JPH0920758A - 新規環状ジアミン誘導体及びその製造法 - Google Patents

新規環状ジアミン誘導体及びその製造法

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JPH0920758A
JPH0920758A JP7194341A JP19434195A JPH0920758A JP H0920758 A JPH0920758 A JP H0920758A JP 7194341 A JP7194341 A JP 7194341A JP 19434195 A JP19434195 A JP 19434195A JP H0920758 A JPH0920758 A JP H0920758A
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JP
Japan
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group
lower alkyl
hydrogen atom
alkyl group
formula
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Pending
Application number
JP7194341A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miyaji
弘幸 宮地
Osamu Sugimoto
収 杉本
Takashi Okazaki
敬 岡崎
Hiromi Kiyota
博己 清田
Mitsuru Segawa
満 瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 心臓性ムスカリン受容体よりも、他の平滑筋
のムスカリン受容体に対する選択性が高く、強力な拮抗
作用を有する薬物を提供する。 【構成】 下記一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
を表し、pは0から3を表す。)で表される環状ジアミ
ン誘導体及びその薬剤上許容される塩、並びにその製造
方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な環状ジアミン誘
導体に関するものであり、更に特定すれば、本発明は選
択的ムスカリン受容体拮抗物質としての環状ジアミン誘
導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗コリン作動薬は鎮痙作用及び抗分泌作
用を有し、腸や膀胱等の機能障害の治療薬としての有用
性を有している。現在抗コリン作動薬としては、アトロ
ピンのようなアルカロイド類、オキシブチニンや臭化プ
ロパンテリンのようなアミノアルカノールエステル類及
びその四級アンモニウム塩などが知られており、これら
はアセチルコリン受容体の遮断薬である。しかし、これ
ら化合物の拮抗作用には臓器選択性が乏しいために副作
用の発現が問題となっており、臨床の場においては、選
択性の高い抗コリン作動薬の開発が望まれている。
【0003】抗コリン作用を有する環状ジアミン誘導体
としては、特開平5−125068号公報、特開昭50
−29578号公報、特公昭62−24428号公報等
があるが、本発明の新規化合物とは構造的に異なるもの
であり、効力的にも満足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、心臓性のム
スカリン受容体よりも、他の平滑筋のムスカリン受容体
に対する選択性が高く、強力な拮抗作用を有する薬物を
提供するためのものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的のため環状ジアミン誘導体に着目し、鋭意研究を重ね
た結果、一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
を表し、pは0から3を表す。)で表される環状ジアミ
ン誘導体及びその塩が強い抗コリン作用、そして高い選
択性を有する事を見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】そのため、本発明化合物は、過敏性腸症候
群、機能性下痢、食道無弛緩症、噴門痙攣等の消化管自
動運動性障害治療、胆道、尿道の痙攣、尿失禁等の治
療、慢性気道閉塞性疾患の治療等の医薬用途に有用であ
る。
【0007】本発明において示されるフェニル基の「置
換基」としてはハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、水酸基等が挙げられる。「ハロゲン」とはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。「低級アルキル
基」とはメチル、エチル、イソプロピル等の直鎖又は枝
分れ状の炭素数1から6のものが挙げられる。「シクロ
アルキル基」とはシクロペンチル、シクロヘキシル等の
炭素数5から7の環状炭化水素が挙げられる。「低級ア
ルコキシ基」とはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポ
キシ基等酸素原子に直鎖又は枝分れ状の炭素数1から6
のアルキル基が結合したものが挙げられる。「アルキレ
ンジオキシ基」とはメチレンジオキシ、エチレンジオキ
シ等2つの酸素原子間に炭素数1から3の直鎖状アルキ
レン基を含む物が挙げられる。「ヘテロ原子」とは、酸
素原子、硫黄原子、窒素原子が挙げられる。
【0008】本発明において、一般式(1) (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 、Z、m、n、pは前述の通り)で示される化合物
は一般式(2) (式中、R1 、R2 、R3 及びmは前述の通りであり、
Xは脱離機を表す。)で表される化合物に一般式(3) (式中、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、Z、n、pは
前述の通り)で表される化合物を、塩基の存在下又は非
存在下に反応させることにより製造することができる。
【0009】ここで「脱離基」としてはハロゲン、メタ
ンスルホニルオキシ基等の脂肪族スルホニルオキシ基又
はトルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニル
オキシ基等が挙げられる。
【0010】反応は、ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N′−ジメチルイミダゾリジノン、
ジメチルスルホキシド、キシレン等の有機溶媒中或いは
無溶媒で、塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の無機塩基、又はトリエチルアミン、ピリジン等の有
機塩基の存在下或いは非存在下に0から 200℃で、好ま
しくは60から 150℃で実施され得る。
【0011】また、本発明において、一般式(1) (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 、Z、m、n、pは前述の通り)で示される化合物
は一般式(4) (式中、R1 、R2 は前述の通り)で示される化合物に
一般式(5) (式中R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、Z、m、
n、p及びXは前述の通り)で表される化合物を、塩基
の存在下反応することにより製造することができる。
【0012】反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の不活性有機溶媒中で、塩基としてナトリウムアミド、
リチウムアミド、水素化ナトリウム等の存在下に0から
200℃で、好ましくは 100から 150℃で実施され得る。
【0013】尚、本発明のピペラジン誘導体において
は、不斉炭素を有する化合物については光学異性体が存
在するが、これらの異性体及び混合物はいずれも本発明
に包含されるものである。
【0014】本発明の新規化合物は薬学的に許容しうる
無機塩、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸、ある
いは有機酸、例えばマレイン酸、フマル酸、酢酸、シュ
ウ酸、酒石酸、ベンゼンスルホン酸等を常法に従って作
用させることにより酸付加塩とすることができる。
【0015】更に本発明の新規化合物の投与形態として
は、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、又はシロ
ップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは座剤等によ
る非経口投与を挙げることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0017】(実施例1)4−(4−ベンジル−1−ピ
ペラジニル)−2,2−ジフェニルブチロニトリル・2
塩酸塩
【0018】4−ブロモ−2,2−ジフェニルブチロニ
トル(3.00g,10.0mmol)、1−ベンジルピペラジン
(5.29g,30.0mmol)、トリエチルアミン(1.40ml,1
0.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)
を混合し、 150℃にて20時間加熱攪拌した。次に反応液
を水中に移し、ベンゼン抽出し、抽出液を無水硫酸ナト
リウムを用いて乾燥後濃縮し、残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶離液;クロロホルム:エタノール=1
0:1)にて精製し、塩化水素エーテル溶液にて塩酸塩
化した後酢酸エチル−エタノールより再結晶化し、3.01
gの標題化合物を無色粉末として得た。収率64%。
【0019】 融点 220〜223 ℃ 元素分析値(%) C27293 ・2HCl・1/10H2 Oとして 計算値 C:68.96 H:6.69 N:8.94 実測値 C:68.86 H:6.73 N:9.10
【0020】1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ) 7.24〜7.40(15H,m)、3.49(2H,s)、2.
58〜2.62(2H,m)、2.43〜2.48(8H,m)、1.68
(2H,s)
【0021】(実施例2〜35)実施例1の方法に準じ、
以下の化合物を合成した(表1、表2、表3、表4、表
5、表6、表7、表8)
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】(参考例1) 2−トシル−5−(4−フルオロベンジル)−2,5−
ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン トリトシルヒドロキシ−L−プロリノール(10.67g,1
8.41mmol)、4−フルオロベンジルアミン(6.91g,55.
21mmol)及びトルエン(40ml)の混合液を26時間加熱還
流した。放冷後析出晶を濾過し、トルエンで洗浄して濾
液と合わせて減圧留去した。残渣にエタノールを加えて
結晶化させ、得られた結晶を濾過して集め、風乾して5.
74g(収率86%)の目的物を白色プリズム状晶として得
た。 融点 98〜99℃
【0031】(参考例2) N−(4−フルオロベンジル)−2,5−ジアザビシク
ロ[2,2,1]ヘプタン 二ヨウ化水素酸塩 2−トシル−5−(4−フルオロベンジル)−2,5−
ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(5.74g,15.9
2mmol)、赤リン(2.8g,90.41mmol)、ヨウ化水素酸(52
ml)、酢酸(62ml)、水(12ml)の混合液を四時間加熱
還流した。放冷後不溶物を濾過して除き酢酸及び水で洗
浄して濾液と合わせ減圧下留去した。残渣に酢酸50mlを
加えて減圧下留去する操作を二回繰り返した後、エタノ
ール及びエーテルを加えて結晶化させた。得られた結晶
を濾過して集め風乾して5.18g(収率70%)の目的物を
黄褐色粉末として得た。 融点 233〜235 ℃
【0032】(実施例36) 2,2−ジフェニル−4−[5−(4−フルオロベンジ
ル)−2,5−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン
−2−イル]ブチロニトリル
【0033】(1)2−(4−フルオロベンジル)−
2,5−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン−3,
6−ジオン n−ヘキサンで脱油した水素化ナトリウム(1.7g,42.5
mmol)及びDMF(20ml)の懸濁液に2,5−ジアザビ
シクロ[2,2,2]オクタン−3,6−ジオン(3.0
g,21.4mmol)及びDMF(70ml)の懸濁液を滴下し、
50℃まで加熱した後室温で1時間攪拌した。氷冷下4−
フルオロベンジルクロライド(3.1g,21.4mmol)及びD
MF(10ml)の溶液を滴下し、そのままの温度で30分、
続いて室温で3日間攪拌放置した。反応液を氷水 500ml
中に注加し塩化メチレンで抽出、有機層を合わせて水及
び飽和食塩水の順に洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマト
グラフィーにて精製し、無色プリズム状晶の目的物1.04
g(収率19.6%)を得た。 融点 165〜169 ℃
【0034】(2)2−(4−フルオロベンジル)−
2,5−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン ビットライド(70%トルエン溶液,5.6ml)及びトルエン
(14ml)の溶液に2−(4−フルオロベンジル)−2,
5−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン−3,6−
ジオン(1.04g,4.2mmol)を少しずつ加え、その後60℃
で 2.5時間加熱攪拌した。放冷後氷冷下、2N水酸化ナ
トリウム溶液を加えてアルカリ性とした。析出物を酢酸
エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルクロマトグフィーにて精製し、褐色油状の目
的物 830mgを得た。このものは更に精製することなく次
の反応に用いた。
【0035】(3)2,2−ジフェニル−4−[5−
(4−フルオロベンジル)−2,5−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン−2−イル]ブチロニトリル 2−(4−フルオロベンジル)−2,5−ジアザビシク
ロ[2,2,2]オクタン(710mg,32mmol)、トリエチ
ルアミン(0.89ml,6.4mmol)及びDMF(10ml)の混合
液に4−ブロモ−2,2−ジフェニルブチロニトリル(9
60mg,3.2mmol)を加え80℃で 4.5時間加熱還流した。放
冷後1N塩酸50mlを加えてエーテルで洗浄し、氷冷下濃
アンモニア水を加えてアルカリ性とした。析出物を酢酸
エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物を含
むフラクションを合わせて減圧下溶媒を留去した。残渣
にn−ヘキサンを加えて粉砕し、結晶を濾過して集め風
乾し、白色プリズム晶の目的物 380mg(収率27%)を得
た。
【0036】融点 122〜123 ℃ 質量分析 M/Z 439(M+ ) 元素分析値(%) C2930FN3 として 計算値 C:79.24 H:6.88 N:9.56 実測値 C:79.33 H:6.94 N:9.49
【0037】1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ) 1.5〜1.7 (2H,m)、 1.8〜2.0 (2H,
m)、 2.5〜2.7 (8H,m)、2.98(2H,dd,J
1=36.6Hz,J2=10.3Hz)、3.62(2H,s)、6.97
(2H,t,J=8.8Hz)、 7.2〜7.5 (12H,m)
【0038】
【発明の効果】
1:摘出モルモット回腸及び心房に対する抗コリン作用 Hartley 系雄性モルモットの後頭部を打撲後、頸動静脈
より脱血し、直ちに心臓及び盲腸直近の回腸部を摘出し
た。回腸は、長さ3cmの小片としてマグヌス管に1gの
負荷をかけて懸垂し、標本の反応を等張性に記録した。
栄養液はタイロード液を用い、O2 :95%、CO2:5
%の混合ガスを通気し、液温は32℃とした。アセチルコ
リン(ACh)は累積的に投与し、試験化合物は5分間
前処理した。試験化合物の親和性は(pA2)シルド法
(Arunlakshana, O. and Schild, H.O.(1959) Brit.
J. Pharmacol., 14 48〜58)により求めた。分離した
心房をマグヌス管に 0.5gの負荷をかけて懸垂し、標本
の反応を等尺性に記録した。栄養液はタイロード液を用
い、O2:95%、CO2 :5%の混合ガスを通気し、液
温は32℃とした。アセチルコリンは累積的に投与し、試
験化合物は10分間前処理した。試験化合物の親和性は回
腸の場合と同様にして求めた。結果を表9に示す。
【0039】
【表9】
【0040】2:律動的膀胱収縮に対する作用 ウイスター系雄性ラットをハロタン麻酔下、背位に固定
し、腹部正中切開により露出させた膀胱の頂部からバル
ーン付きカテーテルを挿入し、巾着縫合した。縫合した
上位腹部からカテーテルを導出し、三方活栓を連結、一
方にはシリンジを、他方には膀胱内圧測定用の圧トラン
スデューサーを連結した。バルーン内には約 0.1〜0.3m
l の蒸留水を注入し、惹起された律動的膀胱収縮が安定
した振幅を示すことを確認した後、試験化合物を予め留
置したカテーテルを介して、十二指腸内に投与した。抑
制効果は律動的膀胱収縮の振幅の減少から評価した。本
発明化合物は3mg/kgで抑制作用を示した。
【0041】3:ベサネコール誘発の下痢に対する作用 ICR系雄性マウスに試験化合物を経口投与し、 0.5時
間後ベサネコール20mg/kgを皮下投与した。このとき発
現する下痢症状を 0.5時間後まで観察した。本発明化合
物は30mg/kgで下痢の発現を抑制した。
【0042】本発明の化合物は、心臓性のムスカリン受
容体に対する他の平滑筋のムスカリン受容体の選択性が
従来の抗コリン薬に比べて優れていた。特に実施例2、
4、5、6、7等の化合物は、10倍以上の選択性を示し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/55 ACJ A61K 31/55 ACJ C07D 213/57 C07D 213/57 243/08 502 243/08 502 503 503 295/14 295/14 A 401/06 243 401/06 243 405/06 243 405/06 243 471/08 471/08 487/08 9271−4C 487/08 (72)発明者 清田 博己 栃木県下都賀郡野木町友沼6096 南友沼寮 (72)発明者 瀬川 満 埼玉県大宮市中川594−5

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される環状ジアミ
    ン誘導体及びその薬剤上許容される塩。
  2. 【請求項2】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される化合物及び
    それらの塩を製造するにあたり、一般式(2) (式中、R1 、R2 、R3 、mは前述の通りであり、X
    は脱離基を表す)で表される化合物に一般式(3) (式中、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、Z、n、pは
    前述の通りである)で表される化合物を反応させる事を
    特徴とする製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される化合物及び
    それらの塩を製造するにあたり、一般式(4) (式中、R1 、R2 は前述の通り)で表される化合物に
    一般式(5) (式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、Z、
    m、n及びpは前述の通りであり、Xは脱離基を表す)
    で表される化合物を反応させる事を特徴とする製造方
    法。
  4. 【請求項4】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される化合物及び
    薬剤上許容される担体を含有するコリン作動性受容体拮
    抗薬として有用な薬剤組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される化合物及び
    薬剤上許容される担体を含有する排尿障害治療用の薬剤
    組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ無置換又は置換基を有し
    ていても良いフェニル基、ピリジル基、シクロアルキル
    基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基を表し、R
    4 、R5 は同一もしくは相異なってそれぞれ水素原子、
    低級アルキル基を表し、更にR4 、R5 はアルキレン環
    を成して架橋していても良く、R6 、R7は同一もしく
    は相異なってそれぞれ水素原子、低級アルキル基、無置
    換又は置換基を有していても良いフェニル基を表し、R
    8 は水素原子、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、アルキレンジオキシ基を表し、Zは炭素原子又
    は窒素原子を表し、mは1から4を表し、nは1から3
    を表し、pは0から3を表す。)で表される化合物及び
    薬剤上許容される担体を含有する過敏性腸症候群治療用
    の薬剤組成物。
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