JPH0920692A - エチレンの三量化方法 - Google Patents

エチレンの三量化方法

Info

Publication number
JPH0920692A
JPH0920692A JP7170947A JP17094795A JPH0920692A JP H0920692 A JPH0920692 A JP H0920692A JP 7170947 A JP7170947 A JP 7170947A JP 17094795 A JP17094795 A JP 17094795A JP H0920692 A JPH0920692 A JP H0920692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium
reaction
electron donor
donor compound
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7170947A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Monoi
尚志 物井
Hidenobu Torigoe
秀信 鳥越
Masaki Fushimi
正樹 伏見
Masakazu Yamamoto
雅一 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP7170947A priority Critical patent/JPH0920692A/ja
Publication of JPH0920692A publication Critical patent/JPH0920692A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 クロム塩と金属アミドの反応生成物、無機酸
化物固体、アルモキサンおよび電子供与体化合物から成
る触媒を用いることを特徴とするエチレンの三量化方
法。 【効果】 本発明の触媒を用いることで、純度の高い1
−ヘキセンを選択的に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエチレンの三量化方法に
関する。さらに詳しくは、クロム塩と金属アミドの反応
生成物、無機酸化物固体、アルモキサンおよび電子供与
体化合物から成る触媒を用いて、純度の高い1−ヘキセ
ンを選択的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンの三量化により1−ヘキセンを
製造する方法に関してはすでにいくつかの提案がある。
例えば、特公平4−66457ではクロム(III) トリス
(2−エチルヘキサノエ−ト)、ポリヒドロカルビルア
ルミニウムオキシド、ドナー配位子から成る触媒によ
り、エチレンから1−ヘキセンを製造する方法が記載さ
れている。しかしながらこの方法では、触媒の活性が低
い上に、多量のポリエチレンが副生してしまうという問
題があった。また、特開平3−115406、3−12
8904ではクロム塩、金属ピロリド、電子供与体化合
物、無機酸化物固体から成る触媒によりエチレンから1
−ヘキセンを製造する方法が記載されている。しかしな
がらこの方法では、触媒調製操作が煩雑な上に、活性が
低く、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度
が低いという問題があった。また、特開平6−1452
41、6−157654、6−157655、6−26
3822にはクロム−ピロリル結合を含むクロム化合物
とアルキルアルミニウムから成る触媒によりエチレンか
ら1−ヘキセンを製造する方法が記載されている。しか
しながらこの方法では活性が低く、触媒の取り扱いおよ
び反応器への触媒の導入を行い易くするために、無機酸
化物固体に担持すると多量のポリエチレンが副生してし
まうという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点が改良された、純度の高い1−ヘキセンを選択的
かつ効率的に製造する方法を提案することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑みて鋭意検討した結果、クロム塩と金属アミドの反
応生成物、無機酸化物固体、アルモキサンおよび電子供
与体化合物から成る触媒を用いることにより、純度の高
い1−ヘキセンを選択的かつ効率的に製造する方法を見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
に用いるクロム塩としては、塩化第一クロム、塩化第二
クロム、フッ化第一クロム、フッ化第二クロム、臭化第
一クロム、臭化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化
第二クロムなどのようなハロゲン化物が挙げられ、なか
でも塩化第一クロムまたは塩化第二クロムが好ましい。
【0006】金属アミドとしては、一級および/または
二級アミンまたは一級および/または二級シリルアミン
とアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とを反
応させて得られる任意の金属アミドで良い。金属アミド
の炭化水素部分には2から50の炭素原子が含まれ、直
鎖または分岐鎖、環式または非環式、芳香族または脂肪
族の炭化水素基から成る。例として、リチウムジメチル
アミド、ナトリウムジメチルアミド、リチウムジエチル
アミド、ナトリウムジエチルアミド、リチウムジイソプ
ロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、リチ
ウムジシクロヘキシルアミド、ナトリウムジシクロヘキ
シルアミド、リチウムジフェニルアミド、ナトリウムジ
フェニルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)ア
ミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リ
チウムビス(トリエチルシリル)アミド、ナトリウムビ
ス(トリエチルシリル)アミドなどが挙げられ、中でも
リチウムジイソプロピルアミドのようなビス(トリアル
キル)アミド塩またはリチウムビス(トリメチルシリ
ル)アミドのようなビス(トリアルキルシリル)アミド
塩が好ましい。
【0007】クロム塩と金属アミドの反応はジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタンなどのようなエーテル系溶媒中で行われ
る。特にテトラヒドロフランまたは1,2−ジメトキシ
エタンが好ましい。クロム塩と金属アミドの反応は1:
3で行うことが好ましい。反応温度は−78℃〜溶媒の
沸点、好ましくは−20℃〜40℃、また反応時間は1
0分〜24時間、好ましくは1〜5時間である。この反
応の結果、例えば塩化第二クロムとリチウムビス(トリ
メチルシリル)アミドの反応の場合には塩化リチウムが
析出するが、濾過によりこの析出塩を除去後、エーテル
系溶媒を真空下で除去し、得られた固体をペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ンなどのような不活性炭化水素に溶解して反応生成物と
する。
【0008】無機酸化物固体としては、シリカ、アルミ
ナ、シリカ−アルミナ、リン酸アルミニウムなどが挙げ
られる。無機酸化物固体は、使用される前に予め、吸着
した水分を除去しておくことが望ましい。無機酸化物固
体の乾燥は、通常モレキュラーシーブ流通下で乾燥した
窒素ガス気流下で、温度100〜900℃の範囲、30
分〜10時間の範囲から任意に選択して行われる。充分
な量の窒素ガスによる、固体の流動状態下で乾燥させる
ことが好ましい。
【0009】アルモキサンとしては、メチルアルモキサ
ン、エチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、ヘ
キシルアルモキサン、クロロアルモキサンなどが挙げら
れ、中でもイソブチルアルモキサンのようなアルキルア
ルモキサンが好ましい。これらは公知の方法でトリアル
キルアルミニウムの1当量あたり水0.5ないし1.2
当量の比率で水または含水物質をトリアルキルアルミニ
ウム化合物と反応させて得られる。例えば、Camら
(Makromol.Chem.191,1641(1
990))は冷却したトリアルキルアルミニウムのトル
エン溶液に直接水を導入することによりアルキルアルモ
キサンを得ている。
【0010】電子供与体化合物としては、一つ以上の原
子を介して存在する二個以上のエーテル結合を有する化
合物または環状エーテルが挙げられる。一つ以上の原子
を介して存在する二個以上のエーテル結合を有する化合
物において、エーテル結合間に存在する原子は、炭素、
ケイ素、酸素、窒素、イオウ、リン、ホウ素からなる群
から選択される一種以上であり、原子数は1以上であ
る。このような一つ以上の原子を介して存在する二個以
上のエーテル結合を有する化合物としては、例えば下記
式で示される化合物を挙げることができる。
【化1】 (式中、nは1≦n≦10の整数であり、R1 〜R26
炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、イオウ、リン、ホ
ウ素、およびケイ素から選択される少なくとも一種の元
素を有する置換基であり、任意のR1 〜R26は共同して
ベンゼン環以外の環を形成していてもよく、また主鎖中
には炭素以外の原子が含まれていても良い。)
【0011】このような一つ以上の原子を介して存在す
る二個以上のエーテル結合を有する化合物としては、例
えばジメトキシメタン、1,1−ジメトキシエタン、
2,2−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,3−ジメトキシプロパン、ジグライム、トリグ
ライム、2,3−ジメトキシブタン、2,3−ジメチル
−2,3−ジメトキシブタン、2,2−ジメチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソ
ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシ
クロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−
ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,
3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−s−
ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジフェ
ニル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル
−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパンな
どが挙げられる。このような一つ以上の原子を介して存
在する二個以上のエーテル結合を有する化合物は二種以
上併用して用いることができる。
【0012】また、環状エーテルとしては例えばテトラ
ヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラ
ン、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフラ
ン、2,2−ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒド
ロピラン、1,4−ジオキサン、2−メチルテトラヒド
ロピラン、2,6−ジメチルテトラヒドロピラン、2,
2,6,6−テトラメチルテトラヒドロピランなどが挙
げられる。このような環状エーテルは二種以上併用して
用いることができる。
【0013】クロム塩と金属アミドの反応生成物を無機
酸化物固体に担持する場合には、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの
ような不活性炭化水素中で行う。無機酸化物固体に対す
るクロム原子の担持量は0.01〜10wt%、好まし
くは0.1〜5wt%である。反応温度は−78℃〜溶
媒の沸点、好ましくは−20℃〜50℃、また反応時間
は10分〜24時間、好ましくは30分〜5時間であ
る。担持反応後、溶媒を真空下で除去する方法、または
濾過によって分離する方法によって流動性の良い固体成
分が得られる。
【0014】上記固体成分をアルモキサンで処理する場
合には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどのような不活性炭化水素中
で行う。固体成分中のクロム原子に対して、処理に用い
るアルモキサン中のアルミニウム原子が、アルミニウム
/クロム モル比=1〜1000、好ましくは5〜10
0となるような量で処理を行うのが好ましい。反応温度
は−78℃〜溶媒の沸点、好ましくは−20℃〜50
℃、また反応時間は10分〜24時間、好ましくは30
分〜5時間である。処理後、溶媒を真空下で除去する方
法、または濾過によって分離する方法によって流動性の
良い固体触媒成分が得られる。
【0015】上記固体触媒成分を電子供与体化合物で処
理する場合には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどのような不活性炭
化水素中で行う。固体成分中のクロム原子に対して、処
理に用いる電子供与体化合物が、電子供与体化合物/ク
ロム モル比=0.001〜100、好ましくは0.0
1〜50となるような量で処理を行うのが好ましい。反
応温度は−78℃〜溶媒の沸点、好ましくは−20℃〜
50℃、また反応時間は10分〜24時間、好ましくは
30分〜5時間である。処理後、溶媒を真空下で除去す
る方法、または濾過によって分離する方法によって流動
性の良い固体触媒が得られる。
【0016】本発明の方法を実施するにあたり、エチレ
ンの三量化方法としては溶媒を用いる液相反応あるいは
気相反応などが可能である。液相反応で用いる溶媒とし
ては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、デカリンなどの直鎖状または脂環式の飽
和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、テトラリンなどの芳香族炭化水素、クロロホル
ム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタンなどの鎖状塩素化炭化水素、お
よびクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの塩素化芳
香族炭化水素などが用いられる。これらの溶媒のうち、
直鎖状または脂環式の飽和炭化水素が好ましい。また、
1−ヘキセンそのものを溶媒として用いることもでき
る。
【0017】エチレンの三量化反応の温度は通常0〜2
50℃、好ましくは0〜150℃であり、圧力は常圧な
いし250Kg/cm2 であるが、100Kg/cm2
以下で十分である。反応は回分式、連続式いずれでも実
施できる。滞留時間は1分〜20時間の範囲で行われ
る。また、反応時に水素を共存させることもできる。
【0018】本発明の方法でエチレンの三量化を実施す
るにあたり、触媒の導入方法として、1)クロム塩と金
属アミドの反応生成物、無機酸化物固体、アルモキサン
および電子供与体化合物をそれぞれ反応器に導入する方
法、2)クロム塩と金属アミドの反応生成物を無機酸化
物固体に担持して得られた固体成分、アルモキサンおよ
び電子供与体化合物をそれぞれ反応器に導入する方法、
3)上記固体成分をアルモキサンで処理して得られた固
体触媒成分および電子供与体化合物をそれぞれ反応器に
導入する方法、4)上記固体触媒成分を電子供与体化合
物で処理して得られた固体触媒を反応器に導入する方法
のうち、いずれの方法を用いても純度の高い1−ヘキセ
ンを選択的に製造することができる。1)〜4)いずれ
の場合でも、無機酸化物固体に対するクロム原子の導入
量または担持量は0.01〜10wt%、好ましくは
0.1〜5wt%、クロム原子に対して導入または処理
に用いるアルモキサン中のアルミニウム原子が、アルミ
ニウム/クロム モル比=1〜1000、好ましくは5
〜100、クロム原子に対して導入または処理に用いる
電子供与体化合物が、電子供与体化合物/クロム モル
比=0.001〜100、好ましくは0.01〜50と
なるような量で実施される。
【0019】本発明で得られる1−ヘキセンは、エチレ
ンと1−ヘキセンの共重合体のようなオレフィン重合体
製造時のコモノマーとして、あるいは種々の有機化合物
製造時の原料として用いることができる。以下に実施例
および比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0020】
【実施例】実施例1 (1)クロム塩と金属アミドの反応 無水塩化第二クロム1.93g(12.2mmol)に
テトラヒドロフラン30mlを加えスラリーとした。氷
浴で0〜3℃に冷却後、Aldrich社製1.0mo
l/l リチウム(ビストリメチルシリル)アミドのヘ
キサン溶液36.6ml(36.6mmol)を添加し
た。25℃で4時間撹拌し塩化第二クロムが完全に消失
したのを確認後、真空下で溶媒を完全に除去した。得ら
れた濃緑色の塊にヘキサン100mlを加えこれを溶解
し、グラスフィルターで濾過して副生した塩化リチウム
を除去した。得られた溶液のクロム濃度を測定すると、
0.12mmol−Cr/ml(6.2mg−Cr/m
l)であった。 (2)エチレンの三量化 1.5Lのオートクレーブにヘプタン600ml、60
0℃で4時間焼成したDAVISON952グレードの
シリカ0.2g、上記クロム溶液0.32ml、東ソー
・アクゾ社製イソブチルアルモキサンの1.2mol/
l ヘキサン溶液0.96ml、1,2−ジメトキシエ
タンの0.01mol/l ヘプタン溶液0.96ml
を順次仕込んだ。100℃に昇温後、水素を3Kg/c
2 、エチレンを30Kg/cm2 順次導入し、反応を
開始した。以後全圧を一定に保ち、反応温度を100℃
に維持した。1時間後、エタノールを圧入して反応を停
止した。反応器を室温まで冷却し、脱気し、生成物をガ
スクロマトグラフで定量した。結果を表1に示す。ポリ
エチレンがほとんど副生せずに、高い活性で純度の高い
1−ヘキセンが選択的に得られた。
【0021】実施例2 (1)固体成分の調製 600℃で4時間焼成したDAVISON952グレー
ドのシリカ2.0gにヘキサン30mlを加えスラリー
とした。40℃で実施例1(1)で得られたクロム溶液
3.2mlを添加し、1時間撹拌した。真空下で溶媒を
除去し、固体成分とした。 (2)エチレンの三量化 1.5Lのオートクレーブにヘプタン600ml、上記
固体成分0.2g、東ソー・アクゾ社製イソブチルアル
モキサンの1.2mol/l ヘキサン溶液0.96m
l、1,2−ジメトキシエタンの0.01mol/l
ヘプタン溶液0.96mlを順次仕込んだ。100℃に
昇温後、水素を3Kg/cm2 、エチレンを30Kg/
cm2 順次導入し、反応を開始した。以後全圧を一定に
保ち、反応温度を100℃に維持した。1時間後、エタ
ノールを圧入して反応を停止した。反応器を室温まで冷
却し、脱気し、生成物をガスクロマトグラフで定量し
た。結果を表1に示す。
【0022】実施例3 (1)固体触媒成分の調製 600℃で4時間焼成したDAVISON952グレー
ドのシリカ2.0gにヘキサン30mlを加えスラリー
とした。40℃で実施例1(1)で得られたクロム溶液
3.2mlを添加し、1時間撹拌した。真空下で溶媒を
除去し、固体成分とした。この固体成分2.0gにヘキ
サン30mlを加えスラリーとした。25℃で東ソー・
アクゾ社製イソブチルアルモキサンの1.2mol/l
ヘキサン溶液9.6mlを添加し、2時間撹拌した。
真空下で溶媒を除去し、固体触媒成分とした。 (2)エチレンの三量化 1.5Lのオートクレーブにヘプタン600ml、上記
固体触媒成分0.2g、1,2−ジメトキシエタンの
0.01mol/l ヘプタン溶液0.96mlを順次
仕込んだ。100℃に昇温後、水素を3Kg/cm2
エチレンを30Kg/cm2 順次導入し、反応を開始し
た。以後全圧を一定に保ち、反応温度を100℃に維持
した。1時間後、エタノールを圧入して反応を停止し
た。反応器を室温まで冷却し、脱気し、生成物をガスク
ロマトグラフで定量した。結果を表1に示す。
【0023】実施例4 (1)固体触媒の調製 実施例3(1)で得られた固体触媒成分2.0gにヘキ
サン30mlを加えスラリーとした。25℃で1,2−
ジメトキシエタンの0.1mol/l ヘプタン溶液
0.96mlを添加し、2時間撹拌した。真空下で溶媒
を除去し、固体触媒とした。 (2)エチレンの三量化 1.5Lのオートクレーブにヘプタン600ml、上記
固体触媒0.2gを仕込んだ。100℃に昇温後、水素
を3Kg/cm2 、エチレンを30Kg/cm 2 順次導
入し、反応を開始した。以後全圧を一定に保ち、反応温
度を100℃に維持した。1時間後、エタノールを圧入
して反応を停止した。反応器を室温まで冷却し、脱気
し、生成物をガスクロマトグラフで定量した。結果を表
1に示す。
【0024】実施例5 実施例1(2)において、電子供与体化合物をテトラヒ
ドロフランとする以外は、全て実施例1(2)と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
【0025】実施例6 実施例2(2)において、電子供与体化合物をテトラヒ
ドロフランとする以外は、全て実施例2(2)と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
【0026】実施例7 実施例3(2)において、電子供与体化合物をテトラヒ
ドロフランとする以外は、全て実施例3(2)と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
【0027】実施例8 実施例4(1)において、電子供与体化合物をテトラヒ
ドロフランとする以外は、全て実施例4(1)と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
【0028】実施例9 実施例3において、無機酸化物固体に対するクロム原子
の担持量を0.5wt%、イソブチルアルモキサンの添
加量を4.8ml、1,2−ジメトキシエタンの添加量
を0.48mlとする以外は、全て実施例3と同様に反
応を行った。結果を表1に示す。
【0029】実施例10 実施例3(1)において、イソブチルアルモキサン中の
アルミニウム原子がアルミニウム/クロム モル比=6
0とする以外は、全て実施例3(1)と同様に反応を行
った。結果を表1に示す。
【0030】実施例11 実施例3(2)において、1,2−ジメトキシエタン/
クロム モル比=0.5とする以外は、全て実施例3
(2)と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0031】実施例12 実施例7において、テトラヒドロフラン/クロム モル
比=0.5とする以外は、全て実施例7と同様に反応を
行った。結果を表1に示す。
【0032】実施例13 実施例3(2)において、電子供与体化合物を1,4−
ジオキサンとする以外は、全て実施例3(2)と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
【0033】実施例14 実施例3(2)において、電子供与体化合物を1,3−
ジメトキシプロパンとする以外は、全て実施例3(2)
と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0034】実施例15 実施例3(2)において、電子供与体化合物を2,2−
ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパンとする以外
は、全て実施例3(2)と同様に反応を行った。結果を
表1に示す。
【0035】実施例16 実施例3(1)において、アルモキサンを東ソー・アク
ゾ社製メチルアルモキサンとする以外は、全て実施例3
(1)と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例17 実施例3(2)において、水素を導入せず、エチレン圧
を15Kg/cm2 とする以外は、全て実施例3(2)
と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0037】実施例18 実施例3(2)において、水素を導入せず、エチレン圧
を15Kg/cm2 、反応温度を120℃とする以外
は、全て実施例3(2)と同様に反応を行った。結果を
表1に示す。
【0038】実施例19 実施例3(2)において、水素を導入せず、エチレン圧
を7Kg/cm2 とする以外は、全て実施例3(2)と
同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0039】実施例20 実施例3(2)において、水素を導入せず、エチレン圧
を7Kg/cm2 、反応温度を120℃とする以外は、
全て実施例3(2)と同様に反応を行った。結果を表1
に示す。
【0040】実施例21 実施例12において、水素を導入せず、エチレン圧を7
Kg/cm2 、反応温度を120℃とする以外は、全て
実施例12と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0041】比較例1 実施例3(1)において、クロム化合物としてクロム塩
と金属アミドの反応生成物のかわりに、等モルのSTR
EM社製2−エチルヘキサン酸クロム(III) のヘキサン
溶液を用いる以外は、全て実施例3と同様に反応を行っ
た。結果を表1に示す。ポリエチレンが多量に副生し、
1−ヘキセンの活性、純度ともに低い結果となった。
【0042】比較例2 (1)クロム錯体の調製 水素化ナトリウム0.79gにテトラヒドロフラン15
mlを加え、これにテトラヒドロフラン5mlに溶解し
たピロール1.0mlを滴下した。室温で1時間撹拌し
た後、この溶液をテトラヒドロフラン25mlに懸濁し
た塩化第二クロム0.79gに滴下した。滴下後、20
時間加熱還流した。沈澱を濾別した後、溶媒を留去し、
黒色のクロム錯体を得た。 (2)実施例3(1)において、クロム化合物としてク
ロム塩と金属アミドの反応生成物のかわりに、クロム原
子に関して等モル量の上記(1)のクロム錯体を用いる
以外は、全て実施例3と同様に反応を行った。結果を表
1に示す。ポリエチレンが多量に副生し、1−ヘキセン
の活性が著しく低い結果となった。
【0043】比較例3 比較例2(2)において、イソブチルアルモキサンのか
わりにトリエチルアルミニウムを用いる以外は、全て比
較例2と同様に反応を行った。結果を表1に示す。ポリ
エチレンが多量に副生し、1−ヘキセンの純度が低い結
果となった。
【0044】比較例4 実施例3(1)において、イソブチルアルモキサンのか
わりにトリエチルアルミニウムを用いる以外は、全て実
施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示す。1−
ヘキセンの活性が著しく低い結果となった。
【0045】比較例5 実施例3(2)において、1,2−ジメトキシエタンを
用いない以外は、全て実施例3(2)と同様に反応を行
った。結果を表1に示す。1−ヘキセンの選択率が低い
結果となった。
【0046】比較例6 実施例7において、テトラヒドロフランを用いない以外
は、全て実施例7と同様に反応を行った。結果を表1に
示す。1−ヘキセンの選択率が低い結果となった。
【0047】比較例7 実施例1において、DAVISON952グレードのシ
リカを用いない以外は、全て実施例1と同様に反応を行
った。結果を表1に示す。1−ヘキセンの活性、選択率
ともに低い結果となった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明を実施することにより、エチレン
を三量化させて純度の高い1−ヘキセンを選択的かつ効
率的に製造することができ、工業的に極めて価値があ
る。
フロントページの続き (72)発明者 山本 雅一 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム塩と金属アミドの反応生成物、無
    機酸化物固体、アルモキサンおよび電子供与体化合物か
    ら成る触媒を用いることを特徴とするエチレンの三量化
    方法。
  2. 【請求項2】 クロム塩と金属アミドの反応生成物を無
    機酸化物固体に担持して得られた固体成分、アルモキサ
    ンおよび電子供与体化合物から成る触媒を用いる請求項
    1に記載のエチレンの三量化方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の固体成分をアルモキサ
    ンで処理して得られた固体触媒成分および電子供与体化
    合物から成る触媒を用いる請求項1に記載のエチレンの
    三量化方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の固体触媒成分を電子供
    与体化合物で処理することにより得られる固体触媒を用
    いる請求項1に記載のエチレンの三量化方法。
  5. 【請求項5】 クロム塩が塩化第一クロムまたは塩化第
    二クロムである請求項1に記載のエチレンの三量化方
    法。
  6. 【請求項6】 金属アミドがアルカリ金属アミド塩、ア
    ルカリ土類金属アミド塩、シリルアミド塩である請求項
    1に記載のエチレンの三量化方法。
  7. 【請求項7】 金属アミドがビス(トリアルキル)アミ
    ド塩またはビス(トリアルキルシリル)アミド塩である
    請求項1に記載のエチレンの三量化方法。
  8. 【請求項8】 アルモキサンがポリアルキルアルモキサ
    ンである請求項1に記載のエチレンの三量化方法。
  9. 【請求項9】 電子供与体化合物が一つ以上の原子を介
    して存在する二個以上のエーテル結合を有する化合物で
    ある請求項1に記載のエチレンの三量化方法。
  10. 【請求項10】 電子供与体化合物が環状エーテルであ
    る請求項1に記載のエチレンの三量化方法。
JP7170947A 1995-07-06 1995-07-06 エチレンの三量化方法 Pending JPH0920692A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7170947A JPH0920692A (ja) 1995-07-06 1995-07-06 エチレンの三量化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7170947A JPH0920692A (ja) 1995-07-06 1995-07-06 エチレンの三量化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0920692A true JPH0920692A (ja) 1997-01-21

Family

ID=15914333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7170947A Pending JPH0920692A (ja) 1995-07-06 1995-07-06 エチレンの三量化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0920692A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998007762A1 (fr) * 1996-08-21 1998-02-26 Japan Polyolefins Co., Ltd. Procede de preparation de polymere ethylenique
JP2020514353A (ja) * 2017-03-14 2020-05-21 サウジ アラビアン オイル カンパニー アルファオレフィンを製造するためのエチレンオリゴマー化の方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998007762A1 (fr) * 1996-08-21 1998-02-26 Japan Polyolefins Co., Ltd. Procede de preparation de polymere ethylenique
JP2020514353A (ja) * 2017-03-14 2020-05-21 サウジ アラビアン オイル カンパニー アルファオレフィンを製造するためのエチレンオリゴマー化の方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1089342C (zh) 用于烯烃聚合催化剂体系的杂原子取代的茂金属化合物及其制备方法
AU600831B2 (en) Process for the preparation of a 1-olefin polymer
JPH107712A (ja) α−オレフィン多量体の製造方法
JPH11513689A (ja) オクタフルオロ−〔2,2〕パラシクロファンの製造方法
JPH0374393A (ja) 新規な有機シラン化合物及びこの有機シラン化合物を用いたα―オレフィン重合用触媒
JPH0239445B2 (ja)
US6822109B2 (en) Silicon ether compound, a method for the preparation thereof and use thereof
JPS60221301A (ja) 水素化ゲルマニウムの製造方法
JPH0940714A (ja) アミノアルコキシシラン
JPH0920692A (ja) エチレンの三量化方法
Park et al. Preparation of half-metallocenes of thiophene-fused and tetrahydroquinoline-linked cyclopentadienyl ligands for ethylene/α-olefin copolymerization
JP3743687B2 (ja) ハロゲン化アルキルを用いるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート誘導体の製造方法
JPH0920693A (ja) エチレンの三量化方法
EP1062220B1 (en) Preparation of substituted (amino)dialkoxysilanes
JPH0443075B2 (ja)
JPH10292008A (ja) α−オレフィンの重合方法
US4607112A (en) Cp2 TiCH2 -containing catalyst for polymerization of difunctional ring compounds
EP0980375B1 (en) N-silylated compound synthesis
KR20100026798A (ko) 올레핀 중합용 촉매 및 이를 이용한 올레핀의 중합방법
US4891439A (en) Alcohol-free orthoesters of zirconium and hafnium and method for the preparation thereof
EP0437897B1 (en) Improved process for producing vanadium-arenes
JPH09295984A (ja) ペンタフルオロフェニルマグネシウム誘導体を用いるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート誘導体の製造方法
US6046350A (en) Tertiary alkylsilane
US6580007B1 (en) Method for preparing tetrakis (pentafluorophenyl) borate derivatives
JPH0967379A (ja) ジアミノアルコキシシラン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060823