JPH09214636A - データ埋め込み音声通信方法及び装置 - Google Patents

データ埋め込み音声通信方法及び装置

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JPH09214636A
JPH09214636A JP8021108A JP2110896A JPH09214636A JP H09214636 A JPH09214636 A JP H09214636A JP 8021108 A JP8021108 A JP 8021108A JP 2110896 A JP2110896 A JP 2110896A JP H09214636 A JPH09214636 A JP H09214636A
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JP8021108A
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Kineo Matsui
甲子雄 松井
Yasuhiro Nakamura
康弘 中村
Samupaibuun Natautsuto
サムパイブーン ナタウット
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TATEBA SYST KK
Original Assignee
TATEBA SYST KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】音声情報に文字情報をディジタルで埋め込み、
通信をする。 【解決手段】標本化手段2と、量子化手段3と、文字情
報入力手段4と、量子化出力103を8ビットの符号に
変換し、該8ビット符号の内の下位nビット(n=3)
を、音声符号104の内のnビットで置き換えることに
より文字情報埋め込み音声信号105を生成する符号化
手段5と、該文字情報埋め込み音声信号105をフレー
ム化してなるディジタル出力106を通信路へ送出する
フレーム化手段6とを送信側に備え、多重化したディジ
タル入力106を通信路から受信し、自己のチャネルの
文字情報埋め込み音声信号107を取り出すチャネル分
解手段7と、文字情報埋め込み音声信号107から文字
情報110を復号するとともに、文字情報埋め込み音声
信号108を出力する復号手段8と、信号108をアナ
ログの音声信号109に変換する低域フィルタ9とを受
信側に備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル符号化
した音声に、文字などを符号化したデータを埋め込んで
通信するデータ埋め込み音声通信方法及び装置に関し、
特に入力のアナログ音声をディジタル化する際に不可避
な量子化雑音を該アナログ音声入力と無相関化するのに
導入されていたいわゆるディザ(dither)の技術を応用
したデータ埋め込み音声通信方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア環境が整うにつれて、画
像や音声、テキストなどの情報を容易にコンピュータに
取り込み、送受信できるシステムが提供されつつある。
従来マルチメディア処理において、各メディアは独立な
ファイルとして扱われていたが、これらを融合もしくは
統合することができるならば、その取扱いが簡単にな
る。そのような観点からすでに、冗長度の大きい画像情
報に対して文字情報を埋め込む試みがなされており、例
えば本願発明者の松井甲子雄著、森北出版、1993
年、「画像深層暗号」なる技術書〔以下、文献1とい
う〕に詳しい記述がなされている。
【0003】音声情報に文字情報を埋め込む技術に関す
る文献は少ないが、例えば R.Steele,D.Vitello,"Simul
taneous Transmission of Speech and Data Using Code
-Breaking Techniques",B.S.T.J,Vol.60,No.9,pp.2081-
2105(1981)〔以下、文献2という〕及び W.C.Wong,R.St
eele,C.S.Xydeas,"Transmitting Data on the Phaseof
Speech Signals",B.S.T.J,Vol.61,No.10,pp.2947-2970
(1982)〔以下、文献3という〕がある。これら文献2及
び3では、電話を用いた音声通信において、文字情報を
同時に送信する方法を提案しているが、これらはアナロ
グ系における音声情報と文字情報の一つの合成例であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】文献2及び3に示され
た音声情報と文字情報との合成では、両方の情報がアナ
ログの状態のときに合成をするので、通信における情報
の秘匿ための暗号化が困難であり、また通信路の途中で
雑音などにより文字情報が変化すると誤り訂正が困難で
ある。文字情報の暗号化や誤り訂正は、通信する情報の
ディジタル化により容易になる。そこで、本発明の目的
は、ディジタルの音声情報にディジタルのデータを埋め
込んで通信する方法及び装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明は次の手段を提供する。
【0006】アナログの音声信号の標本化により該ア
ナログの音声信号の標本値を生成し、該標本値の量子化
により該標本値を離散的な値に変換し、該離散的な値を
m(mは2以上の整数)ビットの符号に変換し、前記m
ビット符号の内の下位nビット(nは、1以上でm未満
の整数)を前記音声信号とは相関のないデータのビット
で置き換えることにより該データを埋め込んだ音声信号
を生成し、該データ埋め込み音声信号を送信装置から受
信装置へ通信路を介して送信する音声通信方法であり、
前記データ埋め込み音声信号における前記下位nビット
が、文字情報、画像情報、前記音声信号以外の音声の情
報、コンピュータプログラムリスト等を符号化してなる
データ又は該データの一部を構成するビットであること
を特徴とするデータ埋め込み音声通信方法。
【0007】音声情報にデータを埋め込んでデータ埋
め込み音声情報を生成し、該データ埋め込み音声情報の
通信をするデータ埋め込み音声通信方法において、前記
音声情報をm(mは2以上の整数)ビットの符号で表
し、そのmビットの音声符号の下位nビット(nは、1
以上でm未満の整数)を前記データを表す符号で置き換
えることによりデータを埋め込んだ音声符号を生成し、
該データ埋め込み音声符号を送信装置から受信装置へ通
信路を介して送信するデータ埋め込み音声通信方法。
【0008】アナログの音声信号の標本化により該ア
ナログの音声信号の標本値を生成する標本化手段と、該
標本値の量子化により該標本値を離散的な値に変換する
量子化手段と、該離散的な値をm(mは2以上の整数)
ビットの符号に変換し、前記mビット符号の内の下位n
ビット(nは、1以上でm未満の整数)を前記音声信号
とは相関のないデータのビットで置き換えることにより
該データを埋め込んだ音声信号を生成する符号化手段
と、該データ埋め込み音声信号で搬送波を変調した被変
調波を生成し、該被変調波を通信路へ送出する変調手段
と、文字情報、画像情報、前記音声信号以外の音声の情
報、コンピュータプログラムリスト等を符号化してなる
データを入力する手段とを送信側に備え、前記通信路か
ら前記被変調波を受信し、該被変調波から前記データ埋
め込み音声信号を復号する復号手段と、該データ埋め込
み音声信号をアナログ音声信号に変換するディジタル・
アナログ変換手段とを受信側に備え、前記符号化手段は
前記データを構成するビットを前記下位nビットとし、
前記復号手段は、復号した前記データ埋め込み音声信
号における前記下位nビットの情報から前記データを復
号することを特徴とするデータ埋め込み音声通信装置。
【0009】音声情報にデータを埋め込んでデータ埋
め込み音声情報を生成し、該データ埋め込み音声情報を
通信路に送信する送信装置と、該データ埋め込み音声情
報を前記通信路を介して受信し、前記音声情報及びデー
タを分けて出力する受信装置とを備えてなるデータ埋め
込み音声通信装置において、前記送信装置は、前記音声
情報をm(mは2以上の整数)ビットの符号で表し、該
mビットの音声符号の下位nビット(nは、1以上でm
未満の整数)を前記データを表す符号で置き換えること
によりデータを埋め込んだ音声符号を生成し、該データ
埋め込み音声符号を前記通信路へ送信し、前記受信装置
は、前記データ埋め込み音声符号を前記通信路から受信
し、該データ埋め込み音声符号における下位nビットで
前記データを再生し、該データを出力するとともに、前
記データ埋め込み音声符号をアナログ音声信号に変換
し、該アナログ音声信号を前記音声情報として出力する
ことを特徴とするデータ埋め込み音声通信装置。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、アナログの音声信号を
ディジタル化して音声を符号化し、元来符号化してコン
ピュータで扱われているデータをディジタル音声情報に
埋め込む方法および装置である。本明細書では、文字、
画像、音声、コンピュータプログラムリスト等を符号化
してなる情報をデータと呼ぶ。実用されている符号は、
2値符号である。また、音声情報としては人間の声を対
象とする。
【0011】まず、その音声ディジタル信号の一部を借
用してデータを埋め込み、蓄積または伝送することを考
える。この埋め込み処理により、表面上は音声信号の伝
送のみとなり、データは分散して隠蔽されてしまうの
で、秘匿効果をもたらすことにもなる。なお、埋め込み
情報のキャリアとして作用する音声信号もディジタル化
されているからデータであるが、本明細書では、そのデ
ィジタル音声信号の下位ビットに代替されて、該ディジ
タル音声信号に埋め込まれて伝送される情報だけをデー
タと称する。この埋め込み処理は、音声信号の量子化時
にディザ化する手法に似て、音声信号を主たる信号と見
るならば、音声信号にノイズを加える処理になる。
【0012】図1は、本発明「データ埋め込み音声通信
装置」の一実施の形態である文字情報埋め込み音声通信
装置を概念的に示すブロック図である。この図1の装置
はパーソナルコンピュータやワークステーションで実現
される。
【0013】人間の口腔から発声されたアナログ波をマ
イクロホンからコンピュータ内に入力し、図1に従って
処理する。音声波はディジタル信号に変換されるので、
アナログ信号に比較し、たやすくディジタル的な処理を
実行できる。この入力周波数を300〜3400Hzと
仮定し、アナログ入力100を8ビットで量子化する。
【0014】図1の装置において、マイクロホンから送
られたアナログ入力100は低域フィルタ1で3400
Hz以上の成分を除去される。標本化手段2では、低域
フィルタ1の出力101を8kHzで標本化する。量子
化手段3では、標本値102を128ステップに量子化
し、量子化出力(離散値)103を生成する。文字情報
入力手段4は、8ビットで符号化した文字符号の入力手
段である。符号化手段5では、まず量子化出力103を
8ビット(前述のm=8)の2進符号化し、2進符号の
音声データを生成する。次ぎに、8ビットの音声符号の
うちの下位nビット(nは1以上で7以下の整数。実用
上nは4以下)を、文字符号104を構成する8ビット
のうちのnビット分と置き換える。この置換により、文
字情報埋め込み音声符号が生成され、文字情報埋め込み
音声信号105として出力される。フレーム構成手段6
では、8ビットの文字情報埋め込み音声信号105にフ
レーム同期パルスを加えて、フレーム化したデジタル出
力106を生成し、通信路に送出する。チャネル分解手
段7では、通信路で多重化されたディジタル出力106
を通信路から受け、自らに割り当てられたチャネルの同
期パルスを識別し、当該自チャネルのディジタル入力1
07を抽出する。復号手段8では、そのディジタル入力
107から文字情報埋め込み音声符号を復号し、文字情
報埋め込み音声信号108として出力する。また、復号
手段8では、その文字情報埋め込み音声符号の下位nビ
ットから、文字符号110を構成する。文字情報記録手
段10は、その文字符号110を記憶し、紙に印字する
か又はディスプレイに表示する。低域フィルタ9は、文
字情報埋め込み音声信号108をアナログ音声信号に変
換し、アナログ出力109として出力する。
【0015】以上に図1の文字情報埋め込み音声通信装
置の作用について概略を述べたが、図1の装置の作動原
理について以下に詳しく説明する。
【0016】通常、量子化により入力のアナログ信号と
量子化出力との誤差分が量子化歪みとなって、雑音の発
生源となる。この誤差成分は入力信号の変化が激しい信
号では白色雑音となるが、入力レベルが低く量子化ステ
ップ数が少ない信号、あるいはごくゆっくりと変化する
信号に対しては量子化雑音は入力と強い相関のある歪と
なる。たとえば、その関係を図2に示す。
【0017】図2(a)の正弦波を入力信号として、こ
の入力信号の2倍の標本化周波数で標本化し、量子化す
ると、量子化出力は同図(b)の如くの方形波となり、
この(b)の波形と(a)の波形との差の波形が同図
(c)の量子化雑音となる。この量子化雑音には入力の
正弦波と強い相関がある。図2(a)の正弦波は量子化
ステップ数が少ない信号の例である。この例では、標本
化周波数との関係から、正弦波の入力信号はあたかも方
形波入力の如くであり、量子化出力はパルス性の量子化
雑音を有しており、強いレベルの高調波を含んでいる。
【0018】図3(a)は量子化手段への入力レベル
(横軸)と量子化出力(縦軸)との関係を示し、図3
(b)は入力レベル(横軸)と量子化雑音のレベル(縦
軸)との関係を示す。図3は、入力信号レベルがゆるや
かに変化すると、量子化ステップ幅Δごとに強い量子化
雑音が発生することを示している。
【0019】ディザによる量子化雑音の低減については
大賀、山崎、金田:音響システムとデジタル処理、電子
情報通信学会、第3章、pp.55-71(1995)〔以下、文献4
という〕に詳しく説明されており、図4、図5及び図6
は文献4に掲載されている図である。図4は、横軸に時
間、縦軸にレベルをとって、オシロスコープに表示した
波形図である。図4(a)は、図2(a)と同じ正弦波
の信号であり、量子化しようとする入力信号である。同
図(b)はディザ信号である。ディザ信号は、入力信号
の量子化ステップ幅Δの1/2〜2倍程度の振幅の白色
雑音である。図4(c)は同図(a)の入力信号に同図
(b)のディザ信号を加算した信号である。図4(d)
は、同図(c)のアナログ信号を量子化した信号をオシ
ロスコープに表示したときに見られる波形である。図4
(e)は同図(d)の信号をアナログ変換した信号であ
る。図4(f)は同図(e)の信号に含まれる量子化雑
音を示す図である。
【0020】図5(a)は、入力信号に図4(b)のデ
ィザ信号を加算することにより、入力信号を図4(c)
の如くにディザ化してから量子化したときに、入力レベ
ル(横軸)と量子化出力(縦軸)との関係を示す図であ
る。また図5(b)では、その量子化出力における入力
レベル(横軸)と量子化雑音(縦軸)との関係を示す図
である。
【0021】図6(a)は、入力レベル(横軸)と、図
4(e)に相当するディザ減算信号(縦軸)との関係を
示す。同図(b)は、入力レベル(横軸)と、図4
(f)に相当する量子化雑音との関係を示す。
【0022】図4(f)及び図6(b)に示されている
ように、ディザ化により量子化雑音は入力信号と相関を
有せず、量子化出力には入力信号の高調波成分はほとん
どない。
【0023】上述のように、入力信号の量子化ステップ
幅Δの1/2〜2倍程度の振幅のディザ信号を加算し、
量子化出力をランダム化することにより入力信号と量子
化雑音の無相関化が行える。この処理により、入力値と
量子化出力の期待値とを一致させることができる。この
ディザ導入の目的は、雑音によるマスキング処理にある
のではなく、あくまでも入力と量子化雑音の無相関化、
すなわち量子化出力における高調波の抑制にある。
【0024】本発明では、そのディザ信号のかわりに文
字情報等のデータを用いて、入力信号の高調波成分が量
子化雑音に強く現れるのを抑制する。ディザ信号の振幅
は量子化ステップ幅Δの1/2〜2倍程度であるから、
音声情報に占めるデータの割合も同程度にするのが好ま
しい。
【0025】図1の実施の形態では、量子化手段3の出
力である量子化出力103を符号化手段5で8ビットの
2進符号化する。すなわち、8ビットの2進音声符号が
生成される。文字情報入力手段4からは、文字情報をJ
IS(漢字)コードで8ビットの2進符号化したデー
タ、即ち文字符号104が符号化手段5へ与えられる。
文字符号104は、8ビットで1文字を表し、8ビット
の符号が連続した符号系列として符号化手段5へ入力さ
れる。符号化手段5は、8ビットの音声符号のうちの下
位nビットを、文字情報の符号系列から順次に取り出し
たnビットで置き替える。この置き替えは、送信しよう
とする文字情報の符号系列の始めから終りまでnビット
づつ行われる。音声符号の下位nビットを文字符号系列
のnビットで置き替えることを、音声符号への文字符号
の埋め込み、または音声情報への文字情報の埋め込みと
いう。
【0026】
【実施例】図1の実施の形態をワークステーション(S
UNSPARC station10)で実施した。音
声入力として4種類のサンプル(男声音楽、女声音楽、
男性アナウンス、ホワイトノイズ)を準備し、これにサ
ンプル点あたり1〜7ビットの文字情報を埋め込んでみ
た(n=1〜7)。図7にサンプルごとの埋め込みビッ
ト数に対する入出力S/N比の比較を示す。
【0027】この結果から、S/N比はサンプルの種類
によらず、埋め込みビット数nに対してほぼ線形に劣化
することがわかる。再生音質の面では、3ビット/サン
プル点以内(n≦3)程度ならば、電話の通話者にノイ
ズとして悪影響を与えないことが確認できた。
【0028】図8は、この実施例においてn=3とし、
アナログ入力100のレベルを横軸にとり、文字情報埋
め込み音声信号108を縦軸にとったときにおけるシグ
ナルプロセッサによる表示を示し、本実施例におけるデ
ィザ化の様子を表わした図である。本図から分るよう
に、この実施例では、8ビットの音声符号のうちの下位
3ビットが、音声符号と全く相関のない文字符号列から
順次に取り出された3ビットに置き替えられているの
で、音声入力信号レベル(横軸)の各種の位置で離散値
(縦軸)が変動(ステップ)している。
【0029】図9は、本実施例においてn=3とし、時
間を横軸にとり、量子化出力103、文字情報埋め込み
音声信号108(図9では「埋め込み出力」と表示)及
び文字情報埋め込み音声信号108における下位3ビッ
ト(文字符号成分、図9では「雑音成分」と表示)を縦
軸にとって、埋め込まれた文字情報が音声情報に与える
雑音の程度を示すようにした特性図である。本図におい
て、縦軸は規格化レベルを表し、横軸の長さは1/80
00秒の時間である。図9から、8ビットの音声符号の
下位3ビットを文字符号列の3ビットで置き替えても、
音声符号はさしたる影響を受けず、雑音レベルは音声レ
ベルに比べて実用上十分な程度に低いことが分る。
【0030】図10は、本実施例において、n=4とし
たときに、すなわち8ビットの音声符号に4ビットの文
字符号列を埋め込んだときにおける周波数成分の分布を
示す図である。この周波数成分分布は量子化出力103
及びアナログ出力109(図10では「埋め込み結果」
と表示)のFFT(高速フーリエ変換)により生成し
た。本図から、文字符号の埋め込みの前後で周波数成分
に変化がないことが分る。
【0031】ここまで、図7〜図10を参照して説明し
たところから、本発明を適用し、音声信号をキャリアと
して密かに文字情報等のデータを埋め込んでも、埋め込
むビット数が少なければ音質、周波数スペクトラム、聴
覚上からも何ら不都合を感じないことが確かめられた。
【0032】以上に説明した実施例では、文字情報入力
手段4からはJISコードの2進符号を文字符号104
として符号化手段5へ与え、符号化手段5ではその文字
符号104の連続でなる文字符号列からnビットを順次
に抽出して、mビットの音声符号の下位nビットと置き
替えることにより、文字情報を音声情報へ埋め込んだ。
しかしながら、符号化手段5において、JISコードの
ような公知の符号をそのまま音声符合に埋め込むことは
通信の秘匿性を確保する観点からは好ましくない。そこ
で、符号化手段5において、2進符号でなる文字符号を
乱数鍵の系で暗号化して通信の秘匿性を向上する場合に
も本発明は適用できる。
【0033】また、通信路において混入する雑音によ
り、文字符号が消滅したり、誤りが生じるのを防ぐため
に符号化手段5において、文字符号を音声符号に埋め込
むのに先立って、文字符号を誤り訂正符号系列に変換し
てから埋め込むことも本発明では可能である。
【0034】このように本発明において音声符号に埋め
込む文字符号には、暗号化したものや誤り訂正符号系列
にしたものを含む。なお、高能率符号化などを考慮した
データ圧縮技術を採用した通信にも本発明は適用でき
る。また、前記実施の形態や実施例では、埋め込むデー
タが文字情報であったが、本発明では、文字情報だけで
なく、FAXデータ等の画像情報、キャリアとしての音
声信号以外の音声の情報、コンピュータプログラムリス
ト等を符号化したデータを埋め込んでも通信できること
は勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上に実施の形態および実施例を挙げて
詳しく説明したように、本発明は、ディジタルの音声情
報にディジタルの文字情報等のデータを埋め込み、電話
等の音声通信においてデータの通信を併せて行うことを
可能とする。本発明では、文字情報等のデータをディジ
タル形式で埋め込んで通信をするから、文字情報等のデ
ータの暗号化や誤り訂正が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図。
【図2】量子化において、入力の高調波成分が強いレベ
ルで量子化雑音に含まれる例を示す図。
【図3】量子化手段における入力レベル(横軸)と量子
化出力及び量子化雑音(縦軸)の関係を示す図。
【図4】ディザ信号により正弦波をディザ化する例を説
明する図。
【図5】図4(d)の量子化出力及びこの量子化出力に
おける量子化雑音(縦軸)を信号レベル(横軸)との関
係で示す図。
【図6】図4(e)のディザ減算出力及びこのディザ減
算出力における量子化雑音(縦軸)を信号レベル(横
軸)との関係で示す図。
【図7】図1の実施例における埋め込みビット数nとS
/Nの劣化の程度の関係を示す図。
【図8】図1の実施例において埋め込みビット数nを3
としたときにおける、量子化出力103(入力信号、横
軸)と文字情報埋め込み音声信号108(符号出力、縦
軸)と関係を示す図。
【図9】図1の実施例において埋め込みビット数nを3
としたときにおいて、量子化出力103、文字情報埋め
込み音声信号108及び文字符号110(「雑音成分」
と表示)を縦軸にとり、時間を横軸にとって示す特性
図。
【図10】図1の実施例において埋め込みビット数nを
4としたときおける文字情報埋め込み音声信号108に
おける周波数成分の分布を示す図。
【符号の説明】
1・・・・・低域フィルタ 2・・・・・標本化手段 3・・・・・量子化手段 4・・・・・文字情報入力手段 5・・・・・符号化手段 6・・・・・フレーム構成手段 7・・・・・チャネル分解手段 8・・・・・復号手段 9・・・・・低域フィルタ 10・・・・・文字情報記録手段 100・・・・・アナログ入力 101・・・・・低域フィルタ出力 102・・・・・標本値 103・・・・・量子化出力 104・・・・・文字符号 105・・・・・文字情報埋め込み音声信号 106・・・・・フレーム構成文字情報埋め込み音声信
号(ディジタル出力) 107・・・・・ディジタル入力 108・・・・・文字情報埋め込み音声信号 109・・・・・アナログ出力 110・・・・・文字符号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログの音声信号の標本化により該アナ
    ログの音声信号の標本値を生成し、該標本値の量子化に
    より該標本値を離散的な値に変換し、該離散的な値をm
    (mは2以上の整数)ビットの符号に変換し、前記mビ
    ット符号の内の下位nビット(nは、1以上でm未満の
    整数)を前記音声信号とは相関のないデータのビットで
    置き換えることにより該データを埋め込んだ音声信号を
    生成し、該データ埋め込み音声信号を送信装置から受信
    装置へ通信路を介して送信する音声通信方法であり、 前記データ埋め込み音声信号における前記下位nビット
    が、文字情報、画像情報、前記音声信号以外の音声の情
    報、コンピュータプログラムリスト等を符号化してなる
    データ又は該データの一部を構成するビットであること
    を特徴とするデータ埋め込み音声通信方法。
  2. 【請求項2】音声情報に別途にデータを埋め込んでデー
    タ埋め込み音声情報を生成し、該データ埋め込み音声情
    報の通信をするデータ埋め込み音声通信方法において、 前記音声情報をm(mは2以上の整数)ビットの符号で
    表し、そのmビットの音声符号の下位nビット(nは、
    1以上でm未満の整数)を前記データを表す符号で置き
    換えることによりデータを埋め込んだ音声符号を生成
    し、該データ埋め込み音声符号を送信装置から受信装置
    へ通信路を介して送信するデータ埋め込み音声通信方
    法。
  3. 【請求項3】アナログの音声信号の標本化により該アナ
    ログの音声信号の標本値を生成する標本化手段と、該標
    本値の量子化により該標本値を離散的な値に変換する量
    子化手段と、該離散的な値をm(mは2以上の整数)ビ
    ットの符号に変換し、前記mビット符号の内の下位nビ
    ット(nは、1以上でm未満の整数)を前記音声信号と
    は相関のないデータのビットで置き換えることにより該
    データを埋め込んだ音声信号を生成する符号化手段と、
    該データ埋め込み音声信号で搬送波を変調した被変調波
    を生成し、該被変調波を通信路へ送出する変調手段と、
    文字情報、画像情報、前記音声信号以外の音声の情報、
    コンピュータプログラムリスト等を符号化してなるデー
    タを入力する手段とを送信側に備え、 前記通信路から前記被変調波を受信し、該被変調波から
    前記データ埋め込み音声信号を復号する復号手段と、該
    データ埋め込み音声信号をアナログ音声信号に変換する
    ディジタル・アナログ変換手段とを受信側に備え、 前記符号化手段は前記データを構成するビットを前記下
    位nビットとし、 前記復号手段は、復号した前記デー
    タ埋め込み音声信号における前記下位nビットの情報か
    ら前記データを復号することを特徴とするデータ埋め込
    み音声通信装置。
  4. 【請求項4】音声情報にデータを埋め込んでデータ埋め
    込み音声情報を生成し、該データ埋め込み音声情報を通
    信路に送信する送信装置と、該データ埋め込み音声情報
    を前記通信路を介して受信し、前記音声情報及びデータ
    を分けて出力する受信装置とを備えてなるデータ埋め込
    み音声通信装置において、 前記送信装置は、前記音声情報をm(mは2以上の整
    数)ビットの符号で表し、該mビットの音声符号の下位
    nビット(nは、1以上でm未満の整数)を前記データ
    を表す符号で置き換えることによりデータを埋め込んだ
    音声符号を生成し、該データ埋め込み音声符号を前記通
    信路へ送信し、 前記受信装置は、前記データ埋め込み音声符号を前記通
    信路から受信し、該データ埋め込み音声符号における下
    位nビットで前記データを再生し、該データを出力する
    とともに、前記データ埋め込み音声符号をアナログ音声
    信号に変換し、該アナログ音声信号を前記音声情報とし
    て出力することを特徴とするデータ埋め込み音声通信装
    置。
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