JPH0919680A - 水質浄化剤およびその製造方法 - Google Patents

水質浄化剤およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0919680A
JPH0919680A JP19258795A JP19258795A JPH0919680A JP H0919680 A JPH0919680 A JP H0919680A JP 19258795 A JP19258795 A JP 19258795A JP 19258795 A JP19258795 A JP 19258795A JP H0919680 A JPH0919680 A JP H0919680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
purifying agent
water purifying
water
cao
compd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19258795A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Ishikawa
邦男 石川
Hideo Igami
英雄 居上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical KENSETSU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP19258795A priority Critical patent/JPH0919680A/ja
Publication of JPH0919680A publication Critical patent/JPH0919680A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経済的にかつ効果的にりん・色度・重金属を
除去できる水質浄化剤を提供する。 【構成】 オートクレーブによって水熱合成されたCa
O−SiO2系の加熱脱水させた無水物であることを特
徴とする。 【効果】 りん・色度・重金属等の除去ならびに臭気成
分の除去に効果がある。しかも原料は未利用資源のリサ
イクルによるため経済性も優れた素材であり、なおかつ
素材の製造時に有害物質の混入の恐れがないために、材
料に使用に伴う安全性も確保される利点がある。水のp
Hが中性域でも吸着能が大きく、従来の活性アルミナ
(りんの吸着能が高まるpHが4以下で使用する必要が
ある)に比較して広いpH領域で使用できる。また、本
発明による材料は、独特の微細な気孔組織を有し、水処
理以外の有害ガス成分の除去等にも効果的なため、水処
理以外の用途の拡大も期待できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は水質浄化剤、さらに詳細に
は建材等の製造の過程で生ずる廃棄物を利用するととも
に、特にりん・色度・重金属類の除去性に優れた水質浄
化剤に関する。
【0002】
【従来技術および問題点】水質浄化としてのりんの除去
は、閉鎖性水域における富栄養化防止のため重要であ
る。このようなりんの除去技術には生物学的な除去、凝
集剤を使用した浄化方法、吸着剤を使用した方法などが
ある。一方、海域の環境基準として窒素・りんの濃度が
定められたことにより、これまでの除去方法では対応で
きない低濃度までの除去技術の開発が急務になってい
る。
【0003】また、都市用水としての下水処理水の再利
用も行なわれるようになってきており、アオコをはじめ
とした藻類の発生に対する懸念から窒素・りんの除去は
重要な課題となっている。従来このようなりんの除去技
術には、生物学的な除去、凝集剤を用いた浄化方法、吸
着剤を用いた方法などがあるのは前述のとおりである
が、簡易に除去方式を導入できることから、吸着剤を用
いることが多い。
【0004】このような吸着剤としては、アニオンであ
るりん酸イオンを選択的に吸着できる活性アルミナや、
鹿沼土を用いた水質浄化を行なうことが検討されてい
る。しかしながら処理効果、経済性の面から十分とは言
い難いのが現状である。
【0005】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、経済的にかつ効果的にりん・色度・重金属を除
去できる水質浄化剤を提供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による水質浄化剤は、オートクレーブによっ
て水熱合成されたCaO−SiO2系の加熱脱水させた
無水物であることを特徴とするものである。
【0007】上記の化合物はゾノトライト(Ca6(S
617))・(OH)2、トバモライト(Ca5(Si6
182))・(4H2O〜8H2O)が代表的水和物と
して知られている。また、オートクレーブによって、水
熱合成された工業薬品としては、現在広く建材として使
用されているALCは、トバモライトを主相とするもの
であり、また、ゾノトライトを主相とする窯業建材、あ
るいは、耐火断熱材料も知られている。
【0008】CaO−SiO2系の水熱合成材料は、6
00℃の温度に加熱することにより、結晶水を放出し
て、結晶度の弱い針状または、リボン状βCaOSiO
2に転移するが、DTAによる測定によると、結晶水の
多いトバモライトは、705℃で脱水し835℃でβC
aOSiO2に転移するが、ゾノトライトは約1000
℃付近で脱水が完了して転移するのであった。βCaO
SiO2は天然鉱物として珪灰石として知られるもので
密度の高い針状の鉱物であり、吸着などに効果のある気
孔の存在しないものであるが、本発明の処理によるβC
aOSiO2は多数の微細気孔を持った綿のような多孔
質のものであることを発見した。
【0009】CaO−SiO2系の現成物がオートクレ
ーブによって、ゾル状態となりゲルして固化した履歴を
持つ水和物は、キセロゲルの状態となり、30〜50Å
の微細気孔組織を内蔵し、比表面積は200m2/gv
という特徴を持つものである。
【0010】建材として使用されているALCは、50
0μ〜5mmという膨大な気孔を持つ多孔質体であるが
加熱によって結晶水が放出されたときに吸着剤として効
果のある微細気孔が出現することを見いだしたものであ
る。
【0011】また、このような材料から生成されるβC
aOSiO2はリボン状の薄いハクヘンの重なったよう
な層状の構造を示し、連結された孔隙として存在するた
めに大きな比表面積を持つ吸着剤として特徴を与えてい
るものである。
【0012】特願昭61−58436号において珪酸カ
ルシウム中のCaOを化学処理によって脱出させ、珪酸
カルシウム結晶形態のまま保持した非晶質シリカとし、
吸着剤や脱臭剤として使用する技術が知られているが、
本発明のように加熱脱水させて形成される気孔とは異な
るものである。
【0013】本発明においては対象となる材料は、AL
Cの生産工程から排出されるもの、あるいは長期建材と
して使用された後の廃棄物を使用目的によって、板状、
塊状の形に加工した後、焼成炉内で600℃以上で加熱
して結晶水を脱出させる等により、経済的に製造するこ
とができるものである。焼成温度は、トバモライト水和
物の場合は800〜900℃の焼成温度範囲がよい。さ
らに温度を上げると焼結が促進されて気孔の閉鎖が起こ
り、1150℃を越えるとβCaOSiO2はαCaO
SiO2となって結晶は粒状化して機能を失うものであ
る。ゾノトライト水和物は、結晶水の脱水が約800℃
まで続くため、1000〜1150℃の間がよい。ま
た、請求項2に示すように一般の水処理剤としては通常
1〜10v/w程度の粒状のものが広く使用されてい
る。1mm未満であると除去効果はよいが、それ自身が
濁りの原因となり、10mmを越えると表面積が低下す
る。最も好ましい範囲は3〜5mmである。さらに上記
の素材を化学的に見るとCaO−SiO2系のオートク
レーブ製品はCaO/SiO2比が0.8〜1.3程度
の範囲にあるが製造工程において少量のポルトランドセ
メントとフライアッシュを加えるものであり、Al23
を4〜5%含むものである。
【0014】浄化剤として作用を考察すると、CaO−
SiO2系水和物が加熱されて結晶水を放出した状態の
βCaOSiO2は、前述のように結合度も極めて弱く
CaOもSiO2も無定形に近いような反応活性の高い
状態にあり、とくに塩基性のCaOは酸性のりん酸化合
物とは容易に反応してCa3(PO42となり、さらに
水と長時間接するとCa3(PO42・Ca(OH)2
なり、不溶性のりん酸カルシウムとして固定するもので
ある。
【0015】SiO2は、この反応系において詳細な反
応は確認できないが、活性のSiO2として存在し、り
ん酸との直接反応は期待できないが、比表面積の拡大に
よる吸着能は、何らかと有効な働きをしてなるものと推
定される。
【0016】本発明による水質浄化剤に藻類の繁殖を防
止するために金属イオンと焼結固着することができる。
このような金属イオンには、チタン、銀、銅等の一種類
以上を使用する。これらの金属イオンは、塩化物、硫酸
塩、硝酸塩等に形となった水溶液を乾燥粒子に吸着させ
た後、脱水乾燥し、さらに焼成して酸化物の形として粒
子表面積に焼結反応によって固着させるものである。ま
た、これらの金属塩の付着量は、処理対象となる水中の
除去物質の含有量によって調整し、過剰の重金属イオン
が逆に水中に再溶解して害を与えないような限度量とな
る。また、銅等の重金属の焼結付着量が少ないと藻類の
繁殖防止効果を発揮できない恐れが生じる。
【0017】水中におけるりん等の除去効果について
は、請求項1に示したものと金属イオンを固着させたも
のとはほとんど差は認められないが、硫化水素の除去に
著しい効果があったものであり、銅、銀等の酸化物が無
定形の形として存在し、多数の気体分子を吸着する親和
性の強い状態にあると考えられる。
【0018】以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】
【実施例1】ALC粒(商品名:ヘーベル、旭化成建材
(株)製)3〜5w/wに整粒した後、800℃の温度
で焼成した無水和物で、かさ比重0.4〜0.45、X
線回折による結晶相はβCaOSiO2であった。
【0020】また、上記ALC粒を3〜5mmに整粒
し、約100℃で乾燥した後、温度20〜22℃の10
%硫酸銅水溶液中に5分間浸漬した後、100℃での乾
燥工程を経て800℃で焼成したCuO付着量は1.5
〜2g/kgであった。
【0021】
【実施例2】前記水質浄化剤を5gを300mlの三角
フラスコに加えた後、標準液200mlを注入して撹拌
し、2時間後に試験水を採取して水質分析を実施した結
果を表1に示す。また、表2には、同様の操作で求めた
りんの等の温吸着量を示す。その比較例として従来の活
性アルミナによる水質浄化剤の値も同表に示した。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による水質
浄化剤は、りん・色度・重金属等の除去ならびに臭気成
分の除去に効果がある。しかも原料は未利用資源のリサ
イクルによるため経済性も優れた素材であり、なおかつ
素材の製造時に有害物質の混入の恐れがないために、材
料に使用に伴う安全性も確保される利点がある。
【0025】さらに本発明による水質浄化剤は、水のp
Hが中性域でも吸着能が大きく、従来の活性アルミナ
(りんの吸着能が高まるpHが4以下で使用する必要が
ある)に比較して広いpH領域で使用できる。また、本
発明による材料は、独特の微細な気孔組織を有し、水処
理以外の有害ガス成分の除去等にも効果的なため、水処
理以外の用途の拡大も期待できるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オートクレーブによって水熱合成されたC
    aO−SiO2系の水和化合物を粒状あるいは塊状に成
    形し、600〜1200℃に温度範囲に焼成されたβC
    aOSiO2を主結晶相とする水質浄化剤。
  2. 【請求項2】前記水質浄化剤がALC建材製品を粒径1
    〜20mmに整粒した後、600〜1200℃の温度で
    焼成させたものである水質浄化剤。
  3. 【請求項3】前記水質浄化剤は、粒子表面に金属化合物
    が焼結被覆されていることを特徴とする請求項1または
    2記載の水質浄化剤。
JP19258795A 1995-07-05 1995-07-05 水質浄化剤およびその製造方法 Pending JPH0919680A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19258795A JPH0919680A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 水質浄化剤およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19258795A JPH0919680A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 水質浄化剤およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0919680A true JPH0919680A (ja) 1997-01-21

Family

ID=16293766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19258795A Pending JPH0919680A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 水質浄化剤およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0919680A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100293536B1 (ko) * 1998-10-23 2001-09-17 전용진 경량기포콘크리트를이용한폐수중의인의제거방법
JP2001521441A (ja) * 1997-04-18 2001-11-06 カボット、コーポレーション エーロゲルの吸着剤としての使用
KR20020070923A (ko) * 2002-08-06 2002-09-11 홍영호 경량기포콘크리트를 이용한 폐수중의 중금속 제거 기술
KR102002775B1 (ko) * 2019-03-14 2019-07-23 최병윤 수처리용 세라믹 볼의 제조방법.

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001521441A (ja) * 1997-04-18 2001-11-06 カボット、コーポレーション エーロゲルの吸着剤としての使用
KR100293536B1 (ko) * 1998-10-23 2001-09-17 전용진 경량기포콘크리트를이용한폐수중의인의제거방법
KR20020070923A (ko) * 2002-08-06 2002-09-11 홍영호 경량기포콘크리트를 이용한 폐수중의 중금속 제거 기술
KR102002775B1 (ko) * 2019-03-14 2019-07-23 최병윤 수처리용 세라믹 볼의 제조방법.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5905669B2 (ja) 有害物質の処理材及び有害物質の処理方法
Sarkar et al. Synthesis of mesoporous geopolymeric powder from LD slag as superior adsorbent for Zinc (II) removal
TWI597243B (zh) Hazardous material handling materials and methods of their manufacture, handling of hazardous materials
WO2007069351A1 (ja) 吸着剤含有常温固化組成物、吸着剤含有成形体、吸着剤含有建材及び舗装用注入材
JP2003513779A (ja) シリケート/アルミネート材料
Onutai et al. Removal of Pb2+, Cu2+, Ni2+, Cd2+ from wastewater using fly ash based geopolymer as an adsorbent
Zhang et al. The effect and mechanism of Si/Al ratio on microstructure of zeolite modified ceramsite derived from industrial wastes
Onutai et al. The adsorption of cadmium ions on fly ash based geopolymer particles
KR100845521B1 (ko) 인공습지용 담체 및 그 제조방법
CN105498683A (zh) 一种用于含氟污水净化的改性粘土矿物材料的制备方法
JPH0919680A (ja) 水質浄化剤およびその製造方法
JP5665891B2 (ja) リン回収剤とその製造方法
JP2012214591A (ja) フッ素含有無機系廃棄物を用いる土壌固化材の製造方法及び得られた土壌固化材並びに同土壌固化材を用いる軟弱な土壌の固化方法
JPH0620542B2 (ja) 廃水処理剤の製造方法
JP3420081B2 (ja) ゴミ焼却灰からの吸着剤の製造方法
JP3724062B2 (ja) 廃棄物処理材および廃棄物処理方法
RU2682599C1 (ru) Способ получения сорбента на минеральной основе
JP4718155B2 (ja) 脱臭性複合組成物の製造方法
Wajima A novel adsorbent formed from blast furnace slag by alkali fusion for phosphate ions removal
JP4753182B2 (ja) フッ素含有排水の処理方法
JPH0810739A (ja) 廃棄物処理材および廃棄物処理方法
JPH0221941A (ja) リン吸着剤及びその製造方法
KR950006630B1 (ko) 공기 정화제의 제조방법
JP4149588B2 (ja) フイリプサイトを主体とする合成ゼオライトと鎖状粘土鉱物とからなる複合材およびその製造方法
JP4189624B2 (ja) 揮発性有機化合物分解用燃焼触媒