JPH09166739A - カメラの鏡胴 - Google Patents

カメラの鏡胴

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JPH09166739A
JPH09166739A JP7327765A JP32776595A JPH09166739A JP H09166739 A JPH09166739 A JP H09166739A JP 7327765 A JP7327765 A JP 7327765A JP 32776595 A JP32776595 A JP 32776595A JP H09166739 A JPH09166739 A JP H09166739A
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JP
Japan
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lens
optical system
finder
camera
group
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Application number
JP7327765A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Uno
哲哉 宇野
Hiroyuki Ogura
宏之 小倉
Toshihiro Hamamura
俊宏 濱村
Hiroshi Otsuka
博司 大塚
Hideki Osada
英喜 長田
Taro Shibuya
太郎 渋谷
Naoshi Okada
尚士 岡田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/768,123 priority patent/US5907724A/en
Priority to DE69630657T priority patent/DE69630657T2/de
Priority to EP96120365A priority patent/EP0780714B1/en
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影像とファインダー像にパララックスがな
く、かつ小型化が可能なカメラを提供する。 【解決手段】 カメラ鏡胴内の光路上に退避可能なミラ
ー45aを設けて入射する光の光路を切り替え、直進光
を撮影光学系に、ミラー45aの反射光をファインダー
光学系に導く。ミラー45aの反射光をミラー55aに
よって再度反射し、鏡胴内のファインダー光学系の光軸
AX2を撮影光学系の光軸AX1と平行にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カメラの鏡胴に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラにおいては、その鏡胴に撮
影光学系のみが備えられており、ファインダー光学系は
別体型となっているか、カメラボディ内に設けられた光
分割器により撮影光学系の途中から光束を取り出してフ
ァインダー光学系に導くようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファイ
ンダー光学系を別体型としたカメラでは、カメラ自体を
小さくすることはできるが、撮影光学系とファインダー
光学系がカバーする範囲が被写体までの距離によってず
れる、パララックスという現象が生じる。また、撮影光
学系の途中から光束を取り出してファインダー光学系に
導く従来のカメラでは、パララックスは生じないが、カ
メラボディ内に光分割器を設ける必要があるため、カメ
ラ本体が大きくなってしまうという問題がある。
【0004】本発明は、このような従来のカメラの問題
点に鑑みてなされたものであって、パララックスを生じ
ることなく、かつ小型化が可能なカメラを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のカメラの鏡胴では、その内部に、撮影光学
系と、該撮影光学系を通過する光束の少なくとも一部が
分割されたのち導かれるファインダー光学系とをともに
備える。
【0006】この構成によれば、撮影光学系とファイン
ダー光学系とで同じ光束が利用される。また、光束を分
割する手段は、カメラボディ内でなく鏡胴内に設けられ
る。
【0007】また、本発明では、上記構成のカメラの鏡
胴において、ズーミング及びフォーカシングを行う手段
を備え、その中に備えられた撮影光学系とファインダー
光学系は、前記手段によって駆動されるようにする。
【0008】この構成によれば、同じ光束を利用する撮
影光学系とファインダー光学系を、ズーミング及びフォ
ーカシングを行うことが可能な鏡胴に利用することがで
きる。
【0009】また、本発明では、上記構成のカメラの鏡
胴において、撮影光学系は、これを通過する光束が分割
される前の部分が、ファインダー光学系に共用されるよ
うにする。
【0010】この構成によれば、光束が分割される前の
部分を構成する光学部品が共用される。
【0011】また、本発明では、上記構成のカメラの鏡
胴において、その中心軸に平行に、上記撮影光学系の光
軸と上記ファインダー光学系の光軸の一部が配置されて
いるものとする。
【0012】この構成によれば、鏡胴内で、撮影光学系
とファインダー光学系とが占める空間が小さくて済む。
【0013】さらに、本発明のカメラの鏡胴は、その中
心軸に垂直な平面で切断したとき、その外形は円形であ
り、上記撮影光学系と上記ファインダー光学系が占める
空間を収めるのに十分であってかつそれ以外の空間を多
く含まないように、前記円形の中心と前記撮影光学系が
占める空間の中心と前記ファインダー光学系が占める空
間の中心はそれぞれ一致しないようにする。
【0014】また、本発明のカメラの鏡胴では、別の構
成として、その中心軸に垂直な平面で切断したとき、そ
の外形は、略円形部と角型部を組み合わせた形状をして
おり、かつ、前記略円形部を底面とし前記中心軸に平行
な側面を持つ柱状空間内に、上記撮影光学系を、また、
前記角型部を底面とし前記中心軸に平行な側面を持つ柱
状空間内に、上記ファインダー光学系の少なくとも一部
を配設したものとする。
【0015】また、さらに別の構成として、本発明のカ
メラの鏡胴は、その中心軸に垂直な平面で切断したと
き、その外形は、大きさの異なる2つの角型部を組み合
わせた形状をしており、かつ、大きい方の角型部を底面
とし前記中心軸に平行な側面を持つ柱状空間内に、上記
撮影光学系を、また、その小さい方の角型部を底面とし
前記中心軸に平行な側面を持つ柱状空間内に、上記ファ
インダー光学系の少なくとも一部を配設したものとす
る。
【0016】これらの構成によれば、撮影光学系とファ
インダー光学系を備えた鏡胴の外径が小さくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施したカメラを
図面を参照しつつ説明する。なお、光束分割器の例とし
ては、ペリクルミラー,ハーフミラー等の光半透過性の
ミラー;光半透過性の反射面を有するプリズム(図32)
等が挙げられるが、光束の分割が可能なものであればこ
れらに限らない。以下の説明では、光束分割器の代表例
としてハーフミラーを挙げる。また、光路切替器の例と
しては、跳ね上げ可動式の全反射ミラーが挙げられる
が、光路の切り替えが可能なものであればこれらに限ら
ない。以下の説明では、光路切替器の代表例として跳ね
上げ可動式の全反射ミラーを挙げる。
【0018】《カメラの光学構成》図1〜図22に本発
明を実施したカメラの光学構成を模式的に示して説明す
る。なお、実施の形態間で同一の部分や相当する部分に
は同一の符号を付して、重複説明を適宜省略する。
【0019】〈光束分割タイプの基本構成(図1)〉図1
に示すカメラの光学系は、被写体側から順に、前群L
1,ハーフミラーHM1及び撮影系後群L2から成る撮
影光学系と、前群L1,ハーフミラーHM1,全反射ミ
ラーAM2,ファインダー系後群L3及び接眼レンズL
Eから成るファインダー光学系と、で構成されており、
前群L1を撮影光学系とファインダー光学系とに共用す
る構成となっている。上記撮影光学系によってフィルム
面N1上に被写体像が形成され、一方、上記ファインダ
ー光学系によって1次像面I1位置に1次像が形成され
る。なお、図1中、AXは前群L1の光軸、AX1は撮
影系後群L2の光軸、AX2はハーフミラーHM1以降
のファインダー系の光軸である。
【0020】前群L1と撮影系後群L2との間に配置さ
れているハーフミラーHM1は、撮影光学系に入射した
光束を、撮影光学系の途中(つまり、前群L1と撮影系
後群L2との間)で、透過光束である撮影用光束と反射
光束であるファインダー用光束とに分割する。この光束
分割により得られる撮影用光束とファインダー用光束と
は、光学的に同等である。また、ハーフミラーHM1で
2つに分割される光束は、撮影光学系に入射した後の光
束(即ち、前群L1通過後の光束)である。従って、撮影
光学系とファインダー光学系との間にパララックスは発
生しない。しかも、ファインダー像はフィルム露光中で
もブラックアウトしないので、常にフィルム面N1と同
等の画面をファインダーで確認することができる。ま
た、この光束分割は撮影光学系の途中で行われるため、
バックフォーカスを短縮することが可能である。これに
よりカメラの内部構成のコンパクト化が可能となり、カ
メラの小型化を図ることができる。
【0021】撮影光学系及びファインダー光学系はズー
ム光学系である。撮影光学系のズーミングは、前群L
1,ハーフミラーHM1,撮影系後群L2のズーム移動
によって行われ、一方、ファインダー光学系のズーミン
グはファインダー系後群L3のズーム移動(つまり、撮
影系後群L2と同等の移動)によって行われる。
【0022】ハーフミラーHM1は、撮影光学系の光軸
AX,AX1に沿って移動可能に設けられており、上述
したようにズーミング時には光軸AX,AX1に沿って
ズーム移動を行う。撮影光学系の途中に位置固定のハー
フミラーHM1が設けられていると前群L1や撮影系後
群L2のズーム移動が制限されるが、ハーフミラーHM
1は上記のようにズーム移動を行うため、撮影光学系の
ズーム移動が制限を受けることはない。
【0023】フォーカシングは、前群L1のフォーカス
移動によって行われる。分割される前の光束でフォーカ
シングが行われるため、ファインダー系後群L3をフォ
ーカス移動させなくても、ファインダーを通してピント
状態を確認することができる。また、前群L1を手ブレ
補正光学系として用いれば、手ブレ補正後の光束が分割
されるため、ファインダーを通して手ブレ補正効果を確
認することができる。先に述べたようにファインダー像
はフィルム露光中でもブラックアウトしないので、上記
ピント状態や手ブレ補正効果を絶えずファインダーで確
認することができる。従って、オートフォーカス後、手
ブレ補正を行い続けることによって、手ブレ補正効果を
確認しながらレリーズ動作に移り、手ブレのない撮影が
完了したことを知ることができる。
【0024】この実施の形態においては、フォーカシン
グは上記のように前群L1のフォーカス移動によって行
われるが、この構成にインターナルフォーカスやリヤフ
ォーカスのようなフォーカス方式を採用してもよい。撮
影光学系の途中に位置固定のハーフミラーHM1が設け
られていると、撮影光学系のフォーカス移動が制限され
るが、上記のようにハーフミラーHM1は移動可能であ
るため、撮影光学系のフォーカス移動を妨げないように
ハーフミラーHM1を光軸AX,AX1に沿って移動さ
せながら前記光束分割を行うことができる。従って、撮
影光学系のフォーカス移動が制限を受けることはない。
【0025】また、ハーフミラーHM1の光束を分割す
る面は、フォーカシングやズーミングにおいて最も大き
くなる光束径に合った大きさのものでなければならない
が、図1に示す実施の形態によると、光軸AX,AX1
に沿ったハーフミラーHM1の移動により、光束が最も
細くなる位置(例えば、絞り近傍位置)で光束を分割する
ことができる。従って、光束を分割する面を小さくする
ことにより、ハーフミラーHM1の小型化を図ることが
できる。例えば、前群L1が発散系の場合、前群L1が
ハーフミラーHM1から離れてしまうと、ハーフミラー
HM1に入射する光束は太くなってしまうが、ハーフミ
ラーHM1を上記のように移動可能な構成とすれば、常
に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光束の分割を行う
ことができる。このように光束を分割する面が小さくな
るようにハーフミラーHM1を小型化すれば、カメラの
内部構成のコンパクト化が可能となり、カメラの小型化
を図ることができる。
【0026】図1に示す実施の形態に絞り兼用のシャッ
ターを用いる場合には、ハーフミラーHM1が撮影光学
系の光軸AX,AX1に沿ってシャッターとともに移動
しうるように、ハーフミラーHM1をシャッターの前側
近傍に設けるのが好ましい。このように構成すれば、撮
影光学系の移動を妨げないようにハーフミラーHM1と
シャッターを光軸AX,AX1に沿って移動させながら
前記光束分割を行うことができるので、撮影光学系のフ
ォーカス移動やズーム移動が制限を受けないカメラを実
現することができる。また、この場合も、前述したよう
にハーフミラーHM1で分割される光束は撮影光学系に
入射した後の光束であるため、パララックスは発生せ
ず、しかも、バックフォーカスの短縮化及び光束を分割
する面の小型化により、カメラを小型化することができ
る。
【0027】〈ファインダー光学系にリレーレンズを有
する光束分割タイプ(図2)〉図2に示すカメラの光学系
は、前述した図1に示す光学系において、ファインダー
系後群L3と接眼レンズLEとの間にリレーレンズLR
を配置した構成となっている。リレーレンズLRは、1
次像面I1位置に形成された1次像を再結像させること
により2次像面I2位置に2次像を形成する。そして、
この2次像は接眼レンズLEを通して観察される。この
ように、リレーレンズLRによって光束を無駄なく接眼
レンズLEに導くことができるため、撮影用光束によっ
てフィルム面N1上に形成される像と等価な明るい像を
ファインダーで確認することができる。
【0028】〈光路切替タイプの基本構成(図3)〉図3
に示すカメラの光学系は、前述した図1に示す光学系に
おいて、ハーフミラーHM1の代わりに跳ね上げ可動式
の全反射ミラーAM1が用いられているほかは、図1に
示す光学系と同様に構成されている。すなわち、被写体
側から順に、前群L1,全反射ミラーAM1及び撮影系
後群L2から成る撮影光学系と、前群L1,全反射ミラ
ーAM1,全反射ミラーAM2,ファインダー系後群L
3及び接眼レンズLEから成るファインダー光学系と、
で構成されており、前群L1を撮影光学系とファインダ
ー光学系とに共用する構成となっている。全反射ミラー
AM1の跳ね上げ状態では、上記撮影光学系によってフ
ィルム面N1上に被写体像が形成され、全反射ミラーA
M1の復帰状態では、上記ファインダー光学系によって
1次像面I1位置に1次像が形成される。
【0029】前群L1と撮影系後群L2との間に配置さ
れている全反射ミラーAM1は、撮影光学系に入射した
光束の光路を、撮影光学系の途中(つまり、前群L1と
撮影系後群L2との間)で、撮影用光束の光路とファイ
ンダー用光束(反射光束)の光路とのいずれかの光路に切
り替える。この光路切替により得られる撮影用光束とフ
ァインダー用光束とは光学的に同等である。また、全反
射ミラーAM1で光路切替される光束は、撮影光学系に
入射した後の光束(即ち、前群L1通過後の光束)であ
る。従って、撮影光学系とファインダー光学系との間に
パララックスは発生しない。また、この光路切替は撮影
光学系の途中で行われるため、バックフォーカスを短縮
することが可能である。これによりカメラの内部構成の
コンパクト化が可能となり、カメラの小型化を図ること
ができる。
【0030】撮影光学系及びファインダー光学系はズー
ム光学系である。撮影光学系のズーミングは、前群L
1,全反射ミラーAM1,撮影系後群L2のズーム移動
によって行われ、一方、ファインダー光学系のズーミン
グはファインダー系後群L3のズーム移動(つまり、撮
影系後群L2と同等の移動)によって行われる。
【0031】全反射ミラーAM1は、撮影光学系の光軸
AX,AX1に沿って移動可能に設けられており、上述
したようにズーミング時には光軸AX,AX1に沿って
ズーム移動を行う。撮影光学系の途中に位置固定の全反
射ミラーAM1が設けられていると前群L1や撮影系後
群L2のズーム移動が制限されるが、全反射ミラーAM
1は上記のようにズーム移動を行うため、撮影光学系の
ズーム移動が制限を受けることはない。
【0032】フォーカシングは、前群L1のフォーカス
移動によって行われる。光路切替される前の光束でフォ
ーカシングが行われるため、ファインダー系後群L3を
フォーカス移動させなくても、ファインダーを通してピ
ント状態を確認することができる。また、前群L1を手
ブレ補正光学系として用いれば、光路切替される前に手
ブレ補正が行われるため、ファインダーを通して手ブレ
補正効果を確認することができる。
【0033】この実施の形態においては、フォーカシン
グは上記のように前群L1のフォーカス移動によって行
われるが、この構成にインターナルフォーカスやリヤフ
ォーカスのようなフォーカス方式を採用してもよい。撮
影光学系の途中に位置固定の全反射ミラーAM1が設け
られていると、撮影光学系のフォーカス移動が制限され
るが、上記のように全反射ミラーAM1は移動可能であ
るため、撮影光学系のフォーカス移動を妨げないように
全反射ミラーAM1を光軸AX,AX1に沿って移動さ
せながら前記光路切替を行うことができる。従って、撮
影光学系のフォーカス移動が制限を受けることはない。
【0034】また、全反射ミラーAM1の光路を切り替
える面は、フォーカシングやズーミングにおいて最も大
きくなる光束径に合った大きさのものでなければならな
いが、図3に示す実施の形態によると、光軸AX,AX
1に沿った全反射ミラーAM1の移動により、光束が最
も細くなる位置(例えば、絞り近傍位置)で光路を切り替
えることができる。従って、光路を切り替える面を小さ
くすることにより、全反射ミラーAM1の小型化を図る
ことができる。例えば、前群L1が発散系の場合、前群
L1が全反射ミラーAM1から離れてしまうと、全反射
ミラーAM1に入射する光束は太くなってしまうが、全
反射ミラーAM1を上記のように移動可能な構成とすれ
ば、常に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光路の切替
を行うことができる。このように光路を切り替える面が
小さくなるように全反射ミラーAM1を小型化すれば、
カメラの小型化を図ることができる。
【0035】図3に示す実施の形態に絞り兼用のシャッ
ターを用いる場合には、全反射ミラーAM1が撮影光学
系の光軸AX,AX1に沿ってシャッターとともに移動
しうるように、全反射ミラーAM1をシャッターの前側
近傍に設けるのが好ましい。このように構成すれば、撮
影光学系の移動を妨げないように全反射ミラーAM1と
シャッターを光軸AX,AX1に沿って移動させながら
前記光路切替を行うことができるので、撮影光学系のフ
ォーカス移動やズーム移動が制限を受けないカメラを実
現することができる。また、この場合も、前述したよう
に、全反射ミラーAM1で光路が切り替えられる光束は
撮影光学系に入射した後の光束であるため、パララック
スは発生せず、しかも、バックフォーカスの短縮化及び
光路を切り替える面の小型化により、カメラを小型化す
ることができる。
【0036】〈ファインダー光学系にリレーレンズを有
する光路切替タイプ(図4)〉図4に示すカメラの光学系
は、前述した図3に示す光学系において、ファインダー
系後群L3と接眼レンズLEとの間にリレーレンズLR
を配置した構成となっている。リレーレンズLRは、1
次像面I1位置に形成された1次像を再結像させること
により2次像面I2位置に2次像を形成する。そして、
この2次像は接眼レンズLEを通して観察される。この
ように、リレーレンズLRによって光束を無駄なく接眼
レンズLEに導くことができるため、撮影用光束によっ
てフィルム面N1上に形成される像と等価な明るい像を
ファインダーで確認することができる。
【0037】〈拡散板,測光素子を有する光束分割タイ
プ(図5)〉図5に示すカメラの光学系は、前述した図1
に示す光学系において、1次像面I1位置(1次像面I
1近傍位置でもよい。)に拡散板P1を配置し、拡散板
P1からの光を用いて測光を行う測光素子SEを設けた
構成となっている。撮影用光束で形成される像と等価な
1次像が拡散板P1上に形成されるので、ファインダー
を通して撮影光学系のピント状態を確認することができ
る。そして、拡散板P1が用いられているため、撮影光
学系のピント状態を確認できるという効果がある。ま
た、測光が拡散板P1からの光を用いて行われるため、
測光用光束の取り出し方の自由度が高くなり、このた
め、測光素子SEの配置の自由度が向上するという効果
が得られる。
【0038】〈拡散板,測光素子,リレーレンズを有す
る光束分割タイプ(図6)〉図6に示すカメラの光学系
は、前述した図5に示す光学系において、拡散板P1と
接眼レンズLEとの間にリレーレンズLRを配置した構
成となっている。リレーレンズLRは、1次像面I1位
置に形成された1次像を再結像させることにより2次像
面I2位置に2次像を形成する。そして、この2次像は
接眼レンズLEを通して観察される。リレーレンズLR
によって形成される2次像が接眼レンズLEで観察され
るため、拡散板P1からの光を無駄なく接眼レンズLE
に導くことができる。従って、撮影用光束によってフィ
ルム面N1上に形成される像と等価な明るい像をファイ
ンダーで確認することができる。
【0039】〈拡散板,測光素子を有する光路切替タイ
プ(図7)〉図7に示すカメラの光学系は、前述した図5
に示す光学系において、ハーフミラーHM1の代わりに
跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM1が用いられている
ほかは、図5に示す光学系と同様に構成されている。従
って、この構成の変更に伴う作用・効果は、前述した図
3に示す光学系の場合と同様である。
【0040】〈拡散板,測光素子,リレーレンズを有す
る光路切替タイプ(図8)〉図8に示すカメラの光学系
は、前述した図6に示す光学系において、ハーフミラー
HM1の代わりに跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM1
が用いられているほかは、図6に示す光学系と同様に構
成されている。従って、この構成の変更に伴う作用・効
果は、前述した図4に示す光学系の場合と同様である。
【0041】〈焦点状態検出素子を有する光束分割タイ
プ(図9)〉図9に示すカメラの光学系は、前述した図1
に示す光学系において、ファインダー系後群L3と1次
像面I1との間にハーフミラーHM3を配置し、ハーフ
ミラーHM3で分割された焦点状態検出用光束を用いて
焦点状態検出を行う焦点状態検出素子SFを配置した構
成となっている。なお、図9中、AX3は焦点状態検出
系の光軸であり、I1aは1次像面I1と等価な1次像
面である。
【0042】上記のように、光束分割タイプの光学系に
おいてファインダー光学系内に焦点状態検出素子SFを
配置することにより、フィルム露光中も焦点状態検出を
行うことが可能になる。従って、常に、被写体にピント
を追従させることが可能である。また、従来、焦点状態
検出用光束を焦点状態検出素子SFに導くためにミラー
ボックス底部に配置されていたAF(autofocus)ミラー
が不要となり、AFミラーを待避させる機構も不要とな
る。従って、AFミラー用の待避機構が必要ないのでカ
メラ内の機構を簡単にすることができ、しかも焦点状態
検出素子SFにより高精度の焦点状態検出を行うことが
できる。
【0043】焦点状態検出素子SFを測光素子に兼用す
れば、スペースの有効活用を図ることができる。例え
ば、CCD(Charge Coupled Device)を用いてコントラ
スト検出方式や位相差検出方式で焦点状態検出を行うよ
うにすれば、1つの素子で焦点状態検出系と測光系を実
現して、カメラの内部構成のコンパクト化を図ることが
できる。従って、カメラの小型化及び低コスト化を図る
ことができる。
【0044】〈焦点状態検出素子,リレーレンズを有す
る光束分割タイプ(図10)〉図10に示すカメラの光学
系は、前述した図9に示す光学系において、1次像面I
1と接眼レンズLEとの間にリレーレンズLRを配置し
た構成となっている。リレーレンズLRは、1次像面I
1位置に形成された1次像を再結像させることにより2
次像面I2位置に2次像を形成する。そして、この2次
像は接眼レンズLEを通して観察される。このように、
リレーレンズLRによって光束を無駄なく接眼レンズL
Eに導くことができるため、撮影用光束によってフィル
ム面N1上に形成される像と等価な明るい像をファイン
ダーで確認することができる。
【0045】1次像面I1と等価な1次像面I1a近傍
に焦点状態検出素子SFが配置されているため、焦点状
態検出素子SFを2次像面I2近傍に配置した場合より
も、焦点状態検出精度が取り付け誤差等の影響を受けに
くいという効果がある。従って、焦点状態検出素子SF
を2次像面I2近傍に配置した場合よりも、焦点状態検
出精度を向上させることができる。また、撮影光学系と
の相関がとりやすいという効果もある。
【0046】〈焦点状態検出素子を有する光路切替タイ
プ(図11)〉図11に示すカメラの光学系は、前述した
図9に示す光学系において、ハーフミラーHM1の代わ
りに跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM1が用いられて
いるほかは、図9に示す光学と同様に構成されている。
従って、この構成の変更に伴う作用・効果は、前述した
図3に示す光学系の場合と同様である。
【0047】〈焦点状態検出素子,リレーレンズを有す
る光路切替タイプ(図12)〉図12に示すカメラの光学
系は、前述した図10に示す光学系において、ハーフミ
ラーHM1の代わりに跳ね上げ可動式の全反射ミラーA
M1が用いられているほかは、図10に示す光学系と同
様に構成されている。従って、この構成の変更に伴う作
用・効果は、前述した図4に示す光学系の場合と同様で
ある。
【0048】〈エリアセンサーを有する光束分割タイプ
(図13)〉図13に示すカメラの光学系は、前述した図
1に示す光学系において、ファインダー系後群L3と1
次像面I1との間にハーフミラーHM3を配置し、ハー
フミラーHM3で分割されたセンサー用光束を用いて焦
点状態検出及び手ブレ検出を行うエリアセンサーSAを
配置した構成となっている。なお、図13中、AX3は
エリアセンサー系の光軸であり、I1aは1次像面I1
と等価な1次像面である。
【0049】上記のように、光束分割タイプの光学系に
おいて、例えば、CCDから成るエリアセンサーSAを
ファインダー系内に配置すれば、コントラスト検出方式
や位相差検出方式で焦点状態検出を行うことができると
ともに、光学的検出方式で手ブレ検出(つまり、像ブレ
検出)を行うことができる。従って、フィルム露光中で
も焦点状態検出と手ブレ検出とを続けて行うことが可能
である。さらに、CCDの出力を測光に用いれば、上記
エリアセンサーを測光素子としても兼用することができ
る。以上のようにして、カメラの小型化及び低コスト化
を達成しつつ、カメラの多機能化を図ることができる。
なお、エリアセンサーの代わりに、十字配置されたライ
ンセンサー(即ち、十字センサー)を用いてもよい。
【0050】〈エリアセンサー,リレーレンズを有する
光束分割タイプ(図14)〉図14に示すカメラの光学系
は、前述した図13に示す光学系において、1次像面I
1と接眼レンズLEとの間にリレーレンズLRを配置し
た構成となっている。リレーレンズLRは、1次像面I
1位置に形成された1次像を再結像させることにより2
次像面I2位置に2次像を形成する。そして、この2次
像は接眼レンズLEを通して観察される。このように、
リレーレンズLRによって光束を無駄なく接眼レンズL
Eに導くことができるため、撮影用光束によってフィル
ム面N1上に形成される像と等価な明るい像をファイン
ダーで確認することができる。
【0051】1次像面I1と等価な1次像面I1a近傍
にエリアセンサーSAが配置されているため、エリアセ
ンサーSAを2次像面I2近傍に配置した場合よりも、
焦点状態検出精度及び手ブレ検出精度が取り付け誤差等
の影響を受けにくいという効果がある。従って、エリア
センサーSAを2次像面I2近傍に配置した場合より
も、焦点状態検出精度及び手ブレ検出精度を向上させる
ことができる。また、撮影光学系との相関がとりやすい
という効果もある。
【0052】〈拡散板,調光素子,測光素子を有する光
束分割タイプ(図15)〉図15に示すカメラの光学系
は、前述した図1に示す光学系において、1次像面I1
位置(1次像面I1近傍位置でもよい。)に拡散板P1を
配置し、拡散板P1からの光を用いて調光用データを得
るための測光を行う調光素子SLを設けた構成となって
いる。さらに、全反射ミラーAM2の代わりにハーフミ
ラーHM2を配置し、ハーフミラーHM2でファインダ
ー用光束を分割することによりその一部として取り出さ
れた定常光測光用光束を用いて定常光測光を行う測光素
子SEを設けた構成となっている。
【0053】撮影用光束で形成される像と等価な1次像
が拡散板P1上に形成されるので、ファインダーを通し
て撮影光学系のピント状態を確認することができる。そ
して、拡散板P1が用いられているため、撮影光学系の
ピント状態を確認できるという効果がある。また、調光
のための測光が拡散板P1からの光を用いて行われるた
め、調光用光束の取り出し方の自由度が高くなり、この
ため、調光素子SLの配置の自由度が向上するという効
果が得られる。
【0054】フィルム面N1からの反射光を用いて調光
を行う従来の方式では、フィルムの反射率がフィルムの
種類によって異なるため、フィルムの種類に応じた微妙
な補正を行う必要がある。しかし、この実施の形態の構
成によると、フィルム面N1からの反射光を用いないの
で、フィルムの種類に応じた補正を行う必要がない。従
って、閃光撮影においてフィルムの反射率に依存しない
調光を行うことができる。しかも、調光素子SLは常に
ファインダー用光束を受光しているので、閃光撮影にお
けるフィルム露光中でも調光は可能である。
【0055】また、調光用の測光素子SLと定常光測光
用の測光素子SEとが独立に設けられているため、それ
ぞれに対応した撮影に最適な測光を行うことができる。
なお、調光素子SLと定常光測光用の測光素子SEとの
うちのいずれかを調光用と定常光測光用とに共用しても
よく、これによりカメラの小型化・低コスト化を図るこ
とができる。
【0056】〈拡散板,調光素子,測光素子,リレーレ
ンズを有する光束分割タイプ(図16)〉図16に示すカ
メラの光学系は、前述した図15に示す光学系におい
て、拡散板P1と接眼レンズLEとの間にリレーレンズ
LRを配置した構成となっている。リレーレンズLR
は、1次像面I1位置に形成された1次像を再結像させ
ることにより2次像面I2位置に2次像を形成する。そ
して、この2次像は接眼レンズLEを通して観察され
る。リレーレンズLRによって形成される2次像が接眼
レンズLEで観察されるため、拡散板P1からの光を無
駄なく接眼レンズLEに導くことができる。従って、撮
影用光束によってフィルム面N1上に形成される像と等
価な明るい像をファインダーで確認することができる。
【0057】〈拡散板,調光素子,測光素子を有する光
路切替タイプ(図17)〉図17に示すカメラの光学系
は、前述した図15に示す光学系において、ハーフミラ
ーHM1の代わりに跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM
1が用いられているほかは、図15に示す光学系と同様
に構成されている。従って、この構成の変更に伴う作用
・効果は、前述した図3に示す光学系の場合と同様であ
る。
【0058】但し、このタイプのカメラでは、フィルム
露光中の光は全てフィルム面N1側に向かうため、ファ
インダー系には光が入らず、完全にブラックアウトして
しまう。従って、全反射ミラーAM1の跳ね上げ前にフ
ラッシュのプリ発光を行い、被写体からの反射光を調光
素子SLでモニタして、得られたデータに基づいて、フ
ィルム露光時の本発光に必要な発光量を調整するのが望
ましい。この制御に関しては後述する。
【0059】〈拡散板,調光素子,測光素子,リレーレ
ンズを有する光路切替タイプ(図18)〉図18に示すカ
メラの光学系は、前述した図16に示す光学系におい
て、ハーフミラーHM1の代わりに跳ね上げ可動式の全
反射ミラーAM1が用いられているほかは、図16に示
す光学系と同様に構成されている。従って、この構成の
変更に伴う作用・効果は、前述した図4に示す光学系の
場合と同様である。また、プリ発光の必要性に関しては
上述した通りである。
【0060】〈ハーフミラーの上方に測光素子を有する
光束分割タイプ(図19)〉図19に示すカメラの光学系
は、前述した図1に示す光学系において、全反射ミラー
AM2の代わりにハーフミラーHM2を設け、ハーフミ
ラーHM2で分割された測光用光束を用いて測光を行う
測光素子SEをハーフミラーHM1,HM2の上方に配
置した構成となっている。さらに、ハーフミラーHM2
は撮影光学系のズーミングに伴ってズーム移動する構成
となっている。なお、図19中、AX3は測光系の光軸
であり。
【0061】上記のようにスペースの確保が容易なハー
フミラーHM1,HM2の上方に測光素子SEを配置す
ることにより、スペースの有効利用を図ることができ
る。従って、このスペースの有効利用が可能な測光素子
配置によって、カメラの内部構成をコンパクト化して、
カメラの小型化を図ることができる。また、ハーフミラ
ーHM2で取り出される測光用光束はファインダー用光
束の一部であるため、ファインダー系と測光系との間に
はパララックスは発生しない。
【0062】例えば、前群L1が発散系の場合、この前
群L1がハーフミラーHM2から離れてしまうと、ハー
フミラーHM2に入射する光束は太くなってしまうが、
ハーフミラーHM2を上記のようにズーム移動する構成
とすれば、常に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光束
の分割を行うことができる。従って、光束を分割する面
の小型化によってカメラの内部構成のコンパクト化し、
そして、カメラを小型化することができる。
【0063】なお、前記測光素子SEは像面を観察して
いるわけではない。つまり、図23に示すように、1次
像面I1に相当する位置の手前の位置I0で、結像前の
測光用光束を受光する。このように無理矢理像面で受光
するようにしなければ、測光素子SEの配置に自由度を
持たせることができる。但し、測光方式は、平均測光や
中央部重点平均測光等に限られる。つまり、測光素子S
Eは、図24に示す測光パターンにおいて、ほぼフィル
ムの撮影エリアと等価な平均測光エリアABVAMに対
応する平均測光、又は画面中央の円形のスポット測光エ
リアABVSP(φ=5mm程度)に重点をおいた中央部重
点平均測光を行うことになる。なお、図24中、AFA
はAFエリアを示している。
【0064】〈前群の上方に測光素子を有する光束分割
タイプ(図20)〉図20に示すカメラの光学系は、前述
した図19に示す光学系において、ハーフミラーHM
1,HM2の上方に測光素子SEを配置する代わりに、
ハーフミラーHM2を透過した光束を前方に反射させる
全反射ミラーAM4を配置し、さらに、全反射ミラーA
M4で反射された光束を受光する測光素子SEを前群L
1の上方に配置したほかは、図19に示す光学系と同様
に構成されている。また、ハーフミラーHM2のズーム
移動によって得られる効果も同様である。
【0065】上記のようにスペースの確保が容易な前群
L1の上方に測光素子SEを配置することにより、鏡胴
前方のスペースを有効利用して鏡胴の上方への大型化を
防ぐことができる。従って、このスペースの有効利用が
可能な測光素子配置によって、カメラの小型化を図るこ
とができる。また、ハーフミラーHM2で取り出される
測光用光束はファインダー用光束の一部であるため、フ
ァインダー系と測光系との間にはパララックスは発生し
ない。
【0066】〈ハーフミラーの上方に測光素子を有する
光路切替タイプ(図21)〉図21に示すカメラの光学系
は、前述した図19に示す光学系において、ハーフミラ
ーHM1の代わりに跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM
1が用いられているほかは、図19に示す光学系と同様
に構成されている。従って、この構成の変更に伴う作用
・効果は、前述した図3に示す光学系の場合と同様であ
る。
【0067】〈前群の上方に測光素子を有する光路切替
タイプ(図22)〉図22に示すカメラの光学系は、前述
した図20に示す光学系において、ハーフミラーHM1
の代わりに跳ね上げ可動式の全反射ミラーAM1が用い
られているほかは、図20に示す光学系と同様に構成さ
れている。従って、この構成の変更に伴う作用・効果
は、前述した図3に示す光学系の場合と同様である。
【0068】《カメラ全体の外観構成及び内部構造》図
25は、本発明を実施したカメラの正面図である。カメ
ラボディ30の中央前方には鏡胴32が設けられてお
り、この鏡胴32の前面にはマクロ撮影でフラッシュ撮
影を行うときに発光するマクロフラッシュ部35が設け
られている。このマクロフラッシュ部35はリングフラ
ッシュから成っているが、これの代わりに、例えば図8
0に示すような長方形状のマクロフラッシュ部35を、
鏡胴32の上側前面に設けてもよい。また、カメラボデ
ィ30の左側上面には通常のフラッシュ撮影時に発光す
るポップアップ式のフラッシュ部34が設けられてお
り、カメラボディ30の右側上面にはレリーズ釦36が
設けられている。図26は図25に示すカメラの外観側
面図、図27はその縦断面図であり、それぞれ(A)テレ
状態,(B)ワイド状態,(C)沈胴状態を示している。
【0069】このカメラは、レンズシャッター式一眼レ
フカメラであって、多段繰り出し構成の円筒状鏡胴32
の中心から撮影光学系の中心がずれて位置する偏心鏡胴
タイプのカメラである。偏心鏡胴となっているのは、撮
影用光学系光軸とファインダー光学系光軸との2つを1
つの鏡胴32内に有しているためである。このカメラの
鏡胴構成については後で詳述する。
【0070】図28〜図30は、カメラボディ30a,
30b,30cに1段繰り出し構成の鏡胴32a,32
b,32cを備えたカメラの外観を模式的に示す斜視図
である。図28に示すカメラは、上述したカメラ(図2
5〜図27)と同様の偏心鏡胴タイプのカメラである。
図29に示すカメラは頭出鏡胴タイプのカメラである。
図30に示すカメラは角型鏡胴タイプのカメラである。
いずれのタイプについても、撮影用光学系光軸とファイ
ンダー光学系光軸との2つを1つの鏡胴内に有している
ため、鏡胴32a,32b,32cの外観は特徴的なも
のとなっている。
【0071】《偏心鏡胴タイプカメラの鏡胴構成》次
に、本発明を実施した偏心鏡胴タイプカメラの鏡胴構成
を、2つの実施の形態を例に挙げて説明する。なお、以
下に説明する実施の形態には、跳ね上げ可動式の全反射
ミラーを備えた光路切替タイプの光学系が用いられてい
るが、これの代わりにペリクルミラー,ハーフミラー等
の光半透過性のミラー;光半透過性の反射面を有するプ
リズム等の光束分割器を備えた光束分割タイプの光学系
を用いてもよい。図31に上記全反射ミラーや上記ハー
フミラーの外観形状を示し、図32に上記プリズムの外
観形状を示す。
【0072】〈各ブロックが独立した鏡胴構成(図33
〜図46)〉図33は各ブロックが独立した鏡胴の縦断
面構造を模式的に示しており、図34はその各要素の外
観を示している。この鏡胴は、前述した偏心鏡胴タイプ
のレンズシャッター式一眼レフカメラ(図25〜図27)
に用いられている多段繰り出し構成の鏡胴32と、基本
的に同等の構成を有している。鏡筒は、固定筒47,第
1回転前進筒48,第1直進筒49,第2回転前進筒5
0,第2直進筒51,第3直進筒52及び第3回転前進
筒53から成り、第3直進筒52の前側にはレンズバリ
アユニット(不図示のレンズバリアを内蔵している。)5
4が設けられている。
【0073】鏡胴内には、1群レンズブロック41,2
群レンズブロック42,ミラーユニット45,3群レン
ズブロック43及び4群レンズブロック44が設けられ
ている。1群レンズブロック41は、第1レンズ群41
a及び1群レンズ保持枠41bを備えている。2群レン
ズブロック42は、第2レンズ群42a,2群レンズ保
持枠42b及びフォーカスユニット42cを備えてい
る。ミラーユニット45は、跳ね上げ可動式の全反射ミ
ラー45a及びその全反射ミラー45aの跳ね上げ駆動
を行うミラー跳ね上げ機構45bを備えている。このミ
ラーユニット45には、後方に3群レンズブロック43
が固定されており、上方に後記第1ファインダーブロッ
ク55が固定されている。3群レンズブロック43は、
第3レンズ群43a,3群レンズ保持枠43b及びシャ
ッターユニット43cを備えている。4群レンズブロッ
ク44は、第4レンズ群44a,4群レンズ保持枠44
b及び4群移動用カムフォロワー付きアーム44cを備
えている。なお、この実施の形態では、シャッターユニ
ット43cを第3レンズ群43aの後方に配置している
が、シャッターユニット43cを全反射ミラー45aと
第3レンズ群43aとの間に配置してもよい。この場
合、シャッターユニット43cが備えている絞り兼用の
シャッターと全反射ミラー45aとの距離が近づくこと
により、全反射ミラー45aを小型化することができ
る。
【0074】また、鏡胴内には、図35に示すように全
反射ミラー55aを有する第1ファインダーブロック5
5と、第2ファインダーブロック56と、全反射ミラー
57a,57bを有する第3ファインダーブロック57
(図36参照)とが設けられている。一方、カメラボディ
30内上部には、図37に示すように全反射ミラー58
a,58bを有する第4ファインダーブロック58が設
けられている。
【0075】このカメラの光学系は、図4を用いて先に
説明した「ファインダー光学系にリレーレンズを有する
光路切替タイプ」のカメラの光学系に相当する。また、
鏡胴内に設けられている撮影光学系は、第2レンズ群4
2aでフォーカシングを行うタイプの正・負・正・負の
4群ズーム光学系である。そして、正の第1レンズ群4
1aと負の第2レンズ群42aが前記前群L1を構成し
ており、正の第3レンズ群43aと負の第4レンズ群4
4aが前記撮影系後群L2を構成している。
【0076】撮影光学系のズーミングは、1群レンズブ
ロック41,2群レンズブロック42,ミラーユニット
45及び3群レンズブロック43並びに4群レンズブロ
ック44の光軸AX,AX1に沿ったズーム移動によっ
て行われる。一方、ファインダー光学系のズーミング
は、上記第2ファインダーブロック56内に設けられて
いるファインダー系後群ブロック(不図示)が光軸AX2
に沿って(光軸AX,AX1と平行に)ズーム移動を行う
ことにより行われる。つまり、このファインダー系後群
ブロックの内部に保持されている前記ファインダー系後
群L3(図4)又はその一部のレンズのズーム移動によ
り、ファインダー光学系のズーミングが行われるのであ
る。
【0077】フォーカシングは、ミラーユニット45の
前方に位置する2群レンズブロック42において、フォ
ーカスユニット42cが第2レンズ群42aをフォーカ
ス駆動することにより行われる。このように2群レンズ
ブロック42内でフォーカス駆動が行われるため、フォ
ーカス用のカム機構が省略される。従って、鏡胴構成が
簡単になり、カメラの低コスト化・小型化が達成され
る。
【0078】2群レンズブロック42と3群レンズブロ
ック43との間に配置されている全反射ミラー45a
は、撮影光学系に入射した光束の光路を、撮影光学系の
途中で撮影用光束の光路とファインダー用光束(反射光
束)の光路とのいずれかの光路に切り替える。この光路
切替により得られる撮影用光束とファインダー用光束と
は光学的に同等である。また、全反射ミラー45aで光
路切替される光束は、撮影光学系に入射した後の光束
(即ち、第1,第2レンズ群41a,42a通過後の光
束)である。従って、撮影光学系とファインダー光学系
との間にパララックスは発生しない。また、この光路切
替は撮影光学系の途中で行われるため、バックフォーカ
スを短縮することが可能である。これによりカメラの内
部構成のコンパクト化が可能となり、カメラの小型化を
図ることができる。
【0079】また、前記フォーカシングには全反射ミラ
ー45aで光路切替される前の光束が用いられるため、
後述の図40,図41に示すように焦点面に拡散板を配
置すると、ファインダー光学系においてフォーカス移動
を行わなくても、ファインダーを通してピント状態を確
認することができる。なお、手ブレ補正のために駆動さ
れる手ブレ補正光学系として第2レンズ群42aを用い
れば、手ブレ補正に全反射ミラー45aで光路切替され
る前の光束を用いることができるため、ファインダーを
通して手ブレ補正効果を確認することが可能になる。
【0080】全反射ミラー45aは、ミラーユニット4
5の一部であるため、撮影光学系の光軸AX,AX1に
沿って移動可能であり、上述したようにズーミング時に
は光軸AX,AX1に沿ってズーム移動を行う。このよ
うに全反射ミラー45aがズーム移動を行うため、撮影
光学系のズーム移動が制限を受けることはない。一方、
フォーカシングは、先に述べたように2群レンズブロッ
ク42においてフォーカスユニット42cが第2レンズ
群42aをフォーカス駆動することにより行われるた
め、撮影光学系のフォーカス移動が制限を受けることは
ない。
【0081】また、フォーカシングには、先に述べた第
2レンズ群42aのフォーカス移動に限らず、他のイン
ターナルフォーカス,リヤフォーカス,全体・前玉繰り
出し方式等のフォーカス方式を採用してもよい。上記の
ように全反射ミラー45aが移動可能であるため、撮影
光学系のフォーカス移動を妨げないように全反射ミラー
45aを光軸AX,AX1に沿って移動させながら前記
光路切替を行うことができるからである。
【0082】3群レンズブロック43に内蔵されている
前記シャッターユニット43cは、絞り兼用のシャッタ
ーを備えている。シャッターユニット43cの前側近傍
に設けられているミラーユニット45が、撮影光学系の
光軸AX,AX1に沿ってシャッターユニット43cと
ともにズーム移動するので、全反射ミラー45aは常に
絞り近傍において絞りと共にズーム移動を行うことにな
る。従って、常に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光
路を切り替えることができる。このため、光路を切り替
える面を小さくすることによって全反射ミラー45aの
小型化を図り、これによりカメラを小型化することがで
きる。
【0083】前記ファインダーブロック55〜58内
が、前述したファインダー用光束の光路となる。図3
3,図42〜図46を用いて、ファインダー用光束の光
路を説明する。まず、図33に示すように、全反射ミラ
ー45aでの反射により上方に光路切替された光束は、
ファインダー用光束として第1ファインダーブロック5
5の全反射ミラー55aで後方に反射される。そして、
図33,図43に示すように、第2ファインダーブロッ
ク56を通過した後、第3ファインダーブロック57に
入射する。
【0084】この第3ファインダーブロック57の光束
入射側には、図42,図43に示す1次像面I1位置に
1次像が形成される。このように一旦結像したファイン
ダー用光束は、図33及び図43に示すように、第3フ
ァインダーブロック57の全反射ミラー57aで上方に
反射され、全反射ミラー57bで前方に反射される。前
方に反射されたファインダー用光束は、図42に示すよ
うにリレーレンズLRを通過した後、図44及び図45
に示すように、第4ファインダーブロック58の全反射
ミラー58aで左方向に反射される。そして、図42及
び図45に示すように、2次像面I2位置で再結像した
後、全反射ミラー58bで後方に反射されて前記接眼レ
ンズLEに至る。
【0085】なお、図46に示すように、第4ファイン
ダーブロック58の第2反射面をハーフミラー58bh
で構成し、ハーフミラー58bhの後側に測光素子SE
を配置することにより、ハーフミラー58bhを透過し
た光束で測光を行うようにしてもよい。
【0086】図33,図35に示すファインダーブロッ
ク55〜57の組み合わせ方によれば、第1,第3ファ
インダーブロック55,57が第2ファインダーブロッ
ク56内に入り込むように移動可能であるため、ファイ
ンダー用光束の光路の長さを鏡胴の伸縮に応じて自在に
変化させることができる。これらのファインダーブロッ
ク55〜57の組み合わせ方は、光路を遮光しつつ光路
の長さを変化させることができるものであればこれに限
らない。例えば、図38に示すように、前方に位置する
ファインダーブロックが後方に位置するファインダーブ
ロック内に入り込むようなファインダーブロック55〜
57の組み合わせ方でもよい。また、逆に、後方に位置
するファインダーブロックが前方に位置するファインダ
ーブロック内に入り込むような組み合わせ方でもよい
(図27参照)。
【0087】第1ファインダーブロック55は、前述し
たようにミラーユニット45に固定されており、第3フ
ァインダーブロック57及び第4ファインダーブロック
58は、前記カメラボディ30に固定されている。第2
ファインダーブロック56は4群レンズブロック44と
連動するように設けられているが、その連動は前記4群
移動用カムフォロワー付きアーム44cを用いることに
よって実現可能である。
【0088】例えば、第2ファインダーブロック56に
前記4群移動用カムフォロワー付きアーム44cを固定
して、第2ファインダーブロック56が4群レンズブロ
ック44と一体に移動しうるようにすればよい。また、
図39に示すように、前記ファインダー系後群L3(図
4)又はその一部のレンズが内部に設けられたファイン
ダー系後群ブロック80を第2ファインダーブロック5
6内に設け、ファインダー系後群ブロック80の側面に
設けられているガイドピン80aを4群移動用カムフォ
ロワー付きアーム44c(又は4群レンズ保持枠44b)
に固定し、ファインダー系後群ブロック80が4群レン
ズブロック44と共にスライド溝56aに沿って移動し
うるようにすればよい。
【0089】この実施の形態において、ファインダー光
学系内に前記拡散板P1(図5〜図8,図15〜図18)
を設ける場合には、拡散板P1を第3ファインダーブロ
ック57の光束入射側開口位置に配置するようにすれば
よい。例えば、図35に示すようにファインダーブロッ
ク55〜57を組み合わせる場合には、図40に示すよ
うに、第3ファインダーブロック57の光束入射側開口
を塞ぐように拡散板P1aを配置するのが望ましい。ま
た、図38に示すようにファインダーブロック55〜5
7を組み合わせる場合には、図41に示すように、第3
ファインダーブロック57の光束入射側開口内に拡散板
P1bを挿入するように配置するのが望ましい。なお、
拡散板P1bの側面には位置決めを正確に行うための突
起82が形成されているので、第2ファインダーブロッ
ク56の光束射出側には、対応する位置に溝を形成して
おく必要がある。
【0090】上記拡散板P1a,P1bからの光を用い
て測光を行う測光素子SE(図8等)を設けたり、拡散板
P1a,P1bからの光を用いて調光用データを得るた
めの測光を行う調光素子SL(図18等)を設けたりして
もよい。拡散板P1a,P1bからの光を用いることに
より、これらの素子SE,SLの配置の自由度は高いも
のとなる。また、拡散板P1a,P1bはズーミングや
フォーカシングにおいて移動しないので、その点でも素
子配置上のメリットがある。
【0091】次に、1群レンズブロック41;2群レン
ズブロック42;ミラーユニット45,第1ファインダ
ーブロック55及び3群レンズブロック43;並びに4
群レンズブロック44及びファインダー系後群ブロック
80(前述したように第2ファインダーブロック56で
もよい。)のズーム移動や沈胴を実行するために必要な
鏡胴の動きを説明する。なお、フォーカス移動は2群レ
ンズブロック42内で行われるため説明を省略する。
【0092】固定筒47はカメラボディ30(図25〜
図27)に取り付けられており、その周面には開口(不図
示)が形成されている。まず、この開口を通して外部か
らの回転駆動力(モーター等の駆動源は不図示である。)
が、第1回転前進筒48に伝えられる。これにより、第
1回転前進筒48が回転しながら前進又は後退する。第
1回転前進筒48はバヨネットで第1直進筒49と一体
に結合している。さらに、固定筒47には直進溝47a
が形成されている。従って、第1回転前進筒48の移動
によって、第1直進筒49は回転規制されながら第1回
転前進筒48と共に光軸AXに沿って直進することにな
る。
【0093】上記のように第1回転前進筒48及び第1
直進筒49が前進又は後退すると、第1回転前進筒48
と第1直進筒49とから成るカム機構によって、第2回
転前進筒50が回転しながら前進又は後退する。このと
き、第2直進筒51はバヨネット結合された第2回転前
進筒50と光軸方向一体的に、第1直進筒49に形成さ
れている直進溝49aに沿って直進する。このとき、第
2直進筒51にバネ固定されている第1ファインダーブ
ロック55が移動する。前述したように、第1ファイン
ダーブロック55とミラーユニット45とは固定されて
おり、更にミラーユニット45と3群レンズブロック4
3とは固定されているため、3群レンズブロック43,
ミラーユニット45及び第1ファインダーブロック55
は、第2直進筒51と一体に移動することになる。
【0094】上記のように第2回転前進筒50及び第2
直進筒51が前進又は後退すると、第2回転前進筒50
と第2直進筒51とから成るカム機構によって、第3直
進筒52が直進する。この第3直進筒52の直進によっ
て、第3直進筒52に固定されている1群レンズブロッ
ク41が移動する。
【0095】また、上記のように第2回転前進筒50及
び第2直進筒51が前進又は後退すると、第2回転前進
筒50と第2直進筒51とから成るカム機構によって、
4群移動用カムフォロワー付きアーム44cで4群レン
ズブロック44が移動する。そして、前記ファインダー
系後群ブロック80(図39)が、4群レンズブロック4
4の移動に連動して前進又は後退する。
【0096】上記第3直進筒52の直進により、第3回
転前進筒53が回転しながらバヨネット結合された第3
直進筒52と一体に前進又は後退する。そして、第3直
進筒52と第3回転筒53とから成るカム機構によっ
て、2群レンズブロック42が移動する。さらに、第3
直進筒52の前側に設けられているレンズバリアユニッ
ト54が、第3直進筒52の直進に伴って第1レンズ群
41aの前方でレンズバリアの開閉を行う。
【0097】鏡胴(図33)の沈胴においては、上記のよ
うにして1〜4群レンズブロック41,42,43,4
4及びミラーユニット45がカメラボディ30(図25
等)側へ移動するとともに、第1ファインダーブロック
55が3群レンズブロック43及びミラーユニット45
と一体にカメラボディ30側へ移動し、第2ファインダ
ーブロック56が4群レンズブロック44と連動してカ
メラボディ30側へ移動する。このため、第1,第2フ
ァインダーブロック55,56によって1〜4群レンズ
ブロック41,42,43,44やミラーユニット45
の移動が制限されることはない。
【0098】このように、1〜4群レンズブロック4
1,42,43,44;ミラーユニット45及び第1,
第2ファインダーブロック55,56のカメラボディ3
0側への移動によって鏡胴の沈胴が可能であるため、カ
メラを使用しないときには、図26(C),図27(C)に
示すように鏡胴をカメラボディ30内に沈胴させること
により、カメラを更に小型化することができる。従っ
て、この鏡胴を備えたカメラは携帯に非常に便利であ
る。
【0099】〈2,3群が一体化されたブロックを有す
る鏡胴構成(図47〜図49)〉図47は2,3群が一体
化されたブロックを有する鏡胴の縦断面構造を模式的に
示しており、図48はその各要素の外観を示しており、
図49はそのうちの2−3群レンズブロック62の外観
及び内部構造を示している。この鏡胴は、前述した偏心
鏡胴タイプのレンズシャッター式一眼レフカメラ(図2
5〜図27)に用いられている多段繰り出し構成の鏡胴
32と、基本的に同等の構成を有している。鏡筒は、固
定筒64,第1回転前進筒65,第1直進筒66,第2
回転前進筒67,第2直進筒68及び第3直進筒69か
ら成り、第3直進筒69の前側にはレンズバリアユニッ
ト(不図示のレンズバリアを内蔵している。)70が設け
られている。
【0100】鏡胴内には、1群レンズブロック61,2
−3群レンズブロック62及び4群レンズブロック63
が設けられている。1群レンズブロック61は、第1レ
ンズ群61a及び1群レンズ保持枠61bを備えてい
る。2−3群レンズブロック62は、第2レンズ群62
a,第3レンズ群62b,フォーカスユニット62c,
跳ね上げ可動式の全反射ミラー62d,全反射ミラー6
2dの跳ね上げ駆動を行うミラー跳ね上げ機構62e,
シャッターユニット62f,全反射ミラー62g,フォ
ーカスユニット62cからの駆動力を第2レンズ群62
aに伝えるギア62h及び62i,並びにファインダー
部62jを備えている。4群レンズブロック63は、第
4レンズ群63a,4群レンズ保持枠63b,4群移動
用カムフォロワー付きアーム63c及びファインダー部
63dを備えている。
【0101】また、鏡胴内には、図47に示すようにフ
ァインダーブロック71,72が設けられており、一
方、カメラボディ30内上部には、前記第4ファインダ
ーブロック58(図37)と同じファインダーブロックが
設けられている。上記ファインダーブロック72は、前
記ファインダーブロック57と同様に構成されており、
ファインダー用光束を上方に反射させる全反射ミラー7
2aと、ファインダー用光束を前方に反射させる全反射
ミラー(不図示)と、を備えている。従って、この実施の
形態において、ファインダー光学系内に前記拡散板P1
(図5〜図8,図15〜図18)を設ける場合には、前述
の「各ブロックが独立した鏡胴構成」と同様、拡散板P
1をファインダーブロック72の光束入射側開口位置に
配置するようにすればよい(図40,図41参照)。
【0102】このカメラの光学系は、図4を用いて先に
説明した「ファインダー光学系にリレーレンズを有する
光路切替タイプ」のカメラの光学系に相当する。また、
鏡胴内に設けられている撮影光学系は、第2レンズ群6
2aでフォーカシングを行うタイプの正・負・正・負の
4群ズーム光学系である。そして、正の第1レンズ群6
1aと負の第2レンズ群62aが前記前群L1を構成し
ており、正の第3レンズ群62bと負の第4レンズ群6
3aが前記撮影系後群L2を構成している。
【0103】撮影光学系のズーミングは、1群レンズブ
ロック61,2−3群レンズブロック62及び4群レン
ズブロック63の光軸AX,AX1に沿ったズーム移動
と、フォーカスユニット62cを用いた駆動による第2
レンズ群62aのズーム移動と、によって行われる。つ
まり、フォーカスユニット62cは、ズーミングとフォ
ーカシングとに兼用される第2レンズ群62a用の駆動
ユニットとして機能する。
【0104】一方、ファインダー光学系のズーミング
は、4群レンズブロック63の一部を成すファインダー
部63dが、光軸AX2に沿ってズーム移動を行うこと
により行われる。ファインダー部63dの内部には、前
記ファインダー系後群ブロック80と同じファインダー
系後群ブロック(不図示)が固定されている。従って、4
群レンズブロック63のズーム移動によって、ファイン
ダー系後群ブロックの内部に保持されている前記ファイ
ンダー系後群L3(図4)又はその一部のレンズがズーム
移動を行うことになる。このようにして、ファインダー
光学系のズーミングが行われる。
【0105】フォーカシングは、2−3群レンズブロッ
ク62において、全反射ミラー62dの前方に位置する
フォーカスユニット62cが第2レンズ群62aをフォ
ーカス駆動することにより行われる。このように2−3
群レンズブロック62内でフォーカス駆動が行われるた
め、フォーカス用のカム機構が省略される。従って、鏡
胴構成が簡単になり、カメラの小型化・低コスト化を達
成することができる。
【0106】第2レンズ群62aと第3レンズ群62b
との間に配置されている全反射ミラー62dは、撮影光
学系に入射した光束の光路を、撮影光学系の途中で撮影
用光束の光路とファインダー用光束(反射光束)の光路と
のいずれかの光路に切り替える。この光路切替により得
られる撮影用光束とファインダー用光束とは光学的に同
等である。また、全反射ミラー62dで光路切替される
光束は、撮影光学系に入射した後の光束(即ち、第1,
第2レンズ群62a,62b通過後の光束)である。従
って、撮影光学系とファインダー光学系との間にパララ
ックスは発生しない。また、この光路切替は撮影光学系
の途中で行われるため、バックフォーカスを短縮するこ
とが可能である。これによりカメラの内部構成のコンパ
クト化が可能となり、カメラの小型化を図ることができ
る。
【0107】また、前記フォーカシングには全反射ミラ
ー62dで光路切替される前の光束が用いられるため、
前述の図40,図41に示すように焦点面に拡散板を配
置すると、ファインダー光学系においてフォーカス移動
を行わなくても、ファインダーを通してピント状態を確
認することができる。なお、手ブレ補正のために駆動さ
れる手ブレ補正光学系として第2レンズ群62aを用い
れば、手ブレ補正に全反射ミラー62dで光路切替され
る前の光束を用いることができるため、ファインダーを
通して手ブレ補正効果を確認することが可能になる。
【0108】全反射ミラー62dは、2−3群レンズブ
ロック62の一部であるため、撮影光学系の光軸AX,
AX1に沿って移動可能であり、上述したようにズーミ
ング時には光軸AX,AX1に沿ってズーム移動を行
う。このように全反射ミラー62dがズーム移動を行う
ため、撮影光学系のズーム移動が制限を受けることはな
い。一方、フォーカシングは、先に述べたように2−3
群レンズブロック62においてフォーカスユニット62
cが第2レンズ群62aをフォーカス駆動することによ
り行われるため、撮影光学系のフォーカス移動が制限を
受けることはない。
【0109】また、フォーカシングには、先に述べた第
2レンズ群62aのフォーカス移動に限らず、他のイン
ターナルフォーカス,リヤフォーカス,全体・前玉繰り
出し方式等のフォーカス方式を採用してもよい。上記の
ように全反射ミラー62dが移動可能であるため、撮影
光学系のフォーカス移動を妨げないように全反射ミラー
62dを光軸AX,AX1に沿って移動させながら前記
光路切替を行うことができるからである。
【0110】2−3群レンズブロック62に内蔵されて
いる前記シャッターユニット62fは、絞り兼用のシャ
ッターを備えている。シャッターユニット62fとその
前側近傍に設けられている全反射ミラー62dとは、共
に2−3群レンズブロック62の一部であるため、撮影
光学系の光軸AX,AX1に沿って一体にズーム移動す
る。従って、全反射ミラー62dは常に絞り近傍におい
て絞りと共にズーム移動を行うことになる。従って、常
に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光路を切り替える
ことができる。このため、光路を切り替える面を小さく
することによって全反射ミラー62dの小型化を図り、
これによりカメラの内部構成をコンパクト化して、カメ
ラを小型化することができる。
【0111】また、上記全反射ミラー62dの小型化に
よって、全反射ミラー62dの近傍にはスペースの余裕
ができる。この鏡胴構成においては、全反射ミラー62
dの前側近傍にフォーカスユニット62cを配置し、全
反射ミラー62dの後ろ側近傍にミラー跳ね上げ機構6
2eを配置することによって、前記スペースの有効利用
を図っている。このような駆動系の配置によって、駆動
機構のコンパクト化を図ることができる。また、フォー
カスユニット62cの駆動源とミラー跳ね上げ機構の駆
動源とを共用することができるので、これらの駆動機構
のコンパクト化・低コスト化を図ることができる。
【0112】前記ファインダー部62j,63d,ファ
インダーブロック71,72の内部が、前述したファイ
ンダー用光束の光路となり、以下の経路で接眼レンズL
E(図42)に至る。図47に示すように、全反射ミラー
62dでの反射により上方に光路切替された光束は、フ
ァインダー用光束としてファインダー部62jの全反射
ミラー62jで後方に反射される。そして、ファインダ
ー部63dを通過した後、ファインダーブロック71に
入射する。このファインダーブロック71の光束入射側
には、図42に示す1次像面I1位置に1次像が形成さ
れる。このように一旦結像したファインダー用光束は、
ファインダーブロック72の全反射ミラー72aで上方
に反射され、以下、前述の「各ブロックが独立した鏡胴
構成」と同様にして接眼レンズLEに至る。
【0113】図47に示すファインダー部62j,63
d,ファインダーブロック71,72の組み合わせ方に
よれば、ファインダー部62jとファインダーブロック
71がファインダー部63d内に入り込むように移動可
能であり、さらに、ファインダーブロック72がファイ
ンダーブロック71内に入り込むように移動可能である
ため、ファインダー用光束の光路の長さを鏡胴の伸縮に
応じて自在に変化させることができる。これらのファイ
ンダー部62j,63d,ファインダーブロック71,
72の組み合わせ方は、光路を遮光しつつ光路の長さを
変化させることができるものであればこれに限らない。
【0114】次に、1群レンズブロック61,2−3群
レンズブロック62及び4群レンズブロック63のズー
ム移動や沈胴を実行するために必要な鏡胴の動きを説明
する。なお、フォーカス移動及び第2レンズ群62aの
ズーム移動の一部は2−3群レンズブロック62内で行
われるため説明を省略する。
【0115】固定筒64はカメラボディ30(図25〜
図27)に取り付けられており、その周面には開口(不図
示)が形成されている。まず、この開口を通して外部か
らの回転駆動力(モーター等の駆動源は不図示である。)
が、第1回転前進筒65に伝えられる。これにより、第
1回転前進筒65が回転しながら前進又は後退する。第
1回転前進筒65はバヨネットで第1直進筒66と一体
に結合している。さらに、固定筒64には直進溝64a
が形成されている。従って、第1回転前進筒65の移動
によって、第1直進筒66は回転規制されながら第1回
転前進筒65と共に光軸AXに沿って直進することにな
る。
【0116】上記のように第1回転前進筒65及び第1
直進筒66が前進又は後退すると、第1回転前進筒65
と第1直進筒66とから成るカム機構によって、第2回
転前進筒67が回転しながら前進又は後退する。このと
き、第2直進筒68はバヨネット結合された第2回転前
進筒67と光軸方向一体的に、第1直進筒66に形成さ
れている直進溝66aに沿って直進する。このとき、第
2直進筒68にバネ固定されている2−3群レンズブロ
ック62が移動する。
【0117】上記のように第2回転前進筒67及び第2
直進筒68が前進又は後退すると、第2回転前進筒67
と第2直進筒68とから成るカム機構によって、第3直
進筒69が直進する。この第3直進筒69の直進によっ
て、第3直進筒69に固定されている1群レンズブロッ
ク61が移動する。また、上記のように第2回転前進筒
67及び第2直進筒68が前進又は後退すると、第2回
転前進筒67と第2直進筒68とから成るカム機構によ
って、4群移動用カムフォロワー付きアーム63cで4
群レンズブロック63が移動する。さらに、第3直進筒
69の前側に設けられているレンズバリアユニット70
が、第3直進筒69の直進に伴って第1レンズ群61a
の前方でレンズバリアの開閉を行う。
【0118】鏡胴(図47)の沈胴においては、上記のよ
うにして1群レンズブロック61と,全反射ミラー62
dを内蔵した2−3群レンズブロック62と,4群レン
ズブロック63とがカメラボディ30(図25等)側へ移
動するが、ファインダー部62jは2−3群レンズブロ
ック62の一部を成しており、ファインダー部63dは
4群レンズブロック63の一部を成しているため、それ
ぞれがレンズブロック62,63と一体にカメラボディ
30側へ移動することになる。また、前述したようにフ
ァインダー部62jとファインダーブロック71がファ
インダー部63d内に入り込むように移動可能であり、
さらに、ファインダーブロック72がファインダーブロ
ック71内に入り込むようにファインダーブロック71
は移動可能である。このため、ファインダー部62j,
63dやファインダーブロック71,72によって各レ
ンズブロック61,62,63の移動が制限されること
はない。
【0119】このように、各レンズブロック61,6
2,63及びファインダーブロック71,72のカメラ
ボディ30側への移動によって鏡胴の沈胴が可能である
ため、カメラを使用しないときには、図26(C),図2
7(C)に示すように鏡胴をカメラボディ30内に沈胴さ
せることにより、カメラを更に小型化することができ
る。従って、この鏡胴を備えたカメラは携帯に非常に便
利である。
【0120】《頭出鏡胴タイプカメラの鏡胴構成(図8
1)》次に、本発明を実施した頭出鏡胴タイプカメラの
鏡胴構成を説明する。なお、以下に説明する実施の形態
には、光半透過性の反射面を有するハーフプリズム(図
32)を備えた光束分割タイプの光学系が用いられてい
るが、これの代わりにペリクルミラー,ハーフミラー等
の光束分割器を備えた光束分割タイプの光学系を用いて
もよい。また、前述した跳ね上げ可動式の全反射ミラー
を備えた光路切替タイプの光学系を用いてもよい。
【0121】図81は、前述した1段繰り出し構成の頭
出鏡胴タイプカメラ(図29)の鏡胴32bの縦断面構造
を模式的に示している。鏡筒は、固定筒141,回転筒
142,直進前進筒143,回転前進筒144及び非回
転の光学系保持筒145から成っている。なお、直進前
進筒143の前側には、レンズバリアを内蔵したレンズ
バリアユニット(不図示)が設けられている。
【0122】この鏡胴32bはファインダー系と撮影系
とが別体で繰り出される構成となっているため、後述す
るハーフプリズム147cで取り出されたファインダー
用光束が鏡筒で遮られないように、その光路を確保する
必要がある。そのため、直進前進筒143にはファイン
ダー用光束が通る部分に穴143hが形成されており、
光学系保持筒145にはファインダー用光束が通る部分
に穴145hが形成されており、鏡胴32b内で回転す
る回転前進筒144は、全体が透明な筒から成ってい
る。
【0123】ズーミングにおいて回転する回転前進筒1
44に、ファインダー用光束を通す大きな穴(又は切欠
き)を形成すれば、撮影光学系の途中からファインダー
用光束を取り出すことはできるが、回転する鏡筒に大き
な穴を形成すると鏡筒の強度が弱くなってしまう。上記
のように全体が透明な回転前進筒144を用いれば、大
きな穴を形成する必要がないので鏡筒の強度低下を回避
することができ、しかも、ファインダー用光束は回転前
進筒144を透過することができるので、撮影光学系の
途中で取り出されたファインダー用光束の光路を確保す
ることができる。
【0124】鏡胴32b内には、1−4群レンズブロッ
ク146及び2−3群レンズブロック147が設けられ
ており、2,3群が一体化され、かつ、1,4群が一体
化された構成となっている。1−4群レンズブロック1
46は、第1レンズ群146a及び第4レンズ群146
bを備えている。2−3群レンズブロック147は、第
2レンズ群147a,2群レンズ保持枠147b,光半
透過性の反射面を有するハーフプリズム147c,シャ
ッターユニット147d及び第3レンズ群147eを備
えている。また、図示省略しているが、2−3群レンズ
ブロック147は、フォーカスモータ等から成るフォー
カスユニット,フォーカスユニットからの駆動力を2群
レンズ保持枠147bを介して第2レンズ群147aに
伝えるギア等を備えている。
【0125】また、鏡胴32b内には、直進前進筒14
3の一部を成すファインダー部143aと、固定筒14
1の一部を成すファインダー部141aとが設けられて
いる。そして、直進前進筒143内には、ハーフプリズ
ム147cでの光束分割により取り出されたファインダ
ー用光束を後方へ反射させる全反射ミラー143bが設
けられている。一方、カメラボディ30b内には、前記
第3ファインダーブロック57(図36)及び前記第4フ
ァインダーブロック58(図37)と同じファインダーブ
ロック(不図示)がそれぞれ設けられている。
【0126】このカメラの光学系は、図2を用いて先に
説明した「ファインダー光学系にリレーレンズを有する
光束分割タイプ」のカメラの光学系に相当する(但し、
ハーフミラーHM1の代わりにハーフプリズム147c
が用いられている。)。また、鏡胴32b内に設けられ
ている撮影光学系は、第2レンズ群147aでフォーカ
シングを行うタイプの正・負・正・負の4群ズーム光学
系である。そして、正の第1レンズ群146aと負の第
2レンズ群147aが前記前群L1を構成しており、正
の第3レンズ群147eと負の第4レンズ群146bが
前記撮影系後群L2を構成している。
【0127】撮影光学系のズーミングは、1−4群レン
ズブロック146及び2−3群レンズブロック147の
光軸AX,AX1に沿ったズーム移動と、フォーカスユ
ニット(不図示)を用いた駆動による第2レンズ群147
aのズーム移動と、によって行われる。つまり、ズーミ
ングにおいて、第1レンズ群146aと第4レンズ群1
46bとがリンクしてズーム移動を行うとともに、フォ
ーカスユニットは、ズーミングとフォーカシングとに兼
用される第2レンズ群147a用の駆動ユニットとして
機能することになる。
【0128】一方、ファインダー光学系のズーミング
は、直進前進筒143のファインダー部143aが、光
軸AX2に沿ってズーム移動を行うことにより行われ
る。つまり、ファインダー部143aの内部には、前記
ファインダー系後群ブロック80と同じファインダー系
後群ブロック(不図示)が設けられており、ズーミング時
の直進前進筒143の移動によって、ファインダー系後
群ブロックの内部に保持されている前記ファインダー系
後群L3(図2)又はその一部のレンズが、直進前進筒1
43と一体に又は連動してズーム移動を行い、これによ
ってファインダー光学系のズーミングが行われるのであ
る。
【0129】フォーカシングは、2−3群レンズブロッ
ク147において、前記フォーカスユニット(不図示)が
第2レンズ群147aをフォーカス駆動することにより
行われる。このように2−3群レンズブロック147内
でフォーカス駆動が行われるため、フォーカス用のカム
機構が省略される。従って、鏡胴構成が簡単になり、カ
メラの小型化・低コスト化を達成することができる。
【0130】第2レンズ群147aとシャッターユニッ
ト147dとの間に配置されているハーフプリズム14
7cは、撮影光学系に入射した光束を、撮影光学系の途
中で撮影用光束とファインダー用光束(反射光束)とに分
割する。この光束分割により得られる撮影用光束とファ
インダー用光束とは光学的に同等である。また、ハーフ
プリズム147cで光束分割される光束は、撮影光学系
に入射した後の光束(即ち、第1,第2レンズ群146
a,147a通過後の光束)である。従って、撮影光学
系とファインダー光学系との間にパララックスは発生し
ない。また、この光束分割は撮影光学系の途中で行われ
るため、バックフォーカスを短縮することが可能であ
る。これによりカメラの内部構成のコンパクト化が可能
となり、カメラの小型化を図ることができる。
【0131】また、前記フォーカシングにはハーフプリ
ズム147cで光束分割される前の光束が用いられるた
め、前述の図40,図41に示すように焦点面に拡散板
P1a,P1bを配置すると、ファインダー光学系にお
いてフォーカス移動を行わなくても、ファインダーを通
してピント状態を確認することができる。なお、手ブレ
補正のために駆動される手ブレ補正光学系として第2レ
ンズ群147aを用いれば、手ブレ補正にハーフプリズ
ム147cで光束分割される前の光束を用いることがで
きるため、ファインダーを通して手ブレ補正効果を確認
することが可能になる。
【0132】ハーフプリズム147cは、2−3群レン
ズブロック147の一部であるため、撮影光学系の光軸
AX,AX1に沿って移動可能であり、上述したように
ズーミング時には光軸AX,AX1に沿ってズーム移動
を行う。このようにハーフプリズム147cがズーム移
動を行うため、撮影光学系のズーム移動が制限を受ける
ことはない。一方、フォーカシングは、先に述べたよう
に2−3群レンズブロック147においてフォーカスユ
ニットが第2レンズ群147aをフォーカス駆動するこ
とにより行われるため、撮影光学系のフォーカス移動が
制限を受けることはない。
【0133】また、フォーカシングには、先に述べた第
2レンズ群147aのフォーカス移動に限らず、他のイ
ンターナルフォーカス,リヤフォーカス,全体・前玉繰
り出し方式等のフォーカス方式を採用してもよい。上記
のようにハーフプリズム147cが移動可能であるた
め、撮影光学系のフォーカス移動を妨げないようにハー
フプリズム147cを光軸AX,AX1に沿って移動さ
せながら前記光束分割を行うことができるからである。
【0134】2−3群レンズブロック147に内蔵され
ている前記シャッターユニット147dは、絞り兼用の
シャッターを備えている。シャッターユニット147d
とその直前に設けられているハーフプリズム147cと
は、共に2−3群レンズブロック147の一部であるた
め、撮影光学系の光軸AX,AX1に沿って一体にズー
ム移動する。従って、ハーフプリズム147cは常に絞
り近傍において絞りと共にズーム移動を行うことにな
る。従って、常に一定、かつ、最小の光束幅の位置で光
束を分割することができる。このため、光束を分割する
面を小さくすることによってハーフプリズム147cの
小型化を図り、これによりカメラの内部構成をコンパク
ト化して、カメラを小型化することができる。
【0135】また、上記ハーフプリズム147cの小型
化によって、ハーフプリズム147cの近傍にはスペー
スの余裕ができる。このスペースの有効利用を図るため
に、ハーフプリズム147cの前側近傍にフォーカスユ
ニットを配置するのが望ましい。フォーカスユニット等
の駆動系をハーフプリズム147cの前側近傍に配置す
ることによって、駆動機構のコンパクト化を図ることが
できる。また、この鏡胴構成に全反射ミラー等の光路切
替器を用いる場合には、フォーカスユニットの駆動源と
ミラー跳ね上げ機構の駆動源とを共用することができる
ので、これらの駆動機構のコンパクト化・低コスト化を
図ることができる。
【0136】前記ファインダー部143a,141aの
内部が、前述したファインダー用光束の光路となり、以
下の経路で接眼レンズLE(図42)に至る。図81に示
すように、ハーフプリズム147cでの反射により上方
に光束分割された光束は、ファインダー用光束としてフ
ァインダー部143aの全反射ミラー143bで後方に
反射される。そして、ファインダー部143a,141
aを通過した後、前記ファインダーブロック57(図3
6)に入射する。このファインダーブロック57の光束
入射側には、図42に示す1次像面I1位置に1次像が
形成される。このように一旦結像したファインダー用光
束は、ファインダーブロック57の全反射ミラー57a
で上方に反射され、以下、前述の「各ブロックが独立し
た鏡胴構成」と同様にして接眼レンズLEに至る。
【0137】次に、1−4群レンズブロック146及び
2−3群レンズブロック147のズーム移動や沈胴を実
行するために必要な鏡胴の動きを説明する。なお、フォ
ーカス移動及び第2レンズ群147aのズーム移動の一
部は2−3群レンズブロック147内で行われるため説
明を省略する。
【0138】固定筒141はカメラボディ30bに取り
付けられており、その内側には回転筒142が設けられ
ている。まず、外部からの回転駆動力(モーター等の駆
動源は不図示である。)がギヤ148によって回転筒1
42に伝えられて、回転筒142が光軸方向位置固定の
(即ち、進退しない)状態で回転する。回転筒142が回
転すると、固定筒141と回転筒142とから成るカム
機構によって、回転前進筒144が回転しながら前進又
は後退する。この回転前進筒144の前進又は後退によ
って、回転前進筒144に固定されている1−4群レン
ズブロック146が移動する。
【0139】上記のように回転前進筒144が前進又は
後退すると、回転前進筒144にバヨネット結合してい
る直進前進筒143が、固定筒141に形成されている
直進溝141hに沿って、回転前進筒144と光軸方向
一体的に前方又は後方に直進し、一方、回転前進筒14
4と直進前進筒143とから成るカム機構によって、光
学系保持筒145が前方又は後方に直進する。この光学
系保持筒145の前方又は後方への直進によって、光学
系保持筒145に固定されている2−3群レンズブロッ
ク147が移動する。さらに、直進前進筒143の前側
に設けられているレンズバリアユニット(不図示)が、直
進前進筒143の直進に伴って第1レンズ群146aの
前方でレンズバリアの開閉を行う。
【0140】《ファインダー構成(図50〜図52)》次
に、本発明を実施したカメラのファインダー構成を、3
つの実施の形態を例に挙げて説明する。図50に示すカ
メラでは、撮影系は、被写体側から順に、第1レンズ群
91,第2レンズ群92,ミラー(例えば、跳ね上げ可
動式の全反射ミラー,ハーフミラー等)95,シャッタ
ーユニット96,第3レンズ群93及び第4レンズ群9
4から成り、フィルム面N1上に被写体像を形成する。
ファインダー系は、撮影系と共用の第1レンズ群91,
第2レンズ群92及びミラー95と;全反射ミラー9
7,全反射ミラー98,全反射ミラー99及び接眼レン
ズLEとから成り、全反射ミラー98の前方には1次像
面I1が存在する。
【0141】ミラー95で上方に反射されたファインダ
ー用光束は、全反射ミラー97で後方に反射され、全反
射ミラー98で右方向に反射された後、全反射ミラー9
9で後方に反射されて、接眼レンズLEに至る。反転光
学系やリレーレンズが用いられていないため、構成は簡
単であり、カメラの小型化を図る上で有利である。
【0142】図51に示すカメラは、ファインダー系の
1次像面I1以降の構成のみが図50に示す実施の形態
と異なっている。つまり、ファインダー用光束は、1次
像面I1位置で一旦結像した後、全反射ミラー101で
上方に反射され、全反射ミラー102で前方に反射され
る。そして、全反射ミラー103で右方向に反射された
後、ダハミラー104で上下反転され、接眼レンズLE
に至る。この場合、図50に示すファインダー系と比べ
て、ファインダー用光束の光路が長くなっているため、
焦点距離の長い接眼レンズLEが必要である。また、リ
レーレンズを有していないので、ファインダー像の上下
を反転させるためのダハミラー104が用いられてい
る。
【0143】図52に示すカメラは、ファインダー系の
全反射ミラー101以降の構成のみが図51の実施の形
態と異なっている。つまり、ファインダー用光束は、全
反射ミラー101で上方に反射された後、ダハミラー1
05で左右反転され、第1リレーレンズ106を通過す
る。そして、全反射ミラー107で右方向に反射され、
更に第2リレーレンズ108を通過した後、全反射ミラ
ー109で後方に反射され、2次像面I2位置で再結像
した後、接眼レンズLEに至る。第1,第2リレーレン
ズを有しているので、ファインダー像の左右を反転させ
るためのダハミラー105が用いられている。
【0144】《手ブレ補正ユニット(図53〜図55)》
次に、本発明を実施したカメラに好適な手ブレ補正ユニ
ットを、図53〜図55に基づいて説明する。図53は
手ブレ補正ユニットの外観を示す斜視図であり、図54
は手ブレ補正ユニットが鏡筒内に取り付けられた状態を
示す縦断面図であり、図55は手ブレ補正ユニットが鏡
筒内に取り付けられた状態を示す正面図である。
【0145】図53に示すように、移動ブロック120
にはX方向アクチュエータ122とY方向アクチュエー
タ124とが取り付けられている。なお、X方向とY方
向とは、光軸AXに対して垂直な面内で互いに直交した
方向を示している。移動ブロック120は、図54及び
図55に示すように、フォーカス光学系として兼用され
る手ブレ補正光学系CLと、この手ブレ補正光学系CL
を保持する玉枠131と、から成っている。玉枠131
には、台枠132に固定されたX方向アクチュエータ1
22及びY方向アクチュエータ124が取り付けられて
いる。そして、この台枠132は、鏡筒133に固定さ
れたZ方向アクチュエータ126に取り付けられてい
る。
【0146】手ブレ補正は、手ブレ補正光学系CLを
X,Y方向に平行偏心させること(即ち、光軸AXに対
して垂直方向に移動させること)によって行われる。こ
の手ブレ補正光学系CLの平行偏心は、X方向アクチュ
エータ122が玉枠131をX方向に沿って駆動し、Y
方向アクチュエータ123が玉枠131をY方向に沿っ
て駆動することによって行われる。一方、フォーカシン
グは、Z方向アクチュエータ126が台枠132を光軸
AX(即ち、Z方向)に沿って移動させることによって行
われる。
【0147】手ブレ補正光学系CLをフォーカシングに
共用する上記手ブレ補正ユニットでは、3つのアクチュ
エーター122,124,126が1箇所に集約されて
いる。従って、これを用いれば鏡胴内の構造が簡単、か
つ、コンパクトになるため、カメラの小型化を図ること
ができる。
【0148】例えば、上記手ブレ補正ユニットを前述し
た2群レンズブロック42(図33)や2−3群レンズブ
ロック62(図47)に適用すれば、上記のようにカメラ
の小型化を図ることができるだけでなく、フォーカシン
グと手ブレ補正との両機能を実現することができる。さ
らに、手ブレ補正光学系CLとして用いられる第2レン
ズ群42a,62aが、跳ね上げ可動式の全反射ミラー
45a,62dよりも被写体側に設けられているので、
手ブレ補正後の光束が光路切替されることになる。従っ
て、ファインダーを通して手ブレ補正効果を確認するこ
とができる。例えば、オートフォーカス後、手ブレ補正
を行い続けることによって、手ブレ補正効果を確認しな
がらレリーズ動作に移ることができる。ハーフミラー等
を用いる光束分割タイプのカメラにおいてもその効果は
同じであり、さらに、フィルム露光中でもファインダー
で手ブレ補正効果を確認できるという効果も得られる。
【0149】上記手ブレ補正ユニットは、手ブレセンサ
ーによって得られたデータに基づいて前述の手ブレ補正
を行う。手ブレセンサーには、力学的検出方式により手
ブレを検出する力学的センサー(例えば、角速度センサ
ー)と,光学的検出方式により手ブレを検出する光学的
センサー(例えば、CCDセンサー)とが知られている。
【0150】力学的センサーは、実際のカメラのブレを
検出するため、どのような光学構成を有するカメラにも
使用可能である。従って、前述した光路切替タイプ,光
束分割タイプのいずれのカメラにも、力学的センサーを
用いることができる。一方、光学的センサーは、光学構
成によってその配置に制限を受ける場合がある。例え
ば、光路切替タイプのカメラのファインダー系内に光学
的センサーを配置すると、レリーズ時のミラーアップに
よって、光路がファインダー用光束の光路から撮影用光
束の光路に切り替わってしまうため、フィルム露光中は
手ブレ検出が中断することになる。従って、光路切替タ
イプのカメラに光学的センサーを用いる場合には、光路
切替器の前方に光学的センサーを配置するか、又は、撮
影系やファインダー系とは別に手ブレ検出専用の光学系
を設けるのが望ましい。
【0151】《カメラの制御構成(図56,図57)》次
に、本発明を実施したカメラの制御構成を、図56及び
図57のブロック図に基づいて説明する。図56は光束
分割タイプのカメラの制御構成を示しており、図57は
光路切替タイプのカメラの制御構成を示している。光路
切替タイプの制御構成は、ミラー制御部17,ミラーア
ップスイッチSPU及びミラーダウンスイッチSPD
を、光路切替タイプの制御構成に追加したものとなって
いるので、以下に各タイプを構成する要素をまとめて説
明する。
【0152】マイコンμC1は、カメラ全体を制御する
マイクロコンピュータである。表示部1は、警告表示を
行う表示回路であり、LED又はLCDから成ってい
る。測光部2は、SPC(シリコンフォトセル)から成る
測光素子(例えば、図5〜図8中の測光素子SEに相当
する。)からの出力に基づいて、被写体の輝度を測定す
る測光回路である。なおここでは、測光素子はファイン
ダー系内に配置されているものとする(図5〜図8)。さ
らに、定常光用の測光素子を調光素子に兼用するものと
する。これにより、暗い領域に対して測光可能な範囲が
広がると共に、例えば、焦点状態検出や手ブレ検出用の
積分型CCDセンサーにも、より多くの光量を受光させ
ることができる。露出制御部3は、露出制御を行う回路
である。ズームフラッシュ制御部4は、フラッシュ(図
25中のフラッシュ部34,マクロフラッシュ部35に
相当する。)の照射角を、光学系の焦点距離に応じて変
更する回路である。フラッシュ発光制御部5は、フラッ
シュの発光及び発光量の制御を行う回路であり、図58
を用いて後述する。
【0153】ズーム駆動部6は、モーターM1で光学系
のズーム移動を行うことにより、焦点距離を変更する回
路である。ズームエンコーダ7は、撮影光学系の焦点距
離や鏡胴の沈胴位置を検出するエンコーダである。焦点
検出部8は、焦点状態検出素子(例えば、図9〜図12
中の焦点状態検出素子SFに相当する。)からのデータ
に基づいて、位相差検出方式(又はコントラスト検出方
式)により焦点検出を行う焦点検出回路である。フォー
カス駆動部9は、フォーカスレンズ(図33中の第2レ
ンズ群42a,図47中の第2レンズ群62aに相当す
る。)をモーターM2で駆動する回路である。フォーカ
スレンズ位置エンコーダ10は、フォーカスレンズの無
限遠位置からの繰り出し量を検出する回路である。巻上
げ制御部11は、モーターM3でフィルムの1コマ巻き
上げを行う制御回路である。
【0154】マイコンμC2は、手ブレ検出や手ブレ補
正の制御を行うマイクロコンピュータである。手ブレセ
ンサー12は、手ブレ補正のためのデータを出力するセ
ンサーである。この手ブレセンサー12は、光束分割タ
イプのカメラ(図56)では積分型エリアCCDから成る
CCDセンサーであり、光路切替タイプのカメラ(図5
7)では角速度センサーである。X方向駆動部13は、
モーターM4でX方向に手ブレ補正光学系CL(図5
4,図55)を駆動する駆動制御回路である(図53〜図
55中のX方向アクチュエータ122に相当する。)。
Y方向駆動部14は、モーターM5でY方向に手ブレ補
正光学系CL(図54,図55)を駆動する駆動制御回路
である(図53〜図55中のY方向アクチュエータ12
4に相当する。)。
【0155】なお、光束分割タイプのカメラ(図56)で
は、焦点状態検出素子に用いられている焦点検出用積分
型CCDを手ブレセンサー12に兼用してもよい。但
し、その場合、エリアセンサー又は十字センサーを用い
る必要がある。このように焦点状態検出用のセンサーを
手ブレセンサーに兼用すれば、低コスト化を図ることが
できるだけでなく、焦点状態検出用・手ブレ検出用の光
束を分割して取り出すことによる光量低下の影響が小さ
くなるため、積分時間が短くなり、応答性が良くなる。
従って、AF精度及びブレ補正精度が共に向上するとい
う効果が得られる。
【0156】スイッチS1はレリーズ釦36(図25)の
第1ストロークの押し下げでONするスイッチであり、
スイッチS2はレリーズ釦36(図25)の第2ストロー
ク(第1ストロークより深い)の押し下げでONするスイ
ッチである。スイッチSMDは、撮影モード(つまり、
マクロ撮影モード,露光間ズームモード)の設定・変更
を行うためのスイッチであり、この撮影モードの制御に
ついては後述する(図77)。メインスイッチSMは、状
態スイッチであり、このメインスイッチSMのONによ
ってカメラは動作可能になる。
【0157】スイッチSZWはワイド側にズーミングを
行うためのズームスイッチであり、スイッチSZTはテ
レ側にズーミングを行うためのズームスイッチである。
SPRは、光束分割又は光路切替用のミラーが沈胴状態
となったときにその待避位置でONするスイッチである
{図27(C)}。スイッチSFLはフラッシュ発光モード
に設定するためのスイッチであり、スイッチSREはフ
ラッシュ撮影における赤目発生を防止するための赤目モ
ードに設定するためのスイッチである。
【0158】ミラー制御部17は、観察位置から撮影位
置へのミラーアップ及び撮影位置から観察位置へのミラ
ーダウンによって、光路切替を行う制御回路である。な
お、前記巻上げ制御部11によってフィルム巻き上げと
共にミラーダウンを行うようにしてもよい。ミラーアッ
プスイッチSPUは、光路切替のためのミラーアップを
開始させるスイッチであり、ミラーダウンスイッチSP
Dは、光路切替のためにミラーダウンを開始させるスイ
ッチである。
【0159】〈フラッシュ発光制御回路(図58)〉次
に、図58に基づいて、上記カメラ(図56,図57)に
用いられているフラッシュ発光制御部5の回路構成を説
明する。受光素子150は、先に述べたようにファイン
ダー系内に配置されている定常光測光とフラッシュ発光
制御のための調光とに兼用のSPCから成る測光素子で
ある。定常光測光においては、例えば、スポット測光エ
リアABVSP(図24)に対応する光を用いて測光が行
われる。フラッシュ調光用の測光においては、光束分割
タイプカメラ(図56)での受光素子150はフィルム露
光中に被写体からの光を受光するが、光路切替タイプカ
メラ(図57)での受光素子150はフィルム露光前のプ
リ発光により得られる被写体からの光を受光する。
【0160】AMP1は、受光素子150が受光した光
に応じた圧縮電圧を出力するオペアンプである。D1
は、圧縮用ダイオードである。BUFは、A/D変換回
路A/D1に圧縮電圧を出力するバッファである。A/
D1は、バッファBUFからの圧縮電圧をA/D変換し
て、定常光測光データをマイコンμC1に出力するA/
D変換回路である。Tr1は、圧縮電圧を伸張した電流
に変換してコンデンサーC1に蓄積するトランジスタで
ある。C1は、伸張された電流を蓄積するコンデンサー
である。SW1は、フラッシュ発光に応答してOFFと
なり、発光終了と共にONとなる蓄積制御スイッチであ
る。A/D2は、コンデンサーC1に蓄積された電圧を
ラッチし、A/D変換して、フラッシュ調光用の測光デ
ータをマイコンμC1に出力するA/D変換回路であ
る。COMPは、一方の入力に照射光に応じた信号が入
力され、他方の入力に適正露出となる露出量に応じた設
定電圧Vrefが入力され、照射光に応じた信号電圧がV
ref以上のとき「H」となり、Vrefより低くなると
「L」になるコンパレータである。
【0161】Xe1はフラッシュ部34(図25)に内蔵
されているキセノン管であり、Xe2はマクロフラッシ
ュ部35(図25)に内蔵されているキセノン管である。
AND1は、一方にコンパレータCOMPの出力、他方
に発光信号に応じた信号が入力されるアンド回路であ
る。このとき、発光に応じた信号は波形整形回路154
でパルス信号となってアンド回路AND1へ供給され
る。このパルス幅は数m秒である。SW4はキセノン管
Xe1を用いるときにONになるスイッチであり、SW
5はキセノン管Xe2を用いるときにONとなるスイッ
チである。これらのスイッチSW4,SW5は、マイコ
ンμC1からのスイッチング信号によってON/OFF
制御される。IN1は、そのスイッチング信号を反転し
て、スイッチSW5に加えるインバータである。アンド
回路AND1の出力は、スイッチSW4を通じてトラン
ジスタTr2に、また、スイッチSW5を通じてトラン
ジスタTr3に接続され、それぞれのフラッシュの発光
/停止の制御を行う。これにより、レンズシャッターカ
メラでも、フィルム露光中のフラッシュの光量制御を行
うことができる。また、発光信号は、それぞれのトリガ
回路151,152を通じて、キセノン管Xe1,Xe
2を発光させる。Eは電源電池であり、この電圧を昇圧
回路153を通じて昇圧し、整流ダイオードD2を通じ
てコンデンサーCMに大きなエネルギーを蓄積し、フラ
ッシュ発光に供する。
【0162】《カメラの制御動作(図59〜図79)》次
に、図59〜図79のフローチャートを用いて、上述し
た光束分割タイプのカメラ(図56)及び光路切替タイプ
のカメラ(図57)の制御動作を説明する。なお、用いら
れている撮影光学系は焦点距離35mm〜200mm,F3.5〜F9
であり、また、動作制御に用いられるフラグは以下の通
りである。フラグEAFは、フラッシュの照射角(つま
り、図25中のフラッシュ部34の照射角)が撮影光学
系の焦点距離100mm以上に対応した照射角となったとき
に「1」となるフラグである。フラグAFEFは、合焦
時に「1」となるフラグである。フラグLLFは、低輝
度時に「1」となってフラッシュ発光モードとなるフラ
グである。フラグ警告Fは、警告するときに「1」とな
るフラグである。
【0163】〈SMON割り込み(図59)〉メインスイ
ッチSMのOFFからONへの切り替えに応答して割り
込みが発生し、図59に示すSMON割り込みのルーチ
ンを実行する。まず、鏡胴の繰り込み状態{即ち、図2
6(C),図27(C)に示す沈胴状態}からワイド状態{図
26(B),図27(B)に示すように、ズーミングにおい
て最も短い焦点距離35mmの状態である。}へと、鏡胴の
繰り出しを行うサブルーチン(図61)の制御を行う(#
5)。
【0164】次に、ステップ#10で、レリーズ釦36
(図25)の押し下げによりスイッチS1がONされてい
るか否かを判定する。ONされていれば、S1ON制御
のサブルーチン(図63)を実行し(#25)、手ブレ制御
用のマイコンμC2へ手ブレ検出を終了させる信号を出
力する第4交信(図78,図79)を行って(#30)、ス
テップ#10に戻る。スイッチS1がOFFであれば、
ズームスイッチSZW,SZTのいずれかが操作された
か否かを判定する(#15)。操作されていれば、ズーム
制御のサブルーチン(図69)を実行し(#35)、ステッ
プ#10に戻る。ズームスイッチSZW,SZTがいず
れも操作されていない場合、撮影モード設定・変更用の
スイッチSMDの操作があったか否かを判定する(#2
0)。撮影モード変更の操作があれば、撮影モードのサ
ブルーチン(図77)を実行し(#40)、ステップ#10
に戻る。撮影モード変更の操作がなければ、そのままス
テップ#10に戻る。各種サブルーチンの制御について
は後述する。
【0165】〈SMOFF割り込み(図60)〉メインス
イッチSMのONからOFFへの切り替えに応答して割
り込みが発生し、図60に示すSMOFF割り込みのル
ーチンを実行する。まず、手ブレ制御用のマイコンμ2
に対し手ブレ検出を終了させる信号を出力する第4交信
(図78,図79)を行い(#60)、通常ズーム状態から
ワイド状態、そして沈胴状態に鏡胴を繰り込む制御のサ
ブルーチン(図62)を実行し(#65)、停止する。
【0166】〈沈胴→ワイドSUB(図61)〉図61に
基づいて、沈胴状態からワイド状態へと鏡胴を繰り出す
サブルーチン(図59中のステップ#5)を説明する。こ
のシーケンス制御は、レンズバリア,各レンズ系及び光
束分割用又は光路切替用のミラーが所定の撮影位置まで
移動するように、1つのモーターM1で各部の駆動を行
うズーム駆動部6を制御するタイプの制御である。
【0167】まず、ズーム駆動部6によってモーターM
1の正転駆動を行う(#80)。このズーム駆動及び前記
ズームエンコーダ7による焦点距離状態等の検出によっ
て、鏡胴はワイド状態{図26(B),図27(B)}となる
ように駆動される。つまり、前述したようにレンズバリ
ア{レンズバリアユニット54(図33)やレンズバリア
ユニット70(図47)に内蔵されている。)は開き、光
束分割用又は光路切替用のミラーは撮影者が観察できる
位置まで駆動され、撮影光学系は焦点距離35mmを示す位
置に繰り出される。ステップ#85の判定で上記ワイド
状態をズームエンコーダ7で検出すると、モーターM1
を停止させ(#90)、フラッシュの照射角を100mm未満
の焦点距離に対応させるためにフラグEAFをクリアし
(EAF=0,#95)、リターンする。
【0168】〈沈胴SUB(図62)〉図62に基づい
て、沈胴のサブルーチン(図60中のステップ#65)を
説明する。上述した沈胴状態からワイド状態への鏡胴の
繰り出し(図61)とは逆に、前記鏡胴を繰り込むべくモ
ーターM1の逆転駆動を行う(#100)。このズーム駆
動及び前記ズームエンコーダ7による焦点距離状態等の
検出によって、鏡胴は沈胴状態{図26(C),図27
(C)}となるように駆動される。つまり、前述したよう
にレンズバリアは閉じ、光束分割用又は光路切替用のミ
ラーは待避し、撮影光学系は沈胴位置に繰り込まれる。
ステップ#105の判定で上記沈胴動作が終了して沈胴
状態になったのをスイッチSPRで検出すると(#10
5)、モーターを停止させ(#110)、リターンする。
【0169】〈S1ONSUB(図63)…#150{リ
セットSUB(図64)}〉図63に基づいて、S1ON
のサブルーチン(図59のステップ#25)を説明する。
まず、フラグ等をリセットするリセットサブルーチン
(図64)を実行する(#150)。図64に示すリセット
サブルーチンでは、合焦状態にあるか否かを示すフラグ
AFEF,低輝度か否かを示すフラグLLF及び警告す
るか否かを示すフラグ警告Fを全てリセットしてリター
ンする(#120,#125,#130)。
【0170】〈S1ONSUB(図63)…#155〜#
170〉図63に戻り、手ブレ制御用のマイコンμC2
へ手ブレ検出を開始させる信号を出力する第1交信を行
う(#155)。ステップ#155で手ブレ検出開始を指
示した後、ステップ#160でAFサブルーチン(図6
5)を実行し、ステップ#165で測光サブルーチン(図
66)を実行し、ステップ#170で露出演算サブルー
チン(図67)を実行し、ステップ#175に進む。
【0171】〈AFSUB(図65)…#300〜#30
8〉ここで、上記3つのサブルーチンの制御を説明す
る。まず、図65に基づいて、AFサブルーチン(図6
3中のステップ#160)を説明する。ステップ#30
0で撮影光学系の焦点距離fを入力し、ステップ#30
2で無限遠位置からの繰り出し量dを読み取る。ステッ
プ#304で合焦後か否かを判定する。合焦後であれば
(AFEF=1)、焦点検出以下のAF動作は行わずにリ
ターンし、合焦していなければ(AFEF=0)、焦点検
出の制御を行う(#305)。なお、合焦か否かはあくま
で検出したデフォーカス量DFで判定し、繰り出し量d
は距離算出のときにのみ用いる(フラッシュマチック,
AEアルゴリズム等に用いられる。)。焦点検出部8で
焦点検出を行った後(#305)、その検出結果からD
F量を算出し(#307)、DF調整(図66)を行う(#
308)。
【0172】〈DF調整SUB(図66)〉ここで、図6
6に基づいて、DF調整のサブルーチン(図65中のス
テップ#308)を説明する。まず、補正値ΔDF1を
マイコンμC1内のメモリーE2PROM(不図示)から
読み出す(#308−1)。このΔDF1は、前記焦点状
態検出素子の検出面での合焦状態とフィルム面での合焦
状態との間で生じる、デフォーカス量DFの誤差を補正
するための補正値である。なお、E2PROMには、ズ
ーミングにおいて最も長い焦点距離200mmでのΔDF1
がメモリーされている。次に、焦点距離f毎及びデフォ
ーカス量DF毎にずれる誤差を補正するために、焦点距
離f,デフォーカス量DFに基づいて算出される補正値
ΔDF2を、メモリーE2PROMから読み出す(#30
8−2)。
【0173】上記補正値ΔDF1,ΔDF2を説明す
る。前記焦点状態検出素子に用いられる焦点検出光学系
(不図示)は、撮影光学系のズーミングに連動してズーム
移動を行うが、そのズーム駆動を行うための機械構成に
おいては、多少なりとも補正できない製造・組立誤差が
ある。この誤差は、焦点検出光学系でのピント面と撮影
光学系でのピント面との間で生じる、デフォーカス量D
Fの誤差となって表れる。この誤差は、焦点距離fとデ
フォーカス量DFとの関数になっている。
【0174】そこで、この実施の形態では、焦点距離20
0mmでの補正値ΔDF1と焦点距離f及びデフォーカス
量DFから得られる補正値ΔDF2とを用いることによ
り、前記誤差を補正するようにしている。補正値DF2
は、以下のようにして予めE2PROMにメモリーされ
ている。焦点距離f毎にピント面でのデフォーカス量D
Fをずらしていき、デフォーカス量DF毎に、焦点検出
系のピント面でのデフォーカス量DFが、撮影光学系の
ピント面でのデフォーカス量DFとどれくらい異なるか
を測定する。そして、その測定結果を、検出されるデフ
ォーカス量DFの補正値DF2としてE2PROMにメ
モリーする。
【0175】ステップ#308−3では、上記補正量Δ
DF1,ΔDF2を検出されたデフォーカス量DFに加
えることによって、新たにデフォーカス量DFを算出し
た後、リターンする。なお、この実施の形態では、焦点
距離fとデフォーカス量DFの2つのパラメータで誤差
量(即ち、補正量)を管理しているが、デフォーカス量D
Fに対する誤差量が線形であれば、焦点距離f毎の補正
係数として補正値をメモリーするようにしてもよい。
【0176】〈AFSUB(図65)…#310〜#33
5〉図65に戻り、ステップ#310で前記デフォーカ
ス量DFと所定値KDFとを比較することにより、合焦
か否かを判定する、合焦であれば(DF<KDF)、入力
した焦点距離fと繰り出し量dとから被写体までの距離
を算出し(#325)、手ブレ制御用のマイコンμC2へ
手ブレ補正を開始させる信号を出力する第2交信を行う
(#330)。そして、ステップ#335で、合焦状態を
示すフラグAFEFをセットし(AFEF=1)、リター
ンする。これにより、ピントの合った状態で手ブレを検
出することができるので手ブレ検出が正確になり、ま
た、アクチュエーターを時系列で駆動させることができ
るので、電源への負担が少なく、補正制御がスムーズに
行われる。一方、ステップ#310で合焦でないと判定
した場合(DF≧KDF)、デフォーカス量DFからレン
ズ駆動量Nを算出し(#315)、これに基づいてレンズ
駆動を行った後(#320)、ステップ#300に戻る。
【0177】〈測光SUB(図67)〉次に、図67に基
づいて、測光サブルーチン(図63中のステップ#16
5)を説明する。まず、画面中央部のスポット測光エリ
アABVSP(図24)での測光値BVSPと、それを含
む平均測光エリアABVAM(図24)での測光値BVA
Mと、をそれぞれ入力する(#350)。そして、制御用
輝度BVCの演算を行い(#355)、焦点距離fデータ
から手ブレ用の明るさKBVを算出する(#360)。次
に、制御輝度値BVCと手ブレ用の明るさKBVとの比
較を行う(#365)。BVC<KBVであれば、低輝度
であると判断して低輝度を示すフラグLLFをセットし
(LLF=1,#370)、前記フラッシュ用コンデンサ
ーCM(図58)への充電を開始した後(#375)、リタ
ーンする。一方、BVC≧KBVであれば、何もせずリ
ターンする。
【0178】〈露出演算SUB(図68)〉次に、図68
に基づいて、露出演算サブルーチン(図63中のステッ
プ#170)を説明する。まず、露光間ズームモードか
否かを判定する(#400)。露光間ズームモードであれ
ば、露光間ズーム用シャッター速度(TVZ≦1/30)と制
御輝度値BVCとから制御絞り値AVCを演算し(#4
05)、制御絞り値AVCから制御シャッタースピード
TVCを演算し(#410)、リターンする。露光間ズー
ムモードでなければ、制御輝度値BVCから制御絞り値
AVCを算出し(#415)、制御絞り値AVCから制御
シャッタースピードTVCを演算し(#410)、リター
ンする。上記露光間ズーム用シャッター速度TVZは、
ズーム駆動が可能なシャッタースピードであり、上述の
1/30以上であれば手動設定でもよい。
【0179】〈S1ONSUB(図63)…#175〜#
245〉図63に戻って、S1ONサブルーチンの説明
を続ける。スイッチSZW,SZTの状態を検出するこ
とにより、スイッチS1のON状態でズーム操作があっ
たか否かを判定する(#175)。ズーム操作があれば、
ズーム制御を行うべく、ズームサブルーチン(図69)を
実行する(#180)。ついで、ステップ#240に進ん
で、スイッチS1がONされているか否かを判定し、O
Nされていればステップ#160に戻り、OFFであれ
ば手ブレ制御用のマイコンμC2へ手ブレ補正を終了さ
せる信号を出力する第3交信を行い(#245)、リター
ンする。
【0180】〈ズームSUB(図69)…#440〜#4
52〉ここで、図69に基づいて、ズームサブルーチン
(図59中のステップ#35,図63中のステップ#1
80)を説明する。まず、ズームアップの操作が行われ
ているか否かをスイッチSZTがON状態か否かで判定
する(#440)。ズームアップ操作が行われていれば、
焦点距離fと繰り出し量dを入力し(#445)、これら
をそれぞれf1,d1として記憶する(#447)。
【0181】次に、ズームアップ操作に基づいたズーム
アップ制御を0.1秒間行い(#450)、ズーミングに伴
うピントのズレを補正する補正サブルーチン(図70)を
実行する(#452)。この実施の形態で用いられている
光学系は、ズーミングを行うとピントがずれていく、い
わゆるバリフォーカルレンズである。従って、ピントが
あった状態でズーミングを行うと、そのズーミングに伴
ってピントがずれていってしまう。このピントのズレは
ファインダーを覗いている撮影者に不快感を与え、しか
も、そのまま撮影するとピントボケの写真が得られるこ
とになる。そこで、ズーミングに伴うピントのズレを補
正するために、ズーミングを行っているとき、ピントの
ズレを演算で求めて補正するとともに、ズーミング終了
後、再焦点検出を行い、ズレ量が大きいとそのズレ量分
のレンズ駆動を行うようにしている。
【0182】〈補正SUB(図70)〉図70に基づい
て、補正サブルーチン(図69中のステップ#452)を
更に詳しく説明する。まず、ステップ#520で合焦状
態を示すフラグAFEFをリセットすることにより(A
FEF=0)、再度の焦点検出を可能とする。次に、こ
のときの焦点距離f,繰り出し量dを入力し(#52
5)、これらをf2,d2として記憶する(#530)。
そして、これらから補正量を演算し(#535)、AF用
のフォーカスレンズを駆動して(#540)、リターンす
る。
【0183】〈ズームSUB(図69)…#453〜#4
95〉図69に戻って、ズームサブルーチンの説明を続
ける。ステップ#453で、焦点距離fが100mmより大
きいか否かを判定する。焦点距離fが100mm以下であれ
ばステップ#440に戻り、焦点距離fが100mmより大
きければ、ステップ#455に進む。ステップ#455
では、フラグEAFがセットされているか否かを判定す
る。フラグEAFがセットされていれば(EAF=1)、
ステップ#440に戻る。フラグEAFがセットされて
いれば(EAF=1)、既に、フラッシュの照射角が撮影
光学系の焦点距離100mm以上の画角をカバーするよう
に、フラッシュパネル(不図示)がセットされているから
である。フラグEAFがセットされていなければ(EA
F=0)、ズームフラッシュ制御部4でフラッシュパネ
ルを移動させることにより、照射角を焦点距離100mmに
対応するようにセットする(#460)。そして、フラグ
EAFをセットして(EAF=1,#465)、ステップ
#440に戻る。
【0184】ステップ#440でズームアップ操作が行
われていないと判定した場合、ステップ#470に進
む。ステップ#470〜#495は、上述したステップ
#440〜#465において、ズームアップがズームダ
ウンになっており、それに基づく制御が一部変わってい
るだけであるので、その説明を省略する。ズームアップ
操作及びズームダウン操作が行われていないと判定すれ
ば(ステップ#440,#470)、操作は終了している
ため、リターンする。
【0185】この実施の形態に採用されている照射角変
更機構では、焦点距離35mmに対応する照射角と焦点距離
100mmに対応する照射角との2つの照射角の変倍が可能
であるが、例えば、撮影光学系の焦点距離35mm〜200m
m,F3.5〜F9に対応するように照射角を変更させると、
フラッシュパネルの移動距離が大きくなり、フラッシュ
部34(図25)が大型化してしまう。また、焦点距離35
mmに対応する照射角のみでは、焦点距離200mm時と比べ
て開放絞りが3段分暗くなるため、その分、フラッシュ
光の到達距離が短くなってしまう。
【0186】そこで、撮影光学系の焦点距離が100mmよ
りも大きい場合には、上述したようにフラッシュパネル
の移動によって照射角を焦点距離100mmに対応するよう
にセットする。これにより、フラッシュ光は集光される
ため、焦点距離35mmに対応する照射角でGN=11であ
れば、GN=16(焦点距離35mmに対応する照射角での
光量の2倍)にすることが可能となる。従って、フラッ
シュ部34を大型化することなく、フラッシュ光の到達
距離を延ばすことができる。
【0187】〈S1ONSUB(図63)…#175〜#
190〉図63に戻って、S1ONサブルーチンの説明
を続ける。ステップ#175でズーム操作がないと判定
した場合、レリーズ釦36(図25)の第2ストロークの
押し下げでONするスイッチS2が、ONされているか
否かを判定する(#185)。スイッチS2がOFFであ
れば、スイッチS1がONされているか否かを判定する
(#187)。スイッチS1がONされていればステップ
#175に戻り、OFFであれば手ブレ補正を終了させ
る信号を出力する第3交信を行って(#188)、リター
ンする。ステップ#185でスイッチS2がONされて
いれば、S2ONサブルーチン(図71)を実行する(#
190)。
【0188】〈S2ONSUB(図71)〉ここで、図7
1に基づいて、S2ONサブルーチン(図63中のステ
ップ#190)を説明する。まず、警告を行うためのフ
ラグ警告Fをリセットする(警告F=0,#550)。次
に、露出制御サブルーチン(図72)を実行し(#56
5)、リターンする(#565)。
【0189】〈露出制御SUB(図72)〉続いて、図7
2に基づいて、露出制御サブルーチン(図71中のステ
ップ#565)を説明する。まず、露出タイマー(マイコ
ンμC1で構成される。)をスタートさせ(#665)、
シャッターを開放する(#670)。上記露出タイマーが
露出時間(即ち、制御シャッタースピードTVCの実時
間)経過するのを待ち(#675)、露出時間が経過する
と、シャッター閉成サブルーチン(図73)を実行し(#
680)、シャッターが閉じる瞬間でのフラッシュ発光
の制御のためのフラッシュ制御サブルーチン(図74,
図75)を実行し(#685)、リターンする。
【0190】〈シャッター閉成SUB(図73)〉ここ
で、図73に基づいて、シャッター閉成の制御を行うサ
ブルーチン(図72中のステップ#680)を説明する。
まず、露光間ズームモードか否かを判定する(#70
0)。露光間ズームモードでなければ、ただちにシャッ
ターを閉成し(#720)、リターンする。露光間ズーム
モードであれば、絞りを固定し(#705)、ワイドから
テレへのズーム駆動を開始して(#710)、TVZ−T
VCの実時間を計測し(#715)、その計測終了後、シ
ャッターを閉成して(#720)、リターンする。上記露
光間ズームの時でもシャッターは開放になっているの
で、前記露出時間TVCに対する露光間ズーム用シャッ
ター速度TVZを考慮して、上記のようにTVZ−TV
C分の露出(#715)を行うようにしている。
【0191】〈フラッシュ制御(図74,図75)〉次
に、フラッシュ制御を光束分割タイプカメラ(図56)と
光路切替タイプカメラ(図57)とに分けて説明するが、
その前に、フラッシュ発光制御が上記各タイプで異なる
理由を以下に説明する。
【0192】従来より知られている一般的な一眼レフカ
メラでは、撮影光学系とフィルム面との間で光路切替が
行われるため、ファインダー系内で調光用の測光を行う
ことができない。そのため、フィルム面をダイレクト測
光する調光素子を、カメラボディ内のミラーボックス底
部に配置しているのである。レンズシャッター式一眼レ
フカメラでは、ミラーボックスがないため、上記調光素
子を設けるスペースをカメラボディ内に確保することが
できない。そこで、この実施の形態では、前述したよう
にファインダー系内に配置した測光素子を調光素子に兼
用している。
【0193】光束分割タイプカメラでは、シャッターが
開いている最中でも、撮影光学系に入射した光束は2分
割される。従って、光は絶えずフィルム面N1側にもフ
ァインダー系側にも進むため、前述したようにファイン
ダー系内に配置されている測光素子で調光用光束をモニ
タすることによって、自動調光を行うことができる。
【0194】しかし、光路切替タイプカメラでは、フィ
ルム露光中の光は全てフィルム面N1(図7,図8等)側
に向かうため、ファインダー系には光が入らず、完全に
ブラックアウトしてしまう。そこで、後述するフラッシ
ュ制御サブルーチンでは、可動式の全反射ミラーAM1
(図7,図8等)を跳ね上げる前に、フラッシュ部34又
はマクロフラッシュ部35(図25)をプリ発光させるこ
とによって、被写体からの反射光を測光素子でモニタす
る。そして、このプリ発光によって得られたデータに基
づいて、フィルム露光時の本発光に必要な発光量を調整
するのである。
【0195】〈フラッシュ制御SUB(図74)〉図74
に基づいて、光束分割タイプカメラ(図56)のフラッシ
ュ制御サブルーチン(図72中のステップ#685)を説
明する。まず、フラッシュ発光モードか否かを判定する
(#740)。フラッシュ発光モードでなければ(LLF
=0)、リターンし、フラッシュ発光モードであれば(L
LF=1)、マクロ撮影モードか否かを判定する(#74
5)。マクロ撮影モードであれば、ステップ#750で
赤目モードか否かを判定し、マクロ撮影モードでなけれ
ば、ステップ#765で赤目モードか否かを判定する。
【0196】ステップ#750の判定で、赤目モードで
なければステップ#760に進み、赤目モードであれば
ステップ#755に進む。ステップ#755では、赤目
防止用の発光信号の出力により、第2キセノン管Xe2
(図58)の赤目防止用発光を行う。このキセノン管Xe
2は、前述したように鏡胴32(図25)の前面に配置さ
れたマクロフラッシュ部(不図示)に内蔵されている。ま
た、赤目防止用発光は、例えば、フラッシュ発光の3〜
4回の点滅により行われる。ステップ#760では、本
発光信号の出力により、第2キセノン管Xe2の本発光
を行う。第2キセノン管Xe2の本発光が終了したら、
リターンする。
【0197】ステップ#765の判定で、赤目モードで
なければステップ#775に進み、赤目モードであれば
ステップ#770に進む。ステップ#770では、赤目
防止用の発光信号の出力により、第1キセノン管Xe1
(図58)の赤目防止用発光を行う。このキセノン管Xe
1は、カメラボディ30(図25)の上部に配置されたフ
ラッシュ部34に内蔵されている。また、赤目防止用発
光は、例えば、フラッシュ発光の3〜4回の点滅により
行われる。ステップ#775では、本発光信号の出力に
より、第1キセノン管Xe1の本発光を行う。第1キセ
ノン管Xe1の本発光が終了したら、リターンする。
【0198】〈フラッシュ制御SUB(図75)〉次に、
図75に基づいて、光路切替タイプカメラ(図57)のフ
ラッシュ制御サブルーチン(図72中のステップ#68
5)を説明する。このフラッシュ制御サブルーチンは、
マクロ撮影モードの判定(#745)と赤目モードの判定
(#750,#765)との間で、プリ発光サブルーチン
(図76)を実行するほかは、上述の光束分割タイプカメ
ラ(図56)のフラッシュ制御サブルーチン(図74)と同
じである。そこで、以下にプリ発光サブルーチン(図7
6)の説明のみを行って、他のステップの説明を省略す
る。但し、本発光(#760,#775)は、後述するプ
リ発光によって得られた測光結果、つまり制御発光量G
NCを用いて行われる。なお、後述するプリ発光は、赤
目防止にもなるので、例えば、3〜4回の点滅により行
われる赤目防止用発光(図75中の#755,#770)
のうち、その最後のフラッシュ発光をプリ発光に兼用し
てもよい。
【0199】〈プリ発光SUB(図76)〉図76に基づ
いて、プリ発光サブルーチン(図75中のステップ#7
47,#762)を説明する。まず、発光量GVCをG
N=2として出力し、図58の可変電圧Vrefを制御し
(#570)、発光信号を出力する(#572)。次に、マ
クロ撮影モードか否かを判定する(#575)。マクロ撮
影モードであれば、第2キセノン管Xe2をプリ発光さ
せる信号を出力して(#577)、ステップ#582に進
む。マクロ撮影モードでなければ、通常のフラッシュ撮
影であるため、第1キセノン管Xe1をプリ発光させる
信号を出力して(#580)、ステップ#582に進む。
【0200】ステップ#582で数m秒間待機する。こ
の数m秒の待機時間は、発光信号に応じてキセノン管X
e1又はXe2が発光し、上記GN=2が発光するのに
要する時間である。これは、キセノン管によって異なる
かもしれないので、使用するキセノン管によって変更す
ればよい。上記数msecの待機後(#582)、ラッチ
信号を出力し(#585)、A/D変換回路A/D2(図
58)でA/D変換を行わせてから、A/D変換出力を
入力し(#587)、この入力データ{即ち、受光素子1
50(図58)で得られる調光用の測光データ}に基づい
て、適正露出からの露出偏差量ΔEVを算出する(#5
90)。次に、開放絞り値AVOと制御絞り値AVCと
の差(AVO−AVC)からΔAVを求め(#592)、こ
の値ΔAV,撮影系と測光検出系との違いにより生じる
透過光量の差の補正,及び上述した露出偏差量ΔEV
(#590)から、制御発光量GNCを算出して、出力す
る(#595)。
【0201】次に、マクロ撮影モードか否かを判定する
(#600)。前記マクロフラッシュ部35は、第2キセ
ノン管Xe2の前面に拡散性のパネルを備えており、こ
のパネルによって光が拡散するので、適正露出とするに
は2倍の発光量を必要とする。そこで、マクロ撮影モー
ドであれば、GNC=GNC×2とし(#603)、マク
ロ撮影での最大ガイドナンバーGNであるGNmacを
GNMAXとして(#605)、ステップ#610に進
む。マクロ撮影モードでなければ、焦点距離fに応じた
最大ガイドナンバーGNであるGNnor(f)をGNM
AXとして、ステップ#610に進む。
【0202】ステップ#610では、発光可能なGNM
AXと制御発光量GNCとを比較する。GNMAX≧G
NCであればリターンする。一方、GNMAX<GNC
であれば、制御発光量GNCをGNMAXとし(#62
0)、露出不足を警告するためのフラグ警告Fをセット
して(フラグ警告F=1,#625)、リターンする。
【0203】〈S1ONSUB(図63)…#195〜#
235〉図63に戻って、S1ONサブルーチンの説明
を続ける。上述したようにS2ONサブルーチン(図7
1)を実行した後(#190)、手ブレ補正を終了させる
信号を出力する第3交信を行う(#195)。そして、巻
上げ制御部11でフィルムの巻き上げを行い(#20
0)、タイマーをリセット・スタートさせる(#20
5)。そして、フラグ警告Fに基づいて警告表示が必要
であるか否かを判定する(#210)。警告が必要であ
れば(警告F=1)、警告を行って(#212)、ステップ
#215に進み、警告が必要でなければ(警告F=0)、
そのままステップ#215に進む。
【0204】ステップ#215では、スイッチS1がO
FFになるのを待つ。スイッチS1がOFFになれば、
上記リセット・スタートされたタイマーが1秒経過した
か否かを判定する(#220)。1秒経過していれば、表
示部1の表示を消灯して(#235)、リターンする。ス
テップ#220の判定により、撮影終了後の露出不足の
警告が少なくとも1秒間行われる。ステップ#220の
判定で1秒経過していなければ、この間に再びスイッチ
S1の操作又はズームの操作が行われれば(#225,
#230)、次の撮影のための操作が行われたと判断し
て、ステップ#235に進み、表示部1の表示を消灯し
て(#235)、リターンする。ステップ#225,#2
30においていずれの操作もなければ、ステップ#22
0に戻る。
【0205】〈撮影モードSUB(図77)〉次に、図7
7に基づいて、撮影モードのサブルーチン(図59中の
ステップ#40)を説明する。このルーチンは、撮影モ
ードの設定・変更の制御を行うモードである。まず、ス
イッチSMD(図56,図57)がONからOFFに切り
替わったことを検出すると(#780)、撮影モードを0
→1→2→3→0とサイクリックに変更して(#78
5)、リターンする。ここで、1はマクロ撮影モードで
あり、2は露光間ズームモードであり、3はマクロ撮影
モードと露光間ズームモードとを有するモード、0はこ
れらのモードがない通常の撮影モードである。
【0206】〈手ブレ制御(図78,図79)〉次に、図
78,図79に基づいて、手ブレ制御用のマイコンμC
2が行う手ブレ割り込みの制御動作を説明する。マイコ
ンμC2は、マイコンμC1との間の前記第1交信(図
63中の#155),第2交信(図65中の#330),
第3交信(図63中の#188,#195,#245)及
び第4交信(図59中の#30,図60中の#60)によ
り、光束分割タイプカメラ(図56),光路切替タイプカ
メラ(図57)のそれぞれついて、以下の制御を行う。
【0207】〈手ブレ割り込み(図78)〉光束分割タイ
プカメラ(図56)では、手ブレ制御用のマイコンμC2
がマイコンμC1からの交信を示す信号を入力すると、
図78に示す手ブレ割り込みが発生する。まず、データ
を入力して(#800)、それから、信号の種類を判定す
る(#802)。信号の種類が第1交信であれば、ステッ
プ#805に進んで手ブレ検出を開始する。ここで、C
CDセンサー(手ブレセンサー12)の不要電荷排出等の
イニシャライズを行い、そして、次の割り込みを待つ。
【0208】信号の種類が第2交信であれば、手ブレ補
正を行うべくステップ#810に進む。ステップ#81
0でCCDセンサーの積分制御を行い、積分終了後、デ
ータ入力を行い(#812)、入力信号に基づいて像ブレ
量,レンズ補正量を演算する(#815)。次に、得られ
た演算結果に基づいて、X方向駆動部13でモーターM
4を駆動し、Y方向駆動部14でモーターM5を駆動す
ることによって、手ブレ補正を行う(#820)。手ブレ
補正後、ステップ#810に戻る。
【0209】信号の種類が第3交信であれば、スイッチ
S1のOFF後又は露出終了後ということなので、手ブ
レ補正のみを終了すべく、X方向駆動部13でモーター
M4を駆動し、Y方向駆動部14でモーターM5を駆動
することによって、移動ブロック120(図53〜図5
5)をリセット位置(即ち、初期位置)に復帰させて、手
ブレ補正終了とし(#825)、そして、次の割り込みを
待つ。信号の種類が第4交信であれば、撮影準備中では
ないので、手ブレ補正することも検出することも必要な
い。従って、消費電力を節約することを目的として、手
ブレ検出を終了し(#830)、次の割り込みを待つ。
【0210】〈手ブレ割り込み(図79)〉光路切替タイ
プカメラ(図57)では、手ブレ制御用のマイコンμC2
がマイコンμC1からの交信を示す信号を入力すると、
図79に示す手ブレ割り込みが発生する。まず、データ
を入力して(#800)、それから、信号の種類を判定す
る(#802)。信号の種類が第1交信であれば、ステッ
プ#805に進んで角速度センサー(手ブレセンサー1
2)で手ブレ検出を開始して、次の割り込みを待つ。
【0211】信号の種類が第2交信であれば、手ブレ補
正を行うべくステップ#810に進む。ステップ#81
0で角速度センサーからの信号を入力し、入力信号に基
づいて像ブレ量,レンズ補正量を演算する(#815)。
次に、得られた演算結果に基づいて、X方向駆動部13
でモーターM4を駆動し、Y方向駆動部14でモーター
M5を駆動することによって、手ブレ補正を行う(#8
20)。手ブレ補正後、ステップ#810に戻る。信号
の種類が第3交信の場合と第4交信の場合には、光束分
割タイプカメラ(図56)と同じ制御を行うので、説明を
省略する。
【0212】《ズーミングとフォーカシング》次に、本
発明に係るカメラにおけるズーミングとフォーカシング
について説明する。図82は、2つのレンズ群を有し、
3段(固定筒1段+繰り出される鏡筒2段)で構成され
るズーム鏡胴の縦断面図であり、図83は、その内、第
2レンズ群214を保持するフォーカス部を取り出して
示す斜視図である。これらの図において、201は、カ
メラボディに固定され、内面が円筒系であって、その内
面にヘリコイド溝201aと、母線に平行な直進溝(図
示せず)とが施された固定筒である。
【0213】202は、内外面ともに円筒形であって、
外面に、前記固定筒201内面のヘリコイド溝201a
と係合するヘリコイド突条202aが施され、内面に
は、母線に対して所定の角度をなすテーパーカム202
bと、周方向に形成されたバヨネット部(図示せず)と
を有する回転前進筒である。この回転前進筒202は、
不図示のズーム減速系から回転力を伝達されて固定筒2
01に対して回転することにより、光軸方向に移動する
ようになっている。
【0214】203は、内外面ともに円筒形であって、
外面に、前記固定筒201内面の直進溝と係合する直進
リブ203aと、前記回転前進筒202内面のバヨネッ
ト部と係合するバヨネット爪部(図示せず)とが形成さ
れ、内面には母線に平行な直進溝(図示せず)が施され
た第1直進筒である。この第1直進筒203と前記回転
前進筒202は、バヨネット部とバヨネット爪部との係
合(いわゆるバヨネット結合)により光軸方向には一体
となったまま互いに光軸周りに回転できる。そして、第
1直進筒203は、直進リブ203aが前記固定筒20
1の直進溝にガイドされるので、直進することになる。
さらに、この第1直進筒203には、内面から外面に貫
通する細長形状のカム孔203bが形成されており、ピ
ン204がこのカム孔203bに沿って摺動するように
なっている。
【0215】ピン204は、後に述べる第2直進筒20
5に固着され、かつ前記回転前進筒202内面のテーパ
ーカム202b、及び前記第1直進筒203のカム孔2
03bと係合して、いわゆるカム構造をなしている。す
なわち、前記回転前進筒202と前記第1直進筒203
とが光軸方向には一体となったまま互いに光軸周りに回
転すると、第2直進筒205がそれらに対して光軸方向
に移動するように構成されている。この場合、第2直進
筒205が直進するか回転前進するか、あるいは回転角
をどの程度にするかは、回転前進筒202のテーパーカ
ム202bと第1前進筒203のカム孔203bの互い
の角度関係によって自由に設定できるが、ここでは、第
2直進筒205が直進するようにしている。
【0216】205は、外面が円筒形であって、その外
面に、前記第1直進筒203内面の直進溝と係合する直
進リブ205aと、ピン204を固定するための固定穴
205bが形成された第2直進筒であり、上記したカム
構造によって駆動されるとともに、直進リブ205aが
前記第1直進筒203内面の直進溝にガイドされること
によって、第1直進筒203に対して光軸方向に直進す
る。
【0217】なお、以上の構成において、第1、第2直
進筒202,205をガイドする直進リブ203a,2
05aとそれらに対応する直進溝、及び第2直進筒20
5を駆動するピン204とテーパーカム202b、カム
孔203bは、それぞれ対応する鏡筒の全周を3分割す
る形で3個ずつ設けられている。これは、いわゆる3点
吊りと呼ばれる支持方法であって、これにより移動要素
である各鏡筒のあらゆるポジションでの光軸方向位置及
び光軸に対する傾きを補償することができる。
【0218】このズーム鏡胴では、各鏡筒が以上のよう
に構成、連結されているため、回転前進筒202に外部
のズーム減速系から回転力が伝達されると、この回転前
進筒202と光軸方向に一体である第1直進筒203が
固定筒201に対して直進し、さらに第2直進筒205
が第1直進筒203に対して直進する。したがって結
局、第2直進筒205はカメラボディに対して直進する
こととなる。
【0219】そして、この鏡筒構成の最終段である第2
直進筒205は、第1レンズ群213を保持する1群レ
ンズ保持枠211と、第2レンズ群214を含む(後述
の)フォーカス部と、レンズバリアユニット212を一
体に保持している。なお、レンズバリアユニット212
は、各鏡筒が完全に収納されたとき、図示しない機構に
より駆動されて第1レンズ群213の前をカバーし、そ
の表面を保護するものである。
【0220】ここで、フォーカス部の構成について説明
する。フォーカス部は、2群レンズ保持枠支持部材20
6と、この2群レンズ保持枠支持部材206に支持され
るとともに第2レンズ群214を直接保持する2群レン
ズ保持枠208とからなり、これらが合わさってフォー
カシング用の機構として働く。2群レンズ保持枠支持部
材206は、前記直進筒205に固定支持されるフラン
ジ部206bと、内面が円筒形であってその内面にヘリ
コイド溝206cが施された筒部206aとを有する。
【0221】また、その筒部206aには、回転自在に
設けられ、フォーカスユニット210から回転力を伝達
され、2群レンズ保持枠208に回転力を伝達するギア
207が取り付けられている。さらに、フランジ部20
6bには、シャッターユニット209が取り付けられて
いる。また、2群レンズ保持枠208は、外面が円筒形
であって、その外面には、前記2群レンズ保持枠支持部
材206の筒部206a内面のヘリコイド溝201aと
係合するヘリコイド突条208aと、前記ギア207と
噛み合うギア208bが形成されている。
【0222】次に、このように構成されるフォーカス部
の動作について説明する。前記フォーカスユニット21
0が駆動されると前記ギア207に回転力が伝達され
る。このギア207が回転すると、フォーカシングを行
うレンズである第2レンズ群214を保持する2群レン
ズ玉枠208は、その外面に施されたギア208bが駆
動されて回転し、ヘリコイド溝206cとヘリコイド突
条208aが噛み合っているので、前記第2直進筒20
5に対して回転しながら光軸方向に移動する。
【0223】以上説明したように、図82に示す構成の
ズーム鏡胴では、第2レンズ群214を光軸方向に移動
させることにより、フォーカシングが行われる。なお、
この構成では、1群レンズ保持枠211と2群レンズ保
持枠支持部材206をともに第2直進筒205に固定し
ているので、フォーカスモータ210を回転させない限
り、第1レンズ群213と第2レンズ群214は、ズー
ミング時にその間隔を一定に保ったまま移動する。すな
わち、この場合、両者が描くズーム曲線は平行となる。
ところが、第1レンズ群213と第2レンズ群214そ
れぞれに本来求められるズーム曲線は平行でないため、
本実施形態では、上記したフォーカシング用の機構を用
いて、その差分を補正するようにしている。
【0224】図84は、図82に示す構成のように、2
つのレンズ群を有するズーム鏡胴における、第1レンズ
群(I)と第2レンズ群(II)の配置(同図(a)参
照)と、これらそれぞれに本来求められるズーム曲線
(同図(b)参照)を模式的に示す図である。この図か
ら判るように、短焦点距離設定状態(以下、ワイド状態
という。記号:W)から長焦点距離設定状態(以下、テ
レ状態という。記号:T)に向かってズーミングを行う
とき、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)はとも
に前方へ繰り出されなければならないが、その時これら
が描くべき、すなわち、これらに本来求められるズーム
曲線Z1,Z2は互いに平行ではない。
【0225】そのため従来は、ズーミングのために第1
レンズ群(I)、第2レンズ群(II)を独立に支持する
ようにして、それぞれを別のズーム曲線に沿ってズーム
移動させるために、別個のレンズ駆動機構が設けられて
いる。また、ズーミングの外にフォーカシングを行うた
め、どちらかのレンズ群をそれに対応するズーム曲線Z
1またはZ2から所定量移動させるレンズ駆動機構が、
さらに1つ必要である。したがって、従来の2群構成の
ズーム鏡胴では、合計2+1=3個のレンズ駆動機構が
設けられている。
【0226】これに対して、上述したように図82に示
す構成では、第1レンズ群213と第2レンズ群214
を共に第2直進筒205で一体的に保持することによ
り、まず両者の間隔を一定に保ったまま、いずれかのズ
ーム曲線に沿うようにズーミングを行い、そのとき本来
のズーム曲線からずれてしまう方のレンズ群を、ずれた
量だけフォーカシング用の機構を用いて補正するように
している。したがってこの場合、必要なレンズ駆動機構
の数は合計(2−1)+1=2個で済む。
【0227】すなわち、図85に示すように、第1レン
ズ群(I)213を本来求められるズーム曲線Z1に沿
って、また第2レンズ群(II)214を、曲線Z1を平
行移動した曲線Z2’に沿って移動させる。この場合、
曲線Z2’は、第2レンズ群(II)214に本来求めら
れるズーム曲線Z2からは外れている。そのため、第2
レンズ群(II)214をこの軌跡Z2’と本来のズーム
曲線Z2の差分だけフォーカシング用の機構を用いて移
動させれば、上記した構成で、第1レンズ群(I)21
3と第2レンズ群(II)214共に求められるズーム移
動を行わせることができる。なお、撮影に当たってはズ
ーミングに加えてフォーカシングを行う必要があるが、
このフォーカシングは、同じフォーカシング用の機構で
第2レンズ群(II)214をさらに移動させることによ
り達成される。
【0228】また、構成について詳細に説明することは
しないが、同じく第1,第2のレンズ群を1つの直進筒
で保持する構成において、第2レンズ群214ではなく
第1レンズ群213にフォーカシング用の機構を取り付
けても、同様に、従来より1個少ないレンズ駆動機構で
ズーミング及びフォーカシングを行うことができる。図
86は、その構成において、ズーミング時に第1レンズ
群(I)と第2レンズ群(II)が描くべきズーム曲線Z
1,Z2と、フォーカシング用の機構による補正を行わ
なかった場合に第1レンズ群(I)が描く曲線Z1’を
併せて示している。
【0229】この構成の場合、ズーミング時には、第2
レンズ群(II)を本来求められるズーム曲線Z2に沿っ
て、また第1レンズ群(I)を、曲線Z2を平行移動し
た曲線Z1’に沿って移動させる。この場合、曲線Z
1’は、第1レンズ群(I)に本来求められるズーム曲
線Z1からは外れている。そのため、第1レンズ群
(I)をこの軌跡Z1’と本来のズーム曲線Z1の差分
だけフォーカシング用の機構を用いて移動させれば、上
記した構成で、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(I
I)共に求められるズーム移動を行わせることができ
る。なお、図85に示した場合と同じように、撮影に当
たってはズーミングに加えてフォーカシングを行う必要
があるが、このフォーカシングは、同じフォーカシング
用の機構で第1レンズ群(I)をさらに移動させること
により達成される。
【0230】次に、本発明に係るカメラにおいて、4つ
のレンズ群を有し、4段(固定筒1段+繰り出される鏡
筒3段)で構成されるズームレンズ鏡胴のズーミング及
びフォーカシングを行う機構について、前に説明した図
47及び図48を用いて説明する。
【0231】この構成のズーム鏡胴は、図82に示した
ズーム鏡胴よりも1段多い4段構成となっているが、各
鏡筒(固定筒、回転前進筒及び直進筒)の構成及びその
動作は、図82に示したものと同様である。すなわち、
第1回転前進筒65に外部のズーム減速系から回転力が
伝達されると、この第1回転前進筒65と鏡胴の中心軸
方向に一体である第1直進筒66が、固定筒64に対し
て直進する。
【0232】このとき、第1回転前進筒65と第1直進
筒66が鏡胴の中心軸周りに互いに回転するので、それ
ぞれに施された不図示のテーパーカムとカム孔、及び第
2回転前進筒67に固着されたピンからなるカム構造に
より、第2回転前進筒67が第1直進筒66に対して鏡
胴の中心軸周りに回転しながら移動する。そして同時
に、第2直進筒68は、それに設けられた直進リブがガ
イドされることにより、鏡胴の中心軸方向には第2回転
前進筒67と一体となって、第1直進筒66に対して直
進する。
【0233】そうすると、第2回転前進筒67と第2直
進筒68が鏡胴の中心軸周りに互いに回転するので、そ
れぞれに施された不図示のテーパーカムと第3直進筒6
9に固着されたピンとからなるカム構造により、第3直
進筒69は、第2直進筒68に対して鏡胴の中心軸方向
に直進する。
【0234】図47及び図48のように構成されるズー
ム鏡胴において、第1レンズ群61aは第3直進筒69
に一体保持され、また、第2レンズ群62aを含むフォ
ーカス部と第3レンズ群62bを保持する2−3群レン
ズブロックは、第2直進筒68に一体保持されている。
そのため、フォーカス部を動作させない限り、第2レン
ズ群62aと第3レンズ群62bは、その間隔を一定に
保ったまま光軸AX,AX1方向に移動する。さらに、
第4レンズ群63aは、これを保持する4群レンズブロ
ック63の4群移動用カムフォロワー付きアームの63
cに立設されたピン(カムフォロワー)を含むカム構造
により、第2直進筒68に対して鏡胴の中心軸方向に直
進する。これにより、第1〜第4レンズ群61a,62
a,62b,63aは、それぞれ光軸AX,AX1方向
に直進する。
【0235】なお、この構成のズーム鏡胴においても、
各移動要素を保持あるいは駆動する部材には3点吊り構
成を採用している。すなわち、第1、第2直進筒66,
68のそれぞれに設けられた直進リブと、それらに対応
する直進溝64a,66a、及び第2回転前進筒67、
第3直進筒69、4群移動用カムフォロワー付きアーム
63cのそれぞれに固定されたピンと、それらに対応す
るテーパーカムとカム孔は、それぞれ対応する鏡筒の全
周を3分割する形で3個ずつ設けている。
【0236】また、このズーム鏡胴内には、撮影光学系
に加えて、光軸をAX2とするファインダー光学系も配
置している。そのため、鏡胴の中心軸AX2と、撮影光
学系、ファインダー光学系の光軸AX1,AX2は、互
いに平行ではあるが重なっていない。しかし、ズーミン
グ時において、これらの光軸AX1,AX2の相対位置
関係はそのまま保たれる。
【0237】次に、各鏡筒に保持される種々の部材につ
いて具体的に説明する。繰り出し構成の最終段である第
3直進筒69には、第1レンズ群61aを保持する1群
レンズ保持枠61bと、レンズバリアユニット70が一
体に保持されている。なお、レンズバリアユニット70
は、各鏡筒が完全に収納されたとき、図示しない機構に
より駆動されて第1レンズ群61aの前をカバーし、そ
の表面を保護するものである。
【0238】繰り出し構成の2段目である第2直進筒2
26には、上述したように、2−3群レンズブロック6
2が一体に保持されており、その中に第2レンズ群62
aを含むフォーカス部、第3レンズ群62b、シャッタ
ーユニット62f、跳ね上げ可動式の全反射ミラー6
2、及び全反射ミラー62gが設けられている。なお、
フォーカス部は、この2−3群レンズブロック62に光
軸AX方向に回転前進可能に保持されている第2レンズ
群62aと、これに取り付けられたギア62iをギア6
2hを介して回転駆動するフォーカスユニット62cと
からなり、これらが合わさってフォーカシング用の機構
として働く。
【0239】また上述したように、第4レンズ群63a
を保持する4群レンズ保持枠63bは、4群移動用カム
フォロワー付きアーム63cに立設されたピン(カムフ
ォロワー)を含むカム構造により、第2直進筒68に対
して鏡胴の中心軸方向に直進する。したがって以上の構
成により、各鏡筒に形成されるテーパー溝とカム孔の角
度関係を適宜設定すれば、第1〜第4レンズ群61a,
62a,62b,63aをそれぞれ所定のズーム曲線に
沿ってズーム移動させることができる。但し、上記した
フォーカシング用の機構を動作させない限り、第2レン
ズ群62aと第3レンズ群62bは、その間隔を一定に
保ったまま一体に移動する。
【0240】図87は、この構成のように4つのレンズ
群を有するズーム鏡胴における、第1レンズ群(I)、
第2レンズ群(II)、第3レンズ群(III)及び第4レ
ンズ群(IV)の配置(同図(a)参照)と、これらそれ
ぞれに求められるズーム曲線(同図(b)参照)を模式
的に示す図である。この図から判るように、ワイド状態
(記号:W)からテレ状態(記号:T)に向かってズー
ミングを行うとき、これらのレンズ群は全て前方へ繰り
出されなければならないが、その時これらが描くべき光
軸方向の軌跡、すなわちそれぞれのズーム曲線W1,W
2,W3及びW4は互いに平行でない。
【0241】そのため従来は、例えば図33に示す構成
のように第1〜第4レンズ群を独立に支持するようにし
て、それぞれをズーム移動させるために別個のレンズ駆
動機構が設けられている。また、ズーミングの外にフォ
ーカシングを行うため、これらのレンズ群のいずれか1
つをそれに対応するズーム曲線から所定量移動させるレ
ンズ駆動機構が、さらに1つ必要である。したがって、
従来の4群構成のズーム鏡胴では、合計4+1=5個の
レンズ駆動機構が設けられている。
【0242】これに対して、上述したように図47に示
す構成では、第2レンズ群62aと第3レンズ群62b
を共に第2直進筒68に固定保持された2−3群レンズ
ブロックで一体的に保持することにより、まず両者の間
隔を一定に保ったままいずれかのズーム曲線に沿ってズ
ーミングを行い、そのとき本来のズーム曲線からずれて
しまう方のレンズ群を、ずれた量だけフォーカス調整用
の機構を用いて補正するようにしている。したがってこ
の場合、必要なレンズ駆動機構の数は合計(4−1)+
1=4個で済む。
【0243】すなわち、図88に示すように、第1、第
3、第4レンズ群(I)、(III)、(IV)を、まずそ
れらに本来求められるズーム曲線W1,W3,W4に沿
って、また、第2レンズ群(II)を、第3レンズ群(II
I)のズーム曲線W3を平行移動した曲線W2’に沿っ
て移動させる。そうすると、第2レンズ群(II)62a
は、W3に平行な軌跡W2’を描く。そのため、第2レ
ンズ群(II)239をこの軌跡W2’と本来のズーム曲
線W2の差分だけフォーカス調整用の機構を用いて移動
させれば、結局、上記した構成で、第1〜第4レンズ群
(I〜IV)238〜241にズーミングに必要な動作を
行わせることができる。なお、撮影に当たってはズーミ
ングに加えてフォーカス調整を行う必要があるが、この
フォーカス調整は、同じフォーカス調整用の機構で第2
レンズ群(II)をさらに移動させることにより達成され
る。
【0244】また、構成について詳細に説明することは
しないが、同じく第1〜第4レンズ群(I)〜(IV)を
有する構成において、第2レンズ群(II)を含むフォー
カス調整部を、第3レンズ群(III)ではなく第4レン
ズ群(IV)と一体に保持し、かつ第4レンズ群(IV)の
ズーム曲線W4に沿って移動させるようにしても、同様
に、従来より1個少ないレンズ駆動機構でズーミング及
びフォーカシングを行うことができる。
【0245】この場合、図88に示す場合に比べると、
第2レンズ群(II)と第4レンズ群(IV)の間に第3レ
ンズ群(III)を挟み込む形となるため各レンズ群の保
持構成は複雑になるが、第2レンズ群(II)と第4レン
ズ群(IV)に求められるズーム曲線W2とW4に大きい
差がない場合、ズーミング時にフォーカシング用の機構
を用いて第2レンズ群(II)を駆動する補正量が少なく
て済み、この機構においてズーミングに必要な調整しろ
が小さくなるので、鏡胴の内部構成をコンパクト化でき
るという利点がある。
【0246】図89は、その構成によるズーミング時に
おける第1〜第4レンズ群(I〜IV)の本来のズーム曲
線W1〜W4と、フォーカシング用の機構による補正を
行わなかった場合の第2レンズ群(II)の軌跡W2”
と、を併せて示している。この構成の場合、ズーミング
時には、第2レンズ群(II)と第4レンズ群(IV)を一
体的に保持したまま、まず第4レンズ群(IV)のズーム
曲線W4に沿って移動させ、このW4に平行な軌跡W
2”と本来のズーム曲線W2の差分だけ、フォーカシン
グ用の機構で第2レンズ群(II)の移動量を補正する。
なお、フォーカシングについては、同じフォーカシング
用の機構で第2レンズ群(II)をさらに移動させればよ
い。
【0247】上記いずれの構成においても、まず2つの
レンズ群を一体的に移動させ、その後1つのレンズ群に
ついて本来のズーム曲線との差分を補正するズーミング
の方法を説明したが、一体的移動と差分の補正の順序は
これに限られるものではない。例えば、設定しようとす
るズーム値が判っているときには、補正すべき量があら
かじめ決まるため、最初に一方のレンズ群についてフォ
ーカシング用機構でこの補正を行い、その後両方のレン
ズ群を一体的に移動させることができる。
【0248】《撮影光学系およびファインダー光学系の
レンズ保持》次に、撮影光学系とファインダー光学系を
ともに備えた鏡胴の構成について説明する。図33に示
した鏡胴では、撮影光学系としての第1〜第4レンズ群
41a,42a,43a,44aを独立に移動可能に支
持し、その途中に設けられた跳ね上げ式の全反射ミラー
により光束をファインダー光学系に導くよう切り替える
ことができる構成としている。
【0249】また、図47に示した鏡胴は、撮影光学系
のうち、第2、第3レンズ群62a,62bをともに2
−3群レンズブロックで保持し、第1、第4レンズ群を
それぞれ独立に支持しているが、ファインダー光学系へ
は、撮影光学系の途中に設けられた跳ね上げ式の全反射
ミラーにより光束を切り替えて導く構成としている。
【0250】図33、図47のいずれに示す構成の場合
も、撮影光学系とファインダー光学系は、ともに、第
1、第2レンズ群41a,42a(図33の場合)また
は61a,62a(図47の場合)を通過した光束を利
用するため、撮影光学系とファインダー光学径の間にパ
ララックスは生じない。また、この鏡胴は繰り出すこと
ができるとともにズーミング及びフォーカシングを行う
機構を備えており、撮影光学系とファインダー光学系は
ともにこの機構により駆動されるよう構成している。
【0251】また、図33、図47のいずれに示す構成
の場合も、撮影光学系の光軸とファインダー光学系の光
軸の一部は、ともに鏡胴の中心軸に平行となるように配
置されている。これにより、ファインダー光学系の中で
撮影光学系とファインダー光学系が占める空間が小さく
なり、その結果、鏡胴自体を小型化することができる。
【0252】前述のように、ファインダー光学系のズー
ミングは、第2ファインダーブロック56または71
(図33、47)に設けられたファインダー系後群ブロ
ックの光軸AX2に沿う移動によって行われる。このフ
ァインダー系後群ブロックに含まれるレンズの中には、
撮影光学系の第4レンズ群44aまたは63aに含まれ
るレンズと全く同じ動きをするものもある。このような
レンズは、同一部材によって保持することができる。
【0253】撮影光学系のレンズとファインダー光学系
のレンズを一体的に保持する保持部材301の斜視図お
よび正面図を、図90、91にそれぞれ示す。これらの
図において、302は撮影光学系のレンズ、303はフ
ァインダー光学系のレンズであり、301a、301b
および301cは保持部材301のアームである。鏡筒
304の内壁には撮影光学系の光軸AX1に平行な3つ
の溝(不図示)が形成されており、アーム301a、3
01b、301cの先端がこれらの溝と係合する。保持
部材301はズーミングの駆動力を与えられて光軸AX
1に沿って前後に移動する。また、沈胴時にはカメラボ
ディ側に移動する。
【0254】このように、ファインダー光学系のレンズ
と撮影光学系のレンズを共通の保持部材によって一体的
に保持する構造とすると、部品点数が少なくなって鏡胴
の内部構成が簡単になる。また、ファインダー光学系の
レンズ位置と撮影光学系のレンズ位置を個別に設定する
必要がなくなって、ズーミング等におけるレンズ位置設
定の制御が容易になるとともに、両光学系のレンズ位置
設定に誤差が生じることもない。なお、保持部材301
の構造は図示したものに限られるものではなく、鏡筒に
形成する溝の位置や、両光学系のレンズの相対位置に応
じて設定すべきものである。
【0255】また、両光学系のレンズ以外の光学素子を
保持部材301によって保持してもよい。例えば、図3
3における撮影光学系の光軸AX1上の全反射ミラー4
5aおよびファインダー光学系の全反射ミラー55a
は、相対位置を一定に保つ必要がある光学素子であり、
共通の保持部材に保持して光軸方向の移動を一致させる
ことが望ましい。
【0256】《手ぶれ補正ユニットおよびフォーカスユ
ニットの配置》図53〜55においては手ぶれ補正ユニ
ットをレンズ鏡胴の下部に配置したが、その配置位置は
鏡胴下部に限られるものではない。また、2つのアクチ
ュエータ122、124をそれぞれ水平方向と垂直方向
に沿って配置したが、アクチュエータの向きも水平方向
と垂直方向とに限られるものではない。図92に手ぶれ
補正ユニットを鏡胴内の上部に配設したときの斜視図を
示す。互いに直交する2つのアクチュエータ122a、
124aが、手ぶれ補正光学系CLの上部に斜めに設け
られている。このようにアクチュエータを斜めに配置し
たときは、水平方向の手ぶれに対して両方のアクチュエ
ータを駆動し、垂直方向の手ぶれに対しても両方のアク
チュエータを駆動することになる。
【0257】このような手ぶれ補正ユニットの配置を、
図28に示した円筒形のレンズ鏡胴32aと組み合わせ
たときの正面断面を、図93に模式的に示す。BAXは
鏡胴32aの中心軸を示しており、撮影光学系の光軸A
Xは鏡胴中心軸BAXから下方にずれている。また、ア
クチュエータ122a、124aはファインダー光学系
の前方に位置している。偏心鏡胴では、鏡胴内部の一方
(図の上部)に大きな空間ができて、ここにアクチュエ
ータを容易に配設することができる。またこの空間と反
対側(図の下部)では、鏡胴内面と撮影光学系の光束と
の間隔が狭くなる。
【0258】図94は、円筒形の鏡胴32aに代えて、
断面が楕円形のレンズ鏡胴32dを用いたときの正面断
面図である。楕円の長径を垂直方向に向け、撮影光学系
の光軸AXを鏡胴32dの中心軸BAXの下方にずらし
た配置としている。撮影光学系の光束と鏡胴内面との間
隔は、上下方向については円筒形の鏡胴32aと同じで
あるが、横方向は楕円の短径方向であるから、鏡胴32
aの場合よりも小さくなっている。図93を図94と比
較して明らかなように、楕円形の鏡胴32dを用いる
と、鏡胴全体の大きさを小さくすることができる。レン
ズ鏡胴32dは、回転させつつ前後に移動させることが
できないため、直進動作のみによって繰り出しを行う構
成とする。
【0259】なお、図92〜図94には示さないが、フ
ォーカシング用のアクチュエータ126(図54、5
5)も手ぶれ補正用ユニットとともに、鏡胴32a、3
2dの上部すなわちファインダー光学系の前方に設けら
れている。
【0260】《回転式レンズバリアユニット》図47に
示したレンズ鏡胴の構成を一部変えた例を図95に示
す。図95における鏡筒やレンズ群の構成は、図47に
示したものと同一であり、重複する説明は省略する。図
47のレンズバリアユニット70はレンズバリアが退避
位置から直進して第1レンズ群の前面を覆う方式である
が、図95ではレンズバリアユニット305を回転式に
している。レンズバリアユニット305は、レンズバリ
ア305aとバリアアーム305bより成る。バリアア
ーム305bは2−3群レンズブロック62に設けられ
たピンによって端部を支えられており、この支点を中心
として上下方向に回転可能になっている。また、この端
部はクラッチ機構を有する不図示の伝達機構を介してフ
ォーカスユニット62cに接続されており、バリアアー
ム305bはフォーカスユニット62cから回動力を与
えられる。
【0261】図95では、レンズバリア305は第1レ
ンズ群61aの上方でミラー62gの前方の退避位置に
あり、撮影可能な状態である。この状態から、バリアア
ーム305bが下方に回転すると、レンズバリア305
aは第1レンズ群61aの前方に移動して第1レンズ群
61aを覆い、これを保護する。
【0262】35は前述のマクロフラッシュ部である。
このようにレンズ鏡胴の前端部にマクロフラッシュ部3
5を配設すると、照射光がレンズ鏡胴に遮られることが
ない。また、マクロフラッシュ部35は撮影系光軸AX
の近くに設けられているため、照射光と光軸AXのずれ
が少なく、マクロ撮影においても撮影領域の中央を照明
することができる。ここでは、マクロフラッシュ部35
はマクロ撮影のためのものであるからその発光量は小さ
く設定されているが、最大発光量を大きくすれば、一般
のフラッシュ撮影にも使用することができる。その場
合、図25や図80に示したフラッシュ部34を用いる
必要がなくなり、カメラを小型化することができる。な
お、マクロフラッシュ部35の照射角は前述のズームフ
ラッシュ制御部4によって、光学系の焦点距離に対応し
て設定される。
【0263】《跳ね上げ式ミラーのストップ機構》撮影
光学系とファインダー光学系との光路切り替えに跳ね上
げ可動式の全反射ミラーを用いるときのミラーストップ
機構について、図96を参照して説明する。図96は可
動式ミラーストップ機構の斜視図である。同図におい
て、AM1は前述の全反射ミラー、62eはミラー跳ね
上げ機構、306はミラーストッパーである。ミラーA
M1は上端部をミラー跳ね上げ機構62eに支持されて
おり、この支持点を中心として上下方向に回転可能にな
っている。ミラー跳ね上げ機構62eはばねを内蔵して
おり、その力によって常時ミラーAM1を下方に回転す
る方向に付勢している。ミラー跳ね上げ機構62eは、
フィルム露光時にばねの付勢力に抗してミラーAM1を
上方に回転させて撮影光学系の光路から退避させる。
【0264】ミラーストッパー306は水平方向に延び
るストップバー307と、ストップバー307から下方
に向かうアーム307aおよび斜め上方に向かうアーム
307b、307cより成る。ストップバー307およ
びアーム307a、307b、307cは撮影光学系の
光路を遮らない位置および形状に設定されている。ばね
によって下方に付勢されたミラーAM1は、背面下部が
ストップバー307に当接することで、撮影光学系の光
路上の所定位置に所定の角度で留まる。
【0265】308および309は2重構造のレンズ鏡
胴の内筒および外筒に形成された溝である。これらの内
筒および外筒は、例えば図33に示した直進筒51およ
び回転前進筒50である。内筒は撮影光学系の光軸AX
に沿って前後に直進し、外筒は回転しつつ内筒とともに
撮影光学系の光軸AXに沿って前後に移動する。外筒の
回転はテレ−ワイドのズーム操作に連動しており、ま
た、非使用時にレンズ鏡胴をカメラボディに沈胴させる
動作にも連動している。
【0266】溝308は光軸AXに平行な直線状に形成
され、溝309は光軸AXに垂直な面内に位置する部位
309aと光軸AXに斜交する面内に位置する部位30
9bより成る。アーム307aの先端は内筒の溝308
を貫通して外筒の溝309に係合している。アーム30
7aは、左右方向すなわち撮影光学系光軸AXに垂直な
方向の動きを内筒の溝308によって規制され、前後方
向の動きを外筒の溝309によって規制されており、外
筒の回転に応じて前後に移動する。溝309aの先端は
ズーム操作のテレ端に対応し、折れ曲がり部はズーム操
作のワイド端に対応するように形成されている。また、
溝309bの先端は沈胴時の外筒の停止位置に対応して
いる。したがって、沈胴−ワイド−テレの外筒の回転に
応じて溝308の溝309との交差位置が変化し、これ
に応じてアーム307aの位置すなわちミラーストッパ
ー306の位置も前後に変化する。
【0267】図示しないが、内筒および外筒のアーム3
07b、307cの先端に対応する部位にも溝308、
309と同様の溝が形成されており、ミラーストッパー
306は3点で支持されている。なお、鏡胴内でミラー
ストッパー306がぐらつくことなく確実に保持される
限り、アームはいずれか1つあればよい。
【0268】図96の(a)は、ズーミングをテレ端に
設定した状態を示しており、アーム307aは溝308
の前端に位置している。このとき、ストップバー307
に背面を支持されたミラーAM1は、撮影光学系光軸A
Xに対して45゜傾いている。撮影光学系の光は上方に
反射されて図外のファインダー光学系に導かれる。ミラ
ー跳ね上げ機構62eがミラーAM1を跳ね上げると、
撮影光学系の光はミラーAM1に遮られることなく直進
し、図外のフィルムへと導かれる。
【0269】この状態で外筒を回転しても、溝309の
折れ曲がり部がアーム307aの先端に位置するまで、
すなわちズーミングがワイド端に設定されるまでは、ミ
ラーストッパー306は移動しない。すなわち、ミラー
ストッパー306はテレ−ワイド間のズーム操作におい
ては一定位置に保たれ、ミラーAM1の傾きも一定に保
たれる。外筒をさらに回転させると、アーム307aは
溝309bに導かれて、後方に移動する。図96(b)
は、レンズ鏡胴が沈胴し、アーム307aが溝308の
後端まで移動した状態を示している。このときミラーA
M1は、ばねの付勢力によってさらに下方に回転し、撮
影光学系の光軸AXと略垂直になっている。
【0270】外筒の回転によって変化する撮影光学系の
レンズの位置関係を、ミラーAM1を含めて、図97に
例示する。(a)はテレ端、(b)はワイド端にズーミ
ングが設定された状態を表している。各レンズおよびミ
ラーAM1は、テレ端ではワイド端よりも前方に位置し
ている。ただし、ミラーAM1の傾きに変化はない。
(c)は沈胴時を表しており、レンズ相互間の間隔が狭
くなっている。また、ミラーAM1は光軸AXに略垂直
になっており、ミラーAM1の直前にあるレンズとミラ
ーAM1の間隔L0も、テレやワイドのときの間隔L
T、LWと比べて狭くなっている。このように、沈胴時
にミラーAM1の傾きを大きくすることにより、撮影光
学系の全長を短くすることができ、カメラ全体の大きさ
を小さくすることが可能になる。
【0271】《固定鏡胴への操作部材の配置》操作部材
の配置について説明する。図98に円筒状偏心鏡胴を有
するカメラの異なる2方向からの外観を示す。カメラボ
ディ30の前面には鏡胴311が固定設置されており、
この固定鏡胴311の内側に前後に可動の繰出鏡胴31
2が装着されている。固定鏡胴311の前部には、使用
者の手動操作によって鏡胴311の円周方向に回転する
ズームリング313が設けられている。このズームリン
グ313は前述のスイッチSZTおよびSZWに接続さ
れており、ズームリング313の回転の方向に応じてス
イッチSZTまたはSZWが閉成されて、繰出鏡胴31
2が前または後ろに動かされズーミングが行われる。
【0272】固定鏡胴311の一側面には、測光ロック
ボタン314が設けられている。この測光ロックボタン
314が押されている間は測光を行わず、測光ロックボ
タン314を操作する直前に測光した結果によって露出
制御がなされる。固定鏡胴311の他方の面には、鏡胴
311の中心軸に関して測光ロックボタン314と対称
な位置に、手ぶれ補正ボタン315が設けられている。
手ぶれ補正ボタン315が押されている間は、前述の手
ぶれセンサー12やアクチュエータ122、124から
成る手ぶれ補正機構が作動して、カメラの上下方向およ
び左右方向のぶれが補正される。
【0273】このカメラでは、使用者は右手でホールデ
ィンググリップ316およびボディ30を握り、左手で
固定鏡胴311を支えることになる。このとき、左手の
親指と人差し指でズームリング313を回転させると自
然な保持姿勢でズーミングを行うことができる。また、
左手親指で測光ロックボタン314を操作し、左手中指
または人差し指で手ぶれ補正ボタン315を操作するこ
とが可能であり、測光ロックと手ぶれ補正を同時に行う
ことができる。
【0274】図99に頭出鏡胴タイプのカメラの外観を
示す。カメラボディ30に固定鏡胴311aが固定され
ており、固定鏡胴311aの内側に繰出鏡胴312aが
装着されている。このカメラは鏡胴を回転させることが
できないため、直進動作のみによって繰出鏡胴312a
の移動を行う。また、図98に示した回転式のズームリ
ング313を設けることができないため、ズームリング
の代わりに固定鏡胴311aの側面に、上下方向に細長
い形状のズームスイッチ317が設けられている。ズー
ムスイッチ317の上下方向中央部には繰出鏡胴312
aの移動方向に平行な支軸(不図示)が設けられてお
り、ズームスイッチ317はこの支軸を中心にして回動
可能になっている。
【0275】ズームスイッチ317は、左手で固定鏡胴
311aを持ったとき親指に沿う位置にあり、使用者は
親指先端部でスイッチ上部317aを押し込み、基部に
近い親指腹部でスイッチ下部317bを押し込むことが
できる。上部317aを押し込むとスイッチSZTが閉
成し、下部317bを押し込むとスイッチSZWが閉成
する。これにより、ズーミングが行われる。図示しない
が、ズームスイッチ317と反対側の固定鏡胴311a
外面には、図98(b)に示した手ぶれ補正ボタン31
5が設けられており、ズーミング操作と手ぶれ補正操作
を同時に行うことができる。
【0276】このように操作部材を固定鏡胴に配設し、
操作方向や配設位置が繰出鏡胴の移動方向に垂直な方向
になるように設定すると、カメラのホールディングが確
実にできるとともに操作が容易になる。なお、ここで
は、測光ロック、手ぶれ補正、ズーミングの操作部材に
ついてのみ例示したが、他の操作部材も同様にして固定
鏡胴に配設することができる。また、スライド式の操作
部材を設ける場合、そのスライド方向が固定鏡胴の中心
軸に対して垂直方向になるように設定するのが好まし
い。
【0277】《フラッシュ撮影》撮影光学系とファイン
ダー光学系とで光路を切り替える構成のカメラのフラッ
シュ撮影について詳しく説明する。図100はプリ発光
を行って発光量を調節する場合の処理の流れを示すフロ
ーチャートである。S1ON信号によって処理が開始さ
れ、まず、被写体に対して焦点調節を行い(ステップS
100)、このときの焦点状態検出素子SFまたはエリ
アセンサーSAの検出結果を用いて被写体までの距離を
算出する(S105)。次いで、測光素子SEの検出結
果に基づいてシャッター速度と絞り値を設定し(S11
0)、さらにその測光結果からフラッシュの発光が必要
であるか否かを判定する(S115)。被写体が十分に
明るく発光が必要でないと判定したとき(S120)に
は、ステップS160に進む。
【0278】発光が必要と判定したときには、フラッシ
ュ部34の発光量を撮影時の発光量の1/10程度に設
定してプリ発光を行う(S125)。このとき、S10
5で算出した被写体までの距離に応じて発光量を加減す
るようにしてもよい。被写体に照射し反射された光を調
光素子SLで検出し(S130)、検出した光量を記憶
する(S135)。そして、その光量とその時設定して
いる絞り値とから、被写体を最適な明るさに照明するた
めの発光量を算出する(S140)。
【0279】このとき、被写体が所定距離よりも近いと
きには露出が僅かにアンダーになるように、被写体がも
う1つの所定距離よりも遠いときには露出が僅かにオー
バーになるように、被写体距離を考慮して最適発光量を
設定するようにしてもよい。一般に、プリ発光によって
最適発光量を算出する場合、近距離の被写体は露出オー
バーに、遠距離の被写体は露出アンダーになりがちだか
らである。また、例えば鏡のように、反射率の高い物体
が撮影範囲内に存在するときには、プリ発光で検出した
反射光量が異常に多くなることがある。この場合、調光
素子SLの検出値が異常であることを被写体の距離から
判断することができる。このようなときは、最適発光量
を被写体までの距離に基づいて設定してもよい。
【0280】次いで、S125でのプリ発光後に絞り値
が変えられたか否かを判定する(S145)。絞り値が
変更されているときには、S135で記憶した調光値を
読み出し(S150)、発光量を再計算する(S15
5)。絞り値が変えられていないとき、S145におい
て絞り値を変更する必要があるか否かの判定を行っても
よい。絞り値が大きく(すなわち絞りの径が小さく)設
定されており、最大量を発光しても被写体が十分な明る
さにならないときには、記憶している調光値を読み出し
て(S150)、絞り値を変えるとともに発光量を再計
算する(S155)。これでフラッシュ部34の発光準
備が完了する。
【0281】露光開始を指示するS2ON信号を受ける
と(S160)、ミラーをはね上げて撮影光学系の光路
から退避させ(S165)、シャッターを開く(S17
0)。これによりフィルムの露光が開始される。S11
5で発光が必要であると判定していたときには(S17
5)、S140またはS155で算出した最適量をフラ
ッシュ部34から発光して被写体を照射する(S18
0)。その後シャッターを閉じる(S185)。これ
で、1回の撮影が終了するが、連続フラッシュ撮影およ
び多重露光を行うために以下の処理を行う。
【0282】使用者があらかじめ設定した回数の撮影を
行ったか否かを判定し(S190)、所定回数撮影済み
のときには、ミラーを復帰させ(S220)、フィルム
を1コマ送って(S225)撮影を終了する。所定回数
の撮影が終了していないときにはステップS200に進
む。通常の場合のように多重露光を行わず1コマのみを
撮影するときには、S200以降の処理は行われない。
連続フラッシュ撮影においては、発光量を一定にしてお
く方法と、変化させる方法とを選択することができる。
発光量を変化させるように設定されているときには(S
200)、次の撮影で被写体の明るさが少し(例えば1
/3EV値)変化するように、発光量を再計算する(S
205)。
【0283】次いで、多重露光を行うように設定されて
いるか否かを判定し(S210)、多重露光するときに
は直接S170に、多重露光しないときにはフィルムを
1コマ送って(S215)、その後S170に戻る。以
下、S190で所定回数の撮影が終わったと判定される
まで、S170以降の処理が反復される。
【0284】図101は被写体までの距離に応じて発光
量を調節する場合の処理の流れを示すフローチャートで
ある。S1ON信号によって処理を開始し、被写体に対
して焦点調節を行い(ステップS300)、このときの
焦点状態検出素子SFまたはエリアセンサーSAの検出
結果を用いて被写体までの距離を算出する(S30
5)。次いで、測光素子SEの検出結果に基づいてシャ
ッター速度と絞り値を設定し(S310)、その測光結
果からフラッシュの発光が必要であるか否かを判定する
(S315)。発光が必要でないと判定したとき(S3
20)には、ステップS360に進む。
【0285】発光が必要であると判定したときには、S
305で算出した被写体までの距離に応じてフラッシュ
部34の発光量を設定し(S325)、絞り値も発光量
に合うように設定する(S330)。被写体が近いとき
には発光量を少なく絞り値を大きく設定し、被写体が遠
いときには発光量を多く絞り値を小さく設定する。次い
で、S360に進む。
【0286】露光開始を指示するS2ON信号を受ける
と(S360)、ミラーをはね上げて撮影光学系の光路
から退避させ(S365)、シャッターを開く(S37
0)。これによりフィルムの露光が開始される。発光が
必要であると判定していたときには(S375)、絞り
がS330で設定した値に開いた状態で、S325で設
定した量をフラッシュ部34から発光する(S38
0)。その後シャッターを閉じる(S385)。
【0287】ステップS390〜S425の処理は、連
続フラッシュ撮影および多重露光を行うためのものであ
り、図100のステップS190〜S225と同一であ
るので、説明を省略する。
【0288】《露光間ズーム》本発明に係るカメラは露
光間ズームを行うことができる。すなわち、シャッター
を開いているときに、撮影光学系の焦点距離を変えて、
撮影画角を変化させる。露光間ズームは、使用者の手動
操作によって焦点距離を変化させるマニュアルズーム
と、あらかじめ設定されているプログラムに従って焦点
距離を変化させるオートズームとに分けられる。また、
露光間ズームを行うときに、手ぶれ補正機構を動作させ
ることも可能である。
【0289】手ぶれ補正機構を動作させることにより、
比較的長時間シャッターを開放してもぶれのない良質の
撮影を行うことができる。すなわち、手ぶれ補正を行う
ことによりシャッター速度を長くすることが可能とな
る。
【0290】マニュアルズームでは、撮影光学系の焦点
距離を、任意の距離から任意の距離まで変化させること
ができる。ワイド側からテレ側へあるいはテレ側からワ
イド側への一方向の焦点距離変化はもちろん、使用者の
意図に応じて、例えば、ワイド側から始めてテレ側に変
化させ再びワイド側に戻すという、焦点距離の複雑な変
化のさせ方も可能である。
【0291】オートズームは、ワイド側からテレ側へお
よびテレ側からワイド側への一方向の焦点距離変化を行
う。オートズームでは、手ぶれ補正機構を動作させると
きの焦点距離の変化の速度は、同機構を動作させないと
きの速度よりも遅く設定されている。さらに、手ぶれ補
正時は、ズーム開始焦点距離とズーム終了焦点距離はあ
らかじめ定められており、シャッター速度も所定値(1
/30〜2秒程度)に定められている。一方、手ぶれ非
補正時は、その時点で設定されている焦点距離がズーム
開始焦点距離になる。
【0292】図102に、オートズームでの撮影光学系
焦点距離の変化のプログラムされたライン、およびマニ
ュアルズームでの焦点距離の変化を示す。図102にお
いて、点線LMはマニュアルズームによる焦点距離変化
の1例である。横軸はシャッターが開き始めてからの時
間を表しており、設定されたシャッター速度に対応する
横軸上の点でシャッターが閉じることになる。手ぶれ非
補正時のシャッター速度は所定値TC1であり、手ぶれ
補正時のシャッター速度は所定値TC2である。
【0293】縦軸は撮影光学系の焦点距離を表し、LN
w、LNtは手ぶれ非補正時のプログラムライン、LA
w、LAtは手ぶれ補正時のプログラムラインを表す。
ラインLNw、LAwはワイド側からテレ側への変化
を、ラインLNt、LAtはテレ側からワイド側への変
化を示す。手ぶれ補正の有無に関わらず、露光間ズーム
開始直後の所定の期間は、撮影光学系の焦点距離はズー
ム開始焦点距離に保たれる。
【0294】焦点距離を変化させない期間は光のフィル
ム面上での結像位置が一定になり、核となる像が形成さ
れる。ここでは、露光間ズーム開始直後に焦点距離を固
定する例を示しているが、露光間ズームの終了直前に焦
点距離を一定に保つように設定することも可能である。
【0295】手ぶれ非補正時のラインLNwおよびLN
tは、ズーム開始焦点距離に応じて上または下に移動す
る。手ぶれ補正時のラインLAw、LAtは変化しな
い。プログラムラインの傾きの大きさは焦点距離の変化
の速度をあらわすが、プログラムラインLAw、LAt
の傾きはラインLNw、LNtの傾きよりも小さく設定
されている。したがって、手ぶれ補正時の露光間ズーム
は手ぶれ非補正時の露光間ズームよりも低速で行われる
ことになる。
【0296】手ぶれ補正機構を動作させるか否かは、例
えば図98の(b)に示した手ぶれ補正ボタン315を
操作するか否かによって決定される。また、焦点距離を
ワイド側からテレ側に変化させるか逆方向に変化させる
か、すなわちプログラムラインLNw、LAwとライン
LNt、LAt間の選択は、不図示のスイッチを操作す
ることによって行われる。
【0297】手ぶれ補正は、前述のように、カメラのぶ
れを検出し、これに応じて手ぶれ補正用のアクチュエー
タ122、124を駆動させることで行われるが、多少
の時間がかかる。カメラのぶれ量が一定であってもアク
チュエータ122、124を駆動させる量は撮影光学系
の焦点距離によって異なってくる。したがって、手ぶれ
補正機構を正しく機能させるためには、撮影光学系の焦
点距離を速く変化させすぎてはならない。
【0298】このために、本発明に係るカメラの露光間
ズームは、手ぶれ補正機構動作時にはマニュアルズーム
を禁止している。また、手ぶれ補正時の焦点距離変化の
速度、すなわち上記プログラムラインLAwとLAtの
傾きは、手ぶれ補正機構が正しく機能する範囲内に設定
されている。プログラムラインLAw、LAtの傾きと
プログラムラインLNw、LNtの傾きが異なることに
より、撮影された像は、手ぶれ補正時と非補正時とで異
なったものになる。
【0299】なお、ここではプログラムラインLAw、
LAtの傾きを手ぶれ非補正時のラインLNw、LNt
の傾きよりも小さく設定したが、手ぶれ補正機構が撮影
光学系の焦点距離の変化に追随して正しく機能する限
り、ラインLAw、LAtの傾きをラインLNw、LN
tよりも大きく設定してもよい。
【0300】図示しないが、カメラボディ30の下部に
は三脚に固定して使用するためのねじ穴が設けられてお
り、その近傍には、三脚に固定されたことを検出するス
イッチが設けられている。このスイッチにより三脚に固
定されたことが検出され、その状態で露光間ズームを行
うときには、手ぶれ補正機構を動作させると否とに関わ
らず、オートズームとマニュアルズームの両方を行うこ
とができる。この場合のオートズームでは、シャッター
速度は前記の所定値TC2よりもさらに長く設定され
る。
【0301】露光間ズームのための設定手順を図103
のフローチャートに示す。まず、ステップS505で手
ぶれ補正を行うか否かを判定する。手ぶれ補正するとき
は、S510でマニュアルズームを禁止してオートズー
ムのみを行うようにする。次いで、S515でプログラ
ムラインを選択する。具体的には、図102のラインL
AwおよびLAtのいずれかを選択する。このときシャ
ッター速度も決定される。その後、S520で、撮影レ
ンズの焦点距離を選択したプログラムラインに応じたズ
ーム開始時焦点距離に設定する。
【0302】手ぶれ補正しないときは、S525で、オ
ートとマニュアルのどちらのズーム方法を選択するかを
判定する。オートズームを行うときには、S530でプ
ログラムラインを選択する。具体的には、図102のL
Nw、LNtのいずれかを選択することになる。あわせ
て、シャッター速度も設定される。次いで、ズーム開始
時の撮影レンズの焦点距離を手動で設定する。マニュア
ルズームを行うときには、S540で、ズーム開始時の
焦点距離およびシャッター速度を使用者が手動設定す
る。このような設定処理により、露光間ズームが可能な
状態になる(S545)。
【0303】露光間ズーム中に手ぶれ補正を行う場合の
処理を、図104のフローチャートを参照して説明す
る。ステップS605〜S645はカメラ全体を制御す
るマイコンμC1の処理を示しており、ステップS65
0〜S690は手ぶれ補正に関する制御を行うマイコン
μC2の処理を示している。マイコンμC1は、レリー
ズ釦の第1ストロークによるS1ON信号で、露光間ズ
ームの制御処理を開始する。まず、S605で測光を行
って絞り値を設定し、S610で被写体が合焦となるよ
うにオートフォーカス処理を行う。
【0304】次いで、S615でマイコンμC2に手ぶ
れ検出を開始する命令を与え、S620でレリーズ釦の
第2ストロークで発せられるS2ON信号を待つ。S2
ON信号を受けると、S625で露光開始命令を発す
る。この命令は、マイコンμC2に与えられるととも
に、露光制御部3にも与えられてシャッターユニット6
2fのシャッターが開く。S630で、マイコンμC1
はズーム駆動部6を介して、設定されているプログラム
ラインに従って撮影光学系の焦点距離を変化させる。
【0305】S635で、設定されているシャッター速
度時間が経過したと判断すると、S640で露光終了命
令を発する。この命令も、マイコンμC2と露光制御部
3に与えられて、シャッターが閉じられる。その後、S
645でフィルムを1コマ送って次の撮影に備える。
【0306】マイコンμC2は、S615で発せられた
手ぶれ検出命令をS650で受けると、S655で手ぶ
れ補正光学系CL(図55)を初期位置に設定して、手
ぶれの検出と補正量の算出を開始する。具体的には、S
660で手ぶれセンサー12の積分を行い、S662で
その出力をA/D変換し、S664でぶれ量の演算を行
う。さらに、S666でその時点での撮影光学系の焦点
距離を検出し、算出したぶれ量と検出した焦点距離に基
づいて、S668で補正量を算出する。その後、S62
5の露光開始命令が発せられるのをS670で検出する
まで、S660〜S668の処理を反復する。
【0307】露光開始命令を与えられると、マイコンμ
C2はS675で、S668において算出した補正量に
従って手ぶれ補正光学系CLを駆動する。その後、S6
80で、S660〜S668と同一の手ぶれ検出と補正
量算出を行い、算出した補正量に応じてS685で手ぶ
れ補正光学系CLを駆動する。手ぶれの検出と補正は、
S690で露光終了命令が検出されるまで反復される。
【0308】ここで示した露光間ズームの方法は、例示
したレンズシャッターを用いるカメラに限定されるもの
ではなく、フォーカルプレーンシャッターを備えたカメ
ラにおいても適用できるものである。図102のプログ
ラムラインに示したように、オートズームの動作開始直
後の所定の期間は焦点距離が一定に保たれるため、この
期間内にフォーカルプレーンシャッターを全開させるこ
とができ、露光間ズームの効果はフィルムの露光面全域
にわたって現れる。しかしながら、フォーカルプレーン
シャッターのカメラでオートズーム開始直後から焦点距
離を変化させるときには、その焦点距離変化はフィルム
の一部のみに現れることになって、露光間ズームの効果
は均等にならない。
【0309】このようなときは、シャッターが全開した
時点でズーミングを開始するとよい。図105の
(a)、(b)にフォーカルプレーンシャッターおよび
レンズシャッターの開閉動作と時間の関係をそれぞれ示
す。期間TF1〜TF2は、フォーカルプレーンシャッ
ターが全開する期間、およびレンズシャッターが設定さ
れた絞り値に開いている期間である。この期間TF1〜
TF2のみに焦点距離を変化させると、露光間ズームの
効果はフィルムの露光面全域にわたって現れて、良質の
撮影像が得られる。
【0310】なお、マニュアルズームは、使用者の手動
操作の量、例えばズームリングの回転量等を機械的に焦
点距離調節用のレンズに伝達して行うようにしてもよ
い。しかしながら、オートズームではモーターによって
駆動する必要があり、マニュアルズームもモーターを用
いるパワーズームとする方が、カメラの構成を簡単にす
ることができて望ましい。
【0311】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、撮影光学系とファインダー光学系とで同じ光
束が利用されるので、両者間にパララックスは生じな
い。また、光束を分割する手段は、カメラボディ内でな
く鏡胴内に設けられるので、カメラを小型化することが
できる。
【0312】また、請求項2によるときは、請求項1の
発明により同じ光束を利用する撮影光学系とファインダ
ー光学系を、ズーミング及びフォーカシングを行うこと
が可能な1つの鏡胴内に配置することができる。
【0313】また、請求項3によるときは、光束が分割
される前の部分を構成する光学部品すなわち前群に当た
るレンズ群を、撮影光学系とファインダー光学系に共用
することができるので、部品点数を削減することができ
る。
【0314】また、請求項4によるときは、鏡胴内で、
撮影光学系とファインダー光学系とが占める空間が小さ
くて済むので、鏡胴自体を小型化することができる。
【0315】また請求項5乃至請求項7によるときは、
撮影光学系とファインダー光学系を備えた鏡胴の外径を
小さくすることができる。また、特に請求項5によると
きは、従来の繰り出し構成の円筒形の鏡胴をそのまま利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光束分割タイプの基本的な構成を有するカメラ
の実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図2】ファインダー光学系にリレーレンズを有する光
束分割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構
成図。
【図3】光路切替タイプの基本的な構成を有するカメラ
の実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図4】ファインダー光学系にリレーレンズを有する光
路切替タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構
成図。
【図5】拡散板,測光素子を有する光束分割タイプカメ
ラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図6】拡散板,測光素子,リレーレンズを有する光束
分割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図7】拡散板,測光素子を有する光路切替タイプカメ
ラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図8】拡散板,測光素子,リレーレンズを有する光路
切替タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図9】焦点状態検出素子を有する光束分割タイプカメ
ラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図10】焦点状態検出素子,リレーレンズを有する光
束分割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構
成図。
【図11】焦点状態検出素子を有する光路切替タイプカ
メラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図12】焦点状態検出素子,リレーレンズを有する光
路切替タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構
成図。
【図13】エリアセンサーを有する光束分割タイプカメ
ラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図14】エリアセンサー,リレーレンズを有する光束
分割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図15】拡散板,調光素子,測光素子を有する光束分
割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図16】拡散板,調光素子,測光素子,リレーレンズ
を有する光束分割タイプカメラの実施の形態を模式的に
示す光学構成図。
【図17】拡散板,調光素子,測光素子を有する光路切
替タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図18】拡散板,調光素子,測光素子,リレーレンズ
を有する光路切替タイプカメラの実施の形態を模式的に
示す光学構成図。
【図19】ハーフミラーの上方に測光素子を有する光束
分割タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図20】前群の上方に測光素子を有する光束分割タイ
プカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図21】ハーフミラーの上方に測光素子を有する光路
切替タイプカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成
図。
【図22】前群の上方に測光素子を有する光路切替タイ
プカメラの実施の形態を模式的に示す光学構成図。
【図23】図19に示すカメラの実施の形態において、
測光素子の受光位置を説明するための光学構成図。
【図24】本発明を実施したカメラの測光・焦点状態検
出エリアを示す模式図。
【図25】多段繰り出し構成の鏡胴を有するカメラの実
施の形態を示す外観正面図。
【図26】図25に示すカメラのテレ状態,ワイド状態
及び沈胴状態を示す外観側面図。
【図27】図25に示すカメラのテレ状態,ワイド状態
及び沈胴状態を示す縦断面図。
【図28】1段繰り出し構成の鏡胴を有するカメラの実
施の形態を示す外観斜視図。
【図29】1段繰り出し構成の鏡胴を有するカメラの他
の実施の形態を示す外観斜視図。
【図30】1段繰り出し構成の鏡胴を有するカメラの他
の実施の形態を示す外観斜視図。
【図31】本発明を実施したカメラの鏡胴内に設けられ
るハーフミラー,全反射ミラーの外観を示す斜視図。
【図32】本発明を実施したカメラの鏡胴内に設けられ
る光半透過性の反射面を有するプリズムの外観を示す斜
視図。
【図33】本発明を実施したカメラの一部を成す、各ブ
ロックが独立した鏡胴を模式的に示す縦断面図。
【図34】図33に示す鏡胴を構成している各要素の外
観を模式的に示す分解斜視図。
【図35】図33に示す鏡胴内に設けられているファイ
ンダーブロックの組立状態を示す斜視図。
【図36】図33に示す鏡胴内に設けられている第3フ
ァインダーブロックの外観を示す斜視図。
【図37】図33に示す鏡胴が取り付けられるカメラボ
ディ内上部に配置される第4ファインダーブロックの外
観を示す斜視図。
【図38】図33に示す鏡胴内に設けられているファイ
ンダーブロックの他の組立状態を示す斜視図。
【図39】図33に示す鏡胴内に設けられているファイ
ンダー系後群ブロックの取り付け状態を示す斜視図。
【図40】図33に示す鏡胴内に設けられている第3フ
ァインダーブロックに対する拡散板の取り付け状態を示
す斜視図。
【図41】図33に示す鏡胴内に設けられている第3フ
ァインダーブロックに対する拡散板の他の取り付け状態
を示す斜視図。
【図42】図33に示す鏡胴及びそれが取り付けられた
カメラボディ内におけるファインダー系の光路を示す光
路図。
【図43】図33に示す鏡胴及びそれが取り付けられた
カメラボディの縦断面構造で、ファインダー系の構成を
模式的に示す透視図。
【図44】図33に示す鏡胴が取り付けられたカメラボ
ディを正面側から見たときのファインダー系の光路を模
式的に示す透視図。
【図45】図33に示す鏡胴が取り付けられたカメラボ
ディを上面側から見たときのファインダー系の光路を模
式的に示す透視図。
【図46】図45に示すカメラボディに測光素子が配置
された状態でのファインダー系の光路を模式的に示す透
視図。
【図47】本発明を実施したカメラの一部を成す、2,
3群が一体化されたブロックを有する鏡胴を模式的に示
す縦断面図。
【図48】図47に示す鏡胴を構成している各要素の外
観を模式的に示す分解斜視図。
【図49】図47に示す鏡胴内に設けられている2−3
群レンズブロックの外観及び内部構造を示す斜視図。
【図50】本発明を実施したカメラのファインダー系構
成を撮影系と共に模式的に示す斜視図。
【図51】本発明を実施したカメラの他のファインダー
系構成を撮影系と共に模式的に示す斜視図。
【図52】本発明を実施したカメラの他のファインダー
系構成を撮影系と共に模式的に示す斜視図。
【図53】本発明を実施したカメラに好適な手ブレ補正
ユニットの外観を示す斜視図。
【図54】図53に示す手ブレ補正ユニットが鏡胴内に
取り付けられた状態を示す縦断面図。
【図55】図53に示す手ブレ補正ユニットが鏡胴内に
取り付けられた状態を示す正面図。
【図56】本発明を実施した光束分割タイプカメラの制
御構成を示すブロック図。
【図57】本発明を実施した光路切替タイプカメラの制
御構成を示すブロック図。
【図58】図56及び図57中のフラッシュ発光制御部
を示す回路図。
【図59】本発明を実施したカメラのメインスイッチS
MのONで割り込む制御動作を示すフローチャート。
【図60】本発明を実施したカメラのメインスイッチS
MのOFFで割り込む制御動作を示すフローチャート。
【図61】本発明を実施したカメラにおける沈胴状態か
らの鏡胴繰り出し動作のサブルーチンを示すフローチャ
ート。
【図62】本発明を実施したカメラにおける沈胴状態へ
の鏡胴繰り込み動作のサブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図63】本発明を実施したカメラのスイッチS1のO
Nで開始するサブルーチンを示すフローチャート。
【図64】本発明を実施したカメラの制御に用いられる
フラグのリセットサブルーチンを示すフローチャート。
【図65】本発明を実施したカメラのAFサブルーチン
を示すフローチャート。
【図66】本発明を実施したカメラのデフォーカス調整
サブルーチンを示すフローチャート。
【図67】本発明を実施したカメラの測光サブルーチン
を示すフローチャート。
【図68】本発明を実施したカメラの露出演算サブルー
チンを示すフローチャート。
【図69】本発明を実施したカメラのズームサブルーチ
ンを示すフローチャート。
【図70】本発明を実施したカメラにおいてズーミング
に伴うピント補正を実行する補正サブルーチンを示すフ
ローチャート。
【図71】本発明を実施したカメラのスイッチS2のO
Nで開始するサブルーチンを示すフローチャート。
【図72】本発明を実施したカメラの露出制御サブルー
チンを示すフローチャート。
【図73】本発明を実施したカメラのシャッター閉成サ
ブルーチンを示すフローチャート。
【図74】本発明を実施した光束分割タイプカメラのフ
ラッシュ制御サブルーチンを示すフローチャート。
【図75】本発明を実施した光路切替タイプカメラのフ
ラッシュ制御サブルーチンを示すフローチャート。
【図76】本発明を実施した光路切替タイプカメラのプ
リ発光サブルーチンを示すフローチャート。
【図77】本発明を実施したカメラの撮影モードサブル
ーチンを示すフローチャート。
【図78】本発明を実施した光束分割タイプカメラの手
ブレ割り込みの制御動作を示すフローチャート。
【図79】本発明を実施した光路切替タイプカメラの手
ブレ割り込みの制御動作を示すフローチャート。
【図80】鏡胴の前面上側にマクロフラッシュ部を備え
たカメラの実施の形態を示す外観正面図。
【図81】本発明を実施した頭出鏡胴タイプカメラの一
部を成す、1,4群;2,3群が一体化されたブロック
を有する鏡胴を模式的に示す縦断面図。
【図82】本発明を実施したカメラの一部を成す、第1
レンズ群と第2レンズ群が一体化されたブロックを有す
る鏡胴を模式的に示す断面図。
【図83】図82の鏡胴内部に設けられるフォーカス調
整部を取り出して示す斜視図。
【図84】2つのレンズ群を有するズームレンズ鏡胴に
おける、第1レンズ群と第2レンズ群の配置(同図
(a))と、これらそれぞれに求められるズーム曲線
(同図(b))を模式的に示す図。
【図85】第1レンズ群と第2レンズ群を一体化した2
群レンズ構成において、ズーミング時に第2レンズ群の
位置調整を行うときの各レンズ群の軌跡を模式的に示す
図。
【図86】第1レンズ群と第2レンズ群を一体化した2
群レンズ構成において、ズーミング時に第1レンズ群の
位置調整を行うときの各レンズ群の軌跡を模式的に示す
図。
【図87】4つのレンズ群を有するズームレンズ鏡胴に
おける、第1〜第4レンズ群の配置(同図(a))と、
これらそれぞれに求められるズーム曲線(同図(b))
を模式的に示す図。
【図88】第2レンズ群と第3レンズ群を一体化した4
群レンズ構成において、ズーミング時に第2レンズ群の
位置調整を行うときの各レンズ群の軌跡を模式的に示す
図。
【図89】第2レンズ群と第4レンズ群を一体化した4
群レンズ構成において、ズーミング時に第2レンズ群の
位置調整を行うときの各レンズ群の軌跡を模式的に示す
図。
【図90】撮影光学系およびファインダー光学系のレン
ズを一体に保持する保持部材の斜視図。
【図91】撮影光学系およびファインダー光学系のレン
ズを一体に保持する保持部材をレンズ鏡胴内に配設した
状態を示す正面図。
【図92】手ぶれ補正ユニットをレンズ鏡胴内上部に配
置する構成の要部斜視図。
【図93】手ぶれ補正ユニットを円筒形のレンズ鏡胴内
上部に配置する構成の正面図。
【図94】手ぶれ補正ユニットを断面楕円形のレンズ鏡
胴内上部に配置する構成の正面図。
【図95】回転式レンズバリアユニットを設けたレンズ
鏡胴の縦断面図。
【図96】可動式ミラーストップ機構の斜視図。
【図97】可動式ミラーストップ機構を採用した撮影光
学系の相対位置を模式的に示す図。
【図98】円筒状固定鏡胴に操作部材を配設したカメラ
の外観を示す斜視図。
【図99】頭出固定鏡胴に操作部材を配設したカメラの
外観を示す斜視図。
【図100】プリ発光を行って発光量を調節するフラッ
シュ撮影の処理の流れを示すフローチャート。
【図101】被写体までの距離に応じて発光量を調節す
るフラッシュ撮影の処理の流れを示すフローチャート。
【図102】露光間ズームにおける撮影光学系の焦点距
離の変化を示す図。
【図103】露光間ズームのための設定処理の流れを示
すフローチャート。
【図104】露光間ズームで手ぶれ補正をするときの処
理の流れを示すフローチャート。
【図105】フォーカルプレーンシャッターとレンズシ
ャッターの開閉動作と時間の関係を示す図。
【符号の説明】
L1 …前群 L2 …撮影系後群 L3 …ファインダー系後群 LR …リレーレンズ LE …接眼レンズ HM1 …ハーフミラー HM2 …ハーフミラー HM3 …ハーフミラー AM1 …全反射ミラー AM2 …全反射ミラー AM3 …全反射ミラー SE …測光素子 SL …調光素子 SF …焦点状態検出素子 SA …エリアセンサー P1 …拡散板 I1 …1次像面 I1a …1次像面 I2 …2次像面 μC1 …マイコン μC2 …手ブレ制御用のマイコン 1 …表示部 2 …測光部 3 …露出制御部 4 …ズームフラッシュ制御部 5 …フラッシュ発光制御部 6 …ズーム駆動部 7 …ズームエンコーダ 8 …焦点検出部 9 …フォーカス駆動部 10 …フォーカスレンズ位置エンコーダ 11 …巻上げ制御部 12 …手ブレセンサー 13 …X方向駆動部 14 …Y方向駆動部 15 …X方向レンズ位置エンコーダ 16 …Y方向レンズ位置エンコーダ 17 …ミラー制御部 30 …カメラボディ 32 …鏡胴 34 …フラッシュ部 35 …マクロフラッシュ部 36 …レリーズ釦 41 …1群レンズブロック 41a …第1レンズ群 41b …1群レンズ保持枠 42 …2群レンズブロック 42a …第2レンズ群 42b …2群レンズ保持枠 42c …フォーカスユニット 43 …3群レンズブロック 43a …第3レンズ群 43b …3群レンズ保持枠 43c …シャッターユニット 44 …4群レンズブロック 44a …第4レンズ群 44b …4群レンズ保持枠 44c …4群移動用カムフォロワー付きアーム 45 …ミラーユニット 45a …全反射ミラー 45b …ミラー跳ね上げ機構 47 …固定筒 48 …第1回転前進筒 49 …第1直進筒 50 …第2回転前進筒 51 …第2直進筒 52 …第3直進筒 53 …第3回転前進筒 54 …レンズバリアユニット 55 …第1ファインダーブロック 55a …全反射ミラー 56 …第2ファインダーブロック 56a …スライド溝 57 …第3ファインダーブロック 57a …全反射ミラー 57b …全反射ミラー 58 …第4ファインダーブロック 58a …全反射ミラー 58b …全反射ミラー 61 …1群レンズブロック 61a …第1レンズ群 61b …1群レンズ保持枠 62 …2−3群レンズブロック 62a …第2レンズ群 62b …第3レンズ群 62c …フォーカスユニット 62d …全反射ミラー 62e …ミラー跳ね上げ機構 62f …シャッターユニット 62g …全反射ミラー 62h …ギア 62i …ギア 62j …ファインダー部 63 …4群レンズブロック 63a …第4レンズ群 63b …4群レンズ保持枠 63c …4群移動用カムフォロワー付きアーム 63d …ファインダー部 64 …固定筒 65 …第1回転前進筒 66 …第1直進筒 67 …第2回転前進筒 68 …第2直進筒 69 …第3直進筒 70 …レンズバリアユニット 71 …ファインダーブロック 72 …ファインダーブロック 72a …全反射ミラー 80 …ファインダー系後群ブロック 80a …ガイドピン P1a …拡散板 P1b …拡散板 141 …固定筒 141a …ファインダー部 142 …回転筒 143 …直進前進筒 143a …ファインダー部 143b …全反射ミラー 143h …穴 144 …回転前進筒 145 …光学系保持筒 145h …穴 146 …1−4群レンズブロック 146a …第1レンズ群 146b …第4レンズ群 147 …2−3群レンズブロック 147a …第2レンズ群 147b …2群レンズ保持枠 147c …ハーフプリズム 147d …シャッターユニット 147e …第3レンズ群 148 …ギヤ 201 …固定筒 202 …回転前進筒 203 …第1直進筒 204 …ピン 205 …第2直進筒 206 …第2玉枠保持部材 207 …ギア 208 …第2玉枠 209 …シャッターユニット 210 …フォーカスモータ 211 …第1玉枠 212 …バリアユニット 213 …第1レンズ群 214 …第2レンズ群 301 …保持部材 302 …撮影光学系レンズ 303 …ファインダー光学系レンズ 305 …回転式レンズバリアユニット 306 …ミラーストッパー 308 …ミラーストッパーガイド溝 309 …ミラーストッパーガイド溝 311 …固定鏡胴 312 …繰出鏡胴 313 …ズームリング 314 …測光ロックボタン 315 …手ぶれ補正ボタン 317 …ズームスイッチ BAX …レンズ鏡胴の中心軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱村 俊宏 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 大塚 博司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 長田 英喜 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 渋谷 太郎 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 岡田 尚士 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内部に、撮影光学系と、該撮影光学
    系を通過する光束の少なくとも一部が分割されたのち導
    かれるファインダー光学系とをともに備えたことを特徴
    とするカメラの鏡胴。
  2. 【請求項2】 ズーミング及びフォーカシングを行う手
    段を備えたものであって、 その中に備えられた上記撮影光学系と上記ファインダー
    光学系は、前記手段によって駆動されることを特徴とす
    る請求項1に記載のカメラの鏡胴。
  3. 【請求項3】 上記撮影光学系は、これを通過する光束
    が分割される前の部分が、上記ファインダー光学系に共
    用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のカメラの鏡胴。
  4. 【請求項4】 その中心軸に平行に、上記撮影光学系の
    光軸と上記ファインダー光学系の光軸の一部が配置され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載のカメラの鏡胴。
  5. 【請求項5】 その中心軸に垂直な平面で切断したと
    き、その外形は円形であり、上記撮影光学系と上記ファ
    インダー光学系が占める空間を収めるのに十分であって
    かつそれ以外の空間を多く含まないように、前記円形の
    中心と前記撮影光学系が占める空間の中心と前記ファイ
    ンダー光学系が占める空間の中心はそれぞれ一致しない
    ことを特徴とする請求項4に記載のカメラの鏡胴。
  6. 【請求項6】 その中心軸に垂直な平面で切断したと
    き、 その外形は、略円形部と角型部を組み合わせた形状をし
    ており、 かつ、前記略円形部を底面とし前記中心軸に平行な側面
    を持つ柱状空間内に、上記撮影光学系を、 また、前記角型部を底面とし前記中心軸に平行な側面を
    持つ柱状空間内に、上記ファインダー光学系の少なくと
    も一部を配設したことを特徴とする請求項4に記載のカ
    メラの鏡胴。
  7. 【請求項7】 その中心軸に垂直な平面で切断したと
    き、 その外形は、大きさの異なる2つの角型部を組み合わせ
    た形状をしており、 かつ、大きい方の角型部を底面とし前記中心軸に平行な
    側面を持つ柱状空間内に、上記撮影光学系を、 また、その小さい方の角型部を底面とし前記中心軸に平
    行な側面を持つ柱状空間内に、上記ファインダー光学系
    の少なくとも一部を配設したことを特徴とする請求項4
    に記載のカメラの鏡胴。
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