JPH09126876A - ノックセンサ - Google Patents

ノックセンサ

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JPH09126876A
JPH09126876A JP28217295A JP28217295A JPH09126876A JP H09126876 A JPH09126876 A JP H09126876A JP 28217295 A JP28217295 A JP 28217295A JP 28217295 A JP28217295 A JP 28217295A JP H09126876 A JPH09126876 A JP H09126876A
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JP
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knocking
section
knock
sensor
diaphragm
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Application number
JP28217295A
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English (en)
Inventor
Seiya Sato
誠也 佐藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はエンジンに発生するノッキングを検出
するのに用いられるノックセンサに関し、小型化及び検
出精度の向上を図ることを課題とする。 【解決手段】エンジンに発生するノック振動を検出する
ノックセンサにおいて、シリコン半導体基板12と、この
シリコン半導体基板12に一体的に形成されると共に前記
てノック振動に対応して変位するダイヤフラム部14と、
ノック振動によりダイヤフラム部14が共振振動するよう
調整されたおもり部15と、ダイヤフラム部14にドーピン
グ技術を用いて形成されると共にダイヤフラム部14の変
位に対応した信号を生成する抵抗部16と、シリコン半導
体基板12に一体的に形成されて前記抵抗部16で生成され
た信号を処理する信号処理回路部17とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノックセンサに係
り、特にエンジンに発生するノッキングを検出するのに
用いられるノックセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子制御が行われる内燃機関(エ
ンジン)には、ノッキングの発生を検知するためにノッ
クセンサが設けられている。従来のノックセンサとして
は、例えば特開平4−77627号公報に開示されたも
のが知られている。図9は、同公報に開示されたノック
センサを示している。
【0003】同図に示されるように、ノックセンサはエ
ンジンに固定されるハウジング1に金属ベース2,振動
板5,PZT(ピエゾ・トンラスジューサ)圧電素子6
等を内設しており、その上部にはターミナル4が内設さ
れたコネクタ3が配設された構成とされている。圧電素
子6は振動板5に貼り付けられており、また振動板5は
金属ベース2に固定されている。また、圧電素子6はワ
イヤ7によりターミナル4と電気的に接続しており、こ
れにより圧電素子6が出力する信号はハウジング1の外
部に引き出される構成とされていた。
【0004】上記構成のノックセンサは、エンジンにノ
ッキングが発生しノック振動がハウジング1に伝達され
ると、このノック振動に対応して振動板5が振動し変形
を行う。前記のように振動板5には圧電素子6が貼り付
けられているため、振動板5が変形することに伴い圧電
素子6も変形しその表裏面に電荷が発生する。
【0005】圧電素子6に発生した電荷の変化は、ター
ミナル4によりコネクタ3にノック検出信号として引き
出される。このコネクタ3にはノックセンサとは別体と
されたノッキング判定回路(図示せず)が接続されてい
る。従って、ターミナル4から出力されるノック検出信
号はノッキング判定回路に取り込まれ、ここでノッキン
グの有無が判定される構成とされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のノックセンサはエンジンに発生するノック振動により
振動板5が共振振動することによりノッキングの発生を
検知する構成とされている。従って、圧電素子6が配設
された振動板5の固有振動数はノッキング振動の周波数
と対応するよう設定されている。
【0007】ところで、近年車両の軽量化等の面より、
エンジン及びその周辺機器・装置の小型化が図られてい
る。これに伴い、エンジンに配設されるノックセンサの
小型化も要求されるようになってきている。しかるに、
図9に示した従来構成のノックセンサでは、これを小型
化するためには振動板5及び圧電素子6を小型化する必
要が生じる。しかるに、前記したように共振振動を発生
させるには圧電素子6を配設した振動板5の固有振動数
をノッキング振動の周波数と対応させる必要がある。
【0008】よって、共振周波数を変化させずに振動板
5及び圧電素子6を小型化するには(具体的には外径を
小さくするには)、振動板5及び圧電素子6の厚さを薄
くする必要が生じる。しかるに、PZT圧電素子6は薄
型化すると割れ易くなるため、ノックセンサを小型化す
るのは困難であるという問題点があった。
【0009】また、従来の構成ではノックセンサとノッ
キング判定回路を別個の構成としていたため、ノックを
検出する装置としては二つの装置が必要となり、これに
よってもノック検出装置全体が大型化してしまうという
問題点があった。一方、上記のようにノックセンサの形
状が大きいと、エンジンに対する取付位置が制限されて
しまう。ノックセンサの取付位置はノッキングが発生す
るエンジンのシリンダ近傍位置に配設するのが望ましい
が、エンジンの側部には種々の補機等が配設されるた
め、ノックセンサの形状が大きいとセンサの取付位置が
制限されてしまう。このため、従来のノックセンサでは
ノッキングの検出に最も適した位置にノックセンサを配
設できなくなくなり、よってノッキングの検出精度が低
下してしまうという問題点もあった。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、PZT圧電素子を用いることなくノッキング振動
を検出しうる構成とすることにより、またノッキング判
定回路をセンサに一体化することにより、小型化及び検
出精度の向上を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、被測定部材に発生するノック振動を検出
するノックセンサにおいて、台座に配設されるシリコン
半導体基板と、前記シリコン半導体基板に一体的に形成
されており、前記ノック振動に対応して変位する変位部
と、前記変位部に設けられ、前記被測定部材に発生する
ノック振動により前記変位部が共振振動するよう調整さ
れたおもり部と、前記変位部にドーピング技術により形
成されており、前記変位部の変位に対応した信号を生成
する検出部と、前記シリコン半導体基板に一体的に形成
され、前記抵抗部で生成された信号を処理する信号処理
回路部とを設けたことを特徴とするものである。
【0012】上記した手段は次のように作用する。シリ
コン半導体基板は変位した際のヒステリシスが小さいた
め弾性体として理想的な性質を有している。従って、ノ
ック振動に対応して変位する変位部をシリコン半導体基
板に一体的に形成することにより、弾性復帰性の良好な
変位部を実現することができる。
【0013】また、被測定部材のノック振動を検知する
ノックセンサでは、ノック振動により変位部が共振振動
するよう構成する必要がある。本発明では、おもり部を
調整(例えば、重さを調整)することにより変位部及び
おもり部の固有振動数を調整することにより、被測定部
材に発生するノック振動により変位部及びおもり部が共
振周振動する構成とされている。
【0014】また、検出部は変位部にドーピング技術に
より形成されているため、検出部はシリコン半導体基板
と一体化した構成となっている。よって、固有振動数を
ノック振動の振動数に対応させるために変位部及びおも
り部の形状等を変化させても、PZT圧電素子を用いた
従来構成と異なり検出部の機械的強度が低下するような
ことはない。従って、検出部に拘わらず変位部及びおも
り部の形状を設定することができ、変位部及びおもり部
の小型化を図りつつ、所定の固有振動数の設定を行うこ
とができる。
【0015】更に、検出部で生成された信号を処理する
信号処理回路部をシリコン半導体基板に一体的に形成し
たことにより、信号処理回路部を別個に設ける必要はな
くなり、ノック検出を行う装置全体の小型化を図ること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面と共に説明する。図1及び図2は本発明の第1実施
例であるノックセンサ10を示している。図1はノック
センサ10の平面図であり、図2は図1におけるA−A
線に沿う断面図である。
【0017】各図に示されるように、ノックセンサ10
はシリコン台座11(図2に示す)とシリコン半導体基
板12(以下、単に基板という)とを有しており、この
シリコン台座11及び基板12は図示しないハウジング
に収納された上でエンジンのシリンダブロックに装着さ
れノッキングの検出処理を行う。
【0018】シリコン台座11は平板状の台座であり、
基板12はこのシリコン台座11の上部に貼設されてい
る。基板12は、大略すると脚部13,ダイヤフラム部
(変位部)14,おもり部15,抵抗部(検出部)1
6,及びノッキング判定回路部(信号処理回路部)17
等により構成されている。この各構成部13〜17は、
マイクロマシーニング技術及びドーピング技術を用いて
基板12に一体的に形成されている。以下、各構成部1
3〜17の夫々について説明する。
【0019】脚部13,ダイヤフラム部14,及びおも
り部15は、基板12を異方性エッチングを行うことに
より形成される。脚部13はシリコン台座11に貼着さ
れることにより、ダイヤフラム部14,及びおもり部1
5を支持する機能を奏する。また、脚部13がシリコン
台座11に貼着されることにより、シリコン台座11と
基板12との間には空隙部18が形成される。
【0020】ダイヤフラム部14は他の部分に対して肉
薄とされており、エンジンに発生するノック振動に対応
して変位しうる構成とされている。また、基板12の材
料であるシリコンは共有結合結晶であるため、ダイヤフ
ラム部14はノック振動に対応して変位した際のヒステ
リシスが小さく弾性体として理想的な性質を有してい
る。従って、シリコンよりなる基板12に一体的にダイ
ヤフラム部14を形成することにより、弾性復帰特性の
良好なダイヤフラムを実現することができる。
【0021】おもり部15はダイヤフラム部14の略中
央位置に一体的に形成されており、本実施例では矩形形
状とされている。このおもり部15は、ダイヤフラム部
14が変位することにより一体的に変位する。従って、
ノックセンサ10の固有振動数はダイヤフラム部14の
厚さ及び幅とおもり部15の大きさ(形状及び重さ)に
より決まることとなる。
【0022】一方、エンジンのノック振動はエンジンの
大きさや圧縮比等の種々の要件により異なるため、ノッ
クセンサ10がエンジンに発生するノック振動に対応し
た固有振動数を有するようにするためには、ダイヤフラ
ム部14の厚さ及び幅とおもり部15の大きさを調整す
る必要がある。しかるに、ダイヤフラム部14の厚さ
は、エッチング加工の制御性の面及び機械的強度を維持
する面から任意に変更することは困難であり、また幅も
全体の大きさ・位置関係が変わるため変更することは困
難である。
【0023】これに対し、おもり部15はダイヤフラム
部14の略中央位置に間隙部18に向け下方に突出形成
された形状であるため、ダイヤフラム部14に比べて容
易に形状及び重さを変更することができる。このため、
本実施例ではおもり部15の加工時にその大きさを調整
することにより、ノックセンサ10が取り付けられるエ
ンジンのノック振動に対応した固有振動数を有するよう
構成されている。
【0024】尚、具体的なおもり部15の大きさを調整
する方法としては、例えば基板12に対しエッチング処
理を行う際に、食刻されない部位に配設されるマスクの
大きさを適宜設定すること等が考えられる。抵抗部16
は、ダイヤフラム部14の上面にドーピング技術を用い
て形成されている。具体的には、例えば基板12として
n型シリコン基板を用いた場合には、不純物拡散技術ま
たはイオン打ち込み技術等のドーピング技術を用いてp
型領域を形成することにより抵抗部16を形成してい
る。
【0025】この抵抗部16は、ピエゾ抵抗効果により
ダイヤフラム部14に発生する変位に対応した抵抗変化
を発生する。従って、抵抗部16に発生する電圧降下を
検出することによりダイヤフラム部14の変位、即ちノ
ッキングの発生を検出することができる。この抵抗部1
6に生じる電圧変化は、後述するノッキング判定回路部
17にノック検出信号として送信される。
【0026】また本実施例では、抵抗部16を波状のパ
ターンで形成することによりダイヤフラム部14の上面
全面にわたって形成されており、ダイヤフラム部14の
変位を確実に検出することができる構成とされている。
上記のように、抵抗部16はダイヤフラム部14にドー
ピング技術を用いて形成されているため、抵抗部16は
基板12と一体化した構成となっている。よって、固有
振動数をノック振動の振動数に対応させるためにおもり
部15の大きさを変化させても、図9に示したPZT圧
電素子6を用いた従来のノックセンサと異なり、抵抗部
16自体の機械的強度が低下するようなことはない。
【0027】従って、抵抗部16に拘わらずおもり部1
5の大きさを設定することができ、ダイヤフラム部14
及びおもり部15の小型化を図りつつ、ノック振動の振
動数に対応した固有振動数の設定を行うことができる。
一方、ノッキング判定回路部17は基板12に一体的に
形成されている(図1ではノッキング判定回路部17の
形成領域を二点鎖線で示している)。また、その形成位
置は、ダイヤフラム部14の外周位置、即ち脚部13の
上部位置に選定されている。このノッキング判定回路部
17は、抵抗部16から出力されるノック検出信号が入
力され、このノック検出信号に基づきエンジンにノッキ
ングが発生しているか否かを判定する機能を有する。
【0028】図3はノッキング判定回路部17の回路構
成を示している。同図に示されるように、ノッキング判
定回路部17はフィルタ回路19,ピーク値検出回路2
0,比較基準レベル計算回路21,コンパレータ22等
により構成されている。抵抗部16から出力されるノッ
ク検出信号は、フィルタ回路19に供給されて不要信号
が除去された上でピーク値検出回路20及び比較基準レ
ベル計算回路21に夫々供給される。ピーク値検出回路
20ではノック検出信号のピーク値を計算すると共に、
比較基準レベル計算回路21ではノッキングの判定基準
となる比較基準レベル(ノッキング判定電圧)を計算す
る。
【0029】ピーク値検出回路20で計算されるピーク
値、及び比較基準レベル計算回路21で計算される比較
基準レベルはコンパレータ22に供給され、ピーク値が
比較基準レベルよりも大きい場合には、コンパレータ2
2の出力側にノッキング判定信号を出力する。
【0030】上記構成とされたノッキング判定回路部1
7は、半導体製造技術を用いて基板12に一体的に形成
されている。従って、ノッキングの判定処理を行うノッ
キング判定回路をノックセンサ10と別個に設ける必要
はなくなり、ノック判定を行う装置全体の小型化を図る
ことができる。
【0031】また、ノッキング判定回路部17は脚部1
3の上部に形成されているため、ダイヤフラム部14及
びおもり部15が変位しても変位することはない。よっ
て、ノッキング判定回路部17を基板12に一体的に形
成しても、ダイヤフラム部14及びおもり部15の変位
によりノッキング判定回路部17の特性に変化が生じる
ようなことはなく、安定したノッキング判定処理を行う
ことができる。
【0032】上記したように、本実施例に係るノックセ
ンサ10は、PZT圧電素子を用いることなくノッキン
グ振動を検出しうる構成とすると共にノッキング判定回
路部17を基板12に一体化したことにより小型化を図
ることができる。具体的には、図9に示した従来構成の
ノックセンサでは外径がφ20〜30mm,高さ40〜
80mm程度であったものが、本実施例に係るノックセ
ンサ10によれば外径がφ10〜20mm,高さ30〜
50mm程度まで小型化することができる。
【0033】このようにノックセンサ10の小型化が図
れることにより、ノックセンサ10をエンジンへに取り
付ける際、取付位置の自由度を向上させることができ、
ノッキングの検出を行うのに最も適した位置にノックセ
ンサ10を取り付けることが可能となる。よって、ノッ
ク振動を確実に検出することができ、従ってノックセン
サ10のノッキングの検出精度を向上させることができ
る。
【0034】尚、上記した抵抗部16はピエゾ抵抗体で
あるためピエゾ抵抗係数の温度依存性が高いが、抵抗部
16をブリッジ回路構成とすることにより容易に温度補
償を行うことができる。続いて、本発明の第2実施例に
ついて説明する。
【0035】図4及び図5は本発明の第2実施例である
ノックセンサ30を示している。図4はノックセンサ3
0の平面図であり、図5は図4におけるB−B線に沿う
断面図である。尚、図4及び図5において、図1及び図
2に示した第1実施例に係るノックセンサ10と同一構
成については同一符号を附してその説明を省略するもの
とする。
【0036】本実施例に係るノックセンサ30は、おも
り部31の形状及びダイヤフラム部32の外形を平面的
に見て真円形状とすると共に、おもり部31の上部に微
調整用おもり33を設けたことを特徴とするものであ
る。前記したように、ノックセンサ30の固有振動数は
おもり部31及びダイヤフラム部32の形状及び重さで
決まる。この際、本実施例のようにおもり部31の形状
及びダイヤフラム部32の外形を、基板12の中心点に
対し対称形状である真円形状とすることにより固有振動
数の安定化を図ることができる。これによりノックセン
サ30のノック判定精度の向上を図ることができる。
【0037】また、微調整用おもり33はおもり部31
の上部に、例えば薄膜形成技術を用いて形成されてい
る。具体的には、微調整用おもり33は蒸着法を用いて
アルミ膜を蒸着することにより形成されている。この微
調整用おもり33は、おもり部31の上部に露出した状
態で形成されるため、ノックセンサ30の形成後にエッ
チング或いはレーザトレミング等によりその重さ及び形
状を変更することが可能である。
【0038】また、前記したようにおもり部31は基板
12を異方性エッチングにより形成されるため、その形
成精度はさほど高くない。従って、上記のように微調整
用おもり33を設け、これに対しエッチング或いはレー
ザトレミング等を行うことによりノック振動の振動数に
対応するよう成形することにより、ノックセンサ30の
形成後に固有振動数の調整を行うことが可能となる。よ
って、検出しようとするノック振動に対応した固有振動
数を精度良く実現することができ、ノック判定精度の向
上を図ることができる。
【0039】更に、本実施例に係るノックセンサ30
は、脚部13とシリコン台座11とが気密状態となるよ
う貼着されている。即ち、ノックセンサ30では、間隙
部18は密封された状態とされている。この構成とする
ことにより、間隙部18をエアーダンパーとして機能さ
せることができ、おもり部31及びダイヤフラム部32
の過剰な変位を防止することができる。よって、外乱
(大きな振動)が印加された場合でもノックセンサ30
の損傷発生を確実に防止することができる。
【0040】図6はノックセンサ30の基板12に一体
的に形成されるノッキング判定回路部34の回路構成を
示している。同図に示されるように、ノッキング判定回
路部34はバンドパスフィルタ35,整流回路36,増
幅回路37,コンパレータ38等により構成されてい
る。
【0041】抵抗部16には定電流源39(若しくは定
電圧源)に接続されている。この抵抗部16から出力さ
れるノック検出信号は、バンドパスフィルタ35で帯域
制限された上で整流回路36に供給される。整流回路3
6ではノック検出信号のピーク値が計算され、このピー
ク値は増幅回路37で増幅処理が行われた上でコンパレ
ータ38に供給される。また、コンパレータ38にはノ
ッキング判定の基準となる基準電圧が印加されており、
コンパレータ22はピーク値が基準電圧よりも大きい場
合にその出力側にノッキング判定信号を出力する。
【0042】続いて、他の構成例であるノックセンサ4
0について説明する。図7はノックセンサ40の断面図
である。前記した第1及び第2実施例に係るノックセン
サ10,30は、半導体材料よりなる基板12にダイヤ
フラム部14,32、おもり部15,31、抵抗部16
等を一体的に形成し、ピエゾ抵抗体である抵抗部16が
ダイヤフラム部14,32の変位により抵抗値が変化す
ることを利用してノッキングの発生を判定する、いわゆ
る半導体式ノックセンサとされていた。これに対し、ノ
ックセンサ40はノッキングの発生を静電容量の変化と
して検出し判定する構成とされている。以下、ノックセ
ンサ40の構成について説明する。
【0043】ノックセンサ40は、大略すると下部ハウ
ジング41、上部ハウジング42、半導体チップ43、
外部接続端子44,45、チップ側電極46、及び振動
板47等により構成されている。下部ハウジング41及
び上部ハウジング42は例えばセラミック或いは金属材
料により形成さており、下部ハウジング41に形成され
たかしめ部48を上部ハウジング42にかしめることに
より一体化した構成とされている。また、下部ハウジン
グ41及び上部ハウジング42は、共にその内部にキャ
ビティ部41a,42aが形成されており、各ハウジン
グ41,42が組み合わされた状態で内部に間隙部49
が形成される。
【0044】下部ハウジング41は、その底部に絶縁物
を介在させた上で一対の外部接続端子44が植設される
と共に、キャビティ部41aには半導体チップ43が配
設されている。外部接続端子44の外側端部は下部ハウ
ジング41より下方に突出すると共に、内側端部はキャ
ビティ部41a内に露出し半導体チップ43とワイヤ5
0を用いて電気的に接続されている。また、上部ハウジ
ング42は、その上部に配設され取付部52がエンジン
ブロック53に取り付けられる構成とされている。この
取付部52がエンジンブロック53に取り付けられるこ
とにより、ノックセンサ40はエンジンに装着される。
【0045】半導体チップ43は、後述するノッキング
判定回路部51が回路構成されたチップであり、またそ
の上面にはアルミ蒸着膜によりチップ側電極46が形成
されている。このチップ側電極46は、コンデンサの一
方の電極(固定電極)を構成する。
【0046】振動板47は導電性金属により形成されて
おり、下部ハウジング41及び上部ハウジング42との
境界部に配設されている。具体的には、振動板47は下
部ハウジング41と上部ハウジング42との間に挟持さ
れた状態で固定されている。この振動板47はコンデン
サの他方の電極(下動電極)を構成するものでありグラ
ンド接続された構成とされている。
【0047】また、振動板47はノックセンサ40が取
り付けられるエンジンのノック振動に対応した固有振動
数を有するよう構成されている。即ち、振動板47はノ
ック振動が印加された際、共振振動が発生する大きさに
設定されている。このようにノック振動が印加されるこ
とにより振動板47が振動すると、振動板47と対向配
設されたチップ側電極46との間の静電容量が変化す
る。
【0048】従って、チップ側電極46に定電圧源54
(図8参照)を接続しておくことにより、チップ側電極
46には振動板47の振動に対応した電流変化が発生す
る(この電流変化をノック検出信号という)。よって、
このノック検出信号の周波数を測定することによりノッ
キングの発生を検出することができる。
【0049】ここで振動板47の構造に注目すると、図
9に示した従来のノックセンサでは振動板5にPZT圧
電素子6が貼着されていたのに対し、ノックセンサ40
では振動板47にはPZT圧電素子等の他の構成要素は
配設されていない。よって、振動板47の固有振動数を
調整する際に、他の構成要素に拘わらず振動板47の大
きさを設定することが可能となり、振動板47の厚さを
薄くし、かつ振動板47の外径を小さくすることができ
る。これにより、ノックセンサ40においても小型化を
図ることができ、かつノック振動の振動数に対応した固
有振動数の設定を行うことができる。
【0050】また、前記した各実施例では半導体材料よ
りなる基板12の一部が共振振動する構成であったのに
対し、本実施例では導電性金属よりなる振動板47が共
振振動を行う構成とされている。導電性金属よりなる振
動板47の機械的強度は、半導体材料よりなる基板12
より強い。このため、大きな外力が印加されても振動板
47が損傷するようなことはなく、ノックセンサ40の
信頼性を向上させることができる。
【0051】また、図8は半導体チップ43に搭載され
るノッキング判定回路部51の回路構成を示している。
同図に示されるように、ノッキング判定回路部51はバ
ッファ54,バンドパスフィルタ55,整流回路56,
増幅回路57,コンパレータ58等により構成されてい
る。
【0052】コンデンサを構成するチップ側電極46
は、抵抗Rを介して定電圧源59に接続されている。ノ
ック振動によりチップ側電極46から出力されるノック
検出信号は、バッファ54を介してバンドパスフィルタ
55で帯域制限され、続いて整流回路56に供給され
る。整流回路56ではノック検出信号のピーク値が計算
され、このピーク値は増幅回路57で増幅処理が行われ
た上でコンパレータ58に供給される。また、コンパレ
ータ58にはノッキング判定の基準となる基準電圧が印
加されており、コンパレータ58はピーク値が基準電圧
よりも大きい場合にその出力側にノッキング判定信号を
出力する。
【0053】上記構成とされたノッキング判定回路部5
1は、半導体製造技術を用いて半導体チップ43に形成
されている。また、この半導体チップ43は下部ハウジ
ング41内に配設される構成とされている。従って、ノ
ッキングの判定処理を行うノッキング判定回路をノック
センサ40と別個に設ける必要はなくなり、これによっ
ても小型化を図ることができる。
【0054】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、ノックセン
サの小型化を図ることができる。またノックセンサの小
型化により、ノックセンサのエンジンへの取付位置に自
由度を持たせることができる。このため、ノッキングの
検出に最適な箇所にノックセンサを配設することが可能
となり、ノッキングの判定精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるノックセンサの平面
図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】第1実施例であるノックセンサに配設されるノ
ッキング判定回路部の回路構成図である。
【図4】本発明の第2実施例であるノックセンサの平面
図である。
【図5】図4におけるB−B線に沿う断面図である。
【図6】第2実施例であるノックセンサに配設されるノ
ッキング判定回路部の回路構成図である。
【図7】他の構成例であるノックセンサの断面図であ
る。
【図8】図7に示すノックセンサに配設されるノッキン
グ判定回路部の回路構成図である。
【図9】従来のノックセンサの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10,30,40 ノックセンサ 11 シリコン台座 12 基板 13 脚部 14,32 ダイヤフラム部 15,31 おもり部 16 抵抗部 17,34,51 ノッキング判定回路 18,49 間隙部 33 微調整おもり 41 下部ハウジング 42 上部ハウジング 43 半導体チップ 46 チップ側電極 47 振動板 51 ノッキング判定回路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 15/00 G01M 15/00 A H04R 17/10 H04R 17/10 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定部材に発生するノック振動を検出
    するノックセンサにおいて、 台座に配設されるシリコン半導体基板と、 前記シリコン半導体基板に一体的に形成されており、前
    記ノック振動に対応して変位する変位部と、 前記変位部に設けられ、前記被測定部材に発生するノッ
    ク振動により前記変位部が共振振動するよう調整された
    おもり部と、 前記変位部にドーピング技術により形成されており、前
    記変位部の変位に対応した信号を生成する検出部と、 前記シリコン半導体基板に一体的に形成され、前記検出
    部で生成された信号を処理する信号処理回路部とを具備
    することを特徴とするノックセンサ。
JP28217295A 1995-10-30 1995-10-30 ノックセンサ Pending JPH09126876A (ja)

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