JPH09133661A - 塗膜中未硬化部の検出方法 - Google Patents

塗膜中未硬化部の検出方法

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JPH09133661A
JPH09133661A JP7291252A JP29125295A JPH09133661A JP H09133661 A JPH09133661 A JP H09133661A JP 7291252 A JP7291252 A JP 7291252A JP 29125295 A JP29125295 A JP 29125295A JP H09133661 A JPH09133661 A JP H09133661A
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JP
Japan
Prior art keywords
echo
coating film
coating
regular
uncured
Prior art date
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Pending
Application number
JP7291252A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Kitagawa
尚男 北川
Tadashi Kawamura
正 川村
Yoshihiro Okano
嘉宏 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Publication of JPH09133661A publication Critical patent/JPH09133661A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜中の未硬化部を見逃すことなく検出す
る。 【解決手段】 塗装材の塗膜1の表層側から基材2に向
けて超音波を発信し、そのエコーについて、規則性エコ
ーの減衰度、不規則性エコーの出現状況を正常塗膜の場
合と比較し、更に規則性エコーの遅延時間から未硬化部
を検出する。 【効果】 薄くて小さい未硬化部であっても、感度よく
検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】塗装後硬化工程を経た塗膜中
の未硬化部を、発振された超音波のエコーを解析するこ
とによって、非破壊で検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼構造物や船舶、パイプラインなどの鋼
材をはじめ、銅やアルミニウム等金属材料では腐食を防
ぎ或いは美観をよくするために塗装を施されることが多
い。
【0003】近年では金属材を悪環境下で使用する場合
も増え、塗膜の防食効果に大きな期待が寄せられてい
る。このため、重防食技術が発達し塗膜厚が数mmに達
することも珍しくない。
【0004】塗膜厚が大きくなると、塗膜全体が均一に
硬化する条件範囲が狭くなり、未硬化部が残ることも多
くなる。特に、多層コートでは未硬化部が残り易い。こ
の未硬化部は疵が付き易く塗膜の防食性能を低下させる
ので、塗装材の使用に先立ち補修する必要があり、その
ために未硬化部を検出する技術が重要になる。
【0005】従来、未硬化部を検出する方法として超音
波の速度が完全硬化部と未硬化部とでは異なることを利
用した方法がある。例えば、特開平2−80952号公
報には、塗膜厚を既知の塗膜表層から超音波を発信し塗
膜と基材との界面で反射して戻ってくるエコーを検知し
超音波の塗膜中の伝播速度を求め、未硬化部では伝播速
度が小さくなることを利用して未硬化部を検出する方法
が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た超音波の塗膜中の伝播速度を求める方法では、未硬化
部の厚さが小さい場合にこれを見逃すことがあった。
【0007】この発明はこの問題を解決するためになさ
れたもので、厚さの小さい未硬化部でも検出できる技術
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、塗装材の塗膜の表層側から基材に向けて超音
波を発信し、得られるエコーについて、規則性エコーの
減衰度、不規則性エコーの出現状況若しくはこれらの組
み合わせ、又はこれらと規則性エコーの遅延時間との組
み合わせを完全硬化部と比較し未硬化部を検出すること
を特徴とする塗膜中未硬化部の検出方法である。
【0009】塗膜中に未硬化部があると、未硬化部での
音波の減衰は完全硬化部での音波の減衰に比して大きい
ので、規則性エコーの減衰度が大きくなる。また、未硬
化部での音速が遅くなるので、規則性エコーの遅延時間
が長くなる。更に、完全硬化部と未硬化部の界面でも反
射を繰り返した超音波が、遅延時間も強度も不規則にな
り、不規則性エコーとなって現れている。よって、上記
方法により、塗膜中の未硬化部を検出することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図4
を用いて説明する。図1において、1は塗膜で、基材2
に塗装されたものである。塗膜1の表層に設置された超
音波探触子3を超音波探傷器4に接続し、超音波探傷子
3から基材2に向けて超音波を発信するとともに反射し
て戻ってくるエコーを受信する。
【0011】発信された超音波は塗膜を通過し基材との
界面で反射し、再び塗膜を通過して塗膜表面に戻る。こ
こで、一部は反射されるが、一部はエコーとして受信さ
れる。このエコーには通過した塗膜の構造に関する情報
が含まれている。
【0012】塗膜が均一に完全硬化した場合のエコーを
図2に示す。図で、縦軸は受信されたエコーの強度、横
軸は発信時点からの遅延時間である。エコーは発信後塗
膜を往復する時間だけ遅れて先ず基材表面で一回反射さ
れ一往復したものが受信され、次に二往復したもの、三
往復したもの、・・・と順に受信される。超音波は往復
を繰り返す度に減衰するので、受信されるエコー強度は
規則性をもって段々に小さくなる。
【0013】塗膜中に未硬化部があると、上記のエコー
に変化が現れる。未硬化部は柔らかく硬い完全硬化部よ
り超音波を吸収し易い。又、音速は未硬化部では完全硬
化部より小さくなる。更に、完全硬化部と未硬化部との
界面では物性の相違から超音波の一部は反射される。
【0014】塗膜が不均一な場合を図3に示す。塗膜厚
と組成は図1に示された塗装材と同じである。塗膜は三
層からなり、11は最上層、12は中間層、13は最下
層である。中間層12は未硬化のままの層であり、最上
層11及び最下層13は完全硬化した層である。この塗
膜から得られるエコーを図4に示す。図で、○印を付し
た信号は塗膜を往復する時間だけ遅れて受信される規則
性のあるエコーである。
【0015】中間層12が未硬化層のためここを通過す
るときは音速が低下し、塗膜層が完全硬化した場合に較
べ遅延時間は長くなる。同時に、超音波が吸収されるの
で減衰の度合いが大きくなる。更に、規則性のあるエコ
ーの他に、完全硬化部と未硬化部の界面でも反射を繰り
返した超音波が、遅延時間も強度も不規則になり、不規
則性エコーとなって現れている。この不規則性エコーは
塗膜が完全硬化部のみで構成されている場合は殆ど現れ
ない。
【0016】このように、塗膜中の未硬化部はエコーに
遅延時間、減衰度、不規則性に関して完全硬化部とは異
なった情報を与える。このため、受信されるエコーにつ
いて、規則性エコーの減衰度、不規則性エコーの出現状
況若しくはこれらの組み合わせ、又はこれらと規則性エ
コーの遅延時間との組み合わせを完全硬化部と比較する
ことによって、未硬化部を検出することができる。
【0017】
【実施例】厚さ5mmの鋼板に無溶剤型のウレタン塗料
を用い、一層につき1mmの厚さで三層の多層塗装を行
った。この塗装鋼板の塗膜表層側から鋼板に向けて、振
動子径1/4インチの垂直探傷子を用い10MHzの超
音波を発信してエコーを測定した。
【0018】第1の測定箇所では、図2に示すような規
則的なエコーが得られた。第2の測定箇所では図5に示
すようなエコーが、第3の測定箇所では図7に示すよう
なエコーがそれぞれ得られた。○印を付したものが規則
性エコーである。
【0019】第1の測定箇所では、図2に示す如く不規
則性エコーが見られないので、三層とも完全硬化してい
ることが判る。図2と図5を比較すると、図5において
は、規則性エコーの遅延時間がやや長くなり、減衰の度
合いは大きくなっており、且つ不規則性エコーが現れて
いるのがわかる。図2と図7を比較すると、図7におい
ては、規則性エコーの遅延時間及び減衰の度合いは余り
変わらないが、強度の小さい不規則性エコーが無数に現
れていた。
【0020】これらのエコーのパターンから、第2の測
定箇所では比較的厚さのある大きい未硬化部によって遅
延時間と減衰度の相違が生じ、第3の測定箇所では小さ
な多数の未硬化部によって多数回の反射が起こったこと
が推定された。
【0021】第2及び第3の測定箇所を切断し断面を調
べたところ、それぞれ図6及び図8に示す塗膜構造が見
られた。図6では、中間層の厚さに近い未硬化部15が
存在し、図8では厚さ0.2mm程度の小さな未硬化部
15が散在していた。
【0022】なお、従来の音速の相違に基づく検出法で
は、第3の測定箇所の未硬化部は検出されなかった。
【0023】
【発明の効果】以上述べてきたようにこの発明によれ
ば、減衰度及び不規則エコーの出現状況の相違を捉えて
未硬化部を検出するので、薄くて小さな未硬化部も検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の態様の例を示す図である。
【図2】完全硬化塗膜の超音波エコーのパターンを示す
グラフである。
【図3】未硬化層を含む塗膜を持つ塗装材の断面図であ
る。
【図4】未硬化部を含む塗膜の超音波エコーのパターン
を示すグラフである。
【図5】未硬化層を含む塗膜の超音波エコーのパターン
を示すグラフである。
【図6】未硬化層を含む塗膜を持つ塗装材の断面図であ
る。
【図7】散在する小さな未硬化部を含む塗膜の超音波エ
コーのパターンを示すグラフである。
【図8】散在する小さな未硬化部を含む塗膜を持つ塗装
材の断面図である。
【符号の説明】
1 塗膜 2 基材 3 超音波探傷子 4 超音波探傷器 11 最上層 12 中間層 13 最下層 15 未硬化部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装材の塗膜の表層側から基材に向けて
    超音波を発信し、得られるエコーについて、規則性エコ
    ーの減衰度、不規則性エコーの出現状況若しくはこれら
    の組み合わせ、又はこれらと規則性エコーの遅延時間と
    の組み合わせを完全硬化部と比較し未硬化部を検出する
    ことを特徴とする塗膜中未硬化部の検出方法。
JP7291252A 1995-11-09 1995-11-09 塗膜中未硬化部の検出方法 Pending JPH09133661A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249710A (ja) * 2007-03-28 2008-10-16 Manroland Ag 印刷機において印刷インキ層及びラッカー層の硬化度または乾燥度を判定する方法
US20140305218A1 (en) * 2013-04-11 2014-10-16 Qisda Corporation Method of detecting a state of a coated gel

Cited By (3)

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JP2008249710A (ja) * 2007-03-28 2008-10-16 Manroland Ag 印刷機において印刷インキ層及びラッカー層の硬化度または乾燥度を判定する方法
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US9528964B2 (en) * 2013-04-11 2016-12-27 Qisda Corporation Method of detecting a state of a coated gel

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