JPH09176217A - 乳化重合を開始するためのレドックス触媒系 - Google Patents

乳化重合を開始するためのレドックス触媒系

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JPH09176217A
JPH09176217A JP8327206A JP32720696A JPH09176217A JP H09176217 A JPH09176217 A JP H09176217A JP 8327206 A JP8327206 A JP 8327206A JP 32720696 A JP32720696 A JP 32720696A JP H09176217 A JPH09176217 A JP H09176217A
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bis
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/40Redox systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護コロイド、例えばポリビニルアルコール
で安定化されておりそして場合によっては酸性硬化剤、
例えば塩化アルミニウムの添加後に木材の耐水接合につ
いて適合するホルムアルデヒド不含の単独重合体−およ
び共重合体分散物、特にポリビニル分散物を非常に合理
的にかつ経済的に製造する方法の提供 【解決手段】 少なくとも1種類の酸化剤および、亜硫
酸水素塩付加物として完全にマスクされており、少なく
とも3つの炭素原子を持つ少なくとも2官能性のアルデ
ヒドを含む少なくとも1種類の還元剤を含む、エチレン
性不飽和化合物の遊離基乳化重合のためのレドックス触
媒系を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なレドックス触媒
系、この触媒系によってビニル化合物を乳化重合するこ
とによって分散物を製造する方法、更にこの触媒系によ
って製造された分散物、特にポリビニルエステルを基本
成分とするもの並びにそれを多孔質−および半多孔質物
質のための耐水性のホルムアルデヒド不含接着剤として
用いることに関する。
【0002】
【従来技術】レドックス触媒系はビニル化合物を遊離基
乳化重合の開始に広範囲で使用されている。一成分系の
熱解離性開始剤と比較した場合のこの系の長所は一般に
短い誘導期間および、低温での重合およびその結果とし
て得られる高分子量の重合体を可能とする低い活性エネ
ルギーにある。レドックス触媒系の種々の組合せは科学
文献および特許文献に掲載されている。しばしば使用さ
れるレドックス対の組合せは、一方が酸化剤の過酸化水
素、ベンゾイルペルオキシド、アルキル−ヒドロペルオ
キシド、ペルオキソ二硫酸塩であり、もう一方が還元
剤、例えば遷移金属イオン、例えばFe2+、カルボン
酸、例えばアスコルビン酸または酒石酸、硫黄化合物、
例えば亜硫酸水素ナトリウム、亜鉛−またはナトリウム
−ホルムアルデヒド−スルホキシレート等である。レド
ックス重合の総括的考察は技術文献、例えばG.S.M
isra and U.D.N.Bajpai in
Prog. Polym.Sci.8、61−131
(1982)に記載されている。
【0003】単独重合体および共重合体のポリビニルエ
ステル分散物、例えば接着剤の分野、特にポリビニルア
ルコールの様な保護コロイドで安定化されている接着剤
の分野のために該分散物を製造するために、しばしば重
合開始用にレドックス触媒系が同様に使用される。これ
はドイツ特許出願公開第4,420,484号明細書
(第三ブチル−ヒドロペルオキシド/ナトリウム−ホル
ムアルデヒド−スルホキシレート)、ヨーロッパ特許出
願公開第0,623,661号明細書(アンモニウム−
ペルオキソジスルファート/Fe2+/ナトリウム−ホル
ムアルデヒド−スルホキシレート)、ドイツ特許出願公
開第3,942,628号明細書、ヨーロッパ特許出願
公開第0,394,774号明細書およびドイツ特許第
2,620,738号明細書(あらゆる第三ブチル−ヒ
ドロペルオキシド/ナトリウム−ホルムアルデヒド−ス
ルホキシレート)によって説明されている。ドイツ特許
第2,620,738号明細書によると、そこで使用さ
れているレドックス触媒系、即ち第三ブチル−ヒドロペ
ルオキシド/ナトリウム−ホルムアルデヒド−スルホキ
シレートを使用することは、それによって可能となる保
護コロイドのポリビニルへのビニルエステルのグラフト
反応によって、特に分散物から得られるフィルムの耐水
性が改善されるという長所がある。
【0004】還元成分がカルボニル化合物、例えばケト
ン、グリオキサールまたはグリオキサール誘導体、例え
ばメチルグリオキサールの亜硫酸水素塩付加物またはそ
の他に、種々の他の硫黄化合物とグリオキサールまたは
メチルグリオキサールとの付加物であってもよい、酢酸
ビニル−エチレン−エマルジョンコポリマーを製造する
ためのレドックス触媒系を用いることも従来技術であ
る。ドイツ特許出願公開第3,239,212号明細書
(米国特許第4,360,632号明細書に対応)に
は、酸化剤(例えば第三ブチル−ヒドロペルオキシド)
および還元剤としての、亜硫酸水素ナトリウムと炭素原
子数3〜8のケトンとの水溶性付加物(例えばアセトン
−亜硫酸水素ナトリウム)とを含むホルムアルデヒド不
含レドックス触媒系によるラテックスの製法が開示され
ている。有利に使用されるモノマー系は酢酸ビニル、エ
チレンおよび他の官能性コモノマーを含有している。
【0005】ドイツ特許出願公開第2,649,532
号明細書、特開昭52−55,709号公報および特開
昭60−99,096号公報は、酸化剤の他に、グリオ
キサールまたはメチルグリオキサールと還元性硫黄/酸
素化合物、例えばチオスルホン酸のアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩または亜鉛塩、ジ亜チオン酸(dithi
onous acid)、ジ亜硫酸、亜硫酸水素ナトリ
ウムまたは亜硫酸水素カリウムとの反応生成物を含有す
るホルムアルデヒド不含のレドックス触媒系に関する。
使用される特別な化合物はグリオキサールの亜硫酸水素
アルカリ金属付加物である。関係するポリマーは、場合
によっては別の架橋性コポリマー、例えばn−ブトキシ
メチルアクリルアミドを含有していてもよい酢酸ビニル
−エチレン共重合体である。この生成物は不織布および
紙のホルムアルデヒド不含バインダーとして適している
が、耐水性に関して望まれる程の効果はグリオキサル誘
導体を用いたのでは達成できない(比較例1)。
【0006】更に米国特許第3,438,941号明細
書には、亜硫酸水素ナトリウムとポリアクロレインとの
付加物を塩酸で1.5より下のpHにして還元剤とし
て、過硫酸アンモニウムおよび第三ブチル−ヒドロペル
オキシドより成る酸化性混合物と組合せて特にα,β−
不飽和アルデヒド、例えばアクロレインの乳化重合に使
用すること、そしてその際に還元剤として使用される付
加物が相当に多量に使用した場合に同時に安定化剤とし
て機能することが開示されている。しかしながら、pH
が低いために、米国特許第3,438,941号明細書
に記載された重合条件はビニルエステルの重合に適して
いない。
【0007】更に、比較的に最近の文献に保護コロイド
としてのポリビニルアルコールの存在下にビニルエステ
ル、特に純粋な酢酸ビニルを乳化重合するためのレドッ
クス触媒系の開発についての研究報告がされている。単
官能性カルボニル化合物の亜硫酸水素塩付加物が還元性
成分として、ペルオキソ二硫酸塩と組み合わせて使用さ
れている。R.M.Mohsen等、Pigment
and ResinTechnology、7月/8月
号、第4〜6頁、17(1993)にはポリビニルアル
コールで安定化されたポリ酢酸ビニル分散物をレドック
ス触媒系のペルオキソ二硫酸カリウム/オクタナル(亜
硫酸水素ナトリウム)によって接着剤として製造するこ
とが開示されている。A.S.Badran等は、ポリ
ビニルアルコールの存在下に、Acta Polym.
42、1(1991)にペルオキソ二硫酸カリウム/サ
リチルアルデヒド(亜硫酸水素ナトリウム)、Acta
Polym.41、187(1990)にペルオキソ二
硫酸カリウム/アセトン(亜硫酸水素ナトリウム)、P
olym.Sci.A28、411(1990)にペル
オキソ二硫酸カリウム/シクロヘキサノン(亜硫酸水素
ナトリウム)を触媒として用いて酢酸ビニルを乳化重合
することを開示している。還元剤としてベンズアルデヒ
ド−(亜硫酸水素ナトリウム)、アセトアルデヒド−
(亜硫酸水素ナトリウム)および(メチルプロピルケト
ン)−(亜硫酸水素ナトリウム)を含むレドックス触媒
系がJ.Appl.Polym.Sci.49、187
(1993)でA.S.Badran等によって報告さ
れている。レドックス触媒系において還元剤として単官
能性の亜硫酸水素塩付加物を用いることによる欠点は、
木材を接着する場合に耐水性に関して所望の程度の効果
が同様に達成できない点である(比較例3。
【0008】半多孔質−および多孔質基材の接着剤とし
て使用されるポリビニルエステル分散物は、規格に従う
耐水性接合に使用される。種々の架橋剤、例えば少なく
とも3つの炭素原子を持つマスクされた多官能性アルデ
ヒド(出願前の刊行物でないドイツ特許出願公開第4,
420,484号明細書)、マスクされた多官能性イソ
シアネート(ヨーロッパ特許出願公開第0,206,0
59号明細書)を後から添加することまたは架橋性コモ
ノマー、例えばN−メチロールアクリルアミドまたは関
連する化合物を用いること(ドイツ特許(C)第2,6
20,738号明細書、ドイツ特許出願公開第3,94
2,628号明細書およびヨーロッパ特許出願公開第
0,394,774号明細書)または両方の手段の組合
せること(ドイツ特許出願公開第4,420,484号
明細書およびヨーロッパ特許出願公開第0,623,6
61号明細書)で、特にルイス酸の存在下に、保護コロ
イドによって錯塩化され得る化合物、例えばアルミニウ
ム(III )塩の存在下にポリビニルエステル分散物から
誘導されるフィルムの耐水性を沸騰水に対しても耐水性
と成るまで著しく改善することができる。その際に水性
相は酸性に成る。
【0009】最近では毒性の理由から、ホルムアルデヒ
ドを遊離状態または、架橋段階で遊離され得る貯蔵ホル
ムアルデヒドとして結合した状態で含有する成分、例え
ばホルムアルデヒド樹脂、モノマーとしてのN−メチロ
ール(メタ)アクリルアミドまたはレドックス触媒系の
成分としてのナトリウム−ホルムアルデヒド−スルホキ
シレートを工業的に使用することをできるだけ避ける努
力がされている。これは接着剤の分野にも当て嵌まる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、保護コロイド、例えばポリビニルアルコールで安定
化されておりそして場合によっては酸性硬化剤、例えば
塩化アルミニウムの添加後に木材が耐水性に接合するの
に適合する、特にDIN EN204の試験規格に従う
高度な試験クラスD4を満足するホルムアルデヒド不含
の単独重合体−および共重合体分散物、特にポリビニル
分散物を非常に合理的にかつ経済的に製造する方法を開
発することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題は少なくとも二
官能性の亜硫酸水素塩付加物を還元性成分として含有す
るレドックス触媒系を用いることによって達成される。
本発明は、少なくとも1種類の酸化剤および、亜硫酸水
素塩付加物として完全にマスクされており、少なくとも
3つの炭素原子を持つ少なくとも2官能性のアルデヒド
を含む少なくとも1種類の還元剤を含むレドックス触媒
系にある。
【0012】本発明のレドックス触媒系の適する酸化性
成分は少なくとも1つのアゾ基または過酸化物基を持つ
原則として水溶性の化合物、例えばアゾビスイソブチロ
ニトリル、過酸化水素、ペルオキソ二燐酸塩、例えばペ
ルオキソ二燐酸アンモニウム、−ナトリウムおよび−カ
リウム、ペルオキソ硫酸塩、例えば過硫酸アンモニウ
ム、−ナトリウムおよび−カリウム、ペルオキソ二硫酸
アンモニウム、−ナトリウムおよび−カリウムおよび有
機系ヒドロペルオキシド類、例えばアルキルペルオキシ
ド類である。脂肪族のアルキルヒドロペルオキシド類、
特に第三ブチルヒドロペルオキシドを用いるのが特に有
利である。種々の酸化剤の混合物を使用することも可能
である。
【0013】還元性成分の新規成分として使用される、
亜硫酸水素付加物として完全にマスクされており、少な
くとも3つの炭素原子を持つ少なくとも二官能性のアル
デヒドの例には、水溶性または水懸濁性のビス(亜硫酸
水素アルカリ金属)付加物、好ましくはマロンアルデヒ
ド、スクシンアルデヒド、2−ヒドロキシスクシンアル
デヒド、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアル
デヒド、3−ヒドロキシグルタルアルデヒド、アジポア
ルデヒド、ヘプタンジアル、オクタンジアル、ノナンジ
アル、デカンジアルおよびシス−およびトランス−2−
ブテンジアルまたは亜硫酸水素塩アルカリ金属がポリア
クロレインに付加した重付加生成物またはジアルデヒド
澱粉がある。亜硫酸水素ナトリウムまたは−カリウムが
これらアルデヒドに付加した付加物が有利である。特に
有利な成分はグルタルアルデヒドおよびスクシンアルデ
ヒドに亜硫酸水素ナトリウムまたは−カリウムが付加し
た付加物、なかでもグルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸
水素ナトリウム)およびスクシンアルデヒド−ビス(亜
硫酸水素ナトリウム)である。種々の付加物の混合物も
用いることができる。
【0014】亜硫酸水素塩付加物として完全にマスクさ
れており、少なくとも3つの炭素原子を持つ少なくとも
二官能性のアルデヒドと組合せることのできる別の還元
剤には遷移金属イオン、例えばFe(II)、Fe(III
)、Co(II)、Mn(III)、アスコルビン酸、酒石
酸、ヒドロキシルアミン、亜燐酸ナトリウム、チオ尿素
の様な化合物、チオ硫酸ナトリウム、ヒドロキシメタン
スルフィン酸のナトリウム塩および亜鉛塩および、特に
二亜硫酸ナトリウム(ピロ亜硫酸ナトリウム)、亜硫酸
ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムがある。しばし
ば、少なくとも二官能性のアルデヒドの市販の亜硫酸水
素塩付加物は製造工程から既に少量の遊離亜硫酸水素塩
を含有している。
【0015】酸化剤中の酸化性基と還元剤中の還元性基
とのモル比は1:0.01〜1:100であるのが有利
である。これは個々の場合に使用される物質の組合せお
よびそれぞれの場合に使用されるレドックス式の化学量
論に左右される。第三ブチル−ヒドロペルオキシドと、
亜硫酸水素塩付加物として完全にマスクされている、少
なくとも3つの炭素原子を持つ少なくとも二官能性のア
ルデヒドとの有利なレドックス組合せの場合には、亜硫
酸水素塩付加物は好ましくは1:1〜100:1の酸化
剤とのモル比で、特に好ましくは2:1〜30:1のモ
ル比で使用する。
【0016】別の還元剤を本発明のこの亜硫酸水素塩付
加物の他に使用する場合には、少なくとも二官能性のア
ルデヒドの亜硫酸水素塩付加物の重量割合は全還元剤の
総重量の少なくとも50% 、好ましくは少なくとも75
% 、特に好ましくは少なくとも90% である。特に有利
なレドックス触媒系は第三ブチルヒドロペルオキシドお
よびグルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウ
ム)またはスクシンアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナト
リウム)を含んでいる。
【0017】本発明はビニル化合物、好ましくはビニル
エステルを本発明のレドックス触媒系を用いて乳化重合
することによってポリマー分散物を製造する方法にも関
する。モノマーの総重量を基準とする酸化剤の量は好ま
しくは0.005〜3% 、特に好ましくは0.01〜
0.1% である。
【0018】モノマーの総重量を基準とする還元剤の総
重量は好ましくは0.01〜4重量% 、特に好ましくは
0.1〜1.2重量% である。本発明のレドックス触媒
系を用いて製造されるポリマーは好ましくは以下のモノ
マー群に含まれるビニルエステルの単独重合体または共
重合体である: a)ビニルエステル、特に酸残基中の炭素原子数1〜1
8のもの、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ビニルイソブチラート、ビニルピバレート、
ビニル−2−エチルヘキサノエート、酸基中炭素原子数
9〜10の飽和した分岐状モノカルボン酸のビニルエス
テル、比較的長い鎖長の飽和−または不飽和脂肪酸のビ
ニルエステル、例えばラウリル酸ビニル、ステアリン酸
ビニルおよび安息香酸および、安息香酸の置換誘導体の
ビニルエステル、例えばp−第三ブチル安息香酸ビニ
ル。これらの内、単独重合体を形成する酢酸ビニルを専
ら使用するのが特に有利である。上記の他のビニルエス
テルは50重量% の割合まで酢酸ビニルと共重合し得
る。ポリマー中の全ての酢酸ビニルの総割合は好ましく
は少なくとも50重量% 、特に好ましくは75〜100
重量%である。 b)α,β−不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、それらと炭素原子数1〜18の第一〜第二
飽和一価アルコール、例えばメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、
環状脂肪族アルコールおよび比較的に長鎖の脂肪アルコ
ールとのエステル。更にα,β−不飽和ジカルボン酸、
例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはシトラ
コン酸、およびそれらと炭素原子数1〜18の飽和した
一価の脂肪族アルコールとのモノエステルまたはジエス
テルも共重合し得る。これらのコモノマーの割合はモノ
マーの総量を基準として25重量% まで、好ましくは1
〜15重量%である。 c)エチレン性不飽和炭化水素、例えばエチレンまたは
炭素原子数3〜18のα−オレフィン、例えばプロピレ
ン、ブチレン、またスチレン、ビニルトルエン、ビニル
キシレンおよびハロゲン化不飽和脂肪族炭化水素、例え
ば塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
リデンがある。モノマーの総量を基準とするこれらコモ
ノマーの割合は50重量% まで、好ましくは1〜25重
量% である。 d)多重エチレン性不飽和モノマー、例えばジアリルフ
タレート、ジアリルマレエート、トリアリルシアヌレー
ト、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、
1,4−ブタンジオール−ジメタクリレート、トリエチ
レン−グリコール−ジメタクリレート、ジビニルアジペ
ート、アリル(メタ)アクリレート、ビニルクロトナー
ト、メチレンビスアクリルアミド、ヘキサンジオール−
ジアクリレート、ペンタエリスリトール−ジアクリレー
トおよびトリメチロールプロパン−トリアクリレート。
この群のモノマーの割合は10重量% まで、好ましくは
0.01〜2重量% である。 e)窒素官能性モノマー、例えば(メタ)アクリルアミ
ド、アリルカルバマート、アクリロニトリル、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、アリル−N−メチロー
ルカルバマートおよびまたN−メチロールエステル、N
−メチロール(メタ)アクリルアミドのアルキルエステ
ルまたはマンニッヒ塩基、またはアリル−N−メチロー
ルカルバマート、アクリルアミドグリコール酸、メチル
−アクリルアミドメトキシアセテート、N−(2,2−
ジメトキシ−1−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N−アルキル(メタ)アクリルアミド、p−ヒドロキシ
フェニル(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピル)メタクリルアミド、エ
チルイミダゾリドン−メタクリレート、N−ビニルホル
ムアミド、N−ビニルピロリドン。モノマーの総量を基
準とするこれらモノマーの割合は15重量% まで、好ま
しくは0.1〜10重量% である。 f)ヒドロキシ官能性モノマー、例えばヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレートおよびそれらとエチレンオキサイドまたは
プロピレンオキサイドとの付加物。これらのコモノマー
の割合はモノマーの総量を基準として25重量% まで、
好ましくは0.1〜15重量% である。 g)自己架橋性であるかまたはカルボニル基を介して架
橋し得るコモノマーであって、ジアセトンアクリルアミ
ド、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート
およびアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートよ
り成る群から選択されるもの。モノマーの総量を基準と
するこれらコモノマーの割合は10重量% まで、好まし
くは0.01〜5重量% である。
【0019】ビニルエステル単位の他にポリマー中に存
在するb)〜g)群のコモノマー単位の割合は全体で5
0重量% まで可能である。本発明のレドックス触媒系を
用いて製造される分散物は特にポリマー安定剤(保護コ
ロイド)によって安定化されている。適する安定剤の例
にはポリビニルアルコール、特に60〜100モル% 、
好ましくは70〜98モル% の加水分解度および4重量
% 濃度水溶液で20℃にて2〜70mPa.sの粘度を
有するポリビニルアルコールがある。
【0020】保護コロイドとしては、天然−または合成
ポリマー、例えばポリビニルアルコールの誘導体、エー
テル化セルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセル
ロースまたはカルボキシメチルセルロースを使用するこ
ともできる。これらは単独でまたはポリビニルアルコー
ルと組合せて用いることができる。ポリビニルピロリド
ン、澱粉、デキストリン、グア、アルギナート類、蛋白
質、例えばカゼインまたはゲラチン、ポリカルボン酸、
例えばポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタクリルアミ
ド)、またマレイン酸または無水マレイン酸とエチレン
性不飽和化合物、例えばメチルビニルエーテルまたはス
チレンとのコポリマーが同様に適する。ポリマーの固形
分含有量を基準として、保護コロイドの割合は1〜20
重量% 、特に2〜13重量% であるのが好ましい。
【0021】保護コロイドの他に、ポリマーの固形分含
有量を基準として10重量% まで、好ましくは0.1〜
2重量% の非イオン性−および/またはアニオン性乳化
剤も重合混合物中に付随的に使用してもよい。かゝる乳
化剤の例には分子当たりに8〜50モルのエチレンオキ
シド単位を持つアルキルアリール−ポリグリコールエー
テルおよびアルキルポリグリコール−エーテル、エチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマ
ー、アルキルスルホナートまたはアルキルアリールスル
ホナート、アルキルスルファート、疎水性部分に好まし
くは8〜18個の炭素原子を持ちそして親水性部分に5
0までのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単
位を持つアルキル−およびアリールエーテルスルファー
トおよび−ホスファート、およびスルホコハク酸のモノ
エステルまたはジエステルまたはアルキル残基中に好ま
しくは8〜18の炭素原子を持つアルキルフェノールが
ある。
【0022】本発明の分散物の製法は、原則として遊離
基乳化重合の慣用の連続−または不連続法を用いて慣用
の反応器、例えばループ型−または攪拌式反応器で実施
することができる。不連続法、例えばバッチ法、バッチ
/供給流の組合せ、純粋な供給流法または核形成粒子上
への供給流法を用いるのが有利である。純粋なモノマー
の供給流法が特に有利である。
【0023】レドックス触媒系の個々の成分、即ち酸化
剤および、少なくとも3つの炭素原子を持つ多官能性ア
ルデヒドの新規の亜硫酸水素塩付加物の内、少なくとも
一方、好ましくは両方を水性供給流の形で重合の間に計
量供給する。亜硫酸水素塩付加物は、供給流の水溶液中
でまたは重合の間に直接的に分散物中で、遊離の多官能
性アルデヒドとアルカリ金属ピロ亜硫酸塩またはアルカ
リ金属亜硫酸水素塩との反応によってその場でも製造す
ることができる。
【0024】還元成分が少なくとも3つの炭素原子を持
ち、かつ亜硫酸水素塩付加物として完全にマスクされた
少なくとも二官能性のアルデヒドだけでなく1種類以上
の他の還元成分を含有する場合には、それをマスクされ
た多官能性アルデヒドと一緒に計量供給するのが有利で
ある。重合を開始するために、少量の、好ましくは総重
量の<20重量% の酸化剤および/または還元剤を重合
混合物中に一緒に最初に導入してもよい。
【0025】重合は、pHによる亜硫酸水素塩付加物の
解離が重合条件のもとで生じない様なpHで実施する。
この範囲はpH4以上、好ましくは4.5の値以上、特
に5以上である。このpHを維持するために、例えば酢
酸アルカリ金属、燐酸アルカリ金属および炭酸アルカリ
金属の如き慣用の緩衝塩を使用することができる。全反
応工程の間の反応温度は0℃〜100℃、好ましくは3
0〜95℃、特に好ましくは45〜90℃である。
【0026】本発明は更に本発明の方法によって得るこ
とのできる重合体分散物にも関する。重合体分散物は細
かく分散し、安定で、かつ凝集塊を含んでいない。本発
明の分散物の固形分含有量は好ましくは20〜65重量
% 、特に好ましくは30〜60重量% である。本発明に
従って製造される重合体分散物は、レドックス触媒系を
介して導入され、エマルジョン重合体に結合されそして
架橋性であるマスクされたアルデヒド基を含有してい
る。
【0027】本発明に従って製造されるポリマー分散物
は、慣用の添加物、例えば凝結防止剤を添加する場合に
は、噴霧−または凍結乾燥してもよい。噴霧乾燥する場
合には、キャリヤーガスの温度は好ましくは、亜硫酸水
素塩付加物としてブロックされたアルデヒド基の熱解離
が生じない様に選択するのが有利である。得られる分散
物粉末は再分散させて、ポリマーの水性分散物を再びも
たらすことができる。当業者ならばこの目的に必要な方
法に精通している。
【0028】ポリマー分散物は保護コロイドのポリビニ
ルアルコールによって錯体化されていてもよい酸性化合
物、特に塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ジルコ
ニウム−オキシクロライドまたは燐酸の水溶液を分散物
を基準として1〜10重量%添加することによって有利
に活性化される。この様に変性されたポリマー分散物の
pHは好ましくは2.5〜4である。
【0029】保護コロイドとしてのポリビニルアルコー
ルで安定化されたポリビニルエステル分散物から得られ
そして重合開始剤として本発明のレドックス触媒系を用
いて製造されるフィルムは、保護コロイドを錯体化し得
る酸性化合物、例えばアルミニウム(III )塩の存在下
に場合によってはホルムアルデヒドを放出する架橋性コ
モノマーを併用しなくともまたは後から添加しなくとも
優れた耐水性を示す。本発明の分散物には別の慣用の添
加物、例えば場合によっては別の中和剤、最低造膜温度
を下げる造膜助剤、可塑剤、消泡剤、フィラーおよび保
存剤を添加してもよい。
【0030】また、本発明は本発明の分散物を接着剤と
して、特に半多孔質−および多孔質基体のための接着
剤、好ましくは木材を基準に従って接合するための接着
剤として使用することでもある。試験規格DIN EN
204の品質クラスD4を達成することができる。本
発明の触媒系によって製造されるポリビニルエステル分
散物で製造される接合部は優れた耐水性を示す。それ故
に試験規格DIN EN 204に従い木材用接着剤と
して使用する場合には、少なくとも性能クラスD2、好
ましくはD3、特に好ましくはD4の要求に適合する。
酸活性化ポリビニルエステル分散物は、極端な温度−お
よび湿度変動のある内部空間で使用するのに、例えば室
内スイミングプールおよびシャワー室において水の作用
に曝すのに適しており、そして大きな気候的影響に曝さ
れる屋外の用途、例えば窓および屋外用ドアにも適して
いる。更にこのものは非常にしばしば接合する場合に優
れた有用性を有している。
【0031】別の使用例には紙、厚紙、段ボール紙、発
泡体、セメント、レザー、繊維複合体または積層材料、
例えば床、壁またはシーリング接着剤または家具用ベニ
ア接着剤またはカーペット裏面用接着剤として、木材繊
維ボードまたは人造レザーのための耐水性バインダーお
よび紙繊維または合成繊維で造る絶縁体材料のバインダ
ーまたは織物または不織布のバインダーがある。
【0032】以下の実施例によって本発明を更に詳細に
説明する。全ての部および百聞率は他に指摘がない限り
重量に関する。
【0033】
【実施例】実施例1〜3および比較例1のために還元性成分として
使用する二官能性アルデヒドの亜硫酸水素塩付加物 グルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)
(実施例1および2)およびグリオキサル−ビス(亜硫
酸水素ナトリウム)1水和物(比較例1)の市販試料を
使用する。
【0034】スクシンアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナ
トリウム)(実施例3)およびブチルアルデヒド(亜硫
酸水素ナトリウム)(比較例3)を、スクシンアルデヒ
ドまたはブチルアルデヒドと亜硫酸水素ナトリウムとを
水溶液中で反応させ、メタノールを添加して沈澱させ、
メタノールで洗浄しそして減圧下に室温で乾燥すること
によって製造する。沃素分析にて生成物について次の組
成が明らかになる: 実施例1 錨型攪拌機を備えそして供給用入口、還流冷却器、ジャ
ケット型加熱冷却手段を配備した10Lの攪拌式ガラス
製反応器に400g の(R) Mowiol 18−88
(ヘキスト社;88モル% の加水分解度の部分鹸化ポリ
ビニルアルコール)、5.5g の酢酸ナトリウムおよび
3.5g の(R) Agitan 280(Muenzin
g−Chemie、消泡剤)を3510g の脱イオン水
中に入れた重合用混合物を装入する。この混合物は5.
7のpHを有している。12.8gの水に0.32g の
グルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)を
溶解した溶液をこの混合物に添加しそして反応器を加熱
する。57℃の内部温度で350g の酢酸ビニルをこの
混合物中に導入乳化する。26.2g の水に0.16g
の第三ブチル−ヒドロペルオキシド(70% 濃度水溶
液)を溶解した溶液を添加して60℃の内部温度で重合
を開始する。この混合物が67℃の内部温度に達したら
直ちに4つの別々の供給流を3時間にわたって一定量づ
つ計量供給する。 供給流1: 3650g の酢酸ビニル 供給流2: 167.1g の水に31.7g のグルタル
アルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)および1.
1g のNaHCO3 を入れたもの 供給流3: 198.55g の水に1.45g の第三ブ
チルヒドロペルオキシド(t−BHP:70% 濃度水溶
液)を入れたもの 供給流4: 170g の水に15g のNaHCO3 を入
れたもの ジャケット温度を制御することによって重合を、静かな
還流が維持されそして内部温度が供給流の添加の間に6
7℃から約80℃に徐々に上昇する様に実施する。供給
流の添加が完了した後に、重合を更に1時間、80℃で
継続しそして次にモノマーを5.4g の過酸化水素の水
溶液(30% 濃度)および1.6g のアスコルビン酸の
添加によって除く。次いで10% 濃度水酸化ナトリウム
溶液(消費量:約60g )を用いて5.2から少なくと
も6に幾分下げるpH調整を行い、2% のブチルグリコ
ール−アセテートを造膜助剤として攪拌混入する。凝集
塊を含まない固形分含有量51.7% で26.3Pa.
sのブルックフィール粘度(RVT 6/20、23
℃)を有する分散物が得られる。
【0035】実施例2 0.16g だけのグルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水
素ナトリウム)を重合開始のために混合物中で使用する
ことおよび供給流2が167.1g の水に15.8g の
グルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)を
溶解した1.1g のNaHCO3 を含む溶液を添加する
ことを除いて実施例1の処方で分散物を製造する。凝集
塊を含まない固形分含有量51.7% で26.9Pa.
sのブルックフィール粘度(RVT 6/20、23
℃)を有する分散物が得られる。
【0036】実施例3 0.30g のスクシンアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナ
トリウム)を重合開始のために混合物中で使用すること
および供給流2が167.1g の水に29.73g のス
クシンアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)を溶
解した0.27g のNaHCO3 を含む溶液であること
を除いて実施例1の処方で分散物を製造する。凝集塊を
含まない固形分含有量52% で31.1Pa.sのブル
ックフィール粘度(RVT 6/20、23℃)を有す
る分散物が得られる。
【0037】比較例1 グリオキサル−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)1水和物
を還元剤として使用することを除いて実施例1と同様な
方法で分散物を製造する。重合は0.30g のグリオキ
サル−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)1水和物を使用し
て開始しそして使用した供給流2は330.1g の水に
29.4g のグルオキサル−ビス(亜硫酸水素ナトリウ
ム)1水和物および0.73g のNaHCO3 を溶解し
た溶液である。約60g の10% 濃度NaOHの代わり
に112.6g の10% 濃度NaOHを用いて6.25
のpHに調整する。得られた生成物は、凝集塊を含まな
い固形分含有量49.6% で15.1Pa.sのブルッ
クフィール粘度(RVT6/20、23℃)を有する分
散物である。
【0038】比較例2 亜硫酸水素ナトリウム(ピロ亜硫酸ナトリウムから製
造)を還元剤として使用することを除いて実施例1と同
様な方法で分散物を製造する。重合は0.014g の亜
硫酸水素ナトリウムを使用して開始しそして使用した供
給流2は167.1g の水に1.43g のピロ亜硫酸ナ
トリウムおよび0.83g のNaHCO3を溶解した溶
液である。この供給流および供給流3の添加は、モノマ
ー供給流1の添加よりも幾分か早く開始する。得られた
生成物は、凝集塊を含まない固形分含有量51.5% で
26.0Pa.sのブルックフィール粘度(RVT 6
/20、23℃)を有する分散物である。
【0039】比較例3 ブチルアルデヒド(亜硫酸水素ナトリウム)を還元剤と
して使用することを除いて実施例1と同様な方法で分散
物を製造する。重合は0.39g のブチルアルデヒド
(亜硫酸水素ナトリウム)を使用して開始しそして使用
した供給流2は167.1g の水に38.4g のブチル
アルデヒド(亜硫酸水素ナトリウム)および1.88g
のNaHCO3 を溶解した溶液である。約60g の10
% 濃度NaOHを用いて6のpHに調整する。得られた
生成物は、凝集塊を含まない固形分含有量52.7% で
22.2Pa.sのブルックフィール粘度(RVT 6
/20、23℃)を有する分散物である。
【0040】木材用接着剤としてのポリ酢酸ビニル分散
物の試験 各実施例のそれぞれ100部の分散物を、水に塩化アル
ミニウムを溶解した28% 濃度溶液5部と混合する。木
材用接着剤としての試験をDIN EN 204/D4
に従って実施する。接着および試験は次の条件のもとで
実施する: AlCl3 の添加後の熟成時間: 2時間 接着剤塗布: 150±20g /m2 (底部側) 開放待ち時間: 3分 密閉待ち時間: 3分 圧縮時間: 2時間 圧縮圧: 0.7±0.1N/mm2 各試験当たりの試験体の数: 20 貯蔵順序 D4/5: 標準の温度および湿度条件で7日*) 沸騰水中で6時間 冷水中で2時間。
【0041】 試験温度: 23℃±2℃ 進行速度: 50mm/分 性能グループD4/5への分類は≧4N/mm2 の引裂強度の場合である。 *)標準の温度−および湿度条件:23±2℃、50±5% の相対湿度 ウエット接着強度について得られる値を表2に示す。こ
の表は実施例で使用する触媒系で使用される成分の量を
同様に示している。(数字はモノマー1kgを基準とし
ている) この表から、本発明の実施例1〜3の分散物から得られ
るフィルムによって生じる接合は亜硫酸水素塩付加物の
量に左右される高い対沸騰水耐水性を示す。実施例1お
よび3は、試験規格DIN EN204 D4の接合物
の対沸騰水耐水性のための貯蔵順序D4/5の要求に容
易に合格する。本発明によらない比較例1は、当量のグ
ルオキサル−ビス(亜硫酸水素ナトリウム)を還元剤系
の成分として使用して製造された生成物が試験規格の要
求より遙かに短くそして本発明の課題を解決しないこと
が判る。比較例2で還元剤として亜硫酸水素ナトリウム
を専ら使用しても、耐水性に関して何の効果も示さな
い。実施例1および3で使用したアルデヒド付加物の二
倍のモル量(従って当量)のブチルアルデヒド(亜硫酸
水素ナトリウム)を実施例3で使用したスクシンアルデ
ヒドと同じ炭素原子数の単官能性アルデヒドの亜硫酸水
素塩付加物の代表例として使用すると、本発明によらな
い比較例3の場合には、接合部の耐水性に関して望まし
い程の効果がないことが判る。
【0042】遊離ホルムアルデヒド 遊離ホルムアルデヒドの検出を塩化アルミニウムで変性
していない本発明の実施例1〜3の分散物の遠心分離液
においてアセチルアセトン法によって紫外線/可視光線
−分光分析で実施する。〔アセチルアセトン反応試薬溶
液の製造については、H.PetersenおよびN.
Petri、Melliand Textilberi
chte 66、第363頁(1985)参照〕。以下
に示す値は全て検出限界の近辺にある。
【0043】表3:実施例1〜3の分散物の遊離ホルム
アルデヒド含有量

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の酸化剤および、亜硫
    酸水素塩付加物として完全にマスクされており、かつ少
    なくとも3つの炭素原子を持つ少なくとも2官能性のア
    ルデヒドを含む少なくとも1種類の還元剤を含む、エチ
    レン性不飽和化合物の遊離基乳化重合のためのレドック
    ス触媒系。
  2. 【請求項2】 有機ヒドロペルオキシドが酸化剤として
    存在している請求項1に記載のレドックス触媒。
  3. 【請求項3】 水溶性または水分散性のビス(亜硫酸水
    素アルカリ金属塩)付加物が還元剤として存在している
    請求項1に記載のレドックス触媒系。
  4. 【請求項4】 第三ブチル−ヒドロペルオキシドおよ
    び、グルタルアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウ
    ム)とスクシンアルデヒド−ビス(亜硫酸水素ナトリウ
    ム)とより成る群から選択された還元剤を含有する請求
    項1に記載のレドックス触媒系。
  5. 【請求項5】 酸化剤中の酸化性基と還元剤の還元性基
    とのモル比が1:0.01〜1:100である請求項1
    に記載のレドックス触媒系。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のレドックス触媒系を用
    いてビニル化合物を乳化重合することによってポリマー
    分散物を製造する方法。
  7. 【請求項7】 酸基中に炭素原子数1〜18のを有する
    ビニルエステルをビニル化合物として使用する請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 レドックス触媒系の酸化剤および還元剤
    を別々の供給流によって並列的に計量供給する請求項6
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の方法によって得られ
    る、エマルジョンポリマーに結合しており且つ架橋反応
    し得るマスクされたアルデヒド基を持つポリマー分散
    物。
  10. 【請求項10】 保護コロイドのポリビニルアルコール
    によって錯塩化されていてもよい酸性化合物を、分散物
    を基準として1〜10重量% 含有する請求項9に記載の
    ポリマー分散物。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のポリマー分散物より
    成る、バインダーまたは接着剤。
  12. 【請求項12】 請求項10のポリマー分散物より成
    る、半多孔質のおよび多孔質の物体の接着剤。
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