JPH09160594A - 雑音除去装置 - Google Patents

雑音除去装置

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Publication number
JPH09160594A
JPH09160594A JP7317937A JP31793795A JPH09160594A JP H09160594 A JPH09160594 A JP H09160594A JP 7317937 A JP7317937 A JP 7317937A JP 31793795 A JP31793795 A JP 31793795A JP H09160594 A JPH09160594 A JP H09160594A
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JP
Japan
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noise
pattern
section
voice
time
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Application number
JP7317937A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Okura
計美 大倉
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音除去装置における雑音除去係数αは雑音
の特徴を考慮することなしに予備的な実験により決定さ
れた定数や各時刻における音声パワーに応じた値が用い
られており、十分な雑音除去性能を得ることは難しいと
いう問題点があった。 【解決手段】 雑音であると判定された雑音区間に基づ
いて作成された雑音のパタンを、音声として判定された
音声区間のパタンから減じることにより雑音を除去する
雑音除去装置において、上記雑音区間における雑音成分
のばらつきに基づいて定められた雑音除去係数αを上記
雑音のパタンに乗じ、このパタンを音声として判定され
た音声区間のパタンから減じることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雑音環境において
発声された音声から雑音成分を除去することにより、音
声認識性能を向上させる雑音除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音声認識技術を用いたシステム等の実用
化のためには、家庭内や商店等といった雑音環境におけ
る音声認識性能の向上を目指さなければならない。
【0003】従来、このような雑音環境における認識性
能の向上のために、雑音が重畳した音声から雑音成分を
除去するスペクトルサブトラクション法が用いられてい
た。
【0004】図6を用いて、以下に本スペクトルサブト
ラクション法の基本的な考え方を説明する。
【0005】尚、図6は、(a)雑音が重畳した音声波
形に対してバンドパスフィルタ分析を行った結果、
(b)推定した雑音スペクトルおよび、(c)雑音を除
去した音声スペクトルとの関係を表したものである。
【0006】スペクトルサブトラクション法とは、雑音
の重畳した音声スペクトルから雑音スペクトルを差し引
くことにより、雑音が重畳する前の音声スペクトルを推
定するものである。
【0007】例えば、雑音の無い真の音声のスペクトル
s(f)に雑音n(f)が重畳した場合を考える。この
場合、観測できるスペクトルは音声に雑音が重畳したス
ペクトルX(f)のみである。fは周波数を表し、ここ
ではバンドパスフィルタのチャネル番号に対応する。ま
た、X(f)=s(f)+n(f)である((1.1)
式、および図6(a)参照)。
【0008】
【数1】
【0009】今、雑音スペクトルn(f)が既知の場
合、X(f)からn(f)を差し引くことにより真の音
声のスペクトルs(f)を求めることができる((1.
2)式参照)。
【0010】しかし、ほとんどの場合、重畳している雑
音スペクトルn(f)を知ることは不可能であるため、
差し引く雑音スペクトルとしてn(f)のかわりに雑音
スペクトルの推定値N(f)を雑音が重畳した音声スペ
クトルX(f)から差し引くことにより、真の音声のス
ペクトルs(f)を推定スペクトルS(f)として求め
ることになる((1.3)式、および図6(b)(c)
参照)。
【0011】従って、推定雑音スペクトルN(f)が真
の雑音スペクトルn(f)に近いほど、真の音声のスペ
クトルs(f)に近い推定スペクトルS(f)を得るこ
とができる。
【0012】ところで、図7は従来の雑音除去装置の概
略構成図である。
【0013】図8は従来の雑音除去装置における音声区
間と雑音パタン作成区間等の関係を時間軸上で図示した
ものである。また図8は図6(a)の周波数軸を1次元
で表現した模擬図である。
【0014】以下に、図7および図8を用いてスペクト
ルサブトラクション法を用いた従来の音声認識装置の概
要を説明する。
【0015】図7において、1は雑音の重畳した音声を
分析する音声分析部、2は音声分析部1の分析結果Xi
(f)より得られるパワーやスペクトルの変化量等を用
いて、音声の開始時刻Tsと終了時刻Teを検出し音声区
間を判定する音声区間判定部である。ここで、iは時刻
を表す。
【0016】3は音声区間判定部2において音声区間で
あると判定された区間の開始時刻T s以前の分析結果、
つまり音声区間より前にある雑音区間の分析結果より推
定雑音パタンN(f)を作成する雑音パタン作成部であ
る。
【0017】基本的には、雑音区間(時刻i=1からT
s-1まで)の分析結果Xi の平均を雑音パタンN(f)
として用いれば良い。然し乍ら、雑音の特性が時間的に
緩やかに変化する場合等を考えた場合、過去の雑音パタ
ンNi-1(f)よりも音声の開始時刻Tsと時間的に近い
スペクトルXi(f)を重視した方が良い場合がある。
【0018】よって、雑音パタンN(f)の作成には、
数2
【0019】
【数2】
【0020】に示されるよう重み係数βおよびγを用い
て過去の雑音パタンNi-1(f)と現在(時刻i)のス
ペクトルXi(f)の信頼度を制御する方法をとる場合
がある。
【0021】例えば、数2においてはγの値を大きくす
るほど、現在(時刻i)のスペクトルXi(f)に重み
(信頼性)をおいた雑音パタンNi(f)の更新が行わ
れる。
【0022】10は音声区間判定部2で音声区間である
と判定された区間(時刻TsからTeの部分)の分析結果
i(f)から雑音パタンN(f)を数3に従い差し引
くことにより雑音を除去する雑音除去部である。
【0023】
【数3】
【0024】また、雑音が定常でない場合、推定した雑
音パタンN(f)の推定精度が低くなり、N(f)をそ
のままXi(f)から差し引くと、音声成分まで減じて
しまい、歪みが大きくなってしまう場合がある。
【0025】このような場合、数4
【0026】
【数4】
【0027】に示すように、推定した雑音パタンN
(f)に除去係数α(α≦1)を乗じることにより、除
去量を減らす方法をとる場合がある。
【0028】除去係数αの値は様々な雑音や音声を用い
て、音声認識率や雑音除去により生じる音声の歪みが最
小となるように予め代表値を設定しておくか、音声区間
であると判定された区間中の各時刻における音声パワー
に応じて決定する方法も提案されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上述の如
く、雑音除去係数αは雑音の特徴を考慮することなしに
予備的な実験により決定された定数や各時刻における音
声パワーに基づいた値が用いられており、十分な雑音除
去性能を得ることは難しいという問題点がある。
【0030】更に、ある一種類の雑音の特性を考えた場
合においても、かかる雑音には定常的な周波数の領域と
非定常的な周波数の領域とがあるが、上述の如く、雑音
除去係数αにはスペクトルのどの周波数領域に対しても
同一値が用いられており、高精度の雑音除去が行えない
という問題点がある。
【0031】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上述の
問題点に鑑み為されたもので、雑音であると判定された
雑音区間に基づいて作成された雑音のパタンを、音声と
して判定された音声区間のパタンから減じることにより
雑音を除去する雑音除去装置において、上記雑音区間に
おける雑音成分のばらつきに基づいて定められた雑音除
去係数αを上記雑音のパタンに乗じ、このパタンを音声
として判定された音声区間のパタンから減じることを特
徴とする。
【0032】本発明は、上記雑音区間を該雑音区間内の
或る時刻tで分割し、かかる時刻tで求められている雑
音パタンを用いて雑音区間に属する時刻t+1から時刻
t+Nの雑音パタンの雑音成分のばらつきを求め、該ば
らつきに基づいて、上記雑音除去係数αを決定すること
を特徴とする。
【0033】本発明は、雑音であると判定された雑音区
間に基づいて作成された雑音のパタンを、音声として判
定された音声区間のパタンから減じることにより雑音を
除去する雑音除去装置において、上記雑音区間における
各周波数帯域毎の雑音成分値のばらつきに基づいて、各
周波数帯域毎に雑音パタンを減じる割り合いである雑音
除去係数α(f)を求めることを特徴とする。
【0034】本発明は、上記雑音区間を該雑音区間内の
或る時刻tで分割し、かかる時刻tで求められている雑
音パタンを用いて雑音区間に属する時刻t+1から時刻
t+Nの雑音パタンの各周波数帯域毎の雑音成分のばら
つきを求め、該ばらつきに基づいて各周波数帯域毎に上
記雑音パタンを減じる割り合いである雑音除去係数α
(f)を求めることを特徴とする。
【0035】本発明は、雑音であると判定された雑音区
間に基づいて作成された雑音のパタンを、音声として判
定された音声区間のパタンから減じることにより雑音を
除去する雑音除去装置において、上記雑音区間における
各周波数帯域毎の雑音成分の値に基づいて、各周波数帯
域毎に上記雑音パタンを減じる割り合いである雑音除去
係数α(f)を求め、かかる雑音除去係数α(f)を上
記雑音のパタンに乗じたものを、音声として判定された
音声区間のパタンから減じることを特徴とする。
【0036】また、上記ばらつきは、上記雑音区間に属
する時刻i−1における雑音パタンと、上記雑音区間に
属する時刻iにおける入力パタンとの差から求められる
ことを特徴とする。
【0037】更に、上記ばらつきは、上記雑音区間に属
する時刻i−1における雑音パタンと、上記雑音区間に
属する時刻iにおける入力パタンとの差の2乗を、時刻
i−1における雑音パタンの2乗の値で正規化したもの
から求められることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係わる雑音除去
装置の構成図である。
【0039】以下に、図1を用いて本発明の第一の実施
の形態における雑音除去装置の動作を説明する。
【0040】図1の構成図では、従来の雑音除去装置と
同一構成については同一番号を付している。
【0041】本発明の第一の実施の形態における雑音除
去装置の構成は、従来のそれと三つの点で異なってい
る。
【0042】第一の点は、音声分析部1および雑音パタ
ン作成部3に接続してばらつき計算部4を設けたことで
あり、第二の点は、ばらつき計算部4に接続して除去係
数制御パラメータ計算部5を設けたことである。
【0043】更に、第三の点は、除去係数制御パラメー
タ計算部5および雑音除去部7に接続して除去係数計算
部6を設けたことである。
【0044】音声分析部1は入力された信号を分析す
る。かかる信号には雑音のみの部分と雑音が重畳した音
声部分とが存在する。
【0045】音声区間判定部2は音声分析部1で分析し
た分析結果から音声の存在する音声区間(時刻i=Ts
〜Te)を検出する。
【0046】また、図2に示す如く、雑音パタン作成部
3は音声区間ではないと判定された区間を雑音パタン作
成区間とし、雑音パタン作成区間内において数2に示す
漸化式により雑音パタンN(f)を求める。
【0047】ばらつき計算部4は雑音パタン作成区間内
の時刻i−1における雑音パタンN i-1(f)と現在時
刻iの分析結果Xiとの2乗誤差Θに基づくばらつきΨi
(f)を数5または数6の漸化式により求める。
【0048】
【数5】
【0049】
【数6】
【0050】雑音除去係数制御パラメータ計算部5は、
ばらつき計算部4で計算された時刻Ts-1におけるばら
つきΨTs-1(f)の時間および各周波数帯域毎の平均と
して雑音除去係数αを制御するための除去係数制御パラ
メータDを数7により計算する。
【0051】
【数7】
【0052】除去係数計算部6は、除去係数制御パラメ
ータ計算部5において計算された除去係数制御パラメー
タDの値に基づき雑音除去係数αを求める。
【0053】雑音除去部7では、求められた雑音除去係
数αを用いて数4に従い雑音を除去する。
【0054】以下に、本発明の第二の実施の形態を説明
する。
【0055】第二の実施の形態は、第一の実施の形態に
おける雑音除去係数αに代わり、雑音スペクトルの各周
波数帯域毎の雑音成分値のばらつきを独立に考慮した各
周波数成分毎の雑音除去係数α(f)に基づき、雑音除
去を行うものである。
【0056】また、本発明の第二の実施の形態では、第
一の実施の形態における除去係数制御パラメータ計算部
5、除去係数計算部6および、雑音除去部7の機能が異
なるだけであるため、第二の実施の形態における雑音除
去装置の構成は、第一の実施の形態におけるそれと同一
構成をとる。
【0057】従って、除去係数制御パラメータ計算部
5、除去係数計算部6および、雑音除去部7の機能のみ
を以下に説明する。 (A)除去係数制御パラメータ計算部5 本計算部5は、ばらつき計算部4において数5または数
6に従い計算された時刻Ts-1におけるばらつきΨts-1
(f)の時間平均として、各周波数帯域毎の除去係数制
御パラメータD(f)を数8により計算する。
【0058】
【数8】
【0059】(B)除去係数計算部6 本計算部6は、除去係数制御パラメータ計算部5におい
て計算された除去係数制御パラメータD(f)値に基づ
き各周波数帯域毎の雑音除去係数α(f)を求める。 (C)雑音除去部7 雑音除去部7は、求められた雑音除去係数α(f)を用
いて数9に従い雑音を除去する。
【0060】
【数9】
【0061】以下に、本発明の第三の実施の形態を説明
する。
【0062】本発明の第三の実施の形態では、第一の実
施の形態におけるばらつき計算部4および除去係数制御
パラメータ計算部5の機能が異なるだけであるため、第
三の実施の形態における雑音除去装置の構成は、第一の
実施の形態におけるそれと同一構成をとる。
【0063】従って、ばらつき計算部4および除去係数
制御パラメータ計算部5の機能のみを以下に説明する。 (A)ばらつき計算部4 本計算部4は、第一の実施の形態で示した数5、数6に
代わり、数10または数11を用いてばらつきΨ
i(f)を計算する。
【0064】
【数10】
【0065】
【数11】
【0066】数10および数11は、ばらつきΨ
i(f)を更新する時に重み係数aおよびbを用いて過
去のばらつきΨi-1(f)と現在(時刻i)の2乗誤差
Θとの信頼度を制御するものである。
【0067】例えば、bの値を大きくするほど、現在
(時刻i)の2乗誤差Θに重み(信頼性)をおいたばら
つきΨi(f)が計算される。 (B)除去係数制御パラメータ計算部5 本計算部5は、ばらつき計算部4で計算された時刻T
s-1におけるばらつきΨT s-1(f)の各周波数帯域毎の
平均として除去係数制御パラメータDを数12により計
算する。
【0068】
【数12】
【0069】除去係数計算部6は、除去係数制御パラメ
ータDの値に基づき雑音除去係数αを求め、雑音除去部
7では、求められた雑音除去係数αを用いて数4に従い
雑音を除去する。
【0070】以下に、本発明の第四の実施の形態を説明
する。
【0071】第四の実施の形態は、第三の実施の形態に
おける雑音除去係数αに代わり、雑音スペクトルの各周
波数帯域毎の雑音成分値のばらつきを独立に考慮した各
周波数成分毎の雑音除去係数α(f)に基づき、雑音除
去を行うものである。
【0072】また、本発明の第四の実施の形態では、第
三の実施の形態における除去係数制御パラメータ計算部
5、除去係数計算部6および、雑音除去部7の機能が異
なるだけであるため、第四の実施の形態における雑音除
去装置の構成は、第三の実施の形態におけるそれと同一
構成をとる。
【0073】従って、除去係数制御パラメータ計算部
5、除去係数計算部6および、雑音除去部7の機能のみ
を以下に説明する。 (A)除去係数制御パラメータ計算部5 本計算部5は、ばらつき計算部4で数10または数11
に基づき計算された時刻Ts-1におけるばらつきΨts-1
(f)を除去係数制御パラメータD(f)とする(数1
3参照)。
【0074】
【数13】
【0075】(B)除去係数計算部6 本計算部6は、除去係数制御パラメータ計算部5におい
て計算された除去係数制御パラメータD(f)値に基づ
き各周波数帯域毎の雑音除去係数α(f)を求める。 (C)雑音除去部7 雑音除去部7は、求められた雑音除去係数α(f)を用
いて数9に従い雑音を除去する。
【0076】以下に、本発明に係わる雑音除去装置にお
ける第五の実施の形態を図3を用いて説明する。
【0077】図3の構成図では、従来の雑音除去装置と
同一構成については同一番号を付している。
【0078】本発明の第五の実施の形態における雑音除
去装置の構成が従来のそれと異なる点は、音声分析部
1、雑音パタン作成部3および雑音除去部7に接続して
第二除去係数計算部8を設けたことである。
【0079】第二除去係数計算部8は、音声区間判定部
2において音声区間が図4に示すように時刻TsからTe
であると判定された場合、雑音パタン作成部3において
時刻t(1≦t<Ts)で作成された雑音パタンN
t(f)と、時刻t+1からTs-1までの区間の雑音スペ
クトルXi(f)との誤差εを最小化する雑音除去係数
αを計算する。
【0080】ここで、誤差εの計算には数14を用い
る。
【0081】
【数14】
【0082】または、各周波数独立に誤差ε(f)を最
小化する雑音除去係数α(f)を数15に従い計算す
る。
【0083】
【数15】
【0084】更に、時刻tを複数点設け、各時刻tに対
して計算される誤差εの平均を最小化する雑音除去係数
αまたは、雑音除去係数α(f)を計算してもよい。
【0085】雑音除去部7は、かかる除去係数αまたは
α(f)を用いて数4または数9に従い雑音を除去す
る。
【0086】以下に本発明の第六の実施の形態の詳細な
説明を行う。
【0087】本発明の第六の実施の形態では、第五の実
施の形態における第2除去係数計算部8の機能が異なる
だけであるため、第六の実施の形態における雑音除去装
置の構成は、第五の実施の形態におけるそれと同一構成
をとる。
【0088】第二除去係数計算部8は、音声区間判定部
2において、音声区間が図4に示すように時刻Tsから
eであると判定された場合、雑音パタン作成部3に於
て時刻t(1≦t<Ts)で作成された雑音パタンN
t(f)と、時刻t+1からTs-1までの区間の雑音スペ
クトルXi(f)との誤差εを数16を用いて計算し、
数17に従い
【0089】
【数16】
【0090】
【数17】
【0091】誤差εがしきい値Thよりも大きい場合
は、雑音除去係数αを零とし、誤差εがしきい値Th以
下の場合は、雑音除去係数αをεに対して単調減少する
関数F(ε)により設定する。
【0092】または、関数F(ε)の代わりに予め定め
た定数を用いてもよい。
【0093】更に、時刻tを複数点設け、各時刻tに対
して計算される誤差εの平均を上記の誤差εとしてもよ
い。
【0094】または、数18
【0095】
【数18】
【0096】により各周波数毎の誤差ε(f)を計算
し、数19
【0097】
【数19】
【0098】に従い雑音除去係数α(f)をε(f)に
対して単調減少する関数F(ε(f))により設定す
る。
【0099】更に、関数F(ε(f))の代わりに予め
定めた定数を用いてもよい。
【0100】雑音除去部7は、かかる除去係数αまたは
α(f)を用いて数4または数9に従い雑音を除去す
る。
【0101】以下に、本発明の第七の実施の形態を説明
する。
【0102】本発明の雑音除去装置の構成が従来のそれ
と異なる点は、雑音パタン作成部3および雑音除去部7
に接続して第三除去係数計算部9を設けたことである。
【0103】以下に図5を用いて本発明の代表的な構成
要件である、第三除去係数計算部9の詳細な説明を行
う。
【0104】第三除去係数計算部9は、雑音パタン作成
部において作成された雑音パタンN(f)における各周
波数帯域毎の雑音成分の値の大きさに基づき、各周波数
帯域毎に雑音除去係数α(f)を求める。つまり、雑音
パタンN(f)における各周波数帯域毎の雑音成分の値
が大きい周波数帯域に係わる雑音除去係数α(f)の値
は大きく、各周波数帯域毎の雑音成分の値が小さい周波
数帯域に係わる雑音除去係数α(f)の値は小さくする
ように雑音除去係数α(f)の値を決定する。
【0105】雑音除去部7は、かかる除去係数α(f)
を用いて数9に従い雑音を除去する。
【0106】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、音声や音楽等に重畳する雑音の特性を考慮し
た雑音成分の除去が可能となる。また、本発明によれ
ば、音声や音楽等に重畳する雑音の定常的な周波数の領
域と非定常的な周波数の領域のそれぞれに対して雑音除
去係数を決定できるため、高精度の雑音除去が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる雑音除去装置における第一の実
施の形態から第四の実施の形態の概略構成図である。
【図2】第一の実施の形態から第四の実施の形態におけ
る音声区間と雑音パタン作成区間の説明図である。
【図3】本発明に係わる雑音除去装置における第五の実
施の形態から第六の実施の形態の概略構成図である。
【図4】第五の実施の形態から第六の実施の形態におけ
る音声区間と雑音パタン作成区間の説明図である。
【図5】本発明に係わる雑音除去装置における第七の実
施の形態の概略構成図である。
【図6】スペクトルサブトラクション法の説明図であ
る。
【図7】従来の雑音除去装置に関する概略構成図であ
る。
【図8】従来の雑音除去装置における音声区間と雑音パ
タン作成区間の説明図である。
【符号の説明】
1・・・・・音声分析部 2・・・・・音声区間判定部 3・・・・・雑音パタン作成部 4・・・・・ばらつき計算部 5・・・・・除去係数制御パラメータ計算部 6・・・・・除去係数計算部 7・・・・・雑音除去部 8・・・・・第二除去係数計算部 9・・・・・第三除去係数計算部 10・・・雑音除去部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑音であると判定された雑音区間に基づ
    いて作成された雑音のパタンを、音声として判定された
    音声区間のパタンから減じることにより雑音を除去する
    雑音除去装置において、上記雑音区間における雑音成分
    のばらつきに基づいて定められた雑音除去係数αを上記
    雑音のパタンに乗じ、このパタンを音声として判定され
    た音声区間のパタンから減じることを特徴とする雑音除
    去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記雑音区間を該雑
    音区間内の或る時刻tで分割し、かかる時刻tで求めら
    れている雑音パタンを用いて雑音区間に属する時刻t+
    1から時刻t+Nの雑音パタンの雑音成分のばらつきを
    求め、該ばらつきに基づいて、上記雑音除去係数αを決
    定することを特徴とする雑音除去装置。
  3. 【請求項3】 雑音であると判定された雑音区間に基づ
    いて作成された雑音のパタンを、音声として判定された
    音声区間のパタンから減じることにより雑音を除去する
    雑音除去装置において、上記雑音区間における各周波数
    帯域毎の雑音成分値のばらつきに基づいて、各周波数帯
    域毎に雑音パタンを減じる割り合いである雑音除去係数
    α(f)を求めることを特徴とする雑音除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記雑音区間を該雑
    音区間内の或る時刻tで分割し、かかる時刻tで求めら
    れている雑音パタンを用いて雑音区間に属する時刻t+
    1から時刻t+Nの雑音パタンの各周波数帯域毎の雑音
    成分のばらつきを求め、該ばらつきに基づいて各周波数
    帯域毎に上記雑音パタンを減じる割り合いである雑音除
    去係数α(f)を求めることを特徴とする雑音除去装
    置。
  5. 【請求項5】 雑音であると判定された雑音区間に基づ
    いて作成された雑音のパタンを、音声として判定された
    音声区間のパタンから減じることにより雑音を除去する
    雑音除去装置において、上記雑音区間における各周波数
    帯域毎の雑音成分の値に基づいて、各周波数帯域毎に上
    記雑音パタンを減じる割り合いである雑音除去係数α
    (f)を求め、かかる雑音除去係数α(f)を上記雑音
    のパタンに乗じたものを、音声として判定された音声区
    間のパタンから減じることを特徴とする雑音除去装置。
  6. 【請求項6】 上記ばらつきは、上記雑音区間に属する
    時刻i−1における雑音パタンと、上記雑音区間に属す
    る時刻iにおける入力パタンとの差から求められること
    を特徴とする請求項2または、請求項4記載の雑音除去
    装置。
  7. 【請求項7】 上記ばらつきは、上記雑音区間に属する
    時刻i−1における雑音パタンと、上記雑音区間に属す
    る時刻iにおける入力パタンとの差の2乗を、時刻i−
    1における雑音パタンの2乗の値で正規化したものから
    求められることを特徴とする請求項2または、請求項4
    記載の雑音除去装置。
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