JPH092102A - 車載用ヘッドアップディスプレイ - Google Patents

車載用ヘッドアップディスプレイ

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Publication number
JPH092102A
JPH092102A JP7149914A JP14991495A JPH092102A JP H092102 A JPH092102 A JP H092102A JP 7149914 A JP7149914 A JP 7149914A JP 14991495 A JP14991495 A JP 14991495A JP H092102 A JPH092102 A JP H092102A
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JP
Japan
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light
combiner
display
head
vehicle
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Application number
JP7149914A
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English (en)
Inventor
Miyoshi Morii
美佳 森井
Osamu Shimizu
修 清水
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置より漏れた光がウインドシールドに映り
込むことのないコンバイナ一体型のヘッドアップディス
プレイを提供する。 【構成】 装置は、蛍光表示管9と、光の指向性を制御
するフィルタ7と、ハーフミラーであるコンバイナ3と
より構成される。蛍光表示管9により出力された光は、
フィルタ7によりその指向性が制御される。光の最大放
射強度を有する方向“A”はコンバイナ3側に向けら
れ、かつフィルタにより光の最大放射強度を有する方向
“A”と最小放射強度を有する方向“B1”,“B2”
とのなす角θ1,θ2は各々約30°程度に狭められ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ここの発明は車載用ヘッドアップ
ディスプレイに関し、特に一般の乗用車に載置されるコ
ンバイナを含む後付け用のヘッドアップディスプレイに
関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車の運転中に運転に必要となる情報
を効率的に表示する装置であるヘッドアップディスプレ
イが従来より知られている。
【0003】図8は第1の従来例におけるヘッドアップ
ディスプレイの具体的構成を示す図である。
【0004】図を参照して、ヘッドアップディスプレイ
は車のダッシュボード73に一体形成されたヘッドアッ
プディスプレイ装置本体75と、ウインドシールド(通
称「フロントガラス」ともいう。)65の一部として形
成されたコンバイナ3とから構成される。コンバイナ3
はコンバイナガラスとも呼ばれ、光を透過、反射させる
ハーフミラーにより構成される。
【0005】ヘッドアップディスプレイ装置本体75に
含まれる蛍光表示管や液晶ディスプレイ(LCD)に表
示された画像や文字などはコンバイナ3により反射し、
運転者61に視認されることとなる。このときコンバイ
ナ3は光を反射させると同時に、光を透過させるため、
運転者は画像や文字などとともに、ウインドシールド6
5を介して入射される景色等を見ることができる。
【0006】図10は第2の従来例におけるヘッドアッ
プディスプレイの具体的構成を示す図である。
【0007】図を参照して第2の従来例におけるヘッド
アップディスプレイ67は、ダッシュボード73の上に
載置されて使用される。すなわちヘッドアップディスプ
レイ本体とコンバイナ67とは一体形成されており、第
1の従来例のように乗用車に作り付けに形成されないた
め、工場などでの加工を必要とせずに、あらゆる乗用車
に簡易に後付けとして取付けできる点で便利である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第2の従来例におけるヘッドアップディスプレイに
は、コンバイナに投射すべき光がヘッドアップディスプ
レイ装置から漏れてしまい、その漏れた光がウインドシ
ールドに映し出されてしまうという問題点があった。
【0009】すなわち図10を参照して、ヘッドアップ
ディスプレイ装置67より出力された光は、点線で示さ
れる経路を通って運転者61に視認されるだけでなく、
実線で示される経路によってウインドシールド65によ
り反射され、運転者61の視野に入ってしまうのであ
る。最も、ウインドシールド65の反射率はコンバイナ
に比べて比較的低く、その反射による光は、コンバイナ
67により反射される光よりも弱いものとなるが、それ
でも夜間やトンネルなどで、ウインドシールド65の外
の環境が暗くなったときには、ウインドシールド65に
映った画像や文字等が目立つことになっていた。
【0010】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたもので、コンバイナとヘッドアップディスプレ
イ装置本体が一体となったヘッドアップディスプレイに
おいて、漏れた光がウインドシールドへ映り込むことの
ないヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の車載用
ヘッドアップディスプレイは、所定の平面上に画像とし
て光を出力する出力手段と、出力手段により出力された
光を反射させるコンバイナと、出力手段とコンバイナと
の間に設けられ、出力された光の指向性を制御するフィ
ルタとを備えたものである。
【0012】請求項2に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイであって、フィルタは光の指向性を制御するた
めのルーバを含み、ルーバの配列方向は、所定の平面と
コンバイナにより形成される面との交線と平行であるも
のである。
【0013】請求項3に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1または2のいずれかに記載の車載
用ヘッドアップディスプレイであって、フィルタは出力
された光の方向をコンバイナ側に向けるように出力され
た光の指向性を制御するものである。
【0014】請求項4に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から3のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイであって、フィルタを介した
光は拡散し、所定の平面とコンバイナにより形成される
面との交線に交わる面において、拡散した光は最大放射
強度を有する方向と、放射限度方向とを有し、最大放射
強度を有する方向と放射限度方向との間の角度が20°
から30°となるように、フィルタは光の指向性を制御
するものである。
【0015】尚、本願においては、放射光強度が、最大
放射強度を有する方向における放射光強度の約5%にな
る方向を放射限度方向としている。
【0016】請求項5に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から4のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイであって、所定の平面とコン
バイナにより形成される面との間の角度を30°から6
5°の範囲で変更する変更手段をさらに備えたものであ
る。
【0017】請求項6に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から5のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイであって、フィルタはその表
面に反射防止加工が施されたフィルタであるものであ
る。
【0018】請求項7に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から6のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイであって、出力手段は蛍光表
示管を含むものである。
【0019】
【作用】請求項1に記載の車載用ヘッドアップディスプ
レイは、フィルタにより画像として出力された光の指向
性を制御し、指向性が制御された光をコンバイナにより
反射させる。
【0020】請求項2に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイの作用に加えて、所定の平面とコンバイナによ
り形成される面との交線と平行であるルーバにより光の
指向性を制御する。
【0021】請求項3に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1または2のいずれかに記載の車載
用ヘッドアップディスプレイの作用に加えて、出力され
た光の方向をコンバイナ側に向けるように光の指向性を
制御する。
【0022】請求項4に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から3のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの作用に加えて、所定の平面
とコンバイナにより形成される面との交線に交わる面に
おいて、光の最大放射強度を有する方向と放射限度方向
との間の角度が20°から30°となるように光の指向
性が制御される。
【0023】請求項5に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から4のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの作用に加えて、所定の平面
とコンバイナにより形成される面との間の角度を30°
から65°の範囲で変更する。
【0024】請求項6に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から5のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの作用に加えて、その表面に
反射防止加工が施されたフィルタにより、出力された光
の指向性を制御する。
【0025】請求項7に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から6のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの作用に加えて、蛍光表示管
を含む出力手段により画像として光を出力する。
【0026】
【実施例】図2は本発明の一実施例における車載用ヘッ
ドアップディスプレイの平面図であり、図3は図2のX
I−XI断面図である。
【0027】図2および図3を参照して、車載用ヘッド
アップディスプレイは、約60×20mmの平面(表示
面)上に画像として光を出力するための蛍光表示管9
と、蛍光表示管9上に設けられた光の指向性を制御する
ためのフィルタ7と、フィルタ7を介して出力された光
を反射させる約90×70mmのコンバイナ3と、蛍光
表示管9の表示面に対し、コンバイナ3を所定の角度で
回動自在とするための軸心5と、フィルタ7および蛍光
表示管9を保護するための透明な保護プラスチック23
と、画像データや文字データなどの情報を外部より入力
するためのコード21とから構成される。また、コード
21内には電源線も含んでいる。
【0028】図3を参照して、蛍光表示管9を含む外箱
19に対して軸心5により回動自在に取付けられたコン
バイナ3は、蛍光表示管9が形成する表示面と、コンバ
イナ3が形成する面との間の角度が0°もしくは30°
から65°となるように設計されている。コンバイナ3
には軸心5とともに運転するギア25が接続されてい
る。軸心5は支持板33により支持される。外箱19に
はギア25の凹凸と係合する突起部27が、ばね29を
介して固定されている。ギアの凹部と突起部27とが係
合した状態において、ばね29の弾性力により、ギア2
5が軸心5を中心として回動することは防止される。
【0029】これにより、車体のゆれなどによる小さな
力が装置に加わってもコンバイナ3が不用意に動くこと
は防止される。また、ばね27の弾性力は、車体のゆれ
などによる力以上の力が加えられた時には、コンバイナ
3が動く程度に調整されている。これにより運転者はコ
ンバイナ3に対して軸心5を軸とする外力を加えること
により、蛍光表示管9により形成される表示面とコンバ
イナ3により形成される面の間の角度を容易に変化させ
ることが可能である。なお図において一点鎖線で示され
るコンバイナ3aの位置は、蛍光表示管9の表示面とコ
ンバイナ3により形成される面の間の角度が30°の状
態を示し、一点鎖線化で示されるコンバイナ3bの位置
は、蛍光表示管9の表示面とコンバイナ3のにより形成
される面の間の角度が60°であるときの状態を示す。
【0030】また外箱19の中には、蛍光表示管9を制
御するための電子部品で構成される制御回路31と、制
御回路31や蛍光表示管9等を固定するプリント基板1
1とが含まれる。
【0031】なお図3を参照して、コンバイナ3が一点
鎖線3bに示される位置となったときに、その先端から
蛍光表示管9の表示面に対して下した垂線は、ほぼ蛍光
表示管9の中央位置を通るように構成されている。
【0032】図4は蛍光表示管9の表示面に表示される
画像および文字を説明するための図である。
【0033】図を参照して、蛍光表示管9には、ナビゲ
ーション装置等からコード21を介して入力される経路
誘導情報のうち方向を示す情報を表示するための、方向
表示部51と、目的地が設定されていることを示す情報
を表示するためのチェッカーフラグマーク表示部53
と、方向表示部51により表示されている方向が北であ
ることを示すためのノースマーク表示部55と、目的地
までの距離や次に曲がるべき交差点までの距離などを表
示するための数字表示部57と、数字表示部57に表示
されている数字の単位が“km”であるか“m”である
かの単位を表示する単位表示部59と、が含まれる。な
お蛍光表示管9に表示される画像や文字などのデータ
は、コンバイナ3により反射された後、運転者に視認さ
れるため、蛍光表示管9においては、出力される画像や
文字などのデータは、実際に運転者が視認するデータと
は鏡映の関係を有するように形成されている。
【0034】図5は図2のフィルタの構成を説明するた
めの図であり、(a)はフィルタの平面図、(b)は
(a)における、V−V断面図である。
【0035】図を参照して、フィルタ7は対向する透明
シート(ポリカーボネートフィルム)35a,35b
と、透明シート35a,35bの間に樹脂により封入さ
れる複数のルーバフィルム37とから構成される。
【0036】ルーバフィルム37は偏平の長方形形状の
フィルムであり、その配列方向である長方形の長い方の
辺は、蛍光表示管9の画像が形成される表示面とコンバ
イナ3により形成される面との交線にほぼ平行となるよ
うに樹脂内に封入されている。
【0037】またルーバフィルム37は、フィルタ7の
主面と直交する直線41に対して、角度θ5を有するよ
うに樹脂内に封入されている。本実施例においてはθ5
の値は3°〜6°程度である。なおθ5の値は10°以
内であることが望ましい。あまりθ5の角度を大きくす
ると、コンバイナの設定角度を調整する時に、運転者が
見やすい角度と表示が明るく見える角度がずれる傾向が
ある。
【0038】図1は本実施例におけるヘッドアップディ
スプレイの作用について説明するための図である。
【0039】図1(a)を参照して、蛍光表示管9より
出力された画像はフィルタ7を介してコンバイナ3に到
達し、コンバイナ3により反射された後、運転者に視認
される。ここで蛍光表示管9により出力された画像を構
成する光は、フィルタ7によりその指向性が制御され
る。フィルタ7を介した光は、拡散する。図1(b)は
蛍光表示管9の表示面と、コンバイナ3により形成され
る面との交線に交わる面において、フィルタ7を介して
出力された光の断面を示す図である。
【0040】図1(b)を参照して、出力された光の最
大放射強度を有する方向“A”は蛍光表示管9に対して
の垂直な方向15よりも角度φだけコンバイナ側に向け
られる。この指向性の制御は、図5(b)に示されるル
ーバフィルム37の角度θ5により制御される。一般に
φ=θ5の関係が成立する。角度φの値として、本実施
例では3°としている。また本発明を効率的に実施する
ために、角度φの値は10°以内がよく、3°から6°
の範囲にすることが望ましい。
【0041】また拡散した光の放射限度方向“B1”と
“A”のなす角度θ1と、拡散した光の放射限度方向
“B2”と“A”とのなす角度θ2はいずれも約30°
である。ここで本発明を効率的に実施するためには、角
度θ1およびθ2の値は20°から30°となることが
望ましい。角度θ1とθ2とは図5(b)に示されるル
ーバフィルム37のサイズや間隔により制御される。
【0042】フィルタ7を蛍光表示管9に載置しない状
態においては、図9に示されるように、出力された光の
最大放射強度を有する方向“B”は、蛍光表示管9の表
示面に対しての垂直な方向とほぼ一致する。また拡散し
た光の放射限度方向と最大放射強度を有する方向“B”
のなす角度θ3,θ4は各々約60°となる。
【0043】つまり図1に示されるように本実施例によ
り、蛍光表示管9より出力される画像を構成する光の向
きと広がりはフィルタ7により制御されることとなる。
その制御により、光の指向性はコンバイナ3側に向けら
れ、かつ光の広がりは従来の2分の1に絞られる。これ
により、ヘッドアップディスプレイ装置より漏れた光が
ウインドシールドに映ることは防止される。また蛍光表
示管9より出力された光は従来の2分の1に絞られるこ
とにより、コンバイナ3へ投射される光量が増大するた
めコンバイナに映る画像は運転者にとってより明確に視
認されることになる。なお、図1において、L1=約4
0mm,L2=約70mm,L3=約20mm,θ6=
60°とした時のコンバイナの外部へもれる光は、フィ
ルタを用いない時のもれる光の約1/3以下になると概
算される。
【0044】なお、図1(a)に示されるように、ヘッ
ドアップディスプレイの外箱19の底部には面状ファス
ナが固定されている。ダッシュボードにも面状ファスナ
を固定することで、運転者は、ダッシュボード内でヘッ
ドアップディスプレイの位置を動かすことができる。
【0045】図6は本発明の効果を説明するための図で
ある。図6はダッシュボードの傾き角度(図7における
θ7)が0°,5°,10°の各々である3種類の乗用
車に対して本実施例におけるヘッドアップディスプレイ
を使用したときの効果と、従来のヘッドアップディスプ
レイを使用したときの効果を比較した図である。また図
6における上段の表である(a)は従来のヘッドアップ
ディスプレイによる効果、下段の表である(b)は本実
施例におけるヘッドアップディスプレイを使用したとき
の効果を示している。
【0046】また、図6において用いられた乗車用のウ
インドシールドは、水平面に対して30°の角度をもつ
ように取りつけられている。
【0047】また図中において変数x,hの各々は、以
下に説明する長さを示す変数である。図7を参照して、
変数xはウインドシールド65とダッシュボード73が
係合する点からヘッドアップディスプレイ67の載置さ
れた位置までの平行距離を示し、変数hはウインドシー
ルド65とダッシュボード73が係合する位置を基準と
した運転者の目の高さを示す。図6に示される効果にお
いては、xの値として200,300,および400
(単位はmm)について示されており、変数hについて
は200,250,300,および350の場合につい
て示している。通常の乗用車では運転者の目の位置は、
ほとんどの場合x=200〜400,h=200〜35
0の範囲におさまる。またダッシュボードの角度もヘッ
ドアップディスプレイを設置できる部分ではほぼ0〜1
0°の範囲である。また図7において変数dはウインド
シールド65とダッシュボード73が係合する位置から
運転者の目の位置までの平行距離を示すものであり、通
常この値は約1mである。
【0048】また図6に示される表において、◎,○,
△,および−の記号はヘッドアップディスプレイより漏
れた光がウインドシールドに映ったときの映り込み反射
率を示す。ここに映り込み反射率とは、ヘッドアップデ
ィスプレイより出力される画像を直接見たときの強度を
100%としたときの、ウインドシールドに映り込む画
像の強度を示す率である。この値は理想的には0.5%
以下であることが望ましく、3%以下であることが許容
範囲である。◎は映り込み反射率が5〜7%のものを示
し、○は映り込み反射率が3から5%のものを示し、△
は映り込み反射率が0.5から3.0%のものを示し、
−は映り込み反射率が0.5%未満のものを示す。
【0049】ここに(a)に示される従来のヘッドアッ
プディスプレイを乗用車に対して載置したときには、い
ずれもその映り込み反射率は3%以上となり許容値を超
えてしまうが、本発明の実施により(b)に示されるよ
うに、その映り込み反射率は最大でも3.0%であり、
また、ダッシュボードの角度θ7が0°から10°の乗
用車においてヘッドアップディスプレイ装置の取付け位
置を調節することにより、映り込み反射率を0.5未満
とすることが可能である。
【0050】つまり本発明の実施によって、ヘッドアッ
プディスプレイより漏れる光が不用意にウインドシール
ドにより反射され、運転者に視認されることが防止され
る。
【0051】なお図6の効果は、蛍光表示管の表示面と
コンバイナのなす角度(図1(a)におけるθ6)が6
0°である時の効果である。本実施例においては、蛍光
表示管の表示面とコンバイナのなす角度は、30°から
65°の間で任意に変更が可能であるため、運転者は自
分の座高の高さなどにより、コンバイナにより反射され
る画像を視認しやすいように、表示面とコンバイナのな
す角度を変更することができる。
【0052】運転者の目の位置が低く、ダッシュボード
の傾きが大きい時には、蛍光表示管の表示面とコンバイ
ナのなす角は小さくなり最小30°程度まで必要であ
る。逆に運転者の目の位置が高く、ダッシュボードの傾
きが小さい時には、蛍光表示管の表示面とコンバイナの
なす角は65°程度まで大きくする必要がある。
【0053】なお、ウインドシールドにおける映り込み
は、一般乗用車のように、ダッシュボードとウインドシ
ールドにより形成される角度が比較的小さい場合に生じ
やすく、トラックバスなどのように、ダッシュボードと
ウインドシールドとの間の角度が90°に近い車両では
映り込みは生じにくい。そのため本発明は特に水平面に
対してウインドシールドの角度が25°から40°程度
である一般乗用車に適用することが効果的である。
【0054】またフィルタに対して反射防止加工を施し
てもよい。これにより不用意な光がフィルタの表面で反
射され、コンバイナに入射されることを防止することが
できる。
【0055】さらに、フィルタに含まれるルーバは、図
5のθ5のように角度を持たせず、直立状態(θ5=0
°)として構成されてもよい。この場合、蛍光表示管よ
り出力された光をコンバイナ側に向けることはできなく
なるが、それでも従来技術よりはウインドシールドに対
する不用意な映り込みを減少させることができる。
【0056】さらに、実施例において、画像を表示させ
る装置として、蛍光表示管を用いることとしたが、画像
を表示させる光源としてはたとえば発光ダイオードをマ
トリクス状に配列したものや、照明装置と液晶表示板を
組合せたLCDディスプレイなどを使用することができ
る。しかし、小型形状で十分な光強度を有する蛍光表示
管は本発明の実施に対して最も望ましい。
【0057】さらにコンバイナ、フィルタの素材として
透明な樹脂を用いることができるが、たとえばポリカー
ボネート等により構成することも可能である。またコン
バイナ、フィルタには光学的な処理を施さなくてもよい
が、赤外線や紫外線などを防止するめたのフィルタ特性
を持たせるようにしてもよい。
【0058】さらに本実施例においては、蛍光表示管よ
り出力される光をコンバイナ側に向けるために、フィル
タを用いたが、たとえば蛍光表示管の表示面をコンバイ
ナ側に傾けることによって、出力される光をコンバイナ
側に向けるようにしてもよい。しかし蛍光表示管の向き
を傾けることは設計や組立作業の手間を増やすことにつ
ながるため、フィルタにより光の指向性を制御する方が
より効果的である。
【0059】さらにコンバイナには裏面(蛍光表示管か
らの光を受ける面とは反対の面)に無反射コーティング
や簡単な散乱処理(軽い凹凸をつけるなど)を行なって
もよい。この処理によりコンバイナの裏面からの二重反
射を防ぐ効果があるが、処理のコストや手間がかかり、
裏面の反射率はあまり大きくないので、これらの処理は
行なわなくてもよい。
【0060】さらに、コンバイナは、反射面の反射率が
約40%のハーフミラーとなるようにコーティングが施
されている。反射光の中心波長は本実施例においては5
30nmとなるように設計されているが波長はとくにこ
の値に限らない。光源の波長(蛍光表示管の場合は50
0nm付近)と視感度と考慮して波長は決めてよく、5
00〜600nm付近のものが通常は用いられる。
【0061】さらにフィルタを介して出力される光の指
向性を制御するために、フィルタを複数枚重ねたり、あ
るいはさらに厚いフィルタを用いることが可能である
が、その場合光の出力される強度が減少するため、あま
り厚いフィルタを用いることは好ましくない。通常は1
から2枚のフィルタを用いることで十分映り込みを防止
することができる。
【0062】
【発明の効果】請求項1に記載の車載用ヘッドアップデ
ィスプレイでは、フィルタにより出力された光の指向性
が制御されるため、出力手段より出力された光を効率的
にコンバイナに照射することができ、不用意な方向へ画
像が出力されることがなくなる。
【0063】請求項2に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイの効果に加えて、ルーバにより出力された光の
指向性は制御されるため、出力手段により出力された画
像はより効率的にコンバイナにより反射される。
【0064】請求項3に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイでは、請求項1または2のいずれかに記載の車
載用ヘッドアップディスプレイの効果に加えて、出力さ
れた光の方向が、コンバイナ側に向かうように制御され
るため、出力手段により出力された画像はより効果的に
コンバイナにより反射される。
【0065】請求項4に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から3のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの効果に加えて、最大放射強
度を有する方向と放射限度方向との間の角度が20°か
ら30°となるように光の指向性が制御されるため、よ
り効率的に出力手段により出力される光をコンバイナに
より反射させることができる。
【0066】請求項5に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から4のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの効果に加えて、画像として
光を出力する所定の平面とコンバイナにより形成される
面との間の角度を30°から65°の範囲で変更するこ
とができるので、より使い勝手が向上する。
【0067】請求項6に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から5のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの効果に加えて、その表面に
反射防止加工が施されたフィルタにより出力された光の
指向性を制御するため、フィルタにより不用意な光が反
射されることを防ぐことができる。
【0068】請求項7に記載の車載用ヘッドアップディ
スプレイは、請求項1から6のいずれかに記載の車載用
ヘッドアップディスプレイの効果に加えて、蛍光表示管
により画像を出力するため、小型形状で光強度を十分に
とることのできる車載用ヘッドアップディスプレイを提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における車載用ヘッドアップ
ディスプレイの作用について説明するための図である。
【図2】本発明の一実施例における車載用ヘッドアップ
ディスプレイの平面図である。
【図3】図2におけるXI−XI断面図である。
【図4】図2および図3における蛍光表示管9の表示内
容を説明するための図である。
【図5】フィルタ7の具体的構成を説明するための図で
ある。
【図6】本発明の一実施例における効果を説明するため
の図である。
【図7】図6における変数を説明するための図である。
【図8】ヘッドアップディスプレイの第1の従来例を説
明するための図である。
【図9】従来のヘッドアップディスプレイにおける、蛍
光表示管9より出力される光の範囲とその方向を説明す
るための図である。
【図10】ヘッドアップディスプレイの第2の従来例を
説明するための図である。
【符号の説明】
3 コンバイナ 5 軸心 7 フィルタ 9 蛍光表示管(出力手段) 11 プリント基板 13 面状ファスナ 15 蛍光表示管の表示面に対しての垂直方向 17 光の放射範囲 25 ギア 27 突起部 29 ばね 31 制御回路 33 支持板 35 透明シート(ポリカーボネートフィルム) 37 ルーバフィルム(ルーバ) 65 ウインドシールド(フロントガラス) 67 ヘッドアップディスプレイ装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の平面上に画像として光を出力する
    出力手段と、 前記出力手段により出力された光を反射させるコンバイ
    ナと、 前記出力手段と前記コンバイナとの間に設けられ、前記
    出力された光の指向性を制御するフィルタとを備えた、
    車載用ヘッドアップディスプレイ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは、光の指向性を制御する
    ためのルーバを含み、 前記ルーバの配列方向は、前記所定の平面と前記コンバ
    イナにより形成される面との交線と平行である、請求項
    1に記載の車載用ヘッドアップディスプレイ。
  3. 【請求項3】 前記フィルタは、前記出力された光の方
    向を前記コンバイナ側に向けるように、出力された光の
    指向性を制御する、請求項1または2のいずれかに記載
    の車載用ヘッドアップディスプレイ。
  4. 【請求項4】 前記フィルタを介した光は拡散し、 前記所定の平面と前記コンバイナにより形成される面と
    の交線に交わる面において、前記拡散した光は最大放射
    強度を有する方向と、放射限度方向とを有し、 前記最大放射強度を有する方向と前記放射限度方向との
    間の角度が20°から30°となるように前記フィルタ
    は光の指向性を制御する、請求項1から3のいずれかに
    記載の車載用ヘッドアップディスプレイ。
  5. 【請求項5】 前記所定の平面と前記コンバイナにより
    形成される面との間の角度を30°から65°の範囲で
    変更する変更手段をさらに備えた、請求項1から4のい
    ずれかに記載の車載用ヘッドアップディスプレイ。
  6. 【請求項6】 前記フィルタはその表面に反射防止加工
    が施されたフィルタである、請求項1から5のいずれか
    に記載の車載用ヘッドアップディスプレイ。
  7. 【請求項7】 前記出力手段は、蛍光表示管を含む、請
    求項1から6のいずれかに記載の車載用ヘッドアップデ
    ィスプレイ。
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