JPH09154956A - 電気刺激方法及び電気刺激装置及び低周波治療器 - Google Patents

電気刺激方法及び電気刺激装置及び低周波治療器

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JPH09154956A
JPH09154956A JP32172895A JP32172895A JPH09154956A JP H09154956 A JPH09154956 A JP H09154956A JP 32172895 A JP32172895 A JP 32172895A JP 32172895 A JP32172895 A JP 32172895A JP H09154956 A JPH09154956 A JP H09154956A
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Japan
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electrodes
treatment device
electrode
frequency treatment
low
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JP32172895A
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Kazuhito Sakano
数仁 坂野
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Toyo Sangyo Co Ltd
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Toyo Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ的なソフトタッチの刺激を得ること
ができ、″揉む″″さする″といったマッサージ動作に
おいてより人間的なマッサージ効果を得ることができる
電気刺激方法を提供する。 【解決手段】 極性を同一とする電極を皮膚粘着性を持
つ接着面を有する導電性粘着パッドで連結することによ
りアナログ的なソフトタッチの刺激が得られ、2ヶ以上
の複数個の関電極、例えば5ヶの関電極、、、
、を導電性粘着パッドで連結し、→→→→
の順序で関電極をスキャニングし、出力電圧を切り替
えた時には連続的なしかもソフトタッチな刺激が体感で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気刺激方法及び電気刺
激装置及び低周波治療器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低周波治療方法及び低周波治療器に代表
される従来の電気刺激方法及び電気刺激装置では、特開
昭63−25757及び特開昭62−270173号で
図13に示すように関導子と不関導子とを同一の皮膚粘
着性導電ゲル層で接続する方式が提案されている。この
方式は生体に発生する蓄積電荷をリークするための脱分
極手段として関導子と不関導子とを同一の皮膚粘着性導
電ゲル層で接続する手段を採用するものであり、またそ
れにより人体の曲面部に対する貼着性を向上することが
できるものとされる。また、従来の低周波治療器には一
般に関導子と不関導子とを一対有し、この一対の電極の
みを治療電極とするものが多い。例外的に、特開平63
−192459号には図14に示すように点状のプラス
電極101と環状のマイナス電極102とを一対とし、
このプラス電極101と環状のマイナス電極102とが
五対配置された低周波治療器が提案されている。しかし
この特開平63−192459号に提案された低周波治
療器も、基本的には関導子と不関導子とが一対でありそ
の一対の関導子と不関導子とが5組矩形的に配置されて
いるに過ぎない。また特開昭63−257577号には
図15に示すように同心円状の関導子103と不関導子
104とを有する低周波治療器が提案されているが、こ
の低周波治療器も基本的に一対のみの電極配置である。
さらに特開昭62−137067号には3ヶの電極を並
列配置し、中央の電極を不関導子とし、両側を同時に通
電する電極を関導子とした低周波治療器が提案されてい
る。しかしこの特開昭62−137067号に提案され
た低周波治療器も2ヶの関導子に対しては同時に通電さ
れ、したがってこの方式も一対のみの関導子と不関導子
構造とみなすことができる。さらに電気刺激等を含めた
刺激の変化パターンとして過去の学術文献等に於いて1
/fゆらぎを利用した刺激の変化パターンが提案されて
いる。たとえばクラシック音楽やジャズ、ロック等のリ
ズム、あるいは快く感じるそよ風、波打ち際の潮騒など
も1/fゆらぎがあり、また生体に於いては瞑想状態時
の脳波(α波)あるいは安静時の心拍周期も1/fゆら
ぎをしている事が知られている。以上のような1/fゆ
らぎをマッサージ器に用いた実験は過去にも文献等で報
告され快適性評価もデータとして報告されている。この
1/fゆらぎ理論を低周波治療器に適用すると、その刺
激変化は時系列的には図16に示されるようにゆらぎの
周期をT1、T2、T3、T4、T5・・・・として、
X−Z軸に2次元的1/fゆらぎを表現することがで
き、刺激強度すなわち関電極からの出力電圧波形の高さ
と、波形の周期を1/fゆらぎ理論に基づき変化させて
ゆらぎを作る事になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の低周波治療方法
及び低周波治療器に代表される従来の電気刺激方法及び
電気刺激装置では、次のような問題があった。図17に
示されるように同一極性の電極に各々独立して導電性粘
着パッドを取り付けた時には、刺激の感じ方は図18の
様に断続的な体感となり、アナログ的なソフトタッチの
刺激を得ることはできない。したがって″揉む″″さす
る″といったマッサージ動作においてより人間的なマッ
サージ効果を得ることができず特に″さする″動作でア
ナログ波形のもつソフトな感覚を生かすことができない
という問題があった。そういう意味で例えば皮膚粘着形
の平面的な低周波治療器では機械的なローラ式マッサー
ジ器と同様の連続的且つスムーズな刺激性能をもち得な
いという問題があった。また特に従来の低周波治療器
は、上述のようにいずれのものでも本質的には一対の関
導子と不関導子で構成されており、関導子と不関導子と
の位置関係は本体構造上、固定されている。したがっ
て、プラス電極から出力された刺激電流がマイナス電極
に戻る際に構成される皮膚を通じての電流回路は常に生
体の限定された位置となり、生体の皮膚に対して同一位
置の刺激を繰り返す事になる。またかかる従来の低周波
治療器に1/fゆらぎ理論を適用しても前述のように従
来の低周波治療器は刺激位置が生体に対し固定された位
置で刺激変化を行うに過ぎず、1/fゆらぎをもった刺
激を繰り返すとしても、強さとリズムをもった刺激が同
じ位置で繰り返される事となり、この様に生体皮膚上の
限定された位置に対し電気刺激を続けることはそれがた
とえ1/fゆらぎをもった刺激であるとしても生体にと
って不快なものであり、また同一位置の刺激を続ける場
合には、慣れにより刺激効果がなくなってくる。
【0004】この様な、生体の同一位置に刺激が限定さ
れる問題は、関導子と不関導子との生体上の距離が自由
に設定可能であるコントローラにリード線で関導子と不
関導子とが接続されている方式のものであっても、又、
図14に示すように五対の関導子、不関導子をもってい
る方式のものであっても、一旦生体に関導子及び不関導
子を貼着するとその位置関係は固定されたものとなり、
そのため現在市販されている低周波治療器及び過去に提
案されている低周波治療器では解決されていない。そこ
でこの様な問題点を解決する手段として、従来、図19
及び図20に示されるように、関導子からの出力電圧波
形を変化させ、少ないもので3パターン、多いもので7
〜8パターン程度自動的に刺激の種類を変化させる手法
が検討されている。
【0005】しかし図19に示される各パターン内の時
間要素と強弱の変化及び図20に示される刺激パターン
の変化を行ったとしても人間は神経作用において生体の
同一位置の刺激に対し耐性作用を有し、この結果いかに
刺激の種類を変化させても刺激の種類判別や強さに対し
識別感覚が鈍くなってくる事は生理学上良く知られてい
る事である。そのため、図20のように刺激パターンを
変化させても、例えば強い刺激の直後に弱い刺激(図1
9のV1電圧後のV2、又は、V3電圧後のV4)を与えて
も人間は体感刺激として感じられなくなる。この傾向
は、刺激に対し時間が経過するほど顕著になる。このよ
うに従来の低周波治療器の関導子と不関導子の位置関係
が固定される電極構成では、神経作用の耐性を招く結果
として、効能、効果として明記されている、神経痛、抹
消神経マヒ等の神経系の治療効果に於いて、使用時間の
経過と共に効果は減衰する。
【0006】さらに上記の神経作用の耐性以外に、人間
の生体組織内において低周波治療器から出力された電流
により生体内蓄積電荷が発生するという問題がある。す
なわち低周波治療器の関導子と不関導子の位置関係が固
定的である限り電流の流れるルートも固定となり生体蓄
積電荷も同一位置に繰り返し発生する。この結果、関導
子からの出力電圧波形が大きく歪み生体に刺激電流が流
れ難くなって、体感する刺激もごく僅かになってしま
う。生体の同一位置に刺激を与え続ける事による生体内
蓄積電荷の影響でマッサージ効果による疲労回復及び血
行促進の効能においても効果が減衰される。また以上の
神経作用の耐性に起因する問題、生体蓄積電荷に起因す
る問題を別としても生体の同一位置に電気刺激を続ける
事自体、人間にとって不快に感じる要因となる。以上の
低周波治療方法及び低周波治療器に代表される従来の電
気刺激方法及び電気刺激装置では、上述のような問題が
あった。本発明は以上の従来技術における問題に鑑みて
なされたものであって、アナログ的なソフトタッチの刺
激を得ることができ、″揉む″″さする″といったマッ
サージ動作においてより人間的なマッサージ効果を得る
ことができ、特に″さする″動作でアナログ波形のもつ
ソフトな感覚を生かすことができて例えば皮膚粘着形の
平面的な低周波治療器で機械的なローラ式マッサージ器
と同様の連続的且つスムーズな刺激性能をもち得る電気
刺激方法及び電気刺激装置を提供し、併せて神経作用の
耐性に起因する問題、生体蓄積電荷に起因する問題を解
消し、快適なマッサージ効果を得ることができる低周波
治療方法及び低周波治療器を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の電気刺激方法
は、3以上の電極を用い、それらの電極の中で極性を同
一とする2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有
する導電性粘着パッドで連結し、関電極と不関電極の間
の電流経路を変化させることを特徴とする。前述した目
的を達成するために、本発明のうちで請求項2記載の電
気刺激方法は、3以上の電極を用い、少なくとも2ヶ以
上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電性粘着
パッドで連結し、それらの導電性粘着パッドで連結した
電極を関電極または不関電極の何れかに設定すると共に
関電極と不関電極の間の電流経路を変化させることを特
徴とする。前述した目的を達成するために、本発明のう
ちで請求項3記載の電気刺激方法は、請求項1又は請求
項2のいずれか一に記載の電気刺激方法において関電極
と不関電極の間の電流経路を、関電極側または不関電極
側の複数個をスキャニングすることにより、変化させる
ことを特徴とする。前述した目的を達成するために、本
発明のうちで請求項4記載の電気刺激方法は、電極が3
以上設けられ、それらの電極の中で極性を同一とする2
ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電性
粘着パッドで連結してなることを特徴とする。前述した
目的を達成するために、本発明のうちで請求項5記載の
電気刺激装置は、電極が3以上設けられ、それらの電極
を関電極または不関電極に設定することが可能にされる
と共に少なくとも2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接
着面を有する導電性粘着パッドで連結してなることを特
徴とする。前述した目的を達成するために、本発明のう
ちで請求項6記載の低周波治療器は、昇圧パルス回路
と、前記昇圧パルス回路を制御する制御部(CPU)と
昇圧パルス回路及び制御部(CPU)に電力を供給する
電源と、前記制御部(CPU)により制御される出力回
路と、前記出力回路に接続される電極とよりなる低周波
治療器において、電極が3以上設けられ、それらの電極
の中で極性を同一とする2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を
持つ接着面を有する導電性粘着パッドで連結することを
特徴とする。前述した目的を達成するために、本発明の
うちで請求項7記載の低周波治療器は、昇圧パルス回路
と、前記昇圧パルス回路を制御する制御部(CPU)と
昇圧パルス回路及び制御部(CPU)に電力を供給する
電源と、前記制御部(CPU)により制御される出力回
路と、前記出力回路に接続される電極とよりなる低周波
治療器において、電極が3以上設けられ、それらの電極
を関電極または不関電極に設定することが可能にされる
と共に少なくとも2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接
着面を有する導電性粘着パッドで連結してなることを特
徴とする。前述した目的を達成するために、本発明のう
ちで請求項8記載の低周波治療器は、請求項6又は請求
項7記載の低周波治療器において、導電性粘着パッドに
薬剤が含浸せしめられることを特徴とする。前述した目
的を達成するために、本発明のうちで請求項9記載の低
周波治療器は、請求項8記載の低周波治療器において、
薬剤が抗菌剤であることを特徴とする。前述した目的を
達成するために、本発明のうちで請求項10記載の低周
波治療器は、請求項6乃至請求項9のいずれか一に記載
の低周波治療器において、3以上設けられた電極により
加えられる刺激をX−Y−Z空間内で変化させ、X−Z
軸平面内における1/fゆらぎ周期による刺激変化とX
−Y軸平面内における1/fゆらぎ周期による刺激変化
とを同一時系列で重畳させることを特徴とする。
【0008】前述した目的を達成するために、本発明の
うちで請求項11記載の低周波治療器は、請求項6乃至
請求項10のいずれか一に記載の低周波治療器におい
て、3以上設けられた電極により加えられる刺激強度
(すなわち関電極からの出力電圧波形の高さ)の時間変
化を1/fゆらぎ変化として行うと共に、それらの電極
を関電極または不関電極に設定する時間変化を1/fゆ
らぎ変化として行うことを特徴とする。前述した目的を
達成するために、本発明のうちで請求項12記載の低周
波治療器は、請求項6乃至請求項10のいずれか一に記
載の低周波治療器において、関電極または不関電極の配
置が固定された一対構成にならないことを特徴とする。
前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項
13記載の低周波治療器は、請求項6乃至請求項11の
いずれか一に記載の低周波治療器において、関電極また
は不関電極の組み合わせ構成を自在に設定できることを
特徴とする。また請求項14記載の本発明の低周波治療
器は請求項6乃至請求項13のいずれか一に記載の低周
波治療器において、3以上の電極が非直線上に配置され
ることを特徴とする。
【0009】また請求項15記載の本発明の低周波治療
器は、請求項6乃至請求項14のいずれか一に記載の低
周波治療器において3以上の電極を曲率が無限大未満の
曲線上に配置することを特徴とする。また請求項16記
載の本発明の低周波治療器は、請求項6乃至請求項15
のいずれか一に記載の低周波治療器において関電極と不
関電極の間の電流経路が変化させられる機能を有するこ
とを特徴とする。また請求項17記載の本発明の低周波
治療器は、請求項6乃至請求項16のいずれか一に記載
の低周波治療器において関電極と不関電極の間の電流経
路が、関電極側または不関電極側の複数個をスキャニン
グすることにより、変化させられる機能を有することを
特徴とする。
【0010】また請求項18記載の本発明の低周波治療
器は、請求項6乃至請求項17のいずれか一に記載の低
周波治療器においてコントローラにより関電極及び不関
電極が個別に設定されることを特徴とする。また請求項
19記載の本発明の低周波治療器は、請求項6乃至請求
項18のいずれか一に記載の低周波治療器において電極
配置が人間の手の指と掌の位置に近似するように設定さ
れたことを特徴とする。また請求項20記載の本発明の
低周波治療器は、請求項6乃至請求項19のいずれか一
に記載の低周波治療器において電極が単一シ−ト上に配
置されることを特徴とする。また請求項21記載の本発
明の低周波治療器は、請求項20に記載の低周波治療器
において、前記シ−トの表裏面各々に電極が配置される
ことを特徴とする。
【0011】また請求項22記載の本発明の低周波治療
器は、請求項19又は請求項20記載の低周波治療器に
おいて前記単一シートには切れ目が設けられ生体に貼着
する際に体の曲面にフィットしやすくされたことを特徴
とする。また請求項23記載の本発明の低周波治療器
は、請求項19乃至請求項22のいずれか一に記載の低
周波治療器において前記単一シートの末端が延長され、
その延長端部にコントローラが接続され、そのコントロ
ーラにより電極が制御されることを特徴とする。
【0012】また請求項24記載の本発明の低周波治療
器は、請求項23に記載した低周波治療器において前記
コントローラが単一シートの所定位置に着脱できる請求
項23に記載した低周波治療器。
【0013】
【作用】本発明の電気刺激方法によれば、極性を同一と
する電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電性粘着
パッドで連結することによりアナログ的なソフトタッチ
の刺激が得られる。これは導電性粘着パッドの厚さは通
常1〜2mm程度であり、これに対して導電性粘着パッ
ドの広がりすなわち隣の電極までの距離は厚み寸法より
数倍であり、その結果抵抗値が厚み方向に対し、水平方
向に極めて高くなる。この為2ヶの関電極を導電性粘着
パッドで連結しても短絡状態とはならず関電極に出力さ
れた電圧はこれと導電性粘着パッドで連結された他の電
極に減衰して伝達される。したがって2ヶ以上の複数個
の関電極、例えば5ヶの関電極、、、、を導
電性粘着パッドで連結し、→→→→の順序で
関電極をスキャニングし、出力電圧を切り替えた時には
連続的なしかもソフトタッチな刺激が体感できる。この
様な方式は″揉む″″さする″といったマッサージ動作
においてより人間的なマッサージ効果に近いものであ
り、従来の低周波治療器ではなし得なかった刺激方法で
ある。またこの方式で特に効果があるのはアナログ波形
のもつソフトな感覚を生かす″さする″動作である。ま
た、以上のような連続的な刺激位置の変化は、皮膚粘着
形の平面的な低周波治療器が機械的なローラ式マッサー
ジ器と同様の連続的且つスムーズな刺激性能をもち得る
ことを意味する。また本発明の低周波治療器によれば、
X−Y−Z空間内のX−Z軸平面内における1/fゆら
ぎ周期による刺激変化とX−Y軸平面内における1/f
ゆらぎ周期による刺激変化とを重畳させ、例えばX−Y
−Z空間内の刺激変化を制御する場合にはX−Z軸平面
内における垂直(バーチカル)的な刺激変化を1/fゆ
らぎに基づき行い、その垂直(バーチカル)的な刺激を
行わせたままX−Y軸平面内における水平(ホリゾンタ
ル)方向に刺激方向を移動させ、その移動を1/fゆら
ぎに基づき行うことにより、X−Z軸平面内及びX−Y
軸平面内における1/fゆらぎ周期による変化を重畳さ
せる刺激変化制御が可能となる。そのようにすることに
より、本発明の低周波治療器によれば、ただ単に単一の
刺激点により2次元的な1/fゆらぎ周期による刺激変
化が行われるだけでなく、垂直及び水平方向に展開する
3次元的な刺激変化制御を行うようにすることができ、
人間の生理に近い、自然で快適な刺激変化制御を設定す
ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、図示
例と共に説明する。図1の(a)は本発明の変化制御方
法を適用する本発明実施の態様に係わる低周波治療器の
表面図であって手の平に相当する部分の図であり、
(b)は図1(a)A−A′断面図である。図上1は、
例えば塩ビシ−ト等からなる治療器本体のベ−スフィル
ムシ−トである。電極2、3、4、5及び6はベ−スフ
ィルムシ−ト1の表面aに非直線上に配置され、これを
換言すれば抗菌剤を含有した電極2、3、4、5及び6
は曲率無限大未満の曲線上に配置されている。また電極
2、3、4、5及び6は、それぞれ薬用粘着パッド2
a、3a、4a、5a及び6aを有し、図示されるよう
にこの薬用粘着パッド2a、3a、4a、5a及び6a
は、薬用粘着パッド2aと3a、3aと4a、4aと5
a、5aと6aとが連結されて、一連の粘着パッドとさ
れている。
【0014】また、図1(a)(b)において7は薬用
粘着パッド7aを有する中央電極であり、ベ−スフィル
ムシ−ト1の略中央に配置されている。前記ベ−スフィ
ルムシ−ト1に一端が取り付けられたペンダントケ−ブ
ル8の他端にはペンダント式コントロ−ラ9が取り付け
られ、そのペンダント式コントロ−ラ9には操作ボタン
10、11、12が設けられる。ペンダント式コントロ
−ラ9はベ−スフィルムシ−ト1の延長された末端部分
に取り付けられコントローラ9中央部にベ−スフィルム
シ−ト1本体が挿入された構造を有している。操作ボタ
ン10、11、12は例えば操作ボタン10、12が電
圧の強弱を設定し、操作ボタン11によって低周波によ
る刺激の種類、すなわちモード選択が行われる様に使い
分けられる。
【0015】図2の(a)は図1に示される低周波治療
器の裏面図であって手の甲に相当する部分の図であり、
(b)は図1B矢視図である。また図3(a)はコント
ローラ9をベ−スフィルムシ−ト1の所定位置に収納し
た状態を示し図1に示される低周波治療器の裏面図であ
り、図3(b)は図3(a)A矢視図である。図2に示
されるようにベ−スフィルムシ−ト1の略中央位置には
マジックテープ13が取り付けられ、一方前記コントロ
ーラ9の裏側面すなわち操作ボタン10、11、12の
配設側と逆側面にもマジックテープ14が取り付けられ
る。したがって図3(a)及び図3(b)に示されるよ
うに、この図1〜図3に示される実施の態様の低周波治
療器にあっては、その非使用状態ではベ−スフィルムシ
−ト1上のマジックテープ13とコントローラ9のマジ
ックテープ14とを接合させる態様でコントローラ9を
ベ−スフィルムシ−ト1上に収納した状態とすることが
できる。
【0016】図4は図1乃至図3に示す本発明の実施の
態様の低周波治療器における回路構成を示す図であり、
ペンダント式コントロ−ラ9として、ベ−スフィルムシ
−ト1と一体化したペンダントケ−ブル8を介して外に
ぶら下がっており、該ペンダント式コントロ−ラ9の内
部空間には、電源27、昇圧パルス回路24、操作スイ
ッチ10,11,12、スキャニング制御を含む出力回
路26及び制御部(CPU)40が収納されている。な
お、電源27にはボタン電池等を用いる。
【0017】制御部(CPU)40で制御された発振周
波数を数倍の振幅に増幅して昇圧パルス回路24は、出
力回路に伝達し、出力回路は制御部(CPU)40で制
御されたパルス幅と周波数に変換して電極に出力する。
【0019】前記出力回路26は、刺激パターンの種類
により、プログラムされた制御部(CPU)40の指令
で、出力される波形を変化させる。すなわち、パルス幅
と振幅とを制御することにより、郡波形として正弦波、
方形波、指数関数的増減波等の波形を出力する。またこ
の出力回路26は制御部(CPU)40のプログラムに
より、出力回路内のスキャニング素子を駆動し電極の組
み合わせ構成に基づく出力制御も行う。
【0019】前記制御部(CPU)40は前記出力回路
26から出力するパルス波を、上記複数の電極2、3、
4、5及び6又は中央電極7に順次切り換えて供給する
ための制御部であり、CPUとプログラムにより制御す
るため、詳しい説明は省略する。ペンダント式コントロ
−ラ9の操作ボタンは、第1図及び第2図に示すよう
に、ペンダント式コントローラ9の表面に取り付けられ
ており、3つのボタン10、11、12により出力の強
さの調整及び刺激パターンモードの選定及び電源のON
−OFFを行う。
【0020】例えば、操作ボタン10を押すことにより
電源がONになり、さらに、ボタンを押すことにより制
御部(CPU)に信号が入力され、前記出力回路26か
ら出力するパルス波を上記複数の電極2、3、4、5、
6及び中央電極7へ増幅して供給するように作動させ
る。あるいは操作ボタン12を押すことにより信号が制
御部(CPU)に入力され、前記出力回路26から出力
するパルス波を上記複数の電極2、3、4、5、6及び
中央電極7への供給を減少させるように作動させ、さら
にこのボタンを押す事により電源がOFFになる。
【0021】あるいは操作ボタン11を例えば1回若し
くは複数回押すことにより、信号が制御部(CPU)に
入力され上記複数の電極2、3、4、5及び6又は中央
電極7において、前記出力回路26から出力するパルス
波の郡波形(刺激パターン)を様々に変化させることが
できる。
【0022】以上の図1乃至図4に示す低周波治療器で
は、コントローラ9の制御部(CPU)の指令により出
力回路内の素子が選択され、電極2、3、4、5を関電
極とし、一方電極6を不関電極とすることができる。同
様にして電極2、3、4、5のいずれかを不関電極と
し、一方その他の電極を関電極とすることができる。す
なわち各電極につき関電極若しくは不関電極とする設定
が可能であり、この実施の態様の低周波治療器にあって
は電極2、3、4、5及び電極6とは固定的な一対構造
とはならない。また以上の実施の態様の低周波治療器で
は関電極側2、3、4、5、6に対する通電を一定時間
毎にスキャニングさせることが可能であり、これによ
り、一定時間毎に刺激電流経路を変化させられる。例え
ば関電極2→3→4→5→6→2→3という順にスキャ
ニングする。
【0023】前記のように関電極2、3、4、5、6を
逆に不関電極とした場合、それらの不関電極側をスキャ
ニングすれば刺激電流の経路変化を行うことが可能とな
る。しかも各電極につき関電極若しくは不関電極とする
設定が可能であるので生体の皮膚上を流れる電流ルート
は各電極間を結ぶ経路の数、すなわち15種類に変化さ
せることが可能となる。また電極の組み合わせは1電極
当たり関電極若しくは不関電極の2種類、すなわち全体
で6電極ありその各々を関電極若しくは不関電極の2種
類に設定可能であることから、26種類すなわち64種
類可能となり、電流ルート15種あるいは電極組み合わ
せ64種類をコントローラ9内部の制御部(CPU)の
プログラムにより自由に設定し、また決定された周期で
この組み合わせを自動的に変化させることが可能とな
る。これを実施することによりベ−スフィルムシ−ト1
の貼着位置をその都度変更することなしにベ−スフィル
ムシ−ト1上の電極位置自体が見かけ上自走し、刺激位
置も変化する。
【0024】図5は本発明の他の実施の態様の低周波治
療器の表面図であって手の平に相当する部分の図であ
る。本実施の態様の低周波治療器にあっても基本構成は
前述の実施の態様の低周波治療器と同様であり、本実施
の態様の低周波治療器ではベ−スフィルムシ−ト上に配
置される電極数が指先電極が4個、掌電極が1個で全体
で5個とされその点において前述の実施の態様と異な
る。本実施の態様の低周波治療器にあっても、電極5
0、51、52、53及び54は、ベ−スフィルムシ−
ト1の表面aに非直線上に配置されている。換言すれば
電極50、51、52、53及び54は曲率無限大未満
の曲線上に配置されている。また電極50、51、5
2、53及び54は、それぞれ薬用粘着パッド50a、
51a、52a、53a及び54aを有し、図示される
ようにこの薬用粘着パッド50a、51a、52a、5
3a及び54aは、薬用粘着パッド50aと51a、5
1aと52a、52aと53aとが連結されて、一連の
粘着パッドとされている。
【0026】この図5に示す実施の態様の低周波治療器
でも、コントローラ9に内蔵した制御部(CPU)40
によって電極50、51、52、53を関電極とし、一
方電極54を不関電極とすることができる。同様にして
電極50、51、52、53のいずれかを不関電極と
し、一方その他の電極を関電極とすることができる。す
なわち各電極につき関電極若しくは不関電極とする設定
が可能であり、この実施の態様の低周波治療器にあって
も関電極と不関電極とは固定的な一対構造とはならな
い。また以上の実施の態様の低周波治療器では関電極5
0、51、52、53に対する通電を一定時間毎にスキ
ャニングさせることが可能であり、これにより、一定時
間毎に刺激電流経路を変化させられる。例えば関電極5
0→51→52→53→50→51という順にスキャニ
ングする。
【0027】また前記関電極50、51、52、53を
逆に不関電極とした場合、それらの不関電極側をスキャ
ニングすれば刺激電流の経路変化を行うことが可能とな
る。しかも各電極につき関電極若しくは不関電極とする
設定が可能であるので生体の皮膚上を流れる電流ルート
は各電極間を結ぶ経路の数、すなわち10種類に変化さ
せることが可能となる。また電極の組み合わせは1電極
当たり関電極若しくは不関電極の2種類、すなわち全体
で5電極ありその各々を関電極若しくは不関電極の2種
類に設定可能であることから、25種類すなわち32種
類可能となり、電流ルート10種類あるいは電極組み合
わせ32種類をコントローラ9内部の制御部(CPU)
のプログラムにより自由に設定し、また決定された周期
でこの組み合わせを自動的に変化させることが可能とな
る。
【0028】以上の低周波治療器に本発明の変化制御方
法を適用する態様を以下に説明する。前述の図16に示
されるT1〜T5のゆらぎ周期を部〜部の各指先電
極に通電するタイミング時間として同期させる。そうす
ると、5本指の押圧刺激つまりある強さとリズムをもっ
た垂直的刺激(1/fゆらぎ刺激)が1/f周期で水平
移動を同時に行うことになる。以下に実際に測定した1
/fゆらぎ波形で上述の3次元1/fゆらぎ変化制御を
実施した実施の態様を説明する。生体に於いて心拍周期
は安静時に1/fゆらぎをもっている。この事実に基づ
き実験用ラット(ウィスター)体内に小型のテレメトリ
ー発振器を埋め込み、ラットにストレスを与えないため
無線で心電のデータを測定した。ラットの安静時の心電
図データを図6に示す。図6の心電図データからスペク
トル分析を行い1/fゆらぎが発生しているかを解析し
た。この結果、全体的に1/fの右下がりの勾配直線が
得られた。これを図7に示す。
【0029】図7より1/fゆらぎを検出し、さらにこ
の関数の中からフーリエ解析による周波数と周期の密度
を求め、バラツキの除去のため最短周期と最長周期とを
除いた周波数を1/fゆらぎ周期としこれをY軸方向に
当てはめたのが図8である。これは各指先の押圧力VA
R1〜VAR5(電気刺激の強さ)が、それぞれ個々に
1/fゆらぎをしながらVAR1〜VAR5の水平方向
に1/fゆらぎ周期を重畳させた時にできる時系列的等
高線図である。等高線が密になっている所が電気刺激が
強く現れる分布図である。図9は図8に示す時系列的等
高線図を3次元的に表した図である。山が高くなってい
る所が電気刺激が強くなる位置でうねりはまさしく3次
元1/fゆらぎである。前記の通り個々の指先の押圧に
相当する関電極の出力電圧の大きさと周期を変化させる
X−Z軸方向の1/fのゆらぎに加え、他の指先にも独
立した1/fゆらぎを同時に加え、これらを1/fゆら
ぎの周期で水平移動、すなわち指先の関電極をスキャニ
ングさせながら出力電圧(電圧の大きさも1/fゆらぎ
をしている)の制御を行う状態が図9に立体的に示され
ている。以上の刺激パターンにより人間が行う″揉
む″″さする″″たたく″といったマッサージに最も近
い、すなわち人間が快適に感じる変化を5本の指で同時
に行なうことができる。したがって以上の実施の態様の
低周波治療器によれば、人間に於いては、再現性の難し
い指先の感覚による刺激を、快適なゆらぎを3次元的に
味わう新しい刺激として常時、再現可能となる。
【0030】次ぎに以上の実施の態様の低周波治療器を
用いて行う治療における各種動作パターンにつき説明す
る。 (a)″揉む″動作パターン 図1に示す人の手の形をした本実施の態様の低周波治療
器を例えば肩に貼着させた状態を図10に示す。通常、
人間が肩を″揉む″場合手の位置は図10の様な配置と
なる。″揉む″動作は部(親指−電極2)に力を入
れ、部(人差し指−電極3)、部(中指−電極
4)、部(薬指−電極5)で″揉む″動作を行う。こ
の時、部(親指−電極2)は″揉む″動作に於いて支
点の役割をしており、この結果″揉む″動作が可能にな
る。さらに、ものを掴んで指先に力を入れようとした場
合、部(小指−電極6)が重要な役割をする。すなわ
ち部(小指−電極6)も部(親指−電極2)同様支
点にならなければ〜部の指に力を十分に加えられな
い。人間が肩を″揉む″場合、上記のバランスで指先に
力を加えている事を参考に低周波治療器では、部(親
指−電極2)と部(小指−電極6)に着目し、適度な
押圧すなわち電気刺激を加えながら部(電極3)→
部(電極4)→部(電極5)の指先に順次押圧すなわ
ち電気刺激をスキャニングする方法を採ることができ
る。この様に本実施の態様の低周波治療器によればマッ
サージの専門家の各指先押圧を圧電センサーで測定し、
このデータに基づき部〜部の指先に電気刺激をスキ
ャニングしながら電圧を印加するすなわち人間工学に基
づく動作を行わせることが容易に可能である。
【0031】(b)″さする″動作パターン 従来の低周波治療器が行っている固定された限定位置で
の電気刺激では″さする″動作は行わせることができな
い。″さする″動作には水平移動が必要であるからであ
る。しかし本実施の態様の低周波治療器は自走電極方式
であるため刺激の位置変化が可能であり、この″さす
る″は最も得意とする動作となる。すなわち、図1の電
極2、3、4、5及び6をスキャニングすることにより
自然な″さする″マッサージが電気刺激として体感でき
る。しかも本実施の態様の低周波治療器では導電性粘着
パッド2a〜6a、若しくは導電性粘着パッド50a〜
53aが連結されており、その結果例えば導電性粘着パ
ッド2aと3aとは人体に貼着された状態で図11に示
すような位置関係となり、その結果人体に与えられる刺
激の移り変わりは図12に示すような刺激の移り替わり
となり、アナログ的なソフトタッチの刺激が得られる。
すなわち図1の実施の態様に示されるように5ヶの関電
極を導電性粘着パッド2a〜6aで連結し、→→
→→の順序で関電極をスキャニングし、出力電圧を
切り替えた時、図12に示すような連続的なしかもソフ
トタッチな刺激が体感でき、従来の低周波治療器ではな
し得なかったアナログ波形のもつソフトな感覚を生か
す″さする″動作を実現することができる。この図12
に示すような連続的な刺激位置の変化は、皮膚粘着形の
平面的な低周波治療器が機械的なローラ式マッサージ器
と同様の連続的且つスムーズな刺激性能をもち得ること
を意味する。なお、″さする″動作パターンは本実施の
態様の低周波治療器の構造上色々のパターンが可能とな
る。
【0032】(c)″たたく″動作パターン 従来の低周波治療器は関電極と不関電極とが一対で固定
されている為、同じ位置での″たたき″動作となる。こ
れに対して本実施の態様の低周波治療器によれば手の掌
に相当する図1の電極7を大型の関電極とし、指先電極
2〜6を不関電極として、この不関電極をスキャニング
させる方式を採ることができ、この方式により、図1の
関電極部に設定した電極7に″たたき″刺激を連続的に
発生させても不関電極部に設定した指先電極2〜6のス
キャニングにより刺激電流ルートが変化し、この結果生
体に発生する蓄積電荷の累積を防止することが可能とな
る。したがって本実施の態様の低周波治療器を用いた場
合における″たたき″効果は減衰する事なく継続的に効
果が維持できる。
【0033】以上の動作においては電極7を不関電極側
にして指先電極2〜6を関電極側に設定し、この指先電
極2〜6による刺激位置を一定時間毎に移動させる事が
可能であり、この動作パターンを追加することにより電
極7による″たたき″の後に電極7周辺を位置移動しな
がらソフトに″たたく″刺激が加わり、限定された位置
での単調な″たたき″刺激より、より自然で人間的動作
に近い″たたき″感覚を得ることができる。この動作は
神経系の耐性防止にも有効である。なお以上の動作パタ
ーンは図1に示す実施の態様の低周波治療器に関して説
明したが、図5に示す実施の態様の低周波治療器でも同
様の動作パターンの低周波治療を行うことができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明請求項1、2、3の
電気刺激方法及び本発明請求項4、5の電気刺激装置に
よればアナログ的なソフトタッチの刺激が得られ、例え
ば低周波治療器に適用した場合には″揉む″″さする″
といったマッサージ動作においてより人間的なマッサー
ジ効果を実現することができ、皮膚粘着形の平面的な低
周波治療器に機械的なローラ式マッサージ器と同様の連
続的且つスムーズな刺激性能を持たせることができる。
【0036】また本発明請求項6乃至請求項24記載の
低周波治療器によればコントローラのプログラムにより
電極通電タイミングをスキャニングする事で刺激位置変
化を低周波治療器を取り付けたままで実行でき、その都
度低周波治療器を体から取り外し位置をずらして再貼り
付けする必要がなく、これは、導電性粘着パッドの貼着
寿命を大幅に延長させる効果がある。
【0037】また以上の本発明の低周波治療器の構成に
よる刺激位置の変化は、神経系の耐性作用を防止する為
には、効果が非常に大きい。すなわち従来の低周波治療
器は限定された固定位置の刺激を繰り返して耐性を発生
させるものであったが、本発明の低周波治療器のように
関電極と不関電極とを全く固定しない、すなわち、刺激
用の電極がコントローラのプログラムによりあたかも自
走しながら位置変化を実行し、刺激位置を生体上で水平
移動させる事により、従来の低周波治療器での問題を回
避することができる。この神経系の耐性を抑制する事に
より神経痛、筋肉痛、抹消神経マヒ等の神経系の治療を
より有効に行うことができる。また以上の本発明の低周
波治療器によれば刺激位置の変化によって、生体の蓄積
電荷を抑制し関電極からの出力電圧波形の歪をおさえる
ので継続使用しても体感できる電気刺激は効果が減衰さ
れない。またこの様な方式はマッサージ効果も大きく刺
激位置変化を伴った方が疲労回復及び血行促進に対しよ
り有効に作用する事は明白である。
【0038】しかも以上の本発明の低周波治療器の構成
による刺激位置の変化は、低周波治療器の省電力化すな
わち電源(電池)の消費電力を抑え、バッテリ寿命の延
長を図るという面でも極めて有効である。すなわち、同
一位置での刺激を繰り返す従来方式では慣れてくるにし
たがい刺激強度を強くしなければならず、その様に刺激
強度を強くするためにはそれだけ多くの電力を消費する
こととなる。これに対して以上の本発明の低周波治療器
では関電極と不関電極の位置が固定されず、刺激位置が
変化されるため、それにより耐性(なれ)が防止され、
特に刺激電圧をアップさせなくても所期の効果を得るこ
とができる。
【0039】特に本発明請求項23,24記載の低周波
治療器によればシート状の治療器本体の延長された末端
部分にコントローラが位置しコントローラ中央部にシー
ト本体が挿入されてなるので、かかる本発明の低周波治
療器をたとえば肩に貼着した場合、コントローラがペン
ダントの様にぶらさがった状態になるがリード線で接続
されているわけではなくあくまで本発明の低周波治療器
本体を構成しているベースフィルムが延長されたいわば
尻尾部の様なものであり、リード線形のリモコンタイプ
の様にワイヤーがじゃまでもつれることもなく、低周波
治療器本体上にコントローラをスナップボタン等で固定
し、電流もスナップボタンから供給されてる様にする場
合のようにコントローラの操作が目で確認できなくなる
不便もない。したがって本発明請求項23,24記載の
低周波治療器によればコントローラの操作が容易であり
且つコントローラは本体の延長部に簡易に装着すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本実施の態様に係わる低周波治療器の表
面図であって手の平に相当する部分の図。 (b)図1(a)A−A′断面図である。
【図2】(a)図1に示される本実施の態様に係わる低
周波治療器の裏面図であって手の甲に相当する部分の図 (b)図1B矢視図
【図3】(a)コントローラをベ−スフィルムシ−トの
所定位置に収納した状態を示す図1に示される本実施の
態様に係わる低周波治療器の裏面図 (b)図3(a)A矢視図である。
【図4】図1乃至図3に示す本発明の実施の態様の低周
波治療器における回路構成を示す図。
【図5】 本発明の他の実施の態様の低周波治療器の表
面図であって手の平に相当する部分の図。
【図6】 ラットの安静時の心電図データを示す図
【図7】 ラットの安静時の心電図データからスペクト
ル分析を行った結果得られた図。
【図8】 図7より1/fゆらぎを検出し、さらにこの
関数の中からフーリエ解析による周波数と周期の密度を
求め、バラツキの除去のため最短周期と最長周期とを除
いた周波数を1/fゆらぎ周期としこれをY軸方向に当
てはめて得られた図
【図9】 図8に示す時系列的等高線図を3次元的に表
した図。
【図10】 図1に示す人の手の形をした本実施の態様
の低周波治療器を肩に貼着させた状態を示す図。
【図11】 図1に示す人の手の形をした本実施の態様
の低周波治療器を肩に貼着させた状態を示す断面模式
図。
【図12】 図1に示す人の手の形をした本実施の態様
の低周波治療器を肩に貼着させた状態で行われる低周波
治療における低周波の波形を示す図。
【図13】 従来の低周波治療器を示す説明図。
【図14】 従来の低周波治療器を示す他の説明図。
【図15】 従来の低周波治療器を示す他の説明図。
【図16】 従来の低周波治療器に1/fゆらぎ理論を
適用した場合の刺激変化を時系列的に示す説明図。
【図17】 従来の低周波治療器を肩に貼着させた状態
を示す断面模式図。
【図18】 導電性粘着パッドが連続していない低周波
治療器を肩に貼着させた状態で行われる低周波治療にお
ける低周波の波形を示す図。
【図19】 従来の低周波治療器において関導子からの
出力電圧波形を変化させ、自動的に刺激の種類を変化さ
せる手法の説明図。
【図20】 従来の低周波治療器における刺激パターン
の変化を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・ベ−スフィルムシ−ト、2,3,4,5,6,
7・・・電極、2a,3a,4a,5a,6a,7a・
・・薬用粘着パッド、8・・・ペンダントケ−ブル、9
・・・ペンダント式コントロ−ラ、13,14・・・マ
ジックテープ

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3以上の電極を用い、それらの電極の中
    で極性を同一とする2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ
    接着面を有する導電性粘着パッドで連結し、関電極と不
    関電極の間の電流経路を変化させることを特徴とする電
    気刺激方法。
  2. 【請求項2】 3以上の電極を用い、少なくとも2ヶ以
    上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電性粘着
    パッドで連結し、それらの導電性粘着パッドで連結した
    電極を関電極または不関電極の何れかに設定すると共に
    関電極と不関電極の間の電流経路を変化させることを特
    徴とする電気刺激方法。
  3. 【請求項3】 関電極と不関電極の間の電流経路を、関
    電極側または不関電極側の複数個をスキャニングするこ
    とにより、変化させることを特徴とする請求項1又は請
    求項2のいずれか一に記載の電気刺激方法。
  4. 【請求項4】 電極が3以上設けられ、それらの電極の
    中で極性を同一とする2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持
    つ接着面を有する導電性粘着パッドで連結してなること
    を特徴とする電気刺激装置。
  5. 【請求項5】 電極が3以上設けられ、それらの電極を
    関電極または不関電極に設定することが可能にされると
    共に少なくとも2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接着
    面を有する導電性粘着パッドで連結してなることを特徴
    とする電気刺激装置。
  6. 【請求項6】 昇圧パルス回路と、前記昇圧パルス回路
    を制御する制御部(CPU)と昇圧パルス回路及び制御
    部(CPU)に電力を供給する電源と、前記制御部(C
    PU)により制御される出力回路と、前記出力回路に接
    続される電極とよりなる低周波治療器において、電極が
    3以上設けられ、それらの電極の中で極性を同一とする
    2ヶ以上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電
    性粘着パッドで連結することを特徴とする低周波治療
    器。
  7. 【請求項7】 昇圧パルス回路と、前記昇圧パルス回路
    を制御する制御部(CPU)と昇圧パルス回路及び制御
    部(CPU)に電力を供給する電源と、前記制御部(C
    PU)により制御される出力回路と、前記出力回路に接
    続される電極とよりなる低周波治療器において、電極が
    3以上設けられ、それらの電極を関電極または不関電極
    に設定することが可能にされると共に少なくとも2ヶ以
    上の電極を皮膚粘着性を持つ接着面を有する導電性粘着
    パッドで連結してなることを特徴とする低周波治療器。
  8. 【請求項8】 導電性粘着パッドに薬剤が含浸せしめら
    れる請求項6又は請求項7記載の低周波治療器。
  9. 【請求項9】 薬剤が抗菌剤である請求項8記載の低周
    波治療器。
  10. 【請求項10】 3以上設けられた電極により加えられ
    る刺激をX−Y−Z空間内で変化させ、X−Z軸平面内
    における1/fゆらぎ周期による刺激変化とX−Y軸平
    面内における1/fゆらぎ周期による刺激変化とを同一
    時系列で重畳させることを特徴とする請求項1乃至請求
    項9のいずれか一に記載の低周波治療器。
  11. 【請求項11】 3以上設けられた電極により加えられ
    る刺激強度(すなわち関電極からの出力電圧波形の高
    さ)の時間変化を1/fゆらぎ変化として行うと共に、
    それらの電極を関電極または不関電極に設定する時間変
    化を1/fゆらぎ変化として行うことを特徴とする請求
    項1乃至請求項10のいずれか一に記載の低周波治療
    器。
  12. 【請求項12】 関電極または不関電極の配置が固定さ
    れた一対構成にならないことを特徴とする請求項1乃至
    請求項11のいずれか一に記載の低周波治療器。
  13. 【請求項13】 関電極または不関電極の組み合わせ構
    成を自在に設定できることを特徴とする請求項1乃至請
    求項11のいずれか一に記載の低周波治療器。
  14. 【請求項14】 3以上の電極が非直線上に配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一
    に記載の低周波治療器。
  15. 【請求項15】 3以上の電極を曲率が無限大未満の曲
    線上に配置することを特徴とする請求項1乃至請求項1
    3のいずれか一に記載の低周波治療器。
  16. 【請求項16】 関電極と不関電極の間の電流経路が変
    化させられる機能を有する請求項1乃至請求項15のい
    ずれか一に記載の低周波治療器。
  17. 【請求項17】 関電極と不関電極の間の電流経路が、
    関電極側または不関電極側の複数個をスキャニングする
    ことにより、変化させられる機能を有する請求項1乃至
    請求項16のいずれか一に記載の低周波治療器。
  18. 【請求項18】 コントローラにより関電極及び不関電
    極が個別に設定される請求項1乃至請求項17のいずれ
    か一に記載の低周波治療器。
  19. 【請求項19】 電極配置が人間の手の指と掌の位置に
    近似するように設定された請求項1乃至請求項18のい
    ずれか一に記載の低周波治療器。
  20. 【請求項20】 3以上の電極が単一シ−ト上に配置さ
    れる請求項1乃至請求項19のいずれか一に記載の低周
    波治療器。
  21. 【請求項21】 前記シ−トの表裏面各々に電極が配置
    される請求項20記載の低周波治療器。
  22. 【請求項22】 前記単一シートには切れ目が設けられ
    生体に貼着する際に体の曲面にフィットしやすくされた
    請求項20又は請求項21記載の低周波治療器。
  23. 【請求項23】 前記単一シートの末端が延長され、そ
    の延長端部にコントローラが接続され、そのコントロー
    ラにより電極が制御される請求項20乃至請求項22の
    いずれか一に記載の低周波治療器。
  24. 【請求項24】 前記コントローラが単一シートの所定
    位置に着脱できる請求項23に記載した低周波治療器。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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