JPH09203715A - 核磁気共鳴緩和時間の測定方法 - Google Patents

核磁気共鳴緩和時間の測定方法

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JPH09203715A
JPH09203715A JP1034796A JP1034796A JPH09203715A JP H09203715 A JPH09203715 A JP H09203715A JP 1034796 A JP1034796 A JP 1034796A JP 1034796 A JP1034796 A JP 1034796A JP H09203715 A JPH09203715 A JP H09203715A
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gradient magnetic
relaxation time
spin
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JP1034796A
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Kazunari Saito
一功 斉藤
Takashi Miki
孝史 三木
Seiji Hayashi
征治 林
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Kobe Steel Ltd
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  • Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象物における複数の部位の緩和時間を
迅速に測定することのできる方法を提供する。 【解決手段】 静磁場発生装置内に配置された測定対象
物に選択性90°パルスおよび第1の勾配磁場を印加
し、次に予め定めた時間(TE/2)後に、選択性18
0°パルスと、前記第1の勾配磁場と直交する方向の第
2の勾配磁場を印加し、更に前記選択性180°パルス
から予め定めた前記時間(TE/2)後に、前記第1お
よび第2の勾配磁場のいずれにも直交する方向の第3の
勾配磁場を印加しながら核磁気共鳴信号を受信し、この
受信信号をアナログ/デジタル変換した後フーリエ変換
を施し、引き続き(a)スピン−格子緩和時間を測定す
る場合には、上記一連の操作の繰り返し時間(TR)を
変化させながら、(b)スピン−スピン緩和時間を測定
する場合には、前記時間TEを変化させながら、上記一
連の操作による測定を繰り返し、こうして得られる信号
強度の前記時間TRおよび/またはTEに対する変化を
解析することによって、棒状領域内の複数部位の緩和時
間(T1および/またはT2)を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴(以
下、「NMR」と略記することがある)における緩和時
間を測定する方法に関し、殊に青果物、食品、工業製品
等の内部品質を、NMR現象を利用して非破壊的に評価
する上で重要なNMR緩和時間を迅速に測定するための
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料のある特定領域のNMR緩和時間を
測定する技術としては、例えば「マグネッティック・レ
ゾナンス・イン・メディソン」、第11巻(1989)、第47
〜63頁(「Magnetic Resonance in Medicine ,11 ,198
9,p47〜63)において論じられている。この方法はST
EAM(Stimulated Echo Acquisition Mode) 法と呼ば
れており、1シリーズに3個の選択性90°狭帯域RF
パルス(以下、「選択性90°パルス」と略記する)
と、夫々相互に直交した3つ勾配磁場の組み合わせを試
料に順次印加することによって、選択した領域からのN
MR信号を得ることを特徴とするものである。尚上記
「1シリーズ」とは、NMR装置の動作を記述したシー
ケンスのなかで、一連の繰り返しを行なう範囲という意
味で一般的に使用されており、本明細書においてもその
意味で使用する。
【0003】上記STEAM法を図面を用いて説明す
る。図1は、上記STEAM法の1シリーズのシーケン
スを示したものである。また図2は図1に示したシーケ
ンスによって選択される領域を示したものであり、この
図2では上記シーケンスで測定対象となる領域は、試料
(この図では、「西瓜」)内に位置する立方体状の領域
Iであることを示している。
【0004】上記文献においては、シリーズ中の1番目
の選択性90°パルス(および勾配磁場)と、2番目の
90°パルス(および勾配磁場)との間の時間(これを
慣習に従って「TE/2」と記す)を変化させながら且
つ2番目と3番目の選択性90°パルスの間の時間(T
M)を一定とし、複数回のシリーズを繰り返し、3番目
の90°パルス(および勾配磁場)を印加してから時間
TE/2後に得られるNMR強度信号(エコー信号)の
強度S2 (TE+TM)を測定し、その強度S 2 (TE
+TM)に対する変化を下記(1)式に代入することに
よってスピン−スピン緩和時間(T2)を求めている。
尚下記(1)式中のAは測定条件によって決まる定数で
ある。またこのときの各シリーズ間の時間(これを慣習
に従って「TR」と記す:後記図3参照)は一定にして
いる。 S2 (TE+TM)=A・exp(−TE/T2) …(1)
【0005】一方、スピン−格子緩和時間(T1)の測
定は、時間TEと、2番目と3番目の選択性90°パル
ス(および各勾配磁場)の間の時間(TM)を一定と
し、前記時間TRを変化させながら複数回のシリーズを
繰り返し、得られるエコー信号の強度S1 (TR)を測
定し、その強度S1 (TR)に対する変化を下記(2)
式に代入することによってスピン−格子緩和時間(T
1)を求めている。尚下記(2)式中のBは測定条件に
よって決まる定数である。 S1 (TR)=B・{1−exp(−TR/T1) …(2)
【0006】しかしながらこの方法では、1回の測定、
即ち複数回のシリーズで得られる測定可能な領域は、前
記図2に示した領域Iの1箇所に限定されることにな
る。従って、複数の領域(または部位)における緩和時
間T1,T2を測定する場合には、上記した一連の測定
手順を繰り返して行なう必要があり、測定領域の数に応
じて測定時間が長くなるという問題があった。
【0007】一方、NMR現象を利用した技術として
は、例えば「分析化学」(第41巻,1992年,第567 〜57
2 頁)には、NMRマイクロスコーピングによる植物組
織の水の拡散イメージングを測定する技術について開示
されている。この技術は前記時間TRとTEを変化させ
ながら複数回のスピンエコーイメージングを行ない、複
数枚の画像を処理するものである。そして測定しようと
する領域の画素強度のTRやTEに対する変化を、上記
と同様に前記(1),(2)式に適用して緩和時間T
1,T2を測定求めるものである。尚この技術で利用さ
れているスピンエコーイメージングについては、例えば
「NMR医学−基礎と臨床−」(日本磁気共鳴医学会
編)に詳しく説明されている。
【0008】しかしながらこの方法は、画像を用いるも
のであるので、複数の測定領域を任意に選ぶことができ
るという利点があるものの、複数枚の画像を撮像する必
要があり、やはり測定に時間がかかるという問題があ
る。ちなみに上記文献によれば、1回の測定に約47分
の時間を要している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところでNMRにおけ
る緩和時間(T1,T2)を利用して、青果物、食品、
工業製品等の様々な物質の内部品質を非破壊的に調査す
る試みが、近年注目されている。本発明者らも、かねて
よりNMR現象に注目し、NMR法によって果実に含ま
れる水分子の水素原子の横緩和時間(T2:前記したス
ピン−格子緩和時間と同義)を測定し、この横緩和時間
(T2)に基づいて西瓜等の果実の糖度を評価する方法
について提案している(特開平7−198635号)。
また本発明者らは、果実に含まれる水分子の水素原子の
横緩和時間(T2)と共に縦緩和時間(T1:前記した
スピン−スピン緩和時間と同義)をも測定し、これらの
緩和時間T1,T2に基づいて西瓜等の果実の糖度を評
価する方法(特願平7−121359号)についても提
案している。
【0010】これらの方法は、前記したSTEAM法を
応用したものであるが、西瓜の緩和時間の測定に約10
〜30秒(西瓜1個当たり)の時間を必要とし、しかも
1箇所の領域についてしか測定できなかった。これに対
し西瓜産地の選果場では、オンライン形式に対応すると
いう観点から、少なくとも西瓜1個当たり3〜5箇所の
領域を5秒程度で処理できる能力が要求されており、上
記した技術によってはオンライン形式に十分に対応する
ことはできないという問題があった。
【0011】上記の様に、試料の複数の領域(または部
位)の緩和時間T1,T2を測定しようとしても多大な
測定時間を必要とし、上記の例で挙げた様な果実の糖度
測定等の産業分野への応用を試みても、測定時間の遅さ
がネックとなって、オンライン形式に対応させる方法と
しては実現性に乏しいという問題がある。こうしたこと
から、特に西瓜の内部品質を評価する場合には、依然と
して特定の商品を抜き取って破壊検査するのが実情であ
る。
【0012】本発明はこうした従来技術における技術的
課題を解決する為になされたものであって、その目的
は、測定対象物における複数の部位の緩和時間を迅速に
測定できる方法を提供しようとするものであり、これに
よってNMR緩和時間を上記した様な果実等の非破壊検
査法に適用できる程度にまで実用性を高めることにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明方法とは、静磁場発生装置内に配置された測定対象
物に選択性90°パルスおよび第1の勾配磁場を印加
し、次に予め定めた時間(TE/2)後に、選択性18
0°パルスと、前記第1の勾配磁場と直交する方向の第
2の勾配磁場を印加し、更に前記選択性180°パルス
の印加から予め定めた前記時間(TE/2)後に、前記
第1および第2の勾配磁場のいずれにも直交する方向の
第3の勾配磁場を印加しながら核磁気共鳴信号を受信
し、この受信信号をアナログ/デジタル変換(A/D変
換)した後フーリエ変換を施し、引き続き(a)スピン
−格子緩和時間(T1)を測定する場合には、上記一連
の操作の繰り返し時間(TR)を変化させながら、
(b)スピン−スピン緩和時間(T2)を測定する場合
には、前記時間TEを変化させながら、上記一連の操作
による測定を繰り返し、こうして得られる信号強度の前
記時間TRおよび/またはTEに対する変化を解析する
ことによって、棒状領域内の複数部位の緩和時間(T1
および/またはT2)を測定する点に要旨を有するNM
R緩和時間の測定方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、測定対象物(サンプ
ル)にまず選択性90°パルスと第1の勾配磁場を印加
するものであるが、これによってサンプルのある領域
(サンプルが例えば球場の西瓜の場合には円板状の領
域)に存在する核スピンの集合が、選択的に励起され
る。次に、選択性180°パルスと、第1の勾配磁場と
直交する方向の第2の勾配磁場を印加することによっ
て、先にスピンが励起された面と垂直な方向の領域(上
記と同様に、西瓜の場合には円板状領域)に存在するス
ピンの集合が180°励起される。ここで1番目のパル
スと2番目のパルスを加える時間を通例に従ってTE/
2とすれば、2つの領域が交わった部分にできる棒状の
領域(後記図4の領域II)に存在するスピン集合は、9
0°−(TE/2)−180°のRFパルスの組み合わ
せによって励起されたものとなるので、2番目のRFパ
ルス(選択性180°パルス)を印加してから(TE/
2)時間後にこの棒状領域のみからスピンエコー信号を
観測することができることになる。
【0015】次に、上記スピンエコー信号を第1,第2
勾配磁場のいずれとも直交する方向の第3の勾配磁場を
印加しながら受信する。こうして得られたスピンエコー
信号を、A/D変換すれば、選択励起した棒状領域のみ
からの信号が得られる。続いてこの信号を、フーリエ変
換すれば、これは周波数に対して信号強度をプロットし
た形態となるが、この周波数は信号収集の際に印加した
勾配磁場によって前記棒状領域の長手方向の位置に対応
することになる。このときの周波数Fと棒状領域の長手
方向の位置Xとの関係は下記(3)式によって表わされ
る。 F(X)=γ・Gx・X …(3) ここでγは、核の磁気回転比と呼ばれ、対象とする核種
によって決まった値を持つ定数であり、またGxは棒状
領域の長手方向の磁場勾配の大きさである。
【0016】上記一連の動作を時間TRを変化させなが
ら、ある決まった周波数の信号強度の解析を行なえば、
その周波数に対応した位置のスピン−格子緩和時間(T
1)が測定できる。また上記一連の動作を時間TEを変
化させながら、ある決まった周波数の信号強度の解析か
ら、その周波数に対応して決まる位置のスピン−スピン
緩和時間(T2)を測定することができる。即ち、上記
した様な操作を行なうことによって、棒状領域の複数の
部位における前記緩和時間(T1および/またはT2を
1回の操作で測定することができる。
【0017】尚TRやTEを変化させつつ緩和時間を求
めるときの原理は、下記の通りである。NMR信号強度
Sは、TR,TEの関数になっており、一般的に下記
(4)式の様に表わすことができる。この(4)式は、
前記(1),(2)式を総括した式に相当するものであ
る。 S(TR,TE)=C・{1−exp(−TR/T1)} ×{exp(−TE/T2)} …(4)
【0018】即ち、スピン−格子緩和時間(T1)を求
める場合は、TEを一定にしてTRをTR1 ,TR2
TR3 ,TR4 …と変化させながら、S(TR1 ),S
(TR2 ),S(TR3 ),S(TR4 )…と、NMR
信号を観察し、これらの値を上記(4)式に代入するこ
とによってT1を求めることができる。
【0019】一方、スピン−スピン緩和時間を求める場
合には、TRを一定にしてTEをTE1 ,TE2 ,TE
3 ,TE4 …と変化させながら、S(TE1 ),S(T
2),S(TE3 ),S(TE4 )…と、NMR信号
を観察し、これらの値を上記(4)式に代入することに
よってT2を求めることができる。
【0020】ところで西瓜等の果実の糖度を高速で測定
する方法は、前述の如く青果物の産地においてその実用
化が強く望まれている技術である。また前述した様に本
発明者らは、西瓜等においては緩和時間(T1,T2)
と糖度との間には、相関関係があることを見いだしてお
り、西瓜等の緩和時間(T1,T2)を測定すること
は、これらの糖度を非破壊的に測定するための有力な手
段になり得るものと考えられる。
【0021】一方、西瓜の糖度には個体差が大きく、低
いものでは中心部で9%以下でしかないのに対して、甘
いものでは14%を超えるものもある。また西瓜の糖度
はその部位によっても差があり、中心部と外周部とでは
2〜4%もの開きがある。更に、糖度の分布も個体によ
って異なっており、外周部では中心部と比べて糖度が大
きく下がるものもあれば、それほど差のないものもあ
る。従って、西瓜の糖度を正しく評価するためには、サ
ンプル全体の平均化された緩和時間を測定するのではな
く、ある適当なサイズの領域の緩和時間を測定する必要
がある。更に、上記のことを考慮すれば、例えば中心部
のみの1箇所を測定するよりも、複数の部位で測定する
方が好ましいことは明らかである。本発明は、こうした
目的で緩和時間T1,T2を測定する技術として特に適
したものである。
【0022】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0023】
【実施例】
実施例1 図3に本発明を実施するためのパルスシーケンスを示
す。このシーケンスは、西瓜の糖度分布を測定するため
に、西瓜内の緩和時間分布を測定した際に用いたシーケ
ンスである。図3において、選択性90°パルスおよび
選択性180°パルス等のRFパルスは、1500Hz
の帯域幅を持っているものである。また勾配磁場Gx,
Gyの強度は3.6mT/mとし、勾配磁場Gzの強度
は2.0mT/mとした。ここで勾配磁場Gx,Gyお
よびGzは、夫々相互に直交するx,y,z方向に磁場
を印加するものであることを示している(後記図4参
照)。また図面には現れていないが、信号を収集するA
/D変換器のサンプリング速度は、25kHzとし、サ
ンプリングポイント数は256とした。
【0024】図3に示したシーケンスによって、直径:
30cmの西瓜におけるNMR緩和時間を測定した。こ
のときの西瓜と勾配磁場との位置関係を図4に示す。図
4において、西瓜中に仮想線で棒状に示した領域IIが、
前記図3に示したシーケンスによって選択されて緩和時
間T1,T2を測定する領域(但し、この領域内の複数
の部位)に相当することになる。この棒状領域は、1c
m×1cm×30cm(西瓜の長さ)であり、当該領域
は図3における2つのRFパルスの周波数や帯域幅と、
勾配磁場の強度等から一意的に決定されるものである。
【0025】このスピン−格子緩和時間(T1)を測定
するに当たって、TEを40ミリ秒とし、TRを1秒と
2秒に設定した。またスピン−スピン緩和時間(T2)
を測定するに当たっては、TRを2秒に設定し、TEを
40ミリ秒と200ミリ秒に設定した。尚TRが2秒で
Teが40ミリ秒という条件は、緩和時間T1,T2の
双方に共通の条件であるので、現実的にはこの条件に関
する限りでは緩和時間T1,T2の両方を一度の操作に
よって測定することができることになる。
【0026】上記の条件で測定に要した時間は、5秒で
あった。緩和時間T1,T2は、夫々で得られた信号強
度を前記した(4)式[または(1),(2)式]に適
用することによって求めることができる。また1シリー
ズの測定で得られるデータポイント数は256であった
が、代入する前に近傍の10点をひとまとめとし、それ
らの平均値を代表値として、代入の際に用いるデータポ
イント数を25とした。従って、選択した棒状領域の長
さ方向の分解能は、300mm/25=12mmとな
り、10mm×10mm×12mmの分解能で棒状領域
内の複数部位の緩和時間T1,T2の分布が求められる
ことになる。上記の手順で測定された信号強度分布(周
波数と信号強度の関係)の例を図5に示す。またこの図
5に代表される各種信号強度分布に基づいて求められた
緩和時間T1,T2から換算された糖度の棒状領域にお
ける分布図を図6に示す。これらの図において、例えば
前記図4の部位13は、図6における符号13の部分
(図5における周波数領域が0Hz付近の10ポイン
ト)に対応しており、同じく図4の部位2は、図6にお
ける符号2の部分(図5における周波数領域が−10H
z付近の10ポイント)に対応している。
【0027】実施例2 前記図3に示したパルスシーケンスを採用し、西瓜と勾
配磁場の関係を図7の様に配置し、また勾配磁場Gx,
Gy,Gz等のパラメータの値を適切に変更することに
よって、図7に示した様に緩和時間を測定する棒状領域
を、2個の西瓜に亘って設定することができた。従っ
て、この方法では2個の西瓜の緩和時間、即ち糖度分布
を同時に測定することができた。このとき1個当たりの
測定時間は、実施例1のときの半分の2.5秒にまで短
縮することができた。
【0028】尚前記図4および図7から明らかである
が、緩和時間T1,T2を測定する棒状領域の位置につ
いては任意に設定することができ、例えば西瓜において
は極方向(図4)または赤道方向(図7)のいずれも採
用できるものである。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
試料の複数の部位の緩和時間を短時間で測定することが
できる様になった。従って本発明は、例えば西瓜等の内
部品質をオンライン計測する方法として極めて有用であ
り、西瓜の様に従来抜き取りで破壊検査を行なわなけれ
ばならなかった農産物を初めとして、海産物、食品、工
業製品等に対しても非破壊で全数を検査することが可能
となり、NMRを用いた非破壊検査の適用範囲が拡大で
きることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方法におけるパルスシーケンス図である。
【図2】図1に示したパルスシーケンスによって緩和時
間が測定される西瓜内部領域を模式的に示した図であ
る。
【図3】本発明方法を実施するためのパルスシーケンス
を示す図である。
【図4】図3に示したパルスシーケンスによって緩和時
間を測定する西瓜内部領域を模式的に示した図である。
【図5】本発明方法による信号強度分布例を示すグラフ
である。
【図6】本発明による測定領域の位置と糖度の関係を示
すグラフである。
【図7】本発明の他の実施例における緩和時間測定領域
を模式的に示した図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核磁気共鳴における緩和時間を測定する
    に当たり、静磁場発生装置内に配置された測定対象物に
    選択性90°パルスおよび第1の勾配磁場を印加し、次
    に予め定めた時間(TE/2)後に、選択性180°パ
    ルスと、前記第1の勾配磁場と直交する方向の第2の勾
    配磁場を印加し、更に前記選択性180°パルスの印加
    から予め定めた前記時間(TE/2)後に、前記第1お
    よび第2の勾配磁場のいずれにも直交する方向の第3の
    勾配磁場を印加しながら核磁気共鳴信号を受信し、この
    受信信号をアナログ/デジタル変換した後フーリエ変換
    を施し、引き続き(a)スピン−格子緩和時間(T1)
    を測定する場合には、上記一連の操作の繰り返し時間
    (TR)を変化させながら、(b)スピン−スピン緩和
    時間(T2)を測定する場合には、前記時間TEを変化
    させながら、上記一連の操作による測定を繰り返し、こ
    うして得られる信号強度の前記時間TRおよび/または
    TEに対する変化を解析することによって、棒状領域内
    の複数部位の緩和時間(T1および/またはT2)を測
    定することを特徴とする核磁気共鳴緩和時間の測定方
    法。
JP1034796A 1996-01-24 1996-01-24 核磁気共鳴緩和時間の測定方法 Withdrawn JPH09203715A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266950A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Tokyo Univ Of Marine Science & Technology 生鮮野菜・果実類の凍結ダメージの評価方法
CN104215652B (zh) * 2014-08-21 2016-08-31 中国石油天然气股份有限公司 确定油气饱和度的方法和装置
JP2019144051A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 日本ポリプロ株式会社 熱可塑性樹脂の定量測定方法

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