JPH09143780A

JPH09143780A - 電極用洗浄器

Info

Publication number: JPH09143780A
Application number: JP7298420A
Authority: JP
Inventors: Shinzo Uchiyama; 信三内山
Original assignee: Hitachi Cable Ltd
Current assignee: Hitachi Cable Ltd
Priority date: 1995-11-16
Filing date: 1995-11-16
Publication date: 1997-06-03

Abstract

(57)【要約】【課題】超音波振動子、駆動回路、電源が必要になる
ので、コスト高である。【解決手段】水槽１内の水２に浸されて直流電源１０
からの通電に伴って電気分解を行う電極棒３，４に対
し、付着物の除去に支障のない部位又は電気分解に支障
のない部位に永久磁石５ａ，５ｂを装着する。そして、
永久磁石５ａ，５ｂの中間位置に電磁石６を配設し、こ
の電磁石６に交流発生器８から交流電流を流すことによ
って永久磁石５ａ，５ｂに交番磁界を付与し、永久磁石
５ａ，５ｂに反発力と吸引力を生じさせ、これにより電
極棒３，４に微振動を生じさせ、電極棒表面の付着物を
除去する。或いは、電気分解中に付着物が付くのを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電極、特に電気分
解に用いられる電極を洗浄するための電極用洗浄器に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】電気分解に用いられる電極は、その使用
に伴って表面に電気分解による付着物が徐々に付着す
る。付着物の付着量が多くなると、電気分解の能力が低
下してくる。そこで、電極の洗浄が行われる。従来よ
り、洗浄手段の１つとして、超音波洗浄装置が知られて
いる。この超音波洗浄装置による洗浄においては、超音
波振動子が装着された水槽等に満たされた水の中に洗浄
対象の電極を挿入し、超音波振動子を駆動回路で励振す
ることにより、超音波振動が電極に付与され、電極の表
面を傷付けることなく、異物のみが除去（超音波洗浄）
される。また、超音波洗浄は、電気分解を行っている間
にも実施でき、付着したものを除去するほか、電極に付
着物が付着しないようにすることができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した様に
超音波洗浄装置による洗浄は、洗浄効果が高く、被洗浄
物に傷を生じさせない利点がある反面、超音波振動子、
その駆動回路、電源等が必須であり、装置コストが高く
なる。そこで、本発明は、簡単な構成により超音波洗浄
と同等の洗浄能力が得られる電極用洗浄器を提供するこ
とを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、電気分解用の電極に装着される永久
磁石と、この永久磁石に周期的に変化する磁力を作用さ
せる電磁石とを備える構成にしている。上記した手段に
よれば、電磁石に交流を通電することにより、電極材の
永久磁石に反発力と吸引力を交互に生じさせ、永久磁石
の装着された電極材に数十ヘルツ以上の振動が付与さ
れ、電気分解に伴う付着物の付着防止或いは付着物の除
去が行われる。この結果、簡単な構成により、超音波洗
浄と同等の洗浄能力の電極用洗浄器を得ることができ
る。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。（第１の実施の形態）図１は本発明による電極用洗浄器
の第１実施の形態を示す模式的構成図である。

【０００６】水槽１には水（例えば、水道水）２が満た
され、この水２の垂直に挿入された状態で電極材として
の一対の電極棒３（＋電極），４（−電極）が配設され
ている。電極棒３，４は不図示の保持手段によって水槽
１内に立設されるが、水中に没している部分には電気分
解を行った際の付着物（不図示）が付着しているため、
その保持位置は上端部にする。

【０００７】電極棒３，４の下端部の側壁には、板状又
は棒状の永久磁石５ａ，５ｂが接着剤等によって固定さ
れている。更に、電極棒３，４の間には絶縁処理した電
磁石６が配設され、この電磁石６にはリード線７を介し
て交流発生器８（電源部）が接続されている。電磁石６
は、通電時に永久磁石５ａ，５ｂに対して磁力が及ぶ位
置に設置される。或いは、電極棒３，４の中間位置に設
置したときに、永久磁石５ａ，５ｂに十分な磁力が及ぶ
ような性能を有するように設計される。また、電極棒
３，４の間には、リード線９を介して電気分解用の直流
電源（又は電池）１０が接続されている。

【０００８】本発明による電極用洗浄器は洗浄を行う度
に装着してもよいが、これでは面倒であるので、電気分
解を行いながら同時に洗浄も行えるようにしている。こ
のため、電磁石６は水槽１内に常設され、永久磁石５
ａ，５ｂも電極棒３，４に取り付けたままにしている。
但し、永久磁石５ａ，５ｂが電極棒３，４の内側（電磁
石側）に設けられていると、電気分解の能力が落ちるの
で、外側に装着するようにしている。

【０００９】このような構成の実施の形態において、交
流発生器８をオンにし、電磁石６に交番磁界を生じさせ
る。この場合、電極棒３，４への通電、すなわち電気分
解は行ってもよいし、停止していてもよい。電磁石６に
よる交番磁界に対して、永久磁石５ａ，５ｂはモータの
回転子の様に反応する。すなわち、交流発生器８の周波
数（例えば、５０サイクル）に従って永久磁石５ａ，５
ｂは電磁石６に対して吸引と反発を交互に繰り返し、水
平方向に微小な往復運動をすることになる。

【００１０】つまり、永久磁石５ａ，５ｂと電磁石６は
一種のバイブレータとして動作する。この永久磁石５
ａ，５ｂの往復運動は、電極棒３，４の下部を左右に揺
する力となり、電極棒３，４に対して微振動を付与し、
この微振動によって電極棒３，４の表面における付着物
の付着を防止し、或いは既に付着している付着物は徐々
に剥離除去される。

【００１１】なお、付着物を効果的に除去するには、交
流発生器８の周波数及び出力電圧を変えられるように
し、電極棒３，４のサイズ、形状、材質等に応じて変更
すればよい。また、電磁石６への通電は、常時すなわち
電気分解に連動して行うことも、定期的に一定時間行う
ことも可能である。（第２の実施の形態）図２は本発明の第２実施の形態を
示す模式的構成図である。なお、図２においては、図１
で用いたと同一部材であるものには同一引用数字を用い
たので、重複する説明は省略する。

【００１２】この実施の形態は、電磁石６が設けられて
いた位置にＮ極とＳ極を有する第２の永久磁石１１（棒
状或いは円板状）を水平に配設している。そして、この
第２の永久磁石１１を回転できる様に、その中心に対
し、垂直にシャフト１２の一端が連結され、その他端に
は駆動手段としてのモータ１３（交流、直流のいずれの
タイプでも可）の回転軸が連結されている。なお、モー
タ１３の回転を直にシャフト１２に伝えたのでは高速す
ぎる場合、モータ１３の回転軸とシャフト１２の間に減
速機構を設ければよい。

【００１３】図２の構成の実施の形態においては、モー
タ１３に通電を行うと、第２の永久磁石１１が回転し、
永久磁石５ａ，５ｂが第２の永久磁石１１のＮ、Ｓの極
性に応じて吸引と反発を繰り返し、水平方向に微小な往
復運動をする。これに伴って永久磁石５ａ，５ｂに一体
化されている電極棒３，４の下端部も微小な往復運動を
する。この結果、電極棒３，４の表面に対する付着物の
付着を防止し、或いは既に付着している付着物は徐々に
剥離除去される。

【００１４】この実施の形態においては、第２の永久磁
石１１の回転を速くすれば永久磁石５ａ，５ｂの単位時
間当たりの微振動回数が多くなって洗浄効果が高まり、
逆に、第２の永久磁石１１の回転を遅くすると微振動回
数は少なくなって洗浄効果が低くなる。なお、上記各実
施の形態においては、電極棒３，４が棒状であるとした
が、棒状に限定されるものではなく、他の形状、例えば
板状であってもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、電極に永
久磁石を装着し、この永久磁石に周期的に変化する磁力
を作用させたので、簡単な構成により、超音波洗浄と同
等の洗浄能力を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電極用洗浄器の第１実施の形態を
示す模式的構成図である。

【図２】本発明の第２実施の形態を示す模式的構成図で
ある。

【符号の説明】

２水３，４電極棒５ａ，５ｂ永久磁石６電磁石８交流発生器１０直流電源１１第２の永久磁石１２シャフト１３モータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電気分解用の電極に装着される永久磁石
と、前記永久磁石に周期的に変化する磁力を作用させる電磁
石とを具備することを特徴とする電極用洗浄器。