JPH0920979A - マグネトロンスパッタ用カソード電極 - Google Patents

マグネトロンスパッタ用カソード電極

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JPH0920979A
JPH0920979A JP19127795A JP19127795A JPH0920979A JP H0920979 A JPH0920979 A JP H0920979A JP 19127795 A JP19127795 A JP 19127795A JP 19127795 A JP19127795 A JP 19127795A JP H0920979 A JPH0920979 A JP H0920979A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大面積基板の成膜に用いられるマグネトロン
スパッタ用カソード電極で、膜厚分布の非対称性と基板
端部で生じる膜厚減少をなくし、面積の大きい大型基板
における膜厚分布の均一性を確保する。 【構成】 中心磁石と周辺磁石を含む磁石ユニット(24,
51,52,61) であってターゲット17の表面上にプラズマを
生成するためのトンネル状磁力線を生じる当該磁石ユニ
ットを、その運動方向に少なくとも1個並べることによ
り構成される磁石装置と、この磁石装置を周期的に往復
運動する駆動装置(モータ34と機構部)とを備え、磁石
装置の往復運動工程における両端部の少なくとも一方の
箇所に、磁石装置による磁界を調整し、これによりター
ゲット上に生じる放電を均等化する磁性体(磁気シャン
ト)39を配置するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネトロンスパッタ用
カソード電極に関し、処理面積が広い大型の基板の表面
に厚みが均一で、均質な薄膜を堆積できるマグネトロン
スパッタ装置のカソード電極に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スパッタ装置では各種方式の電極
構造が提案されているが、その中で、工業的にマグネト
ロン方式の電極構造が最も多く使用されている。その理
由は、成膜速度が大きく生産性が高いからである。従来
のマグネトロン方式の電極には様々なタイプが存在する
が、現在のところ、特に平面的な形状で例えば矩形のタ
ーゲットを備えた平板マグネトロンカソード電極が工業
的に最も有用である。
【0003】近年では特に液晶表示装置製造用として大
きな面積を有する矩形の基板に均質でかつ膜厚分布が均
一である成膜を行うことが要求されている。このため従
来のスパッタ装置では、矩形のカソード電極を固定し、
矩形の基板を移動させながらカソード電極前面を通過さ
せ、成膜を行う方式が採用されていた。しかしこのよう
な装置は、ロードロック室、加熱室、搬送用緩衝空間、
スパッタ室などから構成されるため、装置が全体として
巨大化する傾向があった。
【0004】そこで最近では、基板とこれに対向する電
極とを静止した位置関係に保ち、ターゲットのエッチン
グによる消耗領域を広範囲にしたスパッタ装置が使用さ
れ始めている。このマグネトロンカソード電極の構造と
しては、ターゲットに対して複数の磁石ユニットを往復
運動させることにより、膜厚分布の均一性確保とターゲ
ットのエッチング分布の均一性を改善した技術(特願平
3-194298号、特開平5-239640号公報)や、単一の磁石ユ
ニットを運動させるようにした類似例(特開平4-329874
号公報、特開平5-9724号公報)が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記スパッタ装置では
膜厚分布の均一性が問題となる。液晶表示装置の製造に
使用される基板の大きさは年々大型化し、最近では例え
ば500mm ×600mm 程度にも達しようとしている。膜厚分
布の均一性(±%値)を(膜厚最大値−膜厚最小値)/
(膜厚最大値+膜厚最小値)×100 %で定義すると、当
該基板を液晶表示装置の製造に用いられるようにするた
めには、基板面内の膜厚分布均一性を±5%程度にする
必要がある。
【0006】従来のスパッタ装置における膜厚分布の均
一性の問題を、図11を用いて詳述する。図11は単一
磁石ユニットを含む磁石装置を利用して構成される液晶
表示装置製造用スパッタ装置の要部の縦断面構造を示
す。同図では、Arガス導入機構、真空排気系、基板搬
送系、ターゲットを水冷する機構、磁石駆動機構等は省
略し、カソード電極の周辺部の基本的構成のみを示して
いる。矩形のターゲット101とガラス基板102は真
空容器103内にて対向して配置される。ターゲット1
01と基板102は比較的に大きな面積を有するもので
ある。ターゲット101と基板102の周囲には、接地
電位に保持される真空容器の一部109が設けられる。
特に、ターゲット102の周囲には、真空容器の一部1
09の下側に取り付けられたシールド108が配置され
る。ターゲット101は直流電源110によって負電位
に保持されている。矩形のターゲット101の裏側に
は、ターゲット表面上にトンネル状で環状の磁力線10
4を形成するための単一の磁石ユニット105が設置さ
れる。磁石ユニット105は図11の紙面に垂直な方向
に長辺を有するような矩形の形状を有し、中心部にロッ
ド状の中心磁石、その周囲に環状の周辺磁石が配置さ
れ、これらの磁石の裏側にヨーク106が設置される。
磁石ユニット105の長辺の長さは、図11に垂直な方
向のターゲット105の辺の長さとほぼ一致している。
また中心磁石の表面は例えばS極、周辺磁極の表面は例
えばN極に磁化されている。また磁石ユニット105
は、図示しない磁石駆動機構によって図11中で左右方
向に往復運動するように構成され、これに伴ってトンネ
ル状磁力線104、導入された反応ガス、印加電圧によ
りターゲット101の表面上に形成される環状のプラズ
マ領域も左右に往復運動する。当該プラズマ領域が往復
運動を繰り返すことにより、ターゲット101の表面全
面をエッチングすることが可能となる。
【0007】上記スパッタ装置を用いて、例えば450mm
×550mm の寸法の矩形基板102の上に成膜を行った場
合の膜厚分布の例を図12に示す。図12は膜厚を400m
m ×500mm の範囲内で規格化し、等高線で表示したもの
であり、図中の数字は膜厚の百分率を表す。一見して分
かるように、基板102の右上と左下に膜厚の厚い部分
107が現れている。ターゲット101と基板102と
の間の距離を短くすると、この非対称性はさらに強調さ
れる。
【0008】上記のような膜厚分布が現れるのは、もと
もと放電自体が偏って生じるためである。放電が偏る現
象は、成膜室の構造が非対称のためではない。成膜室自
体の対称性を良くしても、膜厚分布に関して同様な非対
称性が発生する。さらにターゲット101の裏に設置さ
れる磁石ユニット105の磁極の極性を反対にする(中
心磁石をN極、周辺磁石をS極)と、上記放電の偏りも
変化し、膜厚の厚い場所が左上と右下に現れるようにな
る。従って放電が偏る現象は、マグネトロン放電により
生成されたプラズマ中に生じる電子のドリフト運動に関
連したものであることが推測されるが、その詳しい発生
機構は不明である。
【0009】また図12の膜厚分布では、膜厚分布の均
一性は±10%程度であり、液晶表示装置製造のために
必要とされる±5%の均一性の条件を満たさない。特
に、基板の左右端部での膜厚減少が大きくなる。図11
に示したスパッタ装置では、ターゲットの被エッチング
領域をできるだけ広くとるため、磁石ユニット105を
ターゲット101の端に近い場所まで移動させている。
このため、トンネル状の磁力線104に沿って形成され
るプラズマがターゲット端部に存在する接地電位のシー
ルド107により減衰させられる。これにより基板10
2の周辺部で膜厚が減少するという現象が起きる。これ
を防止するには、磁石ユニット105をターゲット端部
のシールド108に近づけないようにすれば良いが、タ
ーゲット101の被エッチング領域が減少し、有効面積
も減少するため所定の基板領域内で膜厚分布の均一性が
確保できない。さらにターゲット101の周辺にエッチ
ングが生じない領域が発生するため、この部分で膜の堆
積が起こり、やがてこれが剥離してパーティクルの原因
になる。またターゲット101の面積を広げて膜厚分布
の均一性を確保しようとすると、装置全体が大きくなる
という欠点がある。
【0010】以上のように、単一磁石ユニットを含む磁
石装置を供えた大型マグネトロンスパッタ用カソード電
極を例に挙げてその問題を指摘したが、この問題は複数
の磁石ユニットを含む磁石装置をターゲットに対し往復
運動させるように構成された大型のカソード電極でも同
様に生じ、大きな問題である。
【0011】本発明の目的は、上記問題を解決すること
にあり、大面積基板に用いられるマグネトロンスパッタ
用カソード電極において、膜厚分布の非対称性と基板端
部で生じる膜厚減少をなくし、面積の大きい大型基板で
膜厚分布の均一性を確保できるマグネトロンスパッタ用
カソード電極を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明
(請求項1に対応)に係るマグネトロンスパッタ用カソ
ード電極は、上記目的を達成するため、ターゲットと、
中心磁石と周辺磁石からなりターゲット上にトンネル状
磁力線を形成する磁石ユニットを含む磁石装置と、磁石
装置を周期的に往復運動する駆動装置(モータと機構
部)とを備え、さらに、磁石装置の往復運動工程の両端
部の各々に対応する対角線上の箇所に、磁石装置による
磁界を調整し、これによりターゲット上に生じる放電を
均等化する磁性体(磁気シャント)を配置するように構
成される。
【0013】上記第1の本発明では、磁性体(磁気シャ
ント)が所定の箇所に配置されることにより、磁石装置
の磁石ユニットが当該磁性体に接近し、好ましくは重な
るような状態になると、磁性体によって磁石ユニットに
よって形成されるターゲット上の磁界が弱められる。タ
ーゲット上における環状でかつトンネル状の磁界におい
て、磁界が弱められた領域では電子ドリフト運動の速度
が増加し、電子の滞在時間が短くなるため、イオン密度
すなわちプラズマ密度が減少する。これにより、当該領
域におけるもともとのプラズマ密度が上昇する傾向を抑
制でき、放電の偏り現象をなくし、ターゲット上面に偏
りのないプラズマ領域が生成される。このようなプラズ
マ生成領域を、ターゲットの両端部に作ることにより、
大面積基板上に形成される薄膜において従来問題になっ
ていた膜厚分布における厚膜部の発生をなくし、膜厚分
布を均一なものとすることができる。
【0014】第2の本発明(請求項2に対応)は、上記
第1の発明において、磁石装置は単一の磁石ユニットを
含み、この磁石ユニットはその長手方向が磁石装置の運
動方向に交差するように配置される。磁石ユニットの個
数が少ないので、構造が簡素になる。
【0015】第3の本発明(請求項3に対応)は、上記
第2の発明において、磁石ユニットの下側には下部全面
を被う相対的に薄いヨークを設け、磁石装置の往復運動
工程の両端部に対応する箇所に、磁石ユニットの半分に
対応するヨークを設け、往復運動工程の両端部のいずれ
かに磁石ユニットが位置するとき、磁石ユニットの外側
の磁界が強められ、その他の運動工程では磁石ユニット
による磁界が等しい分布状態で形成される。これによっ
て、ターゲットの左右端部におけるプラズマ密度を増加
する。このように増加したプラズマ密度と、従来技術で
説明したシールドに起因するプラズマの減衰が均衡し、
結果的に、往復運動における磁石ユニットすなわち磁石
組立体の位置に依存することなく、ターゲットの表面全
面に渡って生成されるプラズマ密度を一定に保つことが
できる。これにより、基板端部で膜厚が減少する傾向を
なくすことが可能となる。
【0016】第4の本発明(請求項4に対応)は、上記
第2の発明において、磁石装置の往復運動工程の両端部
に対応する箇所に、磁石ユニットの外側の磁界を強める
磁石を設けるようにした。
【0017】第5の本発明(請求項5に対応)は、上記
第1の発明において、磁石装置は複数の磁石ユニットを
含み、これらの磁石ユニットは各々の長手方向が磁石装
置の運動方向に交差するように当該運動方向に並べて配
置される。このように磁石装置における磁石ユニットの
個数を増加させることによって、ターゲット上に形成さ
れるプラズマ領域の面積を拡大することができる。
【0018】第6の本発明(請求項6に対応)は、上記
第5の発明において、磁石装置の両最外側に位置する磁
石ユニットの周辺磁石の外側部の磁極幅を内側部の磁極
幅よりも大きくしかつ磁石ユニットの内側半分のみにヨ
ークを設けると共に、磁石装置の往復運動工程の両端部
に対応する箇所に、磁石ユニットの外側半分に対応する
ヨークを設け、往復運動工程の両端部のいずれかに磁石
装置が位置するとき、当該端部に位置する磁石ユニット
の外側の磁界が強められ、その他の運動工程ではすべて
の磁石ユニットによる磁界が等しい状態にあるように構
成される。
【0019】上記第6の本発明では、複数の磁石ユニッ
トで構成される磁石装置すなわち磁石組立体が往復運動
するようにしたものにおいて、最外側に配置される磁石
ユニットについては、中央に位置する磁石ユニットに比
較してターゲットの中央部付近を移動しているときには
他の磁石ユニットとほぼ等しい環状磁界をターゲット上
に発生させ、ターゲットの左右の端部付近では環状磁界
の外側部分の磁界を強めるようにした。これによって、
ターゲットの左右端部におけるプラズマ密度を増加す
る。このように増加したプラズマ密度と、従来技術で説
明したシールドに起因するプラズマの減衰が均衡し、結
果的に、往復運動における磁石ユニットすなわち磁石組
立体の位置に依存することなく、ターゲットの表面全面
に渡って生成されるプラズマ密度を一定に保つことがで
きる。これにより、基板端部で膜厚が減少する傾向をな
くすことが可能となる。
【0020】第7の本発明(請求項7に対応)は、上記
第5の発明において、同じ形態を有した複数の磁石ユニ
ットのすべてにその下側に下部全面を被う相対的に薄い
ヨークを設け、磁石装置の往復運動工程の両端部に対応
する箇所に、最外側に位置する磁石ユニットの外側半分
に対応するヨークを設け、往復運動工程の両端部のいず
れかに磁石装置が位置するとき、当該端部に位置する磁
石ユニットの外側の磁界が強められ、その他の運動工程
ではすべての磁石ユニットによる磁界が等しい状態にあ
るように構成される。この発明では複数の磁石ユニット
に同形のものが使用される。また複数の磁石ユニットが
同形であっても、薄いヨークを使用し、かつ磁石装置が
その往復運動の工程で両端に位置するとき、上記のよう
な構成に基づき磁力を強める部分を作るようにしたた
め、上記の第6の発明と同様な作用が生じる。
【0021】第8の本発明(請求項8に対応)は、上記
第5の発明において、磁石装置の往復運動工程の両端部
に対応する箇所に、磁石装置の外側に配置される磁石ユ
ニットによる外側の磁界を強める磁石を設けるように構
成される。複数の磁石ユニットは同一の構造または異な
る構造で形成される。
【0022】上記第8の本発明でも、基本的に上記第6
の発明と同じ作用が生じる。磁石装置すなわち磁石組立
体が、ターゲットの左右の端部の位置に到達すると、端
部に配置された磁石によって最外側に配置された磁石ユ
ニットの外側部分と当該磁石によって外側の磁力線すな
わち磁界強度が強くなり、これによってターゲットの左
右の端部で生じるプラズマ密度が増加される。両端部以
外のターゲットの領域では、複数の磁石ユニットのすべ
ての磁界は実質的に等しくなるので、各部のプラズマ密
度は等しくなり、均一な膜厚分布の薄膜を大面積の基板
上に作製することができる。
【0023】第9の本発明(請求項9に対応)は、上記
第1の発明において、好ましくは磁性体が軟磁性体であ
る。軟磁性体の磁性体を用いることによって磁石ユニッ
トで生じる磁界を弱めることができる。
【0024】第10の本発明(請求項10に対応)は、
上記第8の発明において、軟磁性体が厚みの異なる部分
を有するように形成される。厚みを異ならせることによ
って、磁界を弱める程度を調整することができる。
【0025】第11の本発明(請求項11に対応)は、
上記第1の発明において、好ましくは磁性体が磁石であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の最良な実施の形
態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】図1および図2は本発明に係るマグネトロ
ンスパッタ用カソード電極の第1の実施形態の構成を示
す。図1は要部縦断面図、図2は図1中においてカソー
ド電極の部分を下側から見た図である。これらの図にお
いて、基板の表面を処理するための処理室を形成する真
空容器11の壁部12に開口部13が形成される。壁部
12は例えば下壁であり、そこに形成された矩形の上記
開口部13を利用してカソード電極が設置される。開口
部13に絶縁スペーサ14を介してカソード本体15が
取り付けられる。カソード本体15は、開口部13の縁
の全周に沿った矩形筒状の形態を有し、カソード本体1
5の処理室側(図1中上側)の開口端部にこれを覆うご
とく裏板16が取り付けられる。カソード本体15と裏
板16は、処理室を形成する真空容器11の壁部の一部
を形成し、カソード本体15と裏板16によって大気側
と真空容器11の内部とが隔てられる。
【0028】裏板16の表面には所定材質のターゲット
17がインジウム等の低融点ろう材により接着される。
ターゲット17の周辺には、ターゲット以外の部分がエ
ッチングされるのを防止するためのシールド18が設け
られている。裏板16の大気側には裏板16とターゲッ
ト17を冷却するための水冷ジャケット19が設けられ
ている。この水冷ジャケット19の内部には裏板16の
全体を均一に冷却するために、全域にわたって水路19
aが設けられていて、水導入パイプ20から冷却水が導
入され、水排出パイプ21から使用後の冷却水が排出さ
れる。水冷ジャケット19の背後には、磁石部22およ
びヨーク23からなる磁石ユニット24が配置される。
磁石ユニット24における磁石部22の構造は従来の磁
石ユニットと同じである。すなわち、ほぼロッド形状を
有する中心磁石(例えば表面がS極)と、中心磁石の周
囲に配置されるほぼ矩形環状の周辺磁石(例えば表面が
N極)から構成される。磁石部22の長辺は図1におい
て紙面に直交している。図2に示すように、磁石ユニッ
ト24の長辺の長さは、破線で示されたターゲット17
の短辺の長さとほぼ等しく、かつ磁石ユニット24の短
辺はターゲット17の長辺に沿っている。
【0029】上記磁石ユニット24は磁石ベース25上
に固定される。磁石ベース25は、平行に配置された2
本のガイドレール26に拘束され、図1および図2の左
右方向に往復運動可能に設けられる。このように磁石ユ
ニット24は、その長手方向が往復運動方向にほぼ直交
するように配置される。磁石ユニット24を搭載した磁
石ベース25にはアーム27の先端が結合ピン28によ
って回転自在に結合され、アーム27の基端は、立設さ
れた支柱29の先部に回転自在に結合される。またアー
ム27の中間部は、他のアーム30によって回転円板3
1に接続される。アーム30の両端におけるアーム27
との結合ピン32、回転円板31との結合ピン33は回
転自在である。回転円板31はモータ34の駆動軸に取
り付けられる。モータ34の駆動軸の回転により回転円
板31が回転すると、アーム27が支柱29を支点とし
て扇形を描くように矢印35のごとく運動し、磁石ベー
ス25が左右に揺動される。回転円板31上には結合ピ
ン33を固定する孔36が複数設けられ、結合ピン33
の取付け位置を変えることにより磁石ベース25の揺動
距離を変えることができる。
【0030】裏板16の背面、すなわちカソード電極の
背面全体はカソードカバー37によって覆われる。モー
タ34はカソードカバー37に固定され、上記支柱29
はカソードカバー37の上に立設される。カソード本体
15、裏板16、ターゲット17、水冷ジャケット19
は電気的に結合され、かつ他の部分からは絶縁されてお
り、当該部分に外部電源38から電力が供給される。
【0031】本実施形態においては、さらに、水冷ジャ
ケット19の裏側に軟磁性の磁性体材料で構成した磁気
シャント39が設置されている。磁気シャント39は、
図3に示すように、軟磁性材料である例えばSUS 430
で形成された、形状の異なる3枚の薄板(厚さ0.1m
m)39a,39b,39cを重ねて構成される。水冷
ジャケット19の側から薄板39a〜39cの順序で配
置され、重ね合わされる。磁気シャント39は、図2に
示されるごとく水冷ジャケット19の右上と左下に取り
付けられている。2つの磁気シャント39は矩形の形状
を有するターゲット17の上で見ると、右上角部と左下
角部を結ぶ対角線上にてその両端の位置に配置される。
この取付け位置は、従来のスパッタ用カソード電極で生
じていた放電の偏りの位置、すなわち図12で示した基
板102上の膜厚分布における厚膜部107が形成され
る位置に対応している。
【0032】薄板39a,39b,39cを重ね合わせ
て構成される磁気シャント39は、薄板の重ね合わせの
状態に応じて各部の厚みが異なる。すなわち各薄板が単
独で存在する部分の厚みは0.1mmであり、2枚の薄板
が重なる部分の厚みは0.2mmであり、3枚の薄板が重
なる部分の厚みは0.3mmとなる。3枚の薄板39a〜
39cが重ねられる部分は、すなわち磁気シャント39
の最も厚い部分はターゲット17の角部に対応してい
る。この角部は、基板上の膜厚分布では最も膜厚が厚く
なる箇所に対応する。
【0033】本実施形態によれば、2つの磁気シャント
39を前述の位置に設けることにより、左右に往復運動
する磁石ユニット24が磁気シャント39の取付け位置
に到来すると、磁石ユニット24から発生する磁界を磁
気シャント39によって弱めることができる。そのた
め、磁石ユニット24によってターゲット表面上に生じ
るトンネル状磁界は弱くなる。磁石ユニット24の磁界
を弱める磁気シャント39の能力は、磁気シャント39
の各部の厚みに応じて決まる。すなわち、磁気シャント
39の厚みが大きい部分ほど磁界が弱められる程度は大
きい。
【0034】電界をE(ベクトルである)、磁界をB
(ベクトルである)で表すと、マグネトロン放電におい
て電子はE×Bでドリフト運動をするが、このドリフト
運動の速度はE/Bと表される。従って、磁石ユニット
24による磁界Bを磁気シャント39によって減少させ
ると、電子ドリフト運動の速度が増加する。従って、磁
気シャント39が存在する領域では、電子の滞在時間が
短くなり、そのためイオン密度が減少し、プラズマ密度
が減少する。このため、もともと存在していた、当該場
所のプラズマ密度が上昇する傾向(放電の偏り現象)
を、磁気シャント39の作用により打ち消すことができ
る。これにより、ターゲット17の上面には偏りのない
環状のプラズマが生成され、これを往復運動させること
によりターゲット17のエッチングをより均一に行うこ
とができ、基板上に形成される薄膜の膜厚分布を均一な
ものにすることができる。
【0035】磁気シャント39の形状、配置位置、厚み
は、前述したものには限定されず、基板に形成される薄
膜の分布の不均一性の状態に応じて適宜に定めることが
できる。磁気シャント39の構成の仕方は、前述のよう
に3枚の薄板を重ね合わせる構成に限定されず、1枚状
の板材で形成したり、他の枚数の薄板を組み合わせて構
成することもできる。また磁気シャント39を形成する
磁性体材質としては、磁石ユニット24によるトンネル
状磁界を必要な程度に弱めることのできる材質であれ
ば、任意のものを使用することができる。例えば、磁石
を用いることもできる。
【0036】なお上記実施形態では、ターゲットに対し
て往復運動をする磁石装置を単一の磁石ユニットを用い
て作るようにしたため、構造を簡単化することができ
る。
【0037】図4および図5は本発明に係るマグネトロ
ンスパッタ用カソード電極の第2実施形態の構成を示
す。図4は要部縦断面図、図5は複数の磁石ユニットか
らなる磁石装置の外観斜視図である。図4および図5に
おいて、図1で説明した要素と実質的に同一の要素には
同一の符号を付している。
【0038】第2実施形態においても、第1実施形態と
同様に、ターゲット上に生成される放電の偏りを打ち消
すことにより基板上に均一な膜厚分布を得るため、磁気
シャント39が設置されている。磁気シャント39の形
状、材質、構成、設置場所等は第1実施形態の場合と同
一である。
【0039】本実施形態では、さらに、磁石装置として
例えば4個の磁石ユニット51,52からなるものを備
える。4個の磁石ユニットは、大型の磁石ベース53の
上でそれらの長辺が互いに平行になるように配置・固定
される。その配置状態の一例は、上側から見た斜視図を
表す図5で明らかである。このように4つの磁石ユニッ
トは、その往復運動方向に各々の長手方向が直交するよ
うに並べて配置される。2個の磁石ユニット51は中央
部に配置され、2個の磁石ユニット52はそれらの両側
の外側に配置される。4個の磁石ユニットを用いて磁石
ベース53の上に形成される磁石装置の構成を磁石組立
体と呼ぶことにする。4個の磁石ユニットのうち中央に
位置する2つの磁石ユニット51の構成は、第1実施形
態の磁石ユニット24と同じである。すなわち、上面が
S極であるロッド形状の中心磁石51aと、中心磁石5
1aを囲むように配置され、上面がN極である矩形環状
の周辺磁石51bとからなり、下側には周辺磁石51b
の矩形形状に一致するように全面的に矩形ヨーク54が
配置される。磁石ユニット51はその平面形状において
左右対称の形状を有する。
【0040】上記の磁石ユニット51に対して、外側に
位置する2個の磁石ユニット52はその形状および構成
が部分的に異なっている。すなわち磁石ユニット52で
は、中心磁石52aは同じ形態および極性(S極)の磁
極を有し、周辺磁石52bは平面形状において左右対称
ではなく外側に位置する長辺部52b-1の幅が内側に位
置する長辺部52b-2の幅よりも大きい形態を有し、か
つN極の磁極を有する。また下側に配置されるヨーク5
5は、その幅が周辺磁石52bの幅(短辺方向の長さ)
の約半分となっており、かつ周辺磁石52bの内側半分
と中心磁石52aとの間に配置されている。
【0041】磁石ユニット52では、上記のような形態
および構造とすることにより、外側の下部半分にヨーク
が存在しなくても、ターゲット表面上に均一な強度のト
ンネル状の磁界を生成することができる。なおトンネル
状磁界強度の均一性を確保する構成として、形状は同一
のまま、ヨークの存在しない側の磁石の磁化強度を増加
させることも可能である。本実施形態では、磁石組立体
を形成する4個の磁石ユニット51,52の各磁界強度
は、それぞれがほぼ同等になるように設定されている。
【0042】磁石組立体の全体を往復運動させるための
機構は、第1実施形態の場合と異なる。4個の磁石ユニ
ットを搭載した磁石ベース53は、結合ピン56、アー
ム57、結合ピン58を介して回転円板31に接続され
る。回転円板31はモータ34の駆動軸に取り付けら
れ、モータ34の駆動軸の回転により回転し、磁石組立
体(磁石ユニット全体)が左右に揺動される。本実施形
態の揺動振幅は、第1実施形態の単一磁石ユニットの場
合より小さい。
【0043】本実施形態では、さらに、軟磁性材料で構
成された2個の固定ヨーク59が、支持部60を介して
カソード本体15に取り付けられる。この固定ヨーク5
9は、最外に位置する両側の磁石ユニット52が、ター
ゲット17の端部に最も近づいた瞬間に、磁石部の丁度
裏側に位置し、磁石部のヨークとして働くように配置さ
れる。ただしこの時、固定ヨーク59と磁石部との間に
は狭い間隙が存在するように設定されている。このよう
な構成にすることにより、外側の磁石ユニット52がタ
ーゲット17の左右端に近づいたとき、磁石ユニット5
2から発生する磁界強度が増加する。しかも、磁石ユニ
ット52から発生する磁界のうち、よりターゲット端部
に近い側の磁界強度がより増加する。これにより、ター
ゲット17の端部周辺のプラズマ密度を増加することが
できる。
【0044】一方、従来技術の問題点で述べたような、
トンネル状の磁力線に沿って形成されるプラズマがター
ゲット端部に存在するシールド18により減衰させられ
る現象は依然存在する。そのため、前述の構成に基づく
プラズマ密度が増加する要因と、シールド18に起因す
るプラズマ密度が減少する要因とが丁度釣り合うことに
なり、これにより揺動時の磁石ユニットの位置に依らず
に、プラズマ密度は一定となる。この結果、基板の端部
で膜厚が減少する傾向を防止することができ、均一な膜
厚分布を有する薄膜を基板上に形成することができる。
【0045】また上記実施形態では、複数の磁石ユニッ
トを用いて磁石装置を構成したため、ターゲット面上の
広い領域にわたってプラズマが常に形成されるために、
スパッタ原子は基板に対して垂直に入射するものが圧倒
的に多くなり、そのために基板上に堆積される膜の構造
が緻密になり、良質な膜が形成されることになる。
【0046】図6および第7図は本発明に係るマグネト
ロンスパッタ用カソード電極の第3実施形態の構成を示
す。図6は要部縦断面図、図7は複数の磁石ユニットか
らなる磁石組立体および固定磁石の配置関係を示す外観
斜視図である。図6および図7において、前述の各図で
説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付
している。この第3実施形態は上記第2実施形態の変形
である。
【0047】本実施形態では、左右対称形状を有する同
一形状の4個の磁石ユニット61を並べて配置する。磁
石ユニット61は実質的に磁石ユニット51と同じ構造
を有する。また永久磁石材料で形成された2個の固定磁
石62が、支持部60を介してカソード本体15に取り
付けられる。これらの磁石ユニット61および固定磁石
62の形状・相対的位置は図7により明らかにされる。
ここでは、外側に位置する磁石ユニットの位置がターゲ
ット17の端部に最も近づいた瞬間でも、固定磁石62
と磁石ユニット61の間に狭い間隙が存在するように設
定される。また固定磁石62の極性は、磁石ユニット6
1の周辺磁石の極性と同一にしている。なお本実施形態
においても、第1実施形態および第2実施形態と同様に
膜厚分布の非対称性を補正するための磁気シャント39
を設置している。
【0048】上記の構成を採用することにより、外側の
磁石ユニット61と固定磁石62との間の距離が大きい
期間中は、固定磁石62のみではターゲット17の表面
上にトンネル状磁界を形成することができないので、マ
グネトロン放電は4個の磁石ユニット61のみで形成さ
れる。一方、外側の磁石ユニット61の位置がターゲッ
ト17の端部に近づくにつれて、実効的に外側の磁石ユ
ニット61の周辺磁石の幅が増加することになるため、
ターゲット端部における磁界強度が増加する。これによ
り、第2実施形態の場合と同様に、トンネル状の磁力線
に沿って形成されるプラズマがターゲット端部に存在す
るシールド18によって減衰させられる現象を補うこと
ができる。従って、基板端部で膜厚が減少する傾向を防
止することができ、均一な膜厚分布を有する薄膜を基板
上に形成することができる。実際に、本実施形態による
マグネトロンスパッタ用カソード電極を用いて作成した
薄膜の膜厚分布を図8に示す。従来の問題点であった、
分布の非対称性、基板左右端部での膜厚の減少といった
欠点が解消され、膜厚分布の均一性は約±5%となって
いる。
【0049】なお上記第3実施形態では、左右対称形状
を有する同一形状の4個の磁石ユニット61を用いた
が、図5に示したように形状の異なる4つの磁石ユニッ
トを用いることもできる。
【0050】図9は本発明に係るマグネトロンスパッタ
用カソード電極の第4実施形態を示し、磁石装置が同じ
形態の複数の磁石ユニットを備えるという点で図6およ
び図7で説明した実施形態と同じであり、往復運動工程
の両端位置に固定ヨークを備える点で図4で説明した実
施形態と同じである。図9において、図4、図6、図7
で示した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。本実施形態では、すべ
て同じ形態を有する4個の磁石ユニット61が、前述の
磁石ベース53よりも大きな厚みを有する磁石ベース7
1の上に、同じ形態を有する相対的に薄いヨーク72を
介して配置される。4つの磁石ユニット61は、各々同
形であっていずれもその下面の全面を覆うヨーク72の
上に配置されている。その他の構成は図4で説明した構
成と実質的に同じである。本実施形態の構成によれば、
モータ34を動作し往復運動機構によって磁石組立体の
全体を往復運動させ、磁石ベース71のいずれかの端部
が固定ヨーク59に対し最も接近した状態になるとき、
最外に位置する磁石ユニット61によって発生する磁界
強度が固定ヨーク59の影響を受けて増加する。しか
も、磁石ユニット61から発生する磁界のうち、よりタ
ーゲット端部に近い側の磁界強度がより増加する。これ
によりターゲット17の端部周辺のプラズマ密度を増加
できる。
【0051】図10は本発明に係るマグネトロンスパッ
タ用カソード電極の第5実施形態を示し、図1の実施形
態の構成を配慮しつつ、図9の実施形態を変形したもの
である。図10において、図1および図9で示した要素
と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その詳細
な説明を省略する。本実施形態では、1個の磁石ユニッ
ト24が、相対的に大きな厚みを有する磁石ベース81
の上に相対的に薄いヨーク72を介して配置される。そ
の他の構成は図1および図9で説明した実施形態の構成
と実質的に同じである。本実施形態の構成によれば、モ
ータ34を動作し、往復運動機構によって磁石ユニット
24を往復運動させ、磁石ユニット24がいずれかの固
定ヨーク59に最接近状態にあるとき、磁石ユニット2
4とヨーク72の各々の一部が固定ヨーク59と重な
り、従って、磁石ユニット24によって発生する磁界強
度が固定ヨーク59の影響を受けて増加する。すなわ
ち、ターゲット端部に近い側の磁界強度がより増加す
る。これによりターゲット17の端部周辺のプラズマ密
度を増加できる。この実施形態では、単一の磁石ユニッ
ト24を用いて構成するために簡単な構造で作ることが
できる。
【0052】また、図1または図10に示すように、磁
石装置が単一の磁石ユニットを備える構成において、往
復運動する磁石装置の両端の位置に、図6および図7に
示すような磁石62を設ける構成を採用することもでき
る。
【0053】上記の各実施形態において、ターゲットの
下側に配置される磁石ユニットを含む磁石装置における
磁石ユニットの個数は任意であり、単一または2以上で
あっても構わない。各磁石ユニットの構成、およびその
周囲の構成は、各実施形態で説明したように、その目的
に応じて決定される。また磁性体を用いて構成される磁
気シャントの取付け位置は水冷ジャケットの箇所に限定
されない。各実施形態で説明された作用を果たす位置に
存在するのであれば、任意の箇所に取り付けることがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、大型液晶表示装置に使用される大きな面積の矩形
基板上に薄膜を作製するマグネトロンスパッタリング装
置のカソード電極において、ターゲットに関し対角線上
の位置に磁性体(磁気シャント)を設けることによっ
て、当該ターゲットの下側で往復運動するように設けら
れた磁石装置で、これに含まれる磁石ユニットで形成さ
れるターゲット表面の端部での磁界を最適な状態に調整
するように構成したため、ターゲット上で発生する放電
の偏りを補正してプラズマ密度をターゲット表面の全面
にわたって均一化し、大型矩形基板上の膜厚分布の均一
性を確保することができる。
【0055】またターゲットの端部に磁石装置が到来し
たとき最外側の磁石ユニットで生じる磁界の強度を高め
る構成を設けるようにしたため、ターゲットの端部近傍
に配置されるシールド部材に起因してターゲット端部で
生じるプラズマ密度の減衰を防止し、大型の矩形基板上
に形成される薄膜の膜厚分布の均一性をさらに確保でき
る。
【0056】磁石装置が単一の磁石ユニットを備えるも
のでは全体的に構造を簡素化でき、複数の磁石ユニット
を備えて構成されるものでは、プラズマがターゲット面
上の広い領域にわたって常に形成され、基板に垂直に入
射するスパッタ原子が多くなるため、膜の構造が緻密に
なり良質な膜を基板上に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマグネトロンスパ
ッタ用カソード電極の縦断面図である。
【図2】図1中、下側からカソード電極を見た図であ
る。
【図3】磁気シャントの構成を説明するための図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係るマグネトロンスパ
ッタ用カソード電極の縦断面図である。
【図5】第2実施形態の磁石組立体を示す外観斜視図で
ある。
【図6】本発明の第3実施形態に係るマグネトロンスパ
ッタ用カソード電極の縦断面図である。
【図7】第3実施形態の磁石組立体および固定磁石を示
す外観斜視図である。
【図8】第3実施形態によるマグネトロンスパッタ用カ
ソード電極によって基板上に作製した薄膜の膜厚分布を
示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るマグネトロンスパ
ッタ用カソード電極の縦断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係るマグネトロンス
パッタ用カソード電極の縦断面図である。
【図11】従来の大面積基板用マグネトロンスパッタリ
ング装置の要部構造を示す縦断面図である。
【図12】図11に示した従来のスパッタリング装置に
よって基板上に作製した薄膜の膜厚分布を示す図であ
る。
【符号の説明】 11 真空容器 15 カソード本体 16 裏板 17 ターゲット 18 シールド 19 水冷ジャケット 22 磁石部 23 ヨーク 25 磁石ユニット 39 磁気シャント 51,52 磁気ユニット 51a,52a 中心磁石 51b,52b 周辺磁石 54,55 ヨーク 61 磁石ユニット 62 固定磁石

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットと、中心磁石と周辺磁石から
    なり前記ターゲット上にトンネル状磁力線を形成する磁
    石ユニットを含む磁石装置と、前記磁石装置を周期的に
    往復運動する駆動装置とを備えたマグネトロンスパッタ
    用カソード電極において、 前記磁石装置の往復運動工程の両端部の対角線上に位置
    する箇所に、前記磁石装置による磁界を調整し前記ター
    ゲット上に生じる放電を均等化する磁性体を配置するこ
    とを特徴とするマグネトロンスパッタ用カソード電極。
  2. 【請求項2】 前記磁石装置は単一の前記磁石ユニット
    を含み、この磁石ユニットはその長手方向が前記磁石装
    置の運動方向に交差するように配置されることを特徴と
    する請求項1記載のマグネトロンスパッタ用カソード電
    極。
  3. 【請求項3】 前記磁石ユニットの下側には下部全面を
    被う相対的に薄いヨークを設け、前記磁石装置の往復運
    動工程の前記両端部に対応する箇所に、前記磁石ユニッ
    トの半分に対応するヨークを設け、前記往復運動工程の
    前記両端部のいずれかに前記磁石ユニットが位置すると
    き、前記磁石ユニットの外側の磁界が強められ、その他
    の運動工程では前記磁石ユニットによる磁界が等しい分
    布状態で形成されることを特徴とする請求項2記載のマ
    グネトロンスパッタ用カソード電極。
  4. 【請求項4】 前記磁石装置の往復運動工程の前記両端
    部に対応する箇所に、前記磁石ユニットの外側の磁界を
    強める磁石を設けたことを特徴とする請求項2記載のマ
    グネトロンスパッタ用カソード電極。
  5. 【請求項5】 前記磁石装置は複数の前記磁石ユニット
    を含み、これらの磁石ユニットは各々の長手方向が前記
    磁石装置の運動方向に交差するように当該運動方向に並
    べて配置されることを特徴とする請求項1記載のマグネ
    トロンスパッタ用カソード電極。
  6. 【請求項6】 前記磁石装置の両最外側に位置する前記
    磁石ユニットの前記周辺磁石の外側部の磁極幅を内側部
    の磁極幅よりも大きくしかつ前記磁石ユニットの内側半
    分のみにヨークを設けると共に、前記磁石装置の往復運
    動工程の前記両端部に対応する箇所に、前記磁石ユニッ
    トの外側半分に対応するヨークを設け、前記往復運動工
    程の前記両端部のいずれかに前記磁石装置が位置すると
    き、当該端部に位置する前記磁石ユニットの外側の磁界
    が強められ、その他の運動工程ではすべての前記磁石ユ
    ニットによる磁界が等しい状態にあることを特徴とする
    請求項5記載のマグネトロンスパッタ用カソード電極。
  7. 【請求項7】 前記複数の磁石ユニットのすべてにその
    下側に下部全面を被う相対的に薄いヨークを設け、前記
    磁石装置の往復運動工程の前記両端部に対応する箇所
    に、最外側に位置する前記磁石ユニットの外側半分に対
    応するヨークを設け、前記往復運動工程の前記両端部の
    いずれかに前記磁石装置が位置するとき、当該端部に位
    置する前記磁石ユニットの外側の磁界が強められ、その
    他の運動工程ではすべての前記磁石ユニットによる磁界
    が等しい状態にあることを特徴とする請求項5記載のマ
    グネトロンスパッタ用カソード電極。
  8. 【請求項8】 前記磁石装置の往復運動工程の前記両端
    部に対応する箇所に、前記磁石装置の外側に配置される
    磁石ユニットによる外側の磁界を強める磁石を設けたこ
    とを特徴とする請求項5記載のマグネトロンスパッタ用
    カソード電極。
  9. 【請求項9】 前記磁性体は軟磁性体であることを特徴
    とする請求項1記載のマグネトロンスパッタ用カソード
    電極。
  10. 【請求項10】 前記軟磁性体は厚みの異なる部分を有
    することを特徴とする請求項9記載のマグネトロンスパ
    ッタ用カソード電極。
  11. 【請求項11】 前記磁性体は磁石であることを特徴と
    する請求項1記載のマグネトロンスパッタ用カソード電
    極。
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