JPH09175065A - Icカードとその製造方法 - Google Patents

Icカードとその製造方法

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JPH09175065A
JPH09175065A JP7341066A JP34106695A JPH09175065A JP H09175065 A JPH09175065 A JP H09175065A JP 7341066 A JP7341066 A JP 7341066A JP 34106695 A JP34106695 A JP 34106695A JP H09175065 A JPH09175065 A JP H09175065A
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JP
Japan
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card
module
sheet
pressure
sides
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Application number
JP7341066A
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English (en)
Inventor
Nobumitsu Suda
信光 須田
Atsushi Shiiba
淳 椎葉
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Toppan Infomedia Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Tokyo Magnetic Printing Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Tokyo Magnetic Printing Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低コストで十分な機械的強度と気密性を持ち、
外観の優れたICカードの提供と、このICカードをプ
レスによる加圧加熱溶着方法で製造するための好適な条
件を見出すことにある。 【解決手段】ICカードはICモジュール1の両面に1
枚以上の熱可塑性プラスチックシート3、4を積層した
カードであって、ICモジュール1が内部にある部分の
ICカードの厚さがICモジュール1の最大厚さより0.
05mm以上厚いものからなり、その製造方法はICモジュ
ール1の両面を1枚以上の熱可塑性プラスチックシート
3、4で挟み、ICモジュール部分を圧力 0.1〜50kg/c
m2の下、そのビカット軟化温度から 220℃までの温度範
囲内で加熱した後、10〜50kg/cm2の圧力を加えながら同
じ温度範囲内で加熱し、その後、上記軟化温度より20℃
以上低い温度に冷却するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICカードとその製
造方法、特には外部のデータ処理装置との情報交換が電
磁誘導方式であって近接で行うか、または電波・光方式
であって遠隔で行ない、電気的かつ機械的に接続するた
めの接続用の接触端子電極を必要としない、非接触IC
カード(以下、ICカードと記載する)とその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なカード、例えば、キャッ
シュカード、ショッピングカード、施設利用カード等を
製造する場合には、2枚以上の熱可塑性プラスチックシ
ート(以下、シートと記載する)を単に重ね合わせ、プ
レスによる熱溶着や接着剤を用いて積層していた。ま
た、これらのカードに意匠性をもった文字や図の印刷、
磁気ストライプや磁気層等の印刷も行っていた。他方、
ICカードの製造はあらかじめシートまたは樹脂基板等
にICモジュール(以下、ICと記載する)を装着した
後、その上から射出成形によって熱可塑性プラスチック
をシート状に被覆して、ICを埋設させる方法がとられ
ていた。また別の製造方法として、プレスによるシート
の熱溶着や接着剤によるラミネートの場合は、あらかじ
めICの大きさに合わせた枠型を用意し、その型内にI
Cを挿入した後、枠型とICとの間に生じた隙間を接着
剤を塗布したりウレタン等の樹脂で埋める方法を行って
いた。
【0003】前者のカードでのプレスによる2枚以上の
シートの熱溶着は、積層させたシートがプレス開始時に
硬く平滑なのに対して、前記のプレス条件においてIC
を挟むと、そこが部分的な凸部となり、プレス開始時の
圧力がすべてその凸部に加わり、ICが圧力によって破
壊されたり、文字や図、磁気ストライプ等がICを挟ん
だ部分の軟化した樹脂の流れによって変形したりしてい
た。また接着剤を用いる場合は、シートに挟まれたIC
がやはり膨らんでしまい、得られるICカードは気密性
及び表面の美観(外観)が悪く、使用に耐えないもので
あった。後者のICカードの製造方法である射出成形に
おいては、あらかじめICを取り付けるためのカードの
基盤等の製造やその取付及びICの装着方法等に技術的
課題が多く、また文字や図、磁気ストライプ等の印刷を
行う場合には、射出と別工程になるため生産性の面でコ
スト高となっていた。枠型を利用したプレス加工や接着
剤加工では、どうしても型枠の作製が必要であり、さら
にカードの強度を考慮したり、型枠との隙間を埋めるた
めの材料や方法等を検討しなければならず、その結果、
この製造方法はコスト高となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低コ
ストで、十分な機械的強度と気密性を持ち、かつ外観の
優れたICカードの提供にあり、またこのICカードを
プレスによる加圧加熱溶着方法で製造するための好適な
条件を見出すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな技術的課題を解決するために、多くの実験研究を行
った結果、実用的に望ましいICカードとその製造方法
を見出した。すなわち、本発明によるICカードは、I
Cの両面に1枚以上のシートを積層したカードであっ
て、ICが内部にある部分のICカードの厚さがICの
最大厚さより0.05mm以上厚いものからなることを特徴と
する。また、このICカードは、ICの片面または両面
に1枚以上の緩衝材を介して、その上からICの両側に
1枚以上のシートを積層してなるものであることを好適
とする。
【0006】他方、上記ICカードの製造方法は、IC
の両面を1枚以上のシートで挟み、IC部分を圧力 0.1
〜50kg/cm2の下、そのシートのビカット軟化温度から 2
20℃までの温度範囲内に加熱した後、シートに10〜50kg
/cm2の圧力を加えながら再度同じ温度範囲内に加熱し、
上記軟化温度より20℃以上低い温度に冷却することを特
徴とするものである。このICカードの製造方法は、I
Cの片面または両面に、1枚以上の緩衝材を介して、そ
の上からICの両側を1枚以上のシートで挟むことを好
適とする。
【0007】さらに、別のICカードの製造方法は、I
Cの両面を1枚のシートで挟み、IC部分を圧力 0.1〜
50kg/cm2の下、そのシートのビカット軟化温度以上 220
℃以下の温度範囲内に加熱し、シートに10〜50kg/cm2
圧力を加えながら再度同じ温度範囲内に加熱し、上記軟
化温度より20℃以上低い温度に冷却し、前記シートの片
面または両面に1枚以上のシートを積層し、シートに10
〜50kg/cm2の圧力を加えながらシートの上記軟化温度以
上 220℃以下の温度範囲内に加熱し、上記軟化温度より
20℃以上低い温度に冷却低い温度に冷却することを特徴
とするものである。上記ICカードの製造方法は、IC
の片面または両面に、1枚以上の緩衝材を置いて、その
上からICの両側をシートで挟むことを好適とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のICカードの異な
る実施の形態を、模式的な縦断面図で例示した図1〜図
2に基づいて詳細に説明する。これらの図において、1
はIC、2は不織布等の緩衝材、3はコアシート、4は
オーバーシート、5はフェロ板、6はクッション材であ
る。図1は、IC1の上下両面にそれぞれ、1枚以上の
シートとしてのコアシート3とオーバーシート4とを順
次重ね、さらに、その両面をフェロ板5およびクッショ
ン材6で挟んで、本発明のICカードを製造しようとし
ている状態を示している。図2は、IC1の上下両面に
それぞれ、不織布等の緩衝材2を介して、上記と同様の
コアシート3とオーバーシート4とを順次重ね、この両
面をフェロ板5およびクッション材6で挟んで、本発明
のICカードを製造しようとしている状態を示してい
る。なお、図示していないが、フェロ板のかわりに梨地
面を有する板を用いてもよい。いずれの場合も、本発明
のICカードでは、ICをシートで挟んだときに、そこ
に部分的な凸部が形成されないように、コアシート、オ
ーバーシート等として用いられる1枚以上のシートの合
計の厚さが、埋設するICの最大の厚さより0.05mm以
上、好ましくは 0.1mm以上厚くしておく必要がある。
【0009】上記シートの種類は、大きく別けてコアシ
ートと呼ばれるICを挟むシートと、カード表面に印刷
を施した場合などに使用するオーバーシートとがある。
コアシートに関しては通常白色が多いが、白以外の色
(透明)であったり、または印刷を行ったりしてもよ
い。オーバーシートに関しては、機能上、印刷保護が目
的であることから透明が多いが、必要に応じて部分的な
印刷を行ってもよい。以上のようにICカードを構成す
るシートは、コアシートが必須である。これらのシート
の材料としては、塩化ビニル系樹脂、低圧ポリエチレ
ン、高圧ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルペン
テン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、フッソ
樹脂、ポリカーボネート、ポリプテン−1、ナイロン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ブタジエン樹脂、AS樹
脂、 ABS樹脂等の単体、プレンド、共重合体等、またこ
れらの樹脂の2層以上の積層体等の熱可塑性樹脂が例示
されるが、とくには塩化ビニル系樹脂が好ましい。
【0010】この塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニ
ルホモポリマーのほか、塩化ビニルを50重量%以上含有
するこれと共重合可能なビニル系単量体との共重合体が
包含される。共重合可能なビニル系単量体としては、エ
チレン、プロピレン等のオレフィン類;塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニル等の塩化ビニルを除くハロゲン化オレ
フィン類;酢酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニルエ
ステル類;2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドテシ
ルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;アク
リル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアク
リル酸またはそのエステル類;メタクリル酸、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等のメ
タクリル酸またはそのエステル類;マレイン酸またはそ
のエステル類;無水マレイン酸、アクリロニトリル、ス
チレン等のアクリル系誘導体;N−t−ブチルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイ
ミド類;等が挙げられ、これらは単独または2種類以上
の組み合わせで用いられる。上記材料には、さらに必要
に応じて、安定剤、充填剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑
剤、可塑剤、帯電防止剤、加工助剤、酸化防止剤、難燃
剤、抗菌剤、他の樹脂成分等の添加剤を加えることがで
きる。
【0011】他方、緩衝材は、プレス開始時にICに直
接加わる圧力を分散させたり、プレス機の上板と下板の
平行度のずれによる圧力の不均一を補正させたりするこ
とによって、プレス条件を簡単にする目的と、ICとそ
れを挟むシートとの間隙における空気等の気密性を阻害
する原因を排除する役割を兼ね備えている。このような
目的を備えている緩衝材の材料としては、和紙、不織
布、編織布等のほか、ICを挟んでいるシートとの相溶
性の良い発泡プラスチック等が挙げられる。また緩衝材
はICを挟むシートとの相溶性を良くするため、緩衝材
にシートと相溶性の良い繊維や材料を適量添加してもよ
く、これによりシートに溶着可能な材料とすることもで
きる。また同様の理由でシート材料を緩衝材と相溶性の
良い材料としてもよい。緩衝材は上記目的の達成のため
に、目付量が1〜 100g/m2、特には10〜60g/m2であるこ
とが好ましい。この緩衝材は圧力によって、シート中に
一部が埋設されるため、必要に応じて緩衝材の厚さまた
はシートの厚さを変更することもできる。またシート同
士の溶着を考慮して緩衝材を編み目状に加工することも
ある。
【0012】本発明によるICカードの製造に当たって
は、上記いずれの場合も、まずプレス開始時のICに直
接加わる圧力を 0.1〜50kg/cm2の範囲内とし、その状態
でICを挟んだシートをビカット軟化温度(以下、軟化
温度と記載する)から 220℃までの温度範囲内に加熱し
てシートを軟化させ、ICに圧力が集中しない状態のま
まシートに埋設させてICの破壊を防止する。ICに直
接加わる圧力を 0.1kg/cm2以上、好ましくは 0.5kg/cm2
以上にするのは、熱により軟化しているシート内部にI
Cを埋れさせるためである。また50kg/cm2以下、好まし
くは30kg/cm2以下にするのは、軟化前のシートに加わる
圧力から内部に納められたICの破壊を防ぐためであ
る。この圧力が 0.1kg/cm2未満のときは、この圧力にコ
ントロールするのが技術的に困難なほか、プレス及びフ
ェロ板とICカードを構成する積層体との密着性を低下
させ、シートの加熱が不均一となったり、シートを所定
の温度にまで加熱するのに長時間必要とするようにな
る。
【0013】シートを、その軟化温度以上、好ましくは
軟化温度より10℃以上高い温度に加熱するのは、シート
を熱によって軟化させてICをシート内部に埋設させる
とともに、ICとシートとの間隙をなくし、かつICカ
ードの外観を向上させるためであり、同時にシート同士
を十分に熱溶着させることもできる。これに対し、シー
トが軟化温度未満のときは軟化不足となり、シートにI
Cが完全に埋設しなかったり、埋設までの時間が長時間
必要となるほか、シート同士の溶着も不十分となり、製
造方法として不適当である。シートが、その軟化温度か
ら 220℃、好ましくは 200℃までの温度範囲内であれ
ば、上記の効果は十分に発揮されるが、 220℃を超える
ようになると、ICや配線の破壊、ICアンテナ被覆物
の溶融による電気的ショート等が発生し、ICカードの
機能が失われてしまうので好ましくない。
【0014】その後、シート全体に10〜50kg/cm2の圧力
を加えながら、再度同じ温度範囲内の、シートの軟化温
度から 220℃までの範囲内に加熱し、その後、圧力を加
えながら軟化温度より20℃以上低い温度に冷却すること
で、本発明のICカードを得ることができる。シート全
体に10〜50kg/cm2の圧力を加えるのは、積層体内に残っ
た空気やガスをシート外に排出し、またシート表面とフ
ェロ板との間にある空気やガスを排出し、気密性、外観
に優れたICカードを得るためである。このときの圧力
が10kg/cm2未満では、積層体内に空洞が発生したり、表
面に凹部が見られ、気密性が悪く、外観が劣るようにな
り、圧力が50kg/cm2を超えると、ICの破壊やアンテナ
の断線による電気的ショートが発生し実用できなくな
る。プレス開始時と同じ温度範囲内に再加熱するのは、
シートを熱溶着させるためで、プレス温度は生産性を向
上させるためにシートの加熱時間を短縮するのに有効な
温度である。軟化温度より20℃低い温度以下に冷却する
のは、プレス圧力開放時の熱によるシート変形を防止す
るためである。
【0015】また、ICの両面を1枚のシートで挟んで
前述したプレス条件でICカードを製造した後、このI
Cカードの片面または両面にシートを重ねて、シート全
体に10〜50kg/cm2の圧力を加えながらシートの軟化温度
以上 220℃以下の温度範囲内に加熱し、上記軟化温度よ
り20℃以上低い温度に冷却することによっても、一般の
カードと変わらない外観の優れたICカードを得ること
ができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例を挙げて説明する。なお、各例において、シートの
軟化温度は荷重 1,000gでJIS K 7206に定める方法によ
り、またICカードの性能はJIS X 6301の磁気ストライ
プ付きクレジットカードの規格にしたがって評価した。
【0017】実施例1 最大厚さが 0.3mmで総面積が約2cm2 のICの表面に、
厚さが0.28mmで軟化温度が90℃の塩化ビニル系樹脂から
なる白色コアシートと、厚さが 0.1mmで軟化温度が80℃
の塩化ビニル系樹脂からなる磁気ストライプ付き透明オ
ーバーシートとを順次積層すると共に、ICの裏面には
上記と同様の白色コアシートと(磁気ストライプ無し
の)透明オーバーシートとを順次積層して、図1に示し
たのと同様のICカードを作製し、試料とした。この両
面に、さらにフェロ板とクッション材とを重ね合わせ
て、 170℃に加熱したプレス装置にセットした。ICに
直接加わる圧力が5kg/cm2となるようにプレス圧力を加
えると共に、透明オーバーシートと白色コアシートが 1
40℃になるまで、この状態を維持した。透明オーバーシ
ートと白色コアシートが 140℃に達した後、試料全体に
加わる圧力が30kg/cm2となるようにプレス圧力を増加し
た。さらに透明オーバーシートと白色コアシートを、15
0 ℃で5分間保持した後、加圧状態で50℃まで冷却し
た。これによって0.76mmの厚さのICカードが得られ
た。このICカードはJIS X 6301の規格を満足し、電磁
誘導方式によるモジュール型として用いられた。
【0018】実施例2 最大厚さが 0.4mmで総面積が約3cm2 のICの上下両面
に、それぞれ、目付が18g/m2の、塩化ビニル系繊維13
%、アクリル繊維30%、レイヨン繊維42%、ポリビニル
アルコール繊維15%からなる水玉レース状の不織布と、
厚さが0.24mmで軟化温度が90℃の塩化ビニル系樹脂から
なる白色コアシートと、厚さが0.08mmで軟化温度が80℃
の塩化ビニル系樹脂からなる透明オーバーシートとを順
次積層して、図2に示したのと同様のICカードを作製
し、試料とした。この両面に、さらにフェロ板とクッシ
ョン材とを重ね合わせて、 170℃に加熱したプレス装置
にセットした。ICに直接加わる圧力が10kg/cm2となる
ようにプレス圧力を加えると共に、透明オーバーシート
と白色コアシートが 130℃になるまで、この状態を維持
した。透明オーバーシートと白色コアシートが 130℃に
達した後、試料全体に加わる圧力が30kg/cm2となるよう
にプレス圧力を増加した。さらに透明オーバーシートと
白色コアシートを 150℃で5分間保持した後、加圧状態
で50℃にまで冷却した。これによって0.76mmの厚さのI
Cカードが得られた。このICカードはJIS X 6301の規
格を満足した。
【0019】実施例3 図2において、最大厚さが 0.4mm、総面積が約3cm2
ICの上下両面に、それぞれ、目付が18g/m2の、塩化ビ
ニル系繊維13%、アクリル繊維30%、レイヨン繊維42
%、ポリビニルアルコール繊維15%からなる水玉レース
状の不織布と、厚さが0.24mmで軟化温度が 100℃のAB
S樹脂からなる白色コアシートと、厚さが0.08mmで軟化
温度が80℃の塩化ビニル系樹脂からなる透明オーバーシ
ートとを順次積層して試料とした。この両面に、さらに
フェロ板とクッション材とを重ね合わせて、 180℃に加
熱したプレス装置にセットした。ICに直接加わる圧力
が10kg/cm2となるようにプレス圧力を加えると共に、白
色コアシートが 150℃になるまで、この状態を維持し
た。白色コアシートが 150℃に達した後、試料全体に加
わる圧力が30kg/cm2となるようにプレス圧力を増加し
た。さらに白色コアシートを 160℃で5分間保持した
後、加圧状態で白色コアシートと透明オーバーシートを
50℃にまで冷却した。これによって0.76mmの厚さのIC
カードが得られた。このICカードはJIS X 6301の規格
を満足した。
【0020】実施例4 図2において、最大厚さが 0.4mm、総面積が約3cm2
ICの上下両面に、それぞれ、目付が18g/m2の、塩化ビ
ニル系繊維13%、アクリル繊維30%、レイヨン繊維42
%、ポリビニルアルコール繊維15%からなる水玉レース
状の不織布と、厚さが0.24mmで軟化温度が 150℃のポリ
プロピレン系樹脂からなる白色コアシートと、厚さが0.
08mmで同様の軟化温度のポリプロピレン系樹脂からなる
透明オーバーシートとを順次積層して試料とした。この
両面に、さらにフェロ板とクッション材とを重ね合わせ
て、 200℃に加熱したプレス装置にセットした。ICに
直接加わる圧力が10kg/cm2となるようにプレス圧力を加
えると共に、白色コアシートが 170℃になるまで、この
状態を維持した。白色コアシートが 170℃に達した後、
試料全体に加わる圧力が30kg/cm2となるように、プレス
圧力を増加した。さらに白色コアシートを 180℃で5分
間保持した後、加圧状態で白色コアシートと透明オーバ
ーシートを50℃にまで急激に冷却した。これによって0.
76mmの厚さのICカードが得られた。このICカードは
JIS X 6301の規格を満足した。
【0021】比較例1 実施例1において、積層させた試料を 170℃に加熱した
プレス装置にセットした後、ICに直接加わる圧力が5
kg/cm2となるようにプレス圧力を加えると共に、透明オ
ーバーシートと白色コアシートが 140℃になるまで、こ
の状態を維持した。透明オーバーシートと白色コアシー
トが 140℃に達した後、試料全体に加わる圧力が5kg/c
m2となるようにプレス圧力を増加した。さらに透明オー
バーシートと白色コアシートを 150℃で5分間保持した
後、加圧状態で50℃にまで冷却した。これによって得ら
れたICカードは、内部に空洞があり、また表面に凹部
が認められることから、気密性、外観の劣るものであっ
た。
【0022】比較例2 実施例2において、積層させた試料を 170℃に加熱した
プレス装置にセットした後、ICに直接加わる圧力が 1
00kg/cm2となるようにプレス圧力を加えた。これによっ
て得られたICカードは、JIS X 6301を満足するもので
あったが、ICが破壊していて実用できないものであっ
た。
【0023】比較例3 図1における実施例1の試料に代えて、最大厚さが 0.4
mm、総面積が約3cm2のICの両面に、それぞれ厚さが
0.12mmで軟化温度が90℃の塩化ビニル系樹脂からなる白
色コアシートと、厚さが0.08mmで軟化温度が80℃の塩化
ビニル系樹脂からなる透明オーバーシートとを順次積層
して試料とした。この両面に、さらにフェロ板とクッシ
ョン材とを重ね合わせて、 170℃に加熱したプレス装置
にセットした。ICに直接加わる圧力が5kg/cm2となる
ようにプレス圧力を加えると共に、白色コアシートが 1
40℃になるまで、この状態を維持した。白色コアシート
が 140℃に達した後、試料全体に加わる圧力が10kg/cm2
となるようにプレス圧力を増加した。さらに白色コアシ
ートを 150℃で5分間保持した後、加圧状態で冷却し
た。得られたICカードは、ICの表面がなだらかな凹
凸形状となり、外観的にも劣り、ICが破壊していて実
用できないものであった。
【0024】
【発明の効果】本発明によるICカードは、低コスト
で、十分な機械的強度と気密性を持ち、外観のよいもの
となる。また、本発明のICカードの製造方法では、射
出成形や型枠を利用した新たな生産技術や生産設備を使
用することなく、従来一般の業者が多用しているプレス
機による熱溶着方法によるICカードの生産を可能にし
た。また磁気ストライプを施した透明オーバーレイの熱
溶着もできるようになったので、磁気ストライプ付きク
レジットカードにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のICカードの製造過程を示す模式的な
縦断面図である。
【図2】本発明の別のICカードの製造過程を示す模式
的な縦断面図である。
【符号の説明】
1…IC、 2…緩衝材、3…
コアシート、 4…オーバーシート、
5…フェロ板、 6…クッション
材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ICモジュールの両面に1枚以上の熱可塑
    性プラスチックシートを積層したカードであって、IC
    モジュールが内部にある部分のICカードの厚さがIC
    モジュールの最大厚さより0.05mm以上厚いものからなる
    ことを特徴とするICカード。
  2. 【請求項2】ICモジュールの片面または両面に1枚以
    上の緩衝材を介して、その上からICモジュールの両側
    に1枚以上の熱可塑性プラスチックシートを積層してな
    る、請求項1記載のICカード。
  3. 【請求項3】ICモジュールの両面を1枚以上の熱可塑
    性プラスチックシートで挟み、ICモジュール部分を圧
    力 0.1〜50kg/cm2の下、その熱可塑性プラスチックシー
    トのビカット軟化温度から 220℃までの温度範囲内に加
    熱した後、熱可塑性プラスチックシートに10〜50kg/cm2
    の圧力を加えながら再度同じ温度範囲内に加熱し、上記
    軟化温度より20℃以上低い温度に冷却することを特徴と
    するICカードの製造方法。
  4. 【請求項4】ICモジュールの片面または両面に、1枚
    以上の緩衝材を介して、その上からICモジュールの両
    側を1枚以上の熱可塑性プラスチックシートで挟む、請
    求項3記載のICカードの製造方法。
  5. 【請求項5】ICモジュールの両面を1枚の熱可塑性プ
    ラスチックシートで挟み、ICモジュール部分を圧力
    0.1〜50kg/cm2の下、その熱可塑性プラスチックシート
    のビカット軟化温度以上 220℃以下の温度範囲内に加熱
    し、熱可塑性プラスチックシートに10〜50kg/cm2の圧力
    を加えながら再度同じ温度範囲内に加熱し、上記軟化温
    度より20℃以上低い温度に冷却し、前記熱可塑性プラス
    チックシートの片面または両面に1枚以上の熱可塑性プ
    ラスチックシートを積層し、熱可塑性プラスチックシー
    トに10〜50kg/cm2の圧力を加えながら熱可塑性プラスチ
    ックシートの上記軟化温度以上 220℃以下の温度範囲内
    に加熱し、上記軟化温度より20℃以上低い温度に冷却低
    い温度に冷却することを特徴とするICカードの製造方
    法。
  6. 【請求項6】ICモジュールの片面または両面に、1枚
    以上の緩衝材を置いて、その上からICモジュールの両
    側を熱可塑性プラスチックシートで挟む、請求項5記載
    のICカードの製造方法。
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