JPH09140552A - 仏具および仏具の製作方法 - Google Patents

仏具および仏具の製作方法

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JPH09140552A
JPH09140552A JP30102395A JP30102395A JPH09140552A JP H09140552 A JPH09140552 A JP H09140552A JP 30102395 A JP30102395 A JP 30102395A JP 30102395 A JP30102395 A JP 30102395A JP H09140552 A JPH09140552 A JP H09140552A
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JP
Japan
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buddhist altar
outer shape
filler
vinyl chloride
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JP30102395A
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English (en)
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Motonori Nagazoe
元紀 永添
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観および焼却時の特性が木材に類似し、且
つ量産性のある仏具および仏具の製作方法を得る。 【技術手段】 位牌の台部1の外周部には、厚みが0.
2mm程度の塩化ビニールにより外形部2が形成され
る。外形部2の内部には、加熱により液状とされたパラ
フィンとおが屑の混合材の充填材3が注入される。充填
材3は、冷却により硬化し台部1の骨格を構成する。背
面部の注入口は蓋4により塞がれる。表面が化粧処理さ
れ、戒名記載板が組み込まれて位牌が完成する。この構
成を有する台部1は、以下の手順で製作される。スラッ
シュ成形型の雄型・雌型の隙間へ加熱液状化された塩化
ビニールが充填されて外形部2が形成される。塩化ビニ
ールが硬化後に型が撤去され、外形部2の内部へ充填材
3が注入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仏具および仏具の
製作方法に関し、特に、使用後に焼却廃棄する仏具およ
び仏具の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、位牌、棺桶等の仏具は伝統的に、
木を素材として製作されている。これら仏具は手造りで
あり、当初は量産することが大変困難であった。しかし
近年では機械・製作技術等の発達により、量産がある程
度可能となっている。また、最近では金型と樹脂材を用
いることにより、量産性の向上がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、仏具の
一部分は、祭壇に飾った後に焼却する。この焼却におい
て、位牌・棺桶等の全体または部分が樹脂製の場合、焼
却時に高温・油煙・異臭等を発生させる。更に状態が悪
い場合、焼却時に溶融し、冷却時に凝固する。この焼却
後の凝固した形状は不快なものとなり易い。また、樹脂
が溶けて焼却炉に付着した場合、適当な除去方法がな
い。また、燃焼時に高熱を発生し、焼却炉の破損を早め
る等の問題点を伴う。焼却が棺桶に納められた死者と共
に行われる場合はさらに問題となる。
【0004】これらの問題点を鑑み、焼却を目的とする
仏具には、次のような特性が求められる。外観的に、伝
統的な木の感触・豪華さ等を有すること。焼却におい
て、痕跡を残さず、高温・油煙・異臭等を発生させない
こと。また、焼却炉に残留物の付着等の作用をしないこ
と。さらに、製造において、量産性が高く製品が廉価で
あること。
【0005】本発明は、外観および焼却時の特性が木材
に類似し、且つ量産性のある仏具および仏具の製作方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の仏具は、輪郭を形成する外形部と、この外
形部の中に充填された木質状の充填材と、充填材と充填
材および充填材と外形部との間を固定する凝固材とを有
して構成され、外観および燃焼特性を木材と類似させた
ことを特徴としている。
【0007】また、上記の外形部の素材をビニール、充
填材をおが屑、凝固材をパラフィンとするとよい。
【0008】本発明の仏具の製作方法は、所定の仏具の
輪郭に基づき形成された雄型および雌型の空間部に溶融
した塩化ビニールを注入し硬化させ外形部を形成する外
形部形成工程と、外形部の内部へ所定の充填材の注入を
行う充填材注入工程とを有することを特徴としている。
【0009】また、上記の所定の充填材は、おが屑およ
びパラフィンを有して構成するとよい。
【0010】
【作用】したがって、本発明の仏具によれば、輪郭を形
成する外形部と、この外形部の中に充填された木質状の
充填材と、充填材と充填材および充填材と外形部との間
を固定する凝固材とを有して構成される。よって、外観
および燃焼特性を木材と類似させることができる。
【0011】本発明の仏具の製作方法によれば、所定の
仏具の輪郭に基づき形成された雄型および雌型の空間部
に溶融した塩化ビニールを注入し硬化させ外形部を形成
する。外形部の内部へ所定の充填材の注入を行う。よっ
て、充填材に燃焼特性が木質に近いものを使用すれば、
外観および燃焼特性共に木材に類似した仏具を、型を用
いて製造することができる。
【0012】
【実施例】次に添付図面を参照して本発明による仏具お
よび仏具の製作方法の実施例を詳細に説明する。図1〜
図4を参照すると本発明の仏具および仏具の製作方法の
実施例が示されている。図1〜図3が本発明の仏具を、
位牌に適用した場合の実施例を示し、図1が位牌の台部
の断面図、図2が背面部の外観図、図3が全体の正面図
である。また、図4が位牌の製作手順例を示すフローチ
ャートである。
【0013】図1において、実施例の位牌の台部1は、
外周を形成する外形部2、パラフィン・おが屑等の混合
による充填材3、および背面部の蓋4により構成され
る。図2が背面側の構成例を示す外観図であり、充填材
3の注入口5が外形部2の背面に形成される。この注入
口5は蓋4により塞がれる。
【0014】上記の各構成部の外形部2は、素材として
硬質塩化ビニールが用いられ、台部1の外周を形成して
いる。この外形部2の厚みは0.2〜0.3mm程度が
適当である。この外形部2の厚みは、大きいほど形状維
持に安定するが、素材ビニールの量が増すため、焼却時
に不都合を来すおそれが生じる。不都合の内容は高温・
油煙・異臭等の発生であり、詳細は「発明が解決しよう
とする課題」の欄において既述した。故に、外形部2の
厚みは必要最小限とする。外形部2が形成する外周の上
部の凹部は、戒名を記載する戒名記載板6を挿入するた
めのものである。また、前方の凸部は装飾用である。
【0015】充填材3は、台部1の骨格を成す素材であ
る。この充填材3はパラフィン(または蝋)・おが屑等
の混合材である。充填材3の混合比率は、おが屑とパラ
フィンを、例えば、5:1とする。充填材3は、加熱に
よりパラフィンを溶融状態とし、おが屑と混合し、外形
部2の内部へ充填し、充填後に冷却によりパラフィンを
硬化させる。おが屑が主材であり、パラフィンがおが屑
を接着固定させる、いわゆる凝固材である。この凝固材
は、充填材3と充填材3との間、および充填材3と外形
部2との間をそれぞれ固定し、硬化後の台部1をあたか
も無垢材により形成させた様に構成させる。
【0016】尚、充填材3には、燃焼特性を向上させる
目的で炭酸カルシューム等を含ませる場合もある。ま
た、必要に応じて充填材3の注入後に加圧する。さら
に、おが屑を挿入後にパラフィン溶融液を加圧注入し、
または粉末状のパラフィンとおが屑とを混合し、外形部
内へ充填後に加熱してパラフィンを溶融させ充填材3を
硬化させる手順もある。
【0017】蓋4は、台部1の背面部に構成された注入
口5を塞ぐ蓋であり、硬質塩化ビニールにより形成され
る。蓋4は、注入口5の開口に略一致した形状とされ、
充填材3の硬化後に接着固定される。この接着には、溶
融したパラフィンを用いる。または、押圧および加熱に
より接着させる。
【0018】充填材3が注入され硬化され、蓋4が取付
けられた台部1へは、外面が化粧処理される。この化粧
処理は、一般的に木質の外観および感触を生じさせるこ
とと、漆塗り仕上げ等の模擬状態を形成させるために行
われる。これらは印刷により行うが、台部1の表面が平
面でなく凹凸形状体であるため、例えば、水圧転写法が
用いられる。
【0019】上記により仕上げ形成された台部1へは、
戒名記載板6が取付けられ位牌が完成する。完成状態の
外観例を図3に示す。戒名記載板6は取外しが自在にで
きる状態で、台部1の上側に形成された凹部へ挿入され
る。尚、実施例では戒名記載板6には無垢の板材を用い
ている。
【0020】上記によって構成される位牌の、製作手順
例を図4を基に詳細に説明する。
【0021】先ず、ステップS10で外形部2の形成を
行う。この外形部2の形成は、スラッシュ成形型を用い
て行う。つまり、スラッシュ成形型の雄型および雌型の
空間部に溶融した塩化ビニールを注入し、注入後に冷却
硬化させ外形部2を形成する。外形部2が硬化形成され
た後に型を外す(S11)。
【0022】型を外した後、充填材3の注入を行う(S
12)。この充填材3の注入は、外形部2の注入口5か
ら溶融・混合した充填材3を注入して行う。注入完了後
に充填材3を冷却・凝固させる。さらに、背面の注入口
5に蓋4を取付ける(S13)。以上の工程により台部
1の下地が出来上がる。
【0023】上記の台部1には、さらに表面部へ印刷等
により化粧処理が施される(S14)。これらの外周面
の処理がされた台部1へは、別途準備された戒名記載板
6が挿入・組立てられ(S15)、位牌が完成する。
【0024】尚、上記の位牌の製作において、スラッシ
ュ成形型を用いた。位牌を大量に製作する場合、多数の
スラッシュ成形型を必要とする。一般的にこのような製
品の作成には、コンプレッション成形型を用いるが、機
械的な加工により製作されるため高価である。よって、
本実施例では簡易なスラッシュ成形型を用いる。
【0025】上記の実施例に成る位牌は、外形・感触が
木質となる。また、台部の骨格を構成するおが屑は、従
来の木製の位牌と同一素材であり、焼却状態を実質的に
同じとすることができる。更に焼却の時に炉に与える影
響は、木を焼却した時と変わりが無い。また、焼却促進
の役目もする。おが屑は一般的に捨てられているもので
あり、不要材を有効に活用し、且つ製品を廉価とするこ
とが容易となる。
【0026】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施が可能であ
る。例えば、パラフィンの代わりにワックスを用いても
同様の製品を得ることができる。実施例においては位牌
を例に説明したが他の製品、例えば、棺桶の飾り窓枠等
へも適用が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
仏具は、外形部で輪郭を形成し、この外形部の中に木質
状の充填材を注入し、充填材と充填材および充填材と外
形部との間を凝固材で固定する。よって、外観および燃
焼特性を木材と類似させることができる。
【0028】本発明の仏具の製作方法は、所定の仏具の
輪郭に基づき形成された雄型および雌型の空間部に溶融
した塩化ビニールを注入し硬化させ外形部を形成する。
外形部の内部へは所定の充填材の注入を行う。よって、
充填材の主材に燃焼特性が木質に近いものを使用し、注
入時に流動状でその後に硬化する、例えばパラフィン等
を凝固材として用いれば、外観および燃焼特性共に木材
に類似した仏具を製造することができる。型を用いた製
造方法により、量産性を高めることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仏具を位牌に適用した実施例を示し、
位牌の台部の断面構成図である。
【図2】図1の背面部の外観図である。
【図3】適用例による位牌の全体構成図である。
【図4】本発明の仏具の製造方法を位牌に適用した、製
作手順例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 台部、 2 外形部、 3 充填材、 4 蓋、 5 注入口、 6 戒名記入板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輪郭を形成する外形部と、 該外形部の中に充填された木質状の充填材と、 該充填材と充填材および充填材と前記外形部との間を固
    定する凝固材とを有して構成され、 外観および燃焼特性を木材と類似させたことを特徴とす
    る仏具。
  2. 【請求項2】 前記外形部の素材は、ビニールであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の仏具。
  3. 【請求項3】 前記充填材は、おが屑であることを特徴
    とする請求項1または2記載の仏具。
  4. 【請求項4】 前記凝固材は、パラフィンであることを
    特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の仏具。
  5. 【請求項5】 所定の仏具の輪郭に基づき形成された雄
    型および雌型の空間部に溶融した塩化ビニールを注入し
    硬化させ外形部を形成する外形部形成工程と、前記外形
    部の内部へ所定の充填材の注入を行う充填材注入工程と
    を有することを特徴とする仏具の製作方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の充填材は、おが屑およびパラ
    フィンを有して構成されることを特徴とする請求項5記
    載の仏具の製作方法。
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