JPH09141360A - 易開缶性蓋の製造方法 - Google Patents

易開缶性蓋の製造方法

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JPH09141360A
JPH09141360A JP29573595A JP29573595A JPH09141360A JP H09141360 A JPH09141360 A JP H09141360A JP 29573595 A JP29573595 A JP 29573595A JP 29573595 A JP29573595 A JP 29573595A JP H09141360 A JPH09141360 A JP H09141360A
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JP
Japan
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cutting guide
guide groove
lid
thickness
opening
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JP29573595A
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English (en)
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Koji Manabe
晃治 真鍋
Takehide Senuma
武秀 瀬沼
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口性の良好なスチール性のEOEを製造す
る。 【解決手段】 厚さ10μm〜100μm、破断伸び1
00%以上の樹脂皮膜を有し、2次加工脆性の遷移温度
が−50℃以上である鋼板を開口片形状を構成する切断
案内溝形成用金型の肩半径が、0.1mm〜1.6mmでか
つクリアランスを−1.6mm〜0.3mmとした金型を用
い、上下金型の該肩半径にて押圧加工成形し、加工薄肉
部の金属厚みを加工前の金属厚みの1/2以下の切断案
内溝を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属容器蓋、特に
缶蓋の一部あるいはほぼその全面に人手により容易に開
口できる易開缶性蓋に関するものであり、飲料缶あるい
は一般食缶その他の幅広い用途に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、図1に示すような容器蓋の一部を
人手により容易に開口できる易開缶性蓋は、蓋本体を平
らな下型上にのせ、その上面より所要の輪郭形状を有す
る尖鋭刃を押圧して、その刃先を蓋本体へ食い込ませる
ことにより、図2に示す断面V字形の切断案内溝を形成
し、開口形状を得ていた。しかし、この方法で刃先が鋭
角なため、防食のため、予め塗布された塗装膜を有する
場合これが破壊され、その後補修塗装が必要になり製造
コストが高くなる。また塗装膜を有しない鋼板において
は、先鋭刃の激しい加工であるため、工具寿命がもたな
い欠点があった。
【0003】工具寿命の延長対策としては、特開昭57
−70434号公報に見られるように、複合押し出し加
工により、切断案内溝を構成する方法が提案されてい
る。しかし、この公知技術は、缶蓋部と開口部との中間
を腰折れさせて、V字状の案内溝を形成するものであ
る。従って樹脂被覆鋼板に適用すると、切断案内線の鋭
角部分で樹脂皮膜が破断する等の問題があった。
【0004】一方、この塗装を省略する技術として、本
願発明者らは、特願平7−33248号を出願したがこ
れには、樹脂皮膜を有する鋼板を本法で示す加工法すな
わち「開口片形状を構成する切断案内溝形成用金型の肩
半径が、0.1mm〜1.6mmでかつクリアランスを−
1.6mm〜0.3mmとした金型を用い、上下金型の該肩
半径にて、加工最薄部の金属厚みを加工前の金属厚みの
1/2以下に薄くした切断案内溝を形成する加工法」で
加工すれば、良好な開缶性が得られることと記述してい
る。
【0005】しかしながら、この特願平7−33248
号に記載されているような鋼板は、2次加工性が良好
(2次加工脆性遷移温度が−100℃以下)なため、図
3に示すようにタブがかなり立ってθが大きくないと、
(すなわち、切断案内溝が大変形しないと)切断案内溝
の初期の破断が生じなかった。このため、開缶力は小さ
くても、初期破断後に開口片をタブで下側に十分押し込
めず、図4に示す開口片の角度φが小さくて商品化でき
ないことがわかった。これを解決するためには、タブを
少し起こした時の小さな案内溝の変形でも、初期の破断
が生じるように改善する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような技
術の現状に鑑み、薄い樹脂皮膜を破壊することなしに開
口性の良好な易開缶性蓋の製造法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、厚さ1
0μm〜100μm、破断伸び100%以上の樹脂皮膜
を有し、2次加工脆性の遷移温度が−50℃以上である
鋼板を開口片形状を構成する切断案内溝形成用金型の肩
半径が、0.1mm〜1.6mmでかつクリアランスを−
1.6mm〜0.3mmとした金型を用い、上下金型の該肩
半径にて、押圧加工成形し、加工最薄部の金属厚みを加
工前の金属厚みの1/2以下に薄くした切断案内溝を形
成することを特徴とする易開缶性蓋の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポイントは、薄い樹脂皮膜を破壊することな
く、切断案内溝の残厚を薄くし、加えて開缶性を高める
ために、素材として2次加工性の悪い材料を用い、これ
に適正な加工条件で成形することにある。
【0009】鋼板の母材には、2次加工脆性の遷移温度
が−50℃以上である鋼板を用いる。2次加工脆性の遷
移温度が−50℃未満の材料は、2次加工性が良いた
め、タブを35゜超持ち上げないと、切断案内面に初期
破断が生じなかった。このため、開缶力は小さくても、
初期破断後に開口片をタブで下側に十分押し込めず、図
4に示す開口片の角度が小さくて商品化できないことが
わかった。このため、2次加工脆性の遷移温度の下限を
−50℃とした。2次加工脆性の遷移温度を高くする方
法としては、Cが20ppm 程度の高純炭素鋼にPを0.
15%程度添加する等の手段が考えられる。
【0010】また、缶蓋の樹脂皮膜の樹脂は厚さ10〜
100μm、破断伸び100%以上のものを用いる。厚
さ10μm未満では、加工時に薄くなりすぎて破断する
場合があり、100μm超では、加工時に鋼板の伸びに
追随できず、鋼板と剥離する。また、破断伸び100未
満では、やはり、加工時に鋼板の伸びに追随できず、破
断する場合がある。
【0011】次に加工条件について述べる。この樹脂皮
膜を有し、2次加工脆性の遷移温度が−50℃以上の材
料を押圧加工成形し、加工最薄部の金属厚みを加工前の
金属厚みの1/2以下に薄くする。押圧加工された切断
案内面の断面図を図5に示す。この時、開口片形状を構
成する切断案内溝形成用上下金型の肩半径を0.1mm〜
1.6mmとした理由について述べる。肩半径が0.1mm
より小さい場合には肩半径で樹脂皮膜が傷つき、塗料の
補修がないと、十分な耐食性が得られないので0.1mm
以上とした。逆に肩半径が1.6mmより大きい場合に
は、肩半径で加工された切断溝があまりに緩やかなRと
なってしまうので、開缶時に応力集中がおこりにくくな
り、缶蓋の開缶性が悪くなるので1.6mm以下とした。
また、従来の先鋭刃によりV字型の切断案内溝を形成す
る方法では、樹脂皮膜は先鋭刃により切断されてしま
う。
【0012】次にパンチとダイスのクリアランスを−
1.6mm〜0.3mmに限定した理由を説明する。クリア
ランスが−1.6mm未満では、圧縮応力が大きくなりす
ぎ樹脂皮膜が傷つき、塗料の補修がないと、十分な耐食
性が得られないので−1.6mm以上とした。また、0.
3mmより大きくては、クリアランスが大きすぎて、加工
最薄部の金属厚みが加工前の金属厚みの1/2以下では
鋼板が破断するので、0.3mm以下とした。
【0013】加工の際、開口片周縁部は、望みの厚みに
達するように上下金型の間にて押圧され、なだらかに板
厚変化した薄肉部を形成することとなる。最薄部金属厚
みは、開缶性の面から加工厚みの1/2以下、望ましく
は1/3以下とする必要がある。
【0014】この加工により開缶時の破断位置は確定さ
れるが、開缶性の向上および開缶後の開口片の形状を望
ましいものとするため、上方あるいは下方に押し出され
た開口片部を以前のレベルに近いところまで押し戻した
加工を行うことが可能である。押し戻された形状を図6
に示す。
【0015】この切断案内溝の深さあるいは最薄部板厚
等は、加工条件を所要に設定することにより決定され
る。また、本発明の方法によれば、互いに凸の滑らかな
局面を有する肩半径部分による押し出しあるいは押し戻
し等のプレス加工を基本とした加工であるため、先鋭刃
の押圧方式に見られる工具寿命の問題は軽減され、優れ
た生産性が保証される。
【0016】本発明は開口片の周辺部に存在する切断案
内溝の最適化を主な特徴とするものであり、取っ手と開
口片を缶本体から引きちぎり分離されるティアオフ方式
と、取っ手および開口片共に開缶後も缶本体に固着され
たまま残るステイオンタブ方式の両方式に適用すること
が可能である。
【0017】以下に実施例について述べる。表1記載の
成分を有する鋼を真空溶解炉で溶製し、鋼塊とした。こ
れらの鋼塊を1150℃×1hr均熱後、板厚30mmに粗
圧延し、再び1150×1hr加熱後、板厚3.0mmに熱
延した。これらの熱延板を酸洗した後0.19mmに冷延
し、再結晶焼鈍を行い1.3%の調質圧延を行った。な
お表1のNo.2の試料のみは、焼鈍温度750℃で60
秒間保定した直後にN2 を吹き付けて、窒化処理をし
た。窒化後の鋼板のN量を成分分析した結果を表1括弧
内に示す。その後蓋用鋼板の付着量2〜3g/m2 の電
気ブリキメッキを行った後、錫をリフロー処理し、その
後クロメート処理をした。此の鋼板を再加熱して表2に
示す樹脂皮膜を両面に接合させた。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】こうして、作成した鋼板の耐2次加工性試
験を行った。鋼板を50mmφに打ち抜き後にダイス径3
2mm、ポンチ径24mmφの治具を用いてコニカルカップ
を成形し、ついで、イヤリングや端面の影響を除くた
め、21mmの高さでトリミングした。こうして、絞り比
(D.R.= Drawing Ratio)が1.8のサンプルを作
成し、これを各試験温度の槽中に10分以上浸漬後、冷
却槽から取り出し、図7に示すように即時に80cmの高
さから5kgの重鎮を落下させた。冷却温度は5℃毎に変
化させ、同温度でn=2の実験を行い、2個とも割れな
い最低の温度を脆性遷移温度とした。
【0021】また作成した鋼板で実験室にて蓋径66mm
のステイオンタブ方式の蓋を成形し、耐食試験と開缶試
験を行った。その結果を表3に示す。試験No.1,4は
本発明であり、試験No.2,3,5〜9は比較例であ
る。耐食性は35℃に保存した大気中に3ケ月放置した
後の切断案内溝の錆の発生状況を目視観察し、切断案内
溝に全く錆の発生していないものを合格、少しでも錆の
発生が見られるものは不合格とした。
【0022】開缶性は、開缶した時の開缶力を測定し、
初期破断時の開缶力(P0P)とその後の最大開缶力(Tea
r)を測定し、それらの荷重が現在市販されているアル
ミのステイオンタブ方式の蓋以上のものは不合格とし
た。具体的には、 POP2.0kgf超、Tear2.4kgf 超
は不合格とした。また、図3に示す初期破断時のタブの
角度θを測定し、市販されているアルミのタブ角度35
゜を超えるものは不合格とした。
【0023】本発明の1,4は、切断案内溝加工後に塗
料の補修をしなくても、非常に良い耐食性を有し、開缶
性も良好であった。
【0024】
【表3】
【0025】本発明外の2,3,5〜9は耐食性または
開缶性が不合格となっている。
【0026】
【発明の効果】本発明により、スチール鋼板の缶易開缶
性蓋が実用化されれば、易開缶性蓋及び胴ともにスチー
ルのモノメタル缶が可能となり、近年の地球環境問題に
対応するリサイクルに適した商品を市場に提供すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)容器蓋(開口片を取り去るタイプ)の図
である。 (b)容器蓋(開口片が容器に固定されたタイプ)の図
である。
【図2】V字型の切断案内溝の図である。
【図3】初期破断時のタブの角度θを表わす図である。
【図4】開口片の角度φを示す図である。
【図5】押圧加工した切断案内面の断面図である。
【図6】図5の切断案内面を押し戻し加工した際の形状
を示す図である。
【図7】耐2次加工試験の説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ10μm〜100μm、破断伸び1
    00%以上の樹脂皮膜を有し、2次加工脆性の遷移温度
    が−50℃以上である鋼板を開口片形状を構成する切断
    案内溝形成用金型の肩半径が、0.1mm〜1.6mmでか
    つクリアランスを−1.6mm〜0.3mmとした金型を用
    い、上下金型の該肩半径にて、押圧加工成形し、加工最
    薄部の金属厚みを加工前の金属厚みの1/2以下に薄く
    した切断案内溝を形成することを特徴とする易開缶性蓋
    の製造方法。
JP29573595A 1995-11-14 1995-11-14 易開缶性蓋の製造方法 Withdrawn JPH09141360A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059442A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Nippon Steel Corp 開缶性が非常に良好なイージーオープンエンドおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059442A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Nippon Steel Corp 開缶性が非常に良好なイージーオープンエンドおよびその製造方法

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Effective date: 20030204