JPH09162253A - 半導体評価装置 - Google Patents

半導体評価装置

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JPH09162253A
JPH09162253A JP7319983A JP31998395A JPH09162253A JP H09162253 A JPH09162253 A JP H09162253A JP 7319983 A JP7319983 A JP 7319983A JP 31998395 A JP31998395 A JP 31998395A JP H09162253 A JPH09162253 A JP H09162253A
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JP
Japan
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semiconductor
sample
evaluation device
irradiation
ray
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Pending
Application number
JP7319983A
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English (en)
Inventor
Naoki Yamamoto
直樹 山本
Seiichi Iwata
誠一 岩田
Fumiko Yano
史子 矢野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁膜/半導体構造を持つ半導体素子におい
て、該素子の電気特性に影響を与える不純物や欠陥、そ
れらが存在する位置などについての知見を得るための評
価装置を提供する。 【解決手段】X線などの電磁波ビーム12の照射機構1
1,試料台9,ビーム照射により試料に発生した電荷を
測定するための電流計22,電位差計21あるいは試料
から放出される光電子16,回折X線や蛍光X線を検出
するための検出器17、そして得られたデータを処理す
る機構18からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体評価装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高集積化が進むとともに、
それを製造するプロセスはより困難になり、複雑化して
いる。従って、プロセスの開発や製造中の不良解析で、
あるプロセスのやり方が良かったか,悪かったかの判断
はますます難しいものになっている。この判定は、最終
的には、出来上がった素子が正常な動作をするかという
ことでなされる。しかし、このような判定法のみに頼っ
ていては、開発に長期間を要することになる。
【0003】MOS素子開発では、CV(キャパシタン
ス−ボルテイジ Capacitance−Voltage )法というM
OS構造の容量と印加電圧との関係を測定する方法が広
く用いられてきた。この方法により、プロセスがMOS
特性に及ぼす影響をかなり把握することができた。とこ
ろが、高集積化とともに絶縁膜が薄くなるとトンネル電
流が流れるため、上記のCV特性を測定するのが困難に
なってきた。さらに、CV法は実際の素子を作るより簡
単であるといっても、電極を付ける必要があり、電極を
付けることの特性への影響が現われるという問題があっ
た。
【0004】また、LSI(Large Scale Integrated C
ircuit)では、Si基板結晶や絶縁膜における欠陥など
の特異個所がその信頼性や歩留まりを左右するため、上
記の製造過程とともに仕上り段階で、それらの解析と発
生原因の追及を行い、それらを低減するための対策に努
力が払われている。従来、Si単結晶基板内の欠陥観察
にはX線トポグラフィ技術が用いられることが多く、こ
の技術はSiウエハの良,不良を評価するのに用いられ
るのが一般的であった。この方法は、結晶欠陥を評価す
るのにSiウエハを割ったり,削ったりすることなく、
非破壊でその存在個所を特定できるという特徴がある。
【0005】しかしながら、LSIパターンがウエハ上
に造られている場合、ほとんどのパターン端部でトポグ
ラフィ像上になんらかの欠陥が観察されることが多いた
め、この方法をLSIの特定個所の素子の電気的特性欠
陥の原因解析に単純に適用することは難しい。このた
め、パターンの形成されていないダミーウエハにLSI
製造工程と同様の熱処理を加え、熱処理温度や時間の違
いによりウエハ内に発生する欠陥分布や密度を観察する
ことにより、LSIで発生した欠陥の原因を推定する方
法が用いられることがある。
【0006】この他、トポグラフィ法と同様にSiウエ
ハの欠陥評価法として、過剰少数キャリアのライフタイ
ム測定法が用いられている(特開昭55−50633 号公
報)。この方法はマイクロ波やレーザ光を、素子などの
パターンが形成されていないダミーウエハに照射し、こ
のとき発生した過剰少数キャリアが減少するまでのライ
フタイムを求めることにより、半導体基板結晶の良否を
判定する。しかしながら、基板結晶の不純物濃度が高く
なるとキャリアのライフタイムが1μsec 以下に短くな
り測定精度が極端に低くなるという問題がある。また、
この方法では、拡散層を形成したウエハの場合は評価が
極端に難しくなり、また、MOS構造に対しては、その
界面や絶縁膜層の評価に適用するのは現実的には不可能
に近く、これらの評価に適用した例は報告されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のCV
法の欠点のない半導体の電気特性、特にMOS特性に関
連した絶縁膜/半導体構造の試料の評価を行う手法と装
置を提供することにある。特に膜厚5nm以下のような
極薄絶縁膜/半導体試料の評価に適し、CV法のような
電極を形成する必要のない評価法を実現することを第一
の課題とする。
【0008】上記のX線トポグラフィ法や従来のライフ
タイム測定法では、ダミーウエハ内の欠陥分布を観察す
ることができるが、欠陥は膜形成や熱処理あるいは素子
構造やパターンの合わせずれなど、複数の工程や構造が
関連して発生することが多く、パターンのないダミーウ
エハの検査でLSIで発生した電気的欠陥の原因を解明
するのは難しい。
【0009】また、X線トポグラフィやライフタイム測
定技術では、各欠陥個所の結晶構造、歪量あるいは欠陥
の核となっている不純物元素の同定など、欠陥発生の原
因を解明するうえで重要なこれらの項目を評価すること
は困難である。さらに、これらの技術はLSI、特にM
OS構造の電気的欠陥の有無と場所については特定不能
である。そして、これらの方法をLSIに適用した場
合、パターン端部に欠陥が観察されるが、欠陥が観察さ
れたからといってそれがLSIの電気的欠陥になるとは
限らない。
【0010】なお、従来のX線トポグラフィ装置では、
位置分解能が数ミクロンから数10ミクロンと悪いた
め、LSI内の素子部で発生するような数ミクロン以下
の微小欠陥を解析することは難しい。また、ゲート酸化
膜などのLSIを構成する絶縁膜や多結晶層における、
欠陥の解析には適用できないという欠点がある。
【0011】本発明が解決しようとする第二の課題は、
前記の課題とともに、被検物を形状的あるいは機械的に
破壊することなく材料あるいは構造的な局所欠陥個所を
特定でき、かつこれらの欠陥と半導体装置の電気的な特
性不良とを対応付けられる半導体装置の評価装置を提供
することにある。具体的には、欠陥発生原因を解析する
ために必要な欠陥部の結晶構造,歪量,元素種,半導体
中の不純物準位や酸化膜/半導体界面の界面準位などの
エネルギ準位や電荷の生成−消滅過程などの評価ができ
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】まず、第一の課題を解決
するための手段について述べる。X線などの電磁波ビー
ムを照射することにより、半導体基板内そしてその上に
設けられた絶縁膜内に電子や正孔などの電荷を発生させ
ることができる。この発生した電荷を電流あるいは試料
の表面電位変化として測定する。照射により発生した電
荷は、基板内,基板と絶縁膜との界面、そして絶縁膜内
などに欠陥が存在すると、それらに捕獲される。この電
荷捕獲現象(電荷放出あるいは消滅現象も含む)は、欠
陥の密度あるいは、それら欠陥の持つエネルギ状態によ
り影響される。したがって、光照射により生じる電流あ
るいは表面電位の変化を観察することにより、試料内部
にある各種欠陥を評価できる。なお、本発明では、電磁
波ビームを絶縁膜/半導体構造部に照射して電荷を発生
させるため、照射領域に存在する欠陥が半導体装置の電
気特性に及ぼす影響を従来のように電極を設けることを
必要とせずに評価できる。
【0013】以下に評価法の原理を詳細に述べる。図1
に示すように、絶縁膜/半導体構造の試料にX線(正確
には、絶縁膜中で電子−正孔対を励起できる電磁波であ
ればよいが、ここではX線とする)を照射して、発生し
た電子−正孔対が捕獲準位(トラップと呼ぶ)に捕獲さ
れる過程を、試料表面電位φ(t)と試料/アース間に
流れる試料電流i(t)のX線照射時間tに依存する変
化として測定するものである。本測定では、絶縁膜上の
電極は不要である。このような測定から、試料内の各種
トラップの数や分布に関する情報が得られる。一般に、
これらのトラップは材料内の欠陥や不純物に起因すると
されていて、これらは半導体素子特性に大きな影響を与
えるので、これらに関する情報は極めて重要なものとな
る。
【0014】図1の模型で電荷の捕獲減少を説明する。
半導体1上に絶縁膜2が形成されている試料で、X線3
を照射すると試料内では電子−正孔対4が形成され、一
部は光電子5として外部に放出されるが、試料内にトラ
ップ6があると、電荷(ここでは正孔)がトラップに捕
獲される。その状態7(捕獲された正孔)が図に示され
ている。このように絶縁膜側に正電荷が形成されている
と、半導体側にも同じ数の負の電荷8が誘起される。
【0015】図では、1ヶ所(x=a)にトラップがあ
るが、一般には、捕獲された電荷7の密度分布は
【0016】
【数1】
【0017】のように表わされる。ρj(x,t)は界面
からの距離x、X線照射時間tでのj種の電荷密度を表
わす。その結果、半導体側に単位面積当たりに形成され
る電荷8の数は、
【0018】
【数2】
【0019】となる。ここでdは絶縁膜の厚さであり、
上記、ρj(x,t)に対応する電荷Qsj(t)も次のよう
に定義できる。
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】一方、ρ(x,t)に対応する電位φ(x,
t)は次のようにポアッソン方程式から求められる。
【0023】
【数5】
【0024】ここで、ε0 は真空の誘電率で、εr は比
誘電率である。電位についても、ρ(x,t)と同様に、
それぞれの電荷に対応させて、定義できる。
【0025】
【数6】
【0026】
【数7】
【0027】試料電流i(t)も
【0028】
【数8】
【0029】
【数9】
【0030】と書ける。ここで、−i0 は光電子放出の
分を補給するための電流である。トラップがなければ、
i(t)は−i0(一定;X線強度一定として)になるが、
トラップがあるとt依存性が認められるようになる。
【0031】トラップによる捕獲現象のt依存性は多く
の場合、
【0032】
【数10】
【0033】のように表わせる。ここでτj はそれぞれ
の捕獲現象の時定数である。この結果、電荷量Qsj
(t)も
【0034】
【数11】
【0035】と表わせる。従って、
【0036】
【数12】
【0037】
【数13】
【0038】になり、電位も
【0039】
【数14】
【0040】
【数15】
【0041】となる。
【0042】本手法で測定するのは、i(t)とφ(d,
t)[φ(0,t)が測定できることもある]である。こ
れらの結果から、トラップの種類,量や分布に関する情
報が得られる。また、τj は捕獲現象に関する重要なパ
ラメータとなる。
【0043】トラップが異なっても電荷としては、正か
負の2種類しかないので、一般には、異なるトラップに
対応した電荷に区別するのが難しいが、時定数τj が大
きくなれば、この区別が可能である。すなわち、j=1
と2を考えて、τ1≪τ2とすると、
【0044】
【数16】
【0045】となるが、ここで、t≫τ1 の領域では、
【0046】
【数17】
【0047】となるので、ln[i(t)+i0]とt
の関係からi02とτ2を求められる。次に、これらのi
02とτ2 を使って、ln[i(t)+i0−i02exp(−t/
τ2)]とtの関係をt≪τ2の領域で調べることにより
01とτ1を求められる。φj(d,t)についても同様
の解析が可能である。
【0048】第二の課題については以下の手段により解
決する。上に述べたように、X線などの電磁波ビームを
照射すると、絶縁膜/半導体構造内で正孔と電子が生成
され、電位変化や電流が流れる。正孔と電子の発生消滅
速度は電気的に正常な位置と欠陥位置で異なる。したが
って、照射ビームを微細化し、ビームの照射位置を変え
ながら電位や電流を測定することにより電気的欠陥位置
を特定できる。そして特定された位置で検出された回折
線,蛍光X線あるいは光電子などを解析することによ
り、電気的欠陥個所の結晶構造,歪,元素あるいは化合
物の結合状態を知ることができる。
【0049】この微細ビーム照射による欠陥評価につい
てさらに詳しく述べる。絶縁膜や半導体にX線などのビ
ームを照射したとき発生する電荷の挙動は第一課題で詳
細に示した。これらの電荷は半導体装置の電極と絶縁膜
あるいは半導体などの界面近傍のエネルギバンド構造に
影響を与え、絶縁膜内に存在する電荷,半導体素子の界
面準位,フラットバンド電圧,トランジスタの閾値電
圧,増幅率,容量,キャリア移動度,接合のリーク電
流,配線間のリーク電流などに変化をもたらす。また半
導体材料内で発生した電荷は、結晶欠陥が存在すると消
滅速度が早くなる。したがって、ビームを照射したのち
に照射を停止した直後の半導体特性の時間的変化を比較
観察することにより正常部と欠陥部を識別することがで
きる。この識別できる位置分解能は照射するX線ビーム
径が小さいほど良い。なお、ビーム照射により発生する
電荷数は欠陥の有無によっても異なるため、照射しなが
ら半導体の電気特性を測定しても欠陥部分を識別するこ
ともできる。
【0050】照射ビームがX線の場合、電荷の発生とと
もに回折X線や半導体装置を構成する材料特性の特徴を
示すX線や光電子線が放射される。したがって、X線の
照射角や放射角あるいはこれらのエネルギを評価するこ
とにより、電気特性の不良発生個所の特定とともにその
個所の結晶構造,元素あるいは結合(電子)状態などを
解析することができる。なお、半導体装置に外部から電
圧や電流を供給しない状態で、X線を照射したとき発生
した電荷量や電荷の再結合過程を半導体装置に設けられ
た電極や半導体基板に流れる電流を検出することによっ
ても欠陥個所を特定することができる。
【0051】これらの測定はX線を照射しながらも行え
るが、間歇的にX線を照射してその休止期間に電気特性
の測定を行い、これらの測定を繰り返して得られたデー
タを積算することにより、正常部と欠陥部における特性
の微小な差を顕在化させて測定精度を向上させることが
できる。また、被検物上のX線照射位置を移動させなが
ら上に述べた各種の測定を行い、各移動位置で得られた
データを照射位置と対応するように2次元的に再配置す
ることにより、その分布の特異個所から欠陥部分を検出
することができる。
【0052】本発明で用いる照射X線ビームの径は半導
体装置より十分小さいため、MOSトランジスタのゲー
ト電極の端の微小部あるいは素子パターンのコーナ部な
どのように、高精度で局所欠陥場所を特定でき、かつ、
素子の不良原因が結晶構造、半導体装置の製造過程で混
入した汚染や異物、あるいは化合状態の異常など、材料
的な原因を解明することができる。そしてX線照射によ
り半導体や絶縁膜内に生じた電荷の生成や消滅過程を評
価するため、材料的な欠陥の電気的特性への影響を対応
づけながら評価,解析できる。さらに、従来の誘起電流
法で用いられていた可視光ビームや電子ビームと異な
り、X線ビームは薄膜の多層構造体を容易に突き抜ける
ことができるため、LSIの基板内など、試料の深層部
の欠陥を評価できる。
【0053】
【発明の実施の形態】
(実施例1)以下、図2を用い、本実施例の測定装置と
方法について説明する。試料台9に電気的に接触された
試料10に、X線源11から発生させたX線12を照射
する。発生源の前にはシャッタ13があり、測定開始と
同時に、これを開いて一定(あるいは所望の時間依存性
を持つ)強度のX線12を試料に照射できるようにし
た。ここで、試料上でX線が当たる領域は試料の面積よ
り小さく、X線が試料以外の部分に当たらないようにし
た。試料にはX線以外に電子線も当たるので(例えば、
X線フィルタ14から発生する電子)、試料に極近く、
X線の当たらないところに検出器15を設置し、これで
電子照射量を監視できるようにした。
【0054】X線が試料に照射されると、表面から光電
子が発生して、その一部16を電子分光器17に受け
て、光電子エネルギと数の関係(スペクトル)がデータ
処理機構18に入力される。入力データから電荷量や分
布計算を行う。
【0055】光電子のエネルギEk は表面電位をφとす
ると、
【0056】
【数18】
【0057】と表わせる。ここで、Ek0はX線を照射し
ない状態でのEk の値で、qは単位電荷である。X線を
照射すると、表面電位がφだけ変化して、Ek がqφだ
け変化する。この変化は、金属(非常に薄くないとし
て)では、無視できるが、絶縁膜や半導体では無視でき
ない。これらの、照射時間tに依存して変化するφは、
試料内トラップへの電荷の捕獲に起因しているので、こ
のφの測定は、前述のように、重要な情報を与える。こ
の測定は真空中(<0.001Pa )で行う必要がある
ので、測定系は真空容器19の中に設置した。
【0058】上記の方法とともに、φの変化を別の方法
でも測定できるようにした。試料表面に相対して金から
なる(標準)電極20を設け、これを振動させて試料と
電極表面の接触電位差を測定できるようにした。この測
定に当たっては、この電位差を打ち消すような、すなわ
ち、試料−標準電極間に電流が流れなくなるような電圧
を測定機構21で印加して、その電圧を求めた。この結
果もまた、X線照射時間tの関数として、データ処理機
構18に入力した。後者の方法は、光電子エネルギを測
定する前者の方法に比し、短時間で測定できる。従っ
て、時定数の小さい情報を得るのに有利である。また、
雰囲気を真空にする必要が無い。しかし、試料表面のφ
しか測定できない。前者の光電子エネルギを測定する方
法では、絶縁膜が10nmの厚さ以下であれば、半導体
表面のφも同時に測定できる利点がある。
【0059】最後に、試料電流i(t)は電流計22によ
り測定した。この結果もデータ処理機構18に入力さ
れ、他の結果とともに処理される。この測定系では、試
料に電圧を印加できるようにした。これは、電圧をかけ
ることにより、試料表面からの光電子の放出量を減らす
ためである。i(t)が小さいとき、誤差を減らすのに役
立つ。また、試料表面を各種電位状態にする目的でも使
用する。
【0060】(実施例2)ここでは、光電子エネルギE
k測定から表面電位を求める方法について述べる。
【0061】試料に厚さ2.5nmのシリコン酸化膜(S
iO2)を有するSi(100)単結晶基板を用いて、X線
として、Mg−Kα線を照射した。そして、EkをX線照射
時間tの関数として測定した。この場合、SiO2が薄
いので、前述のようにSiO2のEk だけでなく、Si
のEk も測定できた。これらの値をEk(SiO2),Ek
(Si)として、X線照射なしの場合の値をEko(Si
2),Eko(Si)とし、SiO2 とSiの表面電位差
をφ(SiO2 ),φ(Si)とする。
【0062】さらに、
【0063】
【数19】
【0064】
【数20】
【0065】
【数21】
【0066】と定義すると、
【0067】
【数22】
【0068】となる。ΔE0 はtには依存しないので、
ΔE(t)のtによる変化は、φ(t)のtによる変化に
なる。本測定では、一つの光電子スペクトルを測定する
のに2分要したので、図3に示すように、Ek は2分お
きにしか測定できなかった。このφ(t)が数14のよう
なt依存性を示すとすれば、例えばj=2として、
【0069】
【数23】
【0070】と書ける。測定はΔE(t)が一定になる
まで行い、φ02とτ2 を求めた。それは、図4に示すよ
うに、ln[φ02−φ(t)]、すなわちln[(ΔE0
qφ02−ΔE(t))/q]のX線照射時間t依存性を
図示して、この関係にt=0の切片からφ02を勾配から
τ2を求めた。それらの値は、
【0071】
【数24】
【0072】
【数25】
【0073】であった。φ02が正であることから、これ
らの値はSiO2 内のトラップへの正電荷(正孔)の捕
獲に関するものと考えられる。一方、Si側の電荷につ
いては、Ek(Si)のt依存性から情報が得られる。上
記のSiO2 の場合と同様な検討を行うと、時定数とし
てSiO2 の場合とほぼ同じ値が得られ、Si側の電位
差(SiO2/Si界面とSi裏面の電位差)として0.
25Vが得られた。後者の結果は、Si側に負の電荷が
蓄積していることを示しており、さらに、時定数がSi
2側とほぼ同じであることより、この負電荷は、Si
2側の上記正電荷の蓄積(捕獲)に対応して、アース
からSiO2/Si 界面のSi側に供給されるものであ
ると考えられる。
【0074】次に以下の測定例では、上と同じ試料で、
上記の測定結果の確認ができること、また、さらに多く
の知見が得られることを示す。
【0075】(実施例3)ここでは、X線照射ととも
に、試料−アース間に流れる電流i(t)の測定について
述べる。i(t)は数13のようになると考えられるの
で、実施例1のΔE(t)の測定と同様に、i(t)が一定
値(−i0)になるまで測定し、ln[i(t)+i0]とX
線照射時間tとの関係を調べると図5のような結果が得
られた。これを見ると、i(t)には少なくとも二つの時
定数が関係していることがわかる。なお、前例のΔE
(t)では、ただ一つの時定数しか認められなかったが、
これはtが小さいときΔE(t)の測定ができないため
である。これに対してi(t)なら短時間の測定が可能
で、さらに、電荷量を求めることができる。
【0076】前述の「課題を解決するための手段」で示
した手法(数16,数17参照)を用いて本結果の解析
を行った。まず、図5の、tの大きい領域で、
【0077】
【数26】
【0078】
【数27】
【0079】が得られた。このτ2 の値はΔE(t)の検
討で得られた値とほぼ同じであることから、この電流
[i02exp(−t/τ2)]がΔE(t)と同じ現象に起因し
ていると考えられる。
【0080】次に、ln[i(t)+i0−i02exp(−t/
τ2)]、すなわち、ln[i1(t)]とtの関係をt≪τ
2 で図示すると図6が得られ、電流は
【0081】
【数28】
【0082】
【数29】
【0083】で表わせることがわかった。結局、i(t)
はtの関数として、
【0084】
【数30】
【0085】と表わせた。
【0086】これらの二つの電流を積分して、捕獲電荷
量を求めると、
【0087】
【数31】
【0088】
【数32】
【0089】となった。これらの電荷量はどちらも正電
荷、定常状態では、それぞれを合わせた電荷量とそれぞ
れの影響を合わせた電位ということしかわからない。し
かし、t依存性の検討をすれば、時定数τ1 とτ2 に対
応した2種類の正電荷(トラップ)の存在が明らかにな
った。
【0090】さらにΔE(t)の検討結果を使えば、電荷
分布についても知ることができる。数10の電荷密度ρ
0j(x)を
【0091】
【数33】
【0092】とおくと、ΔE(t)から求められたφ02
i(t)から求めたQ02から、ρ02(x)が求められる。こ
こで、ρj とLj は測定結果から求める定数で、xはS
iO2/Si(x=0)界面からの距離(SiO2 側へ
の)である。そしてSiO2 の厚さをdとすると、
【0093】
【数34】
【0094】
【数35】
【0095】ここで、Qojは時定数τj(ここではj=
1,2)に対応する電荷量で、φojはこれらの電荷量に
より発生するSiO2 表面−Si表面間の電位差であ
る。
【0096】測定からQojとφj が得られれば、ρj と
Lj が、すなわち、電荷分布が求められる。j=2の場
合、Q02=0.0065C/m2,φ02=0.93V であ
るので、数22と数23から、
【0097】
【数36】
【0098】
【数37】
【0099】が得られた。電荷密度として通常はρ2
り、単位面積当たりの電荷の数N2 =ρ22/qを使う
ことが多いので、N2 を求めると、
【0100】
【数38】
【0101】となる。この値は、もっと厚いSiO
2 で、アバランシェ注入法などにより求められた正孔ト
ラップ密度1016−1017個/m2と同程度の値であ
る。また、L2の値が非常に小さい(0.50nm)こ
とは、トラップが界面の極近くに存在することを示して
いる。一方、この界面のSi側には同じ密度のN2 の負
電荷(電子)がアースから供給される。このときの電位
変化は実施例2の末部に示したように0.25Vである
ので、SiO2 の場合と同じように、電荷密度を
【0102】
【数39】
【0103】とおいて、ρs2とLs を求めると、
【0104】
【数40】
【0105】
【数41】
【0106】となった。
【0107】最後に時定数τ2(650s)のトラップに
捕獲された正孔に起因する電位分布を図7に示す。Si
2/Si 界面のSiO2 側の正孔とSi側の同数の電
子からなる電気二重層を形成して、本図に示すような電
位分布になっていると考えられる。
【0108】(実施例4)光電子エネルギから電位を求
める方法では、短時間の測定ができなかったので、同じ
試料で、標準電極を用い、先に述べた電極と試料間の接
触電位差を求める方法でも測定を行った。
【0109】図8にその結果を示す。SiO2 の表面電
位φ(t)の定常値をφ0 としたときのln[φ0−φ
(t)]とX線照射時時間tとの関係が示してある。tの
全領域にわたってほぼ直線の関係が得られ、勾配から得
られる時定数は650sで、これまで求めたτ2 とほぼ
同じ値になった。しかし、良く見ると、tが小さいと
き、上記の関係が直線からずれている。すなわち、t<
300sの部分をより詳細に示すと、図9のようにな
る。実施例3のi(t)の場合と同様に時定数650sに
対するφ(t)の成分を全体のφ(t)から差し引いた分に
ついてt依存性を求めると、結局、
【0110】
【数42】
【0111】という関係が得られた。
【0112】次に、この成分の定常値(0.05V )を
使って、電荷の分布を求めたが、ここで問題となるの
は、φ(t)にSi側の電位差も加えられているというこ
とである。そこで、ここでは、τ2 の場合とは違って、
もっと単純にSi側にはx=0には、[SiO2 側には
界面からaの距離(x=a)にQ01=0.0014C/
2 の電荷があり]同量の負の電荷があるとする(電気
二重層)。そうすると、Si内の電位変化はなくなり、
0.05VはSiO2内の電位差とすることができる。そ
うすると、
【0113】
【数43】
【0114】
【数44】
【0115】から
【0116】
【数45】
【0117】
【数46】
【0118】が得られた。
【0119】(実施例5)本発明の実施例を図10を用
いて説明する。本実施例の評価装置は、X線発生機1
1,微細X線ビーム23を形成するためのガラスキャピ
ラリ24,面内で移動可能でかつ照射点を中心として試
料10へのX線照射角25を変えられるように回転でき
る試料台9,試料を透過したX線52の像を得るための
イメージングプレート26,試料で回折したX線や蛍光
X線など27を検出するためのLiドープSiからなる
半導体X線検出器28,LSIなどの半導体装置の電気
的特性を評価するための測定器29,各種検出器で得ら
れたデータと電気特性のデータを対応付けるためのデー
タ処理装置30、そしてそれらの結果の2次元分布を表
示できるコンピュータと表示装置31からなる。ここ
で、ガラスキャピラリ24により形成されたX線のビー
ム径は試料上で0.1μm であった。
【0120】本実施例では図11に示す断面構造を持つ
LSIを評価試料とした。このLSIは、MOSトランジ
スタ部33,メモリ容量部34,多層配線部35で構成
されており、この中で0.5μm 幅でタングステンシリ
サイドと多結晶Siを重ねた構造のゲート電極36を持
ち、13nmのゲート酸化膜37のMOSトランジスタ
の評価を行った。
【0121】ストレス電圧をトランジスタに印加すると
ホットキャリアがゲート酸化膜に注入されて閾値電圧
(Vth),相互コンダクタンス(gm)および界面準
位(Dit)が変動するが、この劣化(変動)速度が速
い、すなわち不良製造ロットのトランジスタについてそ
の原因解明に本実施例の装置を応用した。
【0122】ホットキャリア注入はSi基板32の側か
らゲート酸化膜に電子または正孔を注入することであ
り、その結果界面準位が増大する。ゲート酸化膜にX線
を照射すると電子と正孔が発生し、ホットキャリア注入
と同様な効果を持つ。
【0123】同じ製造ロットの中から閾値電圧と相互コ
ンダクタンスがほぼ同じ特性を持つトランジスタを選び
出した。そしてそれぞれのMOSトランジスタにつき、
その平面内で図12に示した(1)ないし(8)、およ
び(a)ないし(m)で示した位置の中のいずれかの1
点を選び、X線ビームをそれぞれ10分間照射した。こ
の照射位置決めには、Si基板の裏面側に設置したイメ
ージングプレートに写し出されたトランジスタのX線透
過像により行った。また、このときエネルギ分散型X線
回折法を用いてSi基板の(400)面からの回折X線
も同時に測定して格子面間隔を求め、LSIチップ周辺
のスクライブラインでSi基板が露出した部分で得られ
た(400)格子面間隔からの変化率をトランジスタ内
の各X線照射位置での基板内格子歪(ε)とした。なお
X線照射角を30度に設定したとき、(400)面から
の回折X線のエネルギはほぼ9.1keV であった。
【0124】図13にX線照射前後のMOSトランジス
タの相互コンダクタンス変化率(Δgm/gm)と界面
準位の変化率(ΔDit/Dit)の照射位置依存性を
示す。図には正常な特性を示すLSI製造ロットにおけ
るトランジスタのX線照射位置依存性38とホットキャ
リアによるトランジスタ特性の劣化速度の速いロットの
照射位置依存性39を示した。相互コンダクタンスおよ
び界面準位のX線照射による変化率は、ゲート電極36
および素子間分離絶縁膜領域40などの端部でいずれも
大きくなっているが、その変化率は不良ロットのほうが
数倍大きい。これらの依存性からホットキャリアが注入
されて劣化するのは主にこれらの端部のゲート酸化膜と
Si基板の界面であり、不良ロットではこれらの部分が
特に悪いことがわかった。
【0125】端部で特性劣化が著しいことより、これら
の部分のゲート酸化膜に外部からの何等かの力が加わっ
ていることが予測された。しかしゲート酸化膜内での局
所部の力を測定するのは難しい。そこで、本発明の装置
を用いてSi基板内の歪分布より端部のゲート酸化膜に
加わる力の評価を行った。
【0126】図14にSi基板面内の格子歪分布を示し
た。この分布は相互コンダクタンスや界面準位などの電
気特性の照射位置依存性と相対的によく一致している。
したがって、ゲート電極や素子間分離絶縁膜端部での応
力集中がゲート酸化膜やそのSi基板界面に歪を生じさ
せ、ホットキャリア注入による界面準位の増大を容易に
していることがわかった。なお、界面準位の増大は、良
く知られているように相互コンダクタンスや閾値電圧の
劣化を引き起こす。また図14より、不良ロットでは良
品ロットよりゲート電極や素子間分離絶縁膜端部での歪
量が大きく、すなわち端部でのゲート酸化膜に加わる力
が大きいことがわかる。
【0127】そこで良品ロットと不良ロットについて、
先のX線照射時に同時に検出されたタングステンの蛍光
X線の輝度よりゲート電極を構成するタングステンシリ
サイドの膜厚を求めた。その結果、不良ロットは良品ロ
ットより膜厚が20%厚く、ゲート端部に加わる力が大
きいことがわかった。さらに不良ロットのほうが素子間
分離絶縁膜端部での歪の分布領域が狭いことより端部形
状が急峻で大きな力が局所部に集中していることがわか
った。これらがロット不良を生じさせた原因である。
【0128】このように本発明により、素子を割ったり
削ったりすることなく、かつ従来の電気特性だけでは解
明できなかった局所部の不良原因を材料と電気的特性の
両面から解明することができた。
【0129】(実施例6)本発明の実施例を図15を用
いて説明する。本実施例では実施例5で示した装置を基
本としており、それにガラスキャピラリとX線発生機の
中間にX線フィルタ41を挿入し、キャピラリにより形
成されるX線ビームを単色化した。試料周辺を真空室1
9に入れるとともに、X線を照射したとき光電効果によ
り試料から放射される電子16のエネルギを検出するた
めのエネルギアナライザ15を取り付けた。
【0130】ここでは本実施例の装置を図12に示した
LSIの多層配線部35における層間絶縁膜26の評価
に応用した。ここで評価した層間絶縁膜はスパッタ法で
形成したSiO2,化学蒸着(CVD)法で形成したり
んとボロンを含有したSiO2、そしてスピンオンガラ
スと呼ばれるSiO2 膜である。層間絶縁膜の評価には
X線フィルタを用いて5keVのエネルギを持つ0.1
μm 径のビームを適用した。このビームを図11に示
す断面構造を持ち、Si基板との接触部を持たない第1
層目と第2層目のAl配線の交差部での層間絶縁膜44
に照射し、照射前後のAl配線間の電流−電圧特性の変
化を観察した。
【0131】図16に示すように、配線間に加える電圧
を徐々に増加させると、電圧が低い領域では微量の変位
電流59が流れ、さらに増加すると電圧の増加に対する
電流の増加率が顕著になるいわゆるトンネル電流60領
域が現われ、さらに増加を続けると絶縁膜が破壊して急
激に電流61が増大する。この測定では、トンネル電流
が少し流れる状態で印加電圧を固定しておき、X線ビー
ムを10分間照射した。ほとんどの場合、X線照射によ
り絶縁膜を流れるリーク電流は減少した。
【0132】トンネル電流はAl配線と絶縁膜界面に加
わる電界強度により決まる。したがって、印加電圧を一
定にしているにもかかわらず、電流が減少する現象はX
線照射により界面近傍の電界強度が緩和されたことを示
している。これはX線照射により絶縁膜内に発生した電
子が界面に存在していた正の電荷部分、すなわち電子ト
ラップに捕獲されたためと考えられる。この減少量はス
ピンオンガラスが最も大きく、続いてりんとボロンを含
有したSiO2 そしてスパッタ法で形成したSiO2
順であった。特に水分の含有量の多い膜ではその減少量
が多かった。
【0133】(実施例7)本実施例を図17用いて説明
する。本実施例では実施例の5および6で、試料に紫外
線46を照射するための光源47を設けた。実施例5や
6ではX線照射による放射線損傷による界面準位や電荷
トラップなどの変動を調べた。X線照射により素子に損
傷が入るため、照射位置依存性を求める場合、同じよう
な初期特性を持つ素子を照射位置の数だけ選び、各素子
には1点の照射のみを行うようにする必要があった。し
かし、同一ロットから取り出した素子でも特性のばらつ
きがあり、また多数点の照射位置依存性を調べる場合、
多くの素子を準備しなかればならないという不便があっ
た。
【0134】本実施例ではこの欠点をなくし、1個の素
子から照射位置依存性を得られるようにした。すなわ
ち、1点にX線を照射した後、実施例1ないし6で述べ
た各種の特性を測定し、それが完了すると紫外線を照射
した。この照射によりトランジスタの電気特性はX線照
射前の状態に戻すことができた。この後、X線照射位置
を所望位置まで移動して再び同様の測定を行った。これ
らを繰り返すことにより1個の素子から照射位置依存性
が求められるため、データのばらつきが少なく、また多
数の試料を準備する必要がなくなった。照射位置を試料
面内で2次元的に移動しながら上記の繰り返しを行うこ
とにより特性の2次元分布を求めることができた。この
場合は、先の実施例のように試料間のばらつきによる要
因がないため、その分布より欠陥部の抽出を容易に行う
ことができた。
【0135】本実施例を次に述べる極薄酸化膜の評価に
用いた。
【0136】ゲート酸化膜が5nm以下のように薄くな
ってくるとトンネル電流が流れるため、従来、酸化膜の
膜質評価に用いられてきた容量−電圧(CV;Capacita
nce−Voltage )法の適用が難しくなる。そこで本実施
例の装置を適用した。用いたX線ビーム系は実施例5と
同じである。
【0137】水分を含んだ酸素雰囲気と含まない酸素雰
囲気でSi基板表面に3nmのSi酸化膜を形成した。
これらの酸化膜にX線を照射したとき放射されるO1s光
電子の運動エネルギのX線照射時間依存性を調べた。こ
のX線照射時間依存性、すなわちX線照射により生成し
た電荷の帯電特性から酸化膜内に存在するトラップの種
類を判定することができ、この方法はすでに日本金属学
会誌,第56巻,第7号,863頁−864頁,199
2年にて報告されている。
【0138】この方法を用いて評価した結果、水分を含
んだ酸素雰囲気で形成した酸化膜には電子を捕獲するト
ラップが多く、水分を含まない雰囲気の場合は正孔トラ
ップが多数を占めることがわかった。この測定と紫外線
照射を交互に0.1μm ピッチで繰り返し、酸化膜面内
の2次元分布を求めたところ、いずれの酸化膜にも所々
で帯電しにくい部分があることがわかった。この測定で
はO1sとともに酸化していないSiからのSi2p光電子
と酸化したSiからのSi2p光電子の比を同時に測定し
た。その結果、帯電しない部分ではこの比が大きく、S
iの酸化が不十分であることがわかった。
【0139】そこでX線照射角を0.15 度の低角度に
設定し、この近傍の蛍光X線分析を行った。その結果、
Siの酸化が不十分な領域では、他の領域よりFeとZ
rの蛍光X線輝度が高く、これらの部分(Si基板内の
可能性あり)にはこれらの微量の不純物が存在している
ことがわかった。なお、この蛍光X線分析では照射X線
としてX線発生機のターゲットからのW−Lα特性X線
を用いた。
【0140】本実施例の他の応用として、書き込みと読
み出しが可能なフラッシュメモリのゲート酸化膜の評価
に適用した。0.5μm 幅のゲート電極(浮遊ゲート電
極も含む)の上から2ないし10keVのエネルギを持
つX線ビ−ムを照射した。浮遊ゲート電極下の酸化膜は
7nmであった。図12の(1)ないし(8)と同様に
ゲート電極を横切るようにX線を照射した後のゲート電
極の電位変化を調べた。電極端部近傍になるほどX線照
射前の電位に戻る速度は、ゲート電極幅方向の中心部に
照射したときより約40%も速く、フラッシュメモリに
おける書き込み電荷の減少は主に端部で起こっているこ
とがわかった。
【0141】本実施例により、従来の電気的評価法では
困難であった極薄膜で局所部の電気的,材料的な評価を
試料を削ったり,割ったりすることなく評価することが
可能になった。
【0142】なお上の測定では、酸化膜の評価に主にX
線光電子分光法(X−rayPhotoelectron Spectroscopy)
を用いたが、X線吸収端微細構造分析法(ExtendedX−ra
y Absorption fine Structure )など他の分析法も適用
できる。
【0143】(実施例8)本実施例を図18を用いて説
明する。本実施例では上記の各実施例の装置に試料を水
素雰囲気中で熱処理するための加熱室48を設けた。X
線による放射線損傷は実施例7で示した紫外線照射でほ
ぼなくすることができるが、試料によっては素子特性が
回復しない場合があった。紫外線照射でも回復しない場
合は、加熱室の上面の蓋49を閉じ、ガス導入口50か
ら水素を入れ、ガス出口51から排気しながら300度
から500度の温度で加熱した。この後、水素を抜き
(図18の装置ではこの後、真空排気を行う)、蓋を開
放して上記の各実施例と同様の測定を行った。この熱処
理によりトランジスタなどの特性を初期に戻すことがで
きた。
【0144】次に実施例5と同様の方法で第2層目の配
線間の絶縁膜45の評価を行った。ここでは、1.5k
eV のエネルギを持つX線ビームを用いた。配線間の
絶縁膜には、スパッタ法で形成した後、表面を化学機械
研磨法で平坦化したSiO2 膜とプラズマ有機CVD法
で形成して平坦化したSiO2 膜について評価した。こ
の場合は、この上に他の層を被覆することなく、これら
の絶縁膜が露出した状態で測定した。X線照射前後の配
線間の電流−電圧特性の評価法は実施例3と同じであ
る。化学機械研磨したSiO2 膜の場合は、X線照射位
置により照射前後で一定電圧印加しているにもかかわら
ずリーク電流が増加する場合と減少する場合があり、す
なわち電子トラップと正孔トラップが混在していること
がわかった。一方、プラズマ有機CVD法で形成したS
iO2 膜の場合は、X線照射により電流が減少し、電子
トラップが存在していることがわかった。
【0145】これらの測定では、X線照射時に絶縁膜か
ら放射されるO1s光電子とSi2p光電子の強度比を求
め、この比を熱酸化膜の場合に得られる強度比と比較す
ることにより、SiOx 膜の組成を評価した。プラズマ
有機CVD法で形成した膜ではxが2.2ないし2.3と
Si酸化膜の化学量論的組成のx=2.0 より酸素が多
いことがわかった。一方、化学機械研磨した酸化膜の場
合は、照射位置によりxが1.8から2.2とばらつきが
あり、Siが多い場所と少ない場所があることがわかっ
た。これらは、電流−電圧特性により示した電子あるい
は正孔トラップの散在と良い対応があった。なお、本実
施例の装置で450℃で60分の酸素雰囲気と水素雰囲
気の熱処理を行うと、いずれの場合もトッラプが減少
し、かつxが化学量論的組成に近づくことがわかった。
【0146】(実施例9)本実施例の装置構成は実施例
5と同じである。ただし、この場合は半導体装置の裏面
から流れる電流を取り出すことができる試料台とその電
流の測定系を設けた。X線を照射したときSi基板等の
半導体の中で発生する電荷による電流を測定し、照射位
置と基板裏面側から取り出された電流値とを対応させた
試料面内分布を図1に示したデータ処理装置で求められ
るようにした。
【0147】ダイナミックランダムアクセスメモリで、
蓄積電荷量の減衰が速い素子の不良解析に本実施例の装
置を適用した。図11はこのメモリの断面構造を示して
おり、評価した試料のメモリ容量部の大きさは1μm×
2μmであり、照射X線のエネルギは5keVで、ビー
ム径は0.1μm であった。試料上面の垂直方向からメ
モリ容量部近傍にX線を照射し、照射位置を移動させた
ときの電流値の2次元面内分布を求めた。
【0148】この測定ではX線照射時に流れる電流とと
もに、照射直後の電流の減衰特性も同時に求めた。メモ
リ容量部での蓄積電荷の減衰が速い不良素子では、X線
照射により基板裏面側に流れる電流が少なく、かつX線
照射後の電流減衰速度が速いことがわかった。特にメモ
リ容量用の電極がSi基板と接触している部分ではその
減衰速度が顕著に短かった。これらの測定結果より、こ
の部分にX線照射により発生した電子と正孔の再結合を
促進させるなんらかの原因が存在することがわかった。
【0149】そこで先に述べたと同様な低角度からX線
を照射して蛍光X線分析を行ったところ、この部分で極
微量のFeやCuが検出された。さらにこのメモリ部近
傍のSi基板内歪の分布をやはり先の実施例で述べたと
同様のX線回折測定法で求めたところ、メモリ容量用電
極がSi基板と接触している部分の歪が最も大きいこと
がわかった。これらの結果より、メモリの製造工程でな
んらかの不純物が基板内に入り、メモリ部で最も複雑で
応力集中が大きい電極接触部にこれらの不純物が熱処理
を経る過程で偏析したものと考えられる。
【0150】なお、本実施例と似た方法として、基板に
電子線をあて、このとき生じた基板電流の2次元分布よ
り基板内欠陥を調べる方法がすでにある。しかし、この
方法ではLSIのメモリ部のように基板上に多くの層、
特に電極配線層があると適用できなかった。また同じ装
置で不純物や結晶構造ならびに歪などを評価することは
できず、欠陥部が明らかになっても原因を解明すること
は困難であった。
【0151】以上の実施例では酸化膜およびSi基板に
X線を照射したとき生じる電荷を利用して各種の電気的
および材料的特性の評価を行ったが、本発明によれば、
配線などの金属層に微細X線ビームを照射して、X線回
折および蛍光X線分析によりその微小部での結晶構造や
元素分布を評価できる。
【0152】上に示した実施例では微細X線ビームの形
成にガラスキャピラリを用いたが、フレネルレンズや各
種ミラーを用いることもできる。またX線発生源にシン
クロトロン放射光設備を適用すれば広いエネルギ範囲に
わたって輝度の高い微細X線ビームが形成できるため、
測定が短時間で行えるようになることは言うまでもな
い。
【0153】上に述べた各実施例では、半導体材料とし
て、Siのみを用いたが、本発明は、GaAsやその他
の化合物半導体からなる素子にも同様の方法で評価でき
るのは、言うまでもない。また、絶縁膜材料としてSi
2 を用いたが、シリコン窒化膜やTa酸化物、その他
の材料にも適用できる。さらに、ショットキー接合部の
欠陥やトラップ評価にも適用可能である。
【0154】
【発明の効果】MOS超々高集積回路などの開発では、
プロセスの数が多くなり、複雑となるため、試料作製が
容易で、絶縁膜が非常に薄くなったときでも使える簡易
検査法が望まれている。
【0155】本発明によれば、絶縁膜/半導体構造の試
料で半導体素子を形成することなく、素子特性に影響を
与える不純物や欠陥についての知見が得られる。本発明
では、素子を形成する必要がないし、電極も不要である
ので、試料作製が容易である。また、従来のCV法で
は、絶縁膜があまり薄いとトンネル電流が流れるため、
測定が困難になるが、本発明では、薄くなっても全く問
題なく、むしろ薄いほうが測定しやすい。
【0156】なお、上の実施例では、絶縁膜上に電極を
付けない場合の測定結果のみを示したが、電極を絶縁膜
/半導体からの光電子発生可能な程度まで薄くできれ
ば、半導体禁止帯内でフェルミ準位を各種変えた状態で
の測定などが可能である。また、測定例を示さなかった
が、X線照射停止後、試料電流や電位の変化を測定すれ
ば各種トラップからの電荷の離脱について知ることがで
きる。
【0157】以上のように、本発明はこれらの半導体プ
ロセス開発にとって非常に有効な検査手法といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁膜/半導体試料にX線を照射したとき、形
成される電子−正孔対の一部が捕獲準位(トラップ)に
捕獲される過程を示す説明図。
【図2】本発明の装置の基本構成を示すブロック図。
【図3】SiO2 表面/Si表面電位差φ(t)のX線照
射時間t依存性を示す特性図。
【図4】ln[φ02−φ(t)]とtとの関係を示す特性
図。
【図5】試料電流i(t)とtとの関係を示す特性図。
【図6】短い時定数に対応する試料電流i1(t)とtと
の関係を示す特性図。
【図7】時定数τ2 に対応するトラップに捕獲された電
荷に起因する電位分布の特性図。
【図8】標準電極と試料表面間の接触電位差を求める方
法により測定したln[φ0 −φ(t)]とtとの関係を
示す特性図。
【図9】図8のt<300sの部分をより詳細に示す特
性図。
【図10】本発明の実施例2の基本構造を示すブロック
図。
【図11】本発明の各実施例で測定試料として用いたL
SIの断面図。
【図12】本発明の実施例2で評価したMOSトランジ
スタの平面構造と微細X線ビームの照射位置の関係を示
す説明図。
【図13】本発明の実施例2の測定結果の一例を示す特
性図。
【図14】本発明の実施例2の測定結果の一例を示す特
性図。
【図15】本発明の実施例3の装置を示すブロック図。
【図16】本発明の実施例3および実施例5で得られた
層間および配線間絶縁膜の電流−電圧特性図。
【図17】本発明の実施例4の装置構成を示すブロック
図。
【図18】本発明の実施例5の装置構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
1…半導体、2…絶縁膜、3,12…X線、4…電子−
正孔対、5,16…光電子、6…捕獲準位、7…正孔、
8…電子、9…試料台、10…試料、11…X線発生
源、13…シャッタ、14…X線フィルタ、15…電子
検出器、17…電子分光器、18…データ処理機構、1
9…真空容器、20…標準電極、21…電位差測定機
構、22…電流計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 31/302 H01J 37/252 A H01J 37/252 G01R 31/28 L

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線などの電磁波ビームを照射する機構を
    有し、前記ビーム照射により半導体試料内の絶縁層内で
    電子や正孔などの電荷を発生させ、発生電荷量、あるい
    は前記電荷発生に伴い現われる半導体素子の電気特性変
    化や試料表面の電位変化、もしくは前記ビーム照射によ
    り被検試料から放出される電子や電磁波光子の数,エネ
    ルギ,波長など、上記のうち少なくとも一項目を検出
    し、それらのビーム照射時間依存性より半導体試料の材
    料あるいは素子構造の特徴や欠陥を評価する機能を有し
    たことを特徴とする半導体評価装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ビーム照射域内、
    もしくはその極近傍の少なくとも一部に絶縁層と半導体
    あるいは絶縁層と金属層の接合部を有する被検物を評価
    対象とし、前記ビーム照射により絶縁層や前記接合部に
    損傷を与えるか、もしくは電荷を発生させ、前記損傷や
    電荷発生あるいはこれらに関連して表れる絶縁層のリー
    ク電流特性,半導体素子あるいは半導体基板の電気特性
    の経時変化を評価することを特徴とする半導体評価装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、半導体試料上
    に設けられた電極,配線に外部から電圧を加えない状態
    で、前記ビームを照射し、照射により絶縁層あるいは半
    導体基板内に発生した正孔や電子により生じる電流もし
    くは電極配線や半導体装置内の電位変動を検出する機能
    を有することを特徴とする半導体評価装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3における各評価を、前記ビ
    ームを照射しながら行えるようにしたことを特徴とする
    半導体評価装置。
  5. 【請求項5】請求項1から3において、前記評価項目の
    前記ビーム照射開始後、もしくは照射停止後の時間変化
    を評価することを特徴とする半導体評価装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5において、前記ビームを間
    歇的に照射できるようにしたことを特徴とする半導体評
    価装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記ビーム照射に伴い
    生じる電荷の時間変化を試料−アース間電流あるいは試
    料の表面電位の時間変化より求めることを特徴とする半
    導体評価装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    おいて、電荷計測手段として、試料からアースに流れる
    電流を測定することにより行い、この電流測定機構が試
    料台とアース間に設置されている半導体評価装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、試料台とアースの間に
    電圧を印加できるようにした半導体評価装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、X線照射により試料
    から放出される電子の個数と各電子の持つエネルギを分
    析することを可能にする機構を有した半導体評価装置。
  11. 【請求項11】請求項1において、金など、表面の経時
    変化の少ない金属からなる標準電極を有し、前記電極と
    試料間の接触電位差を評価する機構を有する半導体評価
    装置。
  12. 【請求項12】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10または11において、試料台の温度を制御
    しながら変化できる機構を有した半導体評価装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12のいずれかにおい
    て、試料へのビーム照射を一時的に遮ることを可能にす
    るための機構を設けた半導体評価装置。
  14. 【請求項14】請求項1ないし13のいずれかにおい
    て、試料外部から試料に入射してくる電子線量を計測す
    る機能を有した半導体評価装置。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれかにおける
    前記機構が、圧力1mPa以下の真空度にできる容器に
    内蔵された半導体評価装置。
  16. 【請求項16】請求項1ないし15のいずれかの前記電
    流や表面電位の計測情報を入力して、得られたデータを
    処理する機構を有する半導体評価装置。
  17. 【請求項17】請求項16において、電流あるいは表面
    電位の時間変化特性の中で、時間変化の時定数の異なる
    成分を分離する機能を有する半導体評価装置。
  18. 【請求項18】請求項17において、同じ時定数の前記
    電流変化と表面電位の変化に対して、前記電流変化の積
    分より絶縁膜と半導体界面の電荷量を求め、前記電荷と
    表面電位の変化を境界条件として、試料内の電位あるい
    は電荷分布を求める半導体評価装置。
  19. 【請求項19】請求項1ないし18のいずれかにおい
    て、前記ビームが被検半導体試料上のビーム照射面に設
    けられた半導体素子の面積と同程度もしくはより微細で
    ある半導体評価装置。
  20. 【請求項20】請求項19において、半導体試料上の微
    細な前記ビームの照射位置を移動させながら、各移動点
    で上記の各項で示した特性を測定し、かつ、それらの各
    点で得られた特性を半導体試料上のビーム照射位置に対
    応するように配置して、各特性の2次元的な分布を得ら
    れるようにした半導体評価装置。
  21. 【請求項21】請求項20において、半導体特性の2次
    元分布における特異点を抽出し、半導体試料上に設けら
    れた半導体素子の欠陥部分を検出できるようにした半導
    体装置。
  22. 【請求項22】請求項1ないし21のいずれかにおい
    て、前記ビームが照射された半導体試料に紫外線照射も
    しくは水素含有雰囲気で熱処理を加えることにより、ビ
    ーム照射による損傷を取り除き、正常な特性を持つ半導
    体素子に回復できる機能を有した半導体評価装置。
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