JPH09173348A - 双極子電気手術用処置器具 - Google Patents

双極子電気手術用処置器具

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JPH09173348A
JPH09173348A JP7350958A JP35095895A JPH09173348A JP H09173348 A JPH09173348 A JP H09173348A JP 7350958 A JP7350958 A JP 7350958A JP 35095895 A JP35095895 A JP 35095895A JP H09173348 A JPH09173348 A JP H09173348A
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conductive
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研 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体管腔内の平坦又は陥没状態の患部に、生理
食塩水を注入して***させ、線条体のループを患部に掛
けて緊縛し、切断する操作を容易に行うことができる双
極子電気手術用処置器具を提供する。 【解決手段】チューブ、第一導電性線条体、第二導電性
線条体、導電性線条体操作部及びスペーサーを有する双
極子電気手術用処置器具に、生体に穿刺可能なチューブ
形状をなし、ルーメン内を長軸方向に滑動可能に挿通さ
れた注射手段を備えてなる双極子電気手術用処置器具、
並びに、チューブ、導電性線条体及び導電性線条体操作
部を有する双極子電気手術用処置器具に、生体に穿刺可
能なチューブ形状をなし、ルーメン内を長軸方向に滑動
可能に挿通された導電性注射手段を備え、導電性線条体
と導電性注射手段の間で双極子を形成させた双極子電気
手術用処置器具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双極子電気手術用
処置器具に関する。さらに詳しくは、本発明は、患部に
生理食塩水を注射して導電性線条体のループを患部に掛
けやすくする操作を容易に行うことができる双極子電気
手術用処置器具に関する。
【0002】
【従来の技術】電気手術用処置器具は、高周波の電気的
エネルギーを利用した電気手術器であり、生体に電撃を
与えずに生体組織を電気的に切断し、手術時の出血を少
なくすることができるので、近年広く用いられるように
なっている。ループ状のワイヤー電極を、カテーテルチ
ューブの先端から繰り出し、これによって生体に生じた
ポリープなど異物をつかまえ、カテーテル手元側に設け
られたハンドルにより、ワイヤーを絞るとともに、身体
の他に部分に設けられた対極板との間に、500KHz程
度の高周波電流を流し、この異物を切除することは周知
のことであり、この器具を「スネアー」と呼んでいる。
内視鏡の発達とともに、内視鏡のworking−ch
annelを通してスネアーを体内に挿入し、内視鏡に
よって発見されたポリープなどをその場で切除すること
が行われるようになり、生体に対する負担を軽減しなが
ら、ガンなどを早期に処置、予防できるなど、大きな効
果をもたらしている。電気手術用処置器具は、手術用処
置器具の先端部に設けられた電極と生体組織間における
高周波の電気的エネルギーによる作用を利用するもの
で、単極子電気手術用処置器具と双極子電気手術用処置
器具とがある。単極子電気手術用処置器具は、生体組織
の切断力に優れ、切断したときの出血が少ないという利
点を有するものであるが、所要電力が500W程度と大
きいので、切断される生体組織の範囲が広く、そのため
生体組織の細部の切断には適していない。これに対し
て、双極子電気手術用処置器具は、低い所要電力で稼働
することができ、切断される生体組織の範囲が狭いの
で、生体組織の細部の切断に適している。双極子電気手
術用処置器具としては、チューブのルーメン内に長軸方
向に滑動可能な第一導電性線条体と第二導電性線条体と
を有し、絶縁性のスペーサーを用いて第一導電性線条体
の先端と第二導電性線条体の先端とを繋ぎ、ループを形
成させたものが知られている(特開平2−291850
号公報、特開平4−241853号公報、特開平4−3
25151号公報など)。このような双極子電気手術用
処置器具を用いる手術においては、第一導電性線条体及
び第二導電性線条体で形成されるループによりポリープ
(***性腫瘍様病変)を緊縛し、高周波電流を通電して
ポリープを切断する。図1(a)は、従来の双極子電気手
術用処置器具の斜視図である。本図において、第一導電
性線条体1と第二導電性線条体2がチューブ3の遠位端
より露出し、絶縁性のスペーサー4により結合されて、
ループ5を形成している。図1(b)は、図1(a)の双極
子電気手術用処置器具を用いた施術の状態を示す説明図
である。施術時においては、まず導電性線条体操作部の
操作により、導電性線条体の先端のチューブ遠位端から
の露出部を大きくし、大きいループを形成する。次い
で、図1(b)に示すようにループをポリープ6の周辺に
配置し、導電性線条体をチューブルーメンに収納する方
向に滑動し、ループを小さくすることによりポリープの
回りを緊縛し、高周波電流発生装置を起動することによ
り、電気的エネルギーでポリープを切断する。しかし、
腫瘍様患部は、必ずしも常に***しているとは限らず、
平坦であったり、時には陥没している場合すらある。ポ
リープなどは、大きくなると組織がガン化することが多
いので、初期のうちにポリープを切除してしまう必要が
ある。ところが、容易に理解できることであるが、ポリ
ープが初期の状況では、基体からの出っぱりや盛り上が
りの程度が小さいので、スネアーのループワイヤーでは
捕捉しにくく、過去、これについての苦情が医師からも
多く寄せられていたが、容易に解決できなっかった。こ
のような場合には、まず患部に生理食塩水などを注射
し、患部を***せしめたのち切断する方法が知られてい
る。図1(c)及び図1(d)は、生理食塩水の注射の説明
図である。図1(c)に示すように、注射針7により患部
粘膜8の下方に位置する粘膜下層9に生理食塩水を注射
し、図1(d)に示すように生理食塩水10により患部を
***させ、ループを患部に掛けやすくしたのち、図1
(b)に示すように患部を切断する。しかし、このような
方法で施術しようとすると、患部へ生理食塩水を注射す
る器具と、電気手術用処置器具の2本の器具を挿入しな
ければならず、同時に2本の器具を挿入する場合も、逐
次的に2本の器具を挿入する場合も、狭い生体管腔内に
2本の器具を挿入することは患者にとって負担が大き
く、また施術者にとっては煩雑であった。そのため、平
坦あるいは陥没状の患部を容易に切断することができる
双極子電気手術用処置器具が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生体管腔内
の平坦又は陥没状態の患部に、生理食塩水を注射して隆
起させ、線条体のループを患部に掛けて緊縛し、切断す
る操作を容易に行うことができる双極子電気手術用処置
器具を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、双極子電気手術
用処置器具のチューブに遠位端から近位端又はその手前
の管壁を経て外部へ連通する分岐ルーメンを設け、分岐
ルーメン内に長軸方向に滑動可能に挿通され、生体に穿
刺可能な注射手段を設けることにより、1個の電気手術
用処置器具で生理食塩水の注射と患部の切断が同時に可
能になることを見いだし、さらに、注射手段を導電性と
することにより、注射手段を電極として利用して双極子
を形成することが可能となることを見いだして、この知
見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、 [1]チューブ、注射手段、第一導電性線条体、第二導
電性線条体、導電性線条体操作部及びスペーサーを有す
る双極子電気手術用処置器具であって、(1)チューブ
は、主ルーメンと分岐ルーメンとを有するものであり、
(2)第一導電性線条体及び第二導電性線条体は、主ルー
メン内で長軸方向に滑動可能にチューブ近位端から遠位
端に挿通され、且つ、チューブの遠位端から該線条体の
先端部が露出し、(3)第一導電性線条体と第二導電性線
条体とは電気的に絶縁されており、(4)導電性線条体操
作部は、チューブの近位端側に設置され、第一導電性線
条体の後端及び第二導電性線条体の後端と接続され、第
一導電性線条体及び第二導電性線条体をチューブ長軸方
向に滑動させる機構を有し、(5)スペーサーは、電気絶
縁体からなるものであり、第一導電性線条体の先端及び
第二導電性線条体の先端を電気的に絶縁して繋いでお
り、(6)注射手段は、生体に穿刺可能なチューブ形状を
なすもので分岐ルーメン内を長軸方向に滑動可能に挿通
されてなる双極子電気手術用処置器具、及び、 [2]チューブ、導電性注射手段、導電性線条体及び導
電性線条体操作部を有する双極子電気手術用処置器具で
あって、(1)チューブは、主ルーメンと分岐ルーメンと
を有するものであり、(2)導電性線条体は、主ルーメン
内で長軸方向に滑動可能にチューブ近位端から遠位端へ
挿通され、チューブ遠位端からループ状に露出し得るよ
うにされ、さらに遠位端から近位端へ折り返して挿通さ
れ、その両端が導電性線条体操作部に接続されており、
(3)導電性注射手段は、穿刺可能なチューブ形状をなす
もので分岐ルーメン内を長軸方向に滑動可能に挿通され
ており、(4)導電性線条体と導電性注射手段とは電気的
に絶縁されており、(5)導電性線条体操作部は、チュー
ブの近位端側に設置され、導電性線条体をチューブ長軸
方向に滑動させる機構を有する双極子電気手術用処置器
具、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明を詳細に
説明する。図2は、本発明の双極子電気手術用処置器具
の一態様の斜視図であり、図3は、A−A線断面図であ
る。本態様の双極子電気手術用処置器具は、チューブ1
1、注射手段12、第一導電性線条体13、第二導電性
線条体14、導電性線条体操作部15及びスペーサー1
6を有する。チューブは、遠位端17から近位端18に
連通する主ルーメン19と、遠位端から近位端手前の管
壁を経て外部へ連通する分岐ルーメン20を有し、外部
へ連通した分岐ルーメンには生理食塩水注入ポート21
が設けられている。本発明の双極子電気手術用処置器具
において、チューブの材質には特に制限はなく、ステン
レスのような金属類、あるいはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホ
ンなどのプラスチック類を使用することができ、目的に
応じて適切な弾性率を有するものを選択することができ
る。 本態様の双極子電気手術用処置器具において、第一導電
性線条体及び第二導電性線条体は、その長さがチューブ
より長いものであり、チューブの主ルーメン内で長軸方
向に滑動可能にチューブの近位端から遠位端に挿通さ
れ、且つ、チューブの遠位端から先端を露出するもので
ある。また、第一導電性線条体と第二導電性線条体は、
たがいに電気的に絶縁されている。2本の導電性線条体
をたがいに電気的に絶縁する方法には特に制限はなく、
例えば、チューブが電気絶縁体である場合には、図3に
示すように、チューブの主ルーメン内に樹脂チューブ2
2を挿通固定し、この樹脂チューブに一方の導電性線条
体を挿通し、他方の導電性線条体をチューブの主ルーメ
ン内に挿通することにより、第一導電性線条体と第二導
電性線条体を絶縁することができる。チューブが金属な
どの導電性材料からなる場合には、チューブ内面を絶縁
性材料でコーティングすることにより、電気絶縁体のチ
ューブと同様に扱うことができる。あるいは、チューブ
が導電性材料からなる場合には、第一導電性線条体及び
第二導電性線条体をそれぞれ樹脂チューブに挿通するこ
とにより、若しくは、2個のルーメンを有する樹脂チュ
ーブを用いてそれぞれのルーメンに導電性線条体を挿通
することにより、又は、導電性線条体の表面に絶縁被覆
層を設けることにより、2本の導電性線条体をたがいに
電気的に絶縁することができる。
【0006】本態様の双極子電気手術用処置器具におい
て、第一導電性線条体及び第二導電性線条体の材質は、
導電性材料であれば特に制限なく使用することができ、
このような導電性材料としては、例えば、金、銀、白
金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属
単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げ
ることができる。導電性線条体の構造は、単線、撚り線
のいずれであってもよく、撚り線としては、単線からな
る芯線とこれを囲むコイルとからなるものが含まれる。
導電性線条体の外径は、手術部位により任意に選択する
ことができるが、通常は0.1〜1mm、好ましくは0.2
〜0.6mmのものが使用される。導電性線条体を挿通す
る樹脂チューブの内径を、導電性線条体の外径より大き
くすることにより、導電性線条体をルーメン内において
長軸方向に滑動可能とすることができる。導電性線条体
を挿通する樹脂チューブの材質には特に制限はなく、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ四フッ化エ
チレンなどを挙げることができる。本態様の双極子電気
手術用処置器具には、チューブの近位端側に設置され、
第一導電性線条体の後端及び第二導電性線条体の後端と
接続され、第一導電性線条体及び第二導電性線条体をチ
ューブ長軸方向に滑動させる機構を有する導電性線条体
操作部15が設けられる。導電性線条体操作部の操作に
より、導電性線条体をチューブルーメン内で滑動させ、
遠位端に露出している導電性線条体をルーメンから露出
させ、又はルーメン内に収納することができる。導電性
線条体操作部の構造は、2本の導電性線条体をチューブ
ルーメン内で長軸方向に滑動させることができるもので
あれば特に制限なく使用することができ、例えば、長軸
方向に移動可能なレバーと、これと連動して長軸方向に
移動する移動部材を具備するものであってもよく、ある
いは、回動部材とこの回動部材の回動に連動して長軸方
向に移動する移動部材とを具備するものであってもよ
い。第一導電性線条体の後端及び第二導電性線条体の後
端は、さらに、コネクター23を通じて高周波電流発生
装置と接続される。
【0007】本態様の双極子電気手術用処置器具におい
ては、チューブの遠位端17から露出する第一導電性線
条体の先端及び第二導電性線条体の先端は、スペーサー
16を介して電気的に絶縁された状態で結合され、スペ
ーサーとチューブの遠位端の間にループ24を形成す
る。チューブの遠位端からは、分岐ルーメン内を長軸方
向に滑動可能に挿通されている、生体に穿刺可能なチュ
ーブ形状をなす注射手段12の先端が露出する。本発明
の双極子電気手術用処置器具に用いるスペーサーの材質
には特に制限はなく、適当な強度、耐熱性及び加工性を
有する電気絶縁材料を使用することができる。このよう
な電気絶縁材料としては、例えば、アルミナ、ジルコニ
アなどのセラミックス、ポリベンズイミダゾール、ポリ
エーテルスルフォンなどの耐熱性プラスチックスなどを
挙げることができる。本発明の双極子電気手術用処置器
具に用いるスペーサーの大きさに特に制限はなく、導電
性線条体の外径などに応じて選択することができるが、
円の直径又は楕円の長径は通常は0.5〜5mm、好まし
くは1〜3mmであり、長さは通常は0.5〜5mm、好ま
しくは1〜3mmである。本発明の双極子電気手術用処置
器具には、必要に応じてスペーサーに刺針を設けること
ができる。図4は、刺針を有する本発明の双極子電気手
術用処置器具の使用説明図である。本態様の双極子電気
手術用処置器具は、スペーサー16に刺針25を有す
る。本態様の双極子電気手術用処置器具は、図4(a)に
示すようにループ24を比較的平坦な形状の患部26の
上に位置せしめ、図4(b)に示すように刺針を患部の近
傍に突き刺す。刺針を突き刺すことにより、正確な位置
でループにより患部を緊縛することができる。注射手段
12を患部に刺し、生理食塩水を注射することにより、
図4(c)に示すように患部を***させる。患部が十分な
大きさに***したのち、注射手段を抜き去り、導電性線
条体を引き締めることによりループを小さくし、***し
た患部を緊縛し、高周波電流を通電して患部を切断す
る。
【0008】本発明の双極子電気手術用処置器具は、注
射手段を絶縁性の材料により構成することができる。注
射手段を絶縁性材料とすることにより、導電性線条体が
注射手段にひっかかって短絡するトラブルを防止するこ
とができる。絶縁性材料としては、例えば、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ABSなどのプラスチック、セ
ラミックス、あるいは表面をコーティングなどにより絶
縁性とした金属などを使用することができる。金属とし
ては、ステンレス鋼のほか、ニッケル、チタンなどの超
弾性金属チューブ、又は、これに近い物性を有するもの
を用いることができる。注射手段の材料として、セラミ
ックスを使用する場合は、注射針の先端から必要な部分
までをセラミックスとし、その他はプラスチックチュー
ブを用いて、これを接続することができる。注射針の先
端部分は、施術時に温度上昇する場合が多いので、プラ
スチックチューブは、ポリイミド、ポリスルホンなど、
耐熱性の比較的高いものを用いることが好ましい。図5
は、注射手段の一部をコーティングした本発明の双極子
電気手術用処置器具の先端部近傍の斜視図である。本図
の双極子電気手術用処置器具は、注射手段の大部分をコ
ーティングにより絶縁性部分27とし、先端のみを金属
の導電性部分28として露出している。本発明の双極子
電気手術用処置器具においては、必要に応じて注射手段
の先端部を湾曲し、ループの可動面から外すことができ
る。図6は、先端部を湾曲した注射手段を有する本発明
の双極子電気手術用処置器具の先端部近傍の斜視図であ
る。本態様の双極子電気手術用処置器具は、第一導電性
線条体13と第二導電性線条体14から形成されるルー
プ24が位置する平面から注射手段12が外れているの
で、導電性線条体と注射手段が接触するおそれがなく、
操作性に優れている。本発明の双極子電気手術用処置器
具においては、生理食塩水注入ポート21に、生理食塩
水の注入を容易にするために、逆止弁を設けることがで
きる。また、二方コックなどの弁を設けることができ
る。
【0009】本発明の双極子電気手術用処置器具は、注
射手段を導電性とし、1本の導電性線条体との間で双極
子を形成せしめることができる。図7は、本発明の双極
子電気手術用処置器具の他の態様の斜視図であり、図8
は、B−B線断面図である。本態様の双極子電気手術用
処置器具は、チューブ11、導電性注射手段29、導電
性線条体30及び導電性線条体操作部15を有する。チ
ューブは、遠位端17から近位端18に連通する主ルー
メン19と、遠位端から近位端手前の管壁を経て外部へ
連通する分岐ルーメン20を有し、外部へ連通した分岐
ルーメンには生理食塩水注入ポート21が設けられてい
る。本発明の双極子電気手術用処置器具において、チュ
ーブの材質には特に制限はなく、ステンレスのような金
属類、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなどのプラス
チック類を使用することができ、目的に応じて適切な弾
性率を有するものを選択することができる。 本態様の双極子電気手術用処置器具において、導電性線
条体はその長さがチューブの長さより長いものであり、
チューブの主ルーメン内で長軸方向に滑動可能にチュー
ブの近位端から遠位端に挿通され、チューブの遠位端か
らループ状に露出することができるように、線条体遠位
端にループが形成され、チューブ内では1本になってい
る。その近位端が、導電性線条体操作部に接続されてい
る。本態様の双極子電気手術用処置器具において、導電
性注射手段と導電性線条体は、たがいに電気的に絶縁さ
れる。導電性注射手段は、分岐ルーメン内に挿通され、
導電性線条体は主ルーメン内に挿通されるので、チュー
ブが絶縁性材料で構成されている場合は、導電性注射手
段と導電性線条体は電気的に絶縁される。チューブが金
属などで構成されている場合は、主ルーメン内面及び分
岐ルーメン内面を絶縁性材料でコーティングすることに
より、導電性注射手段と導電性線条体を電気的に絶縁す
ることができる。本態様の双極子電気手術用処置器具に
おいては、チューブの遠位端から、分岐ルーメン内を長
軸方向に滑動可能に挿通されている、生体に穿刺可能な
チューブ形状をなす導電性注射手段29の先端が露出す
る。
【0010】本態様の双極子電気手術用処置器具におい
て、導電性注射手段及び導電性線条体の材質は、導電性
材料であれば特に制限なく使用することができ、このよ
うな導電性材料としては、例えば、金、銀、白金、ニッ
ケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属単体や、
ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げることが
できる。導電性注射手段は、生理食塩水注入ポートより
先端まで生理食塩水を輸送し得るチューブ形状であれ
ば、特に制限なく使用することができる。導電性線条体
の構造は、単線、撚り線のいずれであってもよく、撚り
線としては、単線からなる芯線とこれを囲むコイルとか
らなるものが含まれる。導電性線条体の外径は、手術部
位により任意に選択することができるが、通常は0.1
〜1mm、好ましくは0.2〜0.6mmのものが使用され
る。本態様の双極子電気手術用処置器具には、チューブ
の近位端側に設置され、導電性線条体の両端と接続さ
れ、導電性線条体をチューブ長軸方向に滑動させる機構
を有する導電性線条体操作部15が設けられる。導電性
線条体操作部の操作により、導電性線条体をチューブル
ーメン内で滑動させ、遠位端に露出している導電性線条
体をルーメンから露出させ、又はルーメン内に収納する
ことができる。導電性線条体操作部の構造は、導電性線
条体をチューブルーメン内で長軸方向に滑動させること
ができ、チューブの遠位端から露出するループ24の大
きさを変化させることができるものであれば特に制限な
く使用することができ、例えば、長軸方向に移動可能な
レバーと、これと連動して長軸方向に移動する移動部材
を具備するものであってもよく、あるいは、回動部材と
この回動部材の回動に連動して長軸方向に移動する移動
部材とを具備するものであってもよい。導電性注射手段
及び導電性線条体は、さらに、コネクター23を通じて
高周波電流発生装置と接続される。
【0011】本発明の双極子電気手術用処置器具は、注
射手段を導電性とし、1本の導電性線条体との間で双極
子を形成せしめる態様において、導電性線条体の一端を
チューブの遠位端近傍に固定し、導電性線条体をチュー
ブ遠位端からループ状に露出することができる。図9
は、本発明の双極子電気手術用処置器具の他の態様の部
分破断図であり、図10は、C−C線断面図である。本
態様の双極子電気手術用処置器具は、チューブ11、導
電性注射手段29、導電性線条体30及び導電性線条体
操作部15を有する。チューブは、遠位端17から近位
端18に連通する主ルーメン19と、遠位端から近位端
手前の管壁を経て外部へ連通する分岐ルーメン20を有
し、外部へ連通した分岐ルーメンには生理食塩水注入ポ
ート21が設けられている。本態様の双極子電気手術用
処置器具においては、導電性線条体はその長さがチュー
ブの長さより長いものであり、チューブの主ルーメン内
で導電性線条体先端31が遠位端近傍に固定され、チュ
ーブ遠位端から露出してループ24を形成し、ふたたび
遠位端から近位端へ挿通され、その後端が導電性線条体
操作部に接続される。本態様の双極子電気手術用処置器
具において、導電性注射手段と導電性線条体は、たがい
に電気的に絶縁される。導電性注射手段は、分岐ルーメ
ン内に挿通され、導電性線条体は主ルーメン内に挿通さ
れるので、チューブが絶縁性材料で構成されている場合
は、導電性注射手段と導電性線条体は電気的に絶縁され
る。チューブの遠位端17から、分岐ルーメン内を長軸
方向に滑動可能に挿通された、生体に穿刺可能なチュー
ブ形状をなす導電性注射手段29の先端が露出する。
【0012】本態様の双極子電気手術用処置器具におい
て、導電性注射手段及び導電性線条体の材質は、導電性
材料であれば特に制限なく使用することができ、このよ
うな導電性材料としては、例えば、金、銀、白金、ニッ
ケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属単体や、
ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げることが
できる。導電性注射手段は、生理食塩水注入ポートより
先端まで生理食塩水を輸送し得るチューブ形状であれ
ば、特に制限なく使用することができる。導電性線条体
の構造は、単線、撚り線のいずれであってもよく、撚り
線としては、単線からなる芯線とこれを囲むコイルとか
らなるものが含まれる。導電性線条体の外径は、手術部
位により任意に選択することができるが、通常は0.1
〜1mm、好ましくは0.2〜0.6mmのものが使用され
る。本態様の双極子電気手術用処置器具には、チューブ
の近位端側に設置され、導電性線条体の後端と接続さ
れ、導電性線条体をチューブ長軸方向に滑動させる機構
を有する導電性線条体操作部15が設けられる。導電性
線条体操作部の操作により、導電性線条体をチューブル
ーメン内で滑動させ、遠位端に露出している導電性線条
体をルーメンから露出させ、又はルーメン内に収納する
ことができる。導電性線条体操作部の構造は、導電性線
条体をチューブルーメン内で長軸方向に滑動させること
ができ、チューブの遠位端から露出するループ24の大
きさを変化させることができるものであれば特に制限な
く使用することができ、例えば、長軸方向に移動可能な
レバーと、これと連動して長軸方向に移動する移動部材
を具備するものであってもよく、あるいは、回動部材と
この回動部材の回動に連動して長軸方向に移動する移動
部材とを具備するものであってもよい。導電性注射手段
及び導電性線条体は、さらに、コネクター23を通じて
高周波電流発生装置と接続される。
【0013】本発明の双極子電気手術用処置器具を用い
る施術時においては、先ず、注射手段により平坦又は陥
没状をなしている患部に穿刺し、患部の粘膜下層に生理
食塩水を注射することにより患部を***させる。次い
で、導電性線条体操作部の操作により、導電性線条体の
先端のチューブの遠位端からの露出部を大きくし、大き
いループを形成し、ループを***した患部の周辺に配置
し、導電性線条体をチューブルーメンに収納する方向に
滑動し、ループを小さくすることにより***した患部を
緊縛し、高周波電流発生装置を起動することにより、電
気的エネルギーで患部を切断する。本発明の双極子電気
手術用処置器具は、1本のチューブの操作により生理食
塩水の注射と患部の切断が可能であり、しかも注射手段
と導電性線条体がチューブの同じ遠位端から露出してい
るので、チューブをほとんど移動することなく生理食塩
水の注射と患部の切断を行うことができ、患者及び施術
者の負担が軽減する。本発明の双極子電気手術用処置器
具を用いることにより、比較的***の少ない早期のポリ
ープなどが切除できるほか、注射する生理食塩水中に必
要量の止血剤を添加しておき、切除の状況によらず出血
を少なくすることができる。また、切除後の生体組織片
は、従来、別の取出器具(リトリーバー)を入れて取り
出しているが、本発明の双極子電気手術用処置器具によ
れば、そのまま注射針に刺して内視鏡の先端まで移動
し、内視鏡と一緒に取り出すことが可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明の双極子電気手術用処置器具によ
れば、比較的平坦又は陥没状態の腫瘍様の患部に生理食
塩水を注射し、患部を***させたのち電気手術用処置器
具で切断する施術を、1個の器具により、患者及び施術
者への負担を軽くして容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の双極子電気手術用処置器具の斜
視図及び使用説明図である。
【図2】図2は、本発明の双極子電気手術用処置器具の
一態様の斜視図である。
【図3】図3は、本発明の双極子電気手術用処置器具の
一態様の断面図である。
【図4】図4は、刺針を有する本発明の双極子電気手術
用処置器具の使用説明図である。
【図5】図5は、注射手段の一部をコーティングした本
発明の双極子電気手術用処置器具の先端部近傍の斜視図
である。
【図6】図6は、先端部を湾曲した注射手段を有する本
発明の双極子電気手術用処置器具の先端部近傍の斜視図
である。
【図7】図7は、本発明の双極子電気手術用処置器具の
他の態様の斜視図である。
【図8】図8は、本発明の双極子電気手術用処置器具の
他の態様の断面図である。
【図9】図9は、本発明の双極子電気手術用処置器具の
他の態様の部分破断図である。
【図10】図10は、本発明の双極子電気手術用処置器
具の他の態様の断面図である。
【符号の説明】
1 第一導電性線条体 2 第二導電性線条体 3 チューブ 4 スペーサー 5 ループ 6 ポリープ 7 注射針 8 患部粘膜 9 粘膜下層 10 生理食塩水 11 チューブ 12 注射手段 13 第一導電性線条体 14 第二導電性線条体 15 導電性線条体操作部 16 スペーサー 17 遠位端 18 近位端 19 主ルーメン 20 分岐ルーメン 21 生理食塩水注入ポート 22 樹脂チューブ 23 コネクター 24 ループ 25 刺針 26 患部 27 絶縁性部分 28 導電性部分 29 導電性注射手段 30 導電性線条体 31 導電性線条体先端

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チューブ、注射手段、第一導電性線条体、
    第二導電性線条体、導電性線条体操作部及びスペーサー
    を有する双極子電気手術用処置器具であって、(1)チュ
    ーブは、主ルーメンと分岐ルーメンとを有するものであ
    り、(2)第一導電性線条体及び第二導電性線条体は、主
    ルーメン内で長軸方向に滑動可能にチューブ近位端から
    遠位端に挿通され、且つ、チューブの遠位端から該線条
    体の先端部が露出し、(3)第一導電性線条体と第二導電
    性線条体とは電気的に絶縁されており、(4)導電性線条
    体操作部は、チューブの近位端側に設置され、第一導電
    性線条体の後端及び第二導電性線条体の後端と接続さ
    れ、第一導電性線条体及び第二導電性線条体をチューブ
    長軸方向に滑動させる機構を有し、(5)スペーサーは、
    電気絶縁体からなるものであり、第一導電性線条体の先
    端及び第二導電性線条体の先端を電気的に絶縁して繋い
    でおり、(6)注射手段は、生体に穿刺可能なチューブ形
    状をなすもので分岐ルーメン内を長軸方向に滑動可能に
    挿通されてなる双極子電気手術用処置器具。
  2. 【請求項2】チューブ、導電性注射手段、導電性線条体
    及び導電性線条体操作部を有する双極子電気手術用処置
    器具であって、(1)チューブは、主ルーメンと分岐ルー
    メンとを有するものであり、(2)導電性線条体は、主ル
    ーメン内で長軸方向に滑動可能にチューブ近位端から遠
    位端へ挿通され、チューブ遠位端からループ状に露出し
    得るようにされ、さらに遠位端から近位端へ折り返して
    挿通され、その両端が導電性線条体操作部に接続されて
    おり、(3)導電性注射手段は、穿刺可能なチューブ形状
    をなすもので分岐ルーメン内を長軸方向に滑動可能に挿
    通されており、(4)導電性線条体と導電性注射手段とは
    電気的に絶縁されており、(5)導電性線条体操作部は、
    チューブの近位端側に設置され、導電性線条体をチュー
    ブ長軸方向に滑動させる機構を有する双極子電気手術用
    処置器具。
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