JPH09187295A - 酵素活性測定方法およびその装置 - Google Patents

酵素活性測定方法およびその装置

Info

Publication number
JPH09187295A
JPH09187295A JP151696A JP151696A JPH09187295A JP H09187295 A JPH09187295 A JP H09187295A JP 151696 A JP151696 A JP 151696A JP 151696 A JP151696 A JP 151696A JP H09187295 A JPH09187295 A JP H09187295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme activity
sample
measuring
substrate
reagent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP151696A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiko Fujii
稔子 藤井
Yuji Miyahara
裕二 宮原
Osamu Ozawa
理 小沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP151696A priority Critical patent/JPH09187295A/ja
Publication of JPH09187295A publication Critical patent/JPH09187295A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より少ない試薬で、複数の種類の酵素活性を
同時に測定し、分析時間の短縮,分析コストの低減が図
れる酵素活性測定方法およびその装置を提供すること。 【解決手段】 複数の測定対象酵素を含む試料に、各酵
素に特異的な基質を混入し、該基質を混入した試料の赤
外吸収スペクトルから当該試料中に含まれる複数の酵素
の活性を同時に測定することを特徴とする酵素活性測定
方法、および、赤外光源と、該赤外光源から出射した光
を試料に入射させる手段と、前記試料を透過もしくは反
射した光を検知する検出器と、検出された信号を処理す
る処理装置を有する装置であって、測定対象酵素に特異
的な少なくとも2種類以上の基質を混合した試薬の保持
手段と、該試薬を前記試料中に導入する手段とを有する
ことを特徴とする酵素活性測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨床生化学検査に
用いられる酵素活性の測定方法およびその装置に関し、
特に複数酵素の活性の同時測定を可能とする酵素活性測
定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の生化学検査装置で、「ウエットケ
ミストリー」と呼ばれる手法を用いた装置構成について
は、例えば、小沢恭一:「臨床用自動分析」(講談社サイエ
ンティフィック,1985年刊)第50〜54頁に記載されてい
る。ここでは、日立736形 自動分析装置について具体的
に述べられている。この装置は、主に、オートサンプラ
ー,反応ディスクと、それに組み込まれ、光学セルを兼
ねる反応容器,反応容器を浸すように反応ディスクの下
部に配された恒温槽,ピペッター,340〜700nmの波長範
囲の吸光度測定を行う多波長光度計,試薬保冷庫,制御
部,出力部から構成される。また、この装置を用いた血
液中の酵素活性の測定方法については、同著、第60〜76
頁に述べられている。ここでは、臨床検査に必要な8種
類の酵素の測定方法および試薬構成について述べられて
いる。例えば、クレアチンキナーゼは、下記の反応に従
って還元されるニコチンアミドアデニンヌクレオチドリ
ン酸(NADP)の量を 340nmの吸光度により測定して、
酵素活性に換算する。従って、試薬は、CKの基質であ
るクレアチンリン酸,アデノシン二リン酸、および、ヘ
キソキナーゼとその基質であるグルコース、および、グ
ルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼと その基質である
NADPや酢酸マグネシウム等の賦活剤等から構成され
る。
【0003】 CK クレアチンリン酸+アデノシン二リン酸→クレアチン+アデノシン三リン酸 ↓ ヘキソナーゼ アデノシン三リン酸+グルコース→アデノシン二リン酸+グルコース-6-リン酸 ↓ グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ グルコース-6-リン酸+NADP+→6-ホスホグルコン酸+NADPH+H+ 上述の反応式は、第一段階の反応として、クレアチンリ
ン酸とアデノシン二リン酸の混合物に酵素CKを作用さ
せることによりクレアチンとアデノシン三リン酸が生成
され、第二段階の反応として、上で生成したアデノシン
三リン酸にグルコースを加え、これに酵素ヘキソナーゼ
を作用させることによりアデノシン二リン酸とグルコー
ス-6-リン酸が生成され、次に、上で生成したグルコー
ス-6-リン酸にNADP+を加え、これにグルコース-6-
リン酸デヒドロゲナーゼを作用させることにより6-ホス
ホグルコン酸とNADPHおよびH+が 生成されるとい
うことを示している。
【0004】また、アミラーゼ(AMY)は、下記の反応
で還元されるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
(NADH)量を、340nmの吸光度により測定し 酵素活性
に換算される。従って、試薬は、アミラーゼの基質であ
るマルトペンタオース,グルコシダーゼ,ヘキソナーゼ
とその基質であるアデノシン三リン酸,グルコース-6-
リン酸デヒドロゲナーゼとその基質であるNADなどか
ら構成される。 AMY マルトペンタオース→マルトース+マルトトリオース ↓ グルコシダーゼ マルトース+マルトトリオース→グルコース ↓ ヘキソナーゼ グルコース+アデノシン三リン酸→アデノシン二リン酸+グルコース-6-リン酸 ↓ グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ グルコース-6-リン酸+NAD→6-ホスホグルコン酸+NADH そして、グルタミン酸オキサル酢酸トランスアミナー
ゼ,グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ,乳酸
脱水素酵素も最終的にNADHの還元,酸化を340nmの
吸光度で測定することにより、酵素活性を算出してい
る。
【0005】また、一般に、ドライケミストリーと呼ば
れる手法については、ぶんせき、第6巻,第387頁から第3
92頁(1986年)において述べられている。ドライケミスト
リーは、ウエットケミストリーの測定試薬を、不溶性の
基材もしくは容器に乾燥状態で固定化したものであり、
コダック社等で採用されている多層フィルム法では、展
開層,反射層,試薬層,透明支持体から成る多層フィル
ムに試料を滴下し、試薬と反応して生成する物質を、透
明支持体側から反射測定する構成である。また、赤外分
光法と減衰全反射法を用いた血液生化学分析法に関して
は、アプライド スペクトロスコピー、第48巻,第85頁か
ら第95頁(1994年)において論ぜられている。ここでは、
ヒト血漿中のグルコース,総蛋白質,総コレステロー
ル,トリグリセリド,尿素,尿酸の7成分の濃度を赤外
分光法によって無試薬で測定している。更に、赤外分光
法による酵素活性の測定に関しては、バイオキミカバイ
オフィジカ アクタ、第1159巻,第237頁から第242頁(199
2年)において述べられている。ここでは、アルカリフォ
スファターゼの活性を、基質であるp-ニトロフェノール
リン酸の 887cm-1の赤外吸収ピークの強度測定によって
定性的に測定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のウエットケミス
トリーおよびドライケミストリーによる酵素活性測定法
は、一個の反応系で一種類の酵素の活性を測定するもの
であり、基質もしくは酵素反応の生成物を可視、紫外光
領域で識別するための試薬が酵素基質以外に必要で、試
薬の混入、反応などの操作が煩雑であった。また、複数
の酵素を測定する場合、各々の酵素に対して特異的な試
薬を用いて個別に試料と反応させねばならず、一チャン
ネルの装置で測定を行うと分析時間を要し、また分析時
間を短縮するために多チャンネルの装置で測定を行う
と、複数の流路および反応槽を要するため、装置が複雑
かつ大型化する、という問題があった。また、殆んどの
酵素の活性測定では、前述した如く、NADHの340nm
の吸光度測定により 酵素活性を測定するため、複数の
酵素反応を一試料中で行い、かつ、活性を同時測定する
ことは不可能であった。
【0007】また、従来の赤外分光法による生化学分析
は、試薬が不要で、反応時間を要さず、測定コストが従
来の自動分析計に比較して安いという特長を有している
が、酵素の活性を測定することができず、臨床検査装置
として使用する際に大きな問題となっていた。また、従
来の赤外分光法による酵素活性の測定は、酵素や酵素反
応生成物の赤外吸収ピークとの畳重が無い波長領域にピ
ークを持つ一種類の基質を試料にまぜ、その反応により
一種類の酵素のみの活性の定性的な分析を行うものであ
った。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、従来の技術における上述の如き問
題を解消し、より少ない試薬で、複数の種類の酵素活性
を同時に測定し、分析時間の短縮,分析コストの低減が
図れる酵素活性測定方法およびその装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、複
数の測定対象酵素を含む試料に各酵素に特異的な基質を
混入し、該基質を混入した試料の赤外吸収スペクトルか
ら当該試料中に含まれる複数の酵素の活性を同時に測定
することを特徴とする酵素活性測定方法、または、赤外
光源と、該赤外光源から出射した光を試料に入射させる
手段と、前記試料を透過もしくは反射した光を検知する
検出器と、検出された信号を処理する処理装置を有する
装置であって、測定対象酵素に特異的な少なくとも2種
類以上の基質を混合した試薬の保持手段と、該試薬を前
記試料中に導入する手段とを有することを特徴とする酵
素活性測定装置によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る酵素活性測定方法で
は、酵素反応によって変化する基質濃度、もしくは、生
成物濃度を赤外分光法によって測定し、酵素活性を算出
する。また、本発明に係る酵素活性測定方法では、前記
基質もしくは生成物の濃度を、赤外分光法で識別用の試
薬等を用いることなく直接測定することができるため、
一つの反応系内で複数の酵素の反応を並行して進行さ
せ、複数の酵素の活性の同時測定を行うことが可能であ
る。また、下記の手法はすべて2.5〜25μmの中赤外
領域のスペクトルを用いているが、基質の吸収ピークが
存在する波長であるならば、例えば、0.7〜2.5μm
の近赤外領域のスペクトルを用いることも可能である。
以下、より具体的に説明する。
【0010】本発明に係る酵素活性測定方法では、以下
に示すような単独の酵素反応を一つの反応系の中で複数
同時に、進行させることで、複数酵素の活性の同時測定
を行う。但し、本発明の構成で個々の酵素活性を単独で
測定することも可能である。まず、個々の酵素活性の測
定方式を以下に述べる。いずれも基質を含む試薬の中に
試料を混合し、試料中に含まれる酵素の反応による基質
の減少もしくは生成物の増加を測定するものである。例
えば、クレアチンキナーゼ(CK)の活性測定では、賦活
剤であるマグネシウムイオン存在下の下記反応の 基質
または生成物の濃度を、1800〜800cm-1の吸光度から測
定する。特に、ATPには、1226,1124cm-1に特異的で
かつ吸収係数の大きい吸収ピークがあるため、1300〜11
00cm-1の吸光度を測定に使用してATP濃度の測定を行
うと良い。
【0011】 CK クレアチンリン酸+ADP→クレアチン+ATP なお、グアニジノ酢酸,N-エチルグアニジノ酢酸など
の アミノ基にリン酸基の結合したホスホグアニジン
を、クレアチンリン酸に代る基質としてもよい。また、
ADPの代りに イノシン5'-二リン酸(IDP),シチジ
ン5'-二リン酸(CDP),ウリジン5'-二リン酸(UDP)
を基質とし、イノシン5'-三リン酸(ITP),シチジン5'
-三リン酸(CTP),ウリジン5'-三リン酸(UTP)の生
成もしくは上記基質の減少を、1800〜800cm-1の赤外吸
収ピークから測定してもよい。また、例えば、アミラー
ゼ(AMY)の活性測定では 直鎖多糖類(例えば、デンプ
ン,マルトヘキサオース,マルトテトラオース,マルト
トリオース)等の AMYによる加水分解で生成するマル
トース、もしくは、基質の直鎖多糖類の減少を1200〜90
0cm-1で測定する。
【0012】別の例では、グルタミン酸オキサル酢酸ト
ランスアミナーゼ(GOT)の活性測定では、下記の反応
によって減少する基質もしくは生成物の濃度を、1800〜
800cm-1の吸光度により測定する。 GOT L-アスパラギン酸+α-ケトグルタル酸⇔オキサル酢酸+L-グルタミン酸 なお、上記反応では、L-アスパラギン酸の代りに 基質
としてシステインスルフィン酸を用いてもよい。また、
例えば、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ
(GPT)の活性測定では、下記の反応によって減少する
基質もしくは増加する生成物の濃度を、1800〜800cm-1
の吸光度により測定する。
【0013】 GPT L-アラニン+α-ケトグルタル酸⇔ピルビン酸+L-グルタミン酸 また、例えば、乳酸脱水素酵素(LDH)の活性測定で
は、下記の反応によって減少する基質もしくは増加する
生成物の濃度を、1800〜800cm-1の吸光度により測定す
る。 LDH L-乳酸+NAD+⇔ピルビン酸+NADH+H+ また、基質はピルビン酸の代りにグリオキシル酸,2-オ
キソ酪酸,2-オキソ-4-ヒドロキシ酪酸など、乳酸の代
りに シュウ酸,2-ヒドロキシ酪酸,2,4-ヒドロキシ酪
酸などを使用してもよい。
【0014】また、例えば、アルカリフォスファターゼ
(ALP)の活性測定では、リン酸モノエステルもしくは
ピロリン酸化合物を基質として、ALPの作用による加
水分解での基質の減少もしくは 増加する生成物の濃度
を1800〜800cm-1の吸光度によって測定する。特に、p-
ニトロフェニルリン酸を基質としてp-ニトロフェノール
を生成する反応を用いた場合には、1200〜900cm-1の p-
ニトロフェニルリン酸の吸収ピーク、1400〜1200cm-1
p-ニトロフェノールの吸収ピークが比較的吸収係数が高
く測定に使用しやすい。赤外吸収スペクトルからの基質
もしくは生成物の濃度の算出は、多変量解析による検量
法、すなわち、重回帰分析、主成分分析、Partial Leas
t Squares(PLS)などを用いて行う。
【0015】具体的には、基質と酵素反応による生成物
が 濃度既知で混合した溶液を標準液として複数用意
し、その溶液の赤外吸収スペクトルの基質もしくは生成
物に特異的なピークを持つ波数範囲の吸光度を説明変
数、標準液中の基質もしくは生成物の濃度を目的変数と
してPLS等で検量式を算出し、その検量式を用いて基
質もしくは生成物の濃度を算出する。また、別の方法と
しては、ランダムな既知の酵素活性をもつ複数の試料を
標準液とし、その標準液を一定濃度の基質溶液に一定時
間、一定温度で反応させた溶液の赤外吸収スペクトルの
基質もしくは生成物に特異的なピークを持つ波数範囲の
吸光度を説明変数、標準液中の酵素活性を目的変数とし
てPLS等で検量式を算出し、その検量式を用いて試料
中の酵素活性を測定する方法もある。
【0016】また、例えば、上記6酵素(CK,AM
Y,GOT,GPT,LDH,ALP)を同時に測定す
る場合は、7.5〜9.0のpHの緩衝液に、上述の それぞれ
の酵素の基質と賦活剤を混入したものを試薬とし、該試
薬と試料を反応させ、その反応溶液のスペクトルからそ
れぞれの酵素の基質もしくは反応生成物の濃度を測定し
活性を算出する。検量は、上述の如く、PLSなどの多
変量解析による検量法を用いるが、その際は、6酵素す
べての基質と賦活剤、および生成物を濃度既知で混合し
たものを標準液とし、該標準液の赤外吸収スペクトルを
説明変数、標準液中の基質もしくは生成物の濃度を目的
変数として検量式を算出する。また、更に 別の校正方
法としては、6酵素すべてを含む試料(試料中の酵素活
性は既知)を標準液とし、該標準液と試薬を混合し 一定
時間、恒温で反応させた溶液の赤外吸収スペクトルを説
明変数として、標準液中のそれぞれの酵素の活性を目的
変数とし、活性に関する検量式を算出する。
【0017】次に、複数の酵素の活性を同時分析する方
法について、実施例を基にして詳細に説明する。図1
は、本発明の第一の実施例に係る酵素活性測定装置の構
成図である。本実施例に示す装置は、試料中に混在する
クレアチンキナーゼ(CK)およびアミラーゼ(AMY)の
活性を同時に計測するための装置である。CKの基質で
あるクレアチンリン酸とアデノシンニリン酸(ADP)、
および、AMYの基質であるデンプンを溶解した緩衝液
を、試薬とする。これらの試薬と試料を反応させると、
下記の2つの反応が同時進行する。 CK クレアチンリン酸+アデノシン二リン酸→クレアチン+アデノシン三リン酸 AMY デンプン+H2O→マルトース
【0018】従って、試料と試薬を一定時間恒温で反応
させた溶液の赤外吸収スペクトルを測定し、この赤外吸
収スペクトルからCK反応の生成物であるアデノシン三
リン酸(ATP)およびAMY反応の生成物であるマルト
ースの量を計測することにより、CKおよびAMYの活
性の同時計測が可能となる。以下、図1に示した構成図
に基づいて、本実施例を詳細に説明する。本実施例に係
る装置は、試薬との反応を行う反応部と、赤外吸収スペ
クトルの測定を行う分光器部,制御・データ処理を行う
コンピュータに大別することができる。250μlの試料が
入ったサンプルカップ1は、加熱槽2に設置される。加
熱槽2中には、恒温水が循環ポンプ3により恒温槽4か
ら送液され、37℃に保たれている。試薬瓶5からディス
ペンサー6によって、試薬がサンプルカップ1中の試料
に500μl添加される。試薬は、トリス-塩酸緩衝液(pH
6.8)に30mMのADP、30mMのクレアチンリン酸,30m
Mの塩化マグネシウム,300mg/dlのデンプンを溶解した
ものである。試薬の試料への添加後10分で、サンプルカ
ップ1内の試料はポンプ7によって試料セル8に送液さ
れる。
【0019】赤外光源9から出射した赤外光は、試料セ
ル8中の試料によって特定波長を吸収され、干渉計10
を通った後、検出器11に入射する。検出器11で検出
された信号は、AD変換器12によってAD変換され、
インターフェース13を介してコンピュータ14に入力
される。入力された信号は、フーリエ変換によりスペク
トルに変換され、その吸光度が酵素活性演算部39内の
メモリに記憶されていた検量式に入力され、試料-試薬
反応溶液中の ATP,マルトースの量が算出され、酵
素活性に換算される。算出された酵素活性は、CRTあ
るいはプリンタ等の出力部15から出力される。測定終
了後、試料セル8中には、洗浄液16が送液され、セル
内および流路の洗浄が行われた後、流路およびセル内
は、コンプレッサー17から送風される乾燥空気によっ
て乾燥される。上述の酵素活性演算部39内のメモリ中
に記憶された検量式は、以下の様に求める。
【0020】まず、クレアチンリン酸,ADP,クレア
チン,ATP,デンプン,マルトースがランダムな濃度
で混在した溶液を、標準液として50個用意する。図1で
示した分光器部と同様の構成を持つ赤外分光計によっ
て、標準液の赤外吸収スペクトルを測定する。また、そ
れと並行して、上述の標準液中のマルトースとATPの
濃度を基準法によって測定する。次に、測定した赤外吸
収スペクトルの、表1に示した条件の吸光度を説明変
数、基準値を目的変数として、多変量解析を用いてマル
トースおよびATPの検量式を算出する。
【表1】
【0021】多変量解析の手法は、本実施例ではParti
al Least Squares(PLS)法を用いたが、その他にも
主成分分析法、重回帰分析法などを用いることができ
る。マルトースおよびATPの検量式は、図1の酵素活
性測定装置の酵素活性演算部39内のメモリに記録され
る。本方法で求めた検量式と図1に示した酵素活性測定
装置を用いて、試料中のATPおよびマルトース濃度を
求めた結果が、図2および図3である。横軸は、従来法
で測定した酵素の活性、縦軸は本実施例によって測定し
たATPおよびマルトースの濃度である。本図によれ
ば、酵素活性と本実施例の測定値の相関係数は0.95以上
であり、本実施例による酵素活性の同時計測の結果は良
好であった。また、上述の検量式に代るものとして、C
KおよびAMYの活性値を目的変数,試薬と酵素の混合
溶液の赤外吸収スペクトルを説明変数として、多変量解
析によって算出した検量式を用いることもできる。
【0022】具体的な手順としては、CKおよびAMY
がランダムな濃度で混在した酵素溶液50個を標準液と
し、各々の 標準液250μlと 第一の実施例で用いた試薬
500μlを混和し、37℃で10分間インキュベーションした
ものの赤外吸収スペクトルを測定する。また、50個の標
準液は、それに並行して従来法によりCKおよびAMY
の活性を測定する。表1で示した条件の吸光度を赤外吸
収スペクトルからサンプリングしたものを説明変数、従
来法により測定したCKおよびAMYの活性を目的変数
として、多変量解析により検量式を算出する。本実施例
は複数の酵素の同時計測の基本的構成であり、上述の検
量式を用いて活性測定を行うことにより、生成物濃度で
活性値が表示されること無く、複数の酵素の活性値が直
接出力される。
【0023】図4は、本発明の第二の実施例に係る酵素
活性測定装置の構成図である。本実施例は、試薬中の成
分を分けて保存し、測定を行う際に試料中で混合させる
ものである。例えば、CKとAMYを同時計測する場
合、試薬瓶18には 90mMクレアチンリン酸、試薬瓶1
9には 90mM ADP、試薬瓶20には900mg/dl デンプ
ンを それぞれ30mM 塩化マグネシウム/50mM トリス-
塩酸緩衝液に溶解して注入する。測定の際には、ディス
ペンサー6によって、試料瓶18,19,20の試薬を
166μlずつサンプルカップ1中の試料に入れ、撹拌機構
21によって混和する。その後は、第一の実施例と同様
に、37℃10分間インキュベーションした後、反応溶液の
赤外吸収スペクトルを測定し、CKとAMYの酵素活性
を求める。試薬中に含まれる成分が相互に反応し合うよ
うな場合、測定前から成分を混合しておくと成分間で反
応が生じ、測定時には混合比が変化してしまうため、測
定値に誤差が生じるが、本実施例によれば、試薬中の各
成分を別個に装置中に保持できるため、そのような誤差
を無くすことができる。。
【0024】図5は、本発明の第三の実施例に係る酵素
活性測定装置の構成図である。本実施例は、試薬を混入
した試料と、混入しない試料の差スペクトルを測定し、
該差スペクトルから酵素活性を測定するものである。例
えば、血液などを試料とした場合、検体間の蛋白などに
よるピーク変動の影響を受けないため、精度の良い測定
を行うことができる。サンプルカップ1中の試料は、ピ
ペッター22によって容器23、24に500μlずつ分注
される。容器23に分注された試料には、試薬瓶25か
らディスペンサー26によって50mMトリス-塩酸緩衝液
が250μl注入される。一方、容器24中の試料には、試
薬瓶5から第一の実施例で使用した試薬250μlが注入さ
れる。容器23,24の試料は、加熱槽2によって37℃
で10分間インキュベートされ、ポンプ7によって試料セ
ル27,28にそれぞれ送液される。
【0025】試料セル27,28には、ミラー29によ
って、赤外光源9からの光が試料セル27,28に交互
に入射し、セルから出射した光は、ミラー29と同期し
て動くミラー30によって干渉計に入射する。赤外吸収
スペクトルは、干渉計10内の可動鏡の走査一回を一ス
キャンとして複数回のスキャンを積算して求められる
が、ミラー29による試料セル27,28への振り分け
は、このスキャンの回数に同期して行われる。試料セル
27,28を透過した光から求められた2個の赤外吸収
スペクトルの差を算出することによって、基質および酵
素反応生成物のみのスペクトルを得ることができる。こ
の差スペクトルを検量式に入力し、酵素活性を算出す
る。検量式は、トリス-塩酸緩衝液をバックグラウンド
として差し引いて第一の実施例の標準液を測定したスペ
クトルを説明変数として求めたものを使用する。
【0026】測定対象酵素以外の、例えば、蛋白やグル
コース等の生化学成分は、本発明に係る酵素活性測定方
法で使用する測定波長に大きな吸収を有する。これらの
成分が混合された試料を測定する場合、試料間でのこれ
らの成分濃度の変動は、酵素活性の測定ではノイズとな
る。そこで、本実施例に示す如く、試薬を添加した試料
と添加しない試料との差スペクトルから酵素活性を算出
すれば、上述のノイズを除くことができるため、高精度
測定が可能となる。図6は、本発明の第四の実施例に係
る酵素活性測定装置の構成図である。本実施例は、試料
セル中で、試薬と試料中酵素との反応を行い、その反応
経過を測定するものである。試料セル8を加熱槽2の中
に設置し、試料セル8中を37℃に保温する。サンプルカ
ップ1中の試料には試料瓶5から第一の実施例で使用し
た試薬が注入され、すぐに試料は試料セル8中にポンプ
7によって送液される。例えば、送液1分後に測定した
スペクトルと送液10分後に測定したスペクトルからそれ
ぞれCK,AMYの反応生成物であるATPとマルトー
ス濃度を算出し、その単位時間当りの変化量から酵素活
性を算出する。
【0027】酵素活性は、一定条件下である一定速度の
酵素反応を起こし得る酵素量という形で定義される。従
って、酵素活性単位は酵素反応速度に相当する相対量と
考えられ、精度の高い測定を行うには、酵素反応の初速
度(反応開始直後の直線的に反応が進む部分)を測定する
必要がある。上述の第四の実施例によれば、酵素の反応
過程を一定時間毎に連続的に測定できるので、その測定
結果から、酵素反応が直線的に進行している部分を抽出
し、反応の初速度を求めることができ、高精度の測定を
行うことが可能になる。上述の、第一から第四の実施例
では、CKとAMYの活性の同時計測について述べた
が、その他の酵素活性についても、(1)活性を有するp
H範囲が等しい、(2)基質、生成物が相互の酵素反応を
阻害しない、等の条件を満たすものであれば、試薬構成
を変えた上記ハード構成で同時測定を行うことが可能で
ある。
【0028】例えば、pH7〜8付近を至適pHとする、
グルタミン酸オキサル酢酸トランスアミナーゼ(GO
T),グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GP
T)は、CK,AMYと 活性を有するpH範囲が等しい
ため、同時計測が可能である。CK,AMY,GOT,
GPTの活性の同時計測のための試薬構成としては、例
えば、トリス-塩酸緩衝液pH7〜8中に、30mM 塩化マ
グネシウム,50mM クレアチンリン酸,50mM ADP,
300mg/dl デンプン,50mM システインスルフィン酸,5
0mM アラニン,5mM α-ケトグルタル酸を溶解したも
のを用いる。また、pH9〜10付近に活性を有する 乳
酸脱水素酵素(LDH)とアルカリフォスファターゼ(A
LP)も同時計測が可能である。LDH,ALPの同時
計測のための試薬構成としては、例えば、トリス-塩酸
緩衝液pH9〜10に50mM 乳酸、50mMニコチンアミド
アデニンヌクレオチド(NAD)、50mM p-ニトロフェニ
ルリン酸を溶解したものを用いる。
【0029】また、感度は多少悪くなるが、pH7.5〜
9.0までの緩衝液に 上述の6酵素(CK,AMY,G
OT,GPT,LDH,ALP)の基質を混ぜた試薬を
用いることにより、6酵素の活性の同時計測も可能であ
る。図7は、前述の第一〜第四の実施例で使用した試料
セルの断面図である。本実施例では、減衰全反射法を用
いた。試料31は、流路32中を通って減衰全反射プリ
ズム33表面に導入される。減衰全反射プリズム33に
は、例えば、セレン化亜鉛,ゲルマニウム,シリコン,
サファイアのような、赤外波長の光に比較的透明で、か
つ、高屈折率(屈折率2.0以上)の 単結晶が用いられ
る。試料の導入が終了すると、赤外光源9から出射した
赤外光が、反射鏡34によって減衰全反射プリズム33
に入射する。
【0030】赤外光は減衰全反射プリズム33界面を全
反射しながら伝搬し、反射鏡35によって干渉計10に
入射する。赤外光が、プリズム33-試料界面で全反射
する際、光が数μm試料中に滲み出し、試料による特定
波長の光の吸収が起こる。これを測定対象とすることに
なる。また、酵素の含有量が低く、活性が小さい試料の
測定では、図8に示した高感度試料セルを、第一〜第四
の実施例で用いる。本高感度試料セルは、減衰全反射プ
リズム33上に試料31を介して冷却板36,冷却素子
37を設置し、プリズム33の試料の裏面にはヒーター
38を設置したものである。冷却素子37,ヒーター3
8により、プリズム33上の試料には 冷却素子-ヒータ
ー方向に温度勾配が形成され、冷却板36側から試料中
の水分が凝固し、試料中の成分分子、すなわち酵素基質
や生成物などがプリズム33表面に偏析により濃縮され
る。
【0031】前記各実施例においては、この濃縮された
試料表面を減衰全反射法により測定するため、試料成分
の濃度を高感度に測定することができる。上記各実施例
によれば、血液中の酵素活性を同時計測し、短時間分
析,簡易操作が可能な酵素活性測定方法およびその装置
を提供することができる。なお、上記各実施例はいずれ
も本発明の一例を示したものであり、本発明はこれらに
限定されるべきものではないことは言うまでもないこと
である。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、より少ない試薬で、複数の種類の酵素活性を同時
に測定し、分析時間の短縮,分析コストの低減が図れる
酵素活性測定方法およびその装置を実現できるという効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例に係る酵素活性測定装置の構成図
である。
【図2】第一の実施例の効果を示す図(その1)である。
【図3】第一の実施例の効果を示す図(その2)である。
【図4】第二の実施例に係る酵素活性測定装置の構成図
である。
【図5】第三の実施例に係る酵素活性測定装置の構成図
である。
【図6】第四の実施例に係る酵素活性測定装置の構成図
である。
【図7】第一〜第四の実施例に用いた試料セルの断面図
である。
【図8】第一〜第四の実施例に用いた高感度試料セルの
断面図である。
【符号の説明】
1 サンプルカップ 2 加熱槽 5,18,19,20,25 試薬瓶 8,27,28 試料セル 9 赤外光源 10 干渉計 11 検出器 14 コンピュータ 15 出力部 22 ピペッター 39 酵素活性演算部

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の測定対象酵素を含む試料に各酵素
    に特異的な基質を混入し、該基質を混入した試料の赤外
    吸収スペクトルから当該試料中に含まれる複数の酵素の
    活性を同時に測定することを特徴とする酵素活性測定方
    法。
  2. 【請求項2】 アミノ基転移酵素,リン酸転移酵素,加
    水分解酵素,脱水素酵素のうち少なくとも2種類の酵素
    を測定対象とすることを特徴とする請求項1記載の酵素
    活性測定方法。
  3. 【請求項3】 前記アミノ基転移酵素は、グルタミン酸
    オキサル酢酸トランスアミナーゼ,グルタミン酸ピルビ
    ン酸トランスアミナーゼであることを特徴とする請求項
    2記載の酵素活性測定方法。
  4. 【請求項4】 前記リン酸転移酵素は、クレアチンキナ
    ーゼであることを特徴とする請求項2記載の酵素活性測
    定方法。
  5. 【請求項5】 前記加水分解酵素は、アルカリフォスフ
    ァターゼ,アミラーゼであることを特徴とする請求項2
    記載の酵素活性測定方法。
  6. 【請求項6】 前記脱水素酵素は、乳酸脱水素酵素であ
    ることを特徴とする請求項2記載の酵素活性測定方法。
  7. 【請求項7】 グルタミン酸オキサル酢酸トランスアミ
    ナーゼ,グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ,
    アミラーゼ,クレアチンキナーゼ,乳酸脱水素酵素,ア
    ルカリフォスファターゼのうち少なくとも2種類の酵素
    を測定対象とすることを特徴とする請求項2記載の酵素
    活性測定方法。
  8. 【請求項8】 前記基質を混入した後の試料のpHは7.
    5〜9であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の酵素活性測定方法。
  9. 【請求項9】 グルタミン酸オキサル酢酸トランスアミ
    ナーゼの基質は、L-アスパラギン酸およびα-ケトグル
    タル酸、または、システインスルフィン酸およびα-ケ
    トグルタル酸、または、オキサル酢酸およびL-グルタ
    ミン酸であることを特徴とする請求項3または7記載の
    酵素活性測定方法。
  10. 【請求項10】 グルタミン酸ピルビン酸トランスアミ
    ナーゼの基質は、L-アラニンおよびα-ケトグルタル
    酸、または、ピルビン酸およびL-グルタミン酸である
    ことを特徴とする請求項3または7記載の酵素活性測定
    方法。
  11. 【請求項11】 アミラーゼの基質は、直鎖多糖類であ
    ることを特徴とする請求項3または7記載の酵素活性測
    定方法。
  12. 【請求項12】 クレアチンキナーゼの基質は、クレア
    チン,グアニジノ酢酸,N-グアニジノ酢酸のいずれか
    と、イノシン5'-三リン酸,シチジン5'-三リン酸,ウリ
    ジン5'-三リン酸,アデノシン5'-三リン酸のいずれかと
    を混合したもの、または、クレアチンリン酸,ホスホグ
    アニジンのいずれかと、イノシン5'-二リン酸,シチジ
    ン5'-二リン酸,ウリジン5'-二リン酸,アデノシン5'-
    二リン酸のいずれとかを混合したものであることを特徴
    とする請求項3または7記載の酵素活性測定方法。
  13. 【請求項13】 乳酸脱水素酵素の基質は、乳酸,シュ
    ウ酸,2-ヒドロキシ酪酸,2,4-ヒドロキシ酪酸のいずれ
    かと、ニコチンアミドアデニンヌクレオチドとを混合し
    たもの、もしくは、ピルビン酸,グリオキシル酸,2-オ
    キソ酪酸,2-オキソ-4-ヒドロキシ酪酸のいずれかと、
    還元型ニコチンアミドアデニンヌクレオチドとを混合し
    たものであることを特徴とする請求項3または7記載の
    酵素活性測定方法。
  14. 【請求項14】 アルカリフォスファターゼの基質は、
    リン酸モノエステルもしくはピロリン酸化合物であるこ
    とを特徴とする請求項3または7記載の酵素活性測定方
    法。
  15. 【請求項15】 赤外光源と、該赤外光源から出射した
    光を試料に入射させる手段と、前記試料を透過もしくは
    反射した光を検知する検出器と、検出された信号を処理
    する処理装置を有する装置であって、測定対象酵素に特
    異的な少なくとも2種類以上の基質を混合した試薬の保
    持手段と、該試薬を前記試料中に導入する手段とを有す
    ることを特徴とする酵素活性測定装置。
  16. 【請求項16】 赤外光源と、該赤外光源から出射した
    光を試料に入射させる手段と、前記試料を透過もしくは
    反射した光を検知する検出器と、検出された信号を処理
    する処理装置を有する装置であって、測定対象酵素に特
    異的な少なくとも2種類以上の基質を個別に保持する手
    段と、複数の基質を前記試料に混合させる手段とを有す
    ることを特徴とする酵素活性測定装置。
  17. 【請求項17】 前記基質が試料に溶解した際にpH7.
    5〜9になるような緩衝能をもつ塩を前記基質と共に前
    記試料に溶解させることを特徴とする請求項15または
    16記載の酵素活性測定装置。
  18. 【請求項18】 前記試料に光を入射させる手段は試料
    セルであって、減衰全反射プリズムの表面に試料を導入
    ・排出する手段と、前記減衰全反射プリズムに赤外光源
    からの光を入射,伝搬,出射する手段とを有することを
    特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の酵素活
    性測定装置。
  19. 【請求項19】 少なくとも2個の試料セルを有し、一
    方の試料セルには試薬を混入した試料を、もう一方のセ
    ルには試薬を混入しない試料を導入し、2個のセルから
    測定されるスペクトルの差から酵素活性を測定すること
    を特徴とする請求項15〜18のいずれかに記載の酵素
    活性測定装置。
  20. 【請求項20】 前記赤外光源は、0.7〜25μmの波
    長の光を照射するものであることを特徴とする請求項1
    5〜19のいずれかに記載の酵素活性測定装置。
  21. 【請求項21】 前記各手段に加えて、フーリエ分光,
    回析格子もしくはプリズムを用いた分光手段を有するこ
    とを特徴とする請求項15〜20のいずれかに記載の酵
    素活性測定装置。
  22. 【請求項22】 前記各手段に加えて、恒温槽を有する
    ことを特徴とする請求項15〜21のいずれかに記載の
    酵素活性測定装置。
  23. 【請求項23】 前記減衰全反射プリズムセルは、プリ
    ズムの材質がセレン化亜鉛,ゲルマニウム,シリコン,
    サファイアから成ることを特徴とする請求項18〜22
    のいずれかに記載の酵素活性測定装置。
  24. 【請求項24】 酵素活性を目的変数、前記試薬と反応
    させた試料の赤外吸収ピークを説明変数として、多変量
    解析によって算出した検量式を記憶したメモリを有する
    ことを特徴とする請求項15〜23のいずれかに記載の
    酵素活性測定装置。
  25. 【請求項25】 前記試薬と反応させた試料の赤外吸収
    ピークを説明変数、当該試薬中に含有される酵素基質も
    しくは酵素反応によって生成する物質の濃度を目的変数
    として、多変量解析によって算出した検量式を記憶した
    メモリを有することを特徴とする請求項15〜23のい
    ずれかに記載の酵素活性測定装置。
JP151696A 1996-01-09 1996-01-09 酵素活性測定方法およびその装置 Pending JPH09187295A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP151696A JPH09187295A (ja) 1996-01-09 1996-01-09 酵素活性測定方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP151696A JPH09187295A (ja) 1996-01-09 1996-01-09 酵素活性測定方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09187295A true JPH09187295A (ja) 1997-07-22

Family

ID=11503663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP151696A Pending JPH09187295A (ja) 1996-01-09 1996-01-09 酵素活性測定方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09187295A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013235014A (ja) * 2009-04-21 2013-11-21 Univ Of Tokyo 微生物の数または量を測定する方法および装置
JP2014070929A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Fujifilm Corp 光センシングデバイスユニットおよび光センシング装置
JPWO2016047580A1 (ja) * 2014-09-26 2017-06-08 旭化成ファーマ株式会社 キナーゼを用いた新規な測定方法及び組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013235014A (ja) * 2009-04-21 2013-11-21 Univ Of Tokyo 微生物の数または量を測定する方法および装置
JP2014070929A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Fujifilm Corp 光センシングデバイスユニットおよび光センシング装置
JPWO2016047580A1 (ja) * 2014-09-26 2017-06-08 旭化成ファーマ株式会社 キナーゼを用いた新規な測定方法及び組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Spayd et al. Multilayer film elements for clinical analysis: applications to representative chemical determinations.
Tipton Principles of enzyme assay and kinetic studies
CA1318228C (en) Simultaneous assay for glucose and urea
US4425427A (en) Simultaneous, kinetic, spectrophotometric analysis of blood serum for multiple components
US4668617A (en) Apparatus and method for optically analyzing a plurality of analysis items in a sample in a container
US20100227348A1 (en) Method and device for determining the concentration of an analyte using fluorescence measurement
US3925162A (en) Method for simultaneous determination of enzymatic activities of enzymes
Whitlow et al. Maltotetraose as a substrate for enzyme-coupled assay of amylase activity in serum and urine.
JPH09187295A (ja) 酵素活性測定方法およびその装置
WO1992020817A1 (en) High precision determination of d-glucose-6-phosphate and composition therefor
Krieg et al. Determination of α-amylase activity using Fourier transform infrared spectroscopy
JPH08327533A (ja) 生化学分析装置
JPH0771514B2 (ja) 1,5−アンヒドログルシトールの定量法
Schwartz et al. Utilization of automation for studies of enzyme kinetics
Rosenberg et al. Direct spectrophotometric measurement of small kinetic isotope effects
Perez-Bendito et al. Nonenzymatic stopped-flow fluorimetric method for direct determination of uric acid in serum and urine.
Pontius Monitoring of bioprocesses. Opportunities and challenges: opportunities and challenges
JPS609799B2 (ja) アミラ−ゼ活性の新規な測定法
SU857874A1 (ru) Способ количественного определени глюкозы
CN113030471B (zh) 一种酶联比色法测定磷脂酶d酶活性的优化方法
JP7372310B2 (ja) 血糖値算出プログラム、血糖値算出方法及び血糖値測定装置
RU2720807C1 (ru) Способ определения химического участия активатора хемилюминесценции в липопероксидазной реакции
JPH1099098A (ja) トレハロース分析用試薬
AU6052690A (en) Kinetic enzyme assay for determining the co2 content of body fluids using pep carboxylase with inhibitor
JPH1084994A (ja) トレハロースの酵素的測定方法およびトレハロース分析用試薬