分の配合量を示す数値の
単位はｇである。
【００３０】
【表２】 レポン2000 ：三洋化成(株) ヤシ油脂肪酸アミドプ
ロピルベタイン レオドール430 ：花王(株) テトラオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビット(ＨＬＢ 10.5) DKエステルF110：第一工業製薬品(株) シュガー脂肪酸
エステル イオネットS-85：三洋化成工業(株) ソルビタンモノオ
レエート 表１および表２より明らかなように、実施例にて得られ
た鮮度保持剤の生菌数は１０日放置で１０2〜１０3個／
ｇである。これに対して、鮮度保持剤を用いなかった対
照品の生菌数は１０5程度であった。このように本発明
の鮮度保持剤は、菌の発生数を長期にわたり大幅に抑制
することができる。また、生野菜等が適度な湿度を保っ
た状態になり、良好な鮮度保持効果が得られた。さら
に、本発明の鮮度保持剤は、水、アルコール等の溶液と
することにより殺菌洗浄剤とすることもできる。
ロピルベタイン レオドール430 ：花王(株) テトラオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビット(ＨＬＢ 10.5) DKエステルF110：第一工業製薬品(株) シュガー脂肪酸
エステル イオネットS-85：三洋化成工業(株) ソルビタンモノオ
レエート 表１および表２より明らかなように、実施例にて得られ
た鮮度保持剤の生菌数は１０日放置で１０2〜１０3個／
ｇである。これに対して、鮮度保持剤を用いなかった対
照品の生菌数は１０5程度であった。このように本発明
の鮮度保持剤は、菌の発生数を長期にわたり大幅に抑制
することができる。また、生野菜等が適度な湿度を保っ
た状態になり、良好な鮮度保持効果が得られた。さら
に、本発明の鮮度保持剤は、水、アルコール等の溶液と
することにより殺菌洗浄剤とすることもできる。
【００３１】
【発明の効果】本発明の鮮度保持剤は、製品包装袋内の
食肉類や野菜、果実類の鮮度を長期に恒って保持するこ
とができる。
食肉類や野菜、果実類の鮮度を長期に恒って保持するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ２３Ｂ 7/10 9282−4Ｂ Ａ２３Ｂ 7/10 Ａ 7/14 9282−4Ｂ 7/14 Ａ２３Ｌ 3/349 Ａ２３Ｌ 3/349 3/3517 3/3517 3/3562 3/3562
Claims (6)
- 【請求項１】 イソチオシアン酸化合物、ヒノキ抽出物
及び静菌性植物油から選ばれた少なくとも１種の静菌成
分並びに界面活性剤を配合してなる鮮度保持剤。 - 【請求項２】 イソチオシアン酸化合物がわさび抽出物
またはからし抽出物として配合されている請求項１の鮮
度保持剤。 - 【請求項３】 静菌性植物油がユーカリ油、ガーリック
油、シソ油、タケオイル、ローズ油及びレモンオイルか
ら選ばれた少なくとも１種の植物油である請求項１の鮮
度保持剤。 - 【請求項４】 界面活性剤が脂肪酸エステル系及びアミ
ノ酸型界面活性剤から選ばれた少なくとも１種の界面活
性剤である請求項１の鮮度保持剤。 - 【請求項５】 さらに天然粘質多糖類を配合すると共
に、水及び／又はアルコールを配合してなる請求項１の
鮮度保持剤。 - 【請求項６】 グリセリン及び／又はグリセリン重合体
を配合してなる請求項１の鮮度保持剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4802696A JPH09215485A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 鮮度保持剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4802696A JPH09215485A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 鮮度保持剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09215485A true JPH09215485A (ja) | 1997-08-19 |
Family
ID=12791807
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4802696A Pending JPH09215485A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 鮮度保持剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09215485A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004509636A (ja) * | 2000-09-28 | 2004-04-02 | ジャパン クリーン システム ニューヨーク インコーポレイテッド | 食品用水性殺菌／消毒剤 |
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