JPH09160468A - 画像形成装置の感光体ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体新品時のクリーニングブレードの巻き
込み障害及び摺擦による劣化を未然に防止すると共に操
作性に優れ低コスト化された画像形成装置の感光体ユニ
ットを提供することを目的にしている。 【解決手段】 画像形成装置に着脱可能な感光体ユニッ
トにおいて、回動可能に保持されて画像形成がおこなわ
れる感光体１と、上記感光体１の外周を覆う保護シート
２と、上記保護シート２の上記感光体１との接触面に塗
布された潤滑剤３と、上記感光体１の表面１ａに上記潤
滑剤３を転写して上記保護シート２を上記感光体１から
引き剥がす剥離手段４を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナー、或はこれ
らの機能を併有した複合機等の画像形成装置に関し、特
に装置本体に対して着脱可能な感光体ユニットの改良に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】画像形成装置の感光体部分は、帯電、露
光、除電の繰り返しによる電気的疲労と、現像、クリー
ニング、転写の各行程における記録紙との摺擦による機
械的疲労などから交換する必要があり、この交換作業を
容易化する為に感光体を感光体ユニットとして独立化
し、装置本体に対して着脱可能に構成している。また、
感光体ユニットだけでなく、クリーニング装置、転写器
といった周辺のプロセス構成部品も含めてカートリッジ
化して、ユニットとして着脱交換できるように構成して
いる。然し、記録紙一枚当りのランニングコストを低減
するためには、交換部品となる構成要素を必要最小限の
範囲に留めて価格を抑える必要がある。また、画像形成
装置の感光体だけをユニット化した感光体ユニットは、
製造後に感光体の面がむき出しになるために、遮光、傷
防止のためのカバー等の保護部材により露出面の保護が
図られている。例えば、感光体カートリッジにおいて、
感光体の表面がむき出しになる部分、特に転写部と現像
部に対応する部分を遮光するために、感光体全体を樹脂
製の可動式遮光カバーで覆って、感光体の光劣化を防止
するようにした技術が公知である（特開昭６１−２６０
２６４号の公報を参照）。

【０００３】また、樹脂材料で成型された感光ドラムカ
バーと、感光ドラムカバーをガイドする移動用レールと
を設けることにより、感光ドラムカバーにより感光体ド
ラムを封じて外部からの衝撃による損傷や、光による感
光から感光体ドラムを保護するようにした技術も公知で
ある（特開平３−８０２８５号の公報を参照）。また、
ベルト状感光体を覆う脱離可能な保護シートを、記録紙
の搬送経路をも覆った状態で画像形成ユニットに巻き付
けることによって、ベルト状感光体を保護するようにし
た技術も公知である（特開平５−２３２７５１号の公報
を参照）。然し、これらの従来例にあっては、感光体の
遮光と傷防止のために覆うカバー等がコストアップの原
因になったり、新品の時の感光体とクリーニングブレー
ドとの摺擦によりクリーニングブレードが摩耗劣化した
り、感光体新品時に感光体との当接面にクリーニングブ
レードを巻き込むクリーニングブレード巻き込み障害が
発生すると言う不具合があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像形成装
置の感光体ユニットにおいては、感光体の遮光と傷防止
のために感光体を覆うカバー等がコストアップの原因に
なったり、感光体新品時にクリーニングブレードが感光
体との摺擦により劣化したり、感光体新品時に感光体と
の当接面にクリーニングブレードを巻き込むクリーニン
グブレード巻き込み障害が発生すると言う問題があっ
た。そこで本発明は、このような問題点を解決するもの
である。即ち、感光体新品時のクリーニングブレードの
巻き込み障害及び摺擦による劣化を未然に防止すると共
に操作性に優れ低コスト化された画像形成装置の感光体
ユニットを提供することを目的にしている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の本発明は、画像形成装置に着脱可能な感
光体ユニットにおいて、回動可能に保持されて画像形成
がおこなわれる感光体と、上記感光体の外周を覆う保護
シートと、上記保護シートの上記感光体との接触面に塗
布された潤滑剤と、上記感光体の表面に上記潤滑剤を転
写して上記保護シートを上記感光体から引き剥がす剥離
手段を有する画像形成装置の感光体ユニットであること
を最も主要な特徴とする。請求項２の本発明は、請求項
１記載の画像形成装置の感光体ユニットにおいて、上記
保護シートは、黒色紙である構成としたことを主要な特
徴とする。請求項３の本発明は、請求項１又は２記載の
画像形成装置の感光体ユニットにおいて、上記潤滑剤
は、装着時に上記感光体の表面にクリーニングブレード
の当接する部分に塗布されている構成としたことを主要
な特徴とする。請求項４の本発明は、請求項１、２又は
３記載の画像形成装置の感光体ユニットにおいて、上記
剥離手段は、上記保護シートを巻き取る巻き取り部材を
有する構成としたことを主要な特徴とする。請求項５の
本発明は、請求項１、２、３又は４記載の画像形成装置
の感光体ユニットにおいて、上記剥離手段は、上記保護
シートを上記感光体に押し付ける押し付け部材を有する
構成としたことを主要な特徴とする。請求項６の本発明
は、請求項５記載の画像形成装置の感光体ユニットにお
いて、上記押し付け部材は、圧着して回転可能な圧着ロ
ーラである構成としたことを主要な特徴とする。

【０００６】

【作用】上記のように構成された画像形成装置の感光体
ユニットは、請求項１においては、生産直後から画像形
成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う保護
シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、剥離手
段により感光体から保護シートを引き剥がして除去する
ときに、感光体の表面に転写するようにしたので、感光
体新品時のクリーニングブレードの巻き込み障害及び摺
擦による劣化を未然に防止すると共に操作性に優れた画
像形成装置の感光体ユニットを提供することができる。
請求項２においては、生産直後から画像形成装置に装着
されるまでの間の感光体の外周を覆う黒色紙からなる保
護シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、剥離
手段により感光体から保護シートを引き剥がして除去す
るときに、感光体の表面に転写するようにしたので、感
光体新品時のクリーニングブレードの巻き込み障害及び
摺擦による劣化を未然に防止すると共に操作性に優れ低
コスト化された画像形成装置の感光体ユニットを提供す
ることができる。

【０００７】請求項３においては、生産直後から画像形
成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を保護シー
トの感光体との接触面のうちの必要最小限の接触面だけ
に塗布した潤滑剤を、剥離手段で感光体から保護シート
を引き剥がして除去するときに感光体の表面に転写する
ようにしたので、感光体新品時のクリーニングブレード
の巻き込み障害及び摺擦による劣化を未然に防止すると
共に操作性に優れ低コスト化された画像形成装置の感光
体ユニットを提供することができる。請求項４において
は、生産直後から画像形成装置に装着されるまでの間の
感光体の外周を覆う保護シートの感光体との接触面に塗
布した潤滑剤を、剥離手段の巻き取り部材で感光体から
保護シートを引き剥がして除去するときに感光体の表面
に転写するようにしたので、感光体新品時のクリーニン
グブレードの巻き込み障害及び摺擦による劣化を未然に
防止すると共に装着作業が容易で潤滑剤が作業者等の衣
服等に付着することがない等の操作性に優れた画像形成
装置の感光体ユニットを提供することができる。

【０００８】請求項５においては、生産直後から画像形
成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う保護
シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、保護シ
ートを裏面から感光体に押しつける押し付け部材を有す
る剥離手段により感光体から保護シートを引き剥がして
除去するときに感光体の表面に転写するようにしたの
で、感光体新品時のクリーニングブレードの巻き込み障
害及び摺擦による劣化を未然に防止すると共に感光体の
表面への潤滑剤の付着を促進する等の操作性に優れた画
像形成装置の感光体ユニットを提供することができる。
請求項６においては、生産直後から画像形成装置に装着
されるまでの間の感光体の外周を覆う保護シートの感光
体との接触面に塗布した潤滑剤を、保護シートを裏面か
ら感光体に押しつける圧着ローラを有する剥離手段によ
り感光体から保護シートを引き剥がして除去するときに
感光体の表面に転写するようにしたので、感光体新品時
のクリーニングブレードの巻き込み障害及び摺擦による
劣化を未然に防止すると共に感光体の表面への潤滑剤の
付着をより促進する等の操作性に優れた画像形成装置の
感光体ユニットを提供することができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図１は本発明の第１の形態例の
感光体ユニット０の概略構成を示す縦断面図である。感
光体ユニット０は、感光体ドラム又は感光体ベルトから
なる感光体１と、感光体１を回転自在に支持するユニッ
トケースと、感光体１表面に潤滑剤３を介して被着した
保護シート２と、感光体１を保護すると共に保護シート
２を剥離する際の手掛かりとなる固定テープ４ｄを有し
た剥離手段４と、感光体ベルト１を図示の矢印Ａ方向に
回動可能に張設するローラ６、６Ａ、６Ｂと、を有す
る。通常の電子写真式の画像形成装置と同様に、感光体
１の外周の表面１ａには静電潜像が形成されてから、ト
ナーにより顕像化され、この顕像を記録紙上に転写、定
着することにより画像形成が行われるようになってい
る。感光体１の表面１ａは、遮光と損傷防止のために、
感光体１との接触面に潤滑剤３が塗布された保護シート
２によつて覆われている。保護シート２は低コスト化と
遮光のために黒色の紙で構成されている。上記潤滑剤３
としては、例えばステアリン酸亜鉛、又は、ポリフッ化
ビニリデン樹脂のカイナー等の材料を使用し、この材料
をアルコールによって１：８の割合で希釈し、刷毛、ス
プレーにて保護シート２に薄く塗布するので、後に取り
やすく、しかも感光体の表面１ａへの付着が容易に行わ
れるようになっている。感光体ユニット０の感光体ユニ
ット０ａにおける、剥離手段４としてのプロテクトカバ
ー４ｃは、固定テープ４ｄにより保護シート２の一端が
固定されていて、固定テープ４ｄを図示の矢印Ｂ方向に
引き抜くことによって、保護テープ２側から感光体１の
表面１ａに上記潤滑剤３を転写しつつ、保護シート２を
感光体１の表面１ａから引き剥がし易くなっている。図
示しないクリーニングブレード５が感光体表面に当接す
る位置には、クリーニング対向ローラ６が設けて有り、
上記クリーニング対向ローラ６のシャフト６ａに上記プ
ロテクトカバー４ｃが着脱可能に装着されている。

【００１０】図２は上記感光体ユニット０を装着する画
像形成装置の一例の断面図であり、感光体ユニット０の
感光体１の表面１ａは、帯電チャージャ７でプリーチャ
ージされた後に、露光部８でＬＤ書き込みをして静電潜
像が形成されるようになっている。感光体１の表面１ａ
に形成された静電潜像は、ＣＴＭ（ＣｌｅａｎｅｒＴｏ
ｎｅｒ Ｍａｇａｚｉｎｅ）９のトナー補給タンク９ａ
からトナー１０を供給された現像器１１を通過すること
により現像されトナー像となり顕像化され、給紙カセッ
ト１２の内部に載置されて保管された記録紙１３にタイ
ミングを合わせて、転写チャージャ１４の位置に搬送さ
れて転写され、記録紙１３に転写されたトナー像は、定
着器１５の内部にヒータを内蔵する定着ローラ１５ａと
加圧ローラ１５ｂで挟持されて通過することによって定
着されて排紙されて収納されるようになっている。他
方、感光体１の表面１ａに残留した残留トナーは、上記
クリーニングブレード５で掻き落として廃トナー１０ａ
として、上記ＣＴＭ９の廃トナー回収タンク９ｂ内に回
収し、残留電荷は除電ランプ１６で光を照射して除電さ
れて、次の画像形成工程に備えられるようになってい
る。

【００１１】図３は上記画像形成装置の外観斜視図であ
り、感光体ベルトの感光体１が保持された感光体ユニッ
ト０は図示の矢印Ｃ方向に、図示の矢印Ｄ方向に着脱さ
れる上記ＣＴＭ９と同様に画像形成装置の本体内部に着
脱可能である。上記ＣＴＭ９は、図示しないトナー１０
の補給が終了すると交換されるが、感光体ユニット０は
上記ＣＴＭ９よりも寿命が長いので、感光体ユニット０
と上記ＣＴＭ９とは別交換にした方がコピー枚当りのラ
ンニングコストが低減出来るし、交換時期が早く到来す
るＣＴＭ９が、感光体ユニット０の上段に設置されてい
るから交換作業の操作性も良い。

【００１２】図４は、感光体ユニット０ａを画像形成装
置に装着する手順を示す図であり、図４（ａ）におい
て、画像形成装置のフロントカバー１７を図示の矢印Ｅ
方向に回動して開放する。図４（ｂ）において、つまみ
４Ａを保持した状態で感光体ユニット０ａを図示の矢印
Ｄ方向に向けて画像形成装置に差し込む。図４（ｃ）に
おいて、匡体内側壁に設けた固定ブラケット１８を図示
の矢印Ｅ方向に設置し、止め螺子１９を図示の矢印Ｆ方
向に螺子止めして、感光体ユニット０ａを固定する。感
光体ユニット０ａは固定ブラケット１８により、回転可
能且つ取り出し不能に固定される。続いて、図５（ｄ）
において、感光体ユニット０ａの上記プロテクトカバー
４ｃの剥離に当たっては、まず図示の矢印Ｇ方向にユニ
ット０を回動し、次いでつまみ４Ａをつまみながら図示
の矢印Ｈ方向に持ち上げて、図示しない上記クリーニン
グ対向ローラ６のシャフト６ａからプロテクトカバーを
引き抜く。図５（ｅ）の引き抜き状態を示す図に示す様
に、保護シート２上の上記潤滑剤３は、上記プロテクト
カバー４ｃを回動してから持ち上げて、図示の矢印Ｉ方
向に引き抜く際に、感光体１の表面１ａとの摺擦によ
り、感光体１の表面１ａに転写されて付着するようにな
っている。

【００１３】図６は本発明の第２の形態例の感光体ユニ
ット０ｂの縦断面図であり、上記第１の形態例と同一分
については同一の符号で表し、重複した構成、動作の説
明は省略する。つまり、感光体１の表面１ａに、遮光と
傷防止のために、感光体１との接触面に上記潤滑剤３が
塗布された保護シート２を被覆した点、保護シート２の
構成等々については、上記形態例と同様である。この形
態例では、感光体ユニット０の感光体ユニット０ｂにお
ける、剥離手段４のプロテクトカバー４ｃの内部には、
保護シート２の一端が固定された巻き取り部材４ａ（巻
き取り軸）が設けられている。上記巻き取り部材４ａの
端部には、ハンドル４ａ１が固定的に設けられ、ハンド
ル４ａ１を図示の矢印Ｊ方向に回転させることにより、
巻き取り軸４ａに保護シート２が図示の矢印Ｋ方向に引
き抜かれて巻き取られ、感光体１の表面１ａに上記潤滑
剤３を転写して、保護シート２を感光体１の表面１ａか
ら引き剥がすようになっている。図示しないクリーニン
グブレード５の当接する位置に、上記クリーニング対向
ローラ６が設けて有り、上記クリーニング対向ローラ６
の上記シャフト６ａにプロテクトカバー４ｃが着脱可能
に装着されている点は上記と同様である。感光体ユニッ
ト０ｂを画像形成装置へ装着する手順は図４、図５に基
づいて述べた点と同じである為重複した説明は省略す
る。

【００１４】図４（ｂ）と同様に感光体ユニット０ｂを
図示の矢印Ｄ方向に向けて画像形成装置に差し込んでか
ら、図４（ｃ）の様に固定ブラケット１８により感光体
ユニット０ｂを固定する。また、図７のようにハンドル
４ａ１を図示の矢印Ｊ方向に回転させることにより、上
記巻き取り軸４ａに保護シート２が図示の矢印Ｋ方向に
引き抜かれて巻き取られ、感光体１の表面１ａに上記潤
滑剤３を転写して、保護シート２を感光体１の表面１ａ
から引き剥がされるようになっている。図５（ｄ）と同
様に、感光体ユニット０ａのプロテクトカバー４ｃは、
まず図示の矢印Ｇ方向に回動し、次いで図示の矢印Ｈ方
向に持ち上げて、図示しない上記クリーニング対向ロー
ラ６のシャフト６ａから引き抜かれる。従って、感光体
ユニット０ｂを画像形成装置に装着する作業が容易にな
り、上記潤滑剤３が作業者等の衣服等に付着ることがな
いから操作性が良い。

【００１５】図７は本発明の第３の形態例の感光体ユニ
ットの縦断面図であり、この形態例においても、上記形
態例と同一部分については同一符号を付し、重複した説
明は省略する。保護シート２は感光体全面又は露出する
部分に被覆されている。感光体ユニット０の感光体ユニ
ット０ｃにおける、剥離手段４のプロテクトカバー４ｃ
には、上記固定テープ４ｄにより保護シート２の一端が
固定されている。図示しないクリーニングブレード５の
当接する位置に、上記クリーニング対向ローラ６が設け
てあるが、潤滑剤３は、保護シート２の全面である必要
はなく、少なくとも、クリーニング対向ローラ６に感光
体１が当接する部分に対応した領域、即ち、図示の矢印
Ｘ−Ｘ領域に対応した表面１ａに塗布されている。従っ
て、剥離手段４のプロテクトカバー４ｃを、図示の矢印
Ｂ方向に引き抜くことによって、感光体表面１ａに転写
して塗布されるシート２上の潤滑剤３は、感光体ユニッ
ト０ｃの装着時に、感光体１がクリーニングブレード５
の当接する部分に対応する部分だけに塗布され、感光体
表面１ａにクリーニングブレード５の当接する必要最小
限の接触面だけに塗布されるから、低コスト化を図るこ
とができる。感光体ユニット０ｃを画像形成装置に装着
する手順は図４に述べたことと同様である。即ち、ロン
トカバー１７の開放、感光体ユニット０ｃの装着、固定
ブラケット１８による固定を行う。また、感光体ユニッ
ト０ｃのプロテクトカバー４ｃの引き抜きは、図５
（ｄ）の方法と同じである。

【００１６】図９は保護シート２の剥離手順を示してお
り、保護シート２上の潤滑剤３は、図５（ｄ）のように
プロテクトカバー４ｃを回動し持ち上げてから、図９の
矢印Ｉ方向に引き抜く際に、感光体１の表面１ａとの摺
擦により、感光体１の表面１ａに転写されて付着するよ
うになっている。このように、感光体１の表面１ａにク
リーニングブレード５の当接する必要最小限の接触面だ
けに潤滑剤３が塗布されるから、材料費の低減による低
コスト化が図られる。図１０は、本発明の第４の形態例
の感光体ユニット０ｄの縦断面図であり、この感光体ユ
ニット０ｄは、上記他の形態例と同様に感光体ドラム又
は感光体ベルトからなる感光体１と、保護シート２と、
潤滑剤３と、剥離手段４を有する。感光体ユニット０ｄ
における剥離手段４のプロテクトカバー４ｃには、固定
テープ４ｄにより保護シート２の一端が固定されてい
る。保護シート２は、感光体ユニット０ｄ装着時に、少
なくとも、クリーニング対向ローラ６の感光体１が当接
する部分に対応した領域、即ち、図示の矢印Ｘ−Ｘ領域
に対応した表面１ａに潤滑剤３が塗布されている。プロ
テクトカバー４ｃの内部には、保護シート２を裏面か
ら、上記クリーニング対向ローラ６上の感光体１に押し
つける押し付け部材４ｂ、即ち感光体に圧着しつつ回転
可能な圧着ローラ４ｂ１が設けられている。圧着ローラ
４ｂ１は、一端をカバー４ｃの適所に支持された板バネ
４ｂ２の他端に回転自在に支持されることにより、感光
体表面に転動自在に圧接する。従って、剥離手段４のプ
ロテクトカバー４ｃを、図示の矢印Ｂ方向に引き抜くこ
とによって、感光体１の表面１ａに転写して塗布される
シート２上の潤滑剤３は、上記領域Ｘ−Ｘの部分だけに
加圧されて塗布される。潤滑剤３は、感光体１の表面１
ａに図示しないクリーニングブレード５の当接する接触
面に、圧着ローラ４ｂ１により加圧されて塗布されるか
ら、感光体１の表面１ａへの潤滑剤３の付着を促進する
ことができる。

【００１７】この形態例の感光体ユニット０ｄを画像形
成装置に装着する手順は上記と同じく図４に示した通り
であり、プロテクトカバー４ｃの取り外し手順は、図５
（ｄ）、図１１（ａ）（ｂ）に示す通りである。即ち、
このプロテクトカバー４ｃを、まず図５（ｄ）の矢印Ｇ
方向に回動し、次いで図示の矢印Ｈ方向に持ち上げて、
図示しないクリーニング対向ローラ６のシャフト６ａか
ら引き抜く。次いで、図１１（ａ）において、プロテク
トカバー４ｃの図示の矢印Ｇ方向の回動の動作により、
回転可能な圧着ローラ４ｂ１が板バネ４ｂ２で圧着され
て、図示の矢印Ｌ方向に回転し、保護シート２の裏面か
ら、感光体１の表面１ａに潤滑剤３が押し付けられるよ
うになっている。図１１（ｂ）において、保護シート２
上の潤滑剤３は、プロテクトカバー４ｃを回動し持ち上
げて、図示の矢印Ｉ方向に引き抜く際に、感光体１の表
面１ａとの摺擦と押し付け部材４ｂの圧着ローラ４ｂ１
の加圧力により、感光体１の表面１ａに転写されて付着
するようになっている。このように、感光体の表面１ａ
に図示しない上記クリーニングブレード５が当接する接
触面に潤滑剤３が加圧されて塗布されるから、感光体１
の表面１ａへの潤滑剤３の付着を促進することを図るこ
とができる。なお、上記各形態例では、感光体１として
ベルト状のもの例示したが、本発明の剥離手段４はドラ
ム状のものに適用してもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
よれば、生産直後から画像形成装置に装着されるまでの
間の感光体の外周を覆う保護シートの感光体との接触面
に塗布した潤滑剤を、剥離手段により感光体から保護シ
ートを引き剥がして除去するときに感光体の表面に転写
するようにしたので、感光体新品時のクリーニングブレ
ードの巻き込み障害及び摺擦による劣化を未然に防止す
ると共に操作性に優れた画像形成装置の感光体ユニット
を提供することができるようになった。

【００１９】請求項２の発明によれば、生産直後から画
像形成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う
黒色紙からなる保護シートの感光体との接触面に塗布し
た潤滑剤を、剥離手段により感光体から保護シートを引
き剥がして除去するときに感光体の表面に転写するよう
にしたので、低コストで感光体表面の保護が実現でき、
また感光体新品時のクリーニングブレードの巻き込み障
害及び摺擦による劣化を未然に防止すると共に操作性に
優れ低コスト化された画像形成装置の感光体ユニットを
提供することができるようになった。

【００２０】請求項３の発明によれば、生産直後から画
像形成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を保護
シートの感光体との接触面の必要最小限の接触面だけに
塗布した潤滑剤を、剥離手段により感光体から保護シー
トを引き剥がして除去するときに感光体の表面に転写す
るようにしたので、潤滑剤の使用量を低減してコストを
低減すると共に、感光体新品時のクリーニングブレード
の巻き込み障害及び摺擦による劣化を未然に防止すると
共に操作性に優れ低コスト化された画像形成装置の感光
体ユニットを提供することができるようになった。

【００２１】請求項４の発明によれば、生産直後から画
像形成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う
保護シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、巻
き取り部材で感光体から保護シートを引き剥がして除去
するときに感光体の表面に転写するようにしたので、保
護シートの巻取作業性を高まると共に、感光体新品時の
クリーニングブレードの巻き込み障害及び摺擦による劣
化を未然に防止すると共に装着作業が容易で潤滑剤が作
業者等の衣服等に付着することがない等の操作性に優れ
た画像形成装置の感光体ユニットを提供することができ
るようになった。

【００２２】請求項５の発明によれば、生産直後から画
像形成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う
保護シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、保
護シートを裏面から感光体に押しつける押し付け部材を
有する剥離手段により感光体から保護シートを引き剥が
して除去するときに感光体の表面に転写するようにした
ので、潤滑剤の転写性が大幅に向上すると共に、感光体
新品時のクリーニングブレードの巻き込み障害及び摺擦
による劣化を未然に防止すると共に感光体の表面への潤
滑剤の付着を促進する等の操作性に優れた画像形成装置
の感光体ユニットを提供することができるようになっ
た。

【００２３】請求項６の発明によれば、生産直後から画
像形成装置に装着されるまでの間の感光体の外周を覆う
保護シートの感光体との接触面に塗布した潤滑剤を、保
護シートを裏面から感光体に押しつける圧着ローラを有
する剥離手段により感光体から保護シートを引き剥がし
て除去するときに感光体の表面に転写するようにしたの
で、潤滑剤の転写性が大幅に向上すると共に、感光体新
品時のクリーニングブレードの巻き込み障害及び摺擦に
よる劣化を未然に防止すると共に感光体の表面への潤滑
剤の付着をより促進する等の操作性に優れた画像形成装
置の感光体ユニットを提供することができるようになっ
た。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の形態例の画像形成装置の感光体
ユニットの要部を説明する説明図。

【図２】本発明の形態例の感光体ユニットが着脱される
画像形成装置の概略を説明する斜視図。

【図３】本発明の形態例の感光体ユニットの着脱状態を
説明する斜視図。

【図４】（ａ）（ｂ）及び（ｃ）は本発明の形態例の感
光体ユニットを画像形成装置にの装着する手順を説明す
る説明図。

【図５】（ｄ）（ｅ）は図４の感光体ユニットの保護シ
ートを剥離する手順を示す図。

【図６】本発明の第２の形態例の感光体ユニットの構成
説明図。

【図７】図６の形態例の感光体ユニットにおける保護シ
ートの剥離操作説明図。

【図８】本発明の第３の形態例の感光体ユニットの構成
説明図。

【図９】本発明の第３の形態例の感光体ユニットにおけ
る保護シートの剥離操作説明図。

【図１０】本発明の第４の形態例の感光体ユニットの構
成説明図。

【図１１】（ａ）及び（ｂ）は図１０の形態例における
保護シートの剥離手順を示す図。

【符号の説明】

０・・・感光体ユニット、０ａ〜ｄ・・・感光体ユニッ
ト、１・・・感光体、１ａ・・・表面、２・・・保護シ
ート、３・・・潤滑剤、４・・・剥離手段、４ａ・・・
巻き取り部材、４ａ１・・・ハンドル、４ｂ・・・押し
付け部材、４ｂ１・・・圧着ローラ、４ｂ２・・・板バ
ネ、４ｃ・・・プロテクトカバー、４ｄ・・・固定テー
プ、５・・・クリーニングブレード、６・・・クリーニ
ング対向ローラ、６ａ・・・シャフト、７・・・帯電チ
ャージャ、８・・・露光部、９・・・ＣＴＭ、９ａ・・
・トナー補給タンク、９ｂ・・・廃トナー回収タンク、
１０・・・トナー、１０ａ・・・残留トナー、１１・・
・現像器、１２・・・給紙カセット、１３・・・記録
紙、１４・・・転写チャージャ、１５・・・定着器、１
５ａ・・・定着ローラ、１５ｂ・・・加圧ローラ、１６
・・・除電ランプ、１７・・・フロントカバー、１８・
・・固定ブラケット、１９・・・止め螺子。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置に着脱可能な感光体ユニッ
   トにおいて、ユニットケースにより回転可能に保持され
   た感光体と、上記感光体の外周面に被着される保護シー
   トと、上記感光体の外周面と接触する上記保護シートの
   面に塗布された潤滑剤と、上記保護シートを上記感光体
   から引き剥がす剥離手段とを有し、該剥離手段を感光体
   から引き剥す時に上記感光体の表面に上記潤滑剤を転写
   することを特徴とする画像形成装置の感光体ユニット。
2. 【請求項２】 上記保護シートは、黒色紙であることを
   特徴とする請求項１記載の画像形成装置の感光体ユニッ
   ト。
3. 【請求項３】 上記潤滑剤は、少なくとも、上記感光体
   ユニットの装着時に上記感光体の表面にクリーニングブ
   レードが当接する部分に塗布されていることを特徴とす
   る請求項１又は２記載の画像形成装置の感光体ユニッ
   ト。
4. 【請求項４】 上記剥離手段は、上記保護シートを巻き
   取る巻き取り部材を有することを特徴とする請求項１、
   ２又は３記載の画像形成装置の感光体ユニット。
5. 【請求項５】 上記剥離手段は、上記保護シートを上記
   感光体に押し付ける押し付け部材を有することを特徴と
   する請求項１、２、３又は４記載の画像形成装置の感光
   体ユニット。
6. 【請求項６】 上記押し付け部材は、保護シートに圧接
   して回転可能な圧着ローラであることを特徴とする請求
   項５記載の画像形成装置の感光体ユニット。