JPH09211470A - 液晶注入口封止剤及び液晶表示セル - Google Patents

液晶注入口封止剤及び液晶表示セル

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JPH09211470A
JPH09211470A JP1512496A JP1512496A JPH09211470A JP H09211470 A JPH09211470 A JP H09211470A JP 1512496 A JP1512496 A JP 1512496A JP 1512496 A JP1512496 A JP 1512496A JP H09211470 A JPH09211470 A JP H09211470A
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JP
Japan
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liquid crystal
compound
carbon
injection port
sealing compound
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JP1512496A
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English (en)
Inventor
Yukio Otsuka
有喜男 大塚
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示セルを作製する際の作業性と生産性
がよく、液晶に色むらが生じにくく、硬化表面に埃や汚
れが付着しにくく、過酷な環境で使用されても良好な接
着性と耐久性を示す液晶注入口封止剤及びこれを用いた
液晶表示セルを提供する。 【解決手段】 1分子中に2個以上のチオール基を有す
るポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭
素二重結合を有するポリエン化合物、及び、重量平均分
子量1000〜50000の高分子光重合開始剤からな
る液晶注入口封止剤、並びに、1分子中に2個以上のチ
オール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個
以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物、1
分子中に1個以上の炭素−炭素二重結合を有するウレタ
ン化合物、及び、重量平均分子量1000〜50000
の高分子光重合開始剤からなる液晶注入口封止剤、更に
は、液晶が注入されたセルの液晶注入口が、上記液晶注
入口封止剤により封止されてなる液晶表示セル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化型の液晶注
入口封止剤及びこれを用いた液晶表示セルに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示セルは、二枚の電極付き透明板
を、所定の間隔をおいて対向させ、その周囲を適当なシ
ール体で封着してセルを形成し、その一部に設けられた
液晶注入口からセル内に液晶を注入し、その後、液晶注
入口を封止剤を用いて封止することにより作製される。
【0003】このような液晶注入口の封止剤としては、
例えば、特開平3−17625号公報、特開平2−23
5026号公報には、1液型又は2液型の硬化性エポキ
シ樹脂液や光硬化型のアクリル系樹脂液が開示されてい
る。
【0004】しかし、1液型の硬化性エポキシ樹脂液
は、高温で長時間、例えば、150℃×1時間、加熱し
て硬化させねばならず、生産性に劣る。
【0005】2液型の硬化性エポキシ樹脂液は、主剤と
硬化剤を混合するのに手間がかかり、また、混合した後
一定時間内に使用せねばならず、作業性に劣る。特に、
アミン系硬化剤を用いた硬化性エポキシ樹脂液は、封止
部周辺の液晶との相互作用が強く、液晶を汚染し色むら
を生じる。
【0006】光硬化型のアクリル系樹脂液は、作業性や
生産性は優れているが、封止部周辺の液晶との相互作用
が強く、液晶を汚染し色むらを生じるので、特にカラー
表示の性能が重要であるTFT液晶表示素子では大きな
問題となる。しかも、このような光硬化型のアクリル系
樹脂液は、表面の硬化性が悪く、硬化表面に粘着性が残
り、表面に埃や汚れが付着しやすい。
【0007】そこで、上述のような問題がない液晶注入
口の封止剤として、特願平4−296814号には、ポ
リチオール化合物、ポリエン化合物及び光重合開始剤か
らなるか、又は、更にウレタン化合物を配合した封止剤
が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このも
のは、経時的にみた場合、いまだ満足のいくものではな
く、紫外線の照射により分解した、又は、そのままの形
で残留した光重合開始剤が徐々に液晶中に浸出し、液晶
の配向に異常を与え、色むらを生じたり、表示不良を発
生する。
【0009】本発明は、上記の問題を解決するものであ
り、第1の目的は、液晶表示セルを作製する際の作業性
と生産性がよく、しかも液晶に色むらが生じにくく、ま
た硬化表面に埃や汚れが付着しにくい液晶注入口封止剤
及びこれを用いた液晶表示セルを提供することにある。
【0010】第2の目的は、上記の性能に加えて、過酷
な環境で使用されても良好な接着性と耐久性を示す液晶
注入口封止剤及びこれを用いた液晶表示セルを提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、1分子
中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合
物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有する
ポリエン化合物、及び、光重合開始剤からなる液晶注入
口封止剤であって、前記光重合開始剤が、重量平均分子
量1000〜50000の高分子光重合開始剤であると
ころに存する。
【0012】本発明の要旨は、また、1分子中に2個以
上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中
に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合
物、ウレタン化合物、及び、光重合開始剤からなる液晶
注入口封止剤であって、前記ウレタン化合物が、1分子
中に1個以上の炭素−炭素二重結合を有するウレタン化
合物であり、前記光重合開始剤が、重量平均分子量10
00〜50000の高分子光重合開始剤であるところに
も存する。
【0013】本発明の要旨は、更にまた、液晶が注入さ
れたセルの液晶注入口が、上記液晶注入口封止剤により
封止されてなる液晶表示セルそのものにも存する。
【0014】本発明においては、ポリチオール化合物と
ポリエン化合物に対して、高分子光重合開始剤を配合
し、更に、所望によりウレタン化合物を配合する。上記
ポリチオール化合物としては、1分子中に2個以上のチ
オール基を有するものであれば特に限定されず、例え
ば、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステ
ル、脂肪族ポリチオール、芳香族ポリチオール等が挙げ
られる。本発明においては、これらのうち、特に、メル
カプトカルボン酸と多価アルコールとのエステルが好適
に用いられる。
【0015】上記メルカプトカルボン酸と多価アルコー
ルとのエステルにおいて、上記メルカプトカルボン酸と
しては特に限定されず、例えば、チオグリコール酸、α
−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン
酸等が挙げられる。上記多価アルコールとしては特に限
定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
【0016】上記脂肪族ポリチオール、上記芳香族ポリ
チオールとしては特に限定されず、例えば、エタンジチ
オール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオー
ル、デカメチレンジチオール、トリレン−2,4−ジチ
オール、キシリレンジチオール等が挙げられる。
【0017】本発明において用いられるポリエン化合物
としては、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を
有するものであれば特に限定されず、例えば、アリルア
ルコール誘導体、アクリル酸と多価アルコールとのエス
テル、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン等が挙
げられる。
【0018】上記アリルアルコール誘導体としては特に
限定されず、例えば、トリアリルイソシアヌレート、ト
リアリルシアヌレート、ジアリルマレート、ジアリルア
ジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテ
ート、テトラアリルピロメリテート、グリセリンジアリ
ルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテ
ル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル等が挙げら
れる。
【0019】上記アクリル酸と多価アルコールとのエス
テルにおいて、上記多価アルコールとしては特に限定さ
れず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
【0020】本発明においては、上述のポリエン化合物
のうち、特に、トリアリルイソシアヌレート又はトリア
リルシアヌレートが好適に用いられる。
【0021】本発明において用いられるウレタン化合物
としては、1分子中に1個以上の炭素−炭素二重結合を
有するものであれば特に限定されず、単官能性のもので
あってもよく、多官能性のものであってもよく、例え
ば、ポリイソシネートとエチレン性不飽和アルコールと
の反応物、ポリイソシアネートとエチレン性不飽和アル
コールと飽和の1価又は多価アルコールとの反応物等が
挙げられる。本発明においては、これらのうち、ポリイ
ソシアネートとエチレン性不飽和アルコールと飽和の1
価又は多価アルコールとの反応物であって、1分子中に
1個の炭素−炭素二重結合を有する単官能性のものが、
硬化後の収縮が少ないので、好適に用いられる。
【0022】上記ポリイソシアネートとしては特に限定
されず、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
−4,4′−イソシアネート等が挙げられる。
【0023】上記エチレン性不飽和アルコールとしては
特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
【0024】上記飽和の1価アルコールとしては特に限
定されず、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、オクタノール、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノオクチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、フェノールとエチレンオキサイドとの縮合物、
アルキルフェノールとエチレンオキサイドとの縮合物、
フェノールとプロピレンオキサイドとの縮合物、アルキ
ルフェノールとプロピレンオキサイドとの縮合物等が挙
げられる。
【0025】上記飽和の多価アルコールとしては特に限
定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
【0026】本発明においては、ウレタン化合物とし
て、上記の1分子中に1個以上の炭素−炭素二重結合を
有するウレタン化合物に加えて、炭素−炭素二重結合を
有しない飽和のウレタン化合物も使用可能である。この
ようなウレタン化合物としては特に限定されず、例え
ば、上記ポリイソシアネートと上記飽和の1価又は多価
アルコールとの反応物等が挙げられる。
【0027】本発明において用いられる高分子光重合開
始剤は、重量平均分子量1000〜50000のもので
ある。重量平均分子量が1000未満であると、光重合
開始剤の中に分子量の低い単量体、2量体などの比率が
多くなり本発明の効果を減じ、50000を超えると、
配合物への溶解に時間がかかると同時に、本発明を構成
する混合物への相溶性が大幅に減少し、混合時に分離し
たり、硬化時に分離する傾向があるので、上記範囲に限
定される。配合時の混合の容易さ等の観点から、好まし
くは重量平均分子量1000〜10000のものであ
る。
【0028】上記高分子光重合開始剤としては特に限定
されず、例えば、ポリ[2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノ
ン]、ポリ[2−イソプロポキシ−2−フェニル−1−
{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]、
ポリ[2,2−ジメトキシ−2−フェニル−1−{4−
(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]等が挙げ
られる。
【0029】本発明においては、上記ポリチオール化合
物と上記ポリエン化合物との配合比は、上記ポリチオー
ル化合物中チオール基の数と、上記ポリエン化合物中の
炭素−炭素二重結合の数とが、モル比で2:1〜1:2
となるように配合するのが好ましい。より好ましくは、
モル比で1:1である。
【0030】本発明においては、上記ウレタン化合物が
配合される場合における上記ウレタン化合物の配合比
は、上記ポリチオール化合物中のチオール基の数と、上
記ポリエン化合物中及び上記ウレタン化合物中の合計の
炭素−炭素二重結合の数とが、モル比で2:1〜1:2
となるように配合するのが好ましい。より好ましくは、
モル比で1:1である。また、この場合においては、上
記ウレタン化合物の配合量は、上記ポリチオール化合物
と上記ポリエン化合物の合計100重量部に対して、5
00重量部以下が好ましい。より好ましくは50〜40
0重量部である。
【0031】本発明においては、上記高分子光重合開始
剤の配合量は、一般に、上記ポリチオール化合物と上記
ポリエン化合物との合計量、又は、これらと上記ウレタ
ン化合物との合計量に対して、0.001〜10重量%
が好ましい。より好ましくは、0.05〜5重量%であ
る。
【0032】本発明においては、必要に応じて、有機珪
素化合物等の接着性改良剤、酸化防止剤、重合禁止剤、
充填剤、着色剤、硬化促進剤、可塑剤、界面活性剤等の
通常用いられる各種の配合剤を添加しても良い。
【0033】本発明の液晶注入口封止剤を用いて液晶表
示セルを作製する方法としては特に限定されず、例え
ば、次のような方法を採用することができる。
【0034】先ず、ITO(酸化インジウム及び錫の化
合物)薄膜等の透明電極付きの二枚の、例えば、無機ガ
ラス板、プラスチック板等の透明板を、ガラス系又は樹
脂系の球状微粒子等の適当なスペーサーを介して、間隔
をおいて対向させ、その周囲を液晶の注入口を残して、
エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の適当なシール体でシ
ールしてセルを形成する。
【0035】次に、液晶注入口からセル内に液晶を注入
した後、液晶注入口を本発明の液晶注入口封止剤で塞
ぎ、これに紫外部を豊富に含む光を照射して液晶注入口
封止剤を硬化させ、それにより液晶注入口を封止して、
液晶表示セルを作製する。
【0036】上記液晶としては、一般に、ネマチック液
晶、特に正の誘電率異方性を有するネマチック液晶を主
体として液晶の表示素子の特性に合わせて10数種類の
液晶を混合したものが使用される。これらはTN液晶、
STN液晶、TFT液晶として使用されている。
【0037】上記紫外部を豊富に含む光の光源としては
特に限定されず、例えば、超高庄、高圧、低圧の水銀
灯;メタルハライドランプ等が挙げられる。このような
光の照射により、液晶注入口に充填された液晶注入口封
止剤が速やかに重合して硬化する。
【0038】本発明の液晶注入口封止剤は、光を照射す
るだけで、上記ポリチオール化合物と上記ポリエン化合
物とが付加重合し、数秒から数分の短時間で硬化し、液
晶注入口を良好に封止する。
【0039】本発明の液晶注入口封止剤は、液晶との相
溶性が良く、液晶で濡れた面でも良好な接着性を示す。
また従来の低分子の光重合開始剤を用いると紫外線の照
射により一部は分解し、多くはそのままの形で残留する
が、硬化した樹脂状物からこれらのものが徐々に液晶中
に浸出し、液晶の配向に異常を与え、色むらを生じた
り、表示不良を発生する。一般的には、互いに相接する
A液、B液があり、この両液に溶解するC物質がA液に
存在した場合、C物質のA液からB液への移行速度は分
子量に依存しており、分子量が大きいものほど移行速度
が小さいことは、良く知られている。本発明の液晶注入
口封止剤においては、高分子光重合開始剤を使用するた
めに、未分解の光重合開始剤も分解した光重合開始剤も
共に高分子であるために液晶への移行は無く、かかる現
象はほとんど発生しない。
【0040】また、本発明の液晶注入口封止剤は酸素に
より重合が阻害されず、むしろ酸素により重合が促進さ
れ、表面の硬化が促進される。更に、本発明の液晶注入
口封止剤に、上記ウレタン化合物が含有されていると、
上記ウレタン化合物が反応に関与し、分子中にウレタン
結合が含まれる。また、非官能性のウレタン化合物であ
れば生成したポリマーとの溶解性が優れているのでポリ
マーの溶剤として働く。いずれにしても、硬化物中にウ
レタン結合が存在することにより、硬化物の耐久性や接
着性が向上する。
【0041】
【発明の実施の態様】以下に、本発明の実施の一態様に
ついて、図1を用いて説明する。透明電極(ITO薄
膜)2を蒸着した二枚の透明無機ガラス板1を、樹脂系
の球状微粒子スペーサーを介して一定の間隔をおいて対
向させ、その周囲を液晶注入口6を残して、シール体5
でシールすることによりセルを形成する。液晶注入口6
から、セル内に液晶8を注入した後、液晶注入口6を液
晶注入口封止剤7で塞ぎ、紫外線を照射することにより
液晶注入口封止剤7を硬化させ、液晶注入口6を封止し
て、液晶表示セルとする。なお、3は配向膜、4は偏向
板である。
【0042】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0043】実施例1 トリアリルイソシアヌレート38.5重量部と、トリメ
チロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネー
ト61.5重量部と、ポリ[2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパ
ノン](分子量2000)1.5重量部とを、均一にな
るように混合して液晶注入口封止剤を調製した。
【0044】透明電極(ITO薄膜)を蒸着した二枚の
透明無機ガラス板を、樹脂系の球状微粒子スペーサーを
介して一定の間隔をおいて対向させ、その周囲を液晶注
入口を残してエポキシ樹脂性のシール体でシールするこ
とによりセルを形成した。
【0045】上記セルの液晶注入口からTFT用の液晶
を注入した後、液晶注入口を上記液晶注入口封止剤で塞
ぎ、これに20mW/cm2 水銀灯(紫外線)を75秒
間照射して上記液晶注入口封止剤を硬化させ液晶注入口
を封止して、液晶表示セルを作製した。得られた液晶表
示セルについて、液晶汚染性、表面硬化性、耐久試験後
の液晶汚染性及び耐久性について、以下の方法により評
価した。結果を表1に示した。
【0046】評価方法 1.液晶汚染性 得られた液晶表示セルに、周辺の駆動回路を取り付け、
液晶表示セルを駆動状態とし、封止部周辺に色むらが発
生したかどうかを50倍の顕微鏡を用いて観察し、◎
(色むらが全くない)、○(色むらが微かにある)、△
(色むらが少しある)、×(色むらがかなりある)の4
段階で評価を行った。 2.耐久試験後の液晶汚染性 得られた液晶表示セルを、60℃×95%RH高温高湿
下に500時間放置した後、上記液晶汚染性の評価を行
った。
【0047】3.表面硬化性 得られた液晶表示セルについて、封止部の硬化物表面の
粘着性を指触し、◎(粘着性が全くない)、○(粘着性
が微かにある)、△(粘着性が少しある)、×(粘着性
がかなりある)の4段階で評価を行った。
【0048】4.耐久性 得られた液晶表示セルについて、封止部の硬化物に生じ
たしわ状気泡の有無を50倍の倍率の顕微鏡を用いて観
察し、◎(気泡が全くない)、○(気泡が微かにあ
る)、△(気泡が少しある)、×(気泡がかなりある)
の4段階で評価を行った。 5.耐久試験後の耐久性 得られた液晶表示セルを、60℃×95%RH高温高湿
下に500時間放置した後、上記耐久性の評価を行っ
た。
【0049】実施例2 2,4−トリレンジイソシアネート174重量部をセパ
ラブルフラスコに仕込み、50℃に加熱し、これに2−
ヒドロキシプロピルアクリレート130重量部を約1時
間かけて滴下して反応させ、その後n−オクタノール1
30重量部を1時間かけて滴下して反応させ、1分子中
に1個の炭素−炭素二重結合を有するウレタン化合物
(このものを「ウレタン化合物A」という)を合成し
た。
【0050】2,4−トリレンジイソシアネート174
重量部をセパラブルフラスコに仕込み、50℃に加熱
し、これに2−ヒドロキシプロピルアクリレート130
重量部を約1時間かけて滴下して反応させ、その後ノニ
ルフェノールとエチレンオキサイドとの付加縮台物(エ
チレンオキサイド4〜5モル)374重量部を1時間か
けて滴下して反応させ、1分子中に1個の炭素−炭素二
重結合を有するウレタン化合物(このものを「ウレタン
化合物B」という)を合成した。
【0051】ウレタン化合物A150重量部と、ウレタ
ン化合物B150重量部と、トリアリルイソシアヌレー
ト38.5重量部と、トリメチロールプロパントリス−
β−メルカプトプロピオネート95.0重量部と、ポリ
[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチ
ルビニル)フェニル}プロパノン](分子量2000)
4.5重量部とを、均一な液となるように混合して液晶
注入口封止剤を調製した。この液晶注入口封止剤を使用
したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示セルを
作製し、評価した。結果を表1に示した。
【0052】比較例1 2−ヒドロキシエチルアクリレート15.0重量部と、
イソボニルアクリレート50.0重量部と、ウレタンア
クリレート(アートレジンUN−1000PEP、根上
工業社製)35.0重量部と、ベンゾフェノン(分子量
182)2.3重量部とを、均一な液となるように混合
して、液晶注入口封止剤を調製した。この液晶注入口封
止剤を使用したこと、及び、20mW/cm2 水銀灯
(紫外線)を300秒照射したこと以外は、実施例1と
同様にして液晶表示セルを作製し、評価した。結果を表
1に示した。
【0053】比較例2 トリアリルイソシアヌレート38.5重量部と、トリメ
チロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネー
ト61.5重量部と、ベンゾインイソプロピルエーテル
(分子量266)2.5重量部とを、均一になるように
混合して液晶注入口封止剤を調製した。この液晶注入口
封止剤を使用したこと、及び、20mW/cm2 水銀灯
(紫外線)を150秒照射したこと以外は、実施例1と
同様にして液晶表示セルを作製し、評価した。結果を表
1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の液晶注入口封止剤は、上述の構
成より、1液型で硬化が早く、作業性と生産性に優れ、
硬化後に液晶に色むらを生じにくい。また、硬化表面に
埃や汚れが付着しにくく、接着性もよい。特に、ウレタ
ン化合物が含有されると、過酷な環境で使用されても良
好な接着性や耐久性を示す。
【0056】それ故、液晶が注入されたセルの液晶注入
口を、本発明の液晶注入口封止剤を用いて封止すること
により作製された液晶表示セルは、信頼性の高い品質を
有し、事務機器、家電製品、自動車計器等の文字や記号
の表示パネル等として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示セルの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1.透明無機ガラス板 2.透明電極 3.配向膜 4.偏向板 5.シール体 6.液晶注入口 7.液晶注入口封止剤 8.液晶 9.液晶表示セル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に2個以上のチオール基を有す
    るポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭
    素二重結合を有するポリエン化合物、及び、光重合開始
    剤からなる液晶注入口封止剤であって、前記光重合開始
    剤が、重量平均分子量1000〜50000の高分子光
    重合開始剤であることを特徴とする液晶注入口封止剤。
  2. 【請求項2】 1分子中に2個以上のチオール基を有す
    るポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭
    素二重結合を有するポリエン化合物、ウレタン化合物、
    及び、光重合開始剤からなる液晶注入口封止剤であっ
    て、前記ウレタン化合物が、1分子中に1個以上の炭素
    −炭素二重結合を有するウレタン化合物であり、前記光
    重合開始剤が、重量平均分子量1000〜50000の
    高分子光重合開始剤であることを特徴とする液晶注入口
    封止剤。
  3. 【請求項3】 液晶が注入されたセルの液晶注入口が、
    請求項1又は2記載の液晶注入口封止剤により封止され
    てなることを特徴とする液晶表示セル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001220498A (ja) * 2000-02-09 2001-08-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液晶表示素子用シール材組成物及びそれを用いた液晶表示素子
JP2019191480A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 凸版印刷株式会社 調光フィルム
JP2019191481A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 凸版印刷株式会社 調光体

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