JPH09210792A - 歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置 - Google Patents
歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置Info
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- JPH09210792A JPH09210792A JP4055196A JP4055196A JPH09210792A JP H09210792 A JPH09210792 A JP H09210792A JP 4055196 A JP4055196 A JP 4055196A JP 4055196 A JP4055196 A JP 4055196A JP H09210792 A JPH09210792 A JP H09210792A
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C19/00—Dental auxiliary appliances
- A61C19/10—Supports for artificial teeth for transport or for comparison of the colour
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- Health & Medical Sciences (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Dentistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 歯表面の細かな凹凸や光沢の程度ならびに歯
の着色の度合いの判定を、測定値を確実に再現しながら
同時に行える、構成が簡単で小型化可能な歯牙表面の濃
度と色を測定する光学式測定装置を提供すること。 【解決手段】 光源1と、光源1からの光を歯牙表面2
に間接的に照射し、かつ、歯牙表面2からの反射光h,
e、f,g を集光する多重反射手段4と、この集光した
反射光h,e、f,g を回折格子9を介して受光する並
列に設けられた受光素子13と、この受光素子13の出
力から歯牙表面2の濃度と色を演算するための演算手段
17と、その演算結果を表示する表示手段18とを備え
ている。
の着色の度合いの判定を、測定値を確実に再現しながら
同時に行える、構成が簡単で小型化可能な歯牙表面の濃
度と色を測定する光学式測定装置を提供すること。 【解決手段】 光源1と、光源1からの光を歯牙表面2
に間接的に照射し、かつ、歯牙表面2からの反射光h,
e、f,g を集光する多重反射手段4と、この集光した
反射光h,e、f,g を回折格子9を介して受光する並
列に設けられた受光素子13と、この受光素子13の出
力から歯牙表面2の濃度と色を演算するための演算手段
17と、その演算結果を表示する表示手段18とを備え
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歯牙表面の濃度
と色を測定する光学式測定装置に関する。
と色を測定する光学式測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】歯科医療の分野において、予防歯科や歯
の審美性追求(矯正や薬用歯磨きによる表面コートな
ど)に対する関心が高まりつつある。歯の美しさを維持
・改善していくためには、常日頃の継続的な保守が有効
である。歯磨き、特にハイドロキシアパタイトを含有し
た薬用歯磨きもその1例で、アパタイトが歯表面の細か
な亀裂の隙間を埋めて歯表面の細かな凹凸を減らし保護
膜を形成する効果があり、歯の健康を維持し、その美し
さを回復させることができる。その効果は、現在、人が
眼で見て判定している。
の審美性追求(矯正や薬用歯磨きによる表面コートな
ど)に対する関心が高まりつつある。歯の美しさを維持
・改善していくためには、常日頃の継続的な保守が有効
である。歯磨き、特にハイドロキシアパタイトを含有し
た薬用歯磨きもその1例で、アパタイトが歯表面の細か
な亀裂の隙間を埋めて歯表面の細かな凹凸を減らし保護
膜を形成する効果があり、歯の健康を維持し、その美し
さを回復させることができる。その効果は、現在、人が
眼で見て判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、判定基準が明
確で無く環境条件や個人の視覚の差などにより、客観性
に欠ける場合が多く、歯磨きに対する十分な動機づけと
なりにくい。歯の表面状態を判定するための測定法とし
て現在実用化されているものは、現在見当たらず、その
測定器が望まれている。
確で無く環境条件や個人の視覚の差などにより、客観性
に欠ける場合が多く、歯磨きに対する十分な動機づけと
なりにくい。歯の表面状態を判定するための測定法とし
て現在実用化されているものは、現在見当たらず、その
測定器が望まれている。
【0004】また、歯の着色の度合いを測定する色測定
器として分光反射率測定装置が臨床使用されているが、
装置が大型で、かつ高価であり、しかも可搬性に乏し
い。
器として分光反射率測定装置が臨床使用されているが、
装置が大型で、かつ高価であり、しかも可搬性に乏し
い。
【0005】さらに、前記分光反射率測定装置を用いた
測定法より簡易な測定法である鏡面光沢度法は、歯表面
の光沢を人の主観が入らず客観的に判定できる点で有効
であるが、測定面の曲率により、指示値が大きく変化
し、歯牙のように小さくて様々な曲率により構成される
形状の場合、測定箇所により反射光の角度が変動し、測
定値の再現性を得ることに重大な課題がある。
測定法より簡易な測定法である鏡面光沢度法は、歯表面
の光沢を人の主観が入らず客観的に判定できる点で有効
であるが、測定面の曲率により、指示値が大きく変化
し、歯牙のように小さくて様々な曲率により構成される
形状の場合、測定箇所により反射光の角度が変動し、測
定値の再現性を得ることに重大な課題がある。
【0006】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、歯表面の細かな凹凸や光沢の程
度ならびに歯の着色の度合いの判定を、測定値を確実に
再現しながら同時に行える、構成が簡単で小型化可能な
歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置を提供す
ることにある。
たもので、その目的は、歯表面の細かな凹凸や光沢の程
度ならびに歯の着色の度合いの判定を、測定値を確実に
再現しながら同時に行える、構成が簡単で小型化可能な
歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、光源と、光源からの光を歯牙表面に間
接的に照射し、かつ、歯牙表面からの反射光を集光する
多重反射手段と、この集光した反射光を回折格子を介し
て受光する並列に設けられた受光素子と、この受光素子
の出力から歯牙表面の濃度と色を演算するための演算手
段と、その演算結果を表示する表示手段とを備えてい
る。
め、この発明は、光源と、光源からの光を歯牙表面に間
接的に照射し、かつ、歯牙表面からの反射光を集光する
多重反射手段と、この集光した反射光を回折格子を介し
て受光する並列に設けられた受光素子と、この受光素子
の出力から歯牙表面の濃度と色を演算するための演算手
段と、その演算結果を表示する表示手段とを備えてい
る。
【0008】この発明では、光源からの光は、多重反射
手段で繰り返し反射された後、歯牙表面に入射する。そ
して、歯牙表面からの反射光も多重反射手段で繰り返し
反射されつつ集光され、回折格子に導光されて分光さ
れ、分光されたそれぞれの反射光は、波長成分に応じて
並列に設けられた個々の受光素子で受光される。この各
受光素子の出力に基づき演算手段で歯牙表面の濃度と色
が算出され、その算出結果が表示手段で表示される。
手段で繰り返し反射された後、歯牙表面に入射する。そ
して、歯牙表面からの反射光も多重反射手段で繰り返し
反射されつつ集光され、回折格子に導光されて分光さ
れ、分光されたそれぞれの反射光は、波長成分に応じて
並列に設けられた個々の受光素子で受光される。この各
受光素子の出力に基づき演算手段で歯牙表面の濃度と色
が算出され、その算出結果が表示手段で表示される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、この発明の光学式測定
装置の外観を示し、図2は歯牙表面の濃度と色を測定す
る処理回路を含む測定系と歯牙表面からの反射光を測定
系に導く光学系を示す図である。
面に基づいて説明する。図1は、この発明の光学式測定
装置の外観を示し、図2は歯牙表面の濃度と色を測定す
る処理回路を含む測定系と歯牙表面からの反射光を測定
系に導く光学系を示す図である。
【0010】図1、図2において、先ず、光学系につい
て説明する。1は、放射状に出射される光(出射光)の
色が測定面(歯牙表面)2に現出するのを回避するため
に、測定面2に直接臨まない位置に設置される光源で、
この第1の実施形態では、出射方向(Aで示す矢印の方
向)が測定面2に対して平行になるよう光源1がケース
25内に設置されている。この光源1は、例えば、ハロ
ゲンランプやタングステンランプ、またはキセノンフラ
ッシュ管等であり、光源駆動回路3によって駆動され
る。そして、周囲の光の影響を受け難くするために、出
射光を間欠発光させる(一定時間ごとに繰り返しパルス
状の発光を行う)ようにしてもよい。この場合、光源1
を、例えば、発光パルス幅を10マイクロ秒、発光間隔
を0.001秒(デューテイ比が100)で発光させる
ように構成するのが好ましい。
て説明する。1は、放射状に出射される光(出射光)の
色が測定面(歯牙表面)2に現出するのを回避するため
に、測定面2に直接臨まない位置に設置される光源で、
この第1の実施形態では、出射方向(Aで示す矢印の方
向)が測定面2に対して平行になるよう光源1がケース
25内に設置されている。この光源1は、例えば、ハロ
ゲンランプやタングステンランプ、またはキセノンフラ
ッシュ管等であり、光源駆動回路3によって駆動され
る。そして、周囲の光の影響を受け難くするために、出
射光を間欠発光させる(一定時間ごとに繰り返しパルス
状の発光を行う)ようにしてもよい。この場合、光源1
を、例えば、発光パルス幅を10マイクロ秒、発光間隔
を0.001秒(デューテイ比が100)で発光させる
ように構成するのが好ましい。
【0011】4は積分球(球面ミラー)で、光源1から
の前記出射光を多重反射させて測定面2の所定面積に間
接的に投光する(つまり、この間接光を入射光5として
測定面2に入射させる)とともに、測定面2からの後述
する反射光h,e、f,g を多重反射させつつ集光す
る。この測定面2に入射する入射光5は、図3に示すよ
うに反射する。
の前記出射光を多重反射させて測定面2の所定面積に間
接的に投光する(つまり、この間接光を入射光5として
測定面2に入射させる)とともに、測定面2からの後述
する反射光h,e、f,g を多重反射させつつ集光す
る。この測定面2に入射する入射光5は、図3に示すよ
うに反射する。
【0012】図3は、例えば上顎の前歯牙6の構造を示
す拡大断面図で、測定面2を形成する歯表面のエナメル
質7と内部の象牙質8の2層で構成される。aは、半透
明性を有するエナメル質7内部の微粒子(微結晶粉体)
による散乱光、bは、象牙質8表面での層内拡散反射
光、cは、象牙質8表面での層内鏡面反射光、dは、エ
ナメル質7内部を再び通過する時の微粒子による散乱
光、eは、エナメル質7表面での再帰拡散反射光、f
は、エナメル質7表面での再帰鏡面反射光、g は、エナ
メル質7表面での鏡面反射光、hはエナメル質7表面で
の拡散反射光であり、測定面2の反射光h,e、f,g
を積分球4にて集光する。このように、歯牙表面2から
の反射光は、エナメル質7表面の凹凸状態みならず、エ
ナメル質層の厚さや光学特性、あるいは、象牙質8表面
の凹凸状態など数多くの情報を含む形になる。
す拡大断面図で、測定面2を形成する歯表面のエナメル
質7と内部の象牙質8の2層で構成される。aは、半透
明性を有するエナメル質7内部の微粒子(微結晶粉体)
による散乱光、bは、象牙質8表面での層内拡散反射
光、cは、象牙質8表面での層内鏡面反射光、dは、エ
ナメル質7内部を再び通過する時の微粒子による散乱
光、eは、エナメル質7表面での再帰拡散反射光、f
は、エナメル質7表面での再帰鏡面反射光、g は、エナ
メル質7表面での鏡面反射光、hはエナメル質7表面で
の拡散反射光であり、測定面2の反射光h,e、f,g
を積分球4にて集光する。このように、歯牙表面2から
の反射光は、エナメル質7表面の凹凸状態みならず、エ
ナメル質層の厚さや光学特性、あるいは、象牙質8表面
の凹凸状態など数多くの情報を含む形になる。
【0013】9は回折格子で、積分球4で集光された反
射光h,e、f,g を波長に応じた角度に分光するもの
である。すなわち、測定面2からの反射光h,e、f,
g は、積分球4に対向して設けられたレンズ10により
回折格子9に導かれ、この回折格子9では、反射光h,
e、f,g はそれぞれの波長成分に応じた分光角度で反
射する。なお、11は、レンズ10および回折格子9間
に介装されたスリットで、反射光h,e、f,g を通過
させる開口11aを有する。
射光h,e、f,g を波長に応じた角度に分光するもの
である。すなわち、測定面2からの反射光h,e、f,
g は、積分球4に対向して設けられたレンズ10により
回折格子9に導かれ、この回折格子9では、反射光h,
e、f,g はそれぞれの波長成分に応じた分光角度で反
射する。なお、11は、レンズ10および回折格子9間
に介装されたスリットで、反射光h,e、f,g を通過
させる開口11aを有する。
【0014】次に、測定系について説明する。12は、
フォトダイオードアレイ(受光素子列)で、回折格子9
による反射光を受光するために、前記分光角度に対応す
る数のフォトダイオード(受光素子)13が基板14上
に並列に設けられている。つまり、アレイ12を形成す
るためのフォトダイオード13の数(例えば、m個)
は、必要とする波長分解能により決められるものであっ
て、使用されるフォトダイオード13は、光源1の発光
波長に十分な感度を有するものであればよい。
フォトダイオードアレイ(受光素子列)で、回折格子9
による反射光を受光するために、前記分光角度に対応す
る数のフォトダイオード(受光素子)13が基板14上
に並列に設けられている。つまり、アレイ12を形成す
るためのフォトダイオード13の数(例えば、m個)
は、必要とする波長分解能により決められるものであっ
て、使用されるフォトダイオード13は、光源1の発光
波長に十分な感度を有するものであればよい。
【0015】続いて、処理回路について説明する。前記
フォトダイオード13のそれぞれの出力は、プリアンプ
N1 ,N2 ,N3,N4 …Nm にて増幅された後、マル
チプレクサ15で多重化され、A/D変換器16を介し
てマイクロコンピュータユニット(MCU)17に導か
れる。MCU17内部では、これらの出力の比を演算
し、波長に対する相対出力(分光特性)を算出し、例え
ば、歯表面の細かな凹凸の程度を示す値として液晶表示
部18に表示される。この表示値は、後述する演算式
(1)式および(2)式を用いてMCU17で演算され
る。なお、19は操作キーであり、これは、図1に示す
ように、例えば、電源ONキー20、校正キー21、デ
ータ入力キー22、モード切替えキー23等を含む。ま
た、24は液晶駆動回路である。
フォトダイオード13のそれぞれの出力は、プリアンプ
N1 ,N2 ,N3,N4 …Nm にて増幅された後、マル
チプレクサ15で多重化され、A/D変換器16を介し
てマイクロコンピュータユニット(MCU)17に導か
れる。MCU17内部では、これらの出力の比を演算
し、波長に対する相対出力(分光特性)を算出し、例え
ば、歯表面の細かな凹凸の程度を示す値として液晶表示
部18に表示される。この表示値は、後述する演算式
(1)式および(2)式を用いてMCU17で演算され
る。なお、19は操作キーであり、これは、図1に示す
ように、例えば、電源ONキー20、校正キー21、デ
ータ入力キー22、モード切替えキー23等を含む。ま
た、24は液晶駆動回路である。
【0016】また、25は、上述した測定系と光学系を
収納するポケット型ケースで、長手方向における一端に
は、前記入射光5および測定面2からの反射光h,e、
f,g が通過するとともに、歯牙の大きさに対応する開
口26が設けられ、この開口26の内部に光学系の前段
に設けられる光源1、積分球4およびレンズ10が設置
されている。
収納するポケット型ケースで、長手方向における一端に
は、前記入射光5および測定面2からの反射光h,e、
f,g が通過するとともに、歯牙の大きさに対応する開
口26が設けられ、この開口26の内部に光学系の前段
に設けられる光源1、積分球4およびレンズ10が設置
されている。
【0017】次に、歯牙の表面状態の測定方法について
説明する。ここでは、歯の美しさを示す指標として「白
さ」を用い、この「白さ」を数値化するために用いる濃
度と色の演算式の一例を(1)式および(2)式に示
す。 表示値(濃度)[%] =〔(測定面からの反射光出力)/(標準白板を用いたときの出力)〕×100 …(1) 表示値(色)[%] =〔(各受光素子の出力の分散)/(標準白板を用いたときの各受光素子の出力 の分散)〕×100 …(2)
説明する。ここでは、歯の美しさを示す指標として「白
さ」を用い、この「白さ」を数値化するために用いる濃
度と色の演算式の一例を(1)式および(2)式に示
す。 表示値(濃度)[%] =〔(測定面からの反射光出力)/(標準白板を用いたときの出力)〕×100 …(1) 表示値(色)[%] =〔(各受光素子の出力の分散)/(標準白板を用いたときの各受光素子の出力 の分散)〕×100 …(2)
【0018】つまり、測定面2で反射する光h,e、
f,g は、歯表面のエナメル質7と内部の象牙質8の色
や表面の細かな凹凸の程度を反映した量である。この観
点から、反射光h,e、f,g の”濃度”と”色(波長
成分の平坦性)”を測定することで、歯牙の表面の白さ
や滑らかさ等を数値で示すことができる。
f,g は、歯表面のエナメル質7と内部の象牙質8の色
や表面の細かな凹凸の程度を反映した量である。この観
点から、反射光h,e、f,g の”濃度”と”色(波長
成分の平坦性)”を測定することで、歯牙の表面の白さ
や滑らかさ等を数値で示すことができる。
【0019】(1)式の濃度値は、各フォトダイオード
13の受光出力の総和で表す。また、(2)式の色値
は、各フォトダイオード13の出力値の分散または標準
偏差を演算して表す。この際、濃度値および色値を得る
ために、どちらも基準となる標準白板を設け、その標準
値に対する百分率(%)で両値を表現する。例えば、真
っ白な歯の場合は、値が100[%]となり、色が付い
たり、凹凸があると値は小さくなる。
13の受光出力の総和で表す。また、(2)式の色値
は、各フォトダイオード13の出力値の分散または標準
偏差を演算して表す。この際、濃度値および色値を得る
ために、どちらも基準となる標準白板を設け、その標準
値に対する百分率(%)で両値を表現する。例えば、真
っ白な歯の場合は、値が100[%]となり、色が付い
たり、凹凸があると値は小さくなる。
【0020】また、(3)式のように、2つの数値の積
(濃度値と色値の積)をとり、「白さ」の値の定義とし
てもよい。 表示値=√〔(濃度値)×(色値)〕 …(3)
(濃度値と色値の積)をとり、「白さ」の値の定義とし
てもよい。 表示値=√〔(濃度値)×(色値)〕 …(3)
【0021】以上、濃度値と色値で歯を管理することに
より、歯の美しさ、あるいは、歯磨きによる効果を従来
より、簡単な方法で測定することができる。
より、歯の美しさ、あるいは、歯磨きによる効果を従来
より、簡単な方法で測定することができる。
【0022】なお、反射光h,e、f,g を歯牙の表面
状態の測定に利用したのは、以下の理由による。すなわ
ち、歯の色は、塗装板や紙のような表面色でもなけれ
ば、着色液体のような透明色でもなく、それぞれが半透
過性を有する半透明構造であり、歯の構造は、上述した
ように象牙質8のまわりをエナメル質7が覆うという2
層構造である。また、エナメル質7は光学的に一様でな
く、微結晶粉体でその層の厚さも透過・散乱特性も異な
っており、その隣接部にあってさえ微妙に変化している
個々の光の屈折のしかたは微妙に異なっている。そし
て、反射光はエナメル質7表面での乱反射による拡散反
射光(表皮反射光)hと、エナメル質7内部の微結晶粉
体による散乱光aと、象牙質8表面からの層内拡散反射
光bとが重畳された複雑な反射特性を示すと考えられ
る。しかも、歯牙の外観形状や、厚さの違い、エナメル
質の透過率、歯表面の磨耗状態、切端部の咬耗状態など
先天的にも後天的にもかなり個人差があるけれども、こ
の発明では、反射光h,e、f,g を回折格子で分光し
た光を受光素子13で受光し、各受光素子13の出力
(反射光の分光特性)と強度レベルにて判断するように
したので、歯表面の細かな凹凸や光沢の程度ならびに歯
の着色の度合いを客観的に定量評価できる。
状態の測定に利用したのは、以下の理由による。すなわ
ち、歯の色は、塗装板や紙のような表面色でもなけれ
ば、着色液体のような透明色でもなく、それぞれが半透
過性を有する半透明構造であり、歯の構造は、上述した
ように象牙質8のまわりをエナメル質7が覆うという2
層構造である。また、エナメル質7は光学的に一様でな
く、微結晶粉体でその層の厚さも透過・散乱特性も異な
っており、その隣接部にあってさえ微妙に変化している
個々の光の屈折のしかたは微妙に異なっている。そし
て、反射光はエナメル質7表面での乱反射による拡散反
射光(表皮反射光)hと、エナメル質7内部の微結晶粉
体による散乱光aと、象牙質8表面からの層内拡散反射
光bとが重畳された複雑な反射特性を示すと考えられ
る。しかも、歯牙の外観形状や、厚さの違い、エナメル
質の透過率、歯表面の磨耗状態、切端部の咬耗状態など
先天的にも後天的にもかなり個人差があるけれども、こ
の発明では、反射光h,e、f,g を回折格子で分光し
た光を受光素子13で受光し、各受光素子13の出力
(反射光の分光特性)と強度レベルにて判断するように
したので、歯表面の細かな凹凸や光沢の程度ならびに歯
の着色の度合いを客観的に定量評価できる。
【0023】図4、図5は、積分球4から回折格子9に
至る光路に光ファイバ30を用いたこの発明の第2の実
施形態を示す。なお、図4、図5において、図1〜図3
と同一符号のものは、同一または相当物である。
至る光路に光ファイバ30を用いたこの発明の第2の実
施形態を示す。なお、図4、図5において、図1〜図3
と同一符号のものは、同一または相当物である。
【0024】図4、図5において、31は測定系と光学
系の一部を収納するポケット型ケースで、ケース31
は、光ファイバ30を介して光源1、積分球4およびレ
ンズ10が内蔵された検出ヘッド32に接続されてい
る。なお、33は、光ファイバ30と検出ヘッド32が
収納可能な大きさの収納部で、ケース31の短手方向に
おける一端に溝状に形成されている。
系の一部を収納するポケット型ケースで、ケース31
は、光ファイバ30を介して光源1、積分球4およびレ
ンズ10が内蔵された検出ヘッド32に接続されてい
る。なお、33は、光ファイバ30と検出ヘッド32が
収納可能な大きさの収納部で、ケース31の短手方向に
おける一端に溝状に形成されている。
【0025】この実施形態では、検出ヘッド32とケー
ス31とを分離することにより、測定面2に触れる部
分、つまり開口26を含む近傍の面積を小さくでき、ひ
いては、装置をコンパクト化できる利点を有する。
ス31とを分離することにより、測定面2に触れる部
分、つまり開口26を含む近傍の面積を小さくでき、ひ
いては、装置をコンパクト化できる利点を有する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明において
は、測定面で反射する光を利用して歯牙の表面状態(歯
の白さや美しさ)を数値で示すことができるように構成
したので、人の主観が入らず客観的な判定が可能にな
る。また、歯牙表面からの反射光を多重反射手段で集光
するので、測定箇所により反射角が変動することに起因
する指示値の変動による指示影響も比較的小さく抑える
ことができ、測定値の再現性を確実に得ることができ
る。さらに、装置の構成が簡単で小型化が可能である。
は、測定面で反射する光を利用して歯牙の表面状態(歯
の白さや美しさ)を数値で示すことができるように構成
したので、人の主観が入らず客観的な判定が可能にな
る。また、歯牙表面からの反射光を多重反射手段で集光
するので、測定箇所により反射角が変動することに起因
する指示値の変動による指示影響も比較的小さく抑える
ことができ、測定値の再現性を確実に得ることができ
る。さらに、装置の構成が簡単で小型化が可能である。
【図1】この発明の第1の実施形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】上記第1の実施形態を示す全体構成説明図であ
る。
る。
【図3】この発明で用いた光源から間接的に測定面に投
光される入射光と反射光を示す図である。
光される入射光と反射光を示す図である。
【図4】この発明の第2の実施形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図5】上記第2の実施形態を示す構成説明図である。
1…光源、2…測定面(歯牙表面)、4…積分球(多重
反射手段)、5…入射光、反射光9…回折格子、12…
フォトダイオードアレイ(受光素子列)、13…フォト
ダイオード(受光素子)、17…マイクロコンピュータ
ユニット、18…液晶表示部、h,e、f,g …反射
光。
反射手段)、5…入射光、反射光9…回折格子、12…
フォトダイオードアレイ(受光素子列)、13…フォト
ダイオード(受光素子)、17…マイクロコンピュータ
ユニット、18…液晶表示部、h,e、f,g …反射
光。
Claims (2)
- 【請求項1】 光源と、光源からの光を歯牙表面に間接
的に照射し、かつ、歯牙表面からの反射光を集光する多
重反射手段と、この集光した反射光を回折格子を介して
受光する並列に設けられた受光素子と、各受光素子の出
力から歯牙表面の濃度と色を演算するための演算手段
と、その演算結果を表示する表示手段とを備えたことを
特徴とする歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装
置。 - 【請求項2】 前記光源は歯牙表面に直接臨まない位置
に設置され、前記多重反射手段は、前記光源から出射さ
れる光を多重反射させて歯牙表面に投光した後歯牙表面
からの反射光を集光する積分球であり、歯牙表面からの
前記反射光は前記積分球に対向して設けられたレンズに
より前記回折格子に導光される請求項1に記載の歯牙表
面の濃度と色を測定する光学式測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4055196A JPH09210792A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4055196A JPH09210792A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09210792A true JPH09210792A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=12583595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4055196A Pending JPH09210792A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 歯牙表面の濃度と色を測定する光学式測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09210792A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19923657B4 (de) * | 1999-05-22 | 2005-06-16 | Heinz-Werner Twachtmann | Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Farbe eines Gegenstandes, insbesondere eines Zahnes |
JP2008076399A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Byk-Gardner Gmbh | 間接的な照明を用いて表面の特性を解析する装置 |
JP2010281696A (ja) * | 2009-06-04 | 2010-12-16 | Daitron Technology Co Ltd | 発光素子測定装置及び発光素子測定方法 |
JP2018194540A (ja) * | 2017-03-17 | 2018-12-06 | フルークコーポレイションFluke Corporation | 積分球を搭載した光学測定装置を使用した光コネクタの極性及び損失測定 |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP4055196A patent/JPH09210792A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19923657B4 (de) * | 1999-05-22 | 2005-06-16 | Heinz-Werner Twachtmann | Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Farbe eines Gegenstandes, insbesondere eines Zahnes |
JP2008076399A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Byk-Gardner Gmbh | 間接的な照明を用いて表面の特性を解析する装置 |
JP2010281696A (ja) * | 2009-06-04 | 2010-12-16 | Daitron Technology Co Ltd | 発光素子測定装置及び発光素子測定方法 |
JP2018194540A (ja) * | 2017-03-17 | 2018-12-06 | フルークコーポレイションFluke Corporation | 積分球を搭載した光学測定装置を使用した光コネクタの極性及び損失測定 |
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