JPH0917042A - 光ディスク製造用緩衝材、及びこの緩衝材を使用したトレイ - Google Patents

光ディスク製造用緩衝材、及びこの緩衝材を使用したトレイ

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JPH0917042A
JPH0917042A JP7183577A JP18357795A JPH0917042A JP H0917042 A JPH0917042 A JP H0917042A JP 7183577 A JP7183577 A JP 7183577A JP 18357795 A JP18357795 A JP 18357795A JP H0917042 A JPH0917042 A JP H0917042A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属層を有する光ディスクを製造、特に印刷
する際に、火花放電が発生したり、光ディスクに傷をつ
けることのない緩衝材、及びこの緩衝材を使用したトレ
イを提供すること。 【構成】 本発明の光ディスク製造用緩衝材は、電子共
役系ポリマーで被覆された繊維シートからなり、本発明
のトレイはこの緩衝材を使用したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオ用ディスクやオー
ディオ用ディスクなどのように、アルミニウムなどの金
属層を有する、光ディスクを製造する際に好適な緩衝材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オーディオ用ディスク(以下、
「CD」という)は、例えば、図1に示すように、ポリ
カーボネート樹脂からなる基材層1と、基材層上のアル
ミニウムなどの金属の蒸着層2と、アルミニウム蒸着層
2を保護する紫外線硬化樹脂からなる保護層3とからな
る。このCDは、通常、トレイ上の緩衝材に載せた状態
で、保護層3の表面にアーティスト名、アルバム名、或
は曲名などを、スクリーン印刷やオフセット印刷によっ
て印刷4するが、この印刷の際に、スクリーンやロール
などと保護層3との摩擦によって帯電し、その静電荷が
蒸着層2に蓄積しやすいため、印刷してトレイからCD
を取り出す際に、印刷機の金属部分に向かって火花放電
が発生し、CDの保護層3にピンホールが生じるという
問題があった。そのため、CDを印刷する際に使用する
トレイ上の緩衝材として、界面活性剤で帯電防止処理し
た不織布や、アクリロニトリル−硫化銅複合繊維を使用
した不織布を使用して、静電荷の除去を試みたが、前者
の緩衝材は除電性能が悪く、他方、後者の緩衝材はCD
の基材層1に傷をつけてしまうという新たな問題を生
じ、いずれも実用に適さないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、金属層を有する
光ディスクを製造、特に印刷する際に、火花放電が発生
したり、光ディスクに傷をつけることのない緩衝材、及
びこの緩衝材を使用したトレイを提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク製造
用緩衝材(以下、単に「緩衝材」という)は、電子共役
系ポリマーで被覆された繊維シートからなり、本発明の
トレイはこの緩衝材を使用したものである。
【0005】
【作用】本発明の緩衝材は電子共役系ポリマーで被覆さ
れた繊維シートからなるが、この電子共役系ポリマーは
導電性を有しているため、緩衝材を載置するトレイを通
して静電荷を逃がすことができ、また、光ディスクをト
レイから取り出す際にコロナ放電により静電荷を除去で
きるので、光ディスクをトレイから取り出す際に生じや
すい火花放電を防ぐことができる。また、電子共役系の
ポリマーは柔軟であるため、本発明の緩衝材は光ディス
クを傷つけるということもない。
【0006】本発明の電子共役系ポリマーとして、例え
ば、アセチレン、ベンゼン、アニリン、フェニルアセチ
レン、ピロール、フラン、チオフェン、インドール及び
これら電子共役系モノマーの誘導体などを重合したもの
がある。これらの中でも、ポリピロールは導電性に優
れ、除電性に優れているため、特に好適に使用できる。
【0007】本発明の緩衝材は電子共役系ポリマーで被
覆された繊維シートからなるが、本発明の緩衝材は、繊
維シートを形成した後に電子共役系ポリマーで被覆して
形成しても良いし、繊維シートを形成する前、つまり繊
維、糸、繊維ウエブなどを電子共役系ポリマーで被覆し
た後に、繊維シートを形成しても良い。前者の方法は電
子共役系ポリマーを損傷することなく緩衝材を形成でき
るのでより好適である。以下、前者の方法について説明
する。
【0008】この電子共役系ポリマーで被覆する繊維シ
ートとして、例えば、織物、編物、不織布などがある
が、これらの中でも不織布は嵩高で、クッション性に優
れたものを形成することができ、印刷の際のインクの転
写を容易に行うことができるので、好適に使用できる。
以下、不織布について説明する。
【0009】不織布に使用できる繊維として、例えば、
絹、羊毛、綿、麻、石綿などの天然繊維、レーヨン繊維
などの再生繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、ポ
リアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊
維、ポリエステル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ
塩化ビニル系繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維を使用できる。
なお、2成分以上の樹脂成分からなる芯鞘型の複合繊維
は鞘成分を融着することにより、不織布強度を向上させ
ることができるので、好適な繊維である。
【0010】本発明の緩衝材はコロナ放電によっても静
電荷を除去しやすいように、繊維径が10μm以下、よ
り好ましくは8μm以下の極細繊維(繊維強度に優れる
ように、繊維径0.1μm以上が好ましい)や、異形断面
形状、好ましくは尖端部を有する繊維を使用する。な
お、繊維径が10μm以下であると、不織布が柔軟で、
より光ディスクを傷つけにくいという特長もある。この
繊維径が10μm以下の繊維は、例えば、一般的にメル
トブロー法といわれる方法によって得ることもできる
し、機械的及び/又は化学的処理により、繊維径10μ
m以下の極細繊維に分割可能な複合繊維(以下、「分割
性繊維」という)を分割して得ることもできる。後者の
分割性繊維は短繊維とすることができるため繊維端部が
多く、しかも分割して得られる極細繊維の断面形状が尖
端部を有するものとすることができ、よりコロナ放電性
に優れているため、好適に使用できる。なお、異形断面
形状を有する繊維の繊維径は、円形断面に換算した値を
いう。
【0011】この分割性繊維としては、図2に例示する
ように、一成分A中に他成分Bを島状に配置した断面を
有する海島型繊維、図3に例示するように、一成分Aと
他成分Bとを交互に層状に積層した断面を有する多重バ
イメタル型繊維、或いは、図4に示すように、一成分A
を繊維軸近辺から放射状に伸びる他成分Bで2つ以上に
分割した断面を有する菊花型繊維がある。これらの中で
も、多重バイメタル型繊維や菊花型繊維を分割して得ら
れる極細繊維断面は尖端部を有し、よりコロナ放電が生
じやすいため、好適に使用できる。この分割性繊維を構
成する樹脂成分の組み合わせとして、例えば、2つの樹
脂成分からなる場合、ポリアミド系樹脂とポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂とポリアクリロニトリル系樹脂などの異系樹脂
同士、ポリエチレンとポリプロピレンのように同系樹脂
同士がある。
【0012】このような極細繊維や異形断面形状を有す
る繊維は、コロナ放電性に優れるように、不織布中20
重量%以上含まれているのが好ましく、40重量%以上
含まれているのがより好ましく、60重量%以上含まれ
ているのが最も好ましい。
【0013】また、高巻縮繊維はクッション性に優れて
いるため、好適に使用できる。この高巻縮繊維とは、巻
縮が顕在化した状態で、巻縮数が15〜100個/イン
チの繊維をいい、例えば、2種類以上の収縮率の異なる
樹脂からなるスパイラル状の巻縮をもつ複合繊維や、単
一成分からなる特定の熱履歴で巻縮を有する繊維があ
り、これらの中でも、前者の複合繊維の方はよりクッシ
ョン性に優れているため好適に使用できる。より具体的
には、高融点ポリエステルと低融点ポリエステルからな
るサイドバイサイド型の複合繊維はスパイラル状の巻縮
が多く、優れたクッション性を示すので好適に使用でき
る。
【0014】本発明では以上のような繊維を使用して不
織布を形成するが、まず、繊維ウエブを形成する。この
繊維ウエブの形成方法としては、例えば、カード法、エ
アレイ法などの乾式法、湿式法、スパンボンド法やメル
トブロー法などの直接法による方法がある。これらの方
法により得られる繊維ウエブは単独で使用しても良い
し、2つ以上を積層しても良い。例えば、1つの繊維ウ
エブを分割性繊維を含むものとし、もう1つの繊維ウエ
ブを高巻縮繊維を含むものとすると、除電性とクッショ
ン性のいずれにもより優れた緩衝材とすることができ
る。
【0015】次いで、この繊維ウエブを、水流やニード
ルなどの外力を作用させて絡合したり、バインダーで接
着したり、繊維ウエブ構成繊維の融着性を利用して融着
したり、或は、これらを組合わせて不織布を形成する。
これらの中でも、水流やニードルなどの外力を作用させ
て絡合すると、繊維が不織布の厚さ方向に配列しやすい
ため、クッション性に優れているばかりでなく、構成繊
維が短繊維であれば、繊維の端部数が多く、コロナ放電
性により優れているため、好適な不織布形成方法であ
る。特に、水流による絡合方法はより緻密に絡合できる
ため、反撥弾性にも優れた不織布とすることができ、よ
り印刷時のインクの乗りが良くなるため、より好適な不
織布形成方法である。また、前述の機械的に分割可能な
分割性繊維を使用する場合には、水流で絡合すると同時
に分割性繊維を分割できるので、製造上、好適である。
【0016】次いで、不織布を電子共役系ポリマーで被
覆して本発明の緩衝材を形成するが、不織布全体を完全
に被覆しても良いし、部分的に被覆しても良いが、除電
性に優れるように、表面抵抗が1×109Ω/□以下、
より好ましくは1×106Ω/□以下、最も好ましくは
1×104Ω/□以下となるように被覆する。電子共役
系ポリマーによる被覆方法としては、例えば、塩化鉄
(III)、塩化銅(II)などの酸化剤を含む溶液を不織
布に付着させた後、前述のようなモノマーに接触させて
重合させる方法、塩化鉄(III)、塩化銅(II)などの
酸化剤を含む高分子マトリックスを不織布に付着させた
後、前述のようなモノマーに接触させて重合させる方法
などがある。なお、不織布のモノマーとの接触方法は、
例えば、モノマーが液体状態の場合、酸化剤が付着した
不織布にモノマーを含浸したり、塗布したり、スプレー
すれば良く、モノマーが気体状態の場合、モノマーで充
填した容器内に、酸化剤の付着した不織布を載置すれば
良い。
【0017】このようにして得られる緩衝材の厚さは、
クッション性に優れるように0.3mm以上であるのが好
ましく、より好ましい厚さは0.5mm以上である。
【0018】このようにして得られる緩衝材は除電性に
優れ、しかも光ディスクを傷つけないものであるが、光
ディスクを載置するトレイに固定でき、印刷工程などを
安定して行うことができるように、緩衝材の片側の空隙
に粘着剤を付着させるのが好ましい。このように、緩衝
材の片側の空隙に粘着剤を付着させても、緩衝材をトレ
イに粘着させる際には、既に電子共役系ポリマーで被覆
された繊維が、トレイに接しているため、粘着剤によっ
て除電性が妨げられるということはなく、しかも使用す
る際に圧力を加えれば、緩衝材の空隙に付着している粘
着剤が滲み出て粘着できるため、粘着性にも優れてい
る。この粘着剤として、例えば、アクリル酸エステル系
ゴム、天然ゴム、シリコン系ゴム、ポリクロロプレン、
ブタジエン−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル系ゴ
ムなどの溶剤型、エマルジョ型、付加反応型の粘着剤を
使用できる。これら粘着剤の付着方法は、例えば、粘着
剤を緩衝材に含浸、塗布、或はスプレーした後、圧力を
加えて緩衝材の空隙に粘着剤を押し込めば良い。なお、
粘着剤は緩衝材の片側の空隙全体に付着させる必要はな
く、空隙の一部にのみ付着させても良い。
【0019】また、よりクッション性を高めるために、
前述の緩衝材と導電性樹脂シートとを積層一体化しても
良い。この導電性樹脂シートとしては、樹脂シートを金
属メッキ処理、蒸着処理、スパッタリング処理、イオン
プレーティング処理、金属溶射処理、電子共役系ポリマ
ーによる被覆処理して導電性を付与したものや、カーボ
ンや金属などの導電性粉体を混合したり、シート内部で
も電子共役系ポリマーを重合させた樹脂シートを使用で
きる。これらの中でも、導電性粉体を混合したり、シー
ト内部でも電子共役系ポリマーを重合させた樹脂シート
は、厚さ方向の導電性に優れているため好適に使用でき
る。なお、樹脂シートがゴムやエラストマーなどの弾性
に優れたものであれば、よりクッション性を高めること
ができるので好適である。
【0020】この導電性樹脂シートと緩衝材との積層一
体化方法としては、特に限定するものではないが、前述
のように粘着剤を緩衝材に付着させ、導電性樹脂シート
と積層一体化すると、緩衝材による除電性を損なわない
ので、好適な積層一体化方法である。
【0021】本発明のトレイは上述の緩衝材を使用した
ものであるため、光ディスクを製造する際に火花放電を
生じないものである。なお、静電荷はトレイを通して除
去するのが好ましいため、トレイは導電性を有する、例
えばステンレスやアルミなどの金属であるのが好まし
い。上述の緩衝材は光ディスクの下に敷いて使用するた
め、緩衝材は少なくともトレイの光ディスク載置部に使
用する。この緩衝材はトレイにしっかりと固定できる方
が印刷工程などを安定して行うことができるので、緩衝
材の片側の空隙に付着した粘着剤や、緩衝材と積層一体
化した導電性樹脂シートの腰を利用して固定するのが好
ましい。
【0022】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。なお、表面抵抗
は表面抵抗計(三菱油化株式会社製、ロレスタAP)に
より測定した値である。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図4(a)に示すような、ポリエステル成
分(A)を、繊維の中心から繊維表面に向かって放射状
に伸びるポリアミド成分(B)で8区分に分割した、菊
花型の断面形状を有する、繊度2デニール、繊維長38
mmの分割性繊維(ポリエステル成分からなる扇形状で繊
維径4.2μmの極細繊維、ポリアミド成分からなる十字
形状で繊維径6.1μmの極細繊維、及びポリアミド成分
からなる一字形状で繊維径3.1μmの極細繊維に分割可
能)100%をカーディングした一方向性繊維ウエブ
と、この一方向性の繊維ウエブと同様の一方向性繊維ウ
エブをクロスレイヤーにより交差させた交差繊維ウエブ
とを、重量比1:4で積層して積層繊維ウエブを得た。
この積層繊維ウエブを100メッシュのネット上に載置
した後、ネット上方に位置する、径0.15mm、ピッチ
0.6mmのノズルプレートから、圧力95kg/cm2で水を
噴出して、分割性繊維を分割すると同時に積層繊維ウエ
ブを絡合し、目付170g/m2、厚さ0.7mmの不織布を
得た。次いで、この不織布に30%濃度の塩化鉄(II
I)を含浸した後、ピロール溶液を蒸発させたピロール
モノマーガスに接触させて重合し、不織布表面全体をポ
リピロールで被覆した、表面抵抗2×102Ω/□の導
電性不織布を得た。次に、この導電性不織布の片側から
水系エマルジョンのアクリル系粘着剤(固形分50%、
粘度15,000〜25,000cps)を塗布し、0.5mm
のスリットを設けた2本のスチールロール間を通した
後、100℃で10分間乾燥して、緩衝材を得た。この
緩衝材の表面抵抗は、粘着剤付着側が5.1×102Ω/
ロで、その反対側は2×102Ω/ロであった。
【0024】(実施例2)繊維シートとして、目付12
0g/m2、厚さ0.6mmのエクセーヌ(登録商標、東レ
(株)製、品番233050N)を使用した以外は、実
施例1と全く同様に、導電加工及び粘着剤付着加工し
て、緩衝材を得た。この緩衝材の表面抵抗は、粘着剤付
着側が8.5×105Ω/ロで、その反対側は2.3×1
4Ω/ロであった。
【0025】(比較例1)繊度2デニール、繊維長51
mmのアクリロニトリル−硫化銅複合繊維(日本蚕毛染色
(株)製、商品名、サンダーロン)100%を、実施例
1と全く同様にして得た積層繊維ウエブを、針密度75
本/cm2でニードルパンチして、目付150g/m2、厚さ
1.0mm、表面抵抗1×102Ω/□の導電性不織布を得
た。次いで、実施例1と同様に粘着剤付着加工して、粘
着剤付着側が2.5×102Ω/ロで、その反対側は1×
102Ω/ロの緩衝材を得た。
【0026】(比較例2)導電加工を行わなかった(粘
着剤付着加工は行った)以外は、実施例2と全く同様に
して、いずれの面も1×108Ω/ロ以上(表面抵抗計
で測定不可能)の緩衝材を得た。
【0027】(除電性試験)JIS-L-1092参考法
に準拠した摩擦帯電圧試験装置(カネボウエンジニアリ
ング(株)製、EST−7)の試料台上に、実施例1〜
2及び比較例1〜2の緩衝材をそれぞれ設置し、市販の
オーディオ用ディスクを積層した後、綿布で12回摩擦
して、オーディオ用ディスク表面の帯電圧を測定した。
なお、この測定は温度25℃、湿度40%の条件下で行
った。この結果は表1に示すとおりであった。
【0028】
【表1】
【0029】(擦傷性試験)JIS L 0823に規定
する摩擦試験機II型の試験片台に、厚さ1mmのポリカー
ボネート板を設置し、他方、摩擦子に実施例1〜2及び
比較例1〜2の緩衝材をそれぞれ取り付けて、10回摩
擦した後の、ポリカーボネート板表面の傷を目視により
評価した。この結果も表1に示す。
【0030】表1からわかるように、本発明の緩衝材は
除電性、擦傷性ともに優れており、光ディスクを製造す
る際の緩衝材として、好適であることがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明の光ディスク製造用緩衝材は、電
子共役系ポリマーで被覆された繊維シートからなるため
除電性に優れ、しかも電子共役系ポリマーは柔らかいた
め光ディスクを傷つけないものである。この電子共役系
ポリマーがポリピロールであると、除電性に優れてい
る。また、繊維シートを構成する繊維として、繊維径1
0μm以下の極細繊維が含まれていたり、異形断面形状
を有する繊維が含まれていると、より除電性に優れてい
るため、より火花放電を生じにくい緩衝材である。更
に、水流絡合法により得た不織布は繊維の配向方向が不
織布の厚さ方向になりやすく、クッション性に優れてい
るため、好適である。
【0032】この光ディスク製造用緩衝材の片側の空隙
に、粘着剤が付着していると、除電性を損なうことなく
トレイにしっかりと固定できる、光ディスクの製造工程
上、好適なものである。
【0033】この光ディスク製造用緩衝材と導電性樹脂
シートとが積層一体化された光ディスク製造用緩衝材
は、よりクッション性に優れ、しかもトレイにしっかり
と固定できるものである。
【0034】本発明のトレイは上記の光ディスク製造用
緩衝材を使用したものであるため、除電性に優れ、しか
も光ディスクを傷つけないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 オーディオ用ディスクの断面模式図
【図2】 分割性繊維の断面模式図の一例
【図3】 分割性繊維の断面模式図の他例
【図4】(a) 分割性繊維の断面模式図の他例 (b) 分割性繊維の断面模式図の他例
【符号の説明】
1 基材層 2 蒸着層 3 保護層 4 印刷 A 一成分 B 他成分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子共役系ポリマーで被覆された繊維シ
    ートからなることを特徴とする光ディスク製造用緩衝
    材。
  2. 【請求項2】 電子共役系ポリマーがポリピロールであ
    ることを特徴とする請求項1記載の光ディスク製造用緩
    衝材。
  3. 【請求項3】 繊維シートを構成する繊維として、繊維
    径10μm以下の極細繊維が含まれていることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の光ディスク製造用緩
    衝材。
  4. 【請求項4】 繊維シートを構成する繊維として、異形
    断面形状を有する繊維が含まれていることを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光ディスク製造
    用緩衝材。
  5. 【請求項5】 繊維シートが水流絡合法により形成され
    た不織布であることを特徴とする請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載の光ディスク製造用緩衝材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    光ディスク製造用緩衝材の片側の空隙に、粘着剤が付着
    していることを特徴とする光ディスク製造用緩衝材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    光ディスク製造用緩衝材と、導電性樹脂シートとが積層
    一体化されていることを特徴とする光ディスク製造用緩
    衝材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    光ディスク製造用緩衝材が使用されていることを特徴と
    するトレイ。
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