JPH09141433A - 自動熱加工機のセンサ冷却装置 - Google Patents

自動熱加工機のセンサ冷却装置

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JPH09141433A
JPH09141433A JP29651195A JP29651195A JPH09141433A JP H09141433 A JPH09141433 A JP H09141433A JP 29651195 A JP29651195 A JP 29651195A JP 29651195 A JP29651195 A JP 29651195A JP H09141433 A JPH09141433 A JP H09141433A
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JP
Japan
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sensor unit
visual sensor
air
welding
cooling
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JP29651195A
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English (en)
Inventor
Masayuki Hamura
雅之 羽村
Atsushi Aizawa
敦史 相沢
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工作業中に被加工部位から放射される熱を
遮断してセンサユニットの温度上昇を抑制する自動熱加
工機のセンサ空冷装置を低コストで実現する。 【解決手段】 センサ冷却装置10は、視覚センサユニ
ット14に冷却用空気を供給する管路56と、ユニット
14のキャリア26の底部にレーザ光の透光板58を取
付ける取付部材60と、取付部材60に隣接してキャリ
ア26の底部外面に設置される断熱部材62とを備え
る。取付部材60は内部に、管路56の導出開口の直下
に設けられる空気溜め76と、透光板58の直下に貫通
形成される長穴78と、空気溜め76から延びて側面7
2aに開口する空気通路80とを備える。ユニット14
を出た冷却用空気は、取付部材60の長穴78から外部
に放出される一方で、空気通路80から断熱部材62と
キャリア26との間の空隙90に強制的に送給され、空
隙90に高温の空気が滞留することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動溶接機等の自
動熱加工機の冷却装置に関し、特に、自動熱加工機の加
工ヘッドの作用端を被加工物に対し所定位置に位置決め
するために加工ヘッドに設置された視覚センサユニット
を、加工作業中に受ける熱から保護するための冷却装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接機やレーザ加工機等の熱的加
工機械による加工工程を自動化したものとして、産業用
ロボット等の自動機械のアーム先端域に溶接トーチやレ
ーザビームトーチ等の加工ヘッドを装着してなる自動熱
加工機が利用されている。この種の自動熱加工機では、
自動機械のアーム動作を高精度に制御して被加工物の所
定加工位置に正確に熱作用を及ぼさせるために、例えば
加工ヘッドには、レーザセンサ等の光学式センサを備え
た視覚センサユニットが設置される。
【0003】この種の自動熱加工機の一例として、アー
ム先端域に溶接トーチを装着した溶接ロボットにおいて
は、溶接トーチのノズル(すなわち作用端)近傍にレー
ザセンサユニットを取付けて、被溶接物の所定の溶接線
に沿ってアーク溶接を連続的に遂行できるようにした構
成が知られている。レーザセンサユニットは、検出用レ
ーザ光を被溶接物方向に出射する出射部と、被溶接物表
面からの反射光を受光する受光部とを備え、溶接線近辺
の被溶接物表面を走査したレーザ光の反射光の変化によ
り、溶接線の位置や溶接部位の形状(継手形状)を検出
する。したがってこの溶接ロボットは、レーザセンサユ
ニットの検出に応じて溶接トーチの進路や高さ距離を所
定の溶接線に整合させる補正を行いながら、アーク溶接
を連続的に遂行できる。
【0004】上記の視覚センサユニットを備えた自動熱
加工機では、検出精度を高めるためにセンサユニットが
加工ヘッドの作用端近傍に配置されるので、加工位置の
検出を行いつつ連続加工を遂行する間に、被加工部位で
発生する高温の熱がセンサユニットに容易に伝達され
る。その結果、ユニット内電子部品の自発的温度上昇と
相乗してセンサユニット自体の温度上昇が著しいものと
なり、センサユニットの検出精度の低下や寿命の低減等
の課題が生じる。
【0005】従来、こうした課題への対策として、視覚
センサユニット内部に冷却液を流通させる管路を設けて
センサユニット全体を液冷する構造や、中空のハウジン
グで視覚センサユニットを包囲して熱遮断するととも
に、ハウジングとセンサユニットとの隙間に冷却用空気
を供給してセンサユニット全体を空冷する構造が提案さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、視覚セ
ンサユニットを液冷する構造では、液体を冷媒として使
用するので液密構造を採り入れる必要があり、設備コス
トが増加するだけでなく、管路や液密構造が破損したと
きには冷却液がセンサユニットに悪影響を及ぼして故障
を誘発する不利がある。他方、中空のハウジングで視覚
センサユニットを包囲する空冷構造では、ハウジングの
存在により加工ヘッドの外形寸法が増大する不具合が生
じ、周辺機器との関係によっては相互の機械的干渉によ
りハウジングの適用が困難となる場合もある。
【0007】したがって本発明の目的は、冷媒として空
気を使用することにより保安性を高め、かつ外形寸法を
増大することなく構造を簡素化した低コストで実現可能
な冷却装置であって、加工作業中に被加工部位から視覚
センサユニットに伝達され得る熱を効果的に遮断して、
センサユニットの温度上昇を抑制できる自動熱加工機の
センサ冷却装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、自動熱加工機の加工ヘッドに設置された
視覚センサユニットを冷却するために、視覚センサユニ
ットの内部に冷却用空気を供給する手段を備えたセンサ
冷却装置において、熱加工の実施中に被加工物に対向配
置される視覚センサユニットの外面部分を被覆して、被
加工部位からこの外面部分に向けて放射される熱を遮断
する断熱部材と、視覚センサユニットの内部に供給され
た冷却用空気を冷却作用後に導出し、かつ断熱部材の表
面に沿う方向に強制的に分配して、断熱部材周辺の空気
を積極的に流動させる分配手段とを具備したことを特徴
とする自動熱加工機のセンサ冷却装置を提供する。
【0009】分配手段によって断熱部材の表面に沿う方
向に強制的に分配され、断熱部材周辺の空気を積極的に
流動させる冷却用空気は、熱加工の実施中に断熱部材周
辺に滞留しがちな高温空気を排除する。その結果、断熱
部材による断熱作用が向上し、加工作業中に被加工部位
から視覚センサユニットに伝達され得る熱が確実に遮断
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明をその好適な実施の形態に基づき詳細に説明する。図
面において、同一又は類似の構成要素には共通の参照符
号を付す。図1及び図2は、本発明の好適な実施形態に
よるセンサ冷却装置10を備えた自動熱加工機の加工ヘ
ッド12を、それぞれ正面及び側面から示す。加工ヘッ
ド12は、視覚センサユニット14を取付けた溶接トー
チ16を備え、産業用ロボットのアーム先端域に装着さ
れて、視覚センサユニット14の検出信号に基づき被溶
接物の所定の溶接線に追従移動しつつ自動的かつ連続的
に溶接を遂行する。溶接トーチ16はそれ自体周知のも
のであり、その長手方向一端に設けられたノズル18か
ら溶接アーク生成用のワイヤ20を延出させるととも
に、長手方向他端にはトーチ16にガス、電力、ワイ
ヤ、冷媒等を供給するケーブル(図示せず)の接続部2
2が配設される。なお、溶接トーチ16は、レーザ溶接
等の他の溶接工程を遂行可能なものであってもよい。
【0011】視覚センサユニット14は、ブラケット2
4を介して溶接トーチ16のノズル18の近傍に設置さ
れる。詳述すれば、視覚センサユニット14は、それ自
体のキャリア26を介してブラケット24に固定的に支
持され、溶接トーチ16は、ブラケット24とキャリア
26とを連続的に貫通してブラケット24に固定され
る。ブラケット24の側面には、ロボット手首への装着
部28が設けられる。
【0012】さらに図示実施形態では、ブラケット24
に関し視覚センサユニット14の反対側に、視覚センサ
ユニット14を溶接トーチ16に対して回転させるため
の駆動部30が設置される。駆動部30は例えば電動機
(図示せず)を備え、減速機構を含む回転駆動機構(図
示せず)を介して、視覚センサユニット14を1つの軸
心周りに減速回動させる。駆動部30の電動機は、産業
用ロボット等の自動機械の制御装置に接続され、制御さ
れる。このような構成により、溶接トーチ16は、被溶
接物の溶接線が曲線状に延びる場合にも、視覚センサユ
ニット14を適宜回動させて検出光を溶接線に追従さ
せ、以て曲線状の溶接線に沿って連続的に溶接を遂行で
きる。なお、本発明に係るセンサ冷却装置は、上記駆動
部を有しない(すなわち溶接トーチ16に対して回転し
ない)視覚センサユニットにも適用できる。
【0013】視覚センサユニット14は、それ自体周知
のレーザセンサユニットからなり、図3に概略で示すよ
うに、検出用レーザ光(破線で図示)を発振するレーザ
ダイオード32、投光用のレンズ34、レーザ光走査を
可能にする走査鏡36、及び走査鏡回動用のガルバノメ
ータ38を備えて、レーザ光を被溶接物40に出射する
出射部42と、集光用のレンズ44、及び受光検出用の
CCD46を備えて、被溶接物40の表面で反射された
レーザ光を受光する受光部48とを具備する。出射部4
2及び受光部48は、キャリア26の内部で溶接トーチ
16から隔離して保持される(図3には溶接トーチ16
を受容する空洞部49が示される)。キャリア26の底
部26aには、レーザ光を出射、受光するための一対の
長穴50が形成される。なおキャリア26には、出射部
42及び受光部48を被覆するカバー52が取付けられ
る。
【0014】前述したように視覚センサユニット14
は、被溶接物40の溶接線54近辺を走査したレーザ光
の反射光を処理して、溶接線54の位置やその継手形状
を検出する。この検出信号に基づき、溶接トーチ16は
所定の溶接線54に沿って最適位置で溶接アークを生成
するが、この溶接工程の間に、視覚センサユニット14
は溶接部位から放射される熱に容易に曝される。他方、
視覚センサユニット14自体は、レーザダイオード3
2、ガルバノメータ38、CCD46等の作動により発
熱するので、溶接部位からの放射熱をまともに受けると
視覚センサユニット14の温度上昇が許容範囲を超え、
レーザ出射機能及び受光検出機能が著しく低下する危惧
が生じる。
【0015】そこで、本発明の好適な実施形態によるセ
ンサ冷却装置10は、視覚センサユニット14の内部構
造に冷却用空気を供給して上記の各発熱体から奪熱する
とともに、この冷却用空気の流れを視覚センサユニット
14のキャリア26の底部外面に強制的に流動させて、
溶接部位からの放射熱によって高温となった空気を排除
することにより、視覚センサユニット14の温度上昇を
抑制する。なお、本明細書における「冷却用空気」とい
う用語は、室温を下回るような低温空気のみを示すもの
ではなく、視覚センサユニットの内部構造に対して充分
な冷却作用を発揮できる温度であることを条件に室温又
は室温を超える温度の空気も含むものと解されるべきで
ある。
【0016】図4は図1の加工ヘッド12を矢印IV方向
から見た図、図5はカバー52を除去した状態で図1の
視覚センサユニット14を示す拡大図である。図4及び
図5に示すように、本発明の実施形態によるセンサ冷却
装置10は、視覚センサユニット14の内部構造(特に
出射部42)に冷却用空気を供給する管路56と、視覚
センサユニット14のキャリア26の底部26aに設け
た長穴50(図3)を閉鎖する透光板58をキャリア2
6に取付ける取付部材60と、取付部材60に隣接して
キャリア26の底部外面に設置される断熱部材62とを
備える。透光板58は、長穴50(図3)を閉鎖して、
溶接工程中に飛散するスパッタやヒュームが視覚センサ
ユニット14の内部に侵入することを防止するものであ
り、例えば透明なプラスチックから形成される。
【0017】センサ冷却装置10を構成する管路56
は、視覚センサユニット14の駆動部30、出射部4
2、及び受光部48に電力を供給しかつ受光部48から
電気信号を取出すための電線(図示せず)と共に、ケー
ブル64(図1参照)に集約的に支持され、外部の冷却
用空気供給源(図示せず)に連結される。図5に示すよ
うに管路56は、ケーブル64から延びて出射部42の
下端に連結される導入路56aと、出射部42の上端に
連結されるとともにキャリア26の底部26aを貫通し
て外部に開口する導出路56bとを備える。
【0018】図6は図5の線VI−VIに沿って透光板58
及び取付部材60を示す平面図、図7(a)及び(b)
は透光板58を除去した状態で取付部材60を単体で示
す斜視図である。取付部材60は、例えばプラスチック
から成形される蓋状の部材であり、図6及び図7に示す
ように、湾出側面66を有する薄肉部68と、湾出側面
66の反対側で溶接トーチ16を受容する凹面70を画
成する厚肉部72とを備える。視覚センサユニット14
のキャリア26に面する取付部材60の一側には、透光
板58を支持する台座74と、薄肉部68に凹設される
空気溜め76とが形成される。取付部材60は、台座7
4に支持された透光板58が視覚センサユニット14の
キャリア底部に設けた一対の長穴50を閉鎖し、かつ空
気溜め76が管路56の導出路56bの導出開口に重畳
するように、キャリア26に取付けられる。
【0019】さらに取付部材60は、透光板58に重畳
する位置で取付部材60の内部と外部とを連通する長穴
78と、空気溜め76から透光板58と薄肉部68との
間を通って延び、かつキャリア26に面する厚肉部72
の一側に刻設されて、凹面70に隣接する側面72aに
開口する空気通路80とを備える。取付部材60の厚肉
部72には、後述する取付部材固定手段を構成する一対
の溝穴82が形成されるが、空気通路80は、凹面70
及びこれら溝穴82に干渉しないように、取付部材60
の対向側面60aに近接して配置される。
【0020】なお、溶接トーチ16が溶接工程を実施す
る際には、視覚センサユニット14の検出結果に基づき
駆動部30が作動して、取付部材60の薄肉部68の湾
出側面66を常に溶接トーチ16の移動方向前方に向け
る。したがって薄肉部68は、溶接トーチ16の移動時
に取付部材60とその周辺に位置する被溶接物等の物体
との干渉ないし衝突を回避するように作用する。同様の
目的で、取付部材60の厚肉部72の外面には、溶接ト
ーチ16の移動方向に平行に延びる傾斜側面72bが形
成されている。
【0021】断熱部材62は、例えば金属板の表面に断
熱材を被着して形成され、図1、図2及び図4に示すよ
うに、取付部材60によって覆われないキャリア26の
底部外面を被覆する主要部84と、取付部材60から離
れた側の主要部84の一縁から折曲延長される支持部8
6とを備える。断熱部材62は、支持部86を介して、
ボルト等の固定手段によりキャリア26の側面に固定さ
れる。主要部84は、溶接トーチ16を受容する凹面8
8を画成してキャリア26の底部外面に略平行に延びる
部分84aと、取付部材60の傾斜側面72bに略平行
に延びる部分84bとを備え、部分84bの自由端がキ
ャリア26の底部外面に接触するとともに部分84aが
キャリア26の底部外面から離間して固定的に支持され
る。これによりキャリア26と断熱部材62の主要部8
4との間には、支持部86に隣接して開口する空隙90
が形成される。この空隙90は、断熱部材62の熱を受
ける面をキャリア26から可及的に離して配置すること
により、断熱部材62の断熱作用を向上させる効果を奏
する。
【0022】このようにして、取付部材60に設けた空
気通路80は、空気溜め76を介して管路56の導出路
56bに空気の流通が可能なように連通されるととも
に、取付部材側面72aの開口を介して主要部84とキ
ャリア26との間の空隙90に空気の流通が可能なよう
に連通される。このような特徴的構成を有する取付部材
60は、以下の説明から明らかなように本発明の分配手
段を構成する。
【0023】上記構成を有するセンサ冷却装置10の作
用を、以下に説明する。溶接トーチ16が作動して溶接
を実施する間、管路56には外部の供給源から継続的に
冷却用空気が供給される。この冷却用空気は、導入路5
6aを経て視覚センサユニット14の出射部42に導入
され、レーザダイオード32やガルバノメータ38を冷
却した後、導出路56bを経てキャリア26の底部外面
に導出される。導出された冷却用空気は、図8に概略的
に示すように、取付部材60の空気溜め76に侵入して
一旦そこで貯留され、次いで、長穴78を通って取付部
材外部に放出される空気流α(図8(a)参照)と、空
気通路80を通って取付部材60の側面72aの開口か
ら放出される空気流β(図8(b)参照)とに分流され
る。
【0024】取付部材60の長穴78から放出される空
気流αは、溶接工程中に飛散するスパッタやヒュームが
取付部材内部に侵入して透光板58に付着することを防
止する。その結果、透光板58の汚染によりレーザ光の
透過性が悪化して検出機能が低下する危惧は排除され
る。同時に空気流αは、溶接部位から放射される熱が透
光板58及びその周辺の取付部材部分に伝達されること
を防止する。
【0025】他方、取付部材側面72aの開口から放出
される空気流βは、断熱部材62の主要部84とキャリ
ア26との間の空隙90に侵入し、さらに断熱部材支持
部86に隣接する空隙開口から断熱部材外部に放出され
る。前述したように空隙90は断熱部材62の断熱作用
を向上させるために設けられるが、実際には周囲の高温
空気が空隙90に侵入して滞留し、断熱作用を却って損
なう危惧が生じる。そこで本実施形態では、上記した特
徴的構成を有する取付部材60を使用することにより、
視覚センサユニット14の内部構造を冷却した後の冷却
用空気を強制的に空隙90に送給し、空隙90に高温の
空気が滞留することを積極的に防止しているのである。
【0026】このように、視覚センサユニット14の内
部構造は、管路56によって供給される低温の冷却用空
気によって確実に奪熱冷却される。そして、溶接作業中
に溶接部位から視覚センサユニット14に伝達され得る
熱は、取付部材60によって分配された空気流α及びβ
によって効果的に遮断される。これら空気流α及びβ
は、キャリア26の底部外面周辺の空気を積極的に流動
させるためのものであり、それ自体に熱交換作用を要し
ないので、視覚センサユニット14の内部を冷却した後
の昇温した冷却用空気をそのまま利用できる。このよう
にして、1つの供給源からの連続する冷却用空気流によ
り、視覚センサユニット14の温度上昇は確実に抑制さ
れる。しかも、取付部材60に分配機能を持たせること
により、外形寸法を不用に増大することなく構造が簡素
化され、センサ冷却装置10を低コストで実現すること
が可能となる。
【0027】なお、上記したように取付部材60は、視
覚センサユニット14を冷却した後の冷却用空気を所望
の方向に強制的に分流する作用を果たすが、それ自体に
は断熱機能を有しない。そこで図9に示すように、キャ
リア26と取付部材60との間に、例えば樹脂性スポン
ジからなる断熱材92を介在させることができる。この
ような断熱材92は、キャリア26の長穴50と透光板
58との間の密封度を高めるシール材としても有効に作
用する。
【0028】また、上記実施形態では、取付部材60と
断熱部材62とを別体に形成したが、例えば両部材をプ
ラスチックから一体成形し、その一体成形部材自体又は
キャリア26の底部外面全体に断熱材を添着した構成を
採用することもできる。この場合も、取付部材60に対
応する部分により冷却用空気が所望方向に強制的に分流
して放出され、その結果、断熱材の断熱作用が向上する
ので、溶接作業中に溶接部位から視覚センサユニットに
伝達され得る熱が効果的に遮断される。
【0029】図10及び図11は、視覚センサユニット
14のキャリア26に取付部材60を固定するための固
定手段の一例を示す。この固定手段は、キャリア26の
底部外面に突設された一対の突起94と、取付部材60
の厚肉部72に凹設されてそれら突起94を受容する一
対の溝穴82と、溝穴82内に突起94を挿抜可能に支
持する支持棒96とを備える。各突起94の筒状外周面
には窪み98が形成され、支持棒96の筒状外周面には
一対の窪み100が形成される。支持棒96は、取付部
材60に各溝穴82に直交する方向へ側面60aから凹
設された盲穴102内に摺動可能に収容される。盲穴1
02に収容された支持棒96の先端と盲穴102の底部
との間には圧縮コイルばね104が配置され、圧縮コイ
ルばね104は支持棒96を盲穴102から押出す方向
に付勢する。さらに、この付勢に抗して支持棒96を盲
穴102内に保持する抜け止め106が、盲穴102に
設けられる。
【0030】取付部材60をキャリア26に取付ける際
には、図10(b)に示すように、圧縮コイルばね10
4の付勢に抗して支持棒96を盲穴102内に押し込
み、支持棒96に設けた一対の窪み100を各溝穴82
に整合させる。この状態で、各溝穴82に各突起94を
挿入して(図10(a)参照)、取付部材60をキャリ
ア26の底部外面の所定位置に配置する。このとき、各
突起94に設けた窪み98に支持棒96が交差して配置
される。そこで、支持棒96の押し込みを解除すると、
支持棒96は、圧縮コイルばね104の付勢により移動
して、各突起94の窪み98に係合する(図11(b)
参照)。このようにして、取付部材60がキャリア26
に着脱可能に固定される(図11(a)参照)。
【0031】以上、本発明を産業用ロボットのアーム先
端域に装着される溶接トーチの視覚センサユニットに適
用した実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に
限定されるものではなく、例えばレーザ加工等の他のあ
らゆる熱的加工を実施する自動熱加工機においても、ア
ーム動作を高精度に制御するために装着された視覚セン
サユニットを冷却し、かつ被加工物からの放射熱を効果
的に遮断して、視覚センサユニットの温度上昇を抑制す
るために、好適に使用できる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、自動熱加工機の視覚センサユニットの内部に冷却用
空気を供給する手段を備えたセンサ冷却装置において、
冷却作用後の冷却用空気を視覚センサユニットから導出
し、かつ視覚センサユニット外面に設置した断熱部材の
表面に沿う方向に強制的に分配して、断熱部材周辺の空
気を積極的に流動させる分配手段を設け、熱加工の実施
中に断熱部材周辺に滞留しがちな高温空気を排除して断
熱部材による断熱作用を向上させる構成とした。その結
果、加工作業中に被加工部位から視覚センサユニットに
伝達され得る熱は効果的に遮断され、内部冷却作用と相
乗して視覚センサユニットの温度上昇が確実に抑制され
る。
【0033】しかも、冷媒として空気を使用することに
より保安性が高められること、断熱部材表面に分配され
る空気流は冷却作用後の冷却用空気を利用できること、
熱加工の実施中に被加工物に対向配置される視覚センサ
ユニットの外面部分に集中的に断熱部材及び分配手段を
配設できること、等により、外形寸法を増大することな
く構造を簡素化したセンサ冷却装置が低コストで実現可
能となる。
【0034】したがって本発明によれば、長時間の連続
加工を可能とする耐用寿命の長い自動熱加工機の加工ヘ
ッドが低コストで提供され、自動熱加工機による加工作
業能率の向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるセンサ冷却装置を備
えた自動熱加工機の加工ヘッドの正面図である。
【図2】図1の加工ヘッドを矢印II方向から見た側面図
である。
【図3】図1の加工ヘッドに設置した視覚センサユニッ
トの概略透視図である。
【図4】図1の加工ヘッドを矢印IV方向から見た底面図
である。
【図5】図1の加工ヘッドに設置した視覚センサユニッ
トを、カバー及び溶接トーチを除去した状態で示す拡大
正面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるセンサ冷却装置を構
成する取付部材を、透光板と共に図5の線VI−VIに沿っ
て示す平面図である。
【図7】図6の取付部材を単体で示す図で、(a)上方
からの斜視図、及び(b)下方からの斜視図、である。
【図8】図6の取付部材の作用を説明する図で、(a)
図6の線 VIIIa−VIIIa に沿った断面図、及び(b)図
6の線 VIIIb−VIIIb に沿った断面図、である。
【図9】図5の線IX−IXに沿って示す視覚センサユニッ
トの平面図である。
【図10】取付部材を視覚センサユニットに固定する固
定手段を示す図で、(a)相互固定前の視覚センサユニ
ット及び取付部材を示す側面図、及び(b)線b−bに
沿った断面図、である。
【図11】図10の固定手段を示す図で、(a)相互固
定中の視覚センサユニット及び取付部材を示す側面図、
及び(b)線b−bに沿った断面図、である。
【符号の説明】
10…センサ冷却装置 12…加工ヘッド 14…視覚センサユニット 16…溶接トーチ 24…ブラケット 26…キャリア 42…出射部 48…受光部 50…長穴 56…管路 58…透光板 60…取付部材 62…断熱部材 76…空気溜め 78…長穴 80…空気通路 90…空隙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動熱加工機の加工ヘッドに設置された
    視覚センサユニットを冷却するために、該センサユニッ
    トの内部に冷却用空気を供給する手段を備えたセンサ冷
    却装置において、 熱加工の実施中に被加工物に対向配置される前記視覚セ
    ンサユニットの外面部分を被覆して、被加工部位から該
    外面部分に向けて放射される熱を遮断する断熱部材と、 前記視覚センサユニットの内部に供給された冷却用空気
    を冷却作用後に導出し、かつ前記断熱部材の表面に沿う
    方向に強制的に分配して、断熱部材周辺の空気を積極的
    に流動させる分配手段、とを具備したことを特徴とする
    自動熱加工機のセンサ冷却装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102039471A (zh) * 2010-11-13 2011-05-04 上海交通大学 适用机器人焊接的紧凑型多功能视觉传感器
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JP2019118920A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 株式会社ダイヘン 溶接用センサ装置
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