JPH09211215A - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

Info

Publication number
JPH09211215A
JPH09211215A JP1523296A JP1523296A JPH09211215A JP H09211215 A JPH09211215 A JP H09211215A JP 1523296 A JP1523296 A JP 1523296A JP 1523296 A JP1523296 A JP 1523296A JP H09211215 A JPH09211215 A JP H09211215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
color
color filter
black matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1523296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3677848B2 (ja
Inventor
Toshiyoshi Urano
年由 浦野
Shingo Ikeda
真吾 池田
Etsuko Hino
悦子 檜野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP1523296A priority Critical patent/JP3677848B2/ja
Publication of JPH09211215A publication Critical patent/JPH09211215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3677848B2 publication Critical patent/JP3677848B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光感度が高く高色濃度においても硬化が容
易で、かつ、画像再現精度に優れたカラーフィルター用
感光性樹脂組成物。 【解決手段】 各画素が膜厚1μm以下で、その吸光度
が1.1以上となるように赤、緑、又は青色色材料を含
有すると共に、各画素の基板に対して垂直な断面が微小
分割構造を有し、かつ、断面面積の50%以上が直径
0.1〜0.3μmの範囲の粒子によって占められてい
ることを特徴とするカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、液
晶表示素子、固体撮像管等に使用されるカラーフィルタ
ーに関する。更に詳しくは、色濃度が高いカラーフィル
ターに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは、通常、ブラックマ
トリックスを設けたガラス、プラスチックシート等の透
明基板の表面に、赤、緑、青の3種の異なる色相によ
り、10〜50μm幅のストライプ状、モザイク状等の
色パターンを数μmの精度で形成して製造される。カラ
ーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印
刷法、顔料分散法、電着法等がある。しかし、これらの
方法では、耐熱性が悪い、パターンの位置精度が悪い、
生産コストが高い、生産性が悪い等いずれも一長一短が
あり、用途に応じて、各方式が使い分けられていた。
【0003】これらの製造方法のうち、色材料を含有す
る光重合性組成物をブラックマトリックスを設けた透明
基板上に塗布し、画像露光、現像、硬化処理を繰り返す
ことで、赤、緑、青の画素を形成する顔料分散法は画素
の位置、膜厚等の精度が高く、耐久性が高く、ピンホー
ル等の欠陥が少ないため、近年、特に使用されることが
多くなっている。
【0004】しかし、最近は各画素の透明性等の目的の
ために薄膜化が望まれているが、十分な色濃度を維持す
るため、単純に顔料濃度が高い光重合性組成物を使用す
ると感度及び画像再現性の低下、各画素の断面形状の悪
化等の問題が生じるため、実現できていない。また、ブ
ラックマトリックスの製造方法としては、基板上にクロ
ムの膜を設けそれをエッチングすることで、所定のブラ
ックマトリックスパターンを得る方法が用いられてきた
が、この方法は高コストであり、得られる膜の表面反射
率が高いといった欠点がある。このため、カーボンブラ
ック等の黒色顔料を用いたレジスト法によるブラックマ
トリックスの製造方法が提案されている。だが、このレ
ジスト法によるブラックマトリックスは、レジスト中の
顔料濃度を増加させた場合には均一分散が難しく、ブラ
ックマトリックスの膜強度や基板との接着強度に問題が
生じたり、画像再現性が低下するため、結果として吸光
度が低いか、膜厚が厚いブラックマトリックスしか得ら
れなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、本発明の目
的は画素及び/又はブラックマトリックスにおける色濃
度が高く、膜強度、接着強度等の性能が実用上問題のな
い、カラーフィルターを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
のため、鋭意研究を重ねた結果、カラーフィルターの各
画素やブラックマトリックスの形状を特定に制御するこ
とで、上記目的を達成できることを見出し、本発明に到
達した。すなわち、本発明の要旨は各画素が膜厚1μm
以下で、その吸光度が1.1以上となるように赤、緑、
又は青色の色材料を含有すると共に、各画素の基板に対
して垂直な断面が微小分割構造を有し、かつ、断面面積
の50%以上が直径0.1〜0.3μmの範囲の粒子に
よって占められているカラーフィルター及び、ブラック
マトリックスが乾燥膜厚1μm以下でその吸光度が2.
5以上となるように黒色色材料を含有し、ブラックマト
リックスの基板に対して垂直な断面が微小分割構造を有
し、かつ断面面積の50%以上が直径0.1〜0.3μ
mの範囲の粒子によって占められているカラーフィルタ
ーに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における赤、緑、又は青色
の各画素を形成するための感光性組成物及び/又はブラ
ックマトリックスを形成するための感光性組成物は、ラ
ジカルにより重合が誘起されるエチレン性不飽和二重結
合を有する化合物(以下エチレン性化合物)、光を吸収
してラジカルを発生する光重合開始系、及び色材料を含
有し、相溶性、皮膜形成性、現像性、接着性の改善の目
的で結合剤として有機高分子物質を含有することができ
るものである。
【0008】エチレン性化合物は、光重合開始系の存在
下で重合が誘起されるエチレン性不飽和結合を少なくと
も2個以上有しているものが用いられる。特にポリグリ
シジルエーテル化合物と不飽和モノカルボン酸との付加
反応物、或いは、ポリヒドロキシ化合物とエポキシモノ
カルボン酸エステルとの付加反応によって得られるエチ
レン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性化合
物(A)が好ましい。
【0009】また、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽
和カルボン酸との付加反応(エステル反応)で得られ
る、エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有するエチ
レン性化合物(B)を用いることもでき、特に前記エチ
レン性化合物(A)と併用することが望ましい。該エチ
レン性化合物(A)は透明基板との接着性、現像性を向
上させる機能に特に優れる。
【0010】該エチレン性化合物(A)の具体的な例と
しては、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール等
のポリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ポリビ
スフェノールA、ブロム化ビスフェノールA、ポリブロ
ム化ビスフェノールA等のビスフェノールA誘導体、ノ
ボラック等の芳香族ポリヒドロキシ化合物及びそれらの
核内水素添加物とエピクロルヒドリンをアルカリ条件下
付加反応させて得られるポリグリシジルエーテル化合物
と、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を4
級アンモニウム塩等を触媒にして付加反応させることに
より得られるエチレン性化合物、或いは、ハイドロキノ
ン、レゾルシン、ピロガロール等のポリヒドロキシベン
ゼン、ビスフェノールA、ポリビスフェノールA、ブロ
ム化ビスフェノールA、ポリブロム化ビスフェノールA
等のビスフェノールA誘導体、ノボラック等の芳香族ポ
リヒドロキシ化合物及びそれらの核内水素添加物とグリ
シジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レートを、“SYNTHETIC COMMUNICA
TION,24(21)”3009−3019(199
4)等に記載の酸又はアルカリの触媒を用いて付加反応
させることにより得られる、一般式(1)又は(2)で
表される置換基を2個以上有するエチレン性化合物が挙
げられる。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、mは0〜6の整数を示し、R1
2 は水素原子又はハロゲン原子を示し、R3 は置換基
を有しても良い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換
基は、水酸基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭
素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15の
アラルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数
2〜10のアシルオキシ基である。)を示し、R4 は水
素原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15の
アラルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示
し、R5 は水素原子又はメチル基を示す。)
【0013】より具体的には、例えば、次の[M−
1]、[M−2]、[M−3]、[M−4]、[M−
5]、[M−6]、[M−7]、[M−8]、[M−
9]、[M−10]、[M−11]、[M−12]、
[M−13]、[M−14]等を挙げることができる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】また、前記の水素添加反応としては、特開
平3−107160号公報等に記載のラネーNi触媒を
用いるもの、ロジウム、白金等の触媒を用いるものを適
宜選択して用いることができる。特に、ビスフェノール
A或いはビスフェノールA誘導体、及びそれらの核内水
素添加物と、エピクロルヒドリンとの共縮重合物タイプ
のエチレン性化合物(A)を使用した場合、他のエチレ
ン性化合物の場合に比べ現像時の基板に対する画像の接
着性(現像画像接着性)に優れる。
【0019】とりわけ好ましいエチレン性化合物(A)
としては、25℃の粘度が100ps以上、更に25℃
の粘度が1000ps以上のものが挙げられる。この粘
度が100psより著しく低いと、現像画像接着性が低
下する。一方、エチレン性化合物(B)は、現像時の非
画線部の溶解性を高め、高画質の画像を形成させる機能
を有する。該エチレン性化合物(B)の具体的な例とし
ては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル、これらの例
示化合物の(メタ)アクリレートをイタコネートに代え
たイタコン酸エステル、クロトネートに代えたクロトン
酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エス
テル等がある。これらのうち、特に、4官能〜6官能の
ジペンタエリスリトールポリアクリレートが画像形成性
に優れる点から好ましい。
【0020】前記エチレン性化合物(A)及びエチレン
性化合物(B)の製造に当っては、ポリグリシジルエー
テル化合物、或いは、ポリヒドロキシ化合物と不飽和モ
ノカルボン酸とを反応させる際に、不飽和モノカルボン
酸と共に飽和のモノカルボン酸を付加させ、該エチレン
性化合物の粘性等の物性を制御することもできる。エチ
レン性化合物(A)とエチレン性化合物(B)を併用す
る場合、その使用割合は、重量比で、エチレン性化合物
(A):エチレン性化合物(B)=100:0〜10:
90、好ましくは90:10〜20:80、更に好まし
くは80:20〜30:70である。
【0021】これ等と併用できるエチレン性化合物の例
としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリルア
ミド類、フタル酸ジアリル等のアリルエステル類、ジビ
ニルフタレート等のビニル基含有化合物、不飽和二価カ
ルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得
られるポリエステル、不飽和二価カルボン酸とジアミン
との重縮合反応により得られるポリアミド、側鎖に不飽
和結合をもつ二価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロ
ピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキ
シ又はジアミン化合物との縮重合体、側鎖にヒドロキシ
基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官能基
を有する重合体、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピク
ロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られる
ポリマー等が挙げられる。
【0022】本発明に係るカラーフィルター用感光性組
成物中には、該組成物の成膜性、現像性を改良する目的
で、有機高分子物質を結合剤として添加することができ
る。この有機高分子物質としては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステル;ヒドロキシフェニ
ル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリル酸の置換基を有してい
ても良いフェニルエステル;アクリロニトリル;酢酸ビ
ニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂
皮酸ビニル、ピバリン酸ビニル等の酸ビニル;スチレ
ン、α−メチル−スチレン等の共重合体、エピクロロヒ
ドリンとビスフェノールAとのポリエーテル、可溶性ナ
イロン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリエチレンテレフタレートイソフタレー
ト、アセチルセルロース及びポリビニルホルマール、ポ
リビニルブチラール等が挙げられる。なお、本明細書に
おいて、「(メタ)アクリル」とは「アクリル又はメタ
クリル」を示す。「(メタ)アクリレート」についても
同様である。
【0023】得られる塗膜の皮膜強度、耐塗布溶剤性、
基板接着性を高める目的で、上記有機高分子物質のう
ち、カルボン酸基を有するものは、カルボン酸基の一部
又は全部を、グリシジル(メタ)アクリレート、あるい
は次の[T−1]又は[T−2]の構造のエポキシ(メ
タ)アクリレートと反応させて、光重合性の有機高分子
物質とすることもできる。
【0024】
【化7】
【0025】本発明において、特に好ましい有機高分子
物質としては、基板への接着性を高める目的で、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキ
シフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル
(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)
アクリルスルホアミド等のフェニル基を有する共重合モ
ノマーを10〜80モル%、好ましくは20〜70モル
%、より好ましくは30〜60モル%の割合で含有し、
その他(メタ)アクリル酸を2〜50重量%、好ましく
は5〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の割
合で含有する共重合体、或いは、全共重合モノマーに対
して2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、より
好ましくは10〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリ
レートが付加された重合体が望ましい。
【0026】このような有機高分子物質の分子量として
は、重量平均分子量(Mw)で1,000〜1,00
0,000、好ましくは2,000〜500,000、
より好ましくは3,000〜200,000の範囲であ
る。有機高分子物質のMwがこの範囲より著しく低い
と、現像時に画線部分の膜ベリが生じ、逆に有機高分子
物質のMwが著しく高いと現像時に非画線部の抜け性不
良を生じ易い。
【0027】これ等有機高分子物質は、エチレン性化合
物(A)とエチレン性化合物(B)の合計量100重量
部に対して0〜300重量部、好ましくは1.0〜20
0重量部、特に好ましくは1.5〜100重量部添加す
ることができる。光重合開始系としては、下記のような
紫外から可視領域に感度を有するものを、使用する露光
光源に応じて、適宜選択可能である。
【0028】即ち、本発明において、上記400nm未
満の波長の紫外光を吸収してラジカルを発生する光重合
開始系としては、例えば、ファインケミカル、1991
年、3月1日号Vol20、No.4、P.16〜P.
26に記載のジアルキルアセトフェノン系、ベンジルジ
アルキルケタール系、ベンゾイン、ベンゾインアルキル
エーテル系、チオキサントン誘導体、アシルホスフィン
オキサイド系等、その他、特開昭58−40302号公
報、特公昭45−37377号公報に記載のヘキサアリ
ールビイミダゾール系、s−トリハロメチルトリアジン
系、特開昭59−152396号公報に記載のチタノセ
ン系等を用いることができる。
【0029】一方、波長400nm以上500nm以下
の可視光に感応する光重合開始系としては、例えば、ヘ
キサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤及び染料
の系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサアリー
ルビイミダゾールと(p−ジアルキルアミノベンジリデ
ン)ケトンの系(特開昭47−2528号、特開昭54
−155292号各公報)、環状シス−α−ジカルボニ
ル化合物と染料の系(特開昭48−84183号公
報)、置換トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭
54−151024号公報)、ケトクマリンと活性剤の
系(特開昭52−112681号、特開昭58−155
03号、特開昭60−88005号各公報)、置換トリ
アジンと増感剤の系(特開昭58−29803号、特開
昭58−40302号各公報)、ヘキサアリールビイミ
ダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59
−56403号公報)、ジアルキルアミノフェニル基を
含有する増感剤とヘキサアリールビイミダゾール(特開
平2−69号、特開昭57−168088号、特開平5
−107761号、特開平5−210240号、特開平
4−288818号各公報)、有機過酸化物と色素の系
(特開昭59−140203号、特開昭59−1893
40号各公報)、チタノセンの系(特開昭59−152
396号、特開昭61−151197号、特開昭63−
10602号、特開昭63−41484号、特開平2−
291号、特開平3−12403号、特開平3−202
93号、特開平3−27393号、特開平3−5205
0号各公報)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミ
ノ基或はウレタン基を有する付加重合可能なエチレン性
飽和二重結合含有化合物を組合せた系(特開平4−22
1958号、特開平4−219756号各公報)等が挙
げられる。
【0030】波長400nm以上500nm以下の光に
感応する光重合開始系の好適例としては、波長400〜
500nmに吸収を有する増感色素と、2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
フェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロ
フェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−カルボ
エトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
(p−ブロモフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビ
ス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テト
ラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール等のヘ
キサアリールビイミダゾール、及び、2−メルカプトベ
ンズチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、
2−メルカプトベンズイミダゾール等の有機チオール化
合物からなる複合光重合開始剤、或いは、波長400〜
500nmに吸収を有する増感色素とジシクロペンタジ
エニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピロ
ール−1−イル)−フェニル−1−イル、ジシクロペン
タジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニル−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニル−1−イル等のチタノセン化合物、更に、p−ジエ
チルアミノ安息香酸エチル、ミヒラーズケトン等のジア
ルキルアミノフェニル化合物からなる複合光重合開始剤
が挙げられる。
【0031】なお、上記のヘキサアリールビイミダゾー
ルを増感する色素としては、例えば特開平2−69号公
報、特開昭57−168088号公報、特開平5−10
7761号公報、特開平5−210240号公報、特願
平4−288818号に記載の増感色素を挙げることが
できる。また、チタノセンを増感する色素としては、例
えば特願平5−83588号、特願平5−84817
号、特開平5−83587号公報、特願平6−1294
9号、特願平6−74743号、特願平6−14158
8号に記載の増感色素を挙げることができる。
【0032】また、これらの可視光領域に感応する光重
合開始系のうち、可視光と共に紫外部にも吸収を持ち、
高い感度を示すものについては、紫外光領域の光源に対
する光重合開始系として利用しても良い。このような可
視光及び紫外光領域に共に高い感度を示すものとして
は、ヘキサアリールビイミダゾール、或いは、チタノセ
ンを含有する光重合開始系等を挙げることができる。
【0033】上記の光重合開始系のうちでは、ヘキサア
リールビイミダゾール、チタノセンを含有する光重合開
始系が高い感度を示すことから好ましく、特に、チタノ
センを含有する光重合開始系であれば、ヘキサアリール
ビイミダゾールを含有する光重合開始系に比べて、少量
で高い感度を示すと共に、高温の乾燥条件でも安定なた
め、本発明のような、高い色濃度を有するカラーフィル
ター用感光性組成物にはより一層好ましい。
【0034】前記光重合開始系の含有量は、画像形成材
料(色材料を含まない感光性組成物)の全固形分に対
し、0.1〜40重量%、好ましくは0.2〜30重量
%、より好ましくは0.2〜20重量%であり、前記エ
チレン性化合物の含有量は、画像形成材料の全固形分に
対し、20〜99重量%、好ましくは50〜95重量
%、より好ましくは60〜90重量%である。
【0035】カラーフィルター用感光性組成物に使用さ
れる色材料としては、ブラックマトリックス用カラーフ
ィルター用感光性組成物には黒色の色材料であり、赤、
緑、青用カラーフィルター用感光性組成物には、それに
対応する色材料を使用する。黒色の色材料としては、例
えば三菱化学社製のMA−7、MA−100、MA−2
20、#5、#10、或いはデグス社製Color B
lack FW200、Color Black FW
2、Printex V等のカーボンブラック、特開平
5−311109号公報、特開平6−11613号公報
等に記載の黒鉛、特開平4−322219、特開平3−
274503号公報等に記載の無機黒色顔料、特開平2
−216102号公報等に記載のアゾ系ブラック色素等
の有機黒色顔料、その他、赤、緑、青、黄、シアン、マ
ジェンタ等の有機色材料を混合した黒色顔料等を挙げる
ことができる。
【0036】赤、緑、青に対応する色材料としては、具
体的には、ビクトリアピュアブルー(42595)、オ
ーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラ
ビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(451
60)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK
70:100(50240)、エリオグラウシンX(4
2080)、No.120/リオノールイエロー(21
090)、リオノールイエローGRO(21090)、
シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベ
ンジジンイエロー4T−564D(21095)、シム
ラーファーストレッド4015(12355)、リオノ
ールレッド7B4401(15850)、ファーストゲ
ンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルー
SM(26150)、リオノールブルーES(ピグメン
トブルー15:6、ピグメントブルー1536)、リオ
ノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168、ピグメ
ントレッド108)、リオノールグリーン2YS(ピグ
メントグリーン36)等が挙げられる(上記の( )内
の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味す
る)。
【0037】また、更に他の顔料について(C.I.)
で示すと、例えば、C.I.黄色顔料20、24、8
6、93、109、110、117、125、137、
138、147、148、153、154、166、
C.I.オレンヂ顔料36、43、51、55、59、
61、C.I.赤色顔料9、97、122、123、1
49、168、177、180、192、215、21
6、217、220、223、224、226、22
7、228、240、C.I.バイオレット顔料19、
23、29、30、37、40、50、C.I.青色顔
料15、15:1、15:4、22、60、64、C.
I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23、25、2
6等を挙げることができる。
【0038】これらの色材料のカラーフィルター用感光
性組成物中の含有量は次の通りである。即ち、黒のカラ
ーフィルター用感光性組成物で形成されるブラックマト
リックスは、1.0μm以下、好ましくは0.3〜0.
9μm、より好ましくは0.5〜0.8μmの膜厚に形
成した塗膜の吸光度が2.5以上、好ましくは3.0以
上のブラックマトリックスを形成させるために、該カラ
ーフィルター用感光性組成物中に含有される前記黒色の
色材料の含有量としては、全固形分に対し、50〜90
重量%、好ましくは60〜80重量%の範囲である。
【0039】一方、赤、緑、青のカラーフィルター用感
光性組成物で形成されるカラー画素は、1.0μm以
下、好ましくは0.3〜0.9μm、より好ましくは
0.5〜0.8μmの膜厚に形成した塗膜の吸光度が
1.1以上、好ましくは1.3以上のカラー画素を形成
させるために、該カラーフィルター用感光性組成物中に
含有される前記赤、緑、青の色材料の添加量としては、
全固形分に対し、50〜90重量%、好ましくは60〜
80重量%の範囲である。
【0040】上記の黒、緑、青の吸光度は、マクベス濃
度計TR−927を用い、各色に相当する光学フィルタ
ーを用いて測定することにより得られる。本発明の現像
液の対象となるカラーフィルター用感光性組成物は、こ
のような高い色材料含有率の状態で、高画質なブラック
マトリックス画像又はカラー画素を形成させると共に、
各画素上に塗設して形成されるカラー感光性組成物層、
或いは、ポリアミド、ポリイミド等の保護層等の塗布溶
剤に対する耐溶剤性、及び、透明基板に対する高い接着
性を与えるものが特に好ましい。
【0041】このようなカラーフィルター用感光性組成
物は、適当な溶剤を用いて調液された塗布液として塗布
される。本発明に係るカラーフィルター用感光性組成物
の塗布に用いられる溶剤としては、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、ク
ロロホルム、ジクロロメチン、酢酸エチル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げられ
る。塗布液は、これらの溶剤を用いて、カラーフィルタ
ー用感光性組成物固形分(色材料と画像形成材料との合
計)濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜30重量
%の範囲となるように調液される。
【0042】次に本発明のカラーフィルターの製造方法
について説明する。カラー感光性組成物又はブラック感
光性組成物の製造前述した各顔料を前述した塗布溶媒に
ペイントシェーカー、ビーズミル、ボールミル、3本ロ
ール、ニーダー等の顔料分散装置を用いて分散を行い、
各顔料分散液を調製する。この際、分散を容易にするた
め、エチレン性化合物、有機高分子物質、アニオン性、
カチオン性又はノニオン性界面活性剤、シランカップリ
ング剤、アルミニウム系カップリング剤、チタネート系
カップリング剤等を添加することが好ましい。特にエチ
レン性化合物あるいは有機高分子物質と共に分散処理を
施すことがその後の工程での顔料の凝集を防止できるた
め、好ましい。
【0043】分散時には好ましくは、3本ロール又はニ
ーダーによる予備分散処理を行うことが好ましい。該分
散処理により、顔料粒子の分散状態の粒径(2次粒子
径)を0.3μm以下、好ましくは0.2μmとする。
次に上記顔料分散液にカラー感光性組成物又はブラック
感光性組成物の残りの成分を混合、撹拌し、カラー又は
ブラック感光性組成物を製造する。
【0044】このようにして製造されたカラー感光性組
成物又はブラック感光性組成物を用いて、赤、青、緑の
各画素又はブラックマトリックスを形成した場合に本願
で規定した特定の構造を有するカラーフィルターとな
る。該形状により、感光性組成物膜のせん断力を小さく
する効果、あるいは現像時の未露光部の現像液への溶出
を容易にするとともに解像度を高くするものと思われ
る。
【0045】次に、本発明のカラーフィルター用感光性
組成物を用いてカラーフィルターを製造する方法につい
て説明する。カラーフィルターの透明基板としては、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等のプラスチ
ックシート、或いは、各種ガラス板等を挙げることがで
きる。
【0046】このような透明基板には、表面の接着性等
の物性を改良するために、必要に応じて、コロナ放電処
理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリ
マー等の各種ポリマーの薄膜形成処理等を行うことがで
きる。なお、透明基板の板厚は、0.05〜10mm、
特に0.1〜7mmの範囲であることが好ましい。ま
た、各種ポリマーの薄膜形成処理を行う場合には、その
膜厚は0.01〜10μm、特に0.05〜5μmの範
囲であることが好ましい。
【0047】この透明基板は、通常、赤、緑、青の画素
画像を形成する前に、予め金属薄膜、又は前述のブラッ
ク感光性組成物を利用したブラックマトリックスが設け
られる。前者の例としては、クロム単層又はクロムと酸
化クロムの2層のものが挙げられ、これらを蒸着又はス
パッタリング法等により薄膜を形成した後、その上に、
感光性被膜を形成し、ストライプ、モザイク、トライア
ングル等の繰り返しパターンを有するフォトマスクを用
いて露光・現像し、レジスト画像を形成させ、続いて、
該薄膜をエッチング処理により、透明基板上にブラック
マトリックスを形成させたものが挙げられる。
【0048】このようにしてブラックマトリックスを設
けた透明基板上に、赤、緑、青のうちの1つの色の色材
料を含有するカラーフィルターレジストを、スピナー、
ワイヤーバー、フローコーター、ダイコーター、ロール
コーター、スプレー等の塗布装置により塗布した後、5
0〜200℃、好ましくは80〜180℃の温度で15
秒〜10分間、好ましくは30秒〜5分間乾燥して当該
カラー感光性組成物層を形成させる。なお、ここで、カ
ラーフィルター用感光性組成物の塗布液を塗布、乾燥し
て得られる感光性組成物層の膜厚は、好ましくは0.2
〜1μm、より好ましくは0.5〜1μmである。
【0049】ここで、乾燥温度は、高温なほど透明基板
に対する接着性が向上し、感度が高くなるが、一方、高
過ぎると光重合開始系が分解し、熱重合を誘発して現像
不良を起こし易く、分散している色材料が著しい凝集を
起し目的の微小分割した球状構造を有する感光性組成物
層を形成することが困難となる。また、乾燥温度が著し
く低い場合は感度が低下して画像形成が困難になる。
【0050】次に、このカラー感光性組成物層上にカラ
ー画素用のネガフォトマスクを置き、該フォトマスクを
介して、紫外又は可視等の光源を用いて画像露光する。
この際、必要に応じて酸素による光重合性層の感度の低
下を防ぐため、光重合性層上にポリビニルアルコール層
等の酸素遮断層を塗設した後、露光を行っても良い。続
いて、現像液により現像処理を行い透明基板上に第1の
カラー画素画像を形成させる。なお、必要に応じてこの
現像処理の前に、感光性組成物層の感度或いはγ値(階
調)を高くする目的で露光試料を70〜200℃で15
秒〜20分間、好ましくは80〜150℃で30秒〜1
0分間の熱処理を施すことができる。
【0051】現像処理は、通常、20〜40℃、好まし
くは25〜35℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現
像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
現像後の試料は、必要に応じて、該試料の上に塗布され
るカラー感光性組成物層、或いは、ポリアミド、ポリイ
ミド等の保護層の塗布溶剤に対する耐久性、又は、ガラ
ス基板等の透明基板との接着性を高める目的で、該試料
を100〜250℃、5〜60分間の熱硬化処理を行う
か、或いは、適正露光量以上の露光量、好ましくは、適
正露光量の1〜10倍の露光量による光硬化処理を施す
ことができる。
【0052】該現像処理で用いられる現像液は、アルカ
リ現像液又は、界面活性剤を含有した中性の現像液が好
ましい。アルカリ現像液は、例えば、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪
酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無
機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等
の有機のアルカリ剤を含有し、必要に応じ、画質向上、
現像時間の短縮等の目的で界面活性剤、水溶性の有機溶
剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を
含有させた水溶液である。
【0053】現像液の界面活性剤としては、ナフタレン
スルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオ
キシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキル
アンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げ
ることができ、また、水溶性の有機溶剤としては、エタ
ノール、プロピオンアルコール、ブタノール、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、テトラプロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル等を挙げることができ
る。
【0054】また水酸基又はカルボキシ基を有する低分
子化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、
ピロガロール、安息香酸、コハク酸、グルタル酸等を挙
げることができる。また、中性の現像液は、前記のアニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の界面活性
を含有し、さらに必要に応じて、前記と同様の目的で、
前記と同様の水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸
基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液である。
【0055】続いて、該試料の上に赤、緑、青のうち他
の2色のカラーフィルター用感光性組成物についても前
記と同様にしてそれぞれ塗布・乾燥した後、該試料を、
カラー画素用のネガフォトマスクを用いて前記と同様に
露光、現像、必要に応じて熱又は光硬化処理を繰り返し
行い、ブラックマトリックス間に3色の画素を形成して
カラーフィルターを作製する。
【0056】このようにして作製されたカラーフィルタ
ーは、このままの状態で、上にITO(透明電極)が形
成され、カラーディスプレーの部品の一部として使用さ
れるが、更にカラーフィルターの表面平滑性、或いは耐
久性を高める目的でポリアミド、ポリイミド等のトップ
コート層を設けることもできる。画像露光に使用される
光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タン
グステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、
中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源、及びアルゴン
イオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザ
ー、窒素レーザー等のレーザー光源が挙げられる。これ
らの光源には、必要とされる照射光の波長領域に応じ
て、適宜光学フィルターを使用することもできる。
【0057】ブラックマトリックスを、黒の色材料を含
有する本発明に係るカラーフィルター用感光性組成物を
利用して形成する場合には、透明基板上に赤、緑、青の
画素画像を形成する方法と同様の方法を採用することで
ブラックマトリックスを形成する。この際、ブラックマ
トリックスを形成する操作を2回以上繰り返すことで、
ブラックマトリックス画像を積層して、目的の透過濃度
のブラックマトリックス画像を完成させることも可能で
ある。
【0058】以上、ブラックマトリックスが形成された
透明基板上に赤、緑、青の画素画像を形成する方法を説
明したが、赤、緑、青の画素画像形成後にブラックマト
リックスを形成する方法も採用可能である。また、本発
明に係るカラーフィルター用感光性組成物を用いて、透
明基板上に、ブラックストライプ、又は、赤、緑、青の
カラー画素画像を形成させる際に、該カラーフィルター
用感光性組成物と透明基板との現像画像接着性及び/又
は熱硬化画像の接着性を高める目的で、該透明基板上に
色材料を含有しない光重合性組成物を光硬化させた光硬
化接着層を設けることができる。
【0059】該光硬化接着層に使用される光重合性組成
物に含有している光重合開始系、エチレン性化合物、及
び必要に応じて用いられる有機高分子物質は、前記本発
明に係るカラーフィルター用感光性組成物の構成成分の
中から適宜選択して用いることができ、このような光硬
化接着層は、この光重合性組成物を、通常、上記と同様
の方法により、乾燥膜厚が0.01〜2μm、好ましく
は0.02〜1μmの範囲となるように透明基板上に塗
設した後、該塗布された光重合性組成物層の適正露光量
の1〜10倍の露光量で露光して光硬化させることによ
り、形成することができる。
【0060】更に、また、本発明に係るカラーフィルタ
ー用感光性組成物を用いて透明基板上に形成されたブラ
ックストライプ、又は、赤、緑、青のカラー画素等の画
像の、経時による透明基板からの剥離、傷などの欠陥の
発生を防ぐ目的で、該画像を形成させた透明基板の上
に、上記の光硬化接着層の場合と同様の方法により、光
硬化層を設けることもできる。
【0061】本発明によるブラックマトリックス及びカ
ラー画素は、基板に垂直な方向に切断した断面を走査型
電子顕微鏡で観察すると、微小に分割され、微小粒子が
密に充填された状態の構造を示す。この粒子の直径が
0.1〜0.3μmの範囲の粒子が断面面積の50%以
上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上
とされる。
【0062】粒子の大きさの調節は、使用する色材料の
粒径、分散処理の度合、塗布液の濃度等によって経験的
に行うことができる。なお、本発明の粒子の直径は、粒
子の面積に相当する面積の円に置き換えることによって
示したものである。
【0063】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1〜8、比較例1〜2 下記の色材分散液組成物をプレミキサーにて、2時間練
り、混合、脱泡処理を行った後、該試料を3本ロールに
よりロールを14回通過させて分散処理を施した。
【0064】
【表1】 [色材分散液組成] 色材料(MA220): 添加量 表−1に記載 分散剤: 表−1に記載 エチレン性化合物: 表−1に記載 有機高分子物質: 表−1に記載 塗布溶剤(シクロヘキサノン): 100重量部 [色材分散液以外の感光性組成物成分] 光重合開始系: 表−1に記載 エチレン性化合物: 表−1に記載 有機高分子物質: 表−1に記載 塗布溶剤(シクロヘキサノン): 400重量部
【0065】さらに、該試料に対して、重量で3.6倍
量の0.5mm径ジルコニアビーズを入れたペイントシ
ェーカーを用いて、5時間分散処理を行い、色材分散液
を調製した。次に、該色材分散液に、色材分散液以外の
光重合性組成を加え、30分間撹拌の後、超音波洗浄装
置を用いて、1時間、超音波撹拌を行い、感光性組成物
塗布液を調製した。
【0066】調製された黒の色材含有感光性組成物塗布
液を、ガラス基板(コーニング社製No.7059)に
乾燥膜厚が表−1に記載の膜厚になるようにワイヤーバ
ーコーターにより塗布し、乾燥温度150℃で1分間乾
燥した。次に、幅30μmで縦330μm、横110μ
mのピッチで繰り返すブラックマトリックス用ネガフォ
トマスクを用いて、2Kw高圧水銀灯により表−1に示
す適正露光量で露光した後、0.25重量%の炭酸カリ
ウムと0.5重量%のノニオン性界面活性剤(日本乳化
剤社製:Newcol 13−15)を含有する水溶液
よりなる現像液を用い、25℃で30秒間浸漬し、続い
て、3kg/cm2 の水洗スプレーによりスプレー水洗
を施して現像処理を行い、ブラックマトリックスを形成
させた後、該試料を200℃、7分間の熱処理して熱硬
化させた。また、同様の方法により、作製した試料を用
いて、表−1に示す評価を行った。
【0067】
【表2】
【0068】[光重合開始系] Z−1:ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6
−ジフルオロ−3−(ピロール−1−イル)−フェニル
−1−イル(4重量部) ビス−4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン(2重
量部) Z−2:2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−(o,p−ジクロロフェニル)ビイミ
ダゾール(3重量部) 2−メルカプトベンゾチアゾール(1.5重量部) ビス−4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン(1.
5重量部)
【0069】[分散剤]
【0070】
【化8】
【0071】A−2:味の素社製チタネート系カップリ
ング剤 プレンアクトKR−TTS
【0072】[エチレン性化合物]
【0073】
【化9】
【0074】[有機高分子物質]
【0075】
【化10】
【0076】[色材料濃度]黒の感光性組成物塗布液の
固形分中に含有されている色材料の割合。 色材料濃度=色材料の重量/全固形分重量
【0077】[適正露光量]ウグラテストチャートを試
料上に置き、該チャートの上より各種露光量を変化させ
ながら2Kw高圧水銀灯により露光した後、現像処理を
施し、得られたウグラテストチャート画像中の細線画像
の最も細いポジとネガの細線の線幅が同じになる時の露
光量。なお、Fは、感光層が現像処理において全部溶解
するか、或いは、全く溶解しないため、画像が形成され
なかったことを示す。
【0078】[画質]前記と同様の方法により、ガラス
基板上に色材光重合性層塗布液を塗布、乾燥させた後、
ウグラテストチャートを用いて適正露光量で露光し、標
準現像液を用いて現像処理を行い色材画像を形成させ
た。該色材画像の中の細線画像を400倍の顕微鏡で観
察し、再現されている最も細い細線の線幅より、画質を
下記基準で評価した。細い細線が再現するほど良好な画
質を示している。
【0079】
【表3】 A:10μm以下の線幅の細線が再現されている。 B:10〜15μmの線幅の細線が再現されている。 C:15〜25μmの線幅の細線が再現されている。 D:25μm以上の線幅の細線が再現されている。
【0080】[吸光度]マクベス濃度計を用いて吸光度
(ABS)を測定した。 [膜厚]テンコールインスツルメンツ社製α−ステップ
により測定した。
【0081】[断面構造]前記の方法でガラス板上に形
成されたブラックマトリックス画像の断面を倍率100
00の走査型顕微鏡により観察し、粒径0.1〜0.3
μmの微小分割した球状構造を有する粒子を観測し、全
断面積における該粒子のしめる割合を以下のように評価
した。ここで粒径が0.1〜0.3μmに微小分割した
球状構造とは、互いに接するようにして集合体を形成し
ており、粒径0.1〜0.3μmの粒子を形成しそれぞ
れの粒子が著しい変形の作用を受けることなく球状を保
持している構造を示す。
【0082】A:粒径0.1〜0.3μmの微小分割し
た球状構造が全断面積の70%以上であった。 B:50〜69%であった。 C:30〜49%であった。 D:30%未満であった。
【0083】[断面形状]ブラックマトリックス画像の
断面を倍率10000の走査顕微鏡により観察し、その
形状を評価した。断面形状がガラス基板に対し逆台形形
状になると、このブラックマトリックス上に他の色のカ
ラーフィルター画像を形成した際に、小さな気泡が残留
しやすくなり、またITOを該ブラックマトリックス上
に直接設けた際には、ITOの断線の要因となるため、
台形断面形状であることが好ましい。 A:台形断面形状 B:長方形断面形状 C:逆台形断面形状
【0084】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のカラーフィ
ルター用光重合性組成物は、特定の構造を有するカラー
フィルター感光性組成物塗布層により、露光感度が高
く、断面形状、画像形成性に優れ、カラーフィルターを
高いライン速度で、安定かつ効率的に製造することを可
能にする。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各画素が膜厚1μm以下で、その吸光度
    が1.1以上となるように赤、緑、又は青色色材料を含
    有すると共に、各画素の基板に対して垂直な断面が微小
    分割構造を有し、かつ、断面面積の50%以上が直径
    0.1〜0.3μmの範囲の粒子によって占められてい
    ることを特徴とするカラーフィルター。
  2. 【請求項2】 ブラックマトリックスが膜厚1μm以下
    でその吸光度が2.5以上となるように黒色色材料を含
    有し、ブラックマトリックスの基板に対して垂直な断面
    が微小分割構造を有し、かつ断面面積の50%以上が直
    径0.1〜0.3μmの範囲の粒子によって占められて
    いることを特徴とするカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 各画素又はブラックマトリックスがグリ
    シジルエーテル化合物と不飽和カルボン酸の付加反応物
    を含有する感光性組成物により製造されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 グリシジルエーテル化合物と不飽和カル
    ボン酸の付加反応物が、下記一般式(1)又は(2)で
    示される置換基を有することを特徴とする請求項3記載
    のカラーフィルター。 【化1】 (式中、mは0〜6の整数を示し、R1 、R2 は水素原
    子又はハロゲン原子を示し、R3 は置換基を有しても良
    い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換基は、水酸
    基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜1
    0のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素
    数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル
    基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10の
    アシルオキシ基である。)を示し、R4 は水素原子、水
    酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素
    数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル
    基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R5 は水
    素原子又はメチル基を示す。)
JP1523296A 1996-01-31 1996-01-31 カラーフィルター Expired - Fee Related JP3677848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1523296A JP3677848B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 カラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1523296A JP3677848B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 カラーフィルター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09211215A true JPH09211215A (ja) 1997-08-15
JP3677848B2 JP3677848B2 (ja) 2005-08-03

Family

ID=11883128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1523296A Expired - Fee Related JP3677848B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 カラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3677848B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001330722A (ja) * 2000-03-17 2001-11-30 Toray Ind Inc カラーフィルターおよび液晶表示装置
KR20180087850A (ko) * 2017-01-25 2018-08-02 제이에스알 가부시끼가이샤 광학 필터 및 그의 용도

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001330722A (ja) * 2000-03-17 2001-11-30 Toray Ind Inc カラーフィルターおよび液晶表示装置
KR20180087850A (ko) * 2017-01-25 2018-08-02 제이에스알 가부시끼가이샤 광학 필터 및 그의 용도

Also Published As

Publication number Publication date
JP3677848B2 (ja) 2005-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0780731B1 (en) Photopolymerizable composition for a color filter, color filter and liquid crystal display device
KR100312474B1 (ko) 칼라필터용광중합성조성물
JPH09179298A (ja) 光重合性組成物
JPH09179297A (ja) 光重合性組成物
JPH09179296A (ja) 光重合性組成物
JP3674086B2 (ja) カラーフィルター用ブラックマトリックス及びブラックマトリックス用レジスト組成物
JP3882254B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物及びカラーフィルター
JP3577854B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物、カラーフィルターおよび液晶表示素子
JPH09176240A (ja) 光重合性組成物
JP3641894B2 (ja) カラーフィルター用黒色光重合性組成物
JP3577800B2 (ja) ブラックマトリックス用カラーフィルターレジスト
JP3873320B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物
JP3641876B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物
JPH08201611A (ja) カラーフィルターレジスト
JP2004246340A (ja) ダイコート用硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、および液晶表示装置
JP3641895B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物及びカラーフィルター
JP3572731B2 (ja) カラーフィルター
JP3644105B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物
JP3677848B2 (ja) カラーフィルター
JPH0996719A (ja) カラーフィルター用光重合性組成物
JP3907221B2 (ja) カラーフィルター用ブラックマトリックス及びブラックマトリックス用レジスト組成物
JP3509277B2 (ja) カラーフィルターレジスト
JP3633073B2 (ja) カラーフィルター用光重合性組成物
JP3624466B2 (ja) カラーフィルターレジスト
JP3572730B2 (ja) カラーフィルター

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041022

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050121

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050502

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080520

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees