JPH09124348A - 複合管パネルおよびそれを使用した窓 - Google Patents

複合管パネルおよびそれを使用した窓

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JPH09124348A
JPH09124348A JP7303368A JP30336895A JPH09124348A JP H09124348 A JPH09124348 A JP H09124348A JP 7303368 A JP7303368 A JP 7303368A JP 30336895 A JP30336895 A JP 30336895A JP H09124348 A JPH09124348 A JP H09124348A
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glass
aqueous solution
thermotropic
hollow layer
vacuum
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Haruo Watanabe
晴男 渡辺
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    • E06DOORS, WINDOWS, SHUTTERS, OR ROLLER BLINDS IN GENERAL; LADDERS
    • E06BFIXED OR MOVABLE CLOSURES FOR OPENINGS IN BUILDINGS, VEHICLES, FENCES OR LIKE ENCLOSURES IN GENERAL, e.g. DOORS, WINDOWS, BLINDS, GATES
    • E06B3/00Window sashes, door leaves, or like elements for closing wall or like openings; Layout of fixed or moving closures, e.g. windows in wall or like openings; Features of rigidly-mounted outer frames relating to the mounting of wing frames
    • E06B3/66Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
    • E06B3/6612Evacuated glazing units
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱性と遮光性をともにもつ透明パネルを単
純構造にして経済的に製造でき、特に真空をもつ場合に
安全な構造を持つパネルをうること。さらに、このパネ
ルを用いて、従来にない高機能な省エネ窓をうることで
ある。 【解決手段】 サーモトロピック水溶液を介して中空層
をもつガラス管を一対の透明基板間に面状に積層して中
空層をもたせてなる複合管パネルにすることにより、画
期的な高断熱と可変遮光をもつ従来にない窓システムを
構築できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓、屋根、壁等に
主に使用できるパネルに関するものである。熱作用によ
り透明状態と白濁状態を可逆変化する曇点現象を示す水
溶液組成物であるサーモトロピック水溶液を介して透明
で中空層をもつガラス管を透明基板に積層して中空層を
もたせてなる複合管パネルに関するものである。このパ
ネルを窓に利用すると高度な断熱機能と太陽の直射光線
をその直射光線エネルギーで遮光できる機能を共にもつ
窓を提供できる。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、開口部すなわち窓が従来の
屋根、壁に比較して断熱と遮光の機能が劣っていること
に注目してきた。しかし、窓は、太陽光線を透過できる
ために照明作用や外部情報との交換を可能とし、通常の
屋根、壁にはない特徴をもつ。当然、窓の断熱性を向上
させるための研究開発も広くされてきた。その結果、一
対の板ガラス間に気体層を設けてなる複層ガラスが開発
され広く使用されている。最近、その効果をさらに向上
させるために、気体層を真空にする研究も進められてい
る。例えば、R.E.CollinsらのSPIE/V
ol2255,Proceedings,648(19
94)の文献に詳説されている。この真空パネルの構造
を図2に示す。1は板ガラスであり、5は外周封止であ
り低融点ガラスを用いて真空を維持しており、7は大気
圧にたえる耐圧スペサーであり、8は空気抜きと真空維
持の耐圧弁である。従来の方法は、このように非常に複
雑な構造をもつために、以下のような大きな問題点があ
りいまだ実用化していない。 1)窓ガラスとして使用すると連続した真空部が大面積
となり、破損時に飛散の危険が増大する。 2)大面積の外周を低融点ガラスで封止する方法は、基
板との膨張係数の差により密着性を確実にとるのが非常
に困難であり、高価な超大型炉による均一加温と長時間
にわたる熱処理工程等を必要とする。 3)大気圧からギャップを維持するために耐圧スペサー
7を配置する必要がある。 4)真空にする排気・維持するための耐圧弁8を必要と
する。 このようにまだ問題点もあり、特に説明をするまでもな
く気体層より真空層が好ましいことは容易に理解される
点であるが、いまだ実用化されていない。
【0003】また、断熱において、従来12mm層の気
体層を設けた複層ガラスが実用化されているが、気体の
対流、気体の伝導がまだ大きく通常の屋根、壁のような
断熱効果を得ていない。また、遮光に関しては、金属薄
膜等による熱線反射膜をコートした板ガラスを組み込ん
だ複層ガラスもあるが、冬季、曇天日の室内入射光の減
少、反射公害、室内の人間に圧迫感を与える等の問題が
あった。
【0004】そこで、本発明者は、エネルギー伝達の要
素は対流・伝導・輻射の3点にあるとの基本に立ちもど
り再検討した。この3要素を同時に満足させることがで
きると、太陽光線を透過する仕切体を窓と通常呼ばれる
が、さらに防音まで加えて屋根、壁の機能特性をも兼ね
る新規な省エネ窓をうることができ、従来の建築概念を
越える空間設計を可能にする。防音は、従来実用的に
は、鉛等の利用による質量作用法か共鳴減衰制御法によ
るが、本発明者は、真空を利用した。その結果、防雨、
断熱、遮光、防音の制御を安全性をもって同時に満たせ
ることことができれば、理想的な省エネ窓となると考え
た。
【0005】防雨は、連続体であり、特に説明するまで
もなく太陽光線を透過する各種の板ガラスの利用でよ
い。断熱は、本発明ではガラス管で分割された中空層で
あるため対流が防止される。遮光は、本発明者がこの3
年間開発を進めている熱作用により透明状態と白濁状態
を可逆変化する曇点現象を示す水溶液組成物(以下サー
モトロピック水溶液と記す)を持ち込むことで合理的に
解決できる。防音は、真空の使用により透明体の防音を
可能にした。安全性は、真空部はガラス管による分割状
態にあるため、破損してもいっきに全体の真空部が崩れ
て破裂を起こすことはない。また、気体層を介して一対
の板ガラス間に積層されるため飛び散りをほぼ押さえる
ことができ、通常の複層ガラスとほぼ同様の安全性を確
保できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、断熱性と遮光性をともにもつ透明パネルを単純構造
にして経済的に製造でき、特に真空をもつ場合に安全な
構造を持たせることである。さらに、このパネルを用い
て、従来にない高機能な省エネ窓をうることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決するためになされたものであり、サーモトロピッ
ク水溶液を介して中空層をもつガラス管を一対の透明基
板間に面状に積層して中空層をもたせてなる複合管パネ
ルであり、およびサーモトロピック水溶液を介して中空
層をもつガラス管を一対の透明基板間に面状に積層して
中空層をもたせてなる複合管パネルを使用した窓を提供
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を主に断面構造を
基にして説明をする。図1、図3は、本発明の実施例で
あり、1は透明基板であり、2は中空層であり、3はガ
ラス管であり、4はスペーサーであり、5は外周封止で
あり、6はサーモトロピック水溶液である。
【0009】図1は、本発明の断面図であり、サーモト
ロピック水溶液6を介して中空層2をもつガラス管3が
透明基板1の間に面状に多数本積層されて外周封止5し
てなるパネルである。ガラス管3は、中空のガラス管3
の中空層2を気体または真空にして、両端部を封止した
ものである。
【0010】特に中空部2を真空にした場合、その封止
は、ガラス管自身の溶融封止または真空管を作成する方
法によるハーメチック封止等でよく真空状態を維持しえ
れば特に限定することなく使用できる。つぎに、真空
は、真空度が高いほど断熱効果をあげることができる。
その値は、約50Torrから約10のマイナス8乗T
orr程度でよく、さらには約1Torrから約10の
マイナス5乗程度が製造過程をも考慮すると好ましい。
また、ガラス管3の外径が大きいほど肉厚が薄いほど真
空率(内径を外径で割った値)は高くなるが、パネルの
厚みと重量の増加、ガラス管3の易破損性等の問題がで
てくる。そこで、通常は真空率が同じなら外形の細い方
が重量も軽くなり窓枠も軽構造のサッシでよくなり経済
的である。また、軽量化は施工のはめ込み作業も楽にす
る。このガラス管3は、例えば、岩城硝子社のCODE
7740に見られるように多種類のものがあり、さらに
加熱延伸法または加熱膨張法等の従来技術を加えること
で容易に肉厚の薄いものができ、要するに破損なく使用
できればよい。例えば、外形0.5mm、肉厚0.1m
m程度の超細管まで比較的容易に加工できる。また、図
3に示す異形断面をもつガラス管も円形管の2次成形加
工で製造できる。また、真空をもつガラス管3、すなわ
ち真空管を作成する方法は特に説明するまでもなく従来
の方法でよい。よって、円形のガラス管3を例にする
と、その外径は特に限定されるものではないが0.5m
mから50mm程度でよく、好ましくは1mmから25
mmでよい。また、肉厚も特に限定されるものではない
が、外形が大きくなるにつれて強度的に厚くする必要が
あが0.05mmから5mm程度でよく、好ましくは
0.1mmから3mm程度がよい。例えば、透明基板1
の間にサーモトロピック水溶液6を介して積層された円
形のガラス管3の外形10mm、肉厚1mmでの真空率
は約50%であり、外形6mm、肉厚0.2mmの真空
率は約68%となる。さらに、ガラス管3の長さはパネ
ルの横幅1辺の長さを通常使用するが、これも特に限定
されることなく視覚効果も考慮して短いガラス管3を連
続的に配置してもよい。この短いガラス管3の極端なも
のが、ガラス球であり、この球も含めて本願ではガラス
管3とする。また、ガラス管3は、特に図示しないが直
線でなく湾曲、直角、両端部を結合させた円形等でもよ
く特に形を限定することなく使用できる。
【0011】次に中空層2が気体の場合は、従来の複層
ガラスと同様に、空気、アルゴン、クリプトン等でよ
い。この気体は、ガラス管3で分割されているために、
従来の複層ガラスより対流は起き難く断熱に好ましい。
気体の熱抵抗から中空層2の直径は大きほど有利である
が、4mmから50mm程度でよく、好ましくは6mm
から25mm程度でよい。また、肉厚も特に限定される
ものではないが、外形が大きくなるにつれて強度的に厚
くする必要があが0.05mmから5mm程度でよく、
好ましくは0.1mmから3mm程度がよい。
【0012】外周封止5は、例えば、ポリイソブチレン
系シーラント、ポリサルファイド系シーラント、エポキ
シ樹脂、感光性樹脂等で封止をすればよい。また、ガラ
スにも接着する半田(例えば、旭硝子社のセラソルザ
等)等も有用である。透明基板1は、各種の市販されて
いる板ガラスでよい。特に、室内側の透明基板1に熱線
を選択反射するLow−Eガラス(例えば、ピルキント
ン社のKガラス等)を使用するとより省エネになる。ま
た、窓に設置する時にガラス管3を地面に対して水平に
する方が気体層の対流をより小さくでき断熱に効果的で
ある。サーモトロピック水溶液6は、夏季のように外気
温が高い日に直射光線により加熱されると、透明状態か
ら白濁散乱状態に相転移を起こして約80%程度の割合
で遮光された。当然、曇天日、外気温の低い冬季は、特
に温度が上昇しないため透明状態が維持され、従来のガ
ラスと同様に十分に昼光線を室内に入れることができ
た。この結果、高断熱と可変遮光をもつ従来にない窓シ
ステムを構築できた。さらに、透明基板1を強化ガラ
ス、厚いガラス、網入りガラス等を使用して破損をおさ
えることにより、従来の壁、屋根のもつ断熱性能、機械
的強度をもちながら、季節や天候によって太陽光線を自
律応答して調整しえる従来にない空間仕切パネル(本発
明では、光透過するので窓と呼ぶ)となった。また、サ
ーモトロピック水溶液6を長期間安定的に作動させるた
めに透明基板1が紫外線を吸収・カットする処置をして
おくと好ましい。この紫外線の吸収・カットは、室内の
物品の変退色の防止にもなり大切である。
【0013】図3は、図1のガラス管3の断面形状を四
角にして透視性・視認性をもたせた実施例である。な
お、サーモトロピック水溶液6の層を確保するためにス
ペーサー4(例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ等)を
設けるとよい。その層厚は、遮光の程度に合わせて選択
すればよく、0.01mm以上から2mm程度でよく、
約1mmを越えると十分な遮光を示した。また、真空率
も上がり省エネ効果も向上した。基本的にはガラス管3
の断面形状は、円形に限定されることなく三角、四角、
六角、楕円、扁平等の異形でもよい。特に四角、楕円、
扁平の断面形状は、外の景色を透視できるパネルには非
常に有用であり、一般の透明な板ガラスに周期的にライ
ン模様を設けたものとほぼ同様といえ、十分に外の景色
を視認できる快適なパネルも容易にえられた。また、三
角形は、三角形の型、三角形の配置角度を目的にあわせ
てセットしてやるとプリズム作用を有効利用でき太陽光
を照明用として室内奥に導光できる採光窓システムにも
なった。
【0014】次に、サーモトロピック水溶液6の素材と
なる可逆的に曇点現象を示す水溶性高分子は、例えば、
ポリビニルアルコール系のポリビニルアルコール部分酢
化物、ポリビニルメチルエーテル等、ポリN−置換アク
リルアミド誘導体のポリN−イソプロピルアクリルアミ
ド、ポリN−エトキシエチルアクリルアミド等、ポリN
−置換メタクリルアミド誘導体のポリN−イソプロピル
メタクリルアミド、ポリN−3−エトキシプロピルメタ
クリルアミド等、ポリN,N−ジ置換アクリルアミド誘
導体のポリN−メチルN−エチルアクリルアミド等、セ
ルロース誘導体のヒドロキシプロピルセルロース、メチ
ルセルロース等がある。なかでも、特願平6−5442
7で本発明者が記してたようにセルロース骨格をもつセ
ルロース誘導体が均一な可逆安定性、室温に近い相転移
温度、耐候性、安全性、経済性の条件を満たし本目的に
も非常に有用であり、なかでもその代表としてヒドロキ
シプロピルセルロースが、耐久性も非常に強くかつ遮光
性も大きいので本発明に有用である。
【0015】もう少しセルロース誘導体に関して記す。
セルロースは、官能基が付加すると多くの溶媒に可溶と
なる。そのなかで水溶性であるセルロース誘導体の水溶
液が、温度の上昇により凝集して白濁状態になるために
は、官能基に疎水結合(結合水の破壊による疎水基間の
親和性の増大による結合力)が働く必要がある。そのた
めには、官能基は、イオン性基であればイオン斥力が働
き本目的に不適であり、親水性基(例えば、水酸基、エ
ーテル結合部、エステル結合部、アミド結合部等)と疎
水性基(例えば、メチル基、エチル基等)を併せもつと
非イオン性基であるのがよい。例えば、ヒドロキシエチ
ル基とヒドロキシプロピル基を比較すると、ヒドロキシ
エチルセルロースは、親水性基をもち、水溶性である
が、疎水性基をもたないので凝集できず、白濁状態を生
じない。これに対して、ヒドロキシプロピルセルロース
は、水溶性であり、かつ、凝集白濁状態を生じることが
できる。このように、ヒドロキシプロピル基に代表され
るように、非イオン性の親水性基と疎水性基を併せもつ
官能基が付加しており、室温で約25重量%ないし約5
0重量%の高濃度でも水に均一溶解する水溶性の多糖類
誘導体が有用である。なお、官能基の付加は、単一種で
も複数種でもよく特に限定されるものではない。例え
ば、付加したヒドロキシプロピル基の水酸基に追加官能
基を付加した誘導体、追加官能基としてヒドロキシプロ
ピル基を付加した誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセ
ルロースに付加等)等があり、単一の官能基を付加した
誘導体に限定されるものではない。これらの官能基やそ
の付加方法は、朝倉書店の出版である大有機化学第19
巻に詳細に開示されており、これらの方法と一般の付加
反応を組み合わせることにより、水酸基、低級アルキル
基、ハロゲン基等を付加せしめることによって親水性疎
水性バランスを調製できる。
【0016】さらに、サーモトロピック水溶液6のセル
ロース誘導体の水溶性高分子の凝集・分子分散を安定的
に可逆変化を維持させるためには可逆安定剤を添加する
と好ましい。可逆安定剤とは、本発明者が系統的に研究
開発してきたものである。例えば、ヒドロキシプロピル
セルロースの33%水溶液が加温されて、白濁凝集状態
と無色透明状態の相変化を繰り返し可逆的にうるために
は両親媒性分子の添加が好ましい。その詳細は特願平6
−54427に記してある。曇点現象を示すサーモトロ
ピック水溶液6が、特に本発明の主体ではないので詳細
な説明は省略するが、代表例として、ヒドロキシプロピ
ルセルロース用にはポリプロピレングリコール等があ
る。また、必要におうじて例えば、特願平6−5442
7に記載されている水溶性の添加剤(例えば、白濁開始
温度シフト剤、紫外線吸収剤、着色剤、熱線吸収剤等)
を加えてもよい。また、ヒドロキシプロピルセルロース
は、水を溶媒とすると曇点現象を示すと共に可視光線を
選択散乱して呈色するライオトロピック型の高分子コレ
ステリック液晶にもなり本発明に有用であが、50%以
上の高濃度であるため水分離はおきず可逆安定剤を添加
する必要はない。このように、サーモトロピック水溶液
6の水溶性高分子としてセルロース誘導体は非常に重要
である。ちなみに、遮光率はサーモトロピック水溶液6
の層厚0.5mmで約80%強である。
【0017】透明基板1は、ガラスではソーダライムガ
ラス、ホウ珪酸ガラス、熱線吸収・紫外線吸収ガラス等
があり特に限定されることなく広く使用できる。また、
強化ガラス、耐熱ガラス、合わせガラス、網入りガラス
等の板ガラスも特に限定することなく使用できる。特に
紫外線吸収ガラス(例えば、セントラル硝子社のグリー
ンラルSP、日本電気硝子社のファイアライト、紫外線
をハロゲン化銅の微粒子散乱でカットする五鈴精工硝子
社のITY等)は有用である。ただ、一般のソーダライ
ムガラスで厚みが約5mm以上であると350nm以下
の紫外線透過が急激に小さくなり耐候性の面で好まし
く、また当然、厚いほど熱線吸収も強まり選択遮光には
厚板が有利である。また、通常のソーダライムガラス
は、紫外線を吸収するが、薄くなると紫外線を透過しや
すくなるので、特に約4mm以下の薄板を用いる場合に
は紫外線吸収・カット層(例えば、日本ペイント社のス
ーパーフロンR240、岩城硝子社の紫外線カットガラ
ス、東燃社のポリシラザンベース無機タイプUVカット
コーティング材、多層蒸着膜等)を設けるのが好まし
い。しかし、5mm以上になると350nm以下の紫外
線吸収も強まり有利である。なお、プラスチックでは、
ポリカーボネイト樹脂、アクリル樹脂等があり、それに
紫外線吸収剤の添加、ラミネート等により370nm以
下の紫外線を吸収・カットでき有用である。ただ、ソー
ダライムガラスの厚みテストと前記したセントラル硝子
社のグリーンラルSP(3mm厚で330nm以下の紫
外線をほぼ吸収する)の結果、少なくとも330nm以
下の紫外線を吸収・カットしておくと耐光安定性に非常
に効果的であった。以上のように、内包されたサーモト
ロピック水溶液6に到達する紫外線を吸収・カットする
方法は、透明基板1のバルク吸収、表面処理等により可
能であり、紫外線の吸収・カット層を透明基板1の少な
くとも光照射される側に設けてあるパネルはより高耐光
性をもつ窓の設計に有用である。なお、ガラス管3の材
料は、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、熱線吸収
・紫外線吸収できるガラス等があり特に限定されること
なく広く使用できる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、中空層2
をガラス管3で分割することにより、破損時の飛散によ
る危険増大が防止でき、特に高価な超大型炉による均一
加温と長時間にわたる熱処理工程等を必要とせず、また
大気圧からギャップを維持するための耐圧スペサー7を
配置する必要がなく、真空にする排気・維持するための
耐圧弁8も必要としない。よって、断熱性と遮光性をと
もにもつ透明なパネルを簡便に経済的に製造でき、特に
真空をもつ場合に安全な構造を持たせることができた。
さらに、このパネルを用いて画期的な高断熱と可変遮光
をもつ従来にない窓システムを構築できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【図2】比較のために示した従来法によるパネルの平面
図である。
【図3】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 中空層 3 ガラス管 4 スペサー 5 外周封止 6 サーモトロピック水溶液 7 耐圧スペサー 8 耐圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E06B 9/24 E06B 9/24 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーモトロピック水溶液を介して中空層
    をもつガラス管を一対の透明基板間に面状に積層して中
    空層をもたせてなる複合管パネル。
  2. 【請求項2】 中空層が真空であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項の複合管パネル。
  3. 【請求項3】 中空層をもつガラス管の断面形状を四
    角、楕円、扁平にして透視性をもたせたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項および第2項の複合管パネル。
  4. 【請求項4】 サーモトロピック水溶液を介して中空層
    をもつガラス管を一対の透明基板間に面状に積層して中
    空層をもたせてなる複合管パネルを使用した窓。
  5. 【請求項5】 中空層が真空であることを特徴とする特
    許請求の範囲第4項の窓。
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