JPH09124655A - 新規スクアレンシンターゼ阻害活性化合物 - Google Patents

新規スクアレンシンターゼ阻害活性化合物

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JPH09124655A
JPH09124655A JP7284801A JP28480195A JPH09124655A JP H09124655 A JPH09124655 A JP H09124655A JP 7284801 A JP7284801 A JP 7284801A JP 28480195 A JP28480195 A JP 28480195A JP H09124655 A JPH09124655 A JP H09124655A
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JP
Japan
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compound
formula
salt
absorption spectrum
measured
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Application number
JP7284801A
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English (en)
Inventor
Yoshio Tsujita
代史雄 辻田
Tatsuo Tanimoto
達夫 谷本
Kiyoshi Hamano
潔 浜野
Yasuyuki Takamatsu
安行 高松
Takeshi Kinoshita
武 木下
Takeshi Hosoya
剛 細矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、スクアレンシンターゼ阻害活性を有
する化合物、その塩またはそのカルボキシル基の保護さ
れた化合物を提供する。 【解決手段】一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Xおよび
Yはそれぞれ水素原子を示すか、または一緒になって単
結合を形成する。)を有する化合物、その塩またはその
カルボキシル基の保護された化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクアレンシンタ
ーゼ阻害活性を有する化合物、その塩またはそのカルボ
キシル基の保護された化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】高脂血症は動脈硬化症のような虚血性心
疾患の三大危険因子の一つであり、とりわけ高い血中コ
レステロール値を下げることが心臓病の予防になること
が広く認められている。現在市販されているメバロチン
(登録商標;MEVALOTIN、一般名;プラバスタ
チンナトリウム)は強力な高脂血症治療薬の一つであ
り、その作用はコレステロール生合成系の律速酵素であ
るHMG−CoA還元酵素の阻害である。スクアレンシ
ンターゼは、デノボのコレステロール生体内合成経路の
最初の関与反応にかかわる酵素であり、コレステロール
合成系においてHMG−CoA還元酵素の数段階下流に
位置する。この段階以降、コレステロール合成系は他の
イソプレン由来の化合物の合成系とは異なる経路で生合
成される。即ち、スクアレンシンターゼを阻害するとユ
ビキノンやドリコール等の生合成を阻止することなく、
コレステロールの生合成を抑制する事が可能である。
【0003】スクアレンシンターゼ阻害剤としては、こ
れまでにイソプレノイド(ホスフィニルメチル)ホスホ
ネートが米国特許第4、871、721号で報告されて
いる。醗酵生産物としてはジオキサビシクロオクタン環
を基本骨格にもつ化合物(zaragozic aci
ds)が米国特許第5、102、907号に、TAN−
1607AがEP−568946A記載されている。
【0004】
【発明が解決しようする課題】本発明者らは、スクアレ
ンシンターゼ阻害活性を有する化合物について永年、鋭
意研究を行った結果、モリシア・エスピー(Mollisia s
p.)SANK10294株の培養物中に、スクアレンシ
ンターゼ阻害活性を有する化合物が存在することを見出
し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 一般
式(I)
【0006】
【化6】
【0007】(式中、Rは水素原子またはメチル基を示
し、XおよびYはそれぞれ水素原子を示すか、または一
緒になって単結合を形成する。)を有する化合物、その
塩またはそのカルボキシル基の保護された化合物、に関
する。
【0008】更に詳細には、本発明は、(2) 式(I
I)
【0009】
【化7】
【0010】を有する化合物A、その塩またはそのカル
ボキシル基の保護された化合物、(3) 式(III)
【0011】
【化8】
【0012】を有する化合物B、その塩またはそのカル
ボキシル基の保護された化合物、(4) 式(IV)
【0013】
【化9】
【0014】を有する化合物C、その塩またはそのカル
ボキシル基の保護された化合物、(5) 式(V)
【0015】
【化10】
【0016】を有する化合物D、その塩またはそのカル
ボキシル基の保護された化合物、に関する。
【0017】また、本発明は、(6) モリシア属に属
する式(I)を有する化合物の生産菌を培養し、その培
養物から式(I)を有する化合物を採取することからな
る式(I)を有する化合物の製造法、に関する。
【0018】更に詳細には、本発明は、(7) 式
(I)を有する化合物の生産菌がモリシア・エスピー
SANK10294株である(6)に記載の製造法、に
関する。
【0019】また、本発明は、(8) 式(I)を有す
る化合物、その薬理上許容される塩またはそのカルボキ
シル基の保護された化合物を有効成分とする医薬、に関
する。
【0020】更に詳細には、本発明は、(9) 式
(I)を有する化合物、その薬理上許容される塩または
そのカルボキシル基の保護された化合物を有効成分とす
るスクアレンシンターゼ阻害活性化合物、(10)式
(I)を有する化合物、その薬理上許容される塩または
そのカルボキシル基の保護された化合物を有効成分とす
る高脂血症治療剤および/または予防剤、に関する。
【0021】本発明の化合物A、B、CおよびDの物理
化学的性状は以下の通りである。 1.化合物A 1)物質の性状: 酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 766 3)分子式: C415014 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm): エタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.0、 251.5、 283.9、 293.1 。
【0022】 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に 示す通りである。 2967、 2923、 2611、 1710、 1694、 1409、 1264、 905。
【0023】 6)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 174.7(s)、 174.4(s)、 173.6(s)、 172.1(s)、 170.4(s)、 139.8(s)、 139.6(s)、 133.3(d)、 132.2(d)、 131.7(d)、 130.1(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 128.4(d)、 128.3(d)、 127.5(d)、 127.5(d)、 127.4(d)、 127.4(d)、 107.1(s)、 92.0(s)、 83.2(d)、 82.1(d)、 78.6(d)、 77.7(d)、 76.5(s)、 38.48(d)、 38.3(t)、 37.1(t)、 35.6(t)、 34.5(t)、 33.2(t)、 30.8(t)、 30.5(t)、 30.4(t)、 26.3(t)、 21.7(q)、 20.6(t)、 15.1(q)。
【0024】 7)高速液体クロマトグラフィー: カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 4.2分。
【0025】2.化合物B 1)物質の性状: 酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 780 3)分子式: C425214 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm (ε) ): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.0(4.59)、 251.5(4.49)、 283.9(3.38)、 293.1(3.18) 。
【0026】 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3450、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1435、 1370、 1250、 1140、 1015、 965、 695。
【0027】 6)旋光度:[α]D 25=+14.8(c 0.869、メタノール溶液)。
【0028】 7)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 173.7(s)、 173.1(s)、 172.5(s)、 169.1(s)、 168.5(s)、 139.3(s)、 139.1(s)、 132.9(d)、 131.7(d)、 131.2(d)、 129.6(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 128.0(d)、 127.8(d)、 127.0(d)、 127.0(d)、 126.9(d)、 126.9(d)、 107.2(s)、 91.0(s)、 82.2(d)、 81.0(d)、 78.0(d)、 77.0(d)、 75.8(s)、 52.5(q)、 38.0(d)、 38.0(t)、 36.3(t)、 35.0(t)、 34.0(t)、 32.7(t)、 30.3(t)、 30.0(t)、 29.9(t)、 25.8(t)、 21.1(q)、 20.1(t)、 14.6(q) 。
【0029】 8)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 5.4分。
【0030】3.化合物C 1)物質の性状:酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 782 3)分子式: C425414 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm (ε) ): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.6(4.44)、 251.9(4.25)、 283.3(3.15)、 293.2(2.94)。
【0031】 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3350、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1370、 1250、 1175、 1140、 1015、 965、 690。
【0032】 6)旋光度:[α]D 25=+14.2(c 0.874,メタノール溶液)。
【0033】 7)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 174.6(s)、 173.9(s)、 173.4(s)、 169.9(s)、 169.4(s)、 144.6(s)、 139.5(s)、 133.4(d)、 132.9(d)、 130.8(d)、 130.1(d)、 130.3(d)、 130.0(d)、 128.5(d)、 128.5(d)、 128.4(d)、 127.5(d)、 127.5(d)、 127.2(d)、 107.2(s)、 91.6(s)、 82.7(d)、 81.6(d)、 78.6(d)、 77.6(d)、 76.4(s)、 53.2(q)、 38.4(d)、 38.4(t)、 37.4(t)、 36.8(t)、 34.8(t)、 33.2(t)、 33.1(t)、 30.9(t)、 30.7(t)、 30.7(t)、 30.6(t)、 26.3(t)、 20.5(q)、 20.5(t)、 15.0(q) 。
【0034】 8)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 6.8分。
【0035】4.化合物D 1)物質の性状:酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 768 3)分子式: C415214 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205、 251、 283 。
【0036】 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3350、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1370、 1250、 1175、 1140、 1015、 965 。
【0037】 6)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 173.7(s)、 173.1(s)、 172.5(s)、 170.2(s)、 168.5(s)、 144.0(s)、 139.1(s)、 132.9(d)、 129.6(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.4(d)、 129.4(d)、 129.2(d)、 129.2(d)、 128.0(d)、 127.0(d)、 127.0(d)、 126.6(d)、 107.2(s)、 91.0(s)、 82.2(d)、 81.0(d)、 78.0(d)、 76.6(d)、 75.6(s)、 38.0(d)、 38.0(t)、 36.9(t)、 36.3(t)、 35.0(t)、 32.7(t)、 32.7(t)、 30.4(t)、 30.3(t)、 30.3(t)、 30.1(t)、 25.8(t)、 21.1(q)、 20.1(t)、 14.6(q)。
【0038】 7)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 4.7分。
【0039】本発明の前記一般式(I)を有する化合物
は、常法にしたがって塩にすることが出来る。その様な
塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチ
ウム塩、のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグ
ネシウム塩、のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウ
ム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等
の金属塩;アンモニウム塩;t−オクチルアミン塩、ジ
ベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フ
ェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン
塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチル
アミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミ
ン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロ
ロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン
塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン
塩、テトラメチルアンモニア塩、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗
化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のよ
うなハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のよう
な低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸
塩;酢酸、りんご酸、フマール酸塩、コハク酸塩、クエ
ン酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;および、
グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、
グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸
塩;を挙げることができる。好適には薬理上許容される
塩である。
【0040】カルボキシル基の保護基とは、反応におけ
る保護基(いわゆる中間体として使用する場合)および
生体に投与する際のプロドラッグ化のための保護基を示
し、例えば、 メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、
ヘキシルのような「低級アルキル基」: 2、2、2−トリクロロエチル、2−ブロモエチ
ル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2、2−
ジブロモエチルのような「ハロゲノ低級アルキル基」: ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α
- ナフチルメチル、β-ナフチルメチル、ジフェニルメ
チル、トリフェニルメチル、α- ナフチルジフェニルメ
チル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ
−ルで置換された低級アルキル基;4−メチルベンジ
ル、2、4、6−トリメチルベンジル、3、4、5−ト
リメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキ
シフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4
−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベ
ンジル、4−シアノベンジル、4−シアノベンジルジフ
ェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル) メチル、ピ
ペロニルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニト
ロ、ハロゲン、シアノでアリ−ル環が置換された1乃至
3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基;等の
「アラルキル基」: メトキシメチル、1、1−ジメチル−1−メトキシ
メチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロ
ポキシメチル、ブトキシメチル、t−ブトキシメチルの
ような低級アルコキシメチル基;2−メトキシエトキシ
メチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル
基;2、2、2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2
−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲン化低級アル
コキシメチル基;等の「アルコキシメチル基」: 1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエ
チル、1−(イソプロポキシ)エチルのような低級アル
コキシ化エチル基;2、2、2−トリクロロエチルのよ
うなハロゲン化エチル基;2−(フェニルゼレニル)エ
チルのようなアリ−ルゼレニル化エチル基;等の「置換
エチル基」: アセトキシメチル、ジメチルアミノアセトキシメチ
ル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチ
ル、ピバロイルオキシメチル、1−アセトキシエチルの
ようなアシルオキシアルキル基; メトキシカルボニル
オキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロ
ポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボ
ニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、
イソブトキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシル
オキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メ
トキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカル
ボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオ
キシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキ
シ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチ
ル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1
−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シ
クロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−
(エトキシカルボニルオキシ)プロピルのようなアルコ
キシカルボニルオキシアルキル基; 4−メチル−オキ
ソジオキソレニルメチル、4−フェニルオキソジオキソ
レニルメチル、オキソジオキソレニルメチルのようなオ
キソジオキソレニルアルキル基;等の「カルボニルオキ
シアルキル基」: フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタ
リジルのような「フタリジル基」: フェニル、インダニルのような「アリール基」:を
あげることができる。
【0041】本発明の前記一般式(I)を有する化合物
は、種々の異性体を有する。本発明の化合物において
は、これらの異性体およびこれらの異性体の混合物がす
べて一般式(I)で示されている。従って、本発明はこ
れらの異性体およびこれらの異性体の混合物をもすべて
含むものである。
【0042】本発明の前記一般式(I)を有する化合物
は、大気中に放置したり、または再結晶をすることによ
り、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場
合があり、そのような水和物も本発明に包含される。
【0043】次に、モリシア・エスピー SANK10
294株について述べる。SANK10294株は、1
992年4月、茨城県筑波山において採集された、枯木
上に生じていた子実体から分離した盤菌類である。
【0044】その菌学的性状は次の通りである。子嚢盤
は無柄で、平坦な円盤状を呈し、暗灰色で縁辺部はやや
白色味を帯びる。乾燥時は縁は内側に褶曲し、直径は最
大で1mmである。托外皮層は円形菌組織様を呈し、褐
色で、薄膜の細胞からなる。托髄層は密な絡み合い菌組
織を呈する。子嚢は無弁で、円筒形であり、8胞子を含
み、その大きさは58−66×5−6.5μmである。
子嚢の先端はメルツァー試薬によって青変する。側糸は
細い円筒形で、その大きさは74.5−100×3.5
−4μmである。子嚢胞子は桿形から紡錘形で、単細胞
であり、無色、その大きさは18−26.5×2.5−
5μmである。
【0045】本菌の培養性状は次の通りである。本菌株
をPDA上で23℃、3週間培養すると、コロニーの直
径は3.5−4.0cmに達し、表面は綿毛状、部分的
に粉状となる。やや盛り上がり、放射状のしわが見られ
ることがある。裏面は緑灰色で、同心円状のしわおよび
放射状のしわが見られることがある。可溶性色素の分泌
されない。分生子は観察されない。
【0046】以上の菌学的性状より本菌に該当するもの
を検索した結果、モリシア属の菌であると同定した。本
菌の特徴から考えて、本菌に類似した種としてはモリシ
アリグニイ(M.lignii)、モリシア シネレア(M.cine
rea )などをあげることができる。しかし、これらの種
はいずれも非常に大きい変異を示し、決定的な特徴がな
いことから、本菌をいずれかに同定することはできな
い。さらに、モリシア属は300種を越える種が発表さ
れ、総てを網羅するようなモリシア属のモノグラフには
適当なものがない。そのため、ここで種レベルを同定す
るのはかえって混乱を招きかねない。よって本菌の種レ
ベルの同定は保留し、本菌をモリシア・エスピー SA
NK10294株と同定した。
【0047】尚、本菌株は、モリシア・エスピー SA
NK10294株として、1995年9月19日に通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、
寄託番号 FERM BP−5234 が付された。
【0048】周知の通り、盤菌類は自然界において、ま
たは人工的な操作(例えば、紫外線照射、放射線照射、
化学薬品処理等)により、変異を起こしやすく、本発明
のSANK10294株もその点は同じである。本発明
にいうSANK10294株はそのすべての変異株を包
含する。また、これらの変異株の中には、遺伝的方法、
例えば、組み換え、形質導入、形質転換等により得られ
たものも包含される。即ち、化合物A、B、Cおよび/
またはDを生産するSANK10294株、それらの変
異株およびそれらと明確に区別されない菌株はすべてS
ANK10294株に包含される。
【0049】
【発明の実施の態様】前記一般式(I)を有する化合物
は、資化性炭素および窒素源を含んだ液体栄養培地中
で、好ましくは好気条件下にこの微生物を培養すること
によって得ることが出来る。また、栄養培地は鉱物塩類
と消泡剤を含んでもよい。
【0050】栄養培地中の好ましい炭素源は、グルコー
ス、澱粉、デキストリン、グリセリン、その他の炭水化
物である。含まれてもよいその他の炭素源は、果糖、麦
芽糖、乳糖、庶糖、マンニトール等である。さらにオー
ト麦粉、ライ麦粉、トウモロコシデンプン、ジャガイ
モ、トウモロコシ粉、大豆粉、マルトエキス等の複合栄
養源も炭素源として利用できる。
【0051】培地に用いる炭素源の正確な量は、一部分
は、培地中の他の成分にもよるが、通常0.5ないし5
重量パーセントの範囲にある。これら炭素源は当該培地
に単独で用いてもよいし、同培地にいくつかの炭素源を
組み合わせて用いることも出来る。
【0052】好ましい窒素源は、グルタミン、シスチ
ン、アラニン、グリシン、プロリン、スレオニン、その
他のアミノ酸、また同様にフスマ、落花生粉、カゼイン
加水分解物、魚粉、マルトエキス、大豆粉、大豆カゼイ
ン、カザミノ酸、ファーマメディア、綿実粉、小麦胚
芽、肉エキス、ペプトン、コーンスチープリカー、自己
消化イースト、乾燥酵母、酵母エキスなどのような複合
源である。アンモニウム塩(例えば硫酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、燐酸アンモニウ
ム)等の無機窒素源を用いることも出来る。
【0053】いろいろの窒素源は培地中の0.1ないし
10重量パーセントの範囲の量で、単独にまたは組み合
わせて用いることができる。炭素および窒素源は、一般
に組み合わせて用いるが、純粋な形態である必要がな
い。微量の生育因子、ビタミンおよび鉱物栄養を含むよ
り純度の低いものをもちいてもよい。また、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、カルシウ
ム、フォスフェート、サルフェート、クロライド、カー
ボネート等のイオンを得ることの出来る通常の塩類を培
地中に加えてもよい。また、菌の資化しうる硫黄化合物
を培地に添加すると、目的物の生成量が増大する場合が
ある。例えば、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸第一鉄、硫酸ア
ンモニウムのような硫酸塩、チオ硫酸アンモニウムのよ
うなチオ硫酸塩、亜硫酸アンモニウムのような亜硫酸塩
等の無機硫黄化合物;シスチン、システィン、L−チア
ゾリジン−4−カルボン酸のような含硫アミノ酸、ヒポ
タウリン、グルタチオンのような含硫ペプチド等の有機
硫黄化合物 硫酸第一鉄、硫酸銅のような重金属類、ビ
タミンB1 、ビオチンのようなビタミン類、サイアミン
のような菌体増殖促進物質等も必要に応じて添加しても
よい。また、マンガン、鉄、モリブデン、亜鉛、その他
の微量金属が含まれる。更に必要ならば、特に、栄養培
地がかなり泡立つならば、シリコンオイル、ポリアルキ
レングリコールエーテル、植物油、動物油、界面活性剤
のような消泡剤を培地に添加しても良い(特に、液体培
養に際しては、好適である)。
【0054】本発明の化合物の好ましい生成方法は、生
産性微生物の胞子か菌糸体を適当な培地に接種した後
に、好気条件下で培養することからなる。一般に醗酵工
程は、まず保存しておいた培養源を栄養種菌培地に接種
して、時には3段階を経て活性化合物の生産の種菌とな
る微生物を生育させる。接種後、フラスコを振とうしな
がら15ないし30℃、好ましくは22ないし25℃、
の温度範囲でインキュベートする。振とう速度は400
rpmまでの範囲、好ましくは190ないし220rp
m、である。種フラスコは、2ないし10日、好ましく
は3ないし7日間インキュベートする。生育が十分にな
ったら、培養液物を生産培地フラスコに接種するのに用
いる。第2段階の種菌培養は、特により大きな容器に移
すときに行ってもよい。その場合は、培養増殖物の一部
を、2番目の種フラスコに接種して同様に培養するが、
時間は短くする。
【0055】培養方法としては、特に制限はなく、微生
物一般に用いられる培養法であればよく、撹拌培養法、
振とう培養法、通気培養法などを使用することができ
る。好適には、好気的な液体培養法である撹拌培養法、
振とう培養法、または通気培養法であり、更に好適に
は、振とう培養法である。なお、工業的には、通気撹拌
培養法が好適である。
【0056】種フラスコに接種後、醗酵生産培地を3な
いし20日間、好適には4ないし6日間(液体または固
体のどちらの醗酵培地を用いるかで異なるが)振とうす
るか、振とうせずにインキュベートする。醗酵は20な
いし30℃の温度範囲で好気的に行う。振とうする場合
には、180ないし220rpmの速度が好適である。
【0057】最適な結果を得るためには、温度は、22
ないし28℃、好適には23ないし26℃、の範囲であ
る。活性化合物を生産するのに適した栄養培地のpHは
3.5ないし8.5、好適には5.0ないし7.0、の
範囲内である。
【0058】所望の化合物の生成を適当な時間行った後
に、活性化合物を単離する。
【0059】培養終了後の生成物は、スクアレンシンタ
ーゼ阻害活性を測定することによりその生産量を測定出
来る。
【0060】培養終了後の生成物はpH1ないし9の間
に調整して(好適には2ないし5)、好ましくは水と混
合できる溶剤と混合して、菌糸体をろ過する。その後、
活性化合物は以下を含めたいくつかの方法により水性ろ
液から単離する。
【0061】即ち、 (1)好適には水性ろ液のpHを1.5ないし2.5の
間に調整した後、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジ
クロロメタン、酢酸ブチル、ブタノール等の水に混和し
ない溶剤中へ、液相ー液相抽出する。
【0062】(2)有機化合物の分離精製に慣用されて
いる方法、例えば、アンバーライトXAD−11(ロー
ム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20
(三菱化成(株)社製)等の有機マトリックス上へ水性
ろ液を固相−液相抽出し、メタノール−水(90:1
0)またはアセトン−水(90:10)等の有機溶剤に
より溶離する。
【0063】(3)Dowex1(Cl- )等のイオン
交換樹脂上へ水性ろ液の活性化合物を吸着させ、メタノ
ール−水性30%塩化アンモニウム(90:10)など
の高イオン強度有機/水性溶剤により溶離する。
【0064】次に前記1、2の方法のいずれかを用いて
脱塩することもできる。
【0065】また、3つの方法のそれぞれは、活性化合
物を更に精製するのに用いてもよい。
【0066】前記の方法によって得られたフラクション
を、次に減圧下に乾燥して未精製活性化合物を得ること
ができる。その後、一般に、未精製化合物は、吸着およ
び分配クロマトグラフィー等のいくつかの分離工程に付
す。各分離工程で、アッセイおよび/またはHPLC分
析の結果に基づいてフラクションを回収して一緒にす
る。
【0067】クロマトグラフィーによる分離はイオン
性、非イオン性吸着剤を用いた従来のカラムクロマトグ
ラフィーを使って行うことができる。シリカゲルが吸着
剤の場合、溶離液としては酢酸エチル、メタノール、ク
ロロホルム、酢酸、水等が好適である。逆相クロマトグ
ラフィーに好ましい吸着剤は、C8またはC18固定相
シリカゲルである。逆相クロマトグラフィーに好適な溶
離液は、硫酸あるいは0.3%トリエチルアミンとリン
酸で低pHに緩衝した水とアセトニトリルの混合溶剤で
ある。
【0068】活性化合物はアンモニウム塩としてメタノ
ールなどの極性溶剤から沈殿させることもできる。
【0069】前記一般式(I)を有する化合物は、少な
くとも2個、場合によっては3個のカルボキシル基を有
する。これらのカルボキシル基を保護する反応は、以下
の方法によって行われる。
【0070】1) カルボキシル基の保護基が「低級ア
ルキル基」、「ハロゲノ低級アルキル基」、「アラルキ
ル基」である場合、 1−1)反応はカルボキシル基を、相当するアルコール
を含有する溶剤中(好適には、エステル残基部分に相当
するアルコール自体を溶剤として使用する。)、酸触媒
と反応させ、加溶媒分解を行うことにより達成される。
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質を
ある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適
には、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素
類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのよ
うなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソ
プロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエー
テルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類;アセトニトリル、イソブチロ
ニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N、N−
ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジ
ノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド
類をあげることができる。使用される酸触媒としては、
通常の反応において酸触媒として使用されるものであれ
ば特に限定はないが、好適には塩酸、臭化水素酸、硫
酸、過塩素酸、燐酸のような無機酸、酢酸、蟻酸、蓚
酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリ
フルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような
有機酸等のブレンステッド酸;ボロントリクロリド、ボ
ロントリフルオリド、ボロントリブロミドのようなルイ
ス酸;または、酸性イオン交換樹脂をあげることがで
き、好適には有機酸であり、更に好適には有機強酸であ
る。反応温度は、0℃乃至使用される溶剤の沸点で行な
われるが、好適には、50℃乃至使用される溶剤の沸点
である。反応時間は、主に反応温度、原料化合物、反応
試薬または使用される溶剤の種類によって異なるが、通
常、10分間乃至6日間で、好適には、30分間乃至3
日間である。
【0071】1−2) または、反応はカルボキシル基
を、(i)ハロゲン化剤(例えば、五塩化リン、塩化チ
オニル、塩化オキザリル等)と室温付近で30分乃至5
時間処理し、相当する酸ハライド、または、(ii)ト
リエチルアミンのような有機塩基の存在下に、クロロ蟻
酸メチル、クロロ蟻酸エチルのようなクロロ蟻酸エステ
ル類と処理し、相当する酸無水物に変換した後、不活性
溶剤中(反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解する
ものであれば特に限定はないが、好適には、ベンゼン、
トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレ
ンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素
類;酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;エ
−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシ
エタンのようなエ−テル類またはアセトニトリルのよう
なニトリル類)、塩基(例えば、トリエチルアミン等)
の存在下、相当するアルコール体(t−ブチルエステル
を製造する際は、カリウム t−ブトキシドが望まし
い。)と、−10℃乃至150℃、好適には室温付近、
で10分乃至15時間、好適には30分乃至10時間、
反応させる方法によっても達成される。
【0072】1−3) または、反応はカルボキシル基
をジアゾメタン、ジアゾエタンのようなジアゾアルカン
(通常、ジアゾアルカンのエーテル溶液)と、室温付近
で(反応系の種類によっては必要に応じて加熱下で行な
ってもよい。)、接触させる方法によっても達成され
る。
【0073】反応終了後、本反応の目的化合物は常法に
従って、反応混合物から採取される。 例えば、酸触媒
として、酸性イオン交換樹脂を使用したときは、ろ別
し、ろ液より溶媒を留去することによって得られ、他の
酸触媒を使用した場合には、反応混合物を適宜中和し、
また、不溶物が存在する場合にはろ過により除去した
後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶剤を加
え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫
酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによっ
て得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿、または通常、有機化合物の分離
精製に慣用されている方法、例えば、セファデックスL
H−20(ファルマシア社製)、アンバーライトXAD
−11(ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオン
HP−20(三菱化成(株)社製)ような担体を用いた
分配カラムクロマトグラフィー等の合成吸着剤を使用す
る方法、または、シリカゲル若しくはアルキル化シリカ
ゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法(好
適には、高速液体クロマトグラフィーである。)を適宜
組合せ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精
製することができる。
【0074】2) カルボキシ基の保護基が「アルコキ
シメチル基」、「置換エチル基」、「カルボニルオキシ
アルキル基」、「フタリジル基」、「アリール基」であ
る場合、 2−1) 反応はカルボキシル基またはカルボキシル基
の水素原子がナトリウム、カリウムのような金属で置換
された基を、一般式 Ra −Xa を有する化合物と反応
させることによって達成される。
【0075】上記式中、Ra は、前述の「アルコキシメ
チル基」、「置換エチル基」、「カルボニルオキシアル
キル基」、「フタリジル基」、「アリール基」を示す。
【0076】Xa は、例えば、塩素、臭素、沃素のよう
なハロゲン原子;メタンスルホニルオキシ、エタンスル
ホニルオキシのような低級アルカンスルホニルオキシ
基;トリフルオロメタンスルホニルオキシ、ペンタフル
オロエタンスルホニルオキシのようなハロゲノ低級アル
カンスルホニルオキシ基;ベンゼンスルホニルオキシ、
p-トルエンスルホニルオキシ、p-ニトロベンゼンスルホ
ニルオキシのようなアリ−ルスルホニルオキシ基等の、
求核残基として脱離する基を示す。
【0077】このような Ra −Xa を有する化合物と
しては、例えばアセトキシメチルクロライド、ピバロイ
ルオキシメチルブロマイド、ピバロイルオキシメチルク
ロライドのようなアシルオキシアルキルハライド類、エ
トキシカルボニルオキシメチルクロライド、イソプロポ
キシカルボニルオキシメチルクロライド、1−(エトキ
シカルボニルオキシ)エチルクロリド、1−(エトキシ
カルボニルオキシ)エチルヨーダイドのようなアルコキ
シカルボニルオキシアルキルハライド類、フタリジルハ
ライド類または(5−メチル−2−オキソ−5−メチル
−1、3−ジオキソレン−4−イル)メチルハライド類
を挙げることができる。
【0078】反応は、溶剤中で塩基の存在下で行われ
る。使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物
質をある程度溶解するものであれば特に限定はなく、好
適にはヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素
類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのよ
うなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソ
プロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエー
テルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類;アセトニトリル、イソブチロ
ニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジ
ノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド
類を挙げることができる。
【0079】使用される塩基としては、通常の反応にお
いて塩基として使用されるものであれば、特に限定はな
く、好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リ
チウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなア
ルカリ金属炭酸水素塩類;水素化リチウム、水素化ナト
リウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物
類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;
弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗
化物類等の無機塩基類;ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキ
シド、カリウム t−ブトキシド、リチウムメトキシド
のようなアルカリ金属アルコキシド類;メチルメルカプ
タンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのよう
なメルカプタンアルカリ金属類;N−メチルモルホリ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチ
ルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピ
コリン、4−(N、N−ジメチルアミノ) ピリジン、
2、6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、キノ
リン、N、N−ジメチルアニリン、N、N−ジエチルア
ニリン、1、5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン、1、4−ジアザビシクロ[2.2.2]オク
タン(DABCO)、1、8−ジアザビシクロ[5.
4.0]ウンデク−7−エン(DBU)のような有機塩
基類またはブチルリチウム、リチウムジイソプロピルア
ミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのよ
うな有機金属塩基類を挙げることができる。通常、反応
は−20℃乃至120℃、好適には0乃至80℃、で
0.5乃至10時間反応させることによって達成され
る。
【0080】2−2) または、反応はカルボキシル基
またはカルボキシル基の水素原子がナトリウム、カリウ
ムのような金属で置換された基を、一般式 Ra −OH
を有する化合物と縮合剤および触媒量の塩基の存在下で
反応させることによって達成される。
【0081】(上記式中、Ra は前記と同意義を示
す。) 反応は溶剤の存在下で好適に行われる。使用される溶剤
としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解す
るものであれば特に限定はなく、好適にはヘキサン、ヘ
プタンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロ
リド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭
化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチル
エ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトニト
リル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルム
アミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−
メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミド
のようなアミド類を挙げることができる。使用される縮
合剤としては、例えば、N−ヒドロキシサクシイミド、
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ−
5−ノルボルネン−2、3−ジカルボキシイミドのよう
なN−ヒドロキシ誘導体;2、2’−ジピリジルジサル
ファイドのようなジサルファイド化合物類;N、N’−
ジサクシンイミジルカ−ボネ−トのようなコハク酸化合
物類;N、N’−ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジ
ニル)ホスフィニッククロライドのようなホスフィニッ
ククロライド化合物類;N、N’−ジサクシンイミジル
オキザレ−ト(DSO)、N、N’−ジフタ−ルイミド
オキザレ−ト(DPO)、N、N’−ビス(ノルボルネ
ニルサクシンイミジル)オキザレ−ト(BNO)、1、
1’−ビス(ベンゾトリアゾリル)オキザレ−ト(BB
TO)、1、1’−ビス(6−クロロベンゾトリアゾリ
ル)オキザレ−ト(BCTO)、1、1’−ビス(6−
トリフルオロメチルベンゾトリアゾリル)オキザレ−ト
(BTBO)のようなオキザレ−ト誘導体;トリフェニ
ルホスフィンのようなトリアリールホスフィン類、アゾ
ジカルボン酸ジエチル−トリフェニルホスフィンのよう
なアゾジカルボン酸ジ低級アルキル−トリアリールホス
フィン類等のトリアリールホスフィン類;N−エチル−
5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホナ−ト
のようなN−低級アルキル−5−アリールイソオキサゾ
リウム−3’−スルホナ−ト類;N’、N’−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)のようなN’、N’
−ジシクロアルキルカルボジイミド類、1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(E
DAPC)等のカルボジイミド誘導体;ジ−2−ピリジ
ルジセレニドのようなジヘテロアリールジセレニド類;
p-ニトロベンゼンスルホニルトリアゾリドのようなアリ
ールスルホニルトリアゾリド類;2−クロル−1−メチ
ルピリジニウム ヨーダイドのような2−ハロ−1−低
級アルキルピリジニウム ハライド類;ジフェニルホス
ホリルアジド(DPPA)のようなジアリールホスホリ
ルアジド類;1、1’−オキザリルジイミダゾ−ル、
N、N’−カルボニルジイミダゾ−ルのようなイミダゾ
ール誘導体;1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
BT)のようなベンゾトリアゾール誘導体;N−ヒドロ
キシ−5−ノルボルネン−2、3−ジカルボキシイミド
(HONB)のようなジカルボキシイミド誘導体;を挙
げることができるが、好適には、ジアリールホスホリル
アジド類である。使用される塩基としては、通常の反応
において塩基として使用されるものであれば、特に限定
はないが、好適には、N−メチルモルホリン、トリエチ
ルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジ
ン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4-
(N,N- ジメチルアミノ) ピリジン、2,6−ジ(t−ブ
チル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメ
チルアニリン、N,N−ジエチルアニリンのような有機
塩基類を挙げることができる。なお、4−(N、N−ジ
メチルアミノ) ピリジン、4−ピロリジノピリジンは、
他の塩基と組み合わせて、触媒量を用いることもでき、
また、反応を効果的に行わせるために、ベンジルトリエ
チルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム
クロリドのような第4級アンモニウム塩類、ジベンゾ−
18−クラウン−6のようなクラウンエーテル類等を添
加することもできる。反応温度は、−20℃乃至80℃
で行なわれるが、好適には、0℃乃至室温である。反応
時間は、主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用
される溶剤の種類によって異なるが、通常10分間乃至
3日間で、好適には30分間乃至1日間である。
【0082】2−3) または、反応はカルボキシル基
またはカルボキシル基の水素原子がナトリウム、カリウ
ムのような金属で置換された基を、一般式 Ra −OH
を有する化合物と溶剤中、塩化燐酸ジエチルのようなハ
ロゲン化燐酸ジエステル類および塩基の存在下に反応さ
せることによって達成される。
【0083】〔上記式中、Ra は、前記と同意義を示
す。〕 使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質を
ある程度溶解するものであれば特に限定はなく、好適に
はヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;
メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロ
ロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのような
ハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル
類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホ
スホロトリアミドのようなアミド類を挙げることができ
る。使用される塩基としては、上記 2−1)において
記載したのと同様の塩基を使用することができる。反応
温度は、0℃乃至使用される溶剤の還流温度で行なわれ
るが、好適には、室温乃至50℃である。反応時間は、
主に反応温度、原料化合物、反応試薬または使用される
溶剤の種類によって異なるが、通常、10分間乃至3日
間で、好適には30分間乃至1日間である。
【0084】低級アルキル化の場合には、例えばジメチ
ル硫酸、ジエチル硫酸のようなジアルキル硫酸と、常法
に従って、反応させることによっても行われる。
【0085】反応終了後、本反応の目的化合物は常法に
従って、反応混合物から採取される。 例えば、反応混
合物を適宜中和し、また不溶物が存在する場合にはろ過
により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない
有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分
離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去す
ることによって得られる。得られた目的化合物は必要な
らば、常法、例えば再結晶、再沈殿、または通常、有機
化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、シリ
カゲル、アルミナ、マグネシウムーシリカゲル系のフロ
リジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフ
ィー法;セファデックスLH−20(ファルマシア社
製)、アンバーライトXAD−11(ローム・アンド・
ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化成
(株)社製)ような担体を用いた分配カラムクロマトグ
ラフィー等の合成吸着剤を使用する方法、またはシリカ
ゲルもしくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カ
ラムクロマトグラフィー法(好適には、高速液体クロマ
トグラフィーである。)を適宜組合せ、適切な溶離剤で
溶出することによって分離、精製することができる。
【0086】本発明の前記一般式(I)を有する化合
物、その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合
物の固有のスクアレンシンターゼ阻害活性は、例えば米
国特許第 5、102、907 号、および R.M.Tait 、 Anal.Bi
ochem.、 203巻、310 頁(1992年)に記載の方法に準じ
て以下に述べる標準的なインビトロのプロトコールで測
定できる。
【0087】例えば嫌気条件下、ラット肝ミクロソーム
懸濁液と[14C]−ファルネシルピロリン酸(FPP)
を37度で20分間インキュベートした後、スクアレン
への放射能の取り込みを測定し、阻害活性を定量的に測
定する。
【0088】反応は、例えば以下のようにして行われ
る。
【0089】16×110mmの試験管の中で行う。反
応液組成を以下に示す。反応液1アッセイ 100μl
中に、50mM リン酸ニ水素カリウム/リン酸水素ニ
カリウム(pH 7.5)、 10mM フッ化ナトリ
ウム、10mM塩化マグネシウム、2mM ジチオスレ
イトール(DTT)、 50mM アスコルビン酸オキ
シダーゼ、 1mM 還元型ニコチナマイド アデニン
ジヌクレオチド フォスフェイト(NADPH)、1
0μM [4−14C]−FPP、ラット肝ミクロソーム
懸濁液、阻害剤溶液を含む。
【0090】阻害活性の測定はラット肝ミクロソーム懸
濁液を最後に添加して反応を開始する。反応は37℃の
恒温槽で行い、20分間インキュベートした後、100
μlの40%水酸化カリウムと95%エタノールの1:
1混合液を添加して反応を停止する。これをさらに65
℃で30分間加熱した後冷却して2mlのヘキサンを加
えて不ケン化物を抽出し、ヘキサン層 1mlを採り
10mlのシンチレーターと混合して、液体シンチレー
ションカウンターで放射能を測定する。
【0091】本発明の前記一般式(I)を有する化合
物、その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合
物はスクアレンシンターゼ阻害活性を有し、高脂血症治
療剤および/または予防剤として有用である。前記一般
式(I)を有する化合物、その塩またはそのカルボキシ
ル基の保護された化合物を例えば高脂血症治療剤および
/または予防剤として用いる場合、いろいろな形態で投
与される。
【0092】その投与形態としては例えば錠剤、丸剤、
カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁
剤、乳剤等による経口投与、坐剤による直腸内投与また
は注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)などをあげることが
出来る。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形
剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コー
ティング剤等既知の医薬製剤分野において通常使用しう
る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
【0093】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、
炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等
の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロッ
プ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメ
チルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸
カリウム、ポリビニルピロリドン糖の結合剤、乾燥澱
粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン
末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等
の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加
油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル
硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の
保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイ
ド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、
硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が例示で
きる。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、
例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコ
ーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができ
る。
【0094】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
ぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリ
ン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント
末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカン
テン等の崩壊剤等が例示できる。坐剤の形態に成形する
に際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広
く使用でき、例えばポリエチレングリコール、カカオ
脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼ
ラチン、半合成グリセライド等を挙げることができる。
【0095】注射剤として調製される場合には、液剤お
よび懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であるのが好ま
しく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形する
に際しては、希釈剤としてこの分野において慣用されて
いるものを全て使用でき、例えば水、エチルアルコー
ル、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリル
アルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙
げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調
製するに十分な量の食塩、ぶどう糖、あるいはグリセリ
ンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解
補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。
【0096】更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、
風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有せしめてもよい。
【0097】上記医薬製剤中に含まれる有効成分化合物
の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通
常全組成物中1〜70重量%、好ましくは1〜30重量
%含まれる量とするのが適当である。
【0098】上記医薬製剤の投与方法は特に限定はな
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、液
剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には
経口投与される。また注射剤の場合には単独であるいは
ぶどう糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投
与され、更には必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下
もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与
される。
【0099】その使用量は症状、年齢、体重、投与方法
および剤形等によって異なるが通常は成人に対して1
日、上限として1、000mg(好ましくは100m
g、更に好ましくは10mg)であり、下限として
0.001mg(好ましくは0.01mg、更に好まし
くは0.1mg)を投与することができる。
【0100】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0101】実施例1 化合物A、B、CおよびDの製
1)培養 種培養、生産培地ともに次に示した組成のMBG−3−
8培地を用いた。
【0102】
【表1】 培地組成(MBG−3−8培地) グリセリン 70 g グルコース 30 g 大豆粉 10 g ペプトン(極東製薬(株)) 10 g コーンスティープリカー 10 g 硫酸マグネシウム 1 g 硝酸ナトリウム 0.5 g ─────────────────────────── 水道水 1、000ml pH 6.5(滅菌前)。
【0103】上記組成の培地を 500ml容バッフル
付き三角フラスコに 100ml入れ、121℃で30
分間滅菌した。種培養として、この培地入り三角フラス
コにSANK10294株のスラントから一白金耳接種
し、23℃で6日間ロータリーシェーカー(200rp
m、5cm throw) で振とう培養した。その後、
第2段階種培養として、同じ培地を 2000ml容三
角フラスコに 500ml入れ、121℃で30分間滅
菌した培地入り三角フラスコに先の培養物を3%接種
し、23℃で2日間ロータリーシェーカー(200rp
m、5cm throw) で振とう培養した。
【0104】この第2段階種培養液を、同じ組成の培地
30リットルをいれ、121℃で30分間滅菌した
60リットルタンクに3%加えた。23℃で2日間、通
気量1.0vvmで通気撹袢培養して第3段階種培養液
をつくった。この第3段階種培養液を、同じ組成の培地
300リットルをいれ、121℃で35分間滅菌した
600リットルタンクに3%加えた。23℃、通気量
1.0vvm、溶存酸素濃度(DO) 5ppmで7日
間本培養した。
【0105】B)単離 培養液 900リットルにアセトン 1000リットル
を加え、室温で2時間攪拌した。次いでセライトろ過し
アセトン抽出液 1790リットルを得た。抽出液を塩
酸でpH3とした後、 2000リットルの酢酸エチル
で抽出し、上層として 2760リットルの酢酸エチル
抽出液を得た。これを、飽和食塩水 500リットルで
洗浄した後、 58リットルまで濃縮した。水 10リ
ットルを加えて水酸化ナトリウムでpH9.5とした後
撹袢し水層に転溶し 10リットルの水層を得た。20
%食塩水 1.5リットルをこれに加え塩析した。生じ
た沈殿をセライトろ過し、沈殿をあつめ水 10リット
ルに溶解した。この溶液を塩酸でpH3とした後、 1
5リットルの酢酸エチルで抽出し、上層として 15リ
ットルの酢酸エチル抽出液を得た。飽和食塩水 500
リットルで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後濃
縮、乾固して 97gの油状物を得た。油状物を 50
0mlのメタノールに溶解し、メタノール−水(40:
60)で平衡化した 6リットルのカラム(コスモシー
ル140C18−OPN、ナカライテスク社製)に付し
た。メタノール−水(40:60)を 20リットル、
メタノール−水(60:40)を 30リットルでそれ
ぞれ溶出した。それぞれの溶出液を合わせて濃縮乾固す
ると 64gの油状物が得られた。
【0106】得られた油状物を以下に示した分取条件で
HPLC分取を行い精製した。 カラム: YMC Packed column ODS−1050−20 −SR(10cm×50cm)((株)ワイエムシイ製) 移動相: アセトニトリル−0.01%硫酸水溶液(65:35) 流 速: 200ml/分 検 出: UV 254nm 移動相に溶解した油状物を1回に 6g相当カラムに付
し、UV検出器に反応したピークを5つのフラクション
に分画した。これを10回繰り返した。
【0107】得られた5つのフラクションを次の条件で
HPLC分析して保持時間3.3分にほぼ単一ピークを
示す化合物Aを含むフラクション2と4.4分にピーク
を示す化合物Bを含むフラクション4を得た。
【0108】分析条件は以下の通りである。 カラム: ラジアルパックカートリッジ (8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=(65:35) 流 速: 1.5ml/分 検 出: UV 254nm 分取したフラクション2とフラクション4から別々にア
セトニトリルを留去し、各々を酢酸エチルで抽出した。
飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後濃
縮、乾固して粗化合物A 26.4g、化合物B 1
1.85gを得た。フラクション1、3、5を合わせて
同様に濃縮乾固してその他の区分10.5gを得た。さ
らに化合物A、化合物Bを精製するために前述のHPL
C分取条件と同じ方法で、ただし移動相のみ60:40
に変更しておのおのを再分取した。アセトニトリルを溜
去し、酢酸エチル抽出した。飽和食塩水で洗浄、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後濃縮、乾固して純粋な化合物
A 15.5gと化合物B2.2gを得た。その他の区
分についても同様に再度HPLC分取を行なって、先の
分析条件で6.8分に単一なピークを示す純粋な化合物
Dが7.7gと4.7分に単一なピークを示す純粋な化
合物Cが 0.7g得られた。
【0109】実施例2 化合物Aアンモニウム塩の製造 化合物Aの遊離酸1mmol試料を100mlの酢酸エ
チルに溶解する。得られた溶液を気体アンモニアで飽和
させることにより、アンモニウム塩が溶液から沈殿す
る。
【0110】実施例3 化合物Aカリウム塩の製造 化合物Aの遊離酸1mmol試料を100mlの酢酸エ
チルに溶解する。得られた溶液に3mmolの水酸化カ
リウムを含有する水溶液またはメタノール溶液を加え
た。溶剤の蒸発によりトリカリウム塩を生じる。1mm
olから3mmolの水酸化カリウムの添加により同様
にモノカリウム塩、ジカリウム塩、トリカリウム塩の混
合物を生じ、その組成は添加される水酸化カリウムの量
に応じて変わる。
【0111】同様にしてナトリウム塩およびリチウム塩
を形成することができる。
【0112】実施例4 化合物Aカルシウム塩の製造 化合物Aの遊離酸1mmol試料を100mlのメタノ
ール/水(60:40) に溶解する。1mmolの水酸
化カルシウム水溶液で処理し、溶剤を除去すると対応す
るカルシウム塩が得られる。
【0113】実施例5 化合物Aアルギニン塩の製造 化合物Aの遊離酸1mmol試料を100mlのメタノ
ール/水(60:40) に溶解する。1mmolから
0.3mmolのL−アルギニンの水溶液で処理して、
溶剤を除去すると対応するアルギニン塩が得られる。
【0114】その組成は化合物Aの遊離酸に対するアミ
ノ酸のモル比で決まる。
【0115】実施例6 化合物Aエステルの製造 化合物Aの遊離酸 10mgをメタノール 10mlに
溶解し、僅かに過剰のエーテル性ジアゾメタンと反応さ
せた。20分後に過剰のジアゾメタンと溶剤を除去する
と化合物Aのトリメチルエステルが得られた。
【0116】得られた化合物は、FAB−MS法により
分子量808、高分解能測定により組成はC445614
と決定された。
【0117】更に、重メタノール中で、テトラメチルシ
ランを内部基準にして測定した13C−核磁気共鳴スペク
トル(90 MHz)のδ値(多重度)は次の通りであった。
【0118】 173.4 (s), 173.0 (s), 172.2 (s), 168.7 (s), 167.4 (s), 139.2 (s), 139.1 (s), 132.9 (d), 131.6 (d), 131.3 (d), 129.6 (d), 129.5 (d), 129.5 (d), 129.5 (d), 129.5 (d), 128.0 (d), 127.8 (d), 127.0 (d), 127.0 (d), 126.9 (d), 126.9 (d), 107.5 (s), 91.1 (s), 81.8 (d), 81.0 (d), 78.0 (d), 77.9 (d), 76.2 (s), 53.6 (q), 53.0 (q), 52.8 (q), 38.0 (d), 38.0 (t), 36.0 (t), 34.9 (t), 33.9 (t), 32.6 (t), 30.3 (t), 29.9 (t), 29.8 (t), 25.8 (t), 21.1 (q), 20.1 (t), 14.7 (q) 。
【0119】
【試験例】次に試験例をあげて本発明の効果を説明す
る。
【0120】試験例1 スクアレンシンターゼ阻害活性 スクアレンシンターゼ阻害活性は以下の方法により検定
した。即ち、嫌気条件下、ラット肝ミクロソーム懸濁液
と[14C]−ファルネシルピロリン酸(FPP)を37
度で20分間インキュベートし、スクアレンへの放射能
の取り込みを測定し、阻害活性を定量的に測定した(米
国特許第 5,102,907号等、およびR.M.Tait、 Anal.Bio
chem. 、 203巻、310 頁(1992年))。
【0121】即ち、反応は16×110mmの試験管の
中で行った。 反応液組成を次に示す。
【0122】[反応液組成]反応液1アッセイ 100
μL 中に、50mM リン酸ニ水素カリウム/リン酸水
素ニカリウム(pH 7.5)、 10mM フッ化ナ
トリウム、10mM塩化マグネシウム、2mM DT
T、50mM アスコルビン酸オキシダーゼ、1mM
NADPH、 10μM [4−14C]−FPP、ラッ
ト肝ミクロソーム懸濁液、阻害剤溶液を含む。
【0123】[阻害活性の測定]阻害活性の測定はラッ
ト肝ミクロソーム懸濁液を最後に添加して反応を開始し
た。反応は37℃の恒温槽で行い、20分間のインキュ
ベートした後 100μlの40%水酸化カリウムと9
5%エタノールの1:1混合液を添加して反応を停止し
た。これをさらに65℃で30分間加熱した後冷却して
2mlのヘキサンを加えて不ケン化物を抽出し、ヘキ
サン層 1mlを採り 10mlのシンチレーターと混
合して、液体シンチレーションカウンターで放射能を測
定した。
【0124】結果を以下に示す。
【0125】前記アッセイ法における50%阻害濃度
(IC50)は以下の通りであった。
【0126】
【0127】
【製剤例】次に、製剤例をあげる。製剤例1 経口用カプセル剤
【0128】
【表3】 処方 化合物A 30 mg 乳糖 170 mg トウモロコシ澱粉 150 mg ステアリン酸マグネシウム 2 mg ─────────────────────────── 352 mg 上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通し
た後、この粉末352mgをゼラチンカプセルに入れ、
カプセル剤とする。
【0129】
【発明の効果】以上の如く、本発明の生理活性物質は、
スクアレンシンターゼを阻害するだけでなく安全性も高
いことから、例えば高脂血症の治療剤および/または予
防剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 17/18 C12R 1:01) (72)発明者 高松 安行 福島県いわき市泉町下川字大剱389−4 三共株式会社内 (72)発明者 木下 武 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 細矢 剛 茨城県つくば市御幸が丘33 三共株式会社 内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Xおよび
    Yはそれぞれ水素原子を示すか、または一緒になって単
    結合を形成する。)を有する化合物、その塩またはその
    カルボキシル基の保護された化合物。
  2. 【請求項2】 下記式(II) 【化2】 を有する化合物A、その塩またはそのカルボキシル基の
    保護された化合物。
  3. 【請求項3】 下記式(III) 【化3】 を有する化合物B、その塩またはそのカルボキシル基の
    保護された化合物。
  4. 【請求項4】 下記式(IV) 【化4】 を有する化合物C、その塩またはそのカルボキシル基の
    保護された化合物。
  5. 【請求項5】 下記式(V) 【化5】 を有する化合物D、その塩またはそのカルボキシル基の
    保護された化合物。
  6. 【請求項6】下記の物理化学的性状を有する化合物A、
    その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合物。 1)物質の性状: 酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 766 3)分子式: C415014 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm): エタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.0、 251.5、 283.9、 293.1 。 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に 示す通りである。 2967、 2923、 2611、 1710、 1694、 1409、 1264、 905。 6)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 174.7(s)、 174.4(s)、 173.6(s)、 172.1(s)、 170.4(s)、 139.8(s)、 139.6(s)、 133.3(d)、 132.2(d)、 131.7(d)、 130.1(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 130.0(d)、 128.4(d)、 128.3(d)、 127.5(d)、 127.5(d)、 127.4(d)、 127.4(d)、 107.1(s)、 92.0(s)、 83.2(d)、 82.1(d)、 78.6(d)、 77.7(d)、 76.5(s)、 38.48(d)、 38.3(t)、 37.1(t)、 35.6(t)、 34.5(t)、 33.2(t)、 30.8(t)、 30.5(t)、 30.4(t)、 26.3(t)、 21.7(q)、 20.6(t)、 15.1(q)。 7)高速液体クロマトグラフィー: カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 4.2分。
  7. 【請求項7】下記の物理化学的性状を有する化合物B、
    その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合物。 1)物質の性状: 酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 780 3)分子式: C425214 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm (ε) ): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.0(4.59)、 251.5(4.49)、 283.9(3.38)、 293.1(3.18) 。 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3450、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1435、 1370、 1250、 1140、 1015、 965、 695。 6)旋光度:[α]D 25=+14.8(c 0.869、メタノール溶液)。 7)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 173.7(s)、 173.1(s)、 172.5(s)、 169.1(s)、 168.5(s)、 139.3(s)、 139.1(s)、 132.9(d)、 131.7(d)、 131.2(d)、 129.6(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 128.0(d)、 127.8(d)、 127.0(d)、 127.0(d)、 126.9(d)、 126.9(d)、 107.2(s)、 91.0(s)、 82.2(d)、 81.0(d)、 78.0(d)、 77.0(d)、 75.8(s)、 52.5(q)、 38.0(d)、 38.0(t)、 36.3(t)、 35.0(t)、 34.0(t)、 32.7(t)、 30.3(t)、 30.0(t)、 29.9(t)、 25.8(t)、 21.1(q)、 20.1(t)、 14.6(q) 。 8)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 5.4分。
  8. 【請求項8】下記の物理化学的性状を有する化合物C、
    その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合物。 1)物質の性状:酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 782 3)分子式: C425414 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm (ε) ): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205.6(4.44)、 251.9(4.25)、 283.3(3.15)、 293.2(2.94)。 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3350、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1370、 1250、 1175、 1140、 1015、 965、 690。 6)旋光度:[α]D 25=+14.2(c 0.874,メタノール溶液)。 7)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 174.6(s)、 173.9(s)、 173.4(s)、 169.9(s)、 169.4(s)、 144.6(s)、 139.5(s)、 133.4(d)、 132.9(d)、 130.8(d)、 130.1(d)、 130.3(d)、 130.0(d)、 128.5(d)、 128.5(d)、 128.4(d)、 127.5(d)、 127.5(d)、 127.2(d)、 107.2(s)、 91.6(s)、 82.7(d)、 81.6(d)、 78.6(d)、 77.6(d)、 76.4(s)、 53.2(q)、 38.4(d)、 38.4(t)、 37.4(t)、 36.8(t)、 34.8(t)、 33.2(t)、 33.1(t)、 30.9(t)、 30.7(t)、 30.7(t)、 30.6(t)、 26.3(t)、 20.5(q)、 20.5(t)、 15.0(q) 。 8)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 6.8分。
  9. 【請求項9】下記の物理化学的性状を有する化合物D、
    その塩またはそのカルボキシル基の保護された化合物。 1)物質の性状:酸性脂溶性白色粉末 2)分子量(FAB−MS法): 768 3)分子式: C415214 4)紫外線吸収スペクトル(λmax nm): メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは、次に示す通りである。 205、 251、 283 。 5)赤外線吸収スペクトル(νmax cm-1): 溶液法(クロロホルム)で測定した赤外線吸収スペクトルは、次に示す通 りである。 3350、 3000、 2925、 2850、 1725、 1595、 1490、 1370、 1250、 1175、 1140、 1015、 965 。 6)13C−核磁気共鳴スペクトル(δppm): 重メタノール中で、テトラメチルシランを内部基準として測定した13C− 核磁気共鳴スペクトル(90 MH )は次の通りである。 173.7(s)、 173.1(s)、 172.5(s)、 170.2(s)、 168.5(s)、 144.0(s)、 139.1(s)、 132.9(d)、 129.6(d)、 129.5(d)、 129.5(d)、 129.4(d)、 129.4(d)、 129.2(d)、 129.2(d)、 128.0(d)、 127.0(d)、 127.0(d)、 126.6(d)、 107.2(s)、 91.0(s)、 82.2(d)、 81.0(d)、 78.0(d)、 76.6(d)、 75.6(s)、 38.0(d)、 38.0(t)、 36.9(t)、 36.3(t)、 35.0(t)、 32.7(t)、 32.7(t)、 30.4(t)、 30.3(t)、 30.3(t)、 30.1(t)、 25.8(t)、 21.1(q)、 20.1(t)、 14.6(q)。 7)高速液体クロマトグラフィー カラム: ラジアルパックカートリッジ(8NVC184 、ウォーターズ社製) 移動相: アセトニトリル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液 (pH3.2)=65:35 流 速: 1.2ml/分 検 出: UV 210nm 保持時間: 4.7分。
  10. 【請求項10】 モリシア属に属する式(I)を有する
    化合物の生産菌を培養し、その培養物から式(I)を有
    する化合物を採取することを特徴とする式(I)を有す
    る化合物の製造法。
  11. 【請求項11】 式(I)を有する化合物の生産菌がモ
    リシア・エスピーSANK10294株である請求項1
    0に記載の製造法。
  12. 【請求項12】 式(I)を有する化合物を有効成分と
    する医薬。
  13. 【請求項13】 式(I)を有する化合物を有効成分と
    するスクアレンシンターゼ阻害活性化合物。
  14. 【請求項14】 式(I)を有する化合物を有効成分と
    する高脂血症治療剤および/または予防剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0251582A (ja) * 1988-08-12 1990-02-21 Kyokado Eng Co Ltd 地盤注入用薬液
JP2009268479A (ja) * 2000-10-05 2009-11-19 Teva Gyogyszergyar Zartkoruen Mukodo Rt プラバスタチンラクトン及びエピプラバスタチンを実質的に含まないプラバスタチンナトリウムの製造方法

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