JPH09140821A - 自動消火システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な設備によって火災を自動的に消火でき
るようにすると共に、水に触れると困るようなコンピュ
ータ等の各種機器がセットされた場所や、また郵便ポス
トや電話ボックスや配電盤内等の狭い空間においても簡
単にセットして、火災を自動的に消火できる自動消火シ
ステムを提供する。 【解決手段】 限られた空間１内に熱によって不燃性ガ
スを発生する不燃性ガス発生手段２を設けるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動消火システ
ムに係り、限られた空間内において発生した火災を簡単
なシステムによって自動的に消火させる自動消火システ
ムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ビル等においては、煙や熱を
感知して警報を発するようになった火災警報機等が設け
られているが、このような火災警報機は火災の発生を検
知するだけであって、その火災を自動的に消火すること
ができなかった。

【０００３】このため、この火災警報機により火災の発
生が検知された場合には、人がその火災場所を発見し、
消火器等によって火災を消火することが必要であり、そ
の火災場所の発見に時間がかかって火災が広がったり、
特に、天井裏や床下等において配線された電気コードが
ショートして、天井裏や床下等で火災が発生した場合に
は、火災場所の発見が困難であり、その消火が遅れて火
災が拡大する等の問題があった。

【０００４】また、従来においても、火災の発生を検知
すると共に、この火災を自動的に消火させる自動消火シ
ステムとして、スプリンクラー消火装置が存在したが、
このようなスプリンクラー消火装置はその設備が大がか
りになり、コストが高く付くと共に、このようなスプリ
ンクラー消火装置においては、一般に水を噴射させるた
め、水に触れると困るようなコンピュータ等の各種機器
がセットされた場所に設置することは問題であり、仮に
誤作動でスプリンクラー消火装置が作動した場合、これ
らの装置が損害を受ける等の問題があった。

【０００５】また、スプリンクラー消火装置は、上記の
ように設備が大がかりであるため、電話ボックスや郵便
ポスト等の小さな場所にセットすることはできず、電話
ボックスや郵便ポスト等において放火された場合に、こ
れを自動的に消火させる適当な方法は存在しなかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、火災を消
火する場合における上記のような様々な問題を解決する
ことを課題とするものであり、簡単な設備によって火災
を自動的に消火できるようにすると共に、水に触れると
困るようなコンピュータ等の各種機器がセットされた場
所や、また郵便ポストや電話ボックスや配電盤内等の狭
い空間においても簡単にセットして、火災を自動的に消
火ができる自動消火システムを提供することを課題とす
るものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明における自動消
火システムにおいては、上記のような課題を解決するた
め、限られた空間１内に熱によって不燃性ガスを発生す
る不燃性ガス発生手段２を設けるようにしたのである。

【０００８】そして、この発明における自動消火システ
ムのように、熱により不燃性ガスを発生する不燃性ガス
発生手段を電話ボックスや郵便ポスト等の狭い限られた
空間内にセットさせると、これらの空間内において火災
が発生した場合、上記の不燃性ガス発生手段から不燃性
ガスが発生し、この不燃性ガスによって火災部分の酸素
が減少し、火災が自動的に消火されるようになる。

【０００９】ここで、この発明における自動消火システ
ムをセットする空間１としては、例えば、上記の郵便ポ
ストや電話ボックスの他に、電線等が配線される床下や
天井裏，電線等を収容させた配管，自動車，コンピュー
タ等を収容させた部屋，配電盤，コンピュータ機器の内
部等の様々な空間部分にセットすることができる。

【００１０】また、このような空間１内にセットする上
記の不燃性ガス発生手段２としては、例えば、熱により
反応して窒素ガスや炭酸ガス等の不燃性ガスを発生する
薬剤を所要の大きさに成型したものや、シート状やテー
プ状に形成したもの等を使用することができる。

【００１１】また、この不燃性ガス発生手段２において
発生させる不燃性ガスは、火災を消火できるガスであれ
ばどのようなガスであっても良いが、人に害等を与えな
いようにするため、毒性の低い窒素ガスや炭酸ガスを発
生させるようにすることが好ましい。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明における自動消火
システムの実施形態を添付図面に基づいて具体的に説明
する。

【００１３】図１（Ａ），（Ｂ）に示すように、この実
施形態における自動消火システムにおいては、郵便ポス
トや電話ボックス等の限られた空間１内の適当な位置に
不燃性ガス発生手段２をセットさせるようにしている。

【００１４】また、この実施形態のものにおいては、上
記の空間１内にセットする不燃性ガス発生手段２とし
て、熱により反応して窒素ガスを発生する薬剤を所要の
大きさに成型したものを用いるようにしている。

【００１５】そして、このように熱により反応して窒素
ガスを発生する薬剤を所要の大きさに成型した不燃性ガ
ス発生手段２を限られた空間１内にセットした場合、こ
の空間１内において火災が発生すると、この火災の熱に
より上記の不燃性ガス発生手段２に用いた薬剤が反応し
て窒素ガスを発生し、この窒素ガスがこの空間１内に広
がって、火災部分の周囲における酸素が減少して、火災
が消火されるようになる。

【００１６】なお、この実施形態のものにおいては、不
燃性ガス発生手段２として、熱により反応して窒素ガス
を発生する薬剤を用いるようにしたが、窒素ガス以外の
炭酸ガス等の不燃性ガスを発生する薬剤等を使用するこ
とも可能である。

【００１７】また、この実施形態においては、不燃性ガ
ス発生手段２として、上記のように薬剤を適当な大きさ
に成型したものを使用するようにしたが、図２（Ａ），
（Ｂ）に示すように、このような薬剤を用いて不燃性ガ
ス発生手段２をシート状やテープ状に形成し、このよう
にシート状に形成された不燃性ガス発生手段２を天井裏
や床下等に配置させたり、またテープ状に形成された不
燃性ガス発生手段２によって電線等のケーブル部分を巻
くようにすることも可能である。

【００１８】なお、上記のように不燃性ガス発生手段２
から窒素ガス等の不燃性ガスを発生させる場合、不燃性
ガス発生手段２をセットする空間１の大きさ等を考慮し
て、この不燃性ガス発生手段２により発生する不燃性ガ
スの量や、そのガス発生速度を調整することが好まし
い。

【００１９】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
自動消火システムにおいては、熱により不燃性ガスを発
生する不燃性ガス発生手段を用い、このような不燃性ガ
ス発生手段を電話ボックスや郵便ポスト等の狭い限られ
た空間にセットさせるようにしたため、これらの場所に
おいて火災が発生した場合、上記の不燃性ガス発生手段
から不燃性ガスが発生し、この不燃性ガスによって火災
が自動的に消火されるようになり、従来のスプリンクラ
ー消火装置のように装置が大がかりになってコストが高
く付くということがなく、水との接触を嫌う箇所や非常
に狭い空間等においても使用することができ、様々な限
られた空間内における火災を簡単かつ自動的に消火でき
るようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係る自動消火システム
の状態を示した概略説明図である。

【図２】この発明に係る自動消火システムにおいて、不
燃性ガス発生手段をシート状やテープ状に形成した状態
を示した概略図である。

【符号の説明】

１ 限られた空間 ２ 不燃性ガス発生手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 限られた空間１内に熱によって不燃性ガ
   スを発生する不燃性ガス発生手段２を設けたことを特徴
   とする自動消火システム。