JPH09191910A - 観音開き型中留構造 - Google Patents

観音開き型中留構造

Info

Publication number
JPH09191910A
JPH09191910A JP22961196A JP22961196A JPH09191910A JP H09191910 A JPH09191910 A JP H09191910A JP 22961196 A JP22961196 A JP 22961196A JP 22961196 A JP22961196 A JP 22961196A JP H09191910 A JPH09191910 A JP H09191910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
folding
accessory
double
interference
outer plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22961196A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Taguchi
秀夫 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP22961196A priority Critical patent/JPH09191910A/ja
Publication of JPH09191910A publication Critical patent/JPH09191910A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buckles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の折畳み部を外板より拡開するだけで、
共に第2の折畳み部を外板より拡開し得て操作性が良好
になる観音開き型中留構造を提供する。 【解決手段】 装身具の一端部に一方の中板104の一
端部を連結した第1の折畳み部100と、装身具の他端
部に他方の中板105の一端部を連結した第2の折畳み
部101と、第1の折畳み部100を外板103に係脱
可能に係合する係止機構V1と、第1の折畳み部100
に設けられて第2の折畳み部101に向けて突出する干
渉突起102とを備え、第1の折畳み部100と第2の
折畳み部101が外板103に折り畳まれた位置より、
係止機構V1による係止を解除して第1の折畳み部10
0を外板103より拡開する動作に連動して、干渉突起
102を第2の折畳み部101に干渉させて外板103
より拡開させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腕時計の時計バン
ド、ブレスレット、ネックレス等の装身具の観音開き型
中留構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の腕時計の時計バンドの観音開き型
中留構造としてプッシュ中留構造がある。このプッシュ
中留構造の中留機構90にあっては、図37、図38に
示すように中留枠70のプッシュボタン装入部71に、
一端側から一方のプッシュボタン72が、他端側から他
方のプッシュボタン73がそれぞれ挿入してあって、一
方のプッシュボタン72の元側ばね受け部79Aと他方
のプッシュボタン73の先側ばね受け部79Bとの間及
び一方のプッシュボタン72の先側ばね受け部79Bと
他方のプッシュボタン73の元側ばね受け部79Aとの
間に、それぞれスプリング74が介装してあり、これら
のスプリング74の付勢力により一方及び他方のプッシ
ュボタン72、73は互いに離間されていて、一方のプ
ッシュボタン72のストッパ部78は一方の抜け止めピ
ン77Aに、他方のプッシュボタン73のストッパ部7
8は他方の抜け止めピン77Bにそれぞれ当接してい
る。
【0003】そして、一方及び他方のプッシュボタン7
2、73の係合部77は互いに対向していて、これらで
中留側係合部を構成している。また、プッシュボタン7
2、73の押し部75Aが、プッシュボタン装入部71
外方に突出している。
【0004】そして、上記のように構成されたプッシュ
中留構造の中留機構90は観音開き構成である中折れ機
構80を有する時計バンド構造に取り付けられている。
この観音開き構成である中折れ機構80は、係合ピン8
3を有する外板84の一端部に一方の中板85を、外板
84の他端部に他方の中板86の一端部をそれぞれ枢着
して構成されており、この中折れ部材80の一方の中板
85の他端部は中留機構90の中留枠70の一方の連か
ん駒連結部(図示せず)に枢着されていて、この中留枠
70の他方の連かん駒連結部88に一方の時計バンド8
2の端部の連かん駒82Aが連結されている。他方の中
板86の他端部は他方の時計バンド81の端部の連かん
駒81Aに連結されている。
【0005】そして、腕時計を手首に沿わせた後に、他
方の中板86を外板84側に畳み、その後に一方の中板
85を外板84側に折り畳んで、この中板85の端部で
他方の中板86の端部を押さえ込み、係合ピン83を前
記中留側係合部、すなわち一方及び他方のプッシュボタ
ン72、73の互いに対向する係合部77に係合して腕
時計を手首に装着する。
【0006】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、一方及び他方のプッシュボタン72、73の押し部
75Aを親指と人差し指で挟んで内側に押すことによ
り、一方及び他方のプッシュボタン72、73をスプリ
ング74に抗して移動させることにより係合部77間を
開いて係合を解除し、この状態で、一方の中板85を外
に開いて、この中板85の端部による他方の中板86の
端部への押さえ込みを解除し、その後に、中留機構90
を操作した手で他方の中板86を開く。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
時計バンドの観音開き型中留構造にあっては、腕時計を
手首より外す場合に、一方及び他方のプッシュボタン7
2、73の押し部75Aを操作した親指と人差し指で一
方の中板85を外に開いて、この中板85の端部による
他方の中板86の端部への押さえ込みを解除し、その後
に、中留機構90を操作した手で他方の中板86を開く
ようにして観音開きする必要があり、操作性が悪いとい
う問題点があった。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであり、その目的とするところは、第1の折畳み
部の係止機構を解除して、第1の折畳み部を外板より拡
開するだけで、共に第2の折畳み部を外板より拡開する
ことが可能になって、1回の操作で第1、第2の折畳み
部を観音開きすることができ、操作性が良好になる観音
開き型中留構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明に係わる観音開き型中留構造は、
装身具の一端部に一方の中板の一端部を連結した第1の
折畳み部と、装身具の他端部に他方の中板の一端部を連
結した第2の折畳み部とを備え、前記一方の中板の他端
部を外板の一端部に連結し、前記他方の中板の他端部を
前記外板の他端部に連結した観音開き型中留構造におい
て、前記第1の折畳み部を前記外板と係脱可能に係合す
る係止機構を含み、前記第1の折畳み部は、前記第2の
折畳み部に向けて突出する干渉突起を備え、前記第1の
折畳み部と前記第2の折畳み部が前記外板に折り畳まれ
た位置より、前記係止機構を解除して前記第1の折畳み
部を前記外板より拡開する動作に連動して、前記干渉突
起を前記第2の折畳み部に干渉させて前記外板より拡開
させる連動拡開機構を備えたことを特徴とする。
【0010】かかる構成により、第1の折畳み部と第2
の折畳み部とを外板に折り畳み、第1の折畳み部と外板
の間に付設された係止機構より、第1の折畳み部と外板
とを係合させ、観音開き型の中留が閉じる。ここで、第
1の折畳み部を外板より拡開すると、その動作に連動し
て、連動拡開機構により第2の折畳み部が共に外板より
拡開する。
【0011】詳しくは、第1の折畳み部は、第2の折畳
み部に向けて突出した干渉突起を備えている。第1の折
畳み部を外板より拡開すると、干渉突起が第2の折畳み
部に干渉し、第2の折畳み部を外板より拡開する方向
に、すなわち装身具の表側に向けて付勢する。よって、
第2の折畳み部が第1の折畳み部と共に外板より拡開す
る。
【0012】上記のように、第1の折畳み部の係止機構
を解除して、第1の折畳み部を外板より拡開するだけ
で、共に第2の折畳み部が外板より拡開するので、観音
開き型の中留を一回の操作で開くことができる。よっ
て、観音開き型の中留を開く操作を、簡便にすることが
できる。
【0013】また、上記の目的を達成するために、請求
項2の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1記
載の観音開き型中留構造において、前記第1の折畳み部
における前記装身具の一端部と前記一方の中板の一端部
との間に表カバーを連結し、前記表カバーの裏側に前記
干渉突起を配した。
【0014】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、第1の折畳
み部と第2の折畳み部が外板に折り畳まれた位置におい
て、干渉突起は、第2の折畳み部に干渉するために、第
2の折畳み部と近接した位置にあることが望まれる。か
かる干渉突起は、第1の折畳み部の表カバーの裏側に設
けることが好ましい。
【0015】前記表カバーは、第1の折畳み部と第2の
折畳み部が外板に折り畳まれた位置において、第2の折
畳み部の表側に位置して、第2の折畳み部が外板より拡
開する動作を抑止する。すなわち、表カバーは、第2の
折畳み部の表側に近接して、第2の折畳み部を外板に押
さえ込む。
【0016】よって、干渉突起を表カバーの裏側に付設
すれば、第1の折畳み部と第2の折畳み部が外板に折り
畳まれたとき、干渉突起を、確実に第2の折畳み部に近
接したところを位置させることができる。したがって、
干渉突起を表カバーの裏側に付設すれば、容易に、かつ
確実に干渉突起を第2の折畳み部に干渉させることがで
きる。さらにまた、表カバーの裏側に干渉突起を設ける
ことにより、携帯者の視野より干渉突起を隠し、干渉突
起の存在によって装身具の美観を低下させることを防ぐ
ことができる。
【0017】また、上記の目的を達成するために、請求
項3の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1又
は請求項2記載の観音開き型中留構造において、前記干
渉突起が、前記第2の折畳み部における前記装身具の他
端部に他方の中板の一端部を連結した連結端部に干渉す
るように構成した。
【0018】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、第1の折畳
み部と第2の折畳み部が外板に折り畳まれたとき、第2
の折畳み部において、最も第1の折畳み部に寄って位置
するのは連結端部である。よって、第1の折畳み部の干
渉突起を第2の降り畳み部に干渉させようとすれば、第
2の折畳み部の連結端部が最も干渉させやすい。すなわ
ち、第2の折畳み部の連結端部であるならば、容易に、
かつ確実に突起干渉を干渉させることができる。
【0019】また、上記の目的を達成するために、請求
項4の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項3記
載の観音開き型中留構造において、前記連結端部に、前
記第2の折畳み部における前記装身具の他端部に他方の
中板の一端部との間に連結される連結駒を設け、前記連
結駒に前記第1の折畳み部に向けて突出する干渉用凸部
を形成し、前記干渉用凸部の裏面を前記干渉突起に干渉
させた。
【0020】かかる構成により、上記した請求項3(請
求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し得るばかり
か、第2の折畳み部に第1の折畳み部に向けて突出する
干渉用凸部が付設され、干渉突起を干渉用凸部の裏面に
干渉させたので、容易に、かつ確実に干渉突起を第2の
折畳み部に干渉させることができる。
【0021】また、上記の目的を達成するために、請求
項5の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の観音開き型中留構造にお
いて、前記干渉突起が、装身具長手方向に沿って移動可
能に設けられ、且つ弾性付勢手段によって前記第2の折
畳み部に向けて付勢される。
【0022】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、第2の折畳
み部が外板に折り畳まれた後、第1の折畳み部を外板に
向けて折り畳む過程において、第1の折畳み部の干渉突
起は、まず第2の折畳み部に当接し、弾性付勢手段の付
勢力に抗しつつ装身具長手方向に沿って第1の折畳み部
に向けて引っ込む。さらに第1の折畳み部を外板に向け
て移動させると、干渉突起は、第2の折畳み部を越え
る。すると、弾性付勢手段の付勢力によって、干渉突起
は、第2の折畳み部に向けて突出し、第2の折畳み部の
裏側に位置する。
【0023】これにより、第1の折畳み部と第2の折畳
み部とを外板に折り畳む際、第1の折畳み部の干渉突起
を第2の折畳み部の裏側に容易に位置させることができ
る。よって、容易に、かつ確実に干渉突起を第2の折畳
み部に干渉させることができる。
【0024】かかる構成は、第1の折畳み部を外板に係
止させれば、第1の折畳み部によって第2の折畳み部が
外板に押さえ込まれる観音開き型中留に適している。
【0025】また、上記の目的を達成するために、請求
項6の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1乃
至請求項5のいずれかに記載の観音開き型中留構造にお
いて、前記表カバーの裏側に装身具長手方向に沿って干
渉突起収容部を設け、前記干渉突起収容部に前記干渉突
起および前記干渉突起を前記第2の折畳み部に向けて付
勢する弾性付勢手段を挿入して配した。
【0026】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、装身具長手
方向に沿って移動可能で且つ第2の折畳み部に向けて付
勢される干渉突起を、表カバーの裏側に容易に付設する
ことができる。
【0027】また、上記の目的を達成するために、請求
項7の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1乃
至請求項6のいずれかに記載の観音開き型中留構造にお
いて、前記係止機構が前記表板に付設されるプッシュ係
止機構であり、前記プッシュ係止機構は、前記表板に装
身具短手方向に沿って設けられた挿入空間と、前記挿入
空間内部に装身具短手方向に沿って滑動可能に配される
プッシュボタンと、前記プッシュボタンに設けられたボ
タン側係合部と、装身具短手方向に沿って前記プッシュ
ボタンを外方に向けて付勢するボタン側弾性付勢手段
と、前記外板に設けられた外板側係合部とを備え、前記
ボタン側弾性付勢手段により前記ボタン側係合部が前記
外板側係合部に向けて付勢されて、前記ボタン側係合部
と前記外板側係合部とが係合し、前記プッシュボタンを
前記ボタン側弾性付勢手段の付勢に抗して指圧すると、
前記ボタン側係合部が前記外板側係合部より離間して係
合が解除されるものであり、前記挿入空間の一部に前記
干渉突起を装身具長手方向に沿って移動可能に設け、且
つ前記弾性付勢手段によって前記第2の折畳み部に向け
て付勢させた。
【0028】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、プッシュ係
止機構におけるプッシュボタンの挿入空間の一部を、干
渉突起、およびこの干渉突起を付勢する弾性付勢手段と
を挿入して配設する干渉突起挿入部として利用したこと
により、プッシュ係止機構に要するスペースが、主とし
て挿入空間に要する装身具短手方向に沿ったスペースに
なる。このプッシュ係止機構に要するスペースと、干渉
突起挿入部に要する装身具長手方向に沿ったスペースと
を平面的に重ねることができるので、プッシュ係止機構
と干渉突起挿入部双方に要するスペースを大幅に小さく
することができる。これは、プッシュ係止機構と干渉突
起を備える表板を小型にできることを意味する。延いて
は、観音開き型中留構造を小型にすることができる。
【0029】また、挿入空間内部に装身具短手方向に沿
って相対して一方のプッシュボタンと他方のプッシュボ
タンを挿入し、一方および他方のプッシュボタンそれぞ
れを外板側係合部に係合させた両プッシュ係止機構の場
合、一方および他方のプッシュボタンの間に干渉突起と
弾性付勢手段とを配すると、必要とするスペースを大幅
に小さくすることができる。このとき、弾性付勢手段
は、干渉突起とプッシュボタンとの間に配置して、干渉
突起とプッシュボタンとの間で撓められるようにすると
良い。
【0030】また、上記の目的を達成するために、請求
項8の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の観音開き型中留構造にお
いて、前記第1の折畳み部に装身具長手方向に沿って移
動可能に設けられた前記干渉突起と、前記干渉突起を前
記第1の折畳み部に没入する方向に付勢する弾性付勢手
段と、前記第1の折畳み部に配されるプッシュボタンと
を備え、前記プッシュボタンを指圧により、前記第1の
折畳み部に没入した前記干渉突起を、前記弾性付勢手段
の付勢に抗して移動させて、前記第1の折畳み部より突
出させるカム手段を備えた。
【0031】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、プッシュボ
タンを指圧しない限り、干渉突起は弾性付勢手段の付勢
力により第1の折畳み部に没入される。第1の折畳み部
と第2の折畳み部が外板に折り畳まれた位置において、
プッシュボタンを指圧すると、カム手段により、第1の
折畳み部に没入した干渉突起が、弾性付勢手段の付勢力
に抗して装身具長手方向に沿って移動し、第1の折畳み
部より突出する。次いで、第1の折畳み部を外板より拡
開すると、突出した干渉突起が第2の折畳み部に干渉
し、第2の折畳み部を外板より拡開する方向に、すなわ
ち装身具の表側に向けて付勢する。よって、第2の折畳
み部が第1の折畳み部と共に外板より拡開する。プッシ
ュボタンより指を放せば、再び干渉突起は弾性付勢手段
の付勢力により第1の折畳み部に没入する。
【0032】このように、プッシュボタンを指圧しない
限り、干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折
畳み部に没入されるので、携帯者の視野より干渉突起を
隠すことができる。よって、装身具の美観が向上する。
【0033】また、第1の折畳み部と第2の折畳み部と
を外板に折り畳むとき、干渉突起が第2の折畳み部に当
接しないので、干渉突起の摩耗、あるいは曲りやおれを
防ぐことができる。よって、長期にわたり、連動拡開機
構を良好に機能させることができる。
【0034】また、上記の目的を達成するために、請求
項9の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の観音開き型中留構造にお
いて、前記係止機構が前記第1の折畳み部に付設される
プッシュ係止機構であり、前記プッシュ係止機構は、前
記表板に装身具短手方向に沿って設けられた挿入空間
と、前記挿入空間内部に装身具短手方向に沿って滑動可
能に配されるプッシュボタンと、前記プッシュボタンに
設けられたボタン側係合部と、装身具短手方向に沿って
前記プッシュボタンを外方に向けて付勢するボタン側弾
性付勢手段と、前記外板に設けられた外板側係合部とを
備え、前記ボタン側弾性付勢手段により前記ボタン側係
合部が前記外板側係合部に向けて付勢されて、前記ボタ
ン側係合部と前記外板側係合部とが係合し、前記プッシ
ュボタンを前記ボタン側弾性付勢手段の付勢に抗して指
圧すると、前記ボタン側係合部が前記外板側係合部より
離間して係合が解除されるものであり、前記第1の折畳
み部に装身具長手方向に沿って移動可能に設けられた前
記干渉突起と、前記干渉突起を前記第1の折畳み部に没
入する方向に付勢する弾性付勢手段とを備え、前記プッ
シュボタンを指圧により、前記第1の折畳み部に没入し
た前記干渉突起を、前記弾性付勢手段の付勢に抗して移
動させて、前記第1の折畳み部より突出させるカム手段
を備える。
【0035】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、プッシュ係
止機構におけるプッシュボタンを指圧しない限り、干渉
突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折畳み部に没
入される。第1の折畳み部と第2の折畳み部が外板に折
り畳み、プッシュ係止機構により第1の折畳み部と外板
とを係合させる。第2の折畳み部は、第1の折畳み部に
連結された表板によって外板に押さえ込んでも良いし、
第2の折畳み部と外板の間に第2の係止機構を設けられ
ても良い。
【0036】第1の折畳み部と第2の折畳み部が外板に
折り畳まれた位置において、プッシュボタンを指圧する
と、第1の折畳み部と外板との係合が解除されると同時
に、カム手段により、第1の折畳み部に没入した干渉突
起が、弾性付勢手段の付勢力に抗して装身具長手方向に
沿って移動し、第1の折畳み部より突出する。次いで、
第1の折畳み部を外板より拡開すると、突出した干渉突
起が第2の折畳み部に干渉し、第2の折畳み部を外板よ
り拡開する方向に、すなわち装身具の表側に向けて付勢
する。よって、第2の折畳み部が第1の折畳み部と共に
外板より拡開する。プッシュボタンより指を放せば、再
び干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折畳み
部に没入する。
【0037】このように、プッシュボタンの指圧によ
り、第1の折畳み部と外板との係合を解除させると同時
に、第1の折畳み部に没入した干渉突起と第2の折畳み
部に向けて突出させ連動拡開機構を機能させるものであ
る。
【0038】プッシュボタンを指圧しない限り、干渉突
起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折畳み部に没入
されるので、携帯者の視野より干渉突起を隠すことがで
きる。よって、装身具の美観が向上する。
【0039】さらにまた、第1の折畳み部と第2の折畳
み部とを外板に折り畳むとき、干渉突起が第2の折畳み
部に当接しないので、干渉突起の摩耗、あるいは曲りや
おれを防ぐことができる。よって、長期にわたり、連動
拡開機構を良好に機能させることができる。
【0040】また、上記の目的を達成するために、請求
項10の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項9
記載の観音開き型中留構造において、前記挿入空間の一
部に前記干渉突起を装身具長手方向に沿って移動可能に
設け、かつ前記弾性付勢手段によって前記第2の折畳み
部に向けて付勢させた。
【0041】かかる構成により、上記した請求項9(請
求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し得るばかり
か、プッシュ係止機構に要するスペースと、干渉突起、
およびこの干渉突起を付勢する弾性付勢手段とを挿入し
て配設するための干渉突起挿入部に要する装身具長手方
向に沿ったスペースとを平面的に重ねることができるの
で、プッシュ係止機構と干渉突起挿入部双方に要するス
ペースを大幅に小さくすることができる。よって、観音
開き型中留構造を小型にすることができる。
【0042】また、挿入空間内に装身具短手方向に沿っ
て相対して一方のプッシュボタンと他方のプッシュボタ
ンを挿入し、一方および他方のプッシュボタンそれぞれ
を外板側係合部に係合させた両プッシュ係止機構の場
合、一方および他方のプッシュボタンの間に干渉突起と
弾性付勢手段とを配すると、必要とするスペースを大幅
に小さくすることができる。このとき、弾性付勢手段
は、干渉突起とプッシュボタンとの間に配置して、干渉
突起とプッシュボタンとの間で撓められるようにすると
良い。
【0043】また、上記の目的を達成するために、請求
項11の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項8
又は請求項9記載の観音開き型中留構造において、前記
カム手段が、前記プッシュボタンに形成されたカム斜面
と、前記干渉突起に形成されて前記カム斜面に摺接する
倣い突起とから成る。
【0044】かかる構成により、上記した請求項8又は
請求項9(請求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し
得るばかりか、簡単な構造でカム手段を構成することが
できる。
【0045】また、上記の目的を達成するために、請求
項12の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項8
又は請求項9記載の観音開き型中留構造において、前記
カム手段を、一方のプッシュボタンの内端部の装身具長
手方向に沿う当接面の装身具の一端部側に位置して装身
具の他端部側に傾斜するカム斜面を有する一方の傾斜カ
ム部と、他方のプッシュボタンの内端部の装身具長手方
向に沿う当接面の装身具の一端部側に位置して装身具の
他端部側に傾斜するカム斜面を有し且つその基部の装身
具長手方向の寸法を前記一方の傾斜カム部の基部より大
きく且つその高さを前記一方の傾斜カム部より低く且つ
その頂端面を前記一方の傾斜カム部の頂端面より大きく
した他方の傾斜カム部と、装身具の他端部側に干渉突起
を有する駒本体の、前記干渉突起とは反対側に中留側係
合部を有する着脱駒の装身具短手方向の両端部に設けた
一方及び他方の倣い傾斜面とから構成し、一方および他
方のプッシュボタンをプッシュボタン装入部にそれぞれ
挿入すると共に、着脱駒装入部に前記着脱駒を挿入し
て、前記着脱駒を弾性付勢手段により装身具の一端側に
付勢して、前記着脱駒を一方及び他方のプッシュボタン
間に挿入し、前記一方の倣い傾斜面を前記一方の傾斜カ
ム部の前記カム斜面に当接すると共に、前記他方の傾斜
カム部の頂端面を前記着脱駒の側面に当接させた。
【0046】かかる構成により、上記した請求項8又は
請求項9(請求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し
得るばかりか、一方及び他方のプッシュボタンを押すこ
とにより、一方のプッシュボタンが内側に移動して、こ
れの傾斜カム部のカム斜面が倣い傾斜面に摺動して前記
着脱駒をこの着脱駒のストローク量の1/2分だけ弾性
付勢手段に抗して押し出す。したがって、他方の傾斜カ
ム部の頂端面が前記着脱駒の側面より外れて、他方の傾
斜カム部のカム斜面の延長上に他方の倣い傾斜面が位置
する。
【0047】そして、他方のプッシュボタンが押し込ま
れることにより、これの傾斜カム部のカム斜面が他方の
倣い傾斜面に摺動して前記着脱駒をこの着脱駒のストロ
ーク量の残りの1/2分弾性付勢手段に抗して押し出
す。このために、前記着脱駒の干渉突起が突出して他方
の折畳み部側に干渉する。
【0048】このように、一方と他方のプッシュボタン
を共に指圧しない限り、第1の折畳み部と外板との係合
が解除されない。よって、意図しない外力が一方と他方
のプッシュボタンのどちらかに負荷されようとも、第1
の折畳み部と外板との係合が解除しないので、観音開き
中留が不用意に開くことがない。
【0049】また、一方と他方のプッシュボタンを共に
指圧しない限り、第1の折畳み部に没入した干渉突起が
第2の折畳み部に向けて完全に突出しないので、携帯者
の視野より干渉突起を隠すことができる。よって、装身
具の美観が向上する。
【0050】また、上記の目的を達成するために、請求
項13の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項8
又は請求項9記載の観音開き型中留構造において、前記
干渉突起を付勢する前記弾性付勢手段により、装身具短
手方向に沿って前記プッシュボタンを外方に向けて付勢
した。
【0051】かかる構成により、上記した請求項8又は
請求項9(請求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し
得るばかりか、干渉突起を付勢する弾性付勢手段が、プ
ッシュボタンを外方に向けて付勢するボタン側弾性付勢
手段を兼ねるので、部品点数を減らすことができる。よ
って、観音開き型中留構造を安価に製造することができ
る。
【0052】また、上記の目的を達成するために、請求
項14の発明に係わる観音開き型中留構造は、請求項1
乃至請求項13のいずれかに記載の観音開き型中留構造
において、前記係止機構を第1の係止機構としたとき、
前記第2の折畳み部と前記外板と係脱可能に係合する第
2の係止機構を備え、前記第2の係止機構が、その内部
に他方の中板を納めて前記外板と前記中板のそれぞれの
外面を同一面とする収納部を有し、前記他方の中板の外
側面あるいは前記収納部の内側面のいずれかに、少なく
とも1つのピボット突起を有し、且つこのピボット突起
に相対する他方の中板の外側面あるいは前記収納部の内
側面のいずれかに、前記ピボット突起が係合するピボッ
ト突起係合部を設けて構成した。
【0053】かかる構成により、上記した請求項1の発
明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、外板と中板
の確実な係止と保持とを行うことができるし、第1の折
畳み部における干渉突起の干渉による付勢によって、第
2の折畳み部と外板との係合が容易に解除される。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0055】(実施例1)本発明に係わる観音開き型中
留構造の実施例1を図1乃至図6に示す。図1は本発明
に係わる観音開き型中留構造の実施例1の斜視図、図2
は観同音開き型中留構造の第1の折畳み部の斜視図、図
3は同音開き型中留構造の初期の折畳み状態の説明図、
図4は同音開き型中留構造の折畳み状態の説明図、図5
は係止機構の作動説明図、図6は同音開き型中留構造の
開放状態の説明図である。
【0056】本発明に係わる観音開き型中留構造は装身
具Sに組み付けられるものであり、この装身具Sは、腕
時計(図示せず)と、この腕時計の一方のバンド取付部
(図示せず)に連結された一方の時計バンド1と、腕時
計の他方のバンド取付部(図示せず)に連結された他方
の時計バンド2とから構成してある。そして、観音開き
型中留構造は、観音開き中折れ機構4と、第1の折畳み
部100と、第2の折畳み部101と、第1の折畳み部
100に設けられた干渉突起102とを備えている。
【0057】前記観音開き中折れ機構4は、外板103
と、一方及び他方の中板104、105とを備えてお
り、外板103は一対の外板形成部材103A、103
Bの中間部を連架ピン106、107で互いに連結して
構成してあり、一方の連架ピン106は外板103の中
央より一端部(右端部)寄りに、他方の連架ピン107
は外板103の中央より他端部(左端部)寄りにそれぞ
れ位置しており、外板形成部材103A、103B間に
は装身具長手方向に沿う空間が形成してあり、この空間
の中央より一端(右端)側が一方の中板収納部108
に、空間の中央より他端(左端)側が他方の中板収納部
109にそれぞれなされている。そして、外板103の
一端部が一方の連結部110に、外板103の他端部が
他方の連結部111にそれぞれなされている。
【0058】そして、外板103の一方の連結部110
には一方の中板104の他端(左端)部が連結ピン11
2により折畳み可能に連結してあり、外板103の他方
の連結部111には他方の中板105の他端(右端)部
が連結ピン113により折畳み可能に連結してある。
【0059】一方の中板104の一端(右端)部には、
この中板104の表面部104Aに対して表方向に略直
角に屈曲した装身具連結部114が形成してあり、この
装身具連結部114の先側には装身具短手方向に沿うピ
ン孔115が形成してある。また、一方の中板104の
一端部には干渉突起102が突設してある。
【0060】すなわち、この干渉突起102は、装身具
連結部114の基部の曲り端部114Aの中央に位置し
ていて、第2の折畳み部101側に突出しており、干渉
突起102の表面部102Aが、一方の中板104の裏
面部104Bと略同一平面内に位置するように干渉突起
102は、この裏面部104B側に寄せてある。
【0061】そして、一方の中板104の一端部の裏面
部104Bには、装身具短手方向に沿う係止溝116及
び凹溝117と、これらの係止溝116と凹溝117に
より形成された係止片部118とが形成してある。そし
て、係止溝116は、一方の中板104が外板103側
に折畳まれた時に、一方の連架ピン106が係脱可能に
係止するものであり、この場合に、係止片部118は図
5に示すように凹溝117側に弾性変形するものであっ
て、一方の連架ピン106と係止溝116と係止片部1
18とで第1の係止機構V1を構成している。
【0062】また、装身具Sの一端部、すなわち、一方
の時計バンド1の端部には先駒124が設けてあり、こ
の先駒124の端部には、この先駒124に設けたピン
孔125と装身具連結部114のピン孔115とに連結
ピン(ばねピン)126を挿入することにより、装身具
連結部114が折畳み可能に連結してあって、これらと
一方の中板104とで第1の折畳み部100が構成して
ある。
【0063】また、他方の中板105の一端(左端)部
には、この中板105の表面部105Aに対して表方向
に略直角に屈曲した装身具連結部119が形成してあ
り、この装身具連結部119の先側には装身具短手方向
に沿うピン孔120が形成してある。そして、他方の中
板105の一端(左端)部の裏面部が、干渉突起102
が干渉する干渉部105Cにしてある。
【0064】そして、他方の中板105の一端部の裏面
部105Bには、装身具短手方向に沿う係止溝121及
び凹溝122と、これらの係止溝121と凹溝122に
より形成された係止片部123とが形成してある。そし
て、係止溝121は、他方の中板105が外板103側
に折畳まれた時に、他方の連架ピン107が係脱可能に
係止するものであり、この場合に、係止片部123は凹
溝122側に弾性変形するものであって、他方の連架ピ
ン107と係止溝121と係止片部123とで第2の係
止機構V2を構成している。
【0065】また、装身具Sの他端部、すなわち、他方
の時計バンド2の端部には先駒127が設けてあり、こ
の先駒127の端部には、この先駒127に設けたピン
孔128と装身具連結部119のピン孔120とに連結
ピン(ばねピン)129を挿入することにより、装身具
連結部119が折畳み可能に連結してあって、これらと
他方の中板105とで第2の折畳み部101が構成して
ある。そして、第1の折畳み部100の一方の中板10
4に設けた干渉突起102と、第2の折畳み部101の
他方の中板104に設けた干渉部105Cとで連動拡開
機構を構成している。
【0066】次に、上記のように構成された観音開き型
中留構造を備えた時計バンド構造を有する腕時計の装着
及びこの装着の解除を説明する。
【0067】まず、装身具である腕時計を手首に沿わせ
た後に、一方の中板104を、これの外板103との枢
着部を支点にして、この外板103に重ね合わせること
により、一方の中板104を一方の中板収納部108に
収納すると共に、係止溝116に一方の連架ピン106
を挿入係止する。この場合、係止片部118は一方の連
架ピン106に干渉して凹溝117側に弾性変形し、一
方の連架ピン106の係止溝116への係止を確実なも
のにする。また、一方の中板104の一端部に設けた干
渉突起102は、一方及び他方の連架ピン106、10
7間を通過し、これら連架ピン106、107より手首
側に位置する。
【0068】次に、他方の中板105を、これの外板1
03との枢着部を支点にして、この外板103に重ね合
わせることにより、他方の中板105を他方の中板収納
部109に収納すると共に、係止溝121に他方の連架
ピン107を挿入係止する。この場合、係止片部123
は他方の連架ピン107に干渉して凹溝122側に弾性
変形し、他方の連架ピン107の係止溝121への係止
を確実なものにする。この場合、他方の中板105の一
端部の裏面の干渉部105Cに、干渉突起102の表面
部102Aが当接する。
【0069】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、図6に示すように一方の中板104を親指と人差し
指で挟んで外方に引っ張ることにより、一方の中板10
4の係止溝116への一方の連架ピン106の係止を解
除し、一方の中板104を外に開らく。
【0070】この一方の中板104の外への開らきによ
り、一方の中板104の干渉突起102が他方の中板1
05の干渉部105Cを外方に押して、他方の中板10
5の係止溝121への他方の連架ピン107の係止を解
除し、他方の中板105を外に開らく。この状態で、前
記腕時計を手首から外す。
【0071】上記した実施例1にあっては、第1の折畳
み部100と第2の折畳み部101とを外板103に折
り畳み、第1の折畳み部100と外板103の間に付設
された第1の係止機構V1より、第1の折畳み部100
と外板103とを係合させ、観音開き中折れ機構4を閉
じる。ここで、第1の折畳み部100を外板103より
拡開すると、その動作に連動して、上記した連動拡開機
構により第2の折畳み部101が共に外板103より拡
開する。
【0072】詳しくは、第1の折畳み部100には、第
2の折畳み部101に向けて突出した干渉突起102が
あり、第1の折畳み部100を外板103より拡開する
と、干渉突起102が第2の折畳み部101に干渉し、
第2の折畳み部101を外板103より拡開する方向
に、すなわち装身具の表側に向けて付勢する。よって、
第2の折畳み部101が、第1の折畳み部100と共に
外板103より拡開する。
【0073】このように、第1の折畳み部100の第1
の係止機構V1を解除して、第1の折畳み部100を外
板103より拡開するだけで、共に第2の折畳み部10
1が外板103より拡開するので、観音開き中折れ機構
4を一回の操作で開くことができる。よって、携帯者に
とって観音開き型中留構造を開く操作を、簡便にするこ
とができる。
【0074】最も一般的な観音開き型中留構造では、第
1の折畳み部100を外板103に係止させれば、第1
の折畳み部100によって第2の折畳み部101は外板
103に押さえ込まれるので、第2の折畳み部101と
外板103とを係合させる手段を付設する必要はない。
【0075】しかしながら、第1の折畳み部100と外
板103との係止手段を第1の係止機構V1としたと
き、第2の係止機構V2で第2の折畳み部101と外板
103と係脱可能に係合しても良い。この場合、第2の
係止機構V2は、干渉突起102の付勢によって、第2
の折畳み部101を外板103との係合が容易に解除さ
れるものであることが好ましい。
【0076】なお、前記干渉突起102は、第1の折畳
み部100のいずこかに設けられていれば良い。装身具
の一端部(時計バンド1)に設けられていても良いし、
一方の中板104の一端部に設けられていても良い。ま
た、干渉突起102は、第2の折畳み部101のいずこ
かに当接して干渉すれば良い。干渉突起102は、装身
具の他端部(時計バンド2)に干渉しても良いし、他方
の中板105の一端部に干渉しても良い。
【0077】また、前記干渉突起102が、第2の折畳
み部101における装身具の他端部に他方の中板105
の一端部を連結した連結端部に干渉するように構成して
あるために、第1の折畳み部100と第2の折畳み部1
01が外板103に折り畳まれたとき、第2の折畳み部
101において、最も第1の折畳み部100に寄って位
置するのは連結端部である。
【0078】よって、第1の折畳み部100の干渉突起
102を第2の折畳み部101に干渉させようとすれ
ば、第2の折畳み部101の連結端部が最も干渉させや
すい。すなわち、第2の折畳み部101の連結端部であ
るならば、容易に、かつ確実に突起干渉102を干渉さ
せることができる。
【0079】この場合、最も単純な方法として示される
のは、第1の折畳み部100と第2の折畳み部101が
外板103に折り畳まれたとき、第1の折畳み部100
の突起干渉102を、第2の折畳み部101の連結端部
の裏側に位置させることである。普遍的な方法として示
されるのは、第1の折畳み部100を外板103より拡
開させるとき、これから干渉突起102が移動しようと
する範囲内に第2の折畳み部101の連結端部を位置さ
せることである。
【0080】また、前記干渉突起101が干渉するの
は、装身具の他端部、他方の中板104の一端部のどち
らか一方、あるいは双方であっても良い。また、干渉突
起102が当接する干渉部105Cは、図示したよう
に、装身具の表側に向けて凹設され、かつ干渉突起10
2に向けて開口した段部として形成することが好まし
い。また、該段部における装身具の表裏方向に沿った深
さは、干渉突起102における装身具の表裏方向に沿っ
た厚み以上であることが好ましい。すると、観音開き中
折れ機構4を閉じた時、図4に示されるように、段部で
ある干渉部105C内部に干渉突起102が位置して、
干渉突起102が外板103の裏側より突出しない。よ
って、干渉突起102を設けようとも、装着感を良好に
保つことができる。
【0081】(実施例2)本発明に係わる観音開き型中
留構造の実施例2を図7乃至図16に示す。図7は本発
明に係わる観音開き型中留構造の実施例2の分解状態の
斜視図、図8は観同音開き型中留構造の表カバーの干渉
突起機構部の分解状態の斜視図、図9は同干渉突起機構
部の一部省略した平面図、図10は同音開き型中留構造
における第1の折畳み部の斜視図、図11は同第1の折
畳み部の縦断面図、図12の(1)〜(3)は同音開き
型中留構造の閉じ作動の説明図、図13は同音開き型中
留構造の解放作動の説明図、図14は観同音開き型中留
構造の表カバーの他の干渉突起機構部の分解状態の斜視
図、図15は同干渉突起機構部の一部省略した平面図、
図16は同干渉突起機構部の縦断面図である。
【0082】本発明の実施例2の観音開き型中留構造
は、上記した実施例1の観音開き型中留構造と同様に装
身具Sに組み付けられるものである。そして、この観音
開き型中留構造は、観音開き中折れ機構4と、第1の折
畳み部100と、第2の折畳み部101と、表カバー1
30と、この表カバー130に設けられた干渉突起機構
部131とを備えている。
【0083】前記観音開き中折れ機構4は、外板133
と、一方及び他方の中板134、135とを備えてお
り、外板133には、その中央より一端(右端)側が一
方の中板収納部136が、中央より他端(左端)側が他
方の中板収納部137がそれぞれ形成してあり、一方の
中板嵌合部136の外板133の中央寄りには連架ピン
138が設けてある。そして、外板133の一端部が一
方の連結部139に、外板133の他端部が他方の連結
部140にそれぞれなされている。
【0084】そして、外板133の一方の連結部139
には一方の中板134の他端(左端)部が連結ピン14
1により折畳み可能に連結してあり、外板133の他方
の連結部140には他方の中板135の他端(右端)部
が連結ピン142により折畳み可能に連結してある。
【0085】そして、一方の中板134の一端部の裏面
部134Bには、装身具短手方向に沿う係止溝154及
び凹溝155と、これらの係止溝154と凹溝155に
より形成された係止片部156とが形成してある。そし
て、係止溝154は、一方の中板134が外板133側
に折畳まれた時に、連架ピン138が係脱可能に係止す
るものであり、この場合に、係止片部156は凹溝15
5側に弾性変形するものであって、連架ピン138と係
止溝154と係止片部156とで係止機構V3を構成し
ている。
【0086】そして、一方の中板134の一端(右端)
部には連結駒143が連結ピン144により揺動可能に
取り付けてあり、この連結駒143には装身具短手方向
に沿うピン孔145が設けてある。
【0087】前記表カバー130は、図7乃至図9に示
すように平面視で四角形状の面部146と、この面部1
46の装身具短手方向の両端に、装身具長手方向に沿う
ように形成された側壁部147、148とを有してお
り、これらの側壁部147、148の基端(右端)側に
はピン孔164が設けてある。また、表カバー130の
面部146の裏側には肉厚部149が形成してあり、こ
の肉厚部149に干渉突起挿入部150が形成してあ
る。この干渉突起挿入部150は長方形状の挿入凹部1
51の装身具短手方向の両端にストッパー移動用凹部1
52を形成して成り、挿入凹部151の一端部は、肉厚
部149の、第2の折畳み部101側の端面149Aに
至り、解放されているし、挿入凹部151の他端部には
端壁部151Aになっている。また、肉厚部149の四
隅にはねじ孔153が設けてある。
【0088】そして、干渉突起挿入部150は、肉厚部
149に被せられてねじ止めされた蓋体157により干
渉突起収容部158を構成しており、この干渉突起収容
部158に干渉突起機構部131が収容してある。
【0089】この干渉突起機構部131は、干渉突起1
59と弾性付勢手段である板ばね160とを備えてお
り、この干渉突起159には、その装身具短手方向の両
端にストッパー部161が形成してある。そして、干渉
突起159と板ばね160とが、干渉突起挿入部150
の挿入凹部151に挿入してあり、ストッパー部161
がストッパー移動用凹部152に挿入してあって、干渉
突起159は板ばね160の付勢力により、第2の折畳
み部101側に付勢されていて、ストッパー部161が
ストッパー移動用凹部152の端面部152Aに衝接
し、干渉突起159が第2の折畳み部101側に突出し
ている。この場合、表カバー130の裏側に干渉突起1
59があるために、携帯者の視野より干渉突起159を
隠し、この干渉突起159の存在によって装身具の美観
を低下させることを防ぐことができる。
【0090】また、装身具Sの一端部、すなわち、一方
の時計バンド1の端部には先駒162が設けてあり、こ
の先駒162の端部には、この先駒162に設けたピン
孔163と連結駒143のピン孔145と表カバー14
6の側壁部147、148のピン孔164とに連結ピン
(ばねピン)165を挿入することにより、一方の中板
104の一端部に連結駒143を介して一方の時計バン
ド1の端部と表カバー146とが折畳み可能に連結して
あって、これらと一方の中板104とで第1の折畳み部
100が構成してある。
【0091】また、他方の中板135の一端(左端)部
には、連結駒166が連結ピン167により揺動可能に
取り付けてあり、この連結駒166の先側には、この連
結駒166の軸線方向に対して略直角に屈曲して第1の
折畳み部100側に突出する干渉用凸部168が突設し
てあり、また、連結駒166の先側には装身具短手方向
に沿うピン孔169が設けてある。
【0092】また、装身具Sの他端部、すなわち、他方
の時計バンド2の端部には先駒170が設けてあり、こ
の先駒170の端部には、この先駒170に設けたピン
孔171と連結駒166のピン孔169とに連結ピン
(ばねピン)172を挿入することにより、他方の中板
134の一端部に連結駒166を介して他方の時計バン
ド2の端部が折畳み可能に連結してあって、これらと他
方の中板135とで第2の折畳み部101が構成してあ
る。
【0093】そして、第1の折畳み部100の表カバー
130に設けた干渉突起159と、第2の折畳み部10
1の連結駒166に設けた干渉用凸部168とで連動拡
開機構Zを構成している。
【0094】次に、上記のように構成された観音開き型
中留構造を備えた時計バンド構造を有する腕時計の装着
及びこの装着の解除を説明する。
【0095】まず、装身具である腕時計を手首に沿わせ
た後に、図12の(1)に示すように他方の中板135
を、これの外板133との枢着部を支点にして、この外
板133に重ね合わせることにより、他方の中板135
を他方の中板収納部137に収納すると共に、この他方
の中板135に他方の時計バンド2を重ね合わせて、連
結駒166の干渉用凸部168を第1の折畳み部100
側に突出させる。
【0096】次に、一方の中板134を、これの外板1
33との枢着部を支点にして、この外板133に重ね合
わせることにより、一方の中板134を一方の中板収納
部136に収納し、干渉突起159の裏面部に干渉用凸
部168が当接する。この状態で、さらに一方の中板1
34を外板133側に押し付けることにより、干渉突起
159の傾斜した裏面部159Aに干渉用凸部168が
滑ることにより干渉突起159が板ばね160に抗して
移動(後退)し、この干渉用凸部168の先部を越えた
時点で、板ばね160の付勢力により干渉突起159が
押し出されて干渉用凸部168の裏面側に当接し、干渉
突起159が干渉用凸部168に係合する。
【0097】これと同時に、係止溝154に連架ピン1
38を挿入係止する。この場合、係止片部156は連架
ピン138に干渉して凹溝155側に弾性変形し、連架
ピン138の係止溝154への係止を確実なものにす
る。
【0098】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、図13に示すように表かバー130を親指と人差し
指で挟んで外方に引っ張ることにより、一方の中板13
4の係止溝154への連架ピン138の係止を解除し、
一方の中板134を外に開らく。
【0099】この一方の中板134の外への開らきによ
り、一方の中板134の干渉突起159が他方の中板1
35の干渉凸部168を外方に押して、他方の中板13
5を外に開らく。
【0100】また、干渉突起機構部131としては、図
14乃至図16に示すような構成にしてもよい。この干
渉突起機構部131における干渉突起173には、その
面部に突起状のストッパー部174が突設してある。そ
して、この干渉突起173が収容される干渉突起挿入部
150は、長方形状の挿入凹部151と、この挿入凹部
151の底面部にストッパー移動用凹部175を形成し
て成り、干渉突起挿入部150は、肉厚部149に被せ
られてねじ止めされた蓋体157により干渉突起収容部
158を構成している。
【0101】そして、干渉突起173と板ばね160と
が、干渉突起収容部158の干渉突起挿入部150の挿
入凹部151に挿入してあり、ストッパー部174がス
トッパー移動用凹部175に挿入してあって、干渉突起
173は板ばね160の付勢力により、第2の折畳み部
101側に付勢されていて、ストッパー部174がスト
ッパー移動用凹部175の端面部175Aに衝接し、干
渉突起173が第2の折畳み部101側に突出してい
る。この場合、表カバー130の裏側に干渉突起173
があるために、携帯者の視野より干渉突起173を隠
し、この干渉突起173の存在によって装身具の美観を
低下させることを防ぐことができる。
【0102】上記した実施例2にあっては、第1の折畳
み部100と第2の折畳み部101とを外板133に折
り畳み、第1の折畳み部100と外板133の間に付設
された係止機構V3より、第1の折畳み部100と外板
133とを係合させ、観音開き中折れ機構4を閉じる。
ここで、第1の折畳み部100を外板133より拡開す
ると、その動作に連動して、上記した連動拡開機構によ
り第2の折畳み部101が共に外板133より拡開す
る。
【0103】詳しくは、第1の折畳み部100は、第2
の折畳み部101に向けて突出した干渉突起159を備
えている。第1の折畳み部100を外板133より拡開
すると、干渉突起159が第2の折畳み部101に干渉
し、第2の折畳み部101を外板133より拡開する方
向に、すなわち装身具の表側に向けて付勢する。よっ
て、第2の折畳み部101が第1の折畳み部100と共
に外板133より拡開する。
【0104】このように、第1の折畳み部100の係止
機構V3を解除して、第1の折畳み部100を外板13
3より拡開するだけで、共に第2の折畳み部101が外
板133より拡開するので、観音開き中折れ機構4を一
回の操作で開くことができる。よって、観音開き型中留
構造を開く操作を簡便にすることができる。
【0105】また、第1の折畳み部100における装身
具の一端部(一方の時計バンド1)と一方の中板134
の一端部との間に表カバー130を連結し、この表カバ
ー130の裏側に干渉突起159を配したことにより、
第1の折畳み部100と第2の折畳み部101が外板1
33に折り畳まれた位置において、干渉突起159は、
第2の折畳み部101に干渉するために、第2の折畳み
部101と近接した位置にあることが望まれる。かかる
干渉突起159は、第1の折畳み部100の表カバー1
30の裏側に設けてある。
【0106】表カバー130は、第1の折畳み部100
と第2の折畳み部101が外板133に折り畳まれた位
置において、第2の折畳み部100の表側に位置して、
第2の折畳み部101が外板133より拡開する動作を
抑止するものである。すなわち、表カバー130は、第
2の折畳み部101の表側に近接して、第2の折畳み部
101を外板133に押さえ込むものである。
【0107】よって、干渉突起159を表カバー130
の裏側に付設すれば、第1の折畳み部100と第2の折
畳み部101が外板133に折り畳まれたとき、干渉突
起159を、確実に第2の折畳み部101に近接したと
ころを位置させることができる。したがって、干渉突起
159を表カバー130の裏側に付設すれば、容易に、
かつ確実に干渉突起159を第2の折畳み部101に干
渉させることができる。
【0108】さらにまた、表カバー130の裏側に干渉
突起159を設けることにより、携帯者の視野より干渉
突起159を隠し、干渉突起159の存在によって装身
具の美観を低下させることを防ぐことができる。
【0109】また、前記第2の折畳み部101における
装身具の他端部に他方の中板135の一端部との間に連
結される連結駒166を設け、この連結駒166に第1
の折畳み部100に向けて突出する干渉用凸部168を
形成し、この干渉用凸部168の裏面を干渉突起159
と干渉させたことにより、容易に且つ確実に干渉突起1
59を第2の折畳み部101に干渉させることができ
る。
【0110】この場合、最も単純な方法として示される
のは、第1の折畳み部100と第2の折畳み部101が
外板133に折り畳まれたとき、第1の折畳み部100
の突起干渉159を、第2の折畳み部101の連結端部
の裏側に位置させることである。普遍的な方法として示
されるのは、第1の折畳み部100を外板133より拡
開させるとき、これから干渉突起159が移動しようと
する範囲内に第2の折畳み部101の連結端部を位置さ
せることである。
【0111】また、干渉突起159が干渉する箇所は、
傷がついたり、摩耗したりする懸念があるので、干渉用
凸部168を備える連結駒166のみを硬質な金属材で
作ることもできる。
【0112】また、前記干渉突起159が、装身具長手
方向に沿って移動可能に設けられ且つ弾性付勢手段であ
る板ばね160によって前記第2の折畳み部101に向
けて付勢されることにより、第2の折畳み部101が外
板133に折り畳まれた後、第1の折畳み部100を外
板133に向けて折り畳む過程において、第1の折畳み
部100の干渉突起159は、まず第2の折畳み部10
1に当接し、板ばね160の付勢力に抗しつつ装身具長
手方向に沿って第1の折畳み部100に向けて引っ込
む。さらに第1の折畳み部100を外板133に向けて
移動させると、干渉突起159は第2の折畳み部101
を越える。すると、板ばね160の付勢力によって、干
渉突起159は第2の折畳み部101に向けて突出し、
第2の折畳み部101の裏側に位置する。
【0113】これにより、第1の折畳み部100と第2
の折畳み部101とを外板133に折り畳む際、第1の
折畳み部100の干渉突起159を第2の折畳み部10
1の裏側に容易に位置させることができる。よって、容
易に且つ確実に干渉突起159を第2の折畳み部101
に干渉させることができる。
【0114】かかる構成は、第1の折畳み部100を外
板133に係止させれば、第1の折畳み部100によっ
て第2の折畳み部101が外板133に押さえ込まれる
観音開き型中留構造に適している。
【0115】また、前記表カバー130に裏側に装身具
長手方向に沿って干渉突起収容部158を設け、この干
渉突起収容部158に干渉突起159、およびこの干渉
突起159を第2の折畳み部101に向けて付勢する板
ばね160を挿入して配したことにより、装身具長手方
向に沿って移動可能で、かつ第2の折畳み部101に向
けて付勢される干渉突起159を、表カバー130の裏
側に容易に付設することができる。
【0116】(実施例3)本発明に係わる観音開き型中
留構造の実施例3を図17乃至図30に示す。
【0117】本発明に係わる観音開き型中留構造は装身
具Sに組み付けられるものであり、この装身具Sは、腕
時計(図示せず)と、この腕時計の一方のバンド取付部
(図示せず)に連結された一方の時計バンド1と、腕時
計の他方のバンド取付部(図示せず)に連結された他方
の時計バンド2と、プッシュ係止機構3と、観音開き中
折れ機構4とから構成されている。
【0118】前記観音開き中折れ機構4は、外板側係合
部である係合ピン35を有する外板36と、一方及び他
方の中板37、38とを備えており、外板36の左端部
及び右端部には連結部36A、36Bが形成してあり、
また、図24に示すように、その中央部に前記係合ピン
35が取り付けてあり、また、この係合ピン35を挟ん
だ左右に中板嵌合部39A、39Bが形成してあり、外
板36の左側部の両側にはピボット突起係合部である係
合孔36Cが設けてある。前記係合ピン35は軸部35
aの先端に傘部35bを形成したものである。
【0119】一方の中板37はその左端部及び右端部に
それぞれ連結部40、41を有しており、左端側には係
合凹部42が形成してある。また、他方の中板38はそ
の左端部及び右端部にそれぞれ連結部48、49を有し
ており、左端側には係合凹部50が形成してある。そし
て、他方の中板38の一端側にはロック機構43が設け
てある。このロック機構43は、図25に示すように中
板38に設けた孔部44の両端部にピボット突起保持部
材45を設け、これらのピボット突起保持部材45でピ
ボット突起46を摺動可能に設け、これらのピボット突
起46間にスプリング47を介装して両ピボット突起4
6を外方に突出させたものである。そして、前記ピボッ
ト突起46と前記係合孔36Cとで第2の係止機構を構
成している。
【0120】そして、前記外板36の右端部に一方の中
板37の端部が連結部36B、40を互いにピン結合し
て連結してあり、外板36の左端部に他方の中板38の
端部がそれぞれ連結部36A、48を互いにピン結合し
て連結してある。そして、一方の中板37の端部には一
方の時計バンド1の端部の駒1Aが連結駒51を介して
連結してあって、これらで第1の折畳み部100を構成
している。
【0121】また、他方の中板38の端部には他方の時
計バンド2の端部の駒2Aに連結駒52を介して連結し
てあって、これらで第2の折畳み部101を構成してい
るし、この連結駒52には干渉用凸部53が設けてあ
る。
【0122】そして、一方の折畳み部100に前記プッ
シュ係止機構3が取り付けてある。すなわち、プッシュ
係止機構3は、中留枠本体3Aと、プッシュボタン機構
部5と、中板拡開手段である連動拡開機構9とを備えて
おり、前記中留枠本体3Aは表板10とカバー11とを
備えているが、この表板10の右側には装身具短手方向
に沿うピン孔10Aが設けてあり、この表板10が、ピ
ン孔10Aを用いて、一方の中板37の端部の連結駒5
1と一方の時計バンド1の端部の駒1Aと共に、連結ピ
ン10Aにより揺動(起伏)可能に連結されている。
【0123】前記表板10は図19の(1)、(2)に
示すように面部12の裏面の装身具長手方向の一端部に
は連結駒挿入部12Bが、他端部には連結部12Aがそ
れぞれ形成してある。また、前記面部12の裏面部には
凹部13と一対の固定ピン係止穴14が形成してある。
【0124】また、前記カバー11は図20に示すよう
に面部15の両端部に壁面部16a、16bを形成して
おり、面部15には孔部17とピン孔18とが形成して
あり、また、左側の壁面部16aには開口部19が形成
してある。
【0125】そして、前記カバー11は、これのピン孔
18に圧入した固定ピン20を表板10の固定ピン係止
穴14に係止してこの表板10に固着されており、孔部
17は凹部13に対向している。そして、カバー11と
表板10とで挿入空間であるプッシュボタン装入部21
が、また、前記カバー11の開口部19を含む挿入空間
の一部である着脱駒装入部30がそれぞれ形成されてい
る。そして、前記プッシュボタン装入部21内には、装
身具短手方向に離間させて前記固定ピン20が配置され
ている。
【0126】前記プッシュボタン機構部5は一方及び他
方の前記プッシュボタン22、23と、2個のスプリン
グ24とを備えており、一方の前記プッシュボタン22
は、図22に示すように端部に押部25Aを形成したボ
タン本体25を有しており、このボタン本体25には装
身具短手方向に沿う開口部26とこの開口部26の端部
に連なるばね収容部26Aとが形成してあって、この開
口部26の先側部には円弧形状の係合部27が形成して
ある。また、ボタン本体25のほぼ中央部には装身具短
手方向に長い長孔よりなるガイド孔28が形成してあ
り、また、ボタン本体25の装身具長手方向の端部がば
ね受け部29になされている。
【0127】また、他方のプッシュボタン23は、図2
1に示すように一方のプッシュボタン22とほぼ同構成
であるために、同構成の部分は同じ符号を付して説明を
省略する。そして、開口部26の先側部には、円弧形状
の係合部27が形成してある。
【0128】そして、プッシュボタン装入部21には、
装身具短手方向の一端側から一方のプッシュボタン22
が、他端側から他方のプッシュボタン23がそれぞれ挿
入してあって、一方のプッシュボタン22のばね収容部
26Aには弾性付勢手段であるスプリング24が収容し
てあり、このスプリング24は他方のプッシュボタン2
3を装身具短手方向の外方に付勢しており、一方のプッ
シュボタン23のガイド孔28には一方の固定ピン20
が貫通していて、この固定ピン20がストッパーになっ
ている。
【0129】また、他方のプッシュボタン23のばね収
容部26Aにはボタン側弾性付勢手段であるスプリング
24が収容してあり、このスプリング24は他方のプッ
シュボタン23を装身具短手方向の外方に付勢してお
り、他方のプッシュボタン22のガイド孔28には他方
の固定ピン20が貫通していて、この固定ピン20がス
トッパーになっている。そして、前記スプリング24の
付勢力により一方及び他方のプッシュボタン22、23
は互いに離間されていて、一方及び他方のプッシュボタ
ン22、23の係合部27は互いに対向していて、これ
らでボタン側係合部を構成している。また、プッシュボ
タン22、23の押し部25Aが、プッシュボタン装入
部21より外方に突出していて、前記表板10の側方に
突出している。
【0130】前記連動拡開機構9は前記着脱駒装入部3
0に設けられた干渉突起である着脱駒31と弾性付勢手
段であるスプリング32Aとから構成してあり、この着
脱駒31は、図23の(1)、(2)に示すように干渉
部である爪部32の基部にストッパー部33を形成した
ものであり、着脱駒31の後端面にはばね受け部34が
形成してある。そして、前記爪部32は、干渉面部32
aとその裏側の斜面32Bとを備えている。
【0131】そして、この着脱駒31は、その爪部32
を前記カバー11の開口部19に摺動可能に挿入して着
脱駒装入部30に設けてあり、この着脱駒31のばね受
け部34と一方及び他方の前記プッシュボタン22、2
3の前記ばね受け部29との間には前記スプリング32
Aが介装されていて、このスプリング32Aのばね力に
より着脱駒31は付勢されて、前記ストッパー部33が
開口部19の端縁部に当接して前記爪部32が前記連結
駒挿入部12B内に突入しており、前記爪部32は表板
10の下方に隠れた状態になっている。
【0132】次に、上記のように構成された観音開き型
中留構造を備えた時計バンド構造を有する腕時計の装着
及びこの装着の解除を説明する。
【0133】まず、装身具である腕時計を手首に沿わせ
た後に、他方の中板38を、これの外板36との枢着部
を支点にして、この外板36に重ね合わせることによ
り、中板38の係合凹部50を外板36の中板嵌合部3
9Aに嵌合係止すると共に、ロック機構43のピボット
突起46を外板36の係合孔36Cに係合する。
【0134】そして、一方の中板37を、これの外板3
6との枢着部を支点にして、この外板36に重ね合わせ
ることにより、中板37の係合凹部42を外板36の中
板嵌合部39Bに嵌合係止すると共に、外板36に設け
た係合ピン35を孔部17に挿入し、この係合ピン35
を前記ボタン側係合部、すなわち一方及び他方の前記プ
ッシュボタン22、23の互いに対向する係合部27に
係合して、前記腕時計を手首に装着する。
【0135】この場合、他方の時計バンド2の端部の連
結駒52の干渉用凸部53に、前記着脱駒31の爪部3
2の裏側の斜面32Bが当接し、さらなる一方の中板3
7の押し込みにより、着脱駒31がスプリング32Aに
抗して後退し、爪部32が干渉用凸部53を越えた時点
でスプリング32Aの付勢力により着脱駒31が前進し
て、爪部32の干渉面部32aが干渉用凸部53に当接
する。この場合、前記連結駒52が前記表板10の連結
駒挿入部12Bに挿入される。
【0136】前記係合ピン35の係合部27への係合
は、この係合ピン35の端部の傘部35bで、一方及び
他方の前記プッシュボタン22、23の係合部27間を
装身具短手方向に互いに離間するように押し開き、係合
ピン35の軸部35aが挿入されると一方及び他方の前
記プッシュボタン22、23の係合部27が前記スプリ
ング24の付勢力により閉じて係合ピン35の軸部35
aに係合することで行われる。
【0137】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、一方及び他方のプッシュボタン22、23の押し部
25Aを親指と人差し指で挟んで内側に押すことによ
り、一方及び他方のプッシュボタン22、23を前記ス
プリング24に抗して移動させることにより前記係合部
27間を開いて係合を解除し、他方の中板37を外に開
いて、他方の中板37の係合凹部42を外板36の中板
嵌合部39Bより外して前記係合ピン35を孔部17よ
り抜き出し、前記プッシュ係止機構3を外板36から外
す。この操作によりこのプッシュ係止機構3の着脱駒3
1の爪部32で、一方の時計バンド1の端部の連結駒5
2の干渉用凸部53を外方向に押すことにより、一方の
中板38を外に開いて、一方の中板38の係合凹部50
を外板36の中板嵌合部39Aより外すと共に、ロック
機構43のピボット突起46を外板36の係合孔36C
より外して一方の時計バンド1と他方の時計バンド2と
の連結を外して行う。
【0138】上記した実施例3にあっては、一方及び他
方のプッシュボタン22、23のプッシュ操作により前
記プッシュボタン22、23の前記係合部27と前記係
合ピン35との係合を解除して前記プッシュ係止機構3
を前記外板36から外した場合に、この動作に連動して
一方及び他方の中板38、37を前記外板36に対して
拡開することができて、1回の操作で一方及び他方の中
板38、37を観音開きすることができて、操作性が良
好になる。
【0139】(実施例4)本発明の実施例4を図27及
び図28に示す。この実施例4にあっては、連動拡開機
構の構成が、上記した実施例3の連動拡開機構9とは異
なり、また、プッシュボタン機構部5の一方及び他方の
プッシュボタン22、23の形状が異なってはいるが他
の構成は同じであるので、同じ部品には同じ符号を付し
て説明を省略する。
【0140】すなわち、一方及び他方のプッシュボタン
22、23の他方の時計バンド2側の端縁部には外方に
向かって拡開するようなカム斜面56A、56Bが形成
してあり、また、連動拡開機構9は、前記着脱駒装入部
30に設けられた干渉突起である着脱駒56と弾性付勢
手段であるスプリング57とから構成してあるが、この
着脱駒56の基部のストッパー部33の装身具短手方向
の両端部にはカム斜面56A、56Bと同じように外方
に向かって拡開するような斜面からなる倣い突起58
A、58Bが形成してあり、ストッパー部33の下側に
はばね受け部59が形成してある。
【0141】そして、前記着脱駒56は、その爪部32
を前記カバー11の開口部19に挿入して着脱駒装入部
30に設けてあり、この着脱駒56はばね受け部59と
前記カバー11の壁面部16aとの間に介装されたスプ
リング57により一方の時計バンド1方向に付勢されて
いて、前記ストッパー部33が一方及び他方の前記プッ
シュボタン22、23のカム斜面56A、56B間に挿
入してあり、倣い突起58A、58Bがカム斜面56
A、56Bに摺接されている。このために、前記着脱駒
56の爪部32は、図28の(1)及び(2)に示すよ
うにプッシュボタン機構部5内に引っ込んでいる。
【0142】したがって、上記した実施例3の場合と同
様に前記腕時計を手首に装着した場合、前記着脱駒56
の爪部32は、他方の時計バンド1の端部の連結駒52
の干渉用凸部53には当接していない。
【0143】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、一方及び他方のプッシュボタン22、23の押し部
25Aを親指と人差し指で挟んで内側に押すことによ
り、一方及び他方のプッシュボタン22、23を前記ス
プリング24に抗して移動させることにより前記係合部
27間を開いて係合を解除し、他方の中板38を開いて
プッシュ係止機構3を外に開くと共に、他方の中板38
の係合凹部42を外板36の中板嵌合部39Bより外し
て前記係合ピン35を孔部17より抜き出し、前記プッ
シュ係止機構3を外板36から外すのであるが、一方及
び他方のプッシュボタン22、23の押し部25Aを親
指と人差し指で挟んで内側に押す操作により前記カム斜
面56A、56Bで前記倣い突起58A、58Bを介し
て着脱駒56をスプリング57に抗して他方の時計バン
ド2側に押し出し、爪部32を開口部19より突出させ
て他方の時計バンド2の端部の連結駒52の干渉用凸部
53の裏面に当接させる。
【0144】そして、前記プッシュ係止機構3を外板3
6から外すようにこのプッシュ係止機構3を外に開く動
作により、前記着脱駒56の爪部32で、他方の時計バ
ンド2の端部の連結駒52の干渉用凸部53を外方向に
押すことにより、他方の中板38を外に開いて、中板3
8の係合凹部50を外板36の中板嵌合部39Aより外
すと共に、ロック機構43のピボット突起46を外板3
6の係合孔36Cより外す。
【0145】上記した実施例4にあっては、一方及び他
方のプッシュボタン22、23のプッシュ操作により前
記プッシュボタン22、23の係合部27と係合ピン3
5との係合を解除して前記プッシュ係止機構3を前記外
板36から外した場合に、この動作に連動して一方及び
他方の中板37、38を前記外板36に対して拡開する
ことができて、1回の操作で一方及び他方の中板37、
38を観音開きすることができて、操作性が良好にな
る。
【0146】また、前記着脱駒56がプッシュ係止機構
3内に没入しているので外観が向上するし、また、中板
37を閉じる時、前記連結駒56の爪部32が干渉用凸
部53に当接しないので、前記連結駒56の磨耗や曲
り、あるいは折れを防止し、強いては長期にわたる良好
な腕時計の取り外しが可能になる。
【0147】なお、前記ロック機構43にピボット突起
46を両側に設けたが、図26に示すようにピボット突
起46を片側だけにしてもよいし、また、前記中板37
にピボット突起46を有するロック機構43を、前記外
板36にピボット突起係止部である係止孔36Cをそれ
ぞれ設けたが、図29、図30に示すように前記外板3
6にピボット突起46を備えたロック機構43を設け
て、前記中板38の連結部49にピボット突起係合部と
しての係合孔36Cを設けてもよい。
【0148】(実施例5)本発明の実施例5を図31に
示す。この実施例5にあっては、連動拡開機構の構成
が、上記した実施例3の連動拡開機構9とは異なり、他
の構成は同じであるので、同じ部品には同じ符号を付し
て説明を省略する。
【0149】すなわち、連動拡開機構9の干渉突起であ
る着脱駒60は干渉部である二股状の爪部32と、この
爪部32の基部に上方に向けて突設したストッパー部3
3とを備えており、また、前記カバー11の開口部19
は幅広になされ、更には、他方の時計バンド2の端部の
駒2Aの端部には干渉用凸部53が形成してある。そし
て、着脱駒60は前記カバー11の開口部19に挿入し
て着脱駒装入部30に設けてあり、この着脱駒60は、
スプリング32Aのばね力により付勢されていて、前記
ストッパー部33が前記カバー11の開口部19の上縁
部に当接していて、前記爪部32が前記連結駒挿入部1
2B内に突入しており、前記爪部32は表板10の下方
に隠れた状態になっている。
【0150】したがって、上記した実施例3の場合と同
様に前記腕時計を手首に装着した場合、他方の時計バン
ド2の端部の駒2Aの干渉用凸部53に、前記着脱駒3
1の爪部32の干渉面部32aが当接する。
【0151】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、一方及び他方のプッシュボタン22、23の押し部
25Aを親指と人差し指で挟んで内側に押すことによ
り、一方及び他方のプッシュボタン22、23を前記ス
プリング24に抗して移動させることにより前記係合部
27間を開いて係合を解除し、一方の中板37を開いて
プッシュ係止機構3を外に開くと共に、一方の中板37
の係合凹部42を外板36の中板嵌合部39Bより外し
て前記係合ピン35を孔部17より抜き出し、前記プッ
シュ係止機構3を外板36から外すのであるが、この操
作によりこのプッシュ係止機構3の着脱駒60の爪部3
2で、他方の時計バンド2の端部の駒2Aの干渉用凸部
53を外方向に押すことにより、他方の中板38を外に
開らく。
【0152】上記した実施例5にあっては、一方及び他
方のプッシュボタン22、23のプッシュ操作により前
記プッシュボタン22、23の係合部27と係合ピン3
5との係合を解除して前記プッシュ係止機構3を前記外
板36から外した場合に、この動作に連動して一方及び
他方の中板37、38を前記外板36に対して拡開する
ことができて、1回の操作で一方及び他方の中板37、
38を観音開きすることができて、操作性が良好にな
る。
【0153】(実施例6)本発明の実施例6を図32乃
至図36に示す。この実施例6にあっては、連動拡開機
構およびプッシュボタン機構部の構成が、上記した実施
例3の連動拡開機構9およびプッシュボタン機構部5が
異なってはいるが他の構成は同じであるので、同じ部品
には同じ符号を付して説明を省略する。
【0154】すなわち、一方プッシュボタン22は、図
34に示すように端部に押部25Aを形成したボタン本
体25を有しており、このボタン本体25の押部25A
とは反対側には、装身具長手方向に沿う当接面61と、
この当接面61の一方の時計バンド1側に位置する一方
の傾斜カム部62が設けてあり、また、ボタン本体25
のほぼ中央部には装身具短手方向に長い長孔よりなるガ
イド孔63が形成してある。前記傾斜カム部62は、他
方の時計バンド2側に傾斜するカム斜面64を有してい
て、その基部62aの装身具長手方向の寸法はL1であ
り、その高さはH1であり、傾斜角度はα度である。
【0155】また、他方のプッシュボタン23は、一方
のプッシュボタン22とほぼ同構成であるが、その傾斜
カム部が異なる。すなわち、この傾斜カム部65は、他
方の時計バンド2側に傾斜するカム斜面66を有してい
て、その基部66aのハンド長手方向の寸法はL2(>
L1)であり、その高さはH2(<H1)であり、傾斜
角度は一方の傾斜カム部62のカム斜面64の傾斜角度
とは逆方向にα度である。そして、頂端面65bは一方
の傾斜カム部62の頂端面62bより大きくなってい
る。
【0156】また、実施例6における連動拡開機構9
は、前記着脱駒装入部30に設けられた干渉突起である
着脱駒67と弾性付勢手段であるスプリング57とから
構成してあるが、この着脱駒67は、図35及び図36
に示すように駒本体33を有しており、この駒本体33
の一端部には干渉部である爪部32が、他端部には、中
央部に窪みのある平面コ字形状の切欠き部69aそれぞ
れが形成してあり、駒本体33の裏側には切欠き部69
aに向かって傾斜する傾斜面69bが形成してあって、
切欠き部69aが中留側係合部69に成されている。そ
して、駒本体33の装身具短手方向の両端部にはカム斜
面64、66と同じように傾斜する斜面からなる一方及
び他方の倣い傾斜面68A、68Bが形成してあり、駒
本体33の下側にはばね受け部59が形成してある。
【0157】そして、プッシュボタン装入部21には、
装身具短手方向の一端側から一方のプッシュボタン22
が、他端側から他方のプッシュボタン23がそれぞれ挿
入してあって、一方のプッシュボタン22のガイド孔6
3には一方の固定ピン20が貫通していて、この固定ピ
ン20がストッパーになっている。また、他方のプッシ
ュボタン22のガイド孔63には他方の固定ピン20が
貫通していて、この固定ピン20がストッパーになって
いる。
【0158】そして、前記着脱駒67は、その爪部32
を前記カバー11の開口部19に対向させて着脱駒装入
部30に設けてあり、この着脱駒67は、ばね受け部5
9と前記カバー11の壁面部16aとの間に介装された
スプリング57により一方の時計バンド1方向に付勢さ
れていて、前記ストッパー部33が一方及び他方の前記
プッシュボタン22、23間に挿入してあり、一方の倣
い傾斜面68Aが一方のプッシュボタン22の傾斜カム
部62のカム斜面64に当接し、他方の前記プッシュボ
タン23の傾斜カム部65の頂端面65bが前記着脱駒
67の側面部に当接している。このために、図33の
(1)に示すように前記着脱駒56の爪部32はプッシ
ュボタン機構部5内に引っ込んでいる。
【0159】したがって、上記した実施例3の場合と同
様にして観音開き中折れ機構4を折り畳み、係合ピン3
5を孔17に挿入して、この係合ピン35の端部の傘部
35bで、前記着脱駒56のボタン側係合部69をスプ
リング57に抗して装身具長手方向に移動させ、係合ピ
ン35の軸部35aが挿入されるとボタン側係合部69
が前記スプリング57の付勢力により閉じて係合ピン3
5の軸部35aに係合して、前記腕時計が手首に装着さ
れる。この場合、前記着脱駒67の爪部32は、一方の
時計バンド1の端部の連結駒52の干渉用凸部53には
当接していない。
【0160】また、前記腕時計を手首から外す場合に
は、一方及び他方のプッシュボタン22、23の押し部
25Aを親指と人差し指で挟んで内側に押すことによ
り、まず、図33の(2)に示すように一方のプッシュ
ボタン22が内側に移動して、これの傾斜カム部62の
カム斜面64が倣い傾斜面68Aに摺動して前記着脱駒
67を、この着脱駒67のストローク量の1/2分だけ
スプリング57に抗して押し出す。したがって、他方の
傾斜カム部65の頂端面65bが前記着脱駒67の側面
より外れて、傾斜カム部65のカム斜面66の延長上に
倣い傾斜面68Bが位置する。
【0161】そして、他方のプッシュボタン23が押し
込まれることにより、これの傾斜カム部65のカム斜面
66が倣い傾斜面68Bに摺動して前記着脱駒67をこ
の着脱駒67のストローク量の残りの1/2分スプリン
グ57に抗して押し出す。このために、前記着脱駒67
の爪部32が開口部19より突出して他方の時計バンド
2の端部の連結駒52の干渉用凸部53の裏面に当接す
る。
【0162】そして、前記プッシュ係止機構3を外板3
6から外すようにこのプッシュ係止機構3を外に開く動
作により、前記着脱駒67の爪部32で、他方の時計バ
ンド2の端部の連結駒52の干渉用凸部53を外方向に
押すことにより、他方の中板38を外に開いて、中板3
8の係合凹部50を外板36の中板嵌合部39Aより外
すと共に、ロック機構43のピボット突起46を外板3
6の係合孔36Cより外して一方の時計バンド1と他方
の時計バンド2との連結を外す。
【0163】上記した実施例6にあっては、一方及び他
方のプッシュボタン22、23のプッシュ操作により前
記着脱駒67のボタン側係合部69と係合ピン35との
係合を解除して前記プッシュ係止機構3を前記外板36
から外した場合に、この動作に連動して一方及び他方の
中板37、38を前記外板36に対して拡開することが
できて、1回の操作で一方及び他方の中板37、38を
観音開きすることができて、操作性が良好になし、ま
た、上記した実施例3〜実施例5の観音開き型中留構造
における2本のスプリング24を不要にすることができ
て、組込時の作業性が向上する。
【0164】また、上記した実施例3〜実施例5の観音
開き型中留構造における一方及び他方のプッシュボタン
22、23のボタン側係合部に変えて、着脱駒67にボ
タン側係合部69を設けたことにより、一方及び他方の
プッシュボタン22、23にボタン側係合部を形成する
必要がなくなり、各部品の加工負荷を減少することがで
きる。
【0165】また、一方と他方のプッシュボタン22、
23を共に指圧しない限り、第1の折畳み部100と外
板36との係合が解除されない。よって、意図しない外
力が一方と他方のプッシュボタンのどちらかに負荷され
ようとも、第1の折畳み部と外板との係合が解除しない
ので、観音開き中留が不用意に開くことがない。
【0166】また、一方と他方のプッシュボタン22、
23を共に指圧しない限り、第1の折畳み部100に没
入した干渉突起である着脱駒67が第2の折畳み部10
1に向けて完全に突出しないので、携帯者の視野より着
脱駒67を隠すことができる。よって、装身具の美観が
向上する。
【0167】なお、前記着脱駒31、56、67の爪部
32が干渉する干渉用凸部53を一方の中板37の端部
に設けてもよい。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係わる観音開き型中留構造によれば、装身具の一端部に
一方の中板の一端部を連結した第1の折畳み部と、装身
具の他端部に他方の中板の一端部を連結した第2の折畳
み部とを備え、前記一方の中板の他端部を外板の一端部
に連結し、前記他方の中板の他端部を前記外板の他端部
に連結した観音開き型中留構造において、前記第1の折
畳み部を前記外板と係脱可能に係合する係止機構を含
み、前記第1の折畳み部は、前記第2の折畳み部に向け
て突出する干渉突起を備え、前記第1の折畳み部と前記
第2の折畳み部が前記外板に折り畳まれた位置より、前
記係止機構を解除して前記第1の折畳み部を前記外板よ
り拡開する動作に連動して、前記干渉突起を前記第2の
折畳み部に干渉させて前記外板より拡開させる連動拡開
機構を備えたことにより、第1の折畳み部と第2の折畳
み部とを外板に折り畳み、第1の折畳み部と外板の間に
付設された係止機構より、第1の折畳み部と外板とを係
合させ、観音開き型の中留が閉じる。ここで、第1の折
畳み部を外板より拡開すると、その動作に連動して、連
動拡開機構により第2の折畳み部が共に外板より拡開す
る。
【0169】詳しくは、第1の折畳み部は、第2の折畳
み部に向けて突出した干渉突起を備えている。第1の折
畳み部を外板より拡開すると、干渉突起が第2の折畳み
部に干渉し、第2の折畳み部を外板より拡開する方向
に、すなわち装身具の表側に向けて付勢する。よって、
第2の折畳み部が第1の折畳み部と共に外板より拡開す
る。
【0170】上記のように、第1の折畳み部の係止機構
を解除して、第1の折畳み部を外板より拡開するだけ
で、共に第2の折畳み部が外板より拡開するので、観音
開き型の中留を一回の操作で開くことができる。よっ
て、観音開き型の中留を開く操作を、簡便にすることが
できる。
【0171】また、請求項2の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1記載の観音開き型中留構造
において、前記第1の折畳み部における前記装身具の一
端部と前記一方の中板の一端部との間に表カバーを連結
し、前記表カバーの裏側に前記干渉突起を配したことに
より、上記した請求項1の発明の作用と同様な作用を奏
し得るばかりか、第1の折畳み部と第2の折畳み部が外
板に折り畳まれた位置において、干渉突起は、第2の折
畳み部に干渉するために、第2の折畳み部と近接した位
置にあることが望まれる。かかる干渉突起は、第1の折
畳み部の表カバーの裏側に設けることが好ましい。
【0172】前記表カバーは、第1の折畳み部と第2の
折畳み部が外板に折り畳まれた位置において、第2の折
畳み部の表側に位置して、第2の折畳み部が外板より拡
開する動作を抑止する。すなわち、表カバーは、第2の
折畳み部の表側に近接して、第2の折畳み部を外板に押
さえ込む。
【0173】よって、干渉突起を表カバーの裏側に付設
すれば、第1の折畳み部と第2の折畳み部が外板に折り
畳まれたとき、干渉突起を、確実に第2の折畳み部に近
接したところを位置させることができる。したがって、
干渉突起を表カバーの裏側に付設すれば、容易に、かつ
確実に干渉突起を第2の折畳み部に干渉させることがで
きる。さらにまた、表カバーの裏側に干渉突起を設ける
ことにより、携帯者の視野より干渉突起を隠し、干渉突
起の存在によって装身具の美観を低下させることを防ぐ
ことができる。
【0174】また、請求項3の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1又は請求項2記載の観音開
き型中留構造において、前記干渉突起が、前記第2の折
畳み部における前記装身具の他端部に他方の中板の一端
部を連結した連結端部に干渉するように構成したことに
より、上記した請求項1の発明の作用と同様な作用を奏
し得るばかりか、第1の折畳み部と第2の折畳み部が外
板に折り畳まれたとき、第2の折畳み部において、最も
第1の折畳み部に寄って位置するのは連結端部である。
よって、第1の折畳み部の干渉突起を第2の降り畳み部
に干渉させようとすれば、第2の折畳み部の連結端部が
最も干渉させやすい。すなわち、第2の折畳み部の連結
端部であるならば、容易に、かつ確実に突起干渉を干渉
させることができる。
【0175】また、請求項4の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項3記載の観音開き型中留構造
において、前記連結端部に、前記第2の折畳み部におけ
る前記装身具の他端部に他方の中板の一端部との間に連
結される連結駒を設け、前記連結駒に前記第1の折畳み
部に向けて突出する干渉用凸部を形成し、前記干渉用凸
部の裏面を前記干渉突起に干渉させたことにより、上記
した請求項3(請求項1)の発明の作用と同様な作用を
奏し得るばかりか、第2の折畳み部に第1の折畳み部に
向けて突出する干渉用凸部が付設され、干渉突起を干渉
用凸部の裏面に干渉させたので、容易に、かつ確実に干
渉突起を第2の折畳み部に干渉させることができる。
【0176】また、請求項5の発明に係わる観音開き型
中留構造は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
観音開き型中留構造において、前記干渉突起が、装身具
長手方向に沿って移動可能に設けられ、且つ弾性付勢手
段によって前記第2の折畳み部に向けて付勢されること
により、上記した請求項1の発明の作用と同様な作用を
奏し得るばかりか、第2の折畳み部が外板に折り畳まれ
た後、第1の折畳み部を外板に向けて折り畳む過程にお
いて、第1の折畳み部の干渉突起は、まず第2の折畳み
部に当接し、弾性付勢手段の付勢力に抗しつつ装身具長
手方向に沿って第1の折畳み部に向けて引っ込む。さら
に第1の折畳み部を外板に向けて移動させると、干渉突
起は、第2の折畳み部を越える。すると、弾性付勢手段
の付勢力によって、干渉突起は、第2の折畳み部に向け
て突出し、第2の折畳み部の裏側に位置する。
【0177】これにより、第1の折畳み部と第2の折畳
み部とを外板に折り畳む際、第1の折畳み部の干渉突起
を第2の折畳み部の裏側に容易に位置させることができ
る。よって、容易に、かつ確実に干渉突起を第2の折畳
み部に干渉させることができる。
【0178】かかる構成は、第1の折畳み部を外板に係
止させれば、第1の折畳み部によって第2の折畳み部が
外板に押さえ込まれる観音開き型中留に適している。
【0179】また、請求項6の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに
記載の観音開き型中留構造において、前記表カバーの裏
側に装身具長手方向に沿って干渉突起収容部を設け、前
記干渉突起収容部に前記干渉突起および前記干渉突起を
前記第2の折畳み部に向けて付勢する弾性付勢手段を挿
入して配したことにより、上記した請求項1の発明の作
用と同様な作用を奏し得るばかりか、装身具長手方向に
沿って移動可能で且つ第2の折畳み部に向けて付勢され
る干渉突起を、表カバーの裏側に容易に付設することが
できる。
【0180】また、請求項7の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに
記載の観音開き型中留構造において、前記係止機構が前
記表板に付設されるプッシュ係止機構であり、前記プッ
シュ係止機構は、前記表板に装身具短手方向に沿って設
けられた挿入空間と、前記挿入空間内部に装身具短手方
向に沿って滑動可能に配されるプッシュボタンと、前記
プッシュボタンに設けられたボタン側係合部と、装身具
短手方向に沿って前記プッシュボタンを外方に向けて付
勢するボタン側弾性付勢手段と、前記外板に設けられた
外板側係合部とを備え、前記ボタン側弾性付勢手段によ
り前記ボタン側係合部が前記外板側係合部に向けて付勢
されて、前記ボタン側係合部と前記外板側係合部とが係
合し、前記プッシュボタンを前記ボタン側弾性付勢手段
の付勢に抗して指圧すると、前記ボタン側係合部が前記
外板側係合部より離間して係合が解除されるものであ
り、前記挿入空間の一部に前記干渉突起を装身具長手方
向に沿って移動可能に設け、且つ前記弾性付勢手段によ
って前記第2の折畳み部に向けて付勢させたことによ
り、上記した請求項1の発明の作用と同様な作用を奏し
得るばかりか、プッシュ係止機構におけるプッシュボタ
ンの挿入空間の一部を、干渉突起、およびこの干渉突起
を付勢する弾性付勢手段とを挿入して配設する干渉突起
挿入部として利用したことにより、プッシュ係止機構に
要するスペースが、主として挿入空間に要する装身具短
手方向に沿ったスペースになる。このプッシュ係止機構
に要するスペースと、干渉突起挿入部に要する装身具長
手方向に沿ったスペースとを平面的に重ねることができ
るので、プッシュ係止機構と干渉突起挿入部双方に要す
るスペースを大幅に小さくすることができる。これは、
プッシュ係止機構と干渉突起を備える表板を小型にでき
ることを意味する。延いては、観音開き型中留構造を小
型にすることができる。
【0181】また、挿入空間内部に装身具短手方向に沿
って相対して一方のプッシュボタンと他方のプッシュボ
タンを挿入し、一方および他方のプッシュボタンそれぞ
れを外板側係合部に係合させた両プッシュ係止機構の場
合、一方および他方のプッシュボタンの間に干渉突起と
弾性付勢手段とを配すると、必要とするスペースを大幅
に小さくすることができる。このとき、弾性付勢手段
は、干渉突起とプッシュボタンとの間に配置して、干渉
突起とプッシュボタンとの間で撓められるようにすると
良い。
【0182】また、請求項8の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載の観音開き型中留構造において、前記第1の折畳み
部に装身具長手方向に沿って移動可能に設けられた前記
干渉突起と、前記干渉突起を前記第1の折畳み部に没入
する方向に付勢する弾性付勢手段と、前記第1の折畳み
部に配されるプッシュボタンとを備え、前記プッシュボ
タンを指圧により、前記第1の折畳み部に没入した前記
干渉突起を、前記弾性付勢手段の付勢に抗して移動させ
て、前記第1の折畳み部より突出させるカム手段を備え
たことにより、上記した請求項1の発明の作用と同様な
作用を奏し得るばかりか、プッシュボタンを指圧しない
限り、干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折
畳み部に没入される。第1の折畳み部と第2の折畳み部
が外板に折り畳まれた位置において、プッシュボタンを
指圧すると、カム手段により、第1の折畳み部に没入し
た干渉突起が、弾性付勢手段の付勢力に抗して装身具長
手方向に沿って移動し、第1の折畳み部より突出する。
次いで、第1の折畳み部を外板より拡開すると、突出し
た干渉突起が第2の折畳み部に干渉し、第2の折畳み部
を外板より拡開する方向に、すなわち装身具の表側に向
けて付勢する。よって、第2の折畳み部が第1の折畳み
部と共に外板より拡開する。プッシュボタンより指を放
せば、再び干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1
の折畳み部に没入する。
【0183】このように、プッシュボタンを指圧しない
限り、干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折
畳み部に没入されるので、携帯者の視野より干渉突起を
隠すことができる。よって、装身具の美観が向上する。
【0184】また、第1の折畳み部と第2の折畳み部と
を外板に折り畳むとき、干渉突起が第2の折畳み部に当
接しないので、干渉突起の摩耗、あるいは曲りやおれを
防ぐことができる。よって、長期にわたり、連動拡開機
構を良好に機能させることができる。
【0185】また、請求項9の発明に係わる観音開き型
中留構造によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載の観音開き型中留構造において、前記係止機構が前
記第1の折畳み部に付設されるプッシュ係止機構であ
り、前記プッシュ係止機構は、前記表板に装身具短手方
向に沿って設けられた挿入空間と、前記挿入空間内部に
装身具短手方向に沿って滑動可能に配されるプッシュボ
タンと、前記プッシュボタンに設けられたボタン側係合
部と、装身具短手方向に沿って前記プッシュボタンを外
方に向けて付勢するボタン側弾性付勢手段と、前記外板
に設けられた外板側係合部とを備え、前記ボタン側弾性
付勢手段により前記ボタン側係合部が前記外板側係合部
に向けて付勢されて、前記ボタン側係合部と前記外板側
係合部とが係合し、前記プッシュボタンを前記ボタン側
弾性付勢手段の付勢に抗して指圧すると、前記ボタン側
係合部が前記外板側係合部より離間して係合が解除され
るものであり、前記第1の折畳み部に装身具長手方向に
沿って移動可能に設けられた前記干渉突起と、前記干渉
突起を前記第1の折畳み部に没入する方向に付勢する弾
性付勢手段とを備え、前記プッシュボタンを指圧によ
り、前記第1の折畳み部に没入した前記干渉突起を、前
記弾性付勢手段の付勢に抗して移動させて、前記第1の
折畳み部より突出させるカム手段を備えることにより、
上記した請求項1の発明の作用と同様な作用を奏し得る
ばかりか、プッシュ係止機構におけるプッシュボタンを
指圧しない限り、干渉突起は弾性付勢手段の付勢力によ
り第1の折畳み部に没入される。第1の折畳み部と第2
の折畳み部が外板に折り畳み、プッシュ係止機構により
第1の折畳み部と外板とを係合させる。第2の折畳み部
は、第1の折畳み部に連結された表板によって外板に押
さえ込んでも良いし、第2の折畳み部と外板の間に第2
の係止機構を設けられても良い。
【0186】第1の折畳み部と第2の折畳み部が外板に
折り畳まれた位置において、プッシュボタンを指圧する
と、第1の折畳み部と外板との係合が解除されると同時
に、カム手段により、第1の折畳み部に没入した干渉突
起が、弾性付勢手段の付勢力に抗して装身具長手方向に
沿って移動し、第1の折畳み部より突出する。次いで、
第1の折畳み部を外板より拡開すると、突出した干渉突
起が第2の折畳み部に干渉し、第2の折畳み部を外板よ
り拡開する方向に、すなわち装身具の表側に向けて付勢
する。よって、第2の折畳み部が第1の折畳み部と共に
外板より拡開する。プッシュボタンより指を放せば、再
び干渉突起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折畳み
部に没入する。
【0187】このように、プッシュボタンの指圧によ
り、第1の折畳み部と外板との係合を解除させると同時
に、第1の折畳み部に没入した干渉突起と第2の折畳み
部に向けて突出させ連動拡開機構を機能させるものであ
る。
【0188】プッシュボタンを指圧しない限り、干渉突
起は弾性付勢手段の付勢力により第1の折畳み部に没入
されるので、携帯者の視野より干渉突起を隠すことがで
きる。よって、装身具の美観が向上する。
【0189】さらにまた、第1の折畳み部と第2の折畳
み部とを外板に折り畳むとき、干渉突起が第2の折畳み
部に当接しないので、干渉突起の摩耗、あるいは曲りや
おれを防ぐことができる。よって、長期にわたり、連動
拡開機構を良好に機能させることができる。
【0190】また、請求項10の発明に係わる観音開き
型中留構造によれば、請求項9記載の観音開き型中留構
造において、前記挿入空間の一部に前記干渉突起を装身
具長手方向に沿って移動可能に設け、かつ前記弾性付勢
手段によって前記第2の折畳み部に向けて付勢させたこ
とにより、上記した請求項9(請求項1)の発明の作用
と同様な作用を奏し得るばかりか、プッシュ係止機構に
要するスペースと、干渉突起、およびこの干渉突起を付
勢する弾性付勢手段とを挿入して配設するための干渉突
起挿入部に要する装身具長手方向に沿ったスペースとを
平面的に重ねることができるので、プッシュ係止機構と
干渉突起挿入部双方に要するスペースを大幅に小さくす
ることができる。よって、観音開き型中留構造を小型に
することができる。
【0191】また、挿入空間内に装身具短手方向に沿っ
て相対して一方のプッシュボタンと他方のプッシュボタ
ンを挿入し、一方および他方のプッシュボタンそれぞれ
を外板側係合部に係合させた両プッシュ係止機構の場
合、一方および他方のプッシュボタンの間に干渉突起と
弾性付勢手段とを配すると、必要とするスペースを大幅
に小さくすることができる。このとき、弾性付勢手段
は、干渉突起とプッシュボタンとの間に配置して、干渉
突起とプッシュボタンとの間で撓められるようにすると
良い。
【0192】また、請求項11の発明に係わる観音開き
型中留構造によれば、請求項8又は請求項9記載の観音
開き型中留構造において、前記カム手段が、前記プッシ
ュボタンに形成されたカム斜面と、前記干渉突起に形成
されて前記カム斜面に摺接する倣い突起とから成ること
により、上記した請求項8又は請求項9(請求項1)の
発明の作用と同様な作用を奏し得るばかりか、簡単な構
造でカム手段を構成することができる。
【0193】また、請求項12の発明に係わる観音開き
型中留構造によれば、請求項8又は請求項9記載の観音
開き型中留構造において、前記カム手段を、一方のプッ
シュボタンの内端部の装身具長手方向に沿う当接面の装
身具の一端部側に位置して装身具の他端部側に傾斜する
カム斜面を有する一方の傾斜カム部と、他方のプッシュ
ボタンの内端部の装身具長手方向に沿う当接面の装身具
の一端部側に位置して装身具の他端部側に傾斜するカム
斜面を有し且つその基部の装身具長手方向の寸法を前記
一方の傾斜カム部の基部より大きく且つその高さを前記
一方の傾斜カム部より低く且つその頂端面を前記一方の
傾斜カム部の頂端面より大きくした他方の傾斜カム部
と、装身具の他端部側に干渉突起を有する駒本体の、前
記干渉突起とは反対側に中留側係合部を有する着脱駒の
装身具短手方向の両端部に設けた一方及び他方の倣い傾
斜面とから構成し、一方および他方のプッシュボタンを
プッシュボタン装入部にそれぞれ挿入すると共に、着脱
駒装入部に前記着脱駒を挿入して、前記着脱駒を弾性付
勢手段により装身具の一端側に付勢して、前記着脱駒を
一方及び他方のプッシュボタン間に挿入し、前記一方の
倣い傾斜面を前記一方の傾斜カム部の前記カム斜面に当
接すると共に、前記他方の傾斜カム部の頂端面を前記着
脱駒の側面に当接させたことにより、上記した請求項8
又は請求項9(請求項1)の発明の作用と同様な作用を
奏し得るばかりか、一方及び他方のプッシュボタンを押
すことにより、一方のプッシュボタンが内側に移動し
て、これの傾斜カム部のカム斜面が倣い傾斜面に摺動し
て前記着脱駒をこの着脱駒のストローク量の1/2分だ
け弾性付勢手段に抗して押し出す。したがって、他方の
傾斜カム部の頂端面が前記着脱駒の側面より外れて、他
方の傾斜カム部のカム斜面の延長上に他方の倣い傾斜面
が位置する。
【0194】そして、他方のプッシュボタンが押し込ま
れることにより、これの傾斜カム部のカム斜面が他方の
倣い傾斜面に摺動して前記着脱駒をこの着脱駒のストロ
ーク量の残りの1/2分弾性付勢手段に抗して押し出
す。このために、前記着脱駒の干渉突起が突出して他方
の折畳み部側に干渉する。
【0195】このように、一方と他方のプッシュボタン
を共に指圧しない限り、第1の折畳み部と外板との係合
が解除されない。よって、意図しない外力が一方と他方
のプッシュボタンのどちらかに負荷されようとも、第1
の折畳み部と外板との係合が解除しないので、観音開き
中留が不用意に開くことがない。
【0196】また、一方と他方のプッシュボタンを共に
指圧しない限り、第1の折畳み部に没入した干渉突起が
第2の折畳み部に向けて完全に突出しないので、携帯者
の視野より干渉突起を隠すことができる。よって、装身
具の美観が向上する。
【0197】また、請求項13の発明に係わる観音開き
型中留構造によれば、請求項8又は請求項9記載の観音
開き型中留構造において、前記干渉突起を付勢する前記
弾性付勢手段により、装身具短手方向に沿って前記プッ
シュボタンを外方に向けて付勢したことにより、上記し
た請求項8又は請求項9(請求項1)の発明の作用と同
様な作用を奏し得るばかりか、干渉突起を付勢する弾性
付勢手段が、プッシュボタンを外方に向けて付勢するボ
タン側弾性付勢手段を兼ねるので、部品点数を減らすこ
とができる。よって、観音開き型中留構造を安価に製造
することができる。
【0198】また、請求項14の発明に係わる観音開き
型中留構造によれば、請求項1乃至請求項13のいずれ
かに記載の観音開き型中留構造において、前記係止機構
を第1の係止機構としたとき、前記第2の折畳み部と前
記外板と係脱可能に係合する第2の係止機構を備え、前
記第2の係止機構が、その内部に他方の中板を納めて前
記外板と前記中板のそれぞれの外面を同一面とする収納
部を有し、前記他方の中板の外側面あるいは前記収納部
の内側面のいずれかに、少なくとも1つのピボット突起
を有し、且つこのピボット突起に相対する他方の中板の
外側面あるいは前記収納部の内側面のいずれかに、前記
ピボット突起が係合するピボット突起係合部を設けて構
成したことにより、上記した請求項1の発明の作用と同
様な作用を奏し得るばかりか、外板と中板の確実な係止
と保持とを行うことができるし、第1の折畳み部におけ
る干渉突起の干渉による付勢によって、第2の折畳み部
と外板との係合が容易に解除される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例1
の斜視図である。
【図2】観同音開き型中留構造の第1の折畳み部の斜視
図である。
【図3】同音開き型中留構造の初期の折畳み状態の説明
図である。
【図4】同音開き型中留構造の折畳み状態の説明図であ
る。
【図5】係止機構の作動説明図である。
【図6】同音開き型中留構造の開放状態の説明図であ
る。
【図7】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例2
の分解状態の斜視図である。
【図8】観同音開き型中留構造の表カバーの干渉突起機
構部の分解状態の斜視図である。
【図9】同干渉突起機構部の一部省略した平面図であ
る。
【図10】同音開き型中留構造における第1の折畳み部
の斜視図である。
【図11】同第1の折畳み部の縦断面図でる。
【図12】(1)〜(3)は同音開き型中留構造の閉じ
作動の説明図である。
【図13】同音開き型中留構造の解放作動の説明図であ
る。
【図14】観同音開き型中留構造の表カバーの他の干渉
突起機構部の分解状態の斜視図である。
【図15】同干渉突起機構部の一部省略した平面図であ
る。
【図16】同干渉突起機構部の縦断面図である。
【図17】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例
3の分解状態の斜視図である。
【図18】(1)は同観音開き型中留構造におけるプッ
シュ前の一部省略した平面図である。(2)は同観音開
き型中留構造におけるプッシュ前の一部省略した断面図
である。(3)は同観音開き型中留構造におけるプッシ
ュ後の一部省略した平面図である。
【図19】(1)は表板の表側から見た斜視図である。
(2)は表板の裏側から見た斜視図である。
【図20】カバーの斜視図である。
【図21】他方のプッシュボタンの斜視図である。
【図22】一方のプッシュボタンの斜視図である。
【図23】(1)は着脱駒の前方から見た斜視図であ
る。(2)は同着脱駒の後方から見た斜視図である。
【図24】外板の斜視図である。
【図25】(1)は一方の中板の表側から見た斜視図で
ある。(2)は同中板の裏側から見た斜視図である。
【図26】ロック機構の他の構成の分解状態の斜視図で
ある。
【図27】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例
4の分解状態の斜視図である。
【図28】(1)は同観音開き型中留構造におけるプッ
シュ前の一部省略した平面図である。(2)は同観音開
き型中留構造におけるプッシュ前の一部省略した断面図
である。(3)は同観音開き型中留構造におけるプッシ
ュ後の一部省略した平面図である。(4)は同観音開き
型中留構造におけるプッシュ後の一部省略した断面図で
ある。
【図29】別の他のロック機構を備えた観音開き型中留
構造の断面図である。
【図30】同観音開き型中留構造における一方の中板の
一部省略した平面図である。
【図31】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例
5の分解状態の斜視図である。
【図32】本発明に係わる観音開き型中留構造の実施例
6の分解状態の斜視図である。
【図33】(1)は同観音開き型中留構造におけるプッ
シュ前の一部省略した平面図である。(2)は同観音開
き型中留構造における一方のプッシュボタンを押し込ん
だ場合の一部省略した断面図である。(3)は同観音開
き型中留構造における他方のプッシュボタンを押し込ん
だ場合の一部省略した平面図である。
【図34】同観音開き型中留構造における一方及び他方
のプッシュボタンの斜視図である。
【図35】同観音開き型中留構造における着脱駒の表側
から見た斜視図である。
【図36】同観音開き型中留構造における着脱駒の裏側
から見た斜視図である。
【図37】従来の観音開き型中留構造を備えた観音開き
構成の中折り機構の斜視図である。
【図38】同観音開き型中留構造の中留機構の構成説明
図である。
【符号の説明】
1 一方の時計バンド(装身具) 2 他方の時計バンド(装身具) 3 プッシュ係止機構 22、23 プッシュボタン 27 係合部(ボタン側係合部) 35 係合ピン(外板係合部) 36 外板 100 第1の折畳み部 101 第2の折畳み部 102 干渉突起 103 外板 104 一方の中板 105 他方の中板 V1 係止機構

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装身具の一端部に一方の中板の一端部を
    連結した第1の折畳み部と、装身具の他端部に他方の中
    板の一端部を連結した第2の折畳み部とを備え、前記一
    方の中板の他端部を外板の一端部に連結し、前記他方の
    中板の他端部を前記外板の他端部に連結した観音開き型
    中留構造において、前記第1の折畳み部を前記外板と係
    脱可能に係合する係止機構を含み、前記第1の折畳み部
    は、前記第2の折畳み部に向けて突出する干渉突起を備
    え、前記第1の折畳み部と前記第2の折畳み部が前記外
    板に折り畳まれた位置より、前記係止機構を解除して前
    記第1の折畳み部を前記外板より拡開する動作に連動し
    て、前記干渉突起を前記第2の折畳み部に干渉させて前
    記外板より拡開させる連動拡開機構を備えたことを特徴
    とする観音開き型中留構造。
  2. 【請求項2】 前記第1の折畳み部における前記装身具
    の一端部と前記一方の中板の一端部との間に表カバーを
    連結し、前記表カバーの裏側に前記干渉突起を配した請
    求項1記載の観音開き型中留構造。
  3. 【請求項3】 前記干渉突起が、前記第2の折畳み部に
    おける前記装身具の他端部に他方の中板の一端部を連結
    した連結端部に干渉するように構成した請求項1又は請
    求項2記載の観音開き型中留構造。
  4. 【請求項4】 前記連結端部に、前記第2の折畳み部に
    おける前記装身具の他端部に他方の中板の一端部との間
    に連結される連結駒を設け、前記連結駒に前記第1の折
    畳み部に向けて突出する干渉用凸部を形成し、前記干渉
    用凸部の裏面を前記干渉突起に干渉させた請求項3記載
    の観音開き型中留構造。
  5. 【請求項5】 前記干渉突起が、装身具長手方向に沿っ
    て移動可能に設けられ、且つ弾性付勢手段によって前記
    第2の折畳み部に向けて付勢される請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の観音開き型中留構造。
  6. 【請求項6】 前記表カバーの裏側に装身具長手方向に
    沿って干渉突起収容部を設け、前記干渉突起収容部に前
    記干渉突起および前記干渉突起を前記第2の折畳み部に
    向けて付勢する弾性付勢手段を挿入して配した請求項1
    乃至請求項5のいずれかに記載の観音開き型中留構造。
  7. 【請求項7】 前記係止機構が前記表板に付設されるプ
    ッシュ係止機構であり、前記プッシュ係止機構は、前記
    表板に装身具短手方向に沿って設けられた挿入空間と、
    前記挿入空間内部に装身具短手方向に沿って滑動可能に
    配されるプッシュボタンと、前記プッシュボタンに設け
    られたボタン側係合部と、装身具短手方向に沿って前記
    プッシュボタンを外方に向けて付勢するボタン側弾性付
    勢手段と、前記外板に設けられた外板側係合部とを備
    え、前記ボタン側弾性付勢手段により前記ボタン側係合
    部が前記外板側係合部に向けて付勢されて、前記ボタン
    側係合部と前記外板側係合部とが係合し、前記プッシュ
    ボタンを前記ボタン側弾性付勢手段の付勢に抗して指圧
    すると、前記ボタン側係合部が前記外板側係合部より離
    間して係合が解除されるものであり、前記挿入空間の一
    部に前記干渉突起を装身具長手方向に沿って移動可能に
    設け、且つ前記弾性付勢手段によって前記第2の折畳み
    部に向けて付勢させた請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載の観音開き型中留構造。
  8. 【請求項8】 前記第1の折畳み部に装身具長手方向に
    沿って移動可能に設けられた前記干渉突起と、前記干渉
    突起を前記第1の折畳み部に没入する方向に付勢する弾
    性付勢手段と、前記第1の折畳み部に配されるプッシュ
    ボタンとを備え、前記プッシュボタンを指圧により、前
    記第1の折畳み部に没入した前記干渉突起を、前記弾性
    付勢手段の付勢に抗して移動させて、前記第1の折畳み
    部より突出させるカム手段を備えた請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の観音開き型中留構造。
  9. 【請求項9】 前記係止機構が前記第1の折畳み部に付
    設されるプッシュ係止機構であり、前記プッシュ係止機
    構は、前記表板に装身具短手方向に沿って設けられた挿
    入空間と、前記挿入空間内部に装身具短手方向に沿って
    滑動可能に配されるプッシュボタンと、前記プッシュボ
    タンに設けられたボタン側係合部と、装身具短手方向に
    沿って前記プッシュボタンを外方に向けて付勢するボタ
    ン側弾性手段と、前記外板に設けられた外板側係合部と
    を備え、前記ボタン側弾性手段により前記ボタン側係合
    部が前記外板側係合部に向けて付勢されて、前記ボタン
    側係合部と前記外板側係合部とが係合し、前記プッシュ
    ボタンを前記ボタン側弾性手段の付勢に抗して指圧する
    と、前記ボタン側係合部が前記外板側係合部より離間し
    て係合が解除されるものであり、前記第1の折畳み部に
    装身具長手方向に沿って移動可能に設けられた前記干渉
    突起と、前記干渉突起を前記第1の折畳み部に没入する
    方向に付勢する前記弾性付勢手段とを備え、前記プッシ
    ュボタンを指圧により、前記第1の折畳み部に没入した
    前記干渉突起を、前記弾性付勢手段の付勢に抗して移動
    させて、前記第1の折畳み部より突出させるカム手段を
    備える請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の観音開
    き型中留構造。
  10. 【請求項10】 前記挿入空間の一部に前記干渉突起を
    装身具長手方向に沿って移動可能に設け、かつ前記弾性
    付勢手段によって前記第2の折畳み部に向けて付勢させ
    た請求項9記載の観音開き型中留構造。
  11. 【請求項11】 前記カム手段が、前記プッシュボタン
    に形成されたカム斜面と、前記干渉突起に形成されて前
    記カム斜面に摺接する倣い突起とから成る請求項8又は
    請求項9記載の観音開き型中留構造。
  12. 【請求項12】 前記カム手段を、 一方のプッシュボタンの内端部の装身具長手方向に沿う
    当接面の装身具の一端部側に位置して装身具の他端部側
    に傾斜するカム斜面を有する一方の傾斜カム部と、他方
    のプッシュボタンの内端部の装身具長手方向に沿う当接
    面の装身具の一端部側に位置して装身具の他端部側に傾
    斜するカム斜面を有し且つその基部の装身具長手方向の
    寸法を前記一方の傾斜カム部の基部より大きく且つその
    高さを前記一方の傾斜カム部より低く且つその頂端面を
    前記一方の傾斜カム部の頂端面より大きくした他方の傾
    斜カム部と、装身具の他端部側に干渉突起を有する駒本
    体の、前記干渉突起とは反対側に中留側係合部を有する
    着脱駒の装身具短手方向の両端部に設けた一方及び他方
    の倣い傾斜面とから構成し、一方および他方のプッシュ
    ボタンをプッシュボタン装入部にそれぞれ挿入すると共
    に、着脱駒装入部に前記着脱駒を挿入して、前記着脱駒
    を弾性付勢手段により装身具の一端側に付勢して、前記
    着脱駒を一方及び他方のプッシュボタン間に挿入し、前
    記一方の倣い傾斜面を前記一方の傾斜カム部の前記カム
    斜面に当接すると共に、前記他方の傾斜カム部の頂端面
    を前記着脱駒の側面に当接させた請求項8又は請求項9
    記載の観音開き型中留構造。
  13. 【請求項13】 前記干渉突起を付勢する前記弾性付勢
    手段により、装身具短手方向に沿って前記プッシュボタ
    ンを外方に向けて付勢する請求項8又は請求項9記載の
    観音開き型中留構造。
  14. 【請求項14】 前記係止機構を第1の係止機構とした
    とき、前記第2の折畳み部と前記外板と係脱可能に係合
    する第2の係止機構を備え、前記第2の係止機構が、そ
    の内部に他方の中板を納めて前記外板と前記中板のそれ
    ぞれの外面を同一面とする収納部を有し、前記他方の中
    板の外側面あるいは前記収納部の内側面のいずれかに、
    少なくとも1つのピボット突起を有し、且つこのピボッ
    ト突起に相対する他方の中板の外側面あるいは前記収納
    部の内側面のいずれかに、前記ピボット突起が係合する
    ピボット突起係合部を設けて構成した請求項1乃至請求
    項13のいずれかに記載の観音開き型中留構造。
JP22961196A 1995-09-01 1996-08-30 観音開き型中留構造 Pending JPH09191910A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22961196A JPH09191910A (ja) 1995-09-01 1996-08-30 観音開き型中留構造

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22513695 1995-09-01
JP7-298773 1995-11-17
JP29877395 1995-11-17
JP7-225136 1995-11-17
JP22961196A JPH09191910A (ja) 1995-09-01 1996-08-30 観音開き型中留構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09191910A true JPH09191910A (ja) 1997-07-29

Family

ID=27331001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22961196A Pending JPH09191910A (ja) 1995-09-01 1996-08-30 観音開き型中留構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09191910A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7412755B2 (en) 2001-09-08 2008-08-19 Tag-Heuer Sa Bracelet provided with a clasp
JP2013180208A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Glashutter Uhrenbetrieb Gmbh 展開式バックルを備える中留め
JP2013202413A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Rolex Sa ブレスレットの折り重ね留め金
CN108477772A (zh) * 2018-04-02 2018-09-04 天王电子(深圳)有限公司 表扣与手表

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7412755B2 (en) 2001-09-08 2008-08-19 Tag-Heuer Sa Bracelet provided with a clasp
JP2013180208A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Glashutter Uhrenbetrieb Gmbh 展開式バックルを備える中留め
JP2013202413A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Rolex Sa ブレスレットの折り重ね留め金
CN108477772A (zh) * 2018-04-02 2018-09-04 天王电子(深圳)有限公司 表扣与手表
CN108477772B (zh) * 2018-04-02 2024-03-01 天王电子(深圳)有限公司 表扣与手表

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2568998Y2 (ja) 三つ折中留
EP1859702A2 (en) Clasp, accessory bracelet, and timepiece
CN107019297B (zh) 表扣、表带及钟表
JPH0833027A (ja) 自動開放型折畳み携帯無線機
JPH10327914A (ja) 装身具の中留のロック装置
WO1999045812A1 (fr) Fermoir intermediaire pour le port d'objets d'agrement a bandes de serrage
KR100695704B1 (ko) 밴드형 장신구용 버클 및 밴드형 장신구
JPH09191910A (ja) 観音開き型中留構造
JP2000279217A (ja) 長さ調節機構
TW201511707A (zh) 用於珠寶或腕錶之扣件
JP3524803B2 (ja) 帯状装身具の中留
JP3547311B2 (ja) 装身具の中留構造
JPH09117310A (ja) 装身具の中留構造
JP3502199B2 (ja) プッシュ中留のロック機構
JP3205470B2 (ja) 時計バンド用バックル
JPH1057123A (ja) 装身具の中留構造
JPH09252814A (ja) 観音開き型中留の構造
KR200234608Y1 (ko) 장신구용 잠금장치
JPH09187310A (ja) 装身具の中留構造
JP3710882B2 (ja) 装身具の中留構造
JP3058742U (ja) 時計付きバックル
JP2023092346A (ja) バンド調整機構、中留、バンド及び時計
KR100456609B1 (ko) 장신구용 잠금장치
JPH0637766Y2 (ja) コンパクト容器
JP2573334Y2 (ja) コンパクト容器