JPH09122643A - イオン交換樹脂再生廃水の処理方法とその装置 - Google Patents

イオン交換樹脂再生廃水の処理方法とその装置

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JPH09122643A
JPH09122643A JP7287474A JP28747495A JPH09122643A JP H09122643 A JPH09122643 A JP H09122643A JP 7287474 A JP7287474 A JP 7287474A JP 28747495 A JP28747495 A JP 28747495A JP H09122643 A JPH09122643 A JP H09122643A
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JP
Japan
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exchange resin
acid
storage tank
tower
alkali
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Application number
JP7287474A
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English (en)
Inventor
Masanori Sugisawa
政宣 杉澤
Kohei Masuda
耕平 枡田
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 イオン交換樹脂を再生した際に発生する再生
廃水を処理する技術に関し、イオン交換樹脂再生のため
の酸やアルカリ等の薬品の使用量を低減し、また再生廃
液を中和するための酸やアルカリの量も著しく低減で
き、再生のための設備全体を小型化する。 【解決手段】 酸を陽イオン交換樹脂塔3へ供給すると
ともにアルカリ溶液を陰イオン交換樹脂塔4へ供給し、
それぞれのイオン交換樹脂再生廃水を、陽イオン交換膜
7、陰イオン交換膜8、バイポーラ膜9を備えたバイポ
ーラ膜装置6へ供給し、装置通過後に得られた酸とアル
カリ溶液をそれぞれ陽イオン交換樹脂塔及び陰イオン交
換樹脂塔に返送すること、或いは酸とアルカリ溶液とを
混床塔17へ供給しその廃水をバイポーラ膜装置へ供給
し、該バイポーラ膜装置の通過後に得られた酸とアルカ
リ溶液とをそれぞれ混床塔17に返送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオン交換樹脂再生
廃水の処理方法とその装置、さらに詳しくは、たとえば
発電所でのボイラー用水や化学製品の溶媒として純水を
用いる分野、又は半導体製造における洗浄において超純
水を使用する分野等で利用される技術であって、イオン
交換樹脂を再生した際に発生する再生廃水を処理する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、イオン交換樹脂は種々の用途に
使用されており、その用途の一例としてたとえは図7に
示すような純水の製造装置がある。
【0003】すなわちこの装置は、同図に示すように陽
イオン交換樹脂塔3a、脱炭酸塔16a、及び陰イオン交換
樹脂塔4aを備え、原水を先ず陽イオン交換樹脂塔3aを通
過させて陽イオン成分を吸着させることにより、原水か
ら陽イオン成分を除去し、次に脱炭酸塔16a で炭酸ガス
を除去し、その後、陰イオン交換樹脂塔4aを通過させて
陰イオン成分を吸着させることにより、陰イオン成分を
除去して純水を製造するものである。
【0004】ところが、一定期間使用すると一定量の陽
イオン成分や陰イオン成分が交換樹脂塔内のイオン交換
樹脂に吸着するため、イオン交換樹脂の吸着能がなくな
る。
【0005】従って、吸着した陽イオン成分や陰イオン
成分をイオン交換樹脂から脱離させてイオン交換樹脂を
再生する作業が必要となる。
【0006】この再生作業として、従来では図8に示す
ように、陽イオン交換樹脂塔3aに塩酸を貯留した酸貯留
槽1aを接続するとともに、陰イオン交換樹脂塔4aに苛性
ソーダを貯留したアルカリ貯留槽2aを接続したシステム
が採用されている。
【0007】このシステムにおいて、先ず酸貯留槽1aか
ら塩酸を陽イオン交換樹脂塔3aに供給し、その陽イオン
交換樹脂塔3aを通過させると塩化ナトリウム(NaC
l)と未消費の塩酸(HCl)を含有する再生廃液が生
じる。
【0008】一方、アルカリ貯留槽2aから苛性ソーダ
(NaOH)を陰イオン交換樹脂塔4aに供給し、その陰
イオン交換樹脂塔4aを通過させると塩化ナトリウム(N
aCl)と未消費の苛性ソーダ(NaOH)を含有する
再生廃液が生じる。
【0009】この再生廃液を中和槽5aに供給し、中和用
の塩酸又は苛性ソーダを注入して未消費の苛性ソーダ又
は塩酸をさらに中和し、塩化ナトリウム溶液として排出
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなシステムでは酸貯留槽1aやアルカリ貯留槽2aで貯留
してイオン交換樹脂の再生に使用された塩酸や苛性ソー
ダ、及び未消費の塩酸や苛性ソーダは、再利用されるこ
となくそのまま中和されて排出されるので、これら塩酸
や苛性ソーダ等の薬品の使用量は必然的に多くなる。
【0011】また中和処理を行うために、別途酸やアル
カリ溶液を使用する必要がある。
【0012】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、イオン交換樹脂再生のための酸や
アルカリ等の薬品の使用量を低減し、また再生廃液を中
和するための酸やアルカリの量も著しく低減でき、中和
のための設備を縮小し、ひいてはイオン交換樹脂再生の
ための設備全体を小型化することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するために、イオン交換樹脂再生廃水の処理方
法とその装置としてなされたもので、再生廃水の処理方
法としての特徴は、酸を陽イオン交換樹脂塔3へ供給す
るとともにアルカリ溶液を陰イオン交換樹脂塔4へ供給
し、該陽イオン交換樹脂塔3及び陰イオン交換樹脂塔4
の通過後のイオン交換樹脂再生廃水を、陽イオン交換膜
7、陰イオン交換膜8、バイポーラ膜9を備えたバイポ
ーラ膜装置6へ供給し、該バイポーラ膜装置6の通過後
に得られた酸とアルカリ溶液とをそれぞれ別々に分離し
て前記陽イオン交換樹脂塔3及び陰イオン交換樹脂塔4
に返送することにある。
【0014】また、他の再生廃水の処理方法としての特
徴は、酸とアルカリ溶液とを、陽イオン交換樹脂及び陰
イオン交換樹脂が充填された混床塔17へ供給し、該混床
塔17の通過後のイオン交換樹脂再生廃水を、陽イオン交
換膜7、陰イオン交換膜8、バイポーラ膜9を備えたバ
イポーラ膜装置6へ供給し、該バイポーラ膜装置6の通
過後に得られた酸とアルカリ溶液とをそれぞれ別々に分
離して前記陽イオン交換樹脂塔3及び陰イオン交換樹脂
塔4に返送することにある。
【0015】さらに、再生廃水の処理装置としての特徴
は、酸を貯留する酸貯留槽1と、アルカリ溶液を貯留す
るアルカリ貯留槽2と、前記酸貯留槽1から供給される
酸を通過させて中性塩を含む再生廃水を生じさせる陽イ
オン交換樹脂塔3と、前記アルカリ貯留槽2から供給さ
れるアルカリ溶液を通過させて中性塩を含む再生廃水を
生じさせる陰イオン交換樹脂塔4と、陽イオン交換膜
7、陰イオン交換膜8、バイポーラ膜9を備えて前記陽
イオン交換樹脂塔3及び陰イオン交換樹脂塔4の通過後
のイオン交換樹脂再生廃水を酸とアルカリ溶液とに分離
し、且つその分離された酸とアルカリ溶液とを前記酸貯
留槽1とアルカリ貯留槽2とに返送すべく前記酸貯留槽
1及びアルカリ貯留槽2に接続されたバイポーラ膜装置
6とを具備してなることにある。
【0016】また、他の再生廃水の処理装置としての特
徴は、酸を貯留する酸貯留槽1と、アルカリ溶液を貯留
するアルカリ貯留槽2と、前記酸貯留槽1から供給され
る酸及びアルカリ貯留槽2から供給されるアルカリ溶液
を通過させて中性塩を含む再生廃水を生じさせる混床塔
17と、陽イオン交換膜7、陰イオン交換膜8、バイポー
ラ膜9を備えて前記混床塔17の通過後のイオン交換樹脂
再生廃水を酸とアルカリ溶液とに分離し、且つその分離
された酸とアルカリ溶液とを前記酸貯留槽1とアルカリ
貯留槽2とに返送すべく前記酸貯留槽1及びアルカリ貯
留槽2に接続されたバイポーラ膜装置6とを具備してな
ることにある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】実施形態1 図1は一実施形態としてのイオン交換樹脂再生廃水の処
理装置の概略ブロック図を示す。
【0019】図1において、1は酸貯留槽、2はアルカ
リ貯留槽で、その酸貯留槽1及びアルカリ貯留槽2には
それぞれ塩酸と苛性ソーダが貯留されている。
【0020】3は陽イオン交換樹脂が充填された陽イオ
ン交換樹脂塔、4は陰イオン交換樹脂が充填された陰イ
オン交換樹脂塔で、それぞれ前記酸貯留槽1とアルカリ
貯留槽2の下流側に設置されている。
【0021】5は、前記陽イオン交換樹脂塔3及び陰イ
オン交換樹脂塔4の通過後の再生廃液を貯留するととも
に、再生廃液中の未使用の塩酸と苛性ソーダを中和する
ための中和槽で、前記陽イオン交換樹脂塔3及び陰イオ
ン交換樹脂塔4の下流側に設置されている。
【0022】6は、前記中和槽5内の中性塩を酸とアル
カリ溶液とに分離して回収するためのバイポーラ膜装置
で、図2に示すように、陽イオン交換膜7、陰イオン交
換膜8、及びバイポーラ膜9を備えた構成からなり、そ
のバイポーラ膜装置9の酸ライン12が酸貯留槽1に接続
され、バイポーラ膜装置6のアルカリライン13はアルカ
リ貯留槽2に接続されている。
【0023】図2において、14は中性塩ライン、10,11
は陽極及び陰極、15は電極液ラインをそれぞれ示す。
【0024】尚、上記のような構成からなるイオン交換
樹脂再生廃水の処理装置は、上記陽イオン交換樹脂塔3
及び陰イオン交換樹脂塔4間に脱炭酸塔16を設置して構
成された純水製造装置において、前記陽イオン交換樹脂
塔3及び陰イオン交換樹脂塔4を再生する際に、上記脱
炭酸塔16と両イオン交換樹脂塔3,4との接続を解除
し、両イオン交換樹脂塔3,4を上記酸貯留槽1、アル
カリ貯留槽2、中和槽5、バイポーラ膜装置6等に接続
し換えて構成されたものである。
【0025】次に、このような構成からなるイオン交換
樹脂再生廃水の処理装置を使用して再生廃水の処理を行
う場合について説明する。
【0026】先ず、酸貯留槽1から塩酸を陽イオン交換
樹脂塔3に供給する。
【0027】塩酸が陽イオン交換樹脂塔3を通過して得
られた再生廃液中には、イオン交換反応により生じた塩
化ナトリウム(NaCl)が含まれているが、イオン交
換されず消費されなかった塩酸(HCl)も含有されて
いる。
【0028】一方、アルカリ貯留槽2からは苛性ソーダ
(NaOH)を陰イオン交換樹脂塔4に供給する。
【0029】苛性ソーダが陰イオン交換樹脂塔4を通過
して得られた再生廃液中には、イオン交換反応により生
じた塩化ナトリウム(NaCl)が含まれているが、イ
オン交換されず消費されなかった苛性ソーダも含有され
ている。
【0030】従って、両イオン交換樹脂塔3,4から生
じた再生廃液中には塩化ナトリウムの他、塩酸と苛性ソ
ーダとが含有されていることとなり、これらがすべて中
和槽5に供給されることとなる。
【0031】この中和槽5では、中和用の塩酸又は苛性
ソーダが添加され、消費されなかった苛性ソーダ又は塩
酸が中和されることとなる。
【0032】次に、中和槽5からの塩化ナトリウムは、
バイポーラ膜装置6に供給され、そのバイポーラ膜装置
6で塩酸と苛性ソーダに分離される。
【0033】これをより詳細に説明すると、前記中和槽
5からバイポーラ膜装置6へ供給される塩化ナトリウム
(NaCl)を含む溶液は、そのバイポーラ膜装置6の
中性塩ライン14を通過するが、このとき中性塩ライン14
中のNaClは、図2に示すようにNa+イオンとCl-
イオンとに電離している。
【0034】そして、陽イオンであるNa+は陽イオン
交換膜7を介してアルカリライン13側へ移動し、陰イオ
ンであるCl-は陰イオン交換膜8を介して酸ライン12
側へ移動する。
【0035】一方、バイポーラ膜9に接液するアルカリ
ライン13と酸ライン12に存在する水の一部がバイポーラ
膜9の内部に浸透し、H+とOH-とに電離し、H+は陰
極側に移動し、OH-は陽極側に移動する。
【0036】従って、バイポーラ膜9内で電離したH+
は、バイポーラ膜9の陽イオン交換側を介して酸ライン
12側へ移動し、その酸ライン12において上記のようにし
て得られたCl-と結合してHClが生成され、そのH
Clが酸ライン12から上記のように酸貯留槽1に返送さ
れて回収されることとなる。
【0037】また、バイポーラ膜9内で電離したOH-
は、バイポーラ膜9の陰イオン交換側を介してアルカリ
ライン13側へ移動し、そのアルカリライン13において上
記のようにして得られたNa+と結合してNaOHが生
成され、そのNaOHがアルカリライン13から上記のよ
うにアルカリ貯留槽3に回収されるのである。
【0038】一方、中性塩ライン14では、NaClが脱
塩された状態で通過する(図示せず)。
【0039】中性塩ライン14において、Na+及びCl-
はそれぞれアルカリライン13,酸ライン12に移動をし、
NaClが消費されることにより濃度が低くなり、消費
されなかったNaClは、中和槽5に回収される(図示
せず)。
【0040】このように、本実施形態では、陽イオン交
換樹脂塔3及び陰イオン交換樹脂塔4を通過した再生廃
液中の中性塩である塩化ナトリウム(NaCl)がバイ
ポーラ膜装置6によって塩酸(HCl)と苛性ソーダ
(NaOH)とに分離回収されてそれぞれ酸貯留槽1と
アルカリ貯留槽2に返送されるため、従来では使い捨て
であったイオン交換樹脂の再生のために使用される塩酸
と苛性ソーダを再利用することができ、再生用の塩酸や
苛性ソーダの薬品としての購入量を低減しうるに至った
のである。実施形態2
【0041】図3は、本発明の他の実施形態としてのイ
オン交換樹脂の再生廃水処理装置の概略ブロック図を示
す。
【0042】本実施形態は、陽イオン交換樹脂塔3及び
陰イオン交換樹脂塔4に換えて、1つのカラム内に陽イ
オン交換樹脂と陰イオン交換樹脂との双方の樹脂を充填
した混床塔17を設置した点で上記実施形態1と相違す
る。
【0043】すなわち、本実施形態では、酸貯留槽1と
アルカリ貯留槽2とが、ともに混床塔17に接続されてお
り、その混床塔17が中和槽5に接続されている。
【0044】中和槽5とバイポーラ膜装置6との接続や
バイポーラ膜装置6と酸貯留槽1及びアルカリ貯留槽2
との接続については上記実施形態1と同じであるため、
その説明は省略する。
【0045】本実施形態では、酸貯留槽1から塩酸が、
アルカリ貯留槽2から苛性ソーダがそれぞれ混床塔17に
供給される。
【0046】塩酸は混床塔17内の陽イオン交換樹脂でイ
オン交換され、苛性ソーダは混床塔17内の陰イオン交換
樹脂でイオン交換される。
【0047】そして、混床塔17を通過した後の再生廃液
中には上記実施形態1と同様に塩化ナトリウムが含有さ
れている。
【0048】中和槽5からバイポーラ膜6への塩化ナト
リウム溶液の供給、及びバイポーラ膜6での塩化と苛性
ソーダとの分離回収及び返送の作用については上記実施
形態1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
【0049】実施形態3 図4は本発明の他の実施形態としてのイオン交換樹脂の
再生廃水処理装置の概略ブロック図を示したものであ
る。
【0050】本実施形態では、中和槽5とバイポーラ膜
装置6との間に電気透析装置18が設けられている点で実
施形態1と相違する。
【0051】一般に、純水等を製造する際において、処
理水である水道水等にはマグネシウムイオンやカルシウ
ムイオンが含まれている場合があるが、かかる処理水を
イオン交換樹脂塔を用いて処理する場合、そのイオン交
換樹脂塔内のイオン交換樹脂にマグネシウムイオンやカ
ルシウムイオンが吸着されることとなる。
【0052】従って、このイオン交換樹脂塔を再生する
場合、そのイオン交換樹脂塔の通過後の再生廃液にはマ
グネシウムイオンやカルシウムイオンが含まれている。
【0053】本実施形態では、中和槽5内の塩化ナトリ
ウムを含む再生廃液は、バイポーラ膜装置6へ供給され
る前に、1価陽イオン選択透過性のカチオン交換膜と陰
イオン選択透過性のアニオン交換膜を具備した電気透析
装置18へ供給される。
【0054】従って、塩化ナトリウムを含む再生廃液中
に、上述のようなマグネシウムイオンやカルシウムイオ
ンが含まれていても、このような再生廃液が電気透析装
置18内に入ると、その電気透析装置18内のイオン交換膜
により、1価であるナトリウムイオンのみが選択的に透
過されて塩化ナトリウムが電気透析装置18からバイポー
ラ膜装置6へ供給され、マグネシウムイオンやカルシウ
ムイオン等の2価のイオンはイオン交換膜を透過せず、
電気透析装置18から系外に排出されることとなる。
【0055】従って、廃水の再生を繰り返し行っても、
マグネシウムイオンやカルシウムイオンが上記のように
電気透析装置18によって系外に排出されるため、マグネ
シウムやカルシウムが蓄積してスケーリングが発生する
のを防止することができるという効果がある。
【0056】特に、本実施例のようなクローズドシステ
ムの系においては、マグネシウムやカルシウムの蓄積に
伴うスケーリング発生防止効果は極めて有用である。
尚、このときの系内のマグネシウム,カルシウム濃度は
合計で100ppm以下、望ましくは50ppm 以下にするのが好
ましい。
【0057】その他の構成や作用は上記実施形態1と共
通するため、詳細な説明は省略する。
【0058】実施形態4 図6は、本発明の他の実施形態としてのイオン交換樹脂
再生廃水処理装置の概略ブロック図を示す。
【0059】本実施形態は、電気透析装置18に換えて逆
浸透膜装置19を用いた点で上記実施形態3と相違する。
逆浸透膜装置19としては、一般にルーズRO又はNF
(ナノフィルター)と称される逆浸透膜装置を用いた。
【0060】本実施形態における逆浸透膜装置19によっ
ても、ナトリウムイオンのみを選択的に透過し、マグネ
シウムイオンやカルシウムイオン等の2価のイオンを透
過させず、系外に排出するという上記電気透析装置18と
同様の機能を有するものである。
【0061】従って、本実施形態においても、マグネシ
ウムやカルシウムの蓄積防止及びスケーリングの発生防
止効果が得られることとなる。尚、本実施形態において
も、上記実施形態3と同様にマグネシウム,カルシウム
濃度は合計で100ppm以下、望ましくは50ppm 以下にする
のが好ましい。
【0062】その他の実施形態 尚、上記実施形態3,4では、電気透析装置18や逆浸透
膜装置19を具備させたため、マグネシウムやカルシウム
が蓄積してスケーリングが発生するのを防止することが
できるという好ましい効果が得られたが、このような電
気透析装置18や逆浸透膜装置19を具備させることは本発
明に必須の条件ではない。
【0063】ただし、処理水にマグネシウムイオンやカ
ルシウムイオンが含有されている可能性は多いため、上
記のような電気透析装置18や逆浸透膜装置19を具備させ
ることはきわめて有用である。
【0064】ちなみに、このようなマグネシウムやカル
シウムを除去する手段として、キレート樹脂を用いる方
法もあるが、このようなキレート樹脂を用いる場合、長
時間運転していると除去性能が失われるという欠点があ
る。そして、このような除去性能を回復するためには、
キレート樹脂あ再生しなければならず、その結果、装置
を停止しなければならないことなる。
【0065】しかし、上記のような実施形態3,4で
は、電気透析装置18や逆浸透膜装置19を用いるため、長
時間運転していても、除去性能が失われることはなく、
上記のようなキレート樹脂の再生という問題も生ずるこ
とがないので、装置を停止させる必要がなく、連続運転
が可能となる利点もある。
【0066】また、上記実施形態では、陽イオン交換樹
脂の再生用の酸として塩酸を使用し、陰イオン交換樹脂
の再生用のアルカリ溶液として苛性ソーダを使用した
が、酸やアルカリの種類はこれに限定されるものではな
く、塩酸以外の酸や苛性ソーダ以外のアルカリ溶液を使
用することも可能である。
【0067】従って、再生廃液中に含有される中性塩の
種類も塩化ナトリウムに限定されない。
【0068】また、実施形態2のように、混床塔17を用
いた装置に、実施形態3で用いた電気透析装置18や実施
形態4で用いた逆浸透膜装置19を具備させることも可能
である。
【0069】
【発明の効果】叙上のように、本発明においては、陽イ
オン交換樹脂塔及び陰イオン交換樹脂塔を通過した、若
しくは混床塔を通過した再生廃液中の中性塩がバイポー
ラ膜装置によって酸とアルカリ溶液とに分離回収され、
酸貯留槽やアルカリ貯留槽に返送されるため、イオン交
換樹脂の再生のために使用される酸やアルカリ溶液等の
薬品類を再利用することができ、再生用の薬品の購入量
を低減しうるという効果がある。
【0070】また、バイポーラ膜で分離回収された酸や
アルカリ溶液を酸貯留槽やアルカリ貯留槽に返送して循
環使用できるため、いわゆるクローズドシステムとして
系外に排出する再生廃液の量も減少することができ、そ
の結果、廃液処理に要するコストを低減しうるという効
果もある。
【0071】さらに、再生廃液を中和するための酸やア
ルカリ溶液の量も低減でき、その結果、中和槽等の設備
も縮小化することができるという効果がある。
【0072】さらに、中和槽とバイポーラ膜装置間に電
気透析装置や逆浸透膜装置を設置した場合には、ナトリ
ウム等の1価のイオンを透過し、2価のマグネシウムイ
オンやカルシウムイオンの透過を阻止できるため、再生
処理を繰り返すことによるマグネシウムやカルシウムの
蓄積、ひいてはスケーリングの発生を防止することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としてのイオン交換樹脂の再生廃水
処理装置の概略ブロック図。
【図2】再生廃水処理装置に用いられるバイポーラ膜装
置の模式図。
【図3】他の実施形態としてのイオン交換樹脂の再生廃
水処理装置の概略ブロック図。
【図4】他の実施形態としてのイオン交換樹脂の再生廃
水処理装置の概略ブロック図。
【図5】図4の再生廃水処理装置に用いられる電気透析
装置の模式図。
【図6】他の実施形態としてのイオン交換樹脂の再生廃
水処理装置の概略ブロック図。
【図7】純水製造装置の概略ブロック図。
【図8】従来のイオン交換樹脂の再生廃水処理装置の概
略ブロック図。
【符号の説明】
3…陽イオン交換樹脂塔 4…陰イオン交換樹脂
塔 5…中和槽 6…バイポーラ膜装置 7…陽イオン交換膜 8…陰イオン交換膜 9…バイポーラ膜 17…混床塔 18…電気透析装置 19…逆浸透膜装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/469 C02F 1/46 103

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸を陽イオン交換樹脂塔(3) へ供給する
    とともにアルカリ溶液を陰イオン交換樹脂塔(4) へ供給
    し、該陽イオン交換樹脂塔(3) 及び陰イオン交換樹脂塔
    (4) の通過後のイオン交換樹脂再生廃水を、陽イオン交
    換膜(7) 、陰イオン交換膜(8) 、バイポーラ膜(9) を備
    えたバイポーラ膜装置(6) へ供給し、該バイポーラ膜装
    置(6) の通過後に得られた酸とアルカリ溶液とをそれぞ
    れ別々に分離して前記陽イオン交換樹脂塔(3) 及び陰イ
    オン交換樹脂塔(4) に返送することを特徴とするイオン
    交換樹脂再生廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 酸とアルカリ溶液とを、陽イオン交換樹
    脂及び陰イオン交換樹脂が充填された混床塔(17)へ供給
    し、該混床塔(17)の通過後のイオン交換樹脂再生廃水
    を、陽イオン交換膜(7) 、陰イオン交換膜(8) 、バイポ
    ーラ膜(9) を備えたバイポーラ膜装置(6) へ供給し、該
    バイポーラ膜装置(6) の通過後に得られた酸とアルカリ
    溶液とをそれぞれ別々に分離して前記混床塔(17)に返送
    することを特徴とするイオン交換樹脂再生廃水の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記イオン交換樹脂再生廃水を、前記バ
    イポーラ膜装置(6) へ供給する前に、2価のイオンの透
    過を阻止しうる電気透析装置(18)又は逆浸透膜装置(19)
    を予め通過させる請求項1又は2記載のイオン交換樹脂
    再生廃水の処理方法。
  4. 【請求項4】 酸を貯留する酸貯留槽(1) と、アルカリ
    溶液を貯留するアルカリ貯留槽(2) と、前記酸貯留槽
    (1) から供給される酸を通過させて中性塩を含む再生廃
    水を生じさせる陽イオン交換樹脂塔(3) と、前記アルカ
    リ貯留槽(2) から供給されるアルカリ溶液を通過させて
    中性塩を含む再生廃水を生じさせる陰イオン交換樹脂塔
    (4) と、陽イオン交換膜(7) 、陰イオン交換膜(8) 、バ
    イポーラ膜(9) を備えて前記陽イオン交換樹脂塔(3) 及
    び陰イオン交換樹脂塔(4) の通過後のイオン交換樹脂再
    生廃水を酸とアルカリ溶液とに分離し、且つその分離さ
    れた酸とアルカリ溶液とを前記酸貯留槽(1) とアルカリ
    貯留槽(2) とに返送すべく前記酸貯留槽(1) 及びアルカ
    リ貯留槽(2) に接続されたバイポーラ膜装置(6) とを具
    備してなることを特徴とするイオン交換樹脂再生廃水の
    処理装置。
  5. 【請求項5】 酸を貯留する酸貯留槽(1) と、アルカリ
    溶液を貯留するアルカリ貯留槽(2) と、前記酸貯留槽
    (1) から供給される酸及びアルカリ貯留槽(2) から供給
    されるアルカリ溶液を通過させて中性塩を含む再生廃水
    を生じさせる混床塔(17)と、陽イオン交換膜(7) 、陰イ
    オン交換膜(8) 、バイポーラ膜(9) を備えて前記混床塔
    (17)を通過して得られたイオン交換樹脂再生廃水を酸と
    アルカリ溶液とに分離し、且つその分離された酸とアル
    カリ溶液とを前記酸貯留槽(1) とアルカリ貯留槽(2) と
    に返送すべく前記酸貯留槽(1) 及びアルカリ貯留槽(2)
    に接続されたバイポーラ膜装置(6) とを具備してなるこ
    とを特徴とするイオン交換樹脂再生廃水の処理装置。
  6. 【請求項6】 2価のイオンの透過を阻止しうる電気透
    析装置(18)又は逆浸透膜装置(19)を、前記バイポーラ膜
    装置(6) の上流側に設置してなる請求項4又は5記載の
    イオン交換樹脂再生廃水の処理装置。
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