JPH09162821A - 多重放送システムとこのシステムで使用される放送送信装置および放送受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 視聴中の番組に関連する他の番組を試聴しよ
うとする場合の番組の選択指定を簡単かつ迅速にしかも
適確に行なえるようにし、これによりユーザの番組選択
操作性の向上を図る。 【解決手段】 放送局の装置において各番組ごとに関連
性のある他の番組の情報をリンク情報として設定して、
このリンク情報を番組に多重して放送し、一方受信側の
装置においてユーザが指定した番組の再生出力中に、こ
の番組について設定されたリンク情報を基にそのリンク
先の番組のタイトルを上記視聴中の番組の映像信号にス
ーパインポーズしてモニタ表示する。そして、この状態
でユーザがリンク先の番組のタイトルをリモコンを用い
て指定すると、この指定番組を今まで視聴していた番組
に代えて、あるいは今まで視聴していた番組に加えて受
信して、再生出力するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、無線地上波、放送衛
星または通信衛星、ＣＡＴＶ網、コンピュータネットワ
ーク等の通信網を利用した放送システムに係わり、特に
送信側で複数の番組を多重して放送し、受信側で送信側
から送られた放送信号を受信してこの放送信号に多重さ
れている複数の番組の中から所望の番組を選択して再生
出力する多重放送システムとこのシステムで使用される
放送送信装置および放送受信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、映像や音声等の各種情報信号をデ
ジタル化して信号処理する技術がめざましく進歩し、こ
れに伴ない世界各国ではデジタル放送システムやデジタ
ル放送とデジタル通信とを融合した新たな放送システム
の開発が盛んに行なわれるようになっている。

【０００３】ところで、このようなデジタル放送システ
ムを開発するにあたり最も重要となる要素の１つとし
て、デジタル化された映像信号や音声信号、その他の情
報データ等を圧縮処理する技術が挙げられる。このデー
タ圧縮処理技術の規格としては、ＭＰＥＧ（Moving Pic
ture Image Coding Experts Group ）、ＪＰＥＧ（Join
t Photographic Coding Experts Group ）およびＨ．２
６１等が主流であるが、最近ではＩＳＯ（国際標準化機
構）／ＩＥＣ（国際電気標準会議）１３８１８［ISO/IE
C JTC(Joint Technical Committee)1/SC(Subcommittee)
29/WG(Working Group)11］で提案されている方式が検討
されている。

【０００４】このＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８では、上述
したデータ圧縮方式を規定するだけでなく、放送局側
で、番組を構成するデジタル映像、音声データおよびそ
の他の情報データ毎に、それぞれ圧縮処理を施したビッ
トストリームを多重して放送し、受信機側で所望の番組
を選択的に受信するというようなデジタル放送システム
のための制御部分についても方式を固めている。

【０００５】図１６は、ＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８−１
に規定された放送および通信用ビットストリームの信号
フォーマットの一例を示すものである。同図において、
映像データおよび音声データはそれぞれフレーム構成を
なす。映像データおよび音声データの１フレームは、Ｐ
ＥＳ（Packetized Elementary Stream）と呼ばれるパケ
ットデータにヘッダを付加したものとなっている。ＰＥ
Ｓは可変長である。一方、情報データはセクション形式
をなす。情報データの１セクションは、予め定められた
長さに分割された情報データにヘッダを付加したものと
なっている。そして、上記映像データおよび音声データ
の各１フレームと情報データの１セクションは、それぞ
れ１８４バイトごとに区切られたのち４バイトのヘッダ
が付加されることにより、ＴＳ（Transport Stream）と
呼ばれる１８８バイトのパケットとなり、これらのパケ
ットが所定の順序で時分割多重されて１系統のビットス
トリームが生成される。

【０００６】なお、図１６では映像データ、音声データ
および情報データをそれぞれ１系統ずつ多重する場合を
示したが、実際には例えばマルチアングル放送のように
複数系統の映像データを時分割多重する場合や、マルチ
リンガル放送のように複数系統の音声データを時分割多
重する場合、さらには複数系統の情報データを時分割多
重する場合など、多種類のバリエーションが考えられ
る。

【０００７】次に図１７は、送信側で放送用ビットスト
リームを生成するための構成の一例を示している。すな
わち、プログラムＰ１〜Ｐｎは各々一つの番組を示して
おり、これらのプログラムＰ１〜Ｐｎはそれぞれ多重化
回路１１１〜１１ｎにおいて、映像データ２系統、音声
データ２系統、その他の情報データ１系統およびＰＭＴ
（Program Map Table ）１系統を時分割多重することに
より生成される。ＰＭＴには、映像データ、音声データ
および情報データを識別するためのＰＩＤ（Packet Ide
ntify ）、番組に関する記述等が載せられる。

【０００８】また、このように生成されたｎ系統のプロ
グラムＰ１〜Ｐｎは、多重化回路１２によりそれぞれの
データが時分割多重される。この場合、多重化回路１２
では、各番組のＰＭＴを抽出するための総合的な番組情
報としてのＰＡＴ（ProgramAssociation Table ）や、
スクランブルをコントロールするためのＣＡＴ（Condit
ional Access Table）、使用しているネットワークの情
報等を示すＮＩＴ（Network Information Table ）も時
分割多重される。

【０００９】このように、ＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８−
１の規格を適用したシステムによれば、番組情報に関し
てＰＭＴ、ＰＡＴ、ＣＡＴおよびＮＩＴなる４種類のテ
ーブルが設定される。これらのテーブルのＰＩＤは、Ｐ
ＡＴが“００”、ＣＡＴが“０１”で、ＰＭＴとＮＩＴ
は自由に指定できることになっている。

【００１０】したがって受信側では、視聴する番組を指
定するために、図１８に示すようにまずＰＡＴをデコー
ドして各ＰＭＴのＰＩＤを検出し、検出したＰＭＴのＰ
ＩＤを指定する。その後、指定した番組の映像データ、
音声データおよび情報データ等の番組付加データのそれ
ぞれのＰＩＤを検出し、デコードすべきＰＩＤを指定す
ることで、各種のデータをデコードし再生することがで
きる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところが、以上のよう
なシステムには次のような課題が残されている。 （１）一つの放送チャネル（同一の周波数キャリアで送
られてくるストリーム）を司るＰＡＴをデコードしただ
けでは、他の放送チャネルでどのような番組が放送され
ているのかユーザには分からない。これを知るには、ユ
ーザは他の放送チャネルを選局してその放送信号を受信
し、この放送信号に含まれるＰＡＴをデコードすること
により番組一覧を表示させる必要がある。

【００１２】（２）一つの放送チャネル内においてユー
ザが選択中の番組以外の番組の内容を知るには、ＰＡＴ
に記述されている他の番組の内容を示すＰＭＴのＰＩＤ
を検知して、このＰＭＴをデコードする必要がある。こ
のため、ユーザは見たい番組の選択をＰＡＴから作られ
る番組表を基に選択しなければならない。

【００１３】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、視聴中の番組に関連す
る他の番組を試聴しようとする場合の番組の選択指定を
簡単かつ迅速にしかも適確に行なえるようにし、これに
よりユーザの番組選択操作性の向上を図り得る多重放送
システムとその放送送信装置および放送受信装置を提供
することにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、送信側において、複数の番組の各々につ
いて、当該番組と所定の関連性を有する他の番組を表わ
すリンク情報を上記複数の番組に多重して送信し、受信
側において、上記送信側から送られた放送信号に多重さ
れている複数の番組の中から所望の番組を選択して再生
出力する際に、当該選択した番組について作成された上
記リンク情報を受信選択して視聴者に提示し、この提示
されたリンク情報に基づく番組の変更要求が視聴者によ
り入力された場合に、この変更要求および上記提示中の
リンク情報に基づいて、再生出力する番組を変更するよ
うにしたものである。

【００１５】したがってこの発明によれば、受信側で
は、任意の番組の視聴中にこの番組と所定の関連性を有
するリンク情報が併せて例えば表示される。このためユ
ーザは視聴中の番組と関連性を有する他の番組を視聴し
たい場合には、表示されているリンク情報を基に番組指
定を行なうことにより所望の番組を視聴することが可能
となる。このため、受信チャネルの切り替え操作や、Ｐ
ＡＴのデコード結果から所望の番組を探す操作等を試行
錯誤的に繰り返し行なう必要がなくなり、この結果所望
の番組を簡単かつ短時間でしかも適切に再生させること
が可能となって、ユーザの番組選択に係わる操作性は大
幅に改善される。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、この発明の複数の実施形態
を図面を参照して説明する。なお、これらの実施形態は
ＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８−１に準じたシステムを例に
説明する。

【００１７】（第１の実施の形態）図１は、この第１の
実施の形態に係わる多重放送システムで使用する放送送
信装置のデータ多重化回路の構成を示す回路ブロック図
である。なお、この回路では、映像データ２系統、音声
データ２系統および情報データ１系統を多重して１つの
編成チャンネル（プログラム）構成するものとして説明
する。

【００１８】入力端子２０１，２０２にはそれぞれ映像
データが入力され、また入力端子２０３，２０４にはそ
れぞれ音声データが入力され、さらに入力端子２０５に
は付加データとしての情報データが入力される。

【００１９】端子２０１，２０２に入力された映像デー
タは、それぞれ映像エンコーダ２１１，２１２によって
圧縮エンコード処理が行なわれ、その可変レート出力は
ＦＩＦＯメモリ２２１，２２２でバッファリングされ
る。ＦＩＦＯメモリ２０１，２０２から固定レートで出
力された映像データは、それぞれパケット化回路２３
１，２３２でパケット化されてメモリ２４１，２４２に
入力される。

【００２０】入力端子２０３，２０４に入力された音声
データに関しても同様に、音声エンコーダ２１３，２１
４、ＦＩＦＯメモリ２２３，２２４およびパケット化回
路２３３，２３４で系統処理され、これにより音声パケ
ットとなってメモリ２４３，２４４に格納される。ま
た、入力端子２０５に入力された情報データは、パケッ
ト化回路２３５でパケット化されたのちメモリ２４５に
格納される。

【００２１】パケット多重コントローラ２５は、上記各
メモリ２４１〜２４５に格納されているデータ量を監視
しながら、各メモリがオーバフローまたはアンダフロー
を起こさないようにデータの読出しタイミング等を制御
し、これにより各メモリ２４１〜２４５のデータを時分
割多重して図示しないプログラム多重化回路へ出力す
る。

【００２２】ＰＭＴ出力部２６は、番組に対応したプロ
グラムマップテーブルを保持している。リンク情報出力
部２７は、各番組に対応したリンク情報テーブルを保持
している。そして、これらのＰＭＴ出力部２６およびリ
ンク情報出力部２７に保持されたプログラムマップテー
ブルのデータおよびリンク情報テーブルのデータは、上
記パケット多重コントローラ２５の読出し制御によりほ
ぼ一定の間隔で読み出されて、上記各映像データおよび
音声データに時分割多重される。

【００２３】ところで、上記リンク情報テーブルは、番
組ごとに、さらには同一番組中においてもその時間経過
に応じて変化するもので、その内容は例えば次のような
バリエーションを有している。

【００２４】（１）先ずジャンルを問わないリンクを形
成する場合には、各番組に応じてジャンルを問わないリ
ンク情報テーブルを生成し送出する。例えば図４に示す
ごとくレッスンの番組に対しては、ゴルフ、テニスおよ
びＴＯＰの番組をリンクさせ、これらのリンク先の番組
のタイトル、放送チャネル周波数、映像データのＰＩ
Ｄ、音声データのＰＩＤ、情報データのＰＩＤおよびリ
ンク情報のＰＩＤによりリンク情報を構成する。

【００２５】（２）スポーツ番組に対するリンクを形成
する場合には、そのジャンルの他会場で行なわれている
試合の途中経過を逐次更新しているデータベースのタイ
トル、その放送チャネル周波数、映像データのＰＩＤ、
音声データのＰＩＤ、情報データのＰＩＤおよびリンク
情報のＰＩＤをリンク情報に含める。また、その試合に
出場している選手のプロフィール等の情報を保持してい
るデータベースのタイトル、その放送チャネル周波数、
映像データのＰＩＤ、音声データのＰＩＤ、情報データ
のＰＩＤおよびリンク情報のＰＩＤをリンク情報に含め
てもよい。さらには、他会場での試合を中継している番
組のタイトル、その放送チャネル周波数、映像データの
ＰＩＤ、音声データのＰＩＤ、情報データのＰＩＤおよ
びリンク情報のＰＩＤをリンク情報に含めてもよい。

【００２６】（３）ニュースまたはドキュメンタリ番組
に対するリンクを形成する場合には、そのニュースまた
はドキュメンタリ番組の内容をさらに詳しく説明してい
る番組のタイトル、その放送チャネル周波数、映像デー
タのＰＩＤ、音声データのＰＩＤ、情報データのＰＩＤ
およびリンク情報のＰＩＤをリンク情報に含める。

【００２７】（４）ドラマ番組に対するリンクを形成す
る場合には、マルチエンディングにするために同時に放
送している他のサブ番組のタイトル、その放送チャネル
周波数、映像データのＰＩＤ、音声データのＰＩＤ、情
報データのＰＩＤおよびリンク情報のＰＩＤをリンク情
報に含める。

【００２８】（５）如何なるジャンルの番組を放送して
いる場合にも緊急放送の番組をリンクさせ、そのタイト
ル、その放送チャネル周波数、映像データのＰＩＤ、音
声データのＰＩＤ、情報データのＰＩＤおよびリンク情
報のＰＩＤをリンク情報に含める。

【００２９】なお、上記（１）〜（５）で生成したリン
ク情報には、タイトル、放送チャネル周波数および各デ
ータのＰＩＤの他に、情報の内容を示すアイコンや、ア
イコンのディスプレイ画面上における表示位置、タイト
ルの表示フォントを指定する情報等を加えてもよい。

【００３０】一方、図２は本実施の形態に係わる多重放
送システムで使用する放送受信装置の構成を示す回路ブ
ロック図である。放送送信装置から放送された多重放送
信号は、アンテナ３１で受信されたのちチューナ３２に
入力され、ここで復調処理と誤り訂正復号処理が施され
て、パケット化されたビットストリームとなって出力さ
れる。なお、チューナ３２は図示しないシンセサイザに
より周波数の異なる複数の放送チャネルの放送信号を選
択的に受信復調可能に構成されている。この場合、受信
可能な放送信号の種類としては、地上波に限らず放送衛
星あるいは通信衛星で中継されて送られるものも含まれ
る。

【００３１】チューナ３２から出力されたパケット化ビ
ットストリームは、デパケットコントローラ３９、ＦＩ
ＦＯメモリ３３１，３３２、スタティク型ＲＡＭ（ＳＲ
ＡＭ）３３３および番組テーブルメモリ（ＰＡＴメモ
リ）３３４にそれぞれ入力される。このうちデパケット
コントローラ３９は、まずＰＡＴ（パケットＩＤ＝
“０”）のパケットがＰＡＴメモリ３３４に取り込まれ
るようにメモリ制御を行なう。ＰＡＴメモリ３３４に取
り込まれたデータは、ＣＩＳＣ、ＲＩＳＣまたはＤＳＰ
を有する制御部４０によって解析される。すなわち、Ｐ
ＡＴの中に記述されている各編成チャネルのＰＭＴのパ
ケットＩＤが検出される。

【００３２】一方メモリ４３には、視聴者が指定した編
成チャンネルのパケットＩＤが予め格納されている。な
お、この編成チャンネルのパケットＩＤの格納は、リモ
コン４２の操作により入力された操作情報をマイコン４
１で解析して指定編成チャンネルのパケットＩＤを確認
することにより行なわれる。

【００３３】制御部４０は、上記メモリ４３に格納され
ている指定編成チャネルのパケットＩＤに応じて、視聴
者が指定した番組のＰＭＴに記載されている映像パケッ
トおよび音声パケットの各ＩＤをデパケットコントロー
ラ３９に指示する。この指示に応じてデパケットコント
ローラ３９は、チューナ３２から出力されたパケット化
ビットストリームの中から該当する映像パケットおよび
音声パケットをそれぞれ抽出してＦＩＦＯメモリ３３
１，３３２に書き込む。このＦＩＦＯメモリ３３１，３
３２に書き込まれた映像パケットおよび音声パケット
は、それぞれ図示しない同期信号に同期して読み出され
て映像デコーダ３４１および音声デコーダ３４２に入力
される。これらのデコーダ３４１，３４２では、それぞ
れ上記映像パケットおよび音声パケットのデコードが行
なわれる。

【００３４】そして、映像デコーダ３４１から出力され
た映像データは、ディジタル／アナログ変換器（Ｄ／
Ａ）３５でアナログ映像信号に変換されたのち、画面合
成回路３６を経てモニタ３７に供給され表示される。ま
た音声デコーダ３４２から出力された音声信号はスピー
カ３８に供給されて拡声出力される。

【００３５】一方、以上の映像データおよび音声データ
の選択出力制御と並行して制御部４０は、視聴者が指定
した番組のリンク情報テーブルの選択出力制御を行な
う。すなわち、制御部４０は先ず視聴者が指定した番組
のリンク情報テーブルをＳＲＡＭ３３３に取り込むよう
にデパケットコントローラ３９に対し指示を与える。こ
のため、デパケットコントローラ３９の制御によって、
チューナ３２から出力されたビットストリームの中から
視聴者の指定番組に対応するリンク情報テーブルが抽出
されてＳＲＡＭ３３３に取り込まれる。そして、このリ
ンク情報テーブルは、制御部４０の制御によりＳＲＡＭ
３３３からメモリ４３に転送され格納される。

【００３６】制御部４０は、次に上記メモリ４３に格納
したリンク情報テーブルの内容を解析し、この解析結果
に基づいて上記リンク情報の表示データを作成してビデ
オＲＡＭ（ＶＲＡＭ）４４に一旦書き込む。このＶＲＡ
Ｍ４４に書き込まれたリンク情報の表示データは、図示
しない同期信号に同期して読み出され、Ｄ／Ａ変換器４
５でアナログ信号に変換されたのち画面合成回路３６に
供給される。画面合成回路３６は、制御部４０の指示に
従って、上記リンク情報の表示信号をＤ／Ａ変換器３５
から出力された映像信号に合成してモニタ３７に表示さ
せる。

【００３７】また制御部４０は、リンク情報に基づく受
信番組の切替変更制御機能を有している。この制御機能
は、表示中のリンク情報のタイトルがリモコン４２によ
り指定された場合に、この指定されたリンク情報に応じ
て受信する放送チャネル周波数の切り替え、該当する番
組の選択およびその再生出力制御を行なうものである。

【００３８】次に、以上のように構成されたシステムの
動作を説明する。先ず放送局側の送信装置では、各番組
ごとに予め作成されたリンク情報テーブルがリンク情報
出力部２７に格納されており、このリンク情報出力部２
７から放送中の番組に対応するリンク情報テーブルが選
択的に読み出され、映像データ、音声データおよび情報
データに多重されて送信される。なお、上記リンク情報
テーブルの読出しは、時間経過に伴う放送番組の変化お
よび放送番組の内容の変化に応じて常に最適なリンク情
報テーブルが送信されるように制御される。

【００３９】一方、放送受信装置では、次のようにリン
ク情報の表示およびそれに基づく番組変更処理動作が行
なわれる。図３はその動作手順および動作内容を示すフ
ローチャートである。

【００４０】視聴者（ユーザ）がリモコン４２において
視聴を希望する番組の指定もしくは切替え操作を行なう
と、ステップ３ａにおいてその操作情報がマイコン４１
で解析され、この解析により得られた編成チャネルのパ
ケットＩＤがメモリ４３に格納される。そうすると制御
部４０は、上記メモリ４３に格納された編成チャネルの
パケットＩＤに従って、対応する放送信号を受信するべ
くチューナ３２に対し周波数選択信号を与える。このた
め、チューナ３２ではチューニングが行なわれ、以後上
記指定編成チャネルの放送信号の受信動作が行なわれ
る。

【００４１】上記放送信号の受信動作が開始されると、
ステップ３ｂにおいて受信ビットストリームからＰＡＴ
が検出されるとともに、パケットが抽出されて番組テー
ブルメモリ３３４に格納される。そして、ステップ３ｃ
において番組テーブルメモリ３３４から上記ＰＡＴが読
み出されるとともに、このＰＭＴのＰＩＤがメモリ４３
に転送されて格納される。

【００４２】続いてステップ３ｄにおいて、メモリ４３
からＰＭＴが読み出され、このＰＭＴの内容に従って、
ユーザが指定した番組に対応するパケットを抽出するべ
く制御部４０からデパケットコントローラ３９に指示が
与えられる。このため、ユーザが指定した番組に対応す
る映像パケットおよび音声パケットが受信ビットストリ
ームから抽出されてＦＩＦＯメモリ３３１，３３２に格
納される。また、ＳＲＡＭ３３３から指定番組に対応す
る情報データおよびリンク情報テーブルが読み出されて
メモリ４３に格納される。

【００４３】上記映像パケット、音声パケット、情報パ
ケットおよびリンク情報テーブルのうち、映像パケット
および音声パケットはＦＩＦＯメモリ３３１，３３２か
ら読み出されて映像デコーダ３４１および音声デコーダ
３４２に供給される。そして、このうち映像パケット
は、ステップ３ｆに示すように映像デコーダ３４１でデ
コードされたのち、ステップ３ｊに示すようにＤ／Ａ変
換器３５でアナログ信号に変換されてモニタ３９に供給
され、表示される。図５（ａ）はその表示例を示すもの
で、ユーザが図４に示したレッスン番組を選択した場合
を示している。

【００４４】また同時に上記レッスン番組に係わる音声
パケットは、ステップ３ｅに示すように音声デコーダ３
４２でデコードされたのち、スピーカ３８に供給されて
このスピーカからステップ３ｉに示すように拡声出力さ
れる。

【００４５】一方、情報パケットは、ステップ３ｇにお
いてメモリ４３から読み出されて制御部４０でデコード
される。そして、ステップ３ｋにおいてこのデコードさ
れた付加情報を映像信号にスーパインポーズするか否か
が判定される。ここで、スーパインポーズの指示がユー
ザによってなされていたとすれば、上記付加情報はステ
ップ３ｍにおいてＶＲＡＭ４４に書き込まれたのちＤ／
Ａ変換器４５を介して画面合成回路３６に供給され、こ
の画面合成回路３６で前記映像信号に合成されてモニタ
３７に表示される。

【００４６】さらに、リンク情報テーブルは、ステップ
３ｈにおいてメモリ４３から読み出されて制御部４０で
デコードされ、これにより上記リンク情報テーブルのタ
イトルが再生される。ステップ３ｌでは、上記タイトル
をインポーズするか否かが判定される。そして、インポ
ーズの指示がユーザによってなされていれば、ステップ
３ｎで上記リンク情報のタイトルがＶＲＡＭ４４に書き
込まれたのち、Ｄ／Ａ変換器４５を介して画面合成回路
３６に供給され、この画面合成回路３６で前記映像信号
に合成されてモニタ３７に表示される。

【００４７】かくして、モニタ３７にはレッスン番組の
映像にインポーズされた形態でリンク先の各番組のタイ
トルが表示される。図５（ｂ）はＶＲＡＭ４４上に形成
されるリンク情報のビットマップデータの一例を示し、
また図５（ｃ）はこのリンク情報のビットマップデータ
を先に述べたレッスン番組の映像（図５（ａ））に合成
してモニタ表示した場合の表示例を示している。同図で
は、図４に示したようにレッスン番組に対しゴルフ番
組、テニス番組およびＴＯＰ番組がリンクされている場
合を示している。

【００４８】さて、この状態でユーザがステップ３ｏに
おいてリモコン４２を操作してテニス番組を選択したと
する。そうすると、制御部４０はステップ３ａに戻り、
メモリ４３に格納されているリンク情報テーブルを基に
上記テニス番組の放送チャネル周波数を判別して、上記
テニス番組を受信するべくチューナ３２に対し周波数選
択信号を与える。このため、チューナ３２ではチューニ
ングが行なわれ、以後上記指定された放送チャネル周波
数の放送信号の受信動作が行なわれる。

【００４９】そして、以後先に述べたレッスン番組の再
生出力動作と同様に、ステップ３ｂ〜ステップ３ｎにお
いて上記新たに受信されたテニス番組と、この番組に付
属するリンク情報のタイトルがそれぞれ再生されて出力
される。図６（ｂ）はこの番組選択変更後の表示例を示
すもので、リンク情報としては例えば図４に示す関係に
従ってレッスン番組、トーナメント番組、スポーツ番組
およびゲーム番組が設定されている。

【００５０】以後、表示中のリンク先の番組タイトルが
ユーザによって選択指定されるごとに、先に述べたステ
ップ３ａ〜ステップ３ｎに従って、該当するリンク先の
番組への受信変更制御と、対応するリンク情報の表示動
作が行なわれる。図６（ｃ）はその一例としてテニス番
組からゲーム番組に選択変更した場合の表示結果を示す
ものである。

【００５１】なお、以上の動作例ではレッスン番組から
スタートして、テニス番組、ゲーム番組の順に番組を選
択し変更したが、それぞれの番組が持つリンク情報に基
づいて変更前の番組に一つ一つ戻ることが可能である。
また、制御部４０は受信再生した番組のリンク情報をす
べて保持しておき、これらのリンク情報を基に番組変更
の履歴をモニタ画面上に表示して、ユーザがこの表示さ
れているタイトルをリモコン４２で指定入力することに
より、直ちに対応する番組に変更できるようにすること
も可能である。

【００５２】ところで、リンク情報を前記（２）〜
（５）で述べたように構成した場合には、放送受信装置
ではそれぞれ次のような番組再生が可能となる。 （２）′例えば図７（ａ）に示すように野球中継のよう
なスポーツ番組を表示するときには、そのリンク情報と
して同じジャンルの他の会場の途中経過を放送している
番組のタイトルが表示される。この状態で、ユーザが上
記リンク情報のタイトルを指定すると、制御部４０は上
記リンク情報の解析結果を基に、上記他会場の途中経過
を放送している番組を表示中の野球中継番組とともに受
信し、これらの番組の受信映像を例えば図７（ｂ）に示
すように同一画面を左右に二分割してそれぞれ表示す
る。つまり、マルチウィンドウ表示を行なう。

【００５３】このようなマルチウィンドウ表示を行なう
には、映像デコーダ３４１から得られる野球中継番組の
映像データの出力レート、およびＶＲＡＭ４４上に構成
した他会場の途中経過を放送している番組の映像データ
出力レートをそれぞれ２倍に設定し、これらの映像デー
タを図示しない水平同期信号に同期させてそれぞれ出力
させるようにすればよい。図８は、このときの各番組の
映像信号の出力タイミングの一例を示すもので、Ａは元
から表示していた野球中継番組の映像信号出力タイミン
グを、またＢは追加表示する他会場の途中経過を放送し
ている番組の映像信号出力タイミングをそれぞれ示して
いる。

【００５４】なお、野球中継番組の映像信号出力タイミ
ングを２倍にすると、野球中継番組の表示映像が不自然
に見える場合が考えられる。したがって、この場合には
野球中継番組の映像信号を表示する際の垂直偏向を縮め
るようにするとよい。この垂直偏向を縮めるための映像
信号処理も制御部４０において行なわれる。

【００５５】また、野球中継番組のリンク情報としては
他会場の途中経過を放送する番組の他に、出場選手の紹
介を行なう番組等を加えてもよい。図９（ｂ）はこの場
合のモニタ画面の表示例を示すものである。

【００５６】さらに、野球中継番組のリンク情報に他球
場の野球中継番組を含めた場合には、これら他球場の野
球中継番組のタイトルを例えば図１０（ａ）に示すよう
にモニタ画面上に表示する。そしてこの状態でユーザが
他球場の野球中継番組のいずれかを指定すると、そのリ
ンク情報に基づいて、今まで受信していた野球中継番組
に代わって他球場の野球中継番組を受信し、この番組の
映像信号を同番組のリンク情報とともに例えば図１０
（ｂ）に示すようにモニタ画面に表示する。

【００５７】なお、このとき表示中の野球中継番組の映
像信号と、新たに受信した他球場の野球中継番組の映像
信号とを、例えば図１０（ｃ）に示すようにマルチウィ
ンドウ表示することも勿論可能である。

【００５８】（３）′ニュースまたはドキュメンタリ番
組に対し、その番組の内容をさらに詳しく説明している
番組をリンクさせている場合には、例えば図１１（ａ）
に示すように「内容を詳しく」というリンク先の番組の
タイトルが表示される。この状態でユーザが「内容を詳
しく」の番組を指定すると、この番組が新たに再生され
て例えば図１１（ｂ）に示すようにマルチウィンドウ方
式によりモニタ画面に同時表示される。

【００５９】（４）′ドラマ番組に対し、マルチエンデ
ィングにするために同時放送している他のサブ番組をリ
ンクさせている場合には、モニタ画面上に例えば図１２
（ａ）に示すように他のサブ番組のタイトルがドラマ番
組の映像信号にスーパインポーズされて表示される。こ
の状態でユーザが希望するストーリＡのサブ番組を指定
すると、今まで受信再生していた番組に代わってこのサ
ブ番組が新たに受信再生され、例えば図１２（ｂ）に示
すようにモニタ表示される。反対に、ストーリＢのサブ
番組をユーザが指定した場合には、今まで受信再生して
いた番組に代わってこのサブ番組が新たに受信再生さ
れ、例えば図１２（ｃ）に示すようにモニタ表示され
る。

【００６０】（５）′ジャンルを問わずすべての番組に
ついて緊急放送番組をリンクさせている場合には、モニ
タ画面上に例えば図１３（ａ）に示すように緊急放送番
組のタイトルが視聴中の番組の映像信号にスーパインポ
ーズされて表示される。なお、緊急放送番組のリンクは
常時設定しておくことも可能であるが、通常は緊急放送
の必要が生じた場合にのみ放送局側で追加設定される。
この場合、モニタ画面上にはリンク情報に緊急放送番組
が追加設定された場合にのみそのタイトルが表示され
る。

【００６１】この状態でユーザが緊急放送番組を指定す
ると、今まで受信再生していた番組に加えて上記緊急放
送番組が受信再生され、例えば図１３（ｂ）に示すよう
にマルチウィンドウ方式によりモニタ画面に同時表示さ
れる。したがって、ユーザはこの緊急放送番組の放送内
容から例えば事件や災害などの緊急事態の内容を詳細に
知ることが可能となる。

【００６２】以上のようにこの実施の形態では、放送局
の装置において各番組ごとに関連性のある他の番組の情
報をリンク情報として設定して、このリンク情報を番組
に多重して放送し、一方受信側の装置においてユーザが
指定した番組の再生出力中に、この番組について設定さ
れたリンク情報を基にそのリンク先の番組のタイトルを
上記視聴中の番組の映像信号にスーパインポーズしてモ
ニタ表示するようにしている。そして、この状態でユー
ザがリンク先の番組のタイトルをリモコン４２を用いて
指定すると、この指定番組を今まで視聴していた番組に
代えて、あるいは今まで視聴していた番組に加えて受信
して、再生出力するようにしている。

【００６３】したがって、ユーザは任意の番組の視聴中
にそれに関連する他の番組を視聴したくなった場合に、
チャネル切り替えなどの所望の番組を探す操作を一切行
なうことなく、表示中のリンク情報の番組タイトルを基
に所望の番組を即時選択して視聴することが可能とな
る。

【００６４】（第２の実施の形態）この実施の形態は、
リンク先の番組として地上放送および衛星放送の番組に
加えて、インタネット等のコンピュータネットワークを
介して接続可能なデータベースの情報を追加し、コンピ
ュータネットワークに対しアクセス可能な受信装置を持
つユーザが、上記リンク情報を基にデータベースの情報
を得ることができるようにしたものである。

【００６５】図１４は、この実施の形態に係わる放送受
信装置の構成の一例を示す回路ブロック図である。な
お、同図において前記図２と同一部分には同一符号を付
して詳しい説明は省略する。

【００６６】この装置には、例えば公衆網の加入者線４
７を介してインタネットプロバイダに接続されるモデム
４６が設けられている。このモデム４６はバスを介して
制御部４００に接続される。制御部４００は、ユーザが
番組視聴中にインタネットに接続されたデータベースの
情報を指定した場合に、リンク情報を基にモデム４６を
介してインタネット上の所望のデータベースをアクセス
するための制御を行なう。図１５はその制御手順および
制御内容を示すフローチャートである。

【００６７】すなわち、ユーザがリモコン４２を用いて
別番組を指定すると、制御部４００はステップ４ａから
ステップ４ｂに移行して、ここでリンク情報を基に上記
指定番組がインタネット上のデータベースであるか否か
を判定する。そして、指定番組がインタネット上のデー
タベースであれば、ステップ４ｃにてモデム４６を介し
てインタネットプロバイダにインタネットに対する接続
要求を行ない、さらにインタネット上のユーザが指定し
たデータベースに対しアクセスする。そして、このアク
セスに対しデータベースから情報が送られると、この情
報をモデム４６で受信してＶＲＡＭ４４に書き込む。

【００６８】次に制御部４００は、ステップ４ｄにおい
て、ビデオ信号と合成してモニタ表示するか否かを判定
する。このとき、ユーザが合成して表示する旨を指示し
たとすると、ステップ４ｅに移行してここでインタネッ
トから送られたビデオ信号の背景画面を透明化処理した
後、ステップ４ｇにおいてビデオ信号とＶＲＡＭ４４の
情報とを多重してモニタ３７に供給し表示させる。な
お、ユーザがデータのみを表示する旨を指示した場合に
は、ステップ４ｆに移行してここでＶＲＡＭ４４のデー
タのみをモニタ３７に供給して表示させる。

【００６９】そして、ユーザが視聴を完了した旨をリモ
コン４２で入力すると、制御部４００はステップ４ｈか
らステップ４ｉに移行して、ここで公衆網の加入者線
（電話回線）に対する切断処理を行なう。

【００７０】なお、この加入者線の切断処理後に制御部
４００は、メモリ４３に保持されているリンク情報に基
づいて、インタネットのアクセス前にユーザが視聴して
いた番組の受信表示制御に戻る。

【００７１】このようなシステムであれば、任意の番組
の視聴中にユーザは、必要に応じて他の放送番組に限ら
ずインタネット上のデータベースの情報を受信して視聴
することが可能となる。

【００７２】なお、この発明は上記各実施の形態に限定
されるものではない。例えば、前記各実施の形態では、
リンク情報として放送局側からリンク先の番組のタイト
ルを送出し、放送受信装置でこのリンク先の番組のタイ
トルを表示するようにしたが、放送局側からリンク先の
番組のタイトルまたは内容を表わすアイコンを送出し、
このアイコンを受信装置で表示するようにしてもよい。
また、その際放送局側はアイコンのモニタ画面上の表示
位置を指定する情報を併せて送信し、受信装置ではこの
表示位置の指定情報に従ってアイコンを表示するように
してもよい。

【００７３】また、リンク情報を常時表示するようにす
ると、番組切替えを行なわないユーザにとっては目障り
に感じることも考えられるので、ユーザが表示操作を行
なった場合にのみリンク情報の表示を行なうようにして
もよい。さらに、リンク先の番組が多数ある場合には、
これらのタイトルまたはアイコンを同時に表示すると目
障りになる虞れがあるため、リモコンの操作に応じて少
数ずつに分けてスクロール表示するようにしてもよい。

【００７４】また、リンク先の番組の伝送媒体としては
地上放送や衛星放送等の無線放送伝送路に限らず、ＣＡ
ＴＶシステムなどの有線放送伝送路であってもよい。そ
の他、リンク情報の構成や伝送方式、受信装置における
リンク情報の表示方式および表示位置、元の番組とユー
ザが指定したリンク先の番組との表示方式、送信装置お
よび受信装置の回路構成、受信装置における動作手順お
よび動作内容等についても、この発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施できる。

【００７５】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明では、送信
側において、複数の番組の各々について、当該番組と所
定の関連性を有する他の番組を表わすリンク情報を上記
複数の番組に多重して送信し、受信側において、上記送
信側から送られた放送信号に多重されている複数の番組
の中から所望の番組を選択して再生出力する際に、当該
選択した番組について作成された上記リンク情報を受信
選択して視聴者に提示し、この提示されたリンク情報に
基づく番組の変更要求が視聴者により入力された場合
に、この変更要求および上記提示中のリンク情報に基づ
いて、再生出力する番組を変更するようにしている。

【００７６】したがってこの発明によれば、視聴中の番
組に関連する他の番組を試聴しようとする場合の番組の
選択指定を簡単かつ迅速にしかも適確に行なえるように
し、これによりユーザの番組選択操作性の向上を図り得
る多重放送システムとその放送送信装置および放送受信
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施の形態における放送送信
装置のデータ多重化回路の構成を示す回路ブロック図。

【図２】この発明の第１の実施の形態における放送受信
装置の構成を示す回路ブロック図。

【図３】図２に示した放送受信装置の動作手順および動
作内容を示すフローチャート。

【図４】リンク情報の構成の一例を示す図。

【図５】リンク情報の表示動作を示す図。

【図６】リンク先番組選択ごとの表示画面の変化を示す
図。

【図７】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後の
表示画面の一例を示す図。

【図８】元の表示番組とリンク先の番組とをマルチウィ
ンドウ方式で表示する場合の動作説明に使用するタイミ
ング図。

【図９】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後の
表示画面の異なる例を示す図。

【図１０】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後
の表示画面の異なる例を示す図。

【図１１】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後
の番組表示の異なる例を示す図。

【図１２】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後
の番組表示の異なる例を示す図。

【図１３】リンク情報の表示およびリンク先番組選択後
の番組表示の異なる例を示す図。

【図１４】この発明の第２の実施の形態における放送受
信装置の構成を示す回路ブロック図。

【図１５】図１４に示した放送受信装置の動作手順およ
び動作内容を示すフローチャート。

【図１６】ＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８−１に規定された
放送および通信用ビットストリームの信号フォーマット
の一例を示す図。

【図１７】送信側で放送用ビットストリームを生成する
ための構成の一例を示す図。

【図１８】受信側における視聴番組の選択動作を示す
図。

【符号の説明】

２５…パケット多重コントローラ ２６…ＰＭＴ出力部 ２７…リンク情報出力部 ３６…画面合成回路 ３７…モニタ ３８…スピーカ ３９…デパケットコントローラ ４０，４００…制御部 ４１…マイコン ４２…リモコン ４３…制御部の付属メモリ ４４…ＶＲＡＭ ４６…モデム ４７…加入者線 ３３１，３３２…ＦＩＦＯメモリ ３３３…ＳＲＡＭ ３３４…番組テーブルメモリ ３４１…映像デコーダ ３４２…音声デコーダ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０４Ｎ 7/173

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送信側で複数の番組を多重して放送し、
   受信側で前記送信側から送られた多重放送信号を受信し
   てこの放送信号に多重されている複数の番組の中から所
   望の番組を選択して再生出力する多重放送システムにお
   いて、 前記送信側は、 前記複数の番組の各々について、当該番組と同番組に対
   し所定の関連性を有する他の番組との対応関係を表わす
   リンク情報を発生して、このリンク情報を前記複数の番
   組に多重して送信し、 前記受信側は、 前記送信側から送られた多重放送信号に多重されている
   複数の番組の中から所望の番組を選択して再生出力する
   とともに、当該選択した番組に対応するリンク情報を選
   択的に再生して視聴者に提示し、 この提示されたリンク情報に基づく番組の変更要求が視
   聴者により入力された場合に、この変更要求および前記
   提示中のリンク情報に基づいて、再生出力する番組の変
   更を行なうことを特徴とする多重放送システム。
2. 【請求項２】 送信側は、周波数の異なる複数の放送チ
   ャンネルを使用してそれぞれ複数の番組を多重して放送
   する場合に、各番組のリンク情報にそのリンク先の番組
   の放送チャネルを表わす情報を含めて送信し、 受信側は、他の放送チャネルの番組への変更要求が入力
   された場合に、リンク情報に含まれる放送チャネルを表
   わす情報に基づいて放送チャネルの受信切替えを行なう
   ことを特徴とする請求項１記載の多重放送システム。
3. 【請求項３】 送信側は、各番組のリンク情報に、当該
   番組のリンク先となる他の番組を表わす情報と、コンピ
   ュータネットワークに接続された情報供給源が提供する
   データを表わす情報とをそれぞれ含めて送信し、 受信側は、送信側から送られたリンク情報に基づき、前
   記コンピュータネットワークに接続された情報供給源の
   データへの変更要求が視聴者により入力された場合に、
   この変更要求およびリンク情報に基づいて、前記コンピ
   ュータネットワークの情報供給源に対しアクセスを行な
   って該当するデータを受信し、この受信データを出力す
   ることを特徴とする請求項１記載の多重放送システム。
4. 【請求項４】 送信側は、リンク情報にリンク先の番組
   を表わすタイトル情報を含めて送信し、 受信側は、送信側から送られたリンク情報に含まれるリ
   ンク先の番組を表わすタイトル情報を、表示中の番組の
   映像に挿入して表示することを特徴とする請求項１また
   は２記載の多重放送システム。
5. 【請求項５】 送信側は、リンク情報に、リンク先の番
   組を表わすタイトル情報と、リンク先のコンピュータネ
   ットワークに接続された情報供給源が提供するデータを
   表わすタイトル情報とを含めて送信し、 受信側は、送信側から送られたリンク情報に含まれるリ
   ンク先の番組を表わすタイトル情報と、リンク先のコン
   ピュータネットワークに接続された情報供給源が提供す
   るデータを表わすタイトル情報とを、表示形態を相互に
   異ならせて表示することを特徴とする請求項３記載の多
   重放送システム。
6. 【請求項６】 送信側で複数の番組を多重して放送し、
   受信側で前記送信側から送られた放送信号を受信してこ
   の放送信号に多重されている複数の番組の中から所望の
   番組を選択して再生出力する多重放送システムで使用さ
   れる放送送信装置において、 複数の番組の各々について、当該番組と同番組に対し所
   定の関連性を有する他の番組との対応関係を表わすリン
   ク情報を発生する手段と、 この手段により発生されたリンク情報を前記複数の番組
   に多重して送信する手段とを具備したことを特徴とする
   放送送信装置。
7. 【請求項７】 送信側で複数の番組を多重して放送し、
   受信側で前記送信側から送られた放送信号を受信してこ
   の放送信号に多重されている複数の番組の中から所望の
   番組を選択して再生出力するシステムで使用される放送
   受信装置において、 前記送信側から送られた放送信号に多重されている複数
   の番組の中から所望の番組を選択して再生出力するとと
   もに、当該選択した番組に対応するリンク情報を選択的
   に再生して視聴者に提示するためのリンク情報提示手段
   と、 このリンク情報提示手段により提示されたリンク情報に
   基づく番組の変更要求を視聴者が入力するための変更要
   求入力手段と、 この変更要求入力手段により変更要求が入力された場合
   に、この入力された変更要求および前記提示中のリンク
   情報に基づいて、再生出力する番組の変更を行なう再生
   番組変更手段とを具備したことを特徴とする放送受信装
   置。