JPH09209166A - リン酸塩化成処理剤、リン酸塩化成処理方法及びリン酸塩化成処理塗装板 - Google Patents

リン酸塩化成処理剤、リン酸塩化成処理方法及びリン酸塩化成処理塗装板

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JPH09209166A
JPH09209166A JP1343296A JP1343296A JPH09209166A JP H09209166 A JPH09209166 A JP H09209166A JP 1343296 A JP1343296 A JP 1343296A JP 1343296 A JP1343296 A JP 1343296A JP H09209166 A JPH09209166 A JP H09209166A
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ion
phosphate
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bromate
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Masashi Takahashi
正志 高橋
Tomoshi Miyamoto
智志 宮本
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の促進剤を用いて耐食性に優れたリン酸
塩皮膜を形成するリン酸塩化成処理剤、リン酸塩化成処
理方法および塗装板を提供する。 【解決手段】 亜鉛イオンとリン酸イオンを主成分とす
るリン酸塩化成処理剤において、亜硝酸イオンと臭素酸
イオンを下記式(1)〜式(3)の全ての条件を満たす
一定比率で併用することを特徴とする。 【数1】y≧−0.13x+26 … (1) 100≧y≧0 …… (2) 500≧x≧30 …… (3) (式中、yは亜硝酸イオン濃度(ppm),xは臭素酸
イオン濃度(ppm))

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明はリン酸塩化成処理剤、リ
ン酸塩化成処理方法及びリン酸塩化成処理塗装板、特に
亜硝酸イオンの使用量を低減し耐食性を向上させたリン
酸塩化成処理剤等に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、リン酸亜鉛による化成処理工程に
おいて、浸漬(「ディップ」ともいう)、スプレーのい
ずれの処理方法においても、皮膜化成促進剤(以下「促
進剤」という)が用いられている。特に、この促進剤の
中でも、化成皮膜形成促進効果の高い亜硝酸イオン(N
2 - )は、ほとんどの化成処理ラインで使用されてい
る。
【0003】しかしながら、亜硝酸イオンは、促進剤と
しての本来の機能により消費されるだけでなく、化成処
理中に空気中の酸素(O2 )により酸化されて消費して
しまう。従って、良好な化成処理を行うためには、頻繁
に亜硝酸イオンを化成処理浴又は化成処理液に補給しな
ければならず、亜硝酸イオンの使用量は増大する。この
ように、亜硝酸イオンの使用量が増大すると経済性に劣
り、更に環境対策のための設備増強の必要が生じ、この
点からもコストメリットが劣る。
【0004】そこで、特表昭62−501919号公報
の「金属表面のリン酸塩処理方法」には、亜硝酸イオン
を用いず、亜鉛と、リン酸と、臭素酸塩と、m−ニトロ
ベンゼンスルホン酸塩とからなるリン酸処理浴が開示さ
れており、臭素酸塩とm−ニトロベンゼンスルホン酸塩
は、促進剤として用いられている。
【0005】また、特開平4−228579号公報の
「リン酸塩で金属表面を処理する方法」には、亜鉛、マ
ンガン、銅及びリン酸の各イオンと、酸化剤とを含む酸
性のリン酸塩水溶液で金属表面を処理する方法が開示さ
れている。上記酸化剤としては、亜硝酸塩、塩素酸塩、
臭素酸塩、ペルオキシ化合物(H2 2 、過ホウ酸塩、
過燐酸塩、その他)及び有機ニトロ化合物(例えばニト
ロベンゼンスルホネート)ガ挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特表昭
62−501919号公報に記載のリン酸処理浴には、
0.5〜1g/l(即ち、500〜1000ppm)と
高濃度の臭素酸塩が含有されており、更にm−ニトロベ
ンゼンスルホン酸塩も0.2〜0.5g/l(200〜
500ppm)含有されている。このため、化成処理液
の排水時に環境対策の観点から、処理液残留の臭素酸塩
等の処理設備が必要となり、経済性が悪かった。
【0007】また、特開平4−228579号公報に記
載のリン酸塩処理液にも、臭素酸塩が0.3〜4g/l
と高濃度含有されている。従って、上記同様、化成処理
液の排水時に環境対策の観点から、処理液残留の臭素酸
塩の処理設備が必要であり、経済性が悪かった。
【0008】特に、臭素酸イオン濃度が高い場合には、
鉄の腐食性が非常に強いため、設備腐食のおそれがあ
る。
【0009】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、少量の促進剤を用いて耐食性に優れた
リン酸塩皮膜を形成するリン酸塩化成処理剤、リン酸塩
化成処理方法を提供することである。また少量の促進剤
を用いて耐食性に優れたリン酸塩皮膜が形成されたリン
酸塩化成処理塗装板を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のリン酸塩化成処理剤は、亜鉛イオンと
リン酸イオンを主成分とするリン酸塩化成処理剤におい
て、亜硝酸イオンと臭素酸イオンを、下記式(1)〜式
(3)の全ての条件を満たす一定比率で併用することを
特徴とする。
【0011】
【数2】y≧−0.13x+26 … (1) 100≧y≧0 …… (2) 500≧x≧30 …… (3) (式中、yは亜硝酸イオン濃度(ppm),xは臭素酸
イオン濃度(ppm)) 従って、空気中の酸素によって酸化されやすい亜硝酸イ
オンの補給量を低く抑えることができ、かつ亜硝酸イオ
ンと臭素酸イオンからなる促進剤の総添加量も従来に比
べて、顕著に低減させることができ、経済性に優れる。
また、化成処理液の排水時の環境対策設備も簡素化する
ことができるので、コストメリットもある。
【0012】また、本発明のリン酸塩化成処理方法は、
上記リン酸塩化成処理剤を用いて金属板の化成処理を行
うことを特徴とする。更に、本発明のリン酸塩化成処理
塗装板は、上記リン酸塩化成処理剤による化成皮膜を有
することを特徴とする。
【0013】このため、上記同様、空気中の酸素によっ
て酸化されやすい亜硝酸イオンの補給量を少量に抑える
ことができ、かつ亜硝酸イオンと臭素酸イオンからなる
促進剤の総添加量も従来に比べて、顕著に低減させるこ
とができる。従って、排水処理も簡素化され、経済性に
優れる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のリン酸塩化成処理剤は、
上述したように、亜鉛(Zn)イオンとリン酸イオン
(PO4 - )を主成分とするリン酸塩化成処理剤におい
て、亜硝酸イオン(NO2 - )と臭素酸イオン(BrO
3 - )を、後述する一定比率で併用する。
【0015】ここで、亜鉛イオンの供給源としては、酸
化亜鉛、炭酸亜鉛等が挙げられ、またリン酸イオンの供
給源としては、リン酸、リン酸亜鉛、リン酸マンガン等
が挙げられる。また、亜鉛イオンは、リン酸化成処理剤
中に0.5〜3g/l含有されていることが好ましく、
リン酸イオンは、リン酸化成処理剤中に10〜30g/
l含有されていることが好ましい。
【0016】亜鉛イオンが0.5g/l未満の場合に
は、鋼板の金属表面に均一なリン酸亜鉛皮膜が生成せ
ず、一方、3g/lを越えると、皮膜過多による塗装後
密着性の低下が起ると共に、加水分解によるスラッジ発
生を伴い、更に薬品使用量の増大による経済性の低下を
招く。また、リン酸イオンが、10g/l未満の場合
は、不均一化成皮膜が形成され易く、一方30g/lを
越えても化成性の向上は期待できず、薬品使用量が増大
するのみである。
【0017】更に、本発明のリン酸塩化成処理剤は亜硝
酸イオンと臭素酸イオンを皮膜化成促進剤(以下「促進
剤」という)として含む。亜硝酸イオンと臭素酸イオン
は併用、又は臭素酸イオン単独使用のいずれであっても
よい。なお、併用の場合の両イオンの比率は後述する。
【0018】上記亜硝酸イオンの供給源としては、亜硝
酸、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウム等が挙げら
れ、上記臭素酸イオンの供給源としては、臭素酸、臭素
酸ナトリウム、臭素酸カリウム、臭素酸アンモニウム等
が挙げられる。
【0019】また、上記亜硝酸イオンと臭素酸イオン
は、下記式(1)〜式(3)の全ての条件を満たす、す
なわち図1に斜線で示された許容範囲内の一定比率で併
用させる。
【0020】
【数3】y≧−0.13x+26 … (1) 100≧y≧0 …… (2) 500≧x≧30 …… (3) (式中、yは亜硝酸イオン濃度(ppm),xは臭素酸
イオン濃度(ppm)) 亜硝酸イオン濃度が、リン酸塩化成処理剤中100pp
mを越える場合には、被処理の金属板の表面が不動態化
してリン酸亜鉛皮膜が形成されにくくなる。ここで、不
動態化とは、金属が常態よりも貴金属性を帯びた状態に
なることをいい、具体的には金属表面に水化酸化物の目
に見えない薄膜が表面を覆った状態になることをいう。
【0021】また、臭素酸イオン濃度が、リン酸塩化成
処理剤中に対して500ppmを越えても、それ以上の
化成性の向上は期待できない。
【0022】また、本発明のリン酸塩化成処理剤は、以
下に示す金属イオンを適宜含有してもよい。このような
金属イオンとしては、ニッケルイオン、マンガンイオン
等を特定濃度含有するものが好ましい。ニッケルイオン
の供給源としては、炭酸ニッケル、リン酸ニッケル、硝
酸ニッケル、水酸化ニッケル等が挙げられる。また、マ
ンガンイオンの供給源としては、炭酸マンガン、リン酸
マンガン、硝酸マンガン等が挙げられる。
【0023】ニッケルイオン及びマンガンイオンの好ま
しい添加量は、それぞれリン酸塩化成処理剤全量に対し
て0.3〜1.5g/lであるが、無添加(即ち、0g
/l)であってもよい。
【0024】また、促進剤として硝酸イオン(N
3 - )、塩素酸イオン(ClO3 - )、過酸化水素
(H2 2 )を含んでいてもよい。硝酸イオンは、リン
酸塩化成処理剤中に2〜20g/l含有されてもよく、
また塩素酸イオンは、リン酸塩化成処理剤中に0.1〜
2g/l含有されてもよいが、いずれの促進剤も無添加
であってもよい。
【0025】更に、本発明のリン酸塩化成処理剤は、適
宜フッ化物、錯フッ化物を含んでもよい。フッ化物とし
ては、例えばフッ化水素酸(HF)、フッ化アンモニウ
ム(NH4 F)、フッ化ホウ素酸(HBF4 )フッ化水
素アンモニウム(NH4 HF2 )、フッ化ナトリウム
(NaF)、フッ化水素ナトリウム(NaHF2 )等が
挙げられる。また、錯フッ化物としては、例えばヘキサ
フルオロケイ酸塩が挙げられ、その具体例として珪フッ
化水素酸、珪フッ化水素酸亜鉛、珪フッ化水素酸マンガ
ン、珪フッ化水素酸マグネシウム、珪フッ化水素酸ニッ
ケル、珪フッ化水素酸鉄、珪フッ化水素酸カルシウムが
挙げられる。
【0026】上記フッ化物、錯フッ化物のいずれも、リ
ン酸塩化成処理剤中に0.3〜2g/l含有されてもよ
く、無添加(0g/l)であってもよい。
【0027】また、本発明のリン酸塩化成処理方法は、
上述のリン酸化成処理剤を用いてスプレー処理または浸
漬(ディップ)処理のいずれの処理方法を用いてもよ
く、またスプレー処理及び浸漬処理の両方を組み合わせ
て用いてもよい。通常、スプレー処理の場合には、上述
のリン酸化成処理剤は化成処理液として使用され、一方
浸漬処理の場合には、上述のリン酸化成処理剤は化成処
理浴として使用される。更に、本発明のリン酸塩化成処
理方法を実施する場合には、30〜45℃で化成処理す
ることが好ましい。
【0028】化成処理時間は、15秒以上が好ましく、
更に30〜180秒が好ましい。処理時間が15秒未満
の場合は、十分な皮膜を形成することができず、それに
ともない塗装後の密着性、耐食性の不良につながる。
【0029】また、本発明のリン酸塩化成処理塗装板
は、上述のリン酸塩化成処理剤を用いて化成処理された
後に、塗装された金属板をいう。塗装に用いられる塗料
はいずれの塗料であってもよいが、例えばエポキシメラ
ミン塗料、カチオン電着下塗塗料とポリエステル系中塗
塗料とポリエステル系上塗塗料等が挙げられる。
【0030】更に、請求項に記載以外の本発明の好まし
い他の実施態様を以下に示す。
【0031】1.亜鉛イオンとリン酸イオンを主成分と
するリン酸塩化成処理剤において、亜硝酸イオンと臭素
酸イオンは、下記式(1),式(4),式(5)の全て
の条件を満たす一定比率で併用させることを特徴とする
リン酸塩化成処理剤。
【0032】
【数4】y≧−0.13x+26 … (1) 60≧y≧0 …… (4) 250≧x≧30 …… (5) (式中、yは亜硝酸イオン濃度(ppm),xは臭素酸
イオン濃度(ppm)) 2.亜硝酸イオンの供給源は、亜硝酸、亜硝酸ナトリウ
ム、亜硝酸アンモニウムの少なくとも1種であって、臭
素酸イオンの供給源は、臭素酸、臭素酸ナトリウム、臭
素酸カリウム、臭素酸アンモニウムの少なくとも1種で
ある。
【0033】3.リン酸塩化成処理剤は、必要に応じて
ニッケルイオン、マンガンイオンの金属イオンを特定濃
度含有する。
【0034】4.上記ニッケルイオン及びマンガンイオ
ンは、それぞれリン酸塩化成処理剤中に0.3〜1.5
g/l含有される。
【0035】5.リン酸塩化成処理剤は、必要に応じて
硝酸イオン(NO3 - )、塩素酸イオン(Cl
3 - )、過酸化水素(H2 2 )の少なくとも1種を
含有する。
【0036】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。
【0037】実施例1〜28及び比較例1〜8 被塗装板 鉄板:日本テストパネル製 SPCC−SD JISG
3141 上記鋼板を用い、金属素材表面を洗浄するために、アル
カリ脱脂剤で洗浄し、ついで水洗した後、更にチタン塩
水溶液で表面調整を行った。次に、以下に説明する処理
条件で、燐酸亜鉛化成処理を行い、水洗及び乾燥後、塗
装を施し、その性能を比較した。
【0038】表面処理工程及び塗装 (1)脱脂 日本ペイント(株)製アルカリ脱脂剤(「サーフクリー
ナーSE105」)2重量%水溶液を被塗装板に45℃
で2分間スプレーして脱脂を行った。
【0039】(2)水洗 上水で室温にて15秒スプレーで水洗を行った。
【0040】(3)表面調整 日本ペイント(株)製チタン系表面調整剤(サーフファ
イン5N−10)0.1重量%水溶液で室温にて15秒
浸漬処理を行った。
【0041】(4)リン酸亜鉛化成処理 表1、表2記載の亜硝酸イオンと臭素酸イオンの含有濃
度で、35℃で2分スプレー処理を行った。表1および
表2には、本発明の実施例及び比較例が示されている。
【0042】なお、リン酸塩化成処理剤の他の成分組成
は、次の通りである。
【0043】本実施例のリン酸塩化成処理剤は、亜鉛イ
オンを1500ppm、リン酸イオンを15000pp
m、ニッケルイオンを600ppm、マンガンイオンを
600ppm、硝酸イオンを5000ppm、HBF4
を用いてフッ素イオンとして600ppm、塩素酸イオ
ンを1500ppm含有し、更に上記表1および表2に
記載した濃度の亜硝酸イオン、臭素酸イオンを含有す
る。全酸度/遊離酸度=22pt/0.5ptである。
【0044】(5)水洗 上水で室温にて15秒スプレーで水洗を行った。
【0045】(6)乾燥 100℃で10秒間乾燥を行った。
【0046】(7)塗装 次の2種類の塗装方法を行った。
【0047】(a)日本ペイント(株)製エポキシメラ
ミン塗料(「オルガセレクト300Y−60」)を乾燥
膜厚20〜25μmの塗膜が得られるように塗装し、1
50℃で20分焼き付けた。
【0048】(b)化成皮膜上にまず日本ペイント
(株)製カチオン電着下塗塗料(「V−50」)を電着
させ、次いで日本ペイント(株)製ポリエステル系中塗
塗料(「OP−5A」)を140℃で20分間焼き付
け、更に日本ペイント(株)製ポリエステル系上塗塗料
(「オルガセレクト−61H」)を140℃で20分焼
き付けた。
【0049】以上のような処理条件で燐酸亜鉛化成処理
及び塗装を行った塗装板に対して、塩水噴射試験(SS
T)、複合サイクル試験(CCT)を行なって、塗装面
の評価を行ない、その結果も合わせて表1から表2に示
した。
【0050】評価項目 (1)塩水噴霧試験(SST) 5%NaCl水溶液(5%食塩水)を35℃に保ちなが
ら、密封したボックス内で噴霧した状態のところへ、テ
ストピースの塗面に切り傷をつけて設置し、240時間
後に取り出して、カット部分の最大剥離幅(片側:単位
mm)を測定した。尚、最大剥離幅3mm以下は良好
「○」、3mm越えると不良「×」である。
【0051】(2)複合サイクル試験(CCT):5%
NaCl水溶液を35℃に保ちながら、密封したボック
ス内で噴霧した状態のところへ、テストピースの塗面に
切り傷をつけて設置し、4時間後に取り出し、次に60
℃で2時間乾燥させ、更に湿潤95%以上で50℃を4
時間保つ。この一連の操作を1サイクルとして、100
サイクル繰返し後、最大膨れ幅(片側:単位mm)を測
定した。最大膨れ幅3mm以下は良好「○」、3mm越
えると不良「×」である。
【0052】
【表1】 註)OST300Y−60; 日本ペイント(株)製エ
ポキシメラミン塗料(「オルガセレクト300 Y−6
0」)を塗装し、焼き付けた。表2についても同様であ
る。
【0053】ED+中塗り+上塗り; 日本ペイント
(株)製カチオン電着下塗塗料(「V−50」)を電着
させ、次いで日本ペイント(株)製ポリエステル系中塗
塗料(「OP−5A」)を焼き付け、更に日本ペイント
(株)製ポリエステル系上塗塗料(「OS−61H」)
を焼き付けた。表2についても同様である。
【0054】「−」 ; 測定不能を意味する。
【0055】
【表2】 これらの結果から、本発明のリン酸塩化成処理剤及びリ
ン酸塩化成処理方法によれば、亜硝酸イオン濃度を大幅
に低減でき、かつ耐食性の良好な塗膜形成が行えること
が判明した。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るリン酸塩化
成処理剤及びリン酸塩化成処理方法によれば、空気中の
酸素によって酸化されやすい亜硝酸イオンの添加量を大
幅に低減することができ、かつ亜硝酸イオンと臭素酸イ
オンからなる促進剤の総添加量も従来に比べて顕著に減
らすことができるため経済性に優れる。更に、化成処理
液を排水する際の環境対策設備も簡素化することができ
るので、コストメリットに優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリン酸塩化成処理剤中の亜硝酸
イオンと臭素酸イオン濃度の許容範囲を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛イオンとリン酸イオンを主成分とす
    るリン酸塩化成処理剤において、 亜硝酸イオンと臭素酸イオンを、下記式(1)〜式
    (3)の全ての条件を満たす一定比率で併用することを
    特徴とするリン酸塩化成処理剤。 【数1】y≧−0.13x+26 … (1) 100≧y≧0 …… (2) 500≧x≧30 …… (3) (式中、yは亜硝酸イオン濃度(ppm),xは臭素酸
    イオン濃度(ppm))
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリン酸塩化成処理剤を
    用いて金属板の化成処理を行うことを特徴とするリン酸
    塩化成処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のリン酸塩化成処理剤に
    よる化成皮膜を有することを特徴とするリン酸塩化成処
    理塗装板。
JP1343296A 1996-01-30 1996-01-30 リン酸塩化成処理剤、リン酸塩化成処理方法及びリン酸塩化成処理塗装板 Pending JPH09209166A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266080A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Nippon Paint Co Ltd リン酸塩化成処理液、化成処理方法および化成処理鋼板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266080A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Nippon Paint Co Ltd リン酸塩化成処理液、化成処理方法および化成処理鋼板

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