JPH0912599A - γ−リベチンの分離精製法 - Google Patents

γ−リベチンの分離精製法

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JPH0912599A
JPH0912599A JP18492295A JP18492295A JPH0912599A JP H0912599 A JPH0912599 A JP H0912599A JP 18492295 A JP18492295 A JP 18492295A JP 18492295 A JP18492295 A JP 18492295A JP H0912599 A JPH0912599 A JP H0912599A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 卵黄水溶性蛋白質溶液から、簡便に高純度の
γ−リベチンを連続的に得ることを目的とする。 【構成】 本発明法は、卵黄水溶性蛋白質溶液に0.7
〜3Mの濃度になるように塩を添加することで、γ−リ
ベチンを一時的に二量体もしくは凝集体にし、更に蛋白
質同士の会合を解離させることで膜分離する方法であ
る。本発明法により、γ−リベチンが既存の膜を使用し
て更に液性も中性付近において分離できるようになっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は既存の分離膜を用い抗体
活性を損なうことなく、卵黄水溶性蛋白質溶液中のγ−
リベチンを高純度でしかも効率良く分離精製する方法を
提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】鶏卵卵黄中には蛋白質が約20%含まれて
おり、卵黄脂質と結合したリポ蛋白質の状態や脂質と結
合していない水溶性蛋白質の状態で存在している。この
水溶性蛋白質の中には、リベチン、ホスビチン及びリボ
フラビン結合性蛋白質が含まれている。また、リベチン
はα−リベチン、β−リベチン及びγ−リベチンに分類
され、このγ−リベチンと血清中のγ−グロブリンGは
免疫学的に同等であることが証明されている。しかし、
γ−リベチンは、兎等の哺乳類血清γ−グロブリンGと
比較して、分子量(E.Orlans, Immunology,14, 61-67(19
68))や等電点(A.Polson et al., Immunol. Commun., 9,
495-514(1980))等の蛋白化学的性質が異なるため、比
較免疫学の分野では別異のものとして扱われている。従
来、鶏卵中のγ−リベチンを分離精製する方法として次
のような方法が開示されている。卵黄中のリポ蛋白質を
カラギーナン、寒天、ファーセレラン、ペクチン及びキ
サンタンガムの内より選ばれた一種以上を加えて凝集さ
せ、その上清より水溶性蛋白質を得る方法(特開昭64-3
8098号)、同様にデキストラン硫酸とカルシウムイオン
を加える方法(J.C.Jensenius, J. Immunol. Methods,
46,63-68(1981))、同様にポリエチレングリコールを加
える方法(A.Polson et al.,Immunological Communica
tions, 9(5), 495-514 (1980))、同様にアルギン酸、
アルギン酸塩あるいはアルギン酸誘導体を加える方法
(特開昭63-215699 号)、同様にカゼインナトリウム水
溶液を加える方法(特開平6-116297)などがある。
【0003】更に溶剤を使用する方法として、卵黄液を
遠心分離して得られた上清画分に、炭素数1〜4の第一
級アルコールから選ばれた少なくとも一種を加えること
によって生じた沈殿から、塩水溶液または緩衝液から選
ばれた一種を用い水溶性画分を得る方法(特開平3ー1455
00)、第二級アルコールを加え、生じた沈殿を緩衝液又
は塩水溶液に懸濁し不溶物を取り除くことで水溶性画分
を得る方法(特開平6ー329700)等があげられる。上記方
法で卵黄中の水溶性蛋白質溶液を得た後、水溶性蛋白質
溶液中のγ−リベチンは、血清蛋白質分画法と同様に塩
析法、アルコール沈澱法、ポリエチレングリコール法、
分別沈澱法、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラフィ
ー法を用いて精製されている。しかし、塩析法、アルコ
ール沈澱法、ポリエチレングリコール法、分別沈澱法は
蛋白質の変性による抗体の失活の恐れがあり、さらに、
ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラフィー法等のカラ
ムによる分離は設備面、コスト面等を考慮すると大量ス
ケールでの生産は困難である。
【0004】また、蛋白質の分離方法として膜濾過の方
法も知られている。膜濾過による分離方法は操作が簡単
であるため大量スケールに適しており、更に物性の変化
を伴わないため非常に有効な手段であることが考えられ
る。通常、濾過膜の分離性能は、分画分子量によって表
される。しかし、実際夾雑蛋白質から目的の蛋白質を分
離する場合、その分離能は厳密なものではなく、蛋白質
分子の形やその他の性質により分離結果が異なると言わ
れている("蛋白質I"、日本生化学会編、第10章、東京化
学同人(1990))。そのため、特に極めて分子量が近似す
る血漿蛋白質の分離などは非常に分離が難しく(S.Sakse
na and A.L.Zydney, Biotech. and Bioengineer., 46,
960-968(1994))、溶液のpHの調整を行ったり、特殊な膜
を使用することが必要となる。濾過膜を使用したグロブ
リンの分離精製技術として、特開昭56-81521号の既存の
高分子分離膜を用い、血清蛋白混合物溶液の全蛋白質濃
度及び塩濃度をそれぞれ4g/dl以下及び0.6 モル以下、
液性をpH3.8 ないし4.7 とし血清中のアルブミンとグロ
ブリンの分離をした報告や、特開平5-222091号の珪酸系
の特殊な多孔質ガラス膜を用いて血清中のアルブミンと
グロブリンを分離した報告がある。
【0005】しかし、特開昭56-81521号ではアルブミン
とγ−グロブリンを既存の膜で分離するために溶液をpH
3.8 ないし4.7 の酸性領域に制御しないと効率の良い分
離が行えず、酸性側で不安定な(M.Shimizu et al., Bio
sci. Biotech. Biochem., 56(2),270-274(1992))γ−リ
ベチンはこの方法は活性を損なうため再現できない。更
に、この方法における溶液の塩濃度は0.6 M以下に調整
すると記されており、これを越える濃度ではアルブミン
とγ−グロブリンの分離は期待できず、又、塩濃度は蛋
白質が溶解している限り低ければ低いほど良いと記載さ
れている。本発明は塩を添加することによりγ−リベチ
ンが凝集することを利用して膜分離を行っており、従来
法における塩濃度の範囲では、凝集が起こらないため分
離が行えない。また、特許(特開平5-222091号)に開示
された方法では血漿中のアルブミンと二量体以上のγ−
グロブリンの分離は可能であるが、アルブミンと単量体
のγ−グロブリンの分離に関しては満足な結果が得られ
ていないという問題がある。更に、本発明はγ−リベチ
ンの分離方法であり、上記γ−グロブリンはγ−リベチ
ンと蛋白化学的性質が異なるため、従来の方法では同じ
ように分離することができない。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】抗体を用いる場
合、高度に精製された抗体が必要とされる。しかし、市
販されている割卵機によって割卵された卵黄には卵白の
混入を避けることは難しく、この中に含まれるオボアル
ブミンはアレルゲン性の高い蛋白質である。このような
オボアルブミン等の夾雑蛋白質を除去し、γ−リベチン
の精度を高める方法として超遠心法、カラムによる分離
法等が知られているが、いずれも大量スケールでの製造
には適さない。また、分子量によって分離できる濾過膜
を用い特定の蛋白質を分離する技術もあるが、分子量が
近い蛋白質同士は会合等の影響があるため一般的に分離
は困難である(S.Saksena and A.L.Zydney, Biotech.and
Bioengineer., 46, 960-968(1994))。しかし、膜によ
る分離法は、他の分離法と比べて省エネルギー、低コス
ト、操作や操作性の簡便性が認められ、逆浸透法や限外
濾過法など液系の膜分離技術はすでに幅広い分野で実用
化されている。それ故、膜による分離精製法は安価でか
つ大量に処理するのに適しておりγ−リベチンを精製す
る方法としての利用が期待される。本発明は、前記卵黄
水溶性蛋白質溶液に塩を添加することで、膜によってγ
−リベチンを効率良く分離することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、卵黄水溶性
蛋白質溶液中のγ−リベチンを膜によって簡便に分離精
製する技術である。前記のように膜による蛋白質の分離
は、一般的に特殊な分離膜を用いたり、液性も特定の条
件下で行わないと効率の良い分離が行えないことが知ら
れている。しかし、本発明は、従来中性付近では分離す
ることが不可能であった既存の膜を使用して、γ−リベ
チンを分離する方法である。前記のように、溶液または
血清中に複数の蛋白質が含まれている場合、蛋白質同士
が複雑に会合しあい、巨大分子を作っていることが考え
られる。それ故、限外濾過膜ではγ−リベチン(分子量
180kDa)と夾雑蛋白質(分子量90kDa より低分子量)の
両者に分子量の差があっても分離できない。しかし、γ
−リベチンは、1.5 MのNaCl存在下で二量体として存在
する(A. Polson et al., Immunological Communicatio
ns, 9(5), 495-514(1980))。 このことは、哺乳類抗体とは異なり鳥類抗体特有の性質
である。卵黄水溶性蛋白質溶液中に塩を添加することで
γ−リベチンのみが二量体となり、水溶性蛋白質中に含
まれるα−リベチン、β−リベチンなどの蛋白質と分子
量に大きな差が生じる。本発明は、この分子量の差を利
用して、γ−リベチンのみを膜により分離精製すること
を特徴とする精製法である。この精製方法によって、割
卵時の混入が危惧される卵白由来のオボアルブミンのよ
うな蛋白質の除去も可能になる。
【0008】本発明におけるγ−リベチン含有溶液と
は、従来技術であげた方法により得られた卵黄水溶性蛋
白質溶液、もしくは鶏卵又は卵黄の粉末を溶かした水溶
液のことをいう。本発明に用いられる塩の種類は特に限
定されないが、例えば、NaCl、KCl 、CaCl2 、MgCl2
NaH2PO4 、Na2HPO4 、Na2SO4、KH2PO4、K2HPO4、K2S
O4 、(NH4)2SO4 、及びMgSO4 より選ばれる群よりなる
1種以上のものが挙げられる。本発明における膜は、分
画分子量90〜500KDaの、好ましくは100 〜300KDaの膜で
ある。ここで、γ−リベチンと夾雑蛋白質との分離を効
果的に行う観点から、分画分子量は 90KDa以上500KDa以
下が好ましい。膜の種類は、分画分子量が上記の範囲の
ものであれば特に限定されるものではない。具体的に
は、例えば限外濾過膜、透析膜、逆浸透膜等が挙げられ
る。以上、具体的な操作について説明する。膜を用いて
の精製の際の塩濃度は0.7 〜3.0 Mであるが、より好ま
しくは1.5〜2.0 Mである。γ−リベチンが2量体にな
る観点から、塩濃度は0.7 M以上が好ましい。これは、
γ−リベチンが2量体となると、他の蛋白質との分子量
の差が大きくなり、分離が可能となるからである。ま
た、塩の添加量に対する分離効率の観点から、3.0 M以
下が好ましい。
【0009】また、塩の添加の態様としては、塩そのも
のを添加してもよく、塩の水溶液を添加してもよい。膜
を用いて精製する際の塩添加溶液のpHは、5.0 〜11.0で
あるが、pH5.5 〜11.0が好ましく、pH7.5 〜9.0 がより
好ましく、pH8.0 〜9.0 が特に好ましい。蛋白質の変性
又は失活を抑える観点から、pH5.0 よりアルカリ性側が
好ましく、pH11.0より酸性側が好ましい。精製時の塩添
加溶液の水温は特に限定されないが、0 〜70℃が好まし
く、0 〜20℃がより好ましく、0 〜10℃が特に好まし
く、3〜6℃が最も好ましい。当該溶液が凍結するおそ
れがあり、そのため分離操作ができなくなるのを防ぐ観
点から水温は0℃以上が好ましく、γ−リベチンの活性
の失活を抑える観点から70℃以下が好ましい。
【0010】また、より高純度のγ−リベチンを得るた
めに、透析液を連続的に加えて試料の液量を一定に保ち
ながら濾過を行うダイアフィルターレーション法を用い
て精製を行ってもよい。また、その場合の透析液は、上
記精製の際の塩濃度及びpH、温度のものが使用される。
例えば、10mMリン酸綬衝液(1.5MのNaCl含有)pH8.
0 等が挙げられる。透析液の量は、卵黄水溶性蛋白質液
1重量部に対して透析液1重量部以上が好ましい。ただ
し、コスト等の問題により上記蛋白質液1重量部に対し
て5重量部以下が好ましい。かかるγ−リベチンは、特
に限定されることなく幅広い用途に用いられる。例え
ば、食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、飼料、その他
抗体の通常用途に用いられることができるが、風味の点
で優れていることより食品に好適に用いることができ
る。本溶液の水温は0〜70℃が好ましく、更に好ましく
は0〜20℃、特に好ましくは0〜10℃、最も好ましくは
3〜6℃である。この範囲より低くなると本溶液が凍結
するため膜分離操作が出来なくなり、一方高くなるとγ
−リベチンの抗体活性が失活する。
【0011】本発明は0.7 〜3.0 Mの塩を添加したこと
で、公知技術では不可能であった既存の膜を使用して、
さらに液性も中性付近においてγ−リベチンの分離を可
能にした。卵黄水溶性蛋白質溶液中には、γ−リベチ
ン、α−リベチン、β−リベチン、ホスビチン及びリボ
フラビン結合性蛋白質、更に卵白由来のオボアルブミン
などの蛋白質が含まれている。γ−リベチンの分子量は
約180kDa、α−リベチンの分子量は約90kDa 、β−リベ
チンの分子量は約42kDa 、オボアルブミンの分子量は約
46kDa 、ホスビチンの分子量は約36kDa 、リボフラビン
結合性蛋白質の分子量は約36kDa であるが、これらを含
有する卵黄水溶性蛋白質溶液は、分画分子量100kDaの限
外濾過膜を使用してもγ−リベチンと他の夾雑蛋白を分
離することが出来ない。これは、卵黄水溶性蛋白質中の
蛋白質同士が複雑に会合し合っているため、分子ふるい
を原理とする限外濾過膜では分離できない。しかし、本
発明法は、0.7 〜3.0 Mの塩を添加することで100kDaの
膜でも分離が可能となった。これは、単にγ−リベチン
が二量体となったことで他の蛋白質と分子量の差が大き
くなったために分離がし易くなったということだけでは
なく、驚くべきことに塩を添加することによって夾雑蛋
白質同士の会合が解離したことが考えられる。以下、本
発明についてより詳細に説明する。ただし、これらによ
って発明を制限するものではない。
【0012】
【実施例】
実施例1 特異抗体含有卵黄液の調製 特定抗原として、ストレプトコッカス・ミュータンス
MT8148(以下S.mutansと言う)菌体を用い、産卵鶏を免
疫した。抗原の調製はS.mutansを砂糖を5%含むブレイ
ンハートインフュージョン培地で増殖させ、3000×g、
10分間の遠心分離操作で集菌後、菌体を生理食塩水で十
分に洗浄し、その1ml 当り約108 個のS.mutansが含まれ
るよう調製した。産卵鶏1羽に対しこの抗原1mlを一週
間に一度、合計4回筋肉注射した。最終の筋肉注射によ
り3ヶ月間にわたり、鶏卵を集め、その卵黄を分離し
た。卵黄はホモミキサーにより均質化し、この溶液を卵
黄液とした。得られた卵黄液1kgに対し1kgの水を加え
均質化し、そこに0.15%のλ−カラギーナン水溶液を4
kg加え撹拌後2時間静置した。静置後、濾過助剤を用い
た吸引濾過を行い約5kgの濾液を分取した。この時の濾
液のpHは6.5 であった。この濾液を卵黄水溶性蛋白質溶
液とした。
【0013】実施例2 NaCl添加した時のγ−リベチン濃縮液の調製 実施例1の方法により得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1
リットルに、NaClを87.66g(1.5M) 添加して撹拌を行っ
た後、比較例1と同様に分画分子量100kDa又は300kDaの
限外濾過膜を使用して液量が200ml になるまで濃縮(5
倍濃縮)し、試料を得た。 比較例1 γ−リベチン濃縮液の調製 実施例1の方法により得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1
リットルを、分画分子量100kDa又は300kDaの限外濾過膜
(膜面積:3,500cm2、材質:ポリエーテルスルフォン、
ミニセットシステム(富士フィルター工業))を使用し
て液量が200mlになるまで濃縮(5倍濃縮)し、試料を
得た。
【0014】試験例1 γ−リベチンの濃縮効果の比較 比較例1及び実施例2で得られた各試料中のγ−リベチ
ン量は、SRID(一元放射免疫拡散)法(G.Mancini et a
l., Immunochemistry, 2, 235(1965))を用い、抗ニワ
トリIgGウサギ血清(コスモバイオ)を4%加えた2%
寒天プレート上にできる沈降輪の大きさを測定してγ−
リベチン濃度を求め、その値に溶液の体積量を乗じて求
めた。更に、比較例1及び実施例1で得られた各試料中
の蛋白質量は、Lowly 法(M.K.Markwell et al., Anal.
Biochem., 87, 206(1978))を用いて濃度を求め、その値
に溶液の体積量を乗じて求めた。このγ−リベチンと蛋
白質量を用い、γ−リベチンの純度(%)は次式 と定義した。又、γ−リベチンの回収率を と定義した。比較例1と実施例2で得られた各試料中の
γ−リベチンの純度と回収率を求めた結果を表1に示
す。
【0015】
【表1】
【0016】表1より明らかなように、塩無添加の場
合、分画分子量100kDaの膜では、γ−リベチンの回収率
は良かったが純度は濃縮の前後でほとんど変わらず、濃
縮出来ないことが示唆された。また、分画分子量300kDa
の膜を使用したときは、回収率も純度も低い値であり、
このことから夾雑蛋白質と一緒にγ−リベチンも膜を通
り抜けてしまい濃縮できないことが示唆された。しかし
NaCl添加の場合は分画分子量100kDa,300kDa のどちらの
膜を使用しても、γ−リベチンの回収率もよく更に濃縮
後のγ−リベチンの純度も約40%を越えており、濃縮可
能であることが示された。 実施例3 様々な膜を用いたγ−リベチン精製液の調製 更に純度の高いγ−リベチンを得るため、透析液を連続
的に加えて試料の液量を一定に保ちながら濾過を行うダ
イアフィルトレーション法を用いた。ダイアフィルトレ
ーション用の透析液には1.5 MのNaCl水溶液を用いた。
実施例2と同様に卵黄水溶性蛋白質溶液1リットルにNa
Clを87.66g(1.5M) 添加した後、分画分子量100kDaの限
外濾過膜を用い、10リットル(卵黄水溶性蛋白質溶液に
対して10倍量)の透析液によりダイアフィルトレーショ
ンを行い1リットルの試料を得た。又、膜の種類による
精製効率を調べるため、上記同様の方法で分画分子量30
0kDaの限外濾過膜、透析膜、逆浸透膜、それぞれの膜を
使用してダイアフィルトレーションを行い各1リットル
の試料を得た。更に透析液量に対する純度を調べるた
め、各試料に加えた透析液量が1、2、5、8、10リッ
トルの時の卵黄水溶性蛋白質溶液を採取し試料とした。 試験例2 膜の種類による精製効率の比較 実施例3で得られた試料を用い、試験例1に従ってγ−
リベチンの純度を測定した。その結果を表2で示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2より明らかなように、分画分子量100k
Da及び300kDaの限外濾過膜どちらを使用しても、10リッ
トル(卵黄水溶性蛋白質溶液に対して10倍量)の透析液
を用いて精製を行えば、純度が約80%のγ−リベチン精
製液が得られることが示された。更に透析膜や逆浸透膜
による精製は、限外濾過膜と比較して精製効率は下回る
が、1.5 Mの濃度になるようNaClを添加していれば可能
であることが示された。 試験例3 特異抗体活性回収率の比較 実施例1により得られた卵黄水溶性蛋白質溶液と、実施
例3により得られたγ−リベチン精製液のS.mutansに対
する特異的抗体力価を、酵素免疫測定法(以下ELISA 法
という)により測定し特異抗体活性回収率の比較を行っ
た。各試料液を100 μl /ウエルの割合で、抗原として
用いたS.mutansを固相へコーティングしたELISA プレー
ト(96 穴, ヌンク社製) へ添加し、25℃、2時間静置す
ることにより、抗原と特異的抗体の反応を行った。各ウ
エルをPBS-Tween で充分洗浄した後、抗ニワトリIgG ウ
サギIgG −アルカリホスファターゼコンジュゲート(ザ
イメット社)のPBS-Tween 希釈液(2000 倍) を100 μl
/ ウエルの割合で添加した。25℃で1時間放置すること
により、抗原と反応した特異的抗体と上記コンジュゲー
トの反応を行った。各ウエルをPBS-Tween で充分洗浄し
た後、0.1% P−フェニルジソジウムホスフェート溶液
(0.1M炭酸ナトリウム緩衝液pH9.6 に溶解)を基質とし
て100 μl /ウエルの割合で添加し、25℃、15分間酵素
反応を行った。反応の停止は2M水酸化ナトリウム溶液
を50μl /ウエル添加することにより行い、405nm にお
ける各ウエルの吸光度をプレートリーダーにより測定し
た。なお、対照としては試料の代わりにPBS-Tween を用
いた。各試料につき、4ウエルを用いた。各試料の示す
吸光度の平均値から対照の示す吸光度を引き、それぞれ
の試料重量を乗じた値(総吸光度)を各試料の総抗体活
性とした。実施例1により得られた処理前の卵黄水溶性
蛋白質溶液と実施例3により得られたγ−リベチン精製
液は、ほぼ同じ抗体活性が得られた。それ故、本発明法
による抗体活性の失活はないことが示された。
【0019】試験例4 各pHによる抗体活性の安定性と精製効率の比較 実施例1の方法で得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1リッ
トルにHCl もしくはNaOHを数適添加して、pH3.0 、4.0
、4.5 、5.0 、5.5 、6.0 、6.5 、7.0 、7.5 、8.0
、8.5 、9.0 、10.0、11.0、12.0の各溶液を調整し
た。各溶液の特異抗体活性の安定性を試験例3の方法で
測定し、液性を調整する前の抗体活性を100%として調整
後の抗体活性を求めた。その結果を表3で示す。
【0020】
【表3】
【0021】表3より明らかなように、液性がpH5からp
H11の範囲内では特異抗体活性はほとんど失活しない
が、この範囲外では失活することが確認された。更に調
整した各溶液を1リットル用いて、実施例2と同様にNa
Clを87.66g(1.5M) 添加し、分画分子量300kDaの限外濾
過膜により各溶液の濃縮を行い200ml(5倍濃縮)の試料
を得た。得られた試料中のγ−リベチンの純度は試験例
1の方法を用いて求めた。その結果を表3で示す。その
結果、液性がpH5.5 からpH6.5 もしくはpH7.5 からpH9.
0 の範囲の時、γ−リベチンの純度は中性付近の液性で
分離するより上昇した。また、最も精製効率が良かった
のは液性をpH8に調整したときであった。 試験例5 液性をpH8にした時の精製効率 実施例1で得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1リットルに
NaClを87.66g(1.5M)添加した後、3NNaOHを用い溶液
がpH8になるように調整した。調整した溶液を用い、実
施例2と同様に分画分子量300kDaと100kDaの限外濾過膜
を使用しγ−リベチン分離精製を行った。精製時に用い
る透析液には1.5 MのNaClを含んだpH8の20mMリン酸
緩衝液5リットルを用い、試料に加えた透析液量が1、
2、5リットルの時の卵黄水溶性蛋白質溶液を採取し試
料とした。得られた各試料を用い、試験例1に従ってγ
−リベチンの純度を測定した。その結果を表4で示す。
【0022】
【表4】
【0023】pH無調整の時、γ−リベチンの純度を約80
%にするためには透析液を10リットル必要としたが、表
4より明らかなように液性をpH8に調整した時、同レベ
ルの精製液は透析液を2リットル用いれば得られ、この
ことより濃縮効率が約5倍良くなったことが示された。
又、pH8の条件で透析液を5リットル用いて精製を行う
と、分画分子量300kDaと100kDaの限外濾過膜のどちらで
も純度98%以上のγ−リベチンが得られることが示唆さ
れた。更に、本方法でで得られたγ−リベチンの精製液
をゲル濾過法(カラム:superdex200HR 10/30(Pharmaci
a)、移動相:50mMリン酸緩衝液(0.05 M Na2HPO4 , 1.5
M NaCl ,pH8.0) )により分析した結果、γ−リベチン
は二量体として存在することが確認された。又、このγ
−リベチン精製液1リットルに水を約5リットル加え脱
塩を行い、得られた水溶液を同様のゲル濾過法で分析し
た結果、γ−リベチンは単量体に戻ることが示唆され
た。 比較例2 従来法による精製γ−リベチンの調製 実施例1で得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1リットルに
170g(17%W/V)の硫酸ナトリウムを添加して塩析物を20
mMのリン酸緩衝液pH8.0 に溶解し、DEAE-Sepharoseカ
ラムによりγ−リベチンのみを吸着させた後、 200mM
のリン酸緩衝液をカラムに流しγ−リベチンを溶出し
て、精製γ−リベチン液とした。
【0024】試験例6 従来法との特異抗体活性の回収率比較 試験例5で得られた本発明によるγ−リベチン精製液と
比較例2で得られた精製γ−リベチン液を試験例3に従
い総特異抗体活性を測定し、精製前の卵黄水溶性蛋白質
溶液の総特異抗体活性を100%として特異抗体活性の回収
率を算出した。その結果、比較例2による精製γ−リベ
チン液には特異抗体活性の回収率が83%であったが、試
験例5で得られた本発明によるγ−リベチン精製液で
は、特異抗体活性は98%回収できた。これは、従来法の
比較例2では、塩析によってγ−リベチンが変性し、活
性が損なわれたが、本発明の試験例5の方法では、全く
活性が損なわれなく、活性を維持したγ−リベチンを得
ることに成功したためと考えられる。 試験例7 精製に用いる塩の種類と濃度の影響 実施例1で得られた卵黄水溶性蛋白質溶液1リットル
に、NaCl、KCl 、CaCl2、 MgCl2、NaH2PO4 、Na2HP
O4 、KH2PO4、K2HPO4、Na2SO4、(NH4)2SO4 、MgSO4、K2
SO4 より選ばれる一種または二種以上の塩を0.6 〜4.0
Mの濃度となるように添加し攪拌した。この溶液を用
い、実施例2の方法により分画分子量300kDaの限外濾過
膜でγ−リベチンを精製した。その結果、全ての塩につ
いて、塩の添加が0.7 M以上でγ−リベチンの精製が可
能であった。又、全ての塩について、塩の添加が3.0 M
以上であってもγ−リベチンの分離効率の向上が認めら
れなかったため、0.7 M〜3.0 Mの塩濃度が有効である
と考えられる。
【0025】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下の通りである。 (1)γ−リベチン含有溶液に0.7 〜3.0 Mの濃度にな
るように塩を添加し、液性をpH5.0 〜11.0とし、分画分
子量90〜500kDaの膜を用いて精製することを特徴とする
γ−リベチンの分離精製法。 (2)膜が限外濾過膜である前記(1) 記載のγ−リベチ
ンの分離精製法。 (3)膜が透析膜である前記(1) 記載のγ−リベチンの
分離精製法。 (4)膜が逆浸透膜である前記(1) 記載のγ−リベチン
の分離精製法。 (5)膜の孔径が0.006 μmより大きく0.01μm未満で
ある前記(1)記載のγ−リベチンの分離精製法。 (6)塩がNaCl、KCl 、CaCl2 、MgCl2 、NaH2PO4 、Na
2HPO4 、KH2PO4、K2HPO4より選ばれる1種又は2種以上
である前記(1)記載のγ−リベチンの膜分離精製法。 (7)塩がNaCl、KCl 、CaCl2 、MgCl2 、NaH2PO4 、Na
2HPO4 、KH2PO4、K2HPO4より選ばれる1種又は2種以上
である前記(2)記載のγ−リベチンの膜分離精製法。 (8)塩がNaCl、KCl 、CaCl2 、MgCl2 、NaH2PO4 、Na
2HPO4 、KH2PO4、K2HPO4より選ばれる1種又は2種以上
である前記(3)記載のγ−リベチンの膜分離精製法。 (9)塩がNaCl、KCl 、CaCl2 、MgCl2 、NaH2PO4 、Na
2HPO4 、KH2PO4、K2HPO4より選ばれる1種又は2種以上
である前記(4)記載のγ−リベチンの膜分離精製法。
【0026】(10)塩がNa2SO4、(NH4)2SO4 、MgS
O4 、K2SO4 より選ばれる1種又は2種以上である前記
(1)記載のγ−リベチンの膜分離精製法。 (11)塩がNa2SO4、(NH4)2SO4 、MgSO4 、K2SO4 より
選ばれる1種又は2種以上である前記(2)記載のγ−
リベチンの膜分離精製法。 (12)塩がNa2SO4、(NH4)2SO4 、MgSO4 、K2SO4 より
選ばれる1種又は2種以上である前記(3)記載のγ−
リベチンの膜分離精製法。 (13)塩がNa2SO4、(NH4)2SO4 、MgSO4 、K2SO4 より
選ばれる1種又は2種以上である前記(4)記載のγ−
リベチンの膜分離精製法。 (14)塩がNaClである前記(1)記載のγ−リベチン
の膜分離精製法。 (15)塩がNaClである前記(2)記載のγ−リベチン
の膜分離精製法。 (16)塩がNaClである前記(3)記載のγ−リベチン
の膜分離精製法。 (17)塩がNaClである前記(4)記載のγ−リベチン
の膜分離精製法。
【0027】
【発明の効果】本発明は、鳥類由来抗体の利点を最大限
に生かし、初めて簡便に高純度のγ−リベチンを連続的
に得ることを可能にした製造法を与えるものである。従
来純度の高い抗体は少量しか利用できなかったが、本発
明において今後、食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、
飼料、その他抗体の通常用途に用いられる分野において
純度の高い抗体を大量に供給でき、各種産業への貢献は
大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤木 優 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 金 武祚 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 山崎 長孝 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−リベチン含有溶液に0.7〜3.0
    Mの濃度になるように塩を添加した後、液性をpH 5.0〜
    11.0として、分画分子量90〜500kDaの膜を用いて精製す
    ることを特徴とするγ−リベチンの分離精製法。
  2. 【請求項2】 膜が限外濾過膜である請求項1記載のγ
    −リベチンの分離精製法。
  3. 【請求項3】 塩がNaCl、KCl、CaCl2 、M
    gCl2 、NaH2PO4 、Na2 HPO4 、KH2
    O44 、K2 HPO4 より選ばれる1種又は2種以上で
    ある請求項1記載のγ−リベチンの膜分離精製法。
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