JPH09208468A - p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズアミドを含有する錠剤 - Google Patents

p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズアミドを含有する錠剤

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JPH09208468A
JPH09208468A JP8040718A JP4071896A JPH09208468A JP H09208468 A JPH09208468 A JP H09208468A JP 8040718 A JP8040718 A JP 8040718A JP 4071896 A JP4071896 A JP 4071896A JP H09208468 A JPH09208468 A JP H09208468A
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JP
Japan
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tablet
weight
moclobemide
tablets
binder
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Application number
JP8040718A
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English (en)
Inventor
Shinji Nitsutou
伸二 日東
Norito Shimono
法人 下野
Teruaki Kuriyama
輝明 栗山
Minoru Hiraishi
實 平石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶出性及び安定性に優れたp−クロロ−N−
(2−モルホリノエチル)ベンズアミド高含有小型錠の
提供。 【解決手段】 下記成分から成る総重量50〜300 mgの錠
剤。 (a) p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズ
アミドを60重量%以上と (b) (i) 結合剤1〜5重量% (ii)崩壊剤5〜20重量% (iii) 滑沢剤 0.2〜3重量%及び (iv)その他の製剤化成分33.8重量%以下から成る賦形剤
40重量%以下。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製剤に関するもので
あり、特にp−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)
ベンズアミドを含む小型の錠剤に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62-15547号公報及び特開平1-2243
18号公報には、それぞれp−クロロ−N−(2−モルホ
リノエチル)ベンズアミドを50 mg 及び50、100 又は15
0 mg含有する製剤例が記載されている。しかし、該化合
物の含量は20〜37.5重量%に過ぎず、特に該化合物を15
0 mg含有する錠剤においては総重量が400 mgに達する大
型錠剤となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】p−クロロ−N−(2
−モルホリノエチル)ベンズアミド(以下、モクロベミ
ド又は主薬と称することもある)は、A型モノアミン酸
化酵素(MAO-A)を選択的、可逆的に阻害するベンズアミ
ド誘導体であり、抗うつ剤としてヨーロッパ諸国を含む
40数カ国で発売されている。しかし、抗うつ剤として有
効な治療のためにはかなり高用量を必要とし、必然的に
大きな錠剤の形で投与されている。このような投与形態
は、患者、特に子供や老人の患者にとっては服用しにく
いため、好ましい投与形態とはいいがたい。従って、十
分な量の活性成分モクロベミドを含有する小型の錠剤の
開発が望まれていた。
【0004】本発明者らは、モクロベミドの含有量を高
め、従来の大型錠と同等の溶出性及び生物学的にも同等
の性質を有し、含有成分の安定性も十分保持される小型
の錠剤について鋭意研究を行った結果、特定の結合剤と
崩壊剤とを組み合わせることにより上記目的に合致する
小型錠の処方を見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、 (a) p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズ
アミドを60重量%以上と (b) (i) 結合剤1〜5重量% (ii)崩壊剤5〜20重量% (iii) 滑沢剤 0.2〜3重量%及び (iv)その他の製剤化成分33.8重量%以下から成る賦形剤
40重量%以下とから成る総重量50〜300 mgの錠剤が提供
される。
【0006】本明細書において重量%はフィルム層の重
量を除いた錠剤(以下、錠芯と称することもある)に対
しての割合を意味する。本発明の錠剤に使用される賦形
剤としては、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、その他の製剤化
成分が挙げられる。以下、これらについて説明する。
【0007】結合剤としては、ヒドキシプロピルセルロ
ース、プルラン、カルメロースナトリウム等が挙げられ
るが、ヒドキシプロピルセルロースが好ましい。崩壊剤
としては、低置換度ヒドキシプロピルセルロース、カル
メロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロー
スナトリウム、部分アルファー化デンプン等が挙げられ
るが、低置換度ヒドキシプロピルセルロースが好まし
い。従って、結合剤として、ヒドキシプロピルセルロー
スを用い、崩壊剤として低置換度ヒドキシプロピルセル
ロースを用いる組み合わせが特に好ましい。
【0008】滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げら
れるが、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。その他
の製剤化成分としては、乳糖、トウモロコシデンプン、
結晶セルロース、D−マンニトールの如き増量剤、或い
はアエロジルの如き流動化剤が挙げられる。また本発明
の錠剤は、適当な色素を加えて着色することもできる。
【0009】本発明の錠剤は活性成分のモクロベミドを
60重量%以上を含有し、好ましくはモクロベミドを60〜
75重量%を含有する。更に好ましくはモクロベミドを63
〜71重量%、特に好ましくは65〜69重量%を含有する。
言い換えれば、本発明の錠剤は40重量%以下の賦形剤を
含有し、好ましくは25〜40重量%、更に好ましくは29〜
37重量%、特に好ましくは31〜35重量%を含有する。
【0010】本発明の錠剤には、通常約30〜約280 mgの
モクロベミドが含まれるが、好ましくは約 30 mg〜約22
5 mg含まれ、特に好ましくはモクロベミドが約45 mg 〜
160mg含まれる。
【0011】本発明の錠剤が含有する賦形剤について
は、結合剤1.5 〜4.5 重量%、崩壊剤7〜18重量%、滑
沢剤0.5 〜2.5 重量%が好ましく、特に好ましくは結合
剤 2.5〜3.5 重量%、崩壊剤8〜12重量%及び滑沢剤
0.7〜2重量%である。
【0012】本発明の錠剤の特に好ましい形態として
は、 (a) p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズ
アミドを65重量%〜69重量%と (b)(i)結合剤 2.5〜3.5 重量% (ii)崩壊剤8〜12重量% (iii) 滑沢剤 0.7〜2重量% (iv)その他の製剤化成分13.5〜24.3重量%から成る賦形
剤31〜35%とから成る総重量65〜246 mgの錠剤が挙げら
れる。
【0013】本発明の錠剤は活性成分のモクロベミドに
苦みがあるので、通常、常法に従ってフィルムコーティ
ングを施すことが好ましい。また、フィルム層には、適
当な色素を加えて着色することができる。
【0014】フィルム層に使用される賦形剤としてはフ
ィルムコーティング剤、可塑剤、不透明化剤(又は隠蔽
剤)が挙げられ、通常、コーティング剤がフィルム層の
重量の62〜70%、可塑剤が15〜19%、隠蔽剤が15〜19%
の割合で構成される。コーティグ剤としては、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体等が
挙げられるが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが
好ましく、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース
2910が好ましい。可塑剤としては、マクロゴール
1500,4000又は6000、ポリオキシエチレン
(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール(商
品名:PEP101)等が挙げられるが、マクロゴール
6000が好ましい。隠蔽剤としては酸化チタンが挙げ
られる。従って、フィルム層にはコーティング剤とし
て、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910
を、可塑剤としてマクロゴール6000を、隠蔽剤とし
て酸化チタンを用いる組み合わせが特に好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】患者には、通常、活性成分として
モクロベミドを63〜71重量%の割合で約150mg、約100 m
g、又は約50 mg を含む錠剤の形で投与する。従って、
本発明の具体的な形態としては以下の3形態が挙げられ
る。
【0016】(1)錠芯の重量が197 〜253 mgであり、
その中にモクロベミド 140〜160 mgを含有し、これにフ
ィルムコーティングを施し、錠剤の総重量が202 〜260
mgである錠剤、(2)錠芯の重量が129 〜171 mgであ
り、その中にモクロベミド92〜108 mgを含有し、これに
フィルムコーティングを施し、錠剤の総重量が133 〜17
7 mgである錠剤、及び(3)錠芯の重量が63〜87 mg で
あり、その中にモクロベミド45〜55 mg を含有し、これ
にフィルムコーティングを施し、錠剤の総重量が66〜92
mg である錠剤。
【0017】さらに、上記具体的な形態において、以下
の3形態が特に好適である。
【0018】(1)錠芯の重量が約225 mgでモクロベミ
ド約150 mgを含有し、これにフィルムコーティングを施
し、錠剤の総重量が約231 mgである錠剤、
【0019】(2)錠芯の重量が約150 mgでモクロベミ
ド約100 mgを含有し、これにフィルムコーティングを施
し、錠剤の総重量が約155 mgである錠剤、及び
【0020】(3)錠芯の重量が約 75 mgでモクロベミ
ド約 50 mgを含有し、これにフィルムコーティングを施
し、錠剤の総重量が約 79 mgである錠剤。
【0021】本発明の錠剤は、例えば以下の方法により
製造することができる。まず、結合剤を精製水に溶解
し、これを造粒機を用いて主薬およびその他の賦形剤
(崩壊剤とその他の製剤化成分)の混合物に噴霧したの
ち、造粒乾燥して顆粒を得る。得られた顆粒を適当な目
の大きさの篩を通したのち滑沢剤と混合し、この混合物
を通常の製錠機を用いて圧縮して錠剤にする。この錠剤
に、必要に応じて適当なコーティング装置を用いてフィ
ルムコーティングを行う。
【0022】
【実施例】実施例 1 ――
【表1】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 150 mg 66.7% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 7 mg 3.1% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 22.5 mg 10.0% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 2.5 mg 1.1% ・乳糖(増量剤) 42 mg 18.7% ・アエロジル(流動化剤) 1 mg 0.4% ─────────────────────────────────── 以上 錠芯 225 mg 100% ─────────────────────────────────── ・ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 4 mg ・酸化チタン 1 mg ・マクロゴール 6000 1 mg ─────────────────────────────────── 以上 フィルム層 6 mg ─────────────────────────────────── 合計 231 mg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0023】流動層造粒機フローコーターFLO−5
(フロイント産業製品)を用いて、モクロベミド 3000
g 、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 450 g、乳
糖 840g及びアエロジル 20 g からなる混合物に、ヒド
ロキシプロピルセルロース 140gを 2400 g の精製水に
溶解したものを噴霧乾燥して顆粒を得た。これを整粒機
ツインローター(スクリーン;16メッシュ、畑鉄工所製
品)にかけて整粒したのち、ステアリン酸マグネシウム
50 g と混合し、打錠機クリーンプレス18K(Φ 9 m
m ,菊水製作所製品)を用いて打錠し、約2万個の錠芯
を製した。次いで、400 g のヒドロキシプロピルメチル
セルロース2910、100 g のマクロゴール6000を
精製水 5000 g に溶解し、これに酸化チタン 100 gを分
散させてフィルム液を調製した。引き続き、コーティン
グ機アクアコーター(フロイント産業製品)にモクロベ
ミド錠芯 4.5kgを仕込み、フィルム層を錠剤1錠あたり
6mgとなるように噴霧し、50℃で16時間乾燥し、モクロ
ベミド150 mgを含有するフィルムコーティング錠を得
た。
【0024】実施例 2――
【表2】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 100 mg 66.7% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 4.66mg 3.1% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 15 mg 10.0% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 1.68mg 1.1% ・乳糖(増量剤) 28 mg 18.7% ・アエロジル(流動化剤) 0.66mg 0.4% ─────────────────────────────────── 以上 錠芯 150 mg 100% ─────────────────────────────────── ・ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 3.3 mg ・酸化チタン 0.85 mg ・マクロゴール 6000 0.85 mg ─────────────────────────────────── 以上 フィルム層 5 mg ─────────────────────────────────── 合計 155 mg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0025】実施例1における打錠機クリーンプレス1
8KΦ9 mm 用の杵及び臼の代わりにクリーンプレス1
8KΦ8mm用の杵及び臼を用い、実施例1と同様に処理
してモクロベミド100 mgを含有するフィルムコーティン
グ錠を得た。
【0026】実施例 3――
【表3】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 50 mg 66.7% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 2.33 mg 3.1% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 7.5 mg 10.0% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 0.84mg 1.1% ・乳糖(増量剤) 14 mg 18.7% ・アエロジル(流動化剤) 0.33mg 0.4% ─────────────────────────────────── 以上 錠芯 75 mg 100% ─────────────────────────────────── ・ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 2.64 mg ・酸化チタン 0.66 mg ・マクロゴール 6000 0.67 mg ・黄色三二酸化鉄 0.03 mg ─────────────────────────────────── 以上 フィルム層 4 mg ─────────────────────────────────── 合計 79.0 mg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0027】実施例1における打錠機クリーンプレス1
8KΦ9 mm 用の杵及び臼の代わりにクリーンプレス1
8KΦ6mm用の杵及び臼を用い、実施例1と同様に処理
してモクロベミド 50 mgを含有するフィルムコーティン
グ錠を得た。
【0028】実施例 4――
【表4】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 150 mg 69.8% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 8 mg 3.7% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 27.8 mg 12.9% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 3.2 mg 1.5% ・乳糖(増量剤) 25 mg 11.6% ・アエロジル(流動化剤) 1 mg 0.5% ─────────────────────────────────── 以上 錠芯 215 mg 100% ─────────────────────────────────── ・ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 4 mg ・酸化チタン 1 mg ・マクロゴール 6000 1 mg ─────────────────────────────────── 以上 フィルム層 6 mg ─────────────────────────────────── 合計 221 mg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0029】上記処方を用い、実施例1と同様に処理し
てモクロベミド 150 mg を含有するフィルムコーティン
グ錠を得た。
【0030】実施例 5――
【表5】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 150 mg 65.2% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 4.6 mg 2.0% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 20.6 mg 9.0% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 1.8 mg 0.8% ・乳糖(増量剤) 52 mg 22.6% ・アエロジル(流動化剤) 1 mg 0.4% ─────────────────────────────────── 以上 錠芯 230 mg 100% ─────────────────────────────────── ・ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 4 mg ・酸化チタン 1 mg ・マクロゴール 6000 1 mg ─────────────────────────────────── 以上 フィルム層 6 mg ─────────────────────────────────── 合計 236 mg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0031】上記処方を用い、実施例1と同様に処理し
てモクロベミド 150 mg を含有するフィルムコーティン
グ錠を得た。
【0032】かくして得られた本発明の錠剤は、適度な
硬度があり、適度の崩壊性を有する。即ち、硬度が3.0
kg〜15.0 kg で精製水中において37℃で30分以内で崩壊
するものである。
【0033】以下に、実施例1及び3で得られた錠剤に
ついて、硬度試験、崩壊試験及び溶出試験を行った結果
を示す。
【0034】試験例1: 硬度試験―― 実施例1及び3の錠剤の硬度をシュロイニゲル試験器6
D型(Tablet Tester6D, シュロイニゲル社製)を用い
て測定した。
【0035】実施例1及び3の錠剤の硬度は、それぞれ
13 kg 及び8 kgであり、いずれも極めて良好な硬さであ
った。
【0036】試験例2: 崩壊試験―― 実施例1及び3の錠剤を用い、日本薬局方(12版)記載
の崩壊試験法(試験液精製水 1000 ml;往復数 30往復
/分;温度 37℃)に準じて行った。
【0037】実施例1及び3の錠剤の崩壊時間は、それ
ぞれ9〜13分及び8〜10分であり、いずれも良好な崩壊
時間を示した。
【0038】試験例3: 溶出試験―― 実施例1及び3の錠剤を用い、日本薬局方(12版)記載
のパドル法(試験液精製水 900 ml ;回転数 50 r.p.
m. ;温度 37℃;150 mg及び50 mg 相当量)に準じて
溶出試験を行った。採取液をメンブランフィルター(孔
径 0.45 μm)で濾過し、濾液をUV法で定量した。結果
を表6に示す。
【0039】
【表6】
【0040】表6から明らかなように、本発明の錠剤は
20分後にはほとんど溶出率が100 %に達し、良好な溶出
性を示した。
【0041】上記試験から明らかなように、本発明の錠
剤は良好な硬さがあり、良好な崩壊性と溶出性を有する
製剤特性に優れた錠剤である。
【0042】また、実施例1及び3の錠剤は、加温及び
/又は加湿条件による加速試験(6か月間)において活
性成分である主薬は安定であった。
【0043】比較試験 以下に、本発明の錠剤以外のモクロベミド含有小型錠剤
の処方を比較例として挙げ、本発明の錠剤の製剤特性が
下記比較例の処方に比べて優れていること示す。
【0044】比較例 1―― 崩壊剤である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを
加えない処方
【0045】
【表7】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 150 mg 66.7% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 1.8 mg 0.8% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 2.25mg 1.0% ・乳糖(増量剤) 69.82mg 31.0% ・アエロジル(流動化剤) 1.13mg 0.5% ─────────────────────────────────── 225 mg 100% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0046】上記比較例1の処方を用い、実施例1と同
様の方法で製造した比較例1の錠剤は、崩壊試験におい
て崩壊時間が約1時間以上であり、錠剤の製剤特性は不
十分なものであった。
【0047】比較例 2―― 結合剤であるヒドロキシプロピルセルロースの含量を増
やした処方
【0048】
【表8】1錠あたり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成分 重量 重量% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・モクロベミド(主薬) 150 mg 66.7% ・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 17 mg 7.6% ・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(崩壊剤) 11.5 mg 5.1% ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 2.5 mg 1.1% ・乳糖(増量剤) 43 mg 19.1% ・アエロジル(流動化剤) 1 mg 0.4% ─────────────────────────────────── 225 mg 100 % ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0049】上記比較例2の処方を用い、実施例1と同
様の方法で製造した比較例2の錠剤は、崩壊試験におい
て崩壊時間が約1時間以上であり、錠剤の製剤特性は不
十分なものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明の錠剤は、モクロベミドの含有量
を高め小型にしたにもかかわらず、従来の大型錠と同等
の溶出性及び生物学的にも同等の性質を有し、含有成分
の安定性も十分保持された小型錠であるので、大型錠で
は服用しにくい患者にとっても容易に服用することがで
き、かつ大型錠と同等の薬効が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】結合剤としては、ヒドキシプロピルセル
ロース、プルラン、カルメロースナトリウム等が挙げら
れるが、ヒドキシプロピルセルロースが好ましい。崩
壊剤としては、低置換度ヒドキシプロピルセルロー
ス、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカ
ルメロースナトリウム、部分アルファー化デンプン等が
挙げられるが、低置換度ヒドキシプロピルセルロース
が好ましい。従って、結合剤として、ヒドキシプロピ
ルセルロースを用い、崩壊剤として低置換度ヒドキシ
プロピルセルロースを用いる組み合わせが特に好まし
い。
フロントページの続き (72)発明者 平石 實 大阪府茨木市沢良宜西1丁目6番A−702 号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) p−クロロ−N−(2−モルホリノ
    エチル)ベンズアミドを60重量%以上と (b) (i) 結合剤1〜5重量% (ii)崩壊剤5〜20重量% (iii) 滑沢剤 0.2〜3重量%及び (iv)その他の製剤化成分33.8重量%以下から成る賦形剤
    40重量%以下とから成る総重量50〜300 mgの錠剤。
  2. 【請求項2】 結合剤がヒドロキシプロピルセルロース
    である請求項1記載の錠剤。
  3. 【請求項3】 崩壊剤が低置換度ヒドキシプロピルセル
    ロースである請求項2記載の錠剤。
  4. 【請求項4】 フィルムコーティングを施した請求項1
    〜3のうちのいずれか1項記載の錠剤。
JP8040718A 1996-02-02 1996-02-02 p−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)ベンズアミドを含有する錠剤 Pending JPH09208468A (ja)

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Cited By (5)

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