JPH09209348A - 半着定型海洋浮体構造物 - Google Patents

半着定型海洋浮体構造物

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JPH09209348A
JPH09209348A JP1479296A JP1479296A JPH09209348A JP H09209348 A JPH09209348 A JP H09209348A JP 1479296 A JP1479296 A JP 1479296A JP 1479296 A JP1479296 A JP 1479296A JP H09209348 A JPH09209348 A JP H09209348A
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JP
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fixed
bottoming
semi
floating
floating structure
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Application number
JP1479296A
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English (en)
Inventor
Setsuo Iwata
節雄 岩田
Kazuyoshi Hosogaya
和敬 細萱
Hidemasa Takahama
秀正 高濱
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドルフィンなどの特別な係留装置を必要とせ
ず、さらに移動や撤去が容易に行え、地震に対して強い
半着定型海洋浮体構造物を提供する。 【解決手段】 海底に沈められて着定する着底体2を設
け、この着底体2で固定体3を支持し、固定体3の上部
を水面に浮く浮体4に形成された孔部10に上下揺動自在
に挿入し、固定体3の下面に複数の凹部12を形成すると
ともに、着底体2の上面に凹部12に下方から挿脱自在な
凸部13を複数形成し、各凸部13に緩衝用のゴム部材を設
け、着底体2の内部と固定体3の内部とにそれぞれ、浮
力調節用のバラスト水を収納可能なバラスト収納空間
6,9が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震の被災地など
の岸壁へ容易に着岸し、使用後は海上を移動することが
できる応急用の半着定型海洋浮体構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋浮体構造物としては、図12に
示すように、海面に浮く浮体41と、この浮体41を係留す
るドルフィン42とで構成されている。しかしながら、ド
ルフィン42を設けさらに浮体41をドルフィン42に係留す
るための特別な係留工事が必要であり、また、浮体41が
浸水して沈没する危険性があった。
【0003】そのため、図13に示すように、半着定型の
海洋浮体構造物44も考えられている。これは、海底に設
けられた基礎部分45に半着定型の浮体46が支持されてい
るものである。この浮体46は、上部を海上に突出した状
態で、ドルフィン42により係留されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13に
示したような半着定型の海洋浮体構造物44であっても係
留用のドルフィン42が必要であるため、特別な係留工事
が必要であった。また、干満時における浮体46の浮力調
整が難しかった。さらに、浮体46とドルフィン42との撤
去および移動に手間がかかった。また、地震の際、上下
方向の地震荷重に対して弱かった。
【0005】そこで本発明のうち請求項1〜6記載の発
明は、ドルフィンなどの特別な係留装置を必要とせず、
さらに浮体構造物の移動や撤去が容易に行えることを目
的とし、請求項7記載の発明は、地震に対して強い浮体
構造物を提供することを目的とし、請求項8記載の発明
は、着底体を海底に確実に固定するとともに容易に海底
から撤去することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、海底に
沈められて着定する着底体を設け、この着底体で固定体
を支持し、この固定体の上部を水面に浮く浮体に形成さ
れた孔部に上下揺動自在に挿入し、上記着底体の上部と
固定体の下部とのいずれか一方に上下方向の凹部を形成
するとともに、他方に上記凹部に上下方向で挿脱自在な
凸部を形成し、上記着底体の内部と固定体の内部とにそ
れぞれ、浮力調節用のバラストを収納可能なバラスト収
納空間を形成したことを特徴としたものである。
【0007】これによると、干満時の水位の変化に応じ
て浮体が固定体に対して上下に揺動しながら水面に浮か
ぶ。この際、凸部が凹部に挿入しているため、固定体は
着底体に対して水平方向で固定される。これにより、ド
ルフィンなどの特別な係留装置を必要とせずに浮体を係
留することができる。
【0008】また、着底体と固定体の各バラスト収納空
間内のバラストを抜くことにより、着底体と固定体がそ
れぞれ浮力により浮き上がるため、着底体と固定体と浮
体とを一式組み合わせたままの状態で船で海上を曳航し
て容易に撤去し、別の場所へ移動することができる。
【0009】さらに、請求項2記載の発明は、固定体を
一本の円柱状に形成したことを特徴としたものである。
さらに、請求項3記載の発明は、孔部を複数形成すると
ともに、固定体を複数本の固定柱により構成し、各固定
柱を上記各孔部に挿入したことを特徴としたものであ
る。
【0010】また、請求項4記載の発明は、海底に沈め
られて着定する着底体を設け、水面に浮く浮体に、上記
着底体の上方に位置する固定体を垂設し、上記着底体の
上部と固定体の下部とのいずれか一方に上下方向の凹部
を形成するとともに、他方に上記凹部に上下方向で挿脱
自在な凸部を形成し、上記凸部と凹部との上下方向の挿
入範囲を干満時の水位差よりも大きく形成し、上記着底
体の内部と固定体の内部とにそれぞれ、浮力調節用のバ
ラストを収納可能なバラスト収納空間を形成したことを
特徴としたものである。
【0011】これによると、干満時の水位の変化に応じ
て固定体とともに浮体が着底体に対して上下に揺動しな
がら水面に浮かぶ。この際、凸部と凹部との上下方向の
挿入範囲を干満時の水位差よりも大きく形成したため、
満潮により浮体とともに固定体が着底体に対して上昇し
た場合であっても、凸部は、凹部から脱抜されず、常に
凹部に挿入している。このため、固定体は着底体に対し
て水平方向で確実に固定され、したがって、ドルフィン
などの特別な係留装置を必要とせずに浮体を係留するこ
とができる。
【0012】また、着底体と固定体の各バラスト収納空
間内のバラストを抜くことにより、着底体が浮力により
浮き上がるため、着底体と固定体と浮体とを一式組み合
わせたままの状態で船で海上を曳航して容易に撤去し、
別の場所へ移動することができる。
【0013】さらに、請求項5記載の発明は、固定体を
一本の円柱状に形成したことを特徴としたものである。
さらに、請求項6記載の発明は、固定体を複数本の固定
柱により構成したことを特徴としたものである。
【0014】さらに、請求項7記載の発明は、凸部また
は凹部の少なくともいずれかに、緩衝用の弾性部材を設
けたことを特徴としたものである。これによると、地震
の際の海底の揺れによる衝撃は弾性部材により緩衝され
るため、着底体から固定体と浮体とに伝わる衝撃を低減
でき、地震による損傷を防止できる。
【0015】さらに、請求項8記載の発明は、着底体
に、海底に打ち込まれた縦杭に外嵌されかつ上記縦杭の
上方へ脱抜可能な固定用孔を設けたことを特徴としたも
のである。
【0016】これによると、着底体は縦杭によって海底
に確実に固定されるため、着底体の位置が水平方向にず
れるのを防止できる。また、着底体のバラスト収納空間
内のバラストを抜くことにより、着底体が浮力により海
底から浮き上がって、固定用孔が縦杭の上方へ脱抜され
るため、着底体を水平方向へ移動させることが可能とな
る。これにより、着底体の撤去および移動が容易に行え
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の第1の形態
を図1〜図4に基づいて説明する。半着定型海洋浮体構
造物1は、着底体2と固定体3と浮体4とから構成され
ている。このうち、上記着底体2は、円盤状に形成され
ており、海底に沈められて複数本のアンカー用の縦杭5
により水平方向に固定されている。上記着底体2の内部
には、浮力調節用のバラスト水(海水)を収納可能なバ
ラスト収納空間6が形成されている。また、着底体2の
外周面には、上下方向に貫通した固定用孔7を有する固
定用ブラケット8が周方向に複数箇所(4箇所)設けら
れている。上記縦杭5は上方から各固定用孔7に挿通さ
れて海底に打ち込まれており、着底体2を浮き上がらせ
ることにより、固定用孔7が縦杭5の上方へ脱抜可能と
なっている。
【0018】上記固定体3は、一本の円柱状に形成され
ており、着底体2で支持されている。この固定体3の内
部には、浮力調節用のバラスト水(海水)を収納可能な
バラスト収納空間9が形成されている。また、上記浮体
4は四角形に形成されて海面に浮く部材であり、その中
央部には上下に貫通した孔部10が形成されている。この
孔部10には、上記固定体3の上部が上下揺動自在に挿入
されている。尚、固定体3の浮体4からの突出高さは干
満時の水位差よりも大きく設定されている。上記着底体
2には、バラスト収納空間6へバラスト水を出し入れす
るための可撓性のあるパイプ11(フレキシブルパイプ)
が設けられ、このパイプ11の先端は浮体4に取付けられ
ている。
【0019】上記固定体3の下面には上向きに窪んだ凹
部12が複数形成され、着底体2の上面には、これら凹部
12に下方から挿脱自在な複数の凸部13が形成されてい
る。上記凹部12と凸部13とはそれぞれ円錐状に形成され
ている。上記各凸部13には、緩衝用としてリング状のゴ
ム部材14(弾性部材の一例)が上下に複数本取付けられ
ている。
【0020】以下、上記構成における作用を説明する。
浮体4は、地震等で壊れた岸壁に着岸し、干満時の水位
の変化に応じて固定体3に対して上下に揺動しながら海
面に浮かぶ。この際、凸部13が凹部12に挿入しているた
め、固定体3は着底体2に対して水平方向(前後左右方
向)で固定される。これにより、ドルフィンなどの特別
な係留装置を必要とせずに浮体4を係留することがで
き、特別な係留工事が不要になる。
【0021】また、地震の際の海底の揺れによる衝撃は
ゴム部材14により緩衝されるため、着底体2から固定体
3と浮体4とに伝わる衝撃を低減でき、地震による着底
体2と固定体3と浮体4との損傷を防止できる。この
際、着底体2は複数本の縦杭5によって海底に確実に固
定されるため、着底体2の位置が水平方向にずれるのを
防止できる。
【0022】また、着底体2と固定体3の各バラスト収
納空間6,9内のバラスト水を抜くことにより、図4に
示すように、着底体2と固定体3がそれぞれ浮力により
浮き上がり、この際、着底体2の固定用孔7が縦杭5の
上方へ脱抜されるため、着底体2を水平方向へ移動させ
ることが可能となる。これにより、着底体2と固定体3
と浮体4とを一式組み合わせたままの状態で船で海上を
曳航して容易に撤去し、別の場所へ移動することができ
る。また、固定体3を浮上させることによって、ドック
で固定体3の点検が行える。そして、各バラスト収納空
間6,9へバラスト水を注入することにより、着底体2
と固定体3とがそれぞれ沈降するため、半着定型海洋浮
体構造物1を容易に据え付けることができる。
【0023】上記実施の第1の形態では、固定体3の下
面に凹部12を形成するとともに着底体2の上面に凸部13
を形成しているが、固定体3の下面に凸部13を形成する
とともに着底体2の上面に凹部12を形成してもよい。ま
た、凸部13にゴム部材14を設けているが、凹部12に設け
てもよい。
【0024】次に、本発明の実施の第2の形態を図5,
図6に基づいて説明する。半着定型海洋浮体構造物21
は、着底体2と複数本の固定柱22と浮体4とから構成さ
れている。上記各固定柱22の内部には、浮力調節用のバ
ラスト水(海水)を収納可能なバラスト収納空間9が形
成されている。また、上記浮体4には、上下に貫通した
複数の孔部10が形成されており、これら孔部10には、各
固定柱22の上部が上下揺動自在に挿入されている。尚、
固定柱22の浮体4からの突出高さは干満時の水位差より
も大きく設定されている。
【0025】上記着底体2の上面には下向きに窪んだ凹
部12が複数形成され、各固定柱22の下端には、これら凹
部12に上方から挿脱自在な複数の凸部13が形成されてい
る。上記凹部12と凸部13とはそれぞれ円錐状に形成され
ている。上記各凸部13には、緩衝用としてリング状のゴ
ム部材14が上下に複数本取付けられている。
【0026】これによると、干満時の水位の変化に応じ
て浮体4が各固定柱22に対して上下に揺動しながら海面
に浮かぶ。この際、凸部13が凹部12に挿入しているた
め、各固定柱22は着底体2に対して水平方向で固定され
る。これにより、ドルフィンなどの特別な係留装置を必
要とせずに浮体4を係留することができ、特別な係留工
事が不要になる。
【0027】また、地震の際の海底の揺れによる衝撃は
ゴム部材14により緩衝されるため、着底体2から各固定
柱22と浮体4とに伝わる衝撃を低減でき、地震による着
底体2と固定柱22と浮体4との損傷を防止できる。
【0028】また、着底体2と各固定柱22の各バラスト
収納空間6,9内のバラスト水を抜くことにより、図6
に示すように、着底体2と各固定柱22がそれぞれ浮力に
より浮き上がり、着底体2と各固定柱22と浮体4とを一
式組み合わせたままの状態で船で海上を曳航して容易に
撤去し、別の場所へ移動することができる。そして、各
バラスト収納空間6,9へバラスト水を注入することに
より、着底体2と各固定柱22とがそれぞれ沈降するた
め、半着定型海洋浮体構造物21を容易に据え付けること
ができる。
【0029】さらに、最初に記載した実施の第1の形態
における一本の円柱状の固定体3(図1参照)の構成に
比べて、第2の形態における複数本の固定柱22の構成の
方が建設費を安価にし得る。
【0030】上記実施の第2の形態では、固定柱22の下
端に凸部13を形成するとともに着底体2の上面に凹部12
を形成しているが、固定柱22の下端に凹部12を形成する
とともに着底体2の上面に凸部13を形成してもよい。ま
た、凸部13にゴム部材14を設けているが、凹部12に設け
てもよい。
【0031】次に、本発明の実施の第3の形態を図7〜
図9に基づいて説明する。浮体4に一本の円柱状の固定
体3が一体的に取付けられて垂設されている。この固定
体3は、内部に設けられたバラスト収納空間9内のバラ
スト水(海水)の量を加減することにより浮力を調節し
て、浮体4と一体的に浮かんでいる。上記固定体3は着
底体2の上方に位置している。
【0032】上記固定体3の下面には上向きに窪んだ凹
部12が複数形成され、着底体2の上面には、これら凹部
12に下方から挿脱自在な複数の凸部13が形成されてい
る。上記凹部12と凸部13とはそれぞれ円錐状に形成され
ており、凸部13と凹部12との上下方向の挿入範囲を干満
時の水位差よりも大きく形成している。上記各凸部13に
は、緩衝用としてリング状のゴム部材14(弾性部材の一
例)が上下に複数本取付けられている。
【0033】これによると、干満時の水位の変化に応じ
て固定体3とともに浮体4が着底体2に対して上下に揺
動しながら水面に浮かぶ。この際、凸部13と凹部12との
上下方向の挿入範囲を干満時の水位差よりも大きく形成
したため、満潮により浮体4とともに固定体3が着底体
2に対して上昇した場合であっても、凸部13は、凹部12
から脱抜されず、常に凹部12に挿入している。このた
め、固定体3は着底体2に対して水平方向(前後左右方
向)で確実に固定され、したがって、ドルフィンなどの
特別な係留装置を必要とせずに浮体4を係留することが
できる。
【0034】また、地震の際の海底の揺れによる衝撃は
ゴム部材14により緩衝されるため、着底体2から固定体
3と浮体4とに伝わる衝撃を低減でき、地震による着底
体2と固定体3と浮体4との損傷を防止できる。
【0035】また、着底体2と固定体3の各バラスト収
納空間6,9内のバラスト水を抜くことにより、図9に
示すように、着底体2と固定体3がそれぞれ浮力により
浮き上がり、この際、着底体2の固定用孔7が縦杭5の
上方へ脱抜されるため、着底体2を水平方向へ移動させ
ることが可能となる。これにより、着底体2と固定体3
と浮体4とを一式組み合わせたままの状態で船で海上を
曳航して容易に撤去し、別の場所へ移動することができ
る。そして、各バラスト収納空間6,9へバラスト水を
注入することにより、着底体2と固定体3とがそれぞれ
沈降するため、半着定型海洋浮体構造物24を容易に据え
付けることができる。
【0036】次に、本発明の実施の第4の形態を図10,
図11に基づいて説明する。浮体4に複数本の固定柱22が
一体的に取付けられて垂設されている。これら各固定柱
22は、内部に設けられたバラスト収納空間9内のバラス
ト水(海水)の量を加減することにより浮力を調節し
て、浮体4と一体的に浮かんでいる。上記各固定柱22は
着底体2の上方に位置している。
【0037】上記着底体2の上面には下向きに窪んだ凹
部12が複数形成され、各固定柱22の下端には、これら凹
部12に上方から挿脱自在な複数の凸部13が形成されてい
る。上記凹部12と凸部13とはそれぞれ円錐状に形成され
ており、凸部13と凹部12との上下方向の挿入範囲を干満
時の水位差よりも大きく形成している。上記各凸部13に
は、緩衝用としてリング状のゴム部材14が上下に複数本
取付けられている。
【0038】これによると、干満時の水位の変化に応じ
て固定柱22とともに浮体4が着底体2に対して上下に揺
動しながら水面に浮かぶ。この際、凸部13と凹部12との
上下方向の挿入範囲を干満時の水位差よりも大きく形成
したため、満潮により浮体4とともに固定柱22が着底体
2に対して上昇した場合であっても、凸部13は、凹部12
から脱抜されず、常に凹部12に挿入している。このた
め、各固定柱22は着底体2に対して水平方向で確実に固
定され、したがって、ドルフィンなどの特別な係留装置
を必要とせずに浮体4を係留することができる。
【0039】また、地震の際の海底の揺れによる衝撃は
ゴム部材14により緩衝されるため、着底体2から各固定
柱22と浮体4とに伝わる衝撃を低減でき、地震による着
底体2と固定柱22と浮体4との損傷を防止できる。
【0040】また、着底体2と固定柱22の各バラスト収
納空間6,9内のバラスト水を抜くことにより、図11に
示すように、着底体2と固定柱22がそれぞれ浮力により
浮き上がり、着底体2と各固定柱22と浮体4とを一式組
み合わせたままの状態で船で海上を曳航して容易に撤去
し、別の場所へ移動することができる。そして、各バラ
スト収納空間6,9へバラスト水を注入することによ
り、着底体2と各固定柱22とがそれぞれ沈降するため、
半着定型海洋浮体構造物25を容易に据え付けることがで
きる。
【0041】さらに、先に記載した実施の第3の形態に
おける一本の円柱状の固定体3(図7参照)の構成に比
べて、第4の形態における複数本の固定柱22の構成の方
が建設費を安価にし得る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明によると、干満時の水位の変化に応じて
浮体が固定体に対して上下に揺動しながら水面に浮か
ぶ。この際、凸部が凹部に挿入しているため、固定体は
着底体に対して水平方向で固定される。これにより、ド
ルフィンなどの特別な係留装置を必要とせずに浮体を係
留することができる。
【0043】また、着底体と固定体の各バラスト収納空
間内のバラストを抜くことにより、着底体と固定体がそ
れぞれ浮力により浮き上がるため、着底体と固定体と浮
体とを一式組み合わせたままの状態で船で海上を曳航し
て容易に撤去して別の場所へ移動することができる。
【0044】また、請求項4記載の発明によると、干満
時の水位の変化に応じて固定体とともに浮体が着底体に
対して上下に揺動しながら水面に浮かぶ。この際、凸部
と凹部との上下方向の挿入範囲を干満時の水位差よりも
大きく形成したため、満潮により浮体とともに固定体が
着底体に対して上昇した場合であっても、凸部は、凹部
から脱抜されず、常に凹部に挿入している。このため、
固定体は着底体に対して水平方向で確実に固定され、し
たがって、ドルフィンなどの特別な係留装置を必要とせ
ずに浮体を係留することができる。
【0045】また、着底体と固定体の各バラスト収納空
間内のバラストを抜くことにより、着底体が浮力により
浮き上がるため、着底体と固定体と浮体とを一式組み合
わせたままの状態で船で海上を曳航して容易に撤去し、
別の場所へ移動することができる。
【0046】さらに、請求項7記載の発明によると、地
震の際の海底の揺れによる衝撃は弾性部材により緩衝さ
れるため、着底体から固定体と浮体とに伝わる衝撃を低
減でき、地震による損傷を防止できる。
【0047】さらに、請求項8記載の発明によると、着
底体は縦杭によって海底に確実に固定されるため、着底
体の位置が水平方向にずれるのを防止できる。また、着
底体のバラスト収納空間内のバラストを抜くことによ
り、着底体が浮力により海底から浮き上がって、固定用
孔が縦杭の上方へ脱抜されるため、着底体を水平方向へ
移動させることが可能となる。これにより、着底体の撤
去および移動が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態における半着定型海
洋浮体構造物の正面図である。
【図2】同半着定型海洋浮体構造物の一部切欠き斜視図
である。
【図3】同半着定型海洋浮体構造物の凹部と凸部との断
面図である。
【図4】同半着定型海洋浮体構造物の移動方法を示す正
面図である。
【図5】本発明の実施の第2の形態における半着定型海
洋浮体構造物の一部切欠き正面図である。
【図6】同半着定型海洋浮体構造物の移動方法を示す正
面図である。
【図7】本発明の実施の第3の形態における半着定型海
洋浮体構造物の正面図である。
【図8】同半着定型海洋浮体構造物の凹部と凸部との断
面図である。
【図9】同半着定型海洋浮体構造物の移動方法を示す正
面図である。
【図10】本発明の実施の第4の形態における半着定型
海洋浮体構造物の一部切欠き正面図である。
【図11】同半着定型海洋浮体構造物の移動方法を示す
正面図である。
【図12】従来における海洋浮体構造物の正面図であ
る。
【図13】従来における半着定型海洋浮体構造物の正面
図である。
【符号の説明】
1 半着定型海洋浮体構造物 2 着底体 3 固定体 4 浮体 5 縦杭 6 バラスト収納空間 7 固定用孔 9 バラスト収納空間 10 孔部 12 凹部 13 凸部 14 ゴム部材(弾性部材) 21 半着定型海洋浮体構造物 22 固定柱 24 半着定型海洋浮体構造物 25 半着定型海洋浮体構造物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底に沈められて着定する着底体を設
    け、この着底体で固定体を支持し、この固定体の上部を
    水面に浮く浮体に形成された孔部に上下揺動自在に挿入
    し、上記着底体の上部と固定体の下部とのいずれか一方
    に上下方向の凹部を形成するとともに、他方に上記凹部
    に上下方向で挿脱自在な凸部を形成し、上記着底体の内
    部と固定体の内部とにそれぞれ、浮力調節用のバラスト
    を収納可能なバラスト収納空間を形成したことを特徴と
    する半着定型海洋浮体構造物。
  2. 【請求項2】 固定体を一本の円柱状に形成したことを
    特徴とする請求項1記載の半着定型海洋浮体構造物。
  3. 【請求項3】 孔部を複数形成するとともに、固定体を
    複数本の固定柱により構成し、各固定柱を上記各孔部に
    挿入したことを特徴とする請求項1記載の半着定型海洋
    浮体構造物。
  4. 【請求項4】 海底に沈められて着定する着底体を設
    け、水面に浮く浮体に、上記着底体の上方に位置する固
    定体を垂設し、上記着底体の上部と固定体の下部とのい
    ずれか一方に上下方向の凹部を形成するとともに、他方
    に上記凹部に上下方向で挿脱自在な凸部を形成し、上記
    凸部と凹部との上下方向の挿入範囲を干満時の水位差よ
    りも大きく形成し、上記着底体の内部と固定体の内部と
    にそれぞれ、浮力調節用のバラストを収納可能なバラス
    ト収納空間を形成したことを特徴とする半着定型海洋浮
    体構造物。
  5. 【請求項5】 固定体を一本の円柱状に形成したことを
    特徴とする請求項4記載の半着定型海洋浮体構造物。
  6. 【請求項6】 固定体を複数本の固定柱により構成した
    ことを特徴とする請求項4記載の半着定型海洋浮体構造
    物。
  7. 【請求項7】 凸部または凹部の少なくともいずれか
    に、緩衝用の弾性部材を設けたことを特徴とする請求項
    1から請求項6記載の半着定型海洋浮体構造物。
  8. 【請求項8】 着底体に、海底に打ち込まれた縦杭に外
    嵌されかつ上記縦杭の上方へ脱抜可能な固定用孔を設け
    たことを特徴とする請求項1から請求項6記載の半着定
    型海洋浮体構造物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100979256B1 (ko) * 2008-06-12 2010-09-01 삼성중공업 주식회사 부유식 구조물의 횡 지지력 보강 계류방법
JP2012512349A (ja) * 2008-12-18 2012-05-31 オープンハイドロ アイピー リミテッド 水力発電タービン支持システム
KR20150146031A (ko) * 2014-06-20 2015-12-31 삼성중공업 주식회사 고정식 해양구조물 및 그 설치방법

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