JPH09175217A - ハブクラッチ装置 - Google Patents

ハブクラッチ装置

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JPH09175217A
JPH09175217A JP34371095A JP34371095A JPH09175217A JP H09175217 A JPH09175217 A JP H09175217A JP 34371095 A JP34371095 A JP 34371095A JP 34371095 A JP34371095 A JP 34371095A JP H09175217 A JPH09175217 A JP H09175217A
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JP
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wheel drive
slider
pipe
hub
wheel
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Application number
JP34371095A
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Inventor
Kenichiro Ito
健一郎 伊藤
Katsuhisa Suzuki
勝久 鈴木
Isao Hori
勲 堀
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 FFベースの4輪駆動車の後輪駆動軸とハブ
間に装着されるハブクラッチ装置であって、2輪駆動状
態と4輪駆動状態の切り換えを可能とし、かつ切り換え
時のみ圧力流体を用い、切り換え後は大気圧になるよう
にして、結合部材のシールの耐久性を向上させるように
する。 【解決手段】 後輪取付軸11と後輪駆動軸5に直結し
た外輪17の間に、2方向クラッチ20を組み込み、ス
プリング51の押圧でスライダー21が外輪17と後輪
取付軸11に噛合する4輪駆動状態を保持し、磁石50
へのスライダー21の吸着で2輪駆動状態を保持すると
共に、4輪駆動状態と2輪駆動状態の切り換えをスライ
ダー21に対してタイマーで設定した時間だけ圧力流体
を供給して行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、FFベースの4
輪駆動車の後輪に取り付け、車軸と後輪ホイールハブの
間で駆動力の伝達と遮断を切り換えるハブクラッチ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FFベース(前輪駆動)の4輪駆
動車は、前輪と後輪を直結したフルタイム式の構造にな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前輪と後輪
を直結したフルタイム式は、路面の状況に対応した2駆
走行と4駆走行の切り換えが行えないため、平坦な路面
の走行時における燃費の節約が行えないと共に、駆動系
からの騒音が発生するという問題がある。
【0004】また、FFベースの4輪駆動車で後輪の切
り離しを可能にするために、4輪駆動車の前輪に取り付
けられるハブクラッチ装置を後輪に組み込み使用するこ
とが考えられるが、従来の上記ハブクラッチ装置は、車
軸に嵌合したスライドギヤを軸方向に移動自在とし、こ
のギヤをホイールハブに対して係脱させ、係合時に車軸
とホイールハブを直結した4輪駆動状態とし、離脱時は
2輪駆動状態となる構造を有し、この駆動の切り換えに
は、圧力流体、例えばエア圧力を使用するようになって
いる。
【0005】しかし、エア圧力でスライドギヤの移動を
制御する場合、4輪駆動又は2輪駆動の何れかの状態を
維持し続けるために、常時エア圧を保持する必要があ
り、このため、ハブやスピンドル部に設けたシールに常
時圧力が作用し、該シールの摩耗がはげしく耐久性に劣
るという問題がある。
【0006】そこで、この発明の課題は、FFベースの
4輪駆動車における後輪の切り離しと結合による2駆走
行モードと4駆走行モードの切り換えが遠隔操作によっ
て行えると共に、4輪駆動と2輪駆動の切り換え時のみ
切り換えに必要な時間だけ流体の圧力を作用させ、それ
以外の時は流体の圧力によって結合部材を保持しておく
必要をなくし、シールの耐久性を向上させることができ
るハブクラッチ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、4輪駆動車の後輪車軸に連結
された等速ジョイントとホイールハブの間に、車軸とホ
イールハブの結合と切り離しを行なうハブクラッチを設
け、該ハブクラッチの遠隔操作によって4輪駆動車の後
輪を切り離せるようにしたハブクラッチ装置であって、
ハブクラッチが、前記等速ジョイント外輪と一体の駆動
部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを内外に回
転可能に嵌合させ、駆動部材と従動部材の間に、2方向
クラッチを組込み、駆動部材の内部に駆動部材と常時結
合し、圧力流体によって従動部材と結合する位置と切り
離す位置とに移動するスライダーを設け、このスライダ
ーの両面に作用させる圧力流体を独立した2径路によっ
て行なうようにした構成を採用したものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、スライダーの両面に作用させる圧力流体は負圧と
し、このスライダーの従動部材と結合する位置と切り離
した位置の一方を磁石と他方をスプリングを用いて保持
するようにした構成を採用したものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、スライダーに対する圧力流体の作用時間をタ
イマーにより設定するようにした構成としたものであ
る。
【0010】ここで、スライダーを移動させる流体は、
エアの負圧又は正圧の何れか一方又は両方を使用し、4
輪駆動と2輪駆動の切り換え時にのみタイマーで設定さ
れた時間だけ圧力流体をスライダーの端面に作用させ、
切り換わった後は大気圧に戻す。4輪駆動状態はスライ
ダーをスプリングの押圧弾性によって保持し、2輪駆動
状態はマグネットによるスライダーの吸着させることに
よって保持する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図示例と共に説明する。
【0012】図1は、FFベースの4輪駆動車の車輪駆
動系を示したものであり、同図において、1、1はエン
ジン2によって駆動される前車輪、3、3は後車輪であ
り、この後車輪3、3はリヤーディファレンシャル4の
両側後輪駆動軸5、5にハブクラッチ装置6を介して取
り付けられ、後輪駆動軸5、5の途中には等速ジョイン
ト7、7が設けられていると共に、リヤーディファレン
シャル4は、エンジン2にセンターデフ機能を有する多
板クラッチ8とシャフト9を介して接続されている。
【0013】図2乃至図10は、ハブクラッチ装置6の
実施形態を示し、同図において、後輪駆動軸5の外側端
部に後輪取付軸11がハブクラッチ装置6と等速ジョイ
ント7を介して接続されている。
【0014】後輪取付軸11の中間部から外側端部間の
位置にリヤーハブ12が一体に回転するよう外嵌固定さ
れ、該リヤーハブ12はリヤーナックル13に軸受14
を介して回転自在に支持され、リヤーハブ12の外端部
に後車輪3のホイール15が固定されている。
【0015】ハブクラッチ装置6は、等速ジョイント7
の外輪を有する円形端板16に設けた円筒状の外輪17
を、リヤーナックル13に設けた筒状部18内に軸受1
9を介して回転自在に組込み、後輪取付軸11の途中か
ら内端側の大径部を上記外輪17内に挿入し、外輪17
の内径面と後輪取付軸11の外径面の間に2方向クラッ
チ20を組込み、さらに、外輪17の内部に、外輪17
と後輪取付軸11の結合と切り離しを行なうスライダー
21が組込まれている。
【0016】前記リヤーナックル13に設けた筒状部1
8の後端開口と円形端板16の外周面がシール22によ
って密封され、この円形端板16に設けた外輪17は、
等速ジョイント7を介して後輪駆動軸5と直結され、こ
の外輪17内に後輪取付軸11が、途中を支持する軸受
23と、内端を支持する端板16のメタル軸受24を介
して回転自在となるよう同軸心状に保持されている。
【0017】2方向クラッチ20は、後輪取付軸11に
設けた大径部を内輪25とし、図7乃至図10に示すよ
うに、外輪17の内径面と内輪25の外径面には、同芯
の円筒面17a、25aが形成され、その両円筒面17
a、25aの間に大径保持器26と小径保持器27が組
込まれ、上記大径保持器26は、図3に示すように、後
端部に延長筒部28が一体に形成されている。
【0018】一方、小径保持器27は、後端部に、内径
側に向かって屈曲する屈曲部29が形成され、その屈曲
部29が内輪25の端面にすべり回転可能に接触してお
り、この屈曲部29と止め輪30との間に、皿バネから
成る圧着バネ31が組込まれている。この圧着バネ31
は、屈曲部29を内輪25の端面に向かって圧着してお
り、その押圧力によって生じる摩擦力により小径保持器
27を内輪25に圧着している。
【0019】また、上記大径保持器26と小径保持器2
7の周面には、図7及び図9に示すように、径方向に対
向して複数のポケット32、33が形成され、その各ポ
ケット32、33に、係合子としてのスプラグ34と、
スプラグ34を保持するバネ35とが組込まれている。
【0020】このスプラグ34は、外径側と内径側に、
それぞれ異なった曲率中心をもつ左右対称形の円弧面3
4aと34bが形成され、左右の両方向に所定角度傾く
と両円筒面17a、25aと係合し、外輪17と内輪2
5を一体化する。また、バネ35は、大径保持器26に
一端が支持されてスプラグ34を両側から押圧し、各ス
プラグ34を円筒面17a、25aと係合する位置に保
持している。
【0021】また、上記大径保持器26及び小径保持器
27の端部には、図8に示すように、それぞれ径方向に
貫通するスリット36、37が形成され、そのスリット
36、37に、C字形のリング形状をしたスイッチバネ
38の両端部が係合している。このスイッチバネ38
は、周方向に縮められた状態でセットされ、一端を大径
保持器26に、他端を小径保持器27に押し付けて取付
けられており、そのバネ力によって両保持器26、27
に円周方向の力を与えている。この力により大径保持器
26は回転力を受け、上記スイッチバネ38のバネ力に
より、両保持器26、27とスプラグ34は、回転の一
方向の噛み合い位置でスタンバイの状態となっている。
上記の構造では、スイッチバネ38が大径保持器26に
一方向の回転力を付与する手段を構成する。
【0022】図3に示すように、前記外輪17の内部で
円形端板16に設けた円形凹部39内にスライダー21
が軸方向に移動自在となるよう組込まれ、このスライダ
ー21の外径面と凹部39の内径面の間及び内径面と後
輪取付軸11における内端軸部11aの外径面との間の
各々が、シール40、41によって、内外に封止され、
スライダー21の両面に圧力室48と49を形成してい
る。
【0023】前記外輪17の内径面で円形端板16に接
近する位置に、図5の如く複数のギヤ42が設けられ、
スライダー21の外周面には、該ギヤ42と噛合い、ス
ライダー21を外輪17と回転方向に結合すると共に、
軸方向の移動を許容するスリット43が設けられ、ま
た、大径保持器26の筒状延長部28の端部には、図6
の如く、上記スライダー21のスリット43間に形成さ
れたギヤ44が噛合うためのスリット45が設けられて
いる。
【0024】スライダー21は、円形端板16側の後退
位置にあるとき、スリット43は外輪17のギヤ42と
常時噛合っていると共に、大径保持器26のスリット4
5からギヤ44が切り離された状態となり、また、スラ
イダー21が前進動すると、ギヤ44は外輪17のギヤ
42と大径保持器26のスリット45の両者にわたって
噛合った位相となる。従って、スライダー21のギヤ4
4が大径保持器26のスリット45と噛合うと、外輪1
7と大径保持器26がスライダー21を介して一体とな
るため、スプラグ34は常に係合状態となり、フルタイ
ム4駆走行状態となる。
【0025】上記スライダー21の前進位置と後退位置
の各々を保持するため、等速ジョイント7の円形端板1
6に、後退位置にあるスライダー21を吸着する磁石5
0が固定され、更に、円形端板16とスライダー21の
対向面間に、前進位置に向けてスライダー21を常時押
圧するスプリング51が縮設されている。
【0026】なお、磁石50は、後退位置にあるスライ
ダー21で圧縮されたスプリング51の弾性よりも大き
な吸着力に設定されている。
【0027】前記スライダー21を負圧の作用で移動さ
せて2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを行なうた
め、2つのエア通路が独立して設けられている。
【0028】第1のエア通路71は、内側の圧力室49
と連通し、4輪駆動状態のスライダー21を2輪駆動状
態に切り換えるためのものであり、図2乃至図4の如
く、リヤーナックル13に設けた通路72と、リヤーナ
ックル13の筒状部18と外輪17の間に設けた通路7
3と、この通路73と内側の圧力室49を接続するよう
円形端板16に設けた通路74とによって形成されてい
る。
【0029】また、第2のエア通路75は、リヤーナッ
クル13に設けた通路76と、外輪17の内径面と後輪
取付軸11間の隙間からなる通路77とによって形成さ
れ、この通路77が圧力室48と連通し、外側の圧力室
48に負圧を作用させることにより、2輪駆動状態のス
ライダー21を4輪駆動状態の位置に切り換えることに
なる。
【0030】図11は、上記した第1、第2のエア通路
71、75と接続され、スライダー21の2輪駆動状態
と4輪駆動状態の切り換えを制御する動作制御装置を示
している。
【0031】図11に示す制御装置において、負圧源6
1は、エンジンのインテークマニホールドやポンプ、コ
ンプレッサであり、負圧源61と接続したパイプ62は
途中にチェックバルブ63と負圧タンク64が設けら
れ、二又に分岐した先端側は第1の電磁弁65と第2の
電磁弁66に各々接続されている。
【0032】上記負圧源61としてインテークマニホー
ルドを用いる場合、エンジンの加速時に負圧が得られな
いので、負圧タンク64は、負圧エアの不足発生を防止
するために有効である。
【0033】第1の電磁弁65は、2輪駆動状態から4
輪駆動状態への切り換えを行なうためのものであり、こ
の電磁弁65から分岐した第1パイプ67の先端は、ハ
ブクラッチ装置における第2のエア通路75とリヤーナ
ックル13の通路76の部分で接続されている。
【0034】また、第2の電磁弁66は4輪駆動状態か
ら2輪駆動状態への切り換えを行なうためのものであ
り、この電磁弁66から分岐した第2パイプ68の先端
は、ハブクラッチ装置における第1のエア通路71とリ
ヤーナックル13の通路72の部分で接続されている。
【0035】上記、両電磁弁65、66の出側には大気
圧用のパイプ69が接続され、第1の電磁弁65は、通
電時にパイプ62と第1パイプ67を連通させ、通電が
切れるとパイプ62と第1パイプ67の連通を遮断し、
第1パイプ67と大気圧用のパイプ69を接続する。
【0036】また、第2の電磁弁66は、通電時にパイ
プ62と第2パイプ68を連通させ、通電が切れるとパ
イプ62と第2パイプ68の連通を遮断し、第2パイプ
68と大気圧用のパイプ69を接続することになる。
【0037】両電磁弁65、66を別個に作動させるた
め、電源80と両電磁弁65、66を接続する回路の途
中に、切り換え用のハブロックスイッチ81と、第1の
電磁弁65用の第1タイマー82と第2の電磁弁66用
の第2タイマー83とが設けられ、前記スイッチ81の
操作によって両電磁弁65、66への通電を切り換える
と共に、タイマー82、83は、2輪駆動状態と4輪駆
動状態の相互の切り換えに必要な時間だけスライダー2
1に負圧が作用するように、通電時間が設定されてい
る。
【0038】この発明の実施形態のハブクラッチ装置は
上記のような構成であり、次に、この装置を用いた車輪
の走行状態について説明する。
【0039】2駆走行状態では、図3と図4(A)に示
すように、磁石50にスライダー21を吸着させ、スプ
リング51を圧縮してスライダー21を内側に位置さ
せ、大径保持器26のスリットからスライダー21のギ
ヤ44を離脱した状態にしておく。
【0040】この状態では2方向クラッチ20がフリー
ランニングし、車軸(駆動部材)とホイールハブ(従動
部材)が完全に切離された状態になるため、ホイールハ
ブのトルクが、車軸に伝達されない。
【0041】このため、多板クラッチ8により動力を切
離された後輪車軸5には、エンジン及びタイヤの両方か
ら駆動力が伝わらず、前車輪1だけの2輪走行になるた
め、多板クラッチ8から後輪車軸5までの駆動系を停止
させることができる。又、この状態で多板クラッチ8を
オンに切り換えると、2方向クラッチ20によって後車
輪3にトルクが伝達され、かつ、後車輪3が駆動軸5の
回転を上回ったとき、フリーランニングをしてパートタ
イム4輪駆動となる。
【0042】図11はこのときの動作制御装置の状態を
示し、第1の電磁弁65はパイプ62とパイプ69の連
通を遮断し、第2の電磁弁66はパイプ62と第2パイ
プ68の連通を遮断している。
【0043】従って、スライダー21の両側の圧力室4
8、49は大気圧になっている。
【0044】次に、上記2駆走行状態から直結された4
駆走行に切り換えるには、図12のように、ハブロック
スイッチ81を4輪駆動側にすると、第1のタイマー8
2を介して第1の電磁弁65に通電となり、該電磁弁6
5はパイプ62と第1パイプ67を連通させ、負圧源6
1の負圧が第1パイプ67を通り、第2のエア通路75
から外側の圧力室48に作用する。
【0045】図4(B)のように第2エア通路75によ
って密封された圧力室48内のエアを吸引すると、スラ
イダー21に作用する負圧により、該スライダー21を
マグネット50の吸着力に打ちかって円形端板16から
引き離し、スプリング51の押圧力とによって該スライ
ダー21を外方へ移動させる。
【0046】スライダー21が4駆走行位置に移動する
と、図4(B)に示したように、スライダー21のギヤ
44が外輪17のギヤ42及び大径保持器26のスリッ
ト45の両者にわたって噛み合い、スプリング51によ
って保持される。多板クラッチ8を4駆走行にオンする
と、後輪駆動車5の回転が外輪17から大径保持器26
に伝わり、大径保持器26と小径保持器27に生じる位
相差により、スプラグ34は外輪17と内輪25に対し
て噛込む状態となり、これにより、外輪17の回転が後
輪取付軸11に伝達され、後輪駆動軸5と後車輪3が直
結されたフルタイムの4駆走行状態となる。
【0047】タイマー82の設定時間経過後は、第1の
電磁弁65に対する通電が遮断され、該電磁弁65はパ
イプ62と第1パイプ67の連通を遮断すると共に、第
1パイプ67と大気側のパイプ69を連通した位相とな
り、圧力室48内は大気圧となる。
【0048】また、上記直結された4輪駆動状態から2
輪駆動状態に切り換えるには、図13に示すように、ハ
ブロックスイッチ8を2輪駆動側に切り換える。これに
よって、第2のタイマー83を介して第2の電磁弁66
に通電となり、この電磁弁66はパイプ62と第2パイ
プ68を連通する位相となり、負圧源61の負圧が第2
パイプ68から第1のエア通路71を通って内側の圧力
室49に作用する。
【0049】内側の圧力室49に作用する負圧により、
スライダー21をスプリング51に打ち勝って内方に移
動させ、磁石50に吸着させることにより、スライダー
21を大径保持器26から離脱させればよい。
【0050】第2のタイマー83は設定した時間の経過
後に第2の電磁弁66への通電を切り、該電磁弁66は
パイプ62と第2パイプ68の連通を遮断し、第2パイ
プ68とパイプ69を連通して圧力室49内を大気圧に
する。
【0051】上記のように2輪駆動状態と4輪駆動状態
の切り換えは、スライダー21の両側の圧力室48又は
49の何れかに負圧を作用させればよいと共に、スライ
ダー21を2輪駆動状態は磁石50の吸着によって保持
し、4輪駆動状態はスプリング51の押圧力によって保
持する。
【0052】従って、切り換え動作後において、負圧を
作用させる必要はなく、切り換わった後はエア通路や圧
力室48、49を大気圧に戻るように設定できるので、
ハブ部シールやスピンドル部シールに作用する圧力が短
時間ですみ、これらのシール及びシールリングの耐久性
を向上させることができる。
【0053】なお、タイマー72、73及び電磁弁6
5、66は両側同時に動作しないと共に、動作中にハブ
ロックスイッチ71の切り換えを行っても、最後にスイ
ッチがある方の動作を行なう。
【0054】次に、図14乃至図16に示す動作制御装
置の第2の実施形態は、2駆走行と4駆走行の切り換え
を負圧と正圧の供給を切り換えることによって行なうよ
うにしたものであり、ハブクラッチ装置の基本構造は先
の実施形態と同様であり、動作制御装置の構造が異なっ
ている。
【0055】なお、ハブクラッチ装置及び動作制御装置
において、先の実施形態と同一部分については同一符号
を付して説明に代える。
【0056】パイプ62の先端に位置する第1の電磁弁
65に接続したパイプ67が第2のエア通路75と接続
され、第1のエア通路71及び該電磁弁65に大気圧用
のパイプ69が接続されている。
【0057】パイプ62の途中に設けた第2の電磁弁6
6には、コンプレッサ等の正圧源84が正圧パイプ85
を介して接続されている。
【0058】第1の電磁弁65は、非通電時、パイプ6
2とパイプ67の連通を遮断し、パイプ67と大気圧用
のパイプ69を連通させ、通電時はパイプ62とパイプ
67を接続する動作を行なう。
【0059】また第2の電磁弁66は、非通電時、パイ
プ62と正圧パイプ85の連通を遮断し、通電時には正
圧パイプ85とパイプ62の上流側とを遮断し、下流側
と連通させる動作を行なう。
【0060】この発明の第2の実施の形態は上記のよう
な構成であり、図2と図3に示した2駆走行状態で、動
作制御装置は、図14の如く、第1の電磁弁65はパイ
プ62とパイプ67の連通を遮断し、第2の電磁弁66
はパイプ62と正圧パイプ85の連通を遮断している。
【0061】従って、スライダー21の両側の圧力室4
8、49は大気圧になっている。
【0062】2駆走行状態から4駆走行に切り換えるに
は、図15のように、ハブロックスイッチ81を4輪駆
動側にすると、第1のタイマー82を介して第1の電磁
弁65に通電となり、該電磁弁65はパイプ62とパイ
プ67を連通させ、負圧源61の負圧が第2のエア通路
75から外側の圧力室48に作用し、スライダー21を
4輪駆動状態の位置に移動させる。
【0063】タイマー82の設定時間の経過後に第1の
電磁弁65は通電が切れるため、パイプ62とパイプ6
7の連通を遮断し、パイプ67と69を接続するので、
圧力室48内は大気圧になる。
【0064】次に、4駆走行状態から2駆走行に切り換
えるには図16のように、ハブロックスイッチ81を4
輪駆動側にすると、第2のタイマー83を介して両電磁
源65、66への通電となり、第1の電磁弁65はパイ
プ62とパイプ67を連通させ、第2の電磁弁66は正
圧パイプ85とパイプ62の下流側を連通させる。
【0065】これにより、正圧源84の正圧エアがパイ
プ62の下流側とパイプ67を通って圧力室48内に流
入し、スライダー21を内方に押圧することにより2駆
走行状態の位置に移動させ、タイマー83の設定時間経
過後に両電磁弁65、66に対する通電切れとなり、第
1の電磁弁65はパイプ62とパイプ67の連通を遮断
し、パイプ67とパイプ69を接続する第2の電磁弁6
6は正圧パイ85とパイプ62の連通を遮断するため、
圧力室48は大気圧になる。
【0066】次に、4駆走行状態から2駆走行に切り換
えるには図16のように、ハブロックスイッチ81を4
輪駆動側にすると、第2のタイマー83を介して両電磁
源65、66への通電となり、第1の電磁弁65はパイ
プ62とパイプ67を連通させ、第2の電磁弁66は正
圧パイプ85とパイプ62の下流側を連通させる。
【0067】これにより、正圧源84の正圧エアがパイ
プ62の下流側とパイプ67を通って圧力室48内に流
入し、スライダー21を内方に押圧することにより2駆
走行状態の位置に移動させ、タイマー83の設定時間経
過後に両電磁弁65、66に対する通電切れとなり、第
1の電磁弁65はパイプ62とパイプ67の連通を遮断
し、パイプ67を大気圧に接続する第2の電磁弁66は
正圧パイ85とパイプ62の連通を遮断するため、圧力
室48は大気圧になる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、FF
ベースの4輪駆動車における後輪の駆動力の伝達と遮断
を切り換えるようにしたので、FFベースの4輪駆動車
の2駆と4駆走行の選択が可能になり、路面条件に応じ
て2駆走行とすれば、燃費の節約と駆動系からの騒音発
生を抑え、路面の変化に正確に対応できる4輪走行を実
現できる効果がある。
【0069】また、2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り
換えを行なうため、スライダーの両面に作用させる圧力
流体の作用時間をタイマーで設定したので、切り換え操
作時のみ圧力流体を使用し、切り換わった後は大気圧に
戻すことができ、このため圧力流体を使用する時間が短
時間ですみ、ハブ部シールやスピンドル部シール、結合
部材のシールの耐久性に問題がなくなり、従来のシール
がそのまま使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FFベースの4輪駆動車に対するハブクラッチ
装置の装着例を示す縦断面図
【図2】この発明の実施形態を示すハブクラッチ装置の
2輪駆動状態の縦断面図
【図3】同上の要部を示す縦断面図
【図4】(A)は同上要部を拡大した2輪駆動状態の縦
断面図、(B)は同じく4輪駆動状態の縦断面図
【図5】外輪とスライダーの噛合い部分を示す拡大縦断
面図
【図6】大径保持器の端部を示す拡大縦断面図
【図7】2方向クラッチの構造を示す縦断面図
【図8】同上のスイッチバネの部分を示す縦断面図
【図9】同上のスプラグの部分を示す拡大縦断面図
【図10】同じくスプラグの部分を示す拡大縦断面図
【図11】動作制御装置の説明図
【図12】同上の4輪駆動への切り換え時の状態を示す
説明図
【図13】同上の2輪駆動への切り換え時の状態を示す
説明図
【図14】動作制御装置の他の実施形態を示す説明図
【図15】同上の4輪駆動への切り換え時の状態を示す
説明図
【図16】同上の2輪駆動への切り換え時の状態を示す
説明図
【符号の説明】
3 後車輪 5 後輪駆動軸 6 ハブクラッチ装置 7 等速ジョイント 8 多板クラッチ 11 後輪取付軸 12 リヤーハブ 13 リヤーナックル 15 ホイール 16 円形端板 17 外輪 18 筒状部 20 2方向クラッチ 21 スライダー 25 内輪 26 大径保持器 27 小径保持器 34 スプラグ 50 磁石 51 スプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4輪駆動車の後輪車軸に連結された等速
    ジョイントとホイールハブの間に、車軸とホイールハブ
    の結合と切り離しを行なうハブクラッチを設け、該ハブ
    クラッチの遠隔操作によって4輪駆動車の後輪を切り離
    せるようにしたハブクラッチ装置であって、ハブクラッ
    チが、前記等速ジョイント外輪と一体の駆動部材と、ホ
    イールハブに連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌
    合させ、駆動部材と従動部材の間に、2方向クラッチを
    組込み、駆動部材の内部に駆動部材と常時結合し、圧力
    流体によって従動部材と結合する位置と切り離す位置と
    に移動するスライダーを設け、このスライダーの両面に
    作用させる圧力流体を独立した2径路によって行なうよ
    うにしたことを特徴とするハブクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 スライダーの両面に作用させる圧力流体
    は負圧とし、このスライダーの従動部材と結合する位置
    と切り離した位置の一方を磁石と他方をスプリングを用
    いて保持するようにした請求項1記載のハブクラッチ装
    置。
  3. 【請求項3】 スライダーに対する圧力流体の作用時間
    をタイマーにより設定するようにした請求項1又は2記
    載のハブクラッチ装置。
JP34371095A 1995-12-28 1995-12-28 ハブクラッチ装置 Pending JPH09175217A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109441938A (zh) * 2018-12-13 2019-03-08 上海翎腾智能科技有限公司 一种可开关吸盘结构

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109441938A (zh) * 2018-12-13 2019-03-08 上海翎腾智能科技有限公司 一种可开关吸盘结构

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