JPH091220A - 鋼片の連続熱間圧延方法 - Google Patents

鋼片の連続熱間圧延方法

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JPH091220A
JPH091220A JP8048760A JP4876096A JPH091220A JP H091220 A JPH091220 A JP H091220A JP 8048760 A JP8048760 A JP 8048760A JP 4876096 A JP4876096 A JP 4876096A JP H091220 A JPH091220 A JP H091220A
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克浩 竹林
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邦夫 磯辺
Hideyuki Nikaido
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼片の連続熱間圧延において板の破断を防止
するとともに、板形状の劣化を軽減する。 【解決手段】 先行鋼片の後端部と後行鋼片の先端部を
それぞれ加熱して相互に接合したのち、複数のスタンド
を配列した圧延設備に送給して連続的に熱間圧延するに
当たり、各スタンドにおける先行鋼片および後行鋼片の
目標出側板厚をほぼ同一に設定して該目標出側板厚を各
スタンドにおける鋼片の定常部目標出側板厚としたと
き、少なくとも一つ以上のスタンドにおいて鋼片の接合
部における目標出側板厚を定常部目標出側板厚よりも厚
くなるように定め、鋼片の接合部が前記各スタンドに到
達する直前から通過直後に至るまでの領域において、鋼
片の出側板厚が接合部目標出側板厚となるように各スタ
ンドの圧下位置をそれぞれ変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は先行鋼片の後行鋼
片を相互に接合し、この接合鋼片を圧延設備に通して連
続的に熱間圧延する場合に避けられなかった接合部の破
断を防止し安定操業を実現しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼片の熱間圧延では圧延に供する
材料を一本毎に加熱して粗圧延、仕上げ圧延して所望の
厚さになる製品板に仕上げるのを通例としていたが、こ
のような圧延方式では材料を一本ずつ圧延機に噛み込ま
せるため噛み込み不良の発生頻度が高くなる不具合があ
る他、ライン停止時間の延長や圧延材先端の形状不良に
よる歩留りの低下が避けられない不利があった。
【0003】これらの問題に対処するため、最近では仕
上げ圧延に先立って先行鋼片の後端部と後行鋼片の先端
部を加熱、相互に突き合わせて接合して仕上げ圧延を行
う連続熱間圧延方式が採用されるようになってきた。
【0004】この点に関する文献としては特開平6−1
5317号公報や特開昭60−227913号公報、特
開平2−127904号公報等が参照される。
【0005】上記の特開平6−15317号公報(以
下、単に文献1と記す)に開示の技術は、複数のスタン
ド間にルーパを配置して先行材、後行材を接合して連続
的に圧延するに際して、スタンド毎に出側板厚を制御す
ると共に、スタンド間のマスフロー変化量を上流スタン
ドのロール周速度を操作して零にするものであって、こ
れによれば、異なる鋼種、板厚、板幅の材料を接合し圧
延機の出側においてサイズの異なる板を連続的に圧延す
る場合において、サイズの変更部が複数のスタンドに跨
がるようなことがあっても容易、かつ、安定な走間板厚
変更を可能にするとともに走間板厚変更中に発生しやす
い接合部での破断を防止することができるとされてい
た。
【0006】また、特開昭60−227913号公報
(以下、単に文献2と記す)に開示の技術は、接続した
コイルを走間で板厚変更を行いつつ連続的に圧延するに
当たり、板厚変更点前後の板厚を圧延機の入側に設置し
た板厚計により求め、当該板厚実測値に基づいて板厚変
更点における圧下位置及び圧延速度の各変更量を求めて
圧延するものであり、さらに、特開平2−127904
号公報(以下、単に文献3と記す)は、圧延原板の溶接
部の精密な追跡を行い溶接部が冷間圧延機によって圧延
する際に、基準板厚よりも厚くなるように制御するもの
であって、これらの技術においてもオフゲージの低減は
もとより圧延中の板の破断が抑制できるとされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、文献1や文
献2においては、接合した先行材と後行材を圧延してい
くうちに接合部が薄くなって、ついには板の破断に至る
場合があり、接合した材料の連続圧延において問題とな
っている接合部からの破断を完全に防止するまでには至
っていない。
【0008】また、文献3は冷間圧延における溶接部を
対象とし、圧延機のロール周速度を制御して材料の張力
を変更するものであるため以下のような不具合があっ
た。すなわち、熱間圧延において接合部に過大な張力が
加わると接合部の厚さは薄くなり破断に至る場合があ
り、また、冷間圧延では板厚変更を板の長手方向の短い
区間で行うことが可能であるため接合部における板厚変
更により板の形状が乱れることはないものの、熱間圧延
では圧延速度が速く、しかも接合部の板厚が薄くなる領
域が後段のスタンドに行くに従い板の長手方向に広がる
ために板厚変更によって生じる荷重変動に起因して板形
状が乱れてしまう。
【0009】この発明の目的は、先行鋼片と後行鋼片を
それらの端部で加熱、接合してから連続的に熱間圧延す
る場合に不可避であった接合部からの破断を回避すると
ともに、接合部の破断回避を実行する際に生じる板の形
状不良を軽減して圧延操業の安定化を図ることができる
連続熱間圧延方法を提案するところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、先行鋼片の
後端部と後行鋼片の先端部をそれぞれ加熱して相互に接
合したのち、複数のスタンドを配列した圧延設備に送給
して連続的に熱間圧延するに当たり、各スタンドにおけ
る先行鋼片および後行鋼片の目標出側板厚をほぼ同一に
設定し、該目標出側板厚を各スタンドにおける鋼片の定
常部目標出側板厚としたとき、少なくとも一つ以上のス
タンドにおいて、鋼片の接合部における目標出側板厚が
定常部目標出側板厚よりも厚くなるように定め、鋼片の
接合部が各スタンドに到達する直前から通過直後に至る
までの領域において、鋼片の出側板厚が接合部目標出側
板厚となるように各スタンドの圧下位置をそれぞれ変更
する、すなわち、鋼片の接合部が各スタンドに到達する
前に鋼片の出側板厚が、接合部目標出側板厚となるよう
に各スタンドの圧下位置をそれぞれ変更し、鋼片の接合
部が各スタンドを通過したのちに鋼片の出側板厚が、定
常部目標出側板厚となるように各スタンドの圧下位置を
それぞれ変更することを特徴とする鋼片の連続熱間圧延
方法である。
【0011】この発明においては、基準となるスタンド
よりも上流におけるスタンドの接合部目標出側板厚の定
常部目標出側板厚に対する比が、基準となるスタンドに
おける接合部目標出側板厚の定常部目標出側板厚に対す
る比の値と同等であるか又は上流スタンドになるほど順
次小さくなるように基準となるスタンドおよびこのスタ
ンドよりも上流におけるスタンドの接合部目標板厚を定
め、基準となるスタンドおよびこのスタンドよりも上流
側のスタンドの圧下位置を変更するのが好ましい。
【0012】また、基準となるスタンドよりも下流にお
けるスタンドの接合部目標出側板厚の定常部目標出側板
厚に対する比が、基準とするスタンドにおける接合部目
標出側板厚の定常部目標出側板厚に対する比の値と同等
として基準となるスタンドおよびこのスタンドよりも下
流における接合部目標板厚を定め、基準となるスタンド
およびこのスタンドよりも下流側のスタンドの圧下位置
を変更するのが好ましい。
【0013】さらに、この発明では接合部がスタンドに
到達する前に鋼片の出側板厚が一定の割合で大きくなる
ように圧下位置を変更し、出側板厚が目標出側板厚とな
る圧下位置に到達した後はそのレベルを維持し、接合部
がスタンドを通過した後は鋼片の出側板厚が一定の割合
で小さくなるように圧下位置を変更することが、また、
各スタンドにおける圧下位置の変更開始点および変更終
了点を一致させることがこの発明に有利に適合する。
【0014】圧下位置の変更によって発生する圧延荷重
の変動を予測し、その圧延荷重の変動に伴う形状変化
は、スタンドにロールベンダー装置を配置してワークロ
ールのベンダー力を調整することによって抑制するか、
スタンドにロールベンダー装置と他の形状制御アクチュ
エータを配置してロールベンダー装置のロールベンダー
力を調整することによって抑制するとともに、該ロール
ベンダー力の調整範囲がロールベンダー装置の調整能力
の範囲内に納まるように、他の形状制御アクチュエータ
の制御量を調整する。
【0015】ロールベンダー力の調整範囲がロールベン
ダー装置の調整能力の範囲内に納まるように、他の形状
制御アクチュエータの制御量を調整するに際しては、形
状制御アクチュエータの制御量の調整による形状変化を
抑制するようにロールベンダー力を調整する。
【0016】他の形状制御アクチュエータとしては、走
間にてロールクロス角の変更が可能なロールクロス装
置、または走間にてロールをロール軸方向にシフトとす
るロールシフト装置が有利に適合する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を用いてこの発明を詳細
に説明する。
【0018】例えば、図1はこの発明を実施するに好適
な圧延設備の構成を示したものであり、1は粗圧延機、
2は7スタンドの例で示した仕上げ圧延機であって、粗
圧延機1と仕上げ圧延機2の間には先行シートバーS1
および後行シートバーS2 の各端部を切断する切断機3
とシートバーの各端部を接合可能な温度まで加熱して両
シートバーを押圧して接合する接合装置4が配置され
る。
【0019】また、5はシートバーの接合部の位置をト
ラッキングするトラッキング装置、6は圧延板を所定の
長さで切断する切断機、そして7,7′は圧延板を巻き
取る巻き取り機である。
【0020】粗圧延機1を経たシートバーS1 ,S2
端部はまず切断機3によって所定の形状に切断され、次
いで接合装置4を構成する例えば誘導加熱コイル等(溶
接手段を用いてもかまわない)によって加熱、昇温、所
定の温度に達したならば両シートバーS1 ,S2 を相互
に押圧して接合される。
【0021】シートバーの接合直後においては加熱形式
の如何を問わず接合部の温度は図2に示すように定常部
の温度(約1000℃)に比較して100℃程度高くな
っている。
【0022】このような状態のままで接合部が圧下され
ると高温部では変形抵抗が小さく圧延荷重が小さくなる
ため定常部に比べ板厚が減少し仕上げ圧延後における接
合部周辺の圧延方向の板厚分布は仕上げ板厚が1mmの場
合では図3に示すようになり、接合部に生じるユニット
張力(単位断面積当たりの張力)が極端に増加するよう
な場合にあっては接合部が破断する原因ともなる(接合
部の板厚変動や張力変動は短時間に生じるため従来の板
厚制御では板の破断は防止することはできない)。
【0023】このことは、接合法に起因して生じる温度
外乱の場合のみの現象ではなく、板厚変化や板幅変化等
のように接合部において圧延荷重を減少させる原因とな
り得る他の外乱についても全く同様である。
【0024】この発明では、まず、各スタンドの先行鋼
片および後行鋼片の目標出側板厚をほぼ同一に設定し、
該目標出側板厚を鋼片の定常部の目標出側板厚hi ac
する。そして、iスタンドと(i+1)スタンド間で破
断の危険性があるとき、iスタンド(基準となるスタン
ド)接合部の目標出側板厚hi adについて、前記の定常
部の目標出側板厚hi acよりも所定値だけ大きくなるよ
うに定める。ここで、前記の基準となるスタンドにおけ
る所定値は、接合部の温度、材料、張力変動等により、
圧延中にiスタンドと(i+1)スタンド間の張力変動
によって接合部が破断しないように接合部の断面積(圧
延後の実績出側板厚と圧延後の実績板幅との積)を有す
るように定めるのが好ましい。基準となるスタンドにお
ける接合部目標出側板厚hi adを定常部目標出側板厚h
i acよりも所定値だけ大きくなるように定め、鋼片の出
側板厚が接合部目標板厚となるように圧下位置を変更す
ることにより、スタンド間の張力変動によって破断しな
いような接合部の断面積を有することとなり、破断が防
止される。この発明は鋼片の接合部における出側板厚が
前記の接合部目標出側板厚となるように、圧下位置を変
更するものであるから、スタンド間の張力変動が抑制さ
れ接合部の破断が防止できる特徴を有する。
【0025】次に、圧下位置の変更方法について説明す
る。7スタンドからなる仕上げ圧延機を使用して連続熱
間圧延を実施する場合において例えば、仕上げ圧延機の
第6スタンド (iスタンド) と第7スタンド (i+1ス
タンド) の間で板の接合部が破断する可能性がある場合
を想定しその際の第6スタンドの圧下位置の変更要領を
図4に従って以下に説明する。
【0026】スタンドの圧下位置を変更するための一つ
の方法としては、鋼片の出側板厚が目標出側板厚となる
ように圧下位置変更量を演算しこれに従って圧下位置を
変更する方法がある。例えば、図4において示した接合
部制御装置8では鋼片の出側板厚が定常部目標板厚から
接合部目標板厚hi adとなるように圧下位置変更量ΔS
i を従来の圧延理論から下記式に従い演算する (Mi ,
i は予め算出しておく) とともに、接合部を追跡しこ
の接合部がスタンドに到達する前に予め決定した変更時
間で前記圧下位置変更量ΔSi を図中の破線に従って圧
下位置制御装置9より出力する。
【0027】 ΔSi ={ (Mi +Qi ) /Mi }・Δhi a Δhi a =hi ad−hi ac ここに、添字i:スタンド番号、Mi :ミル剛性係数 Qi :被圧延材の定常部の塑性定数
【0028】そして、接合部が第6スタンドを通過した
後に予め決定した変更時間で、前記圧下位置の変更量の
符号を反対にして、すなわち、−ΔSi として圧下位置
制御装置9より出力する。圧下位置制御装置9は圧下位
置変更量に応じて圧下位置を変更するものであって、こ
れによって接合部の板厚は目標出側板厚に制御されるこ
とになる。
【0029】この変更時間は圧下位置の変更速度の上限
あるいは操業安定性確保の限界などで決定される。
【0030】また、圧下位置の変更するもう一つの方法
としては、圧延荷重及び圧下位置の実績値からゲージメ
ータ式を用いてそのスタンドの出側板厚を検出し、その
出側板厚が目標板厚に一致するようにスタンドの圧下位
置を制御する方法がある。
【0031】かかる方法は、接合部制御装置8から実線
で示す如く板厚制御装置10へ第6スタンドの出側目標
板厚hi a を出力する。
【0032】板厚制御装置10は圧延荷重の実績値Pi
と圧下位置の実績値Si とに基づき、下記のゲージメー
タ式を用いて第6スタンド (iスタンド) のゲージメー
タ出側板厚を演算する。
【0033】hi G =Si +Pi /Mi
【0034】さらに、iスタンドの出側目標板厚hi a
とゲージメータ出側板厚hi G との差を算出し、この差
に対してPI演算(比例及び積分演算)を実行してこの
差を零にする圧下位置変更量ΔSi REF を演算し圧下位
置制御装置9に入力する。
【0035】圧下位置制御装置9では圧下位置変更量Δ
i REF に応じてスタンドの圧下位置を変更し、これに
よってゲージメータ出側板厚hi G は目標出側板厚hi
a に制御される。
【0036】ここに、接合部制御装置8は接合部を追跡
し接合部がスタンドに到達する前に、目標出側板厚hi
a を予め決定した変更時間で定常部の目標出側板厚から
接合部の目標出側板厚に変更し、接合部がスタンドを通
過した後に目標出側板厚hi a を予め決定した変更時間
で接合部の目標出側板厚から定常部の目標出側板厚に変
更する。この変更時間は圧下位置の変更速度の上限、あ
るいは操業安定性確保の限界等で決定される。
【0037】以上のように、第6スタンドと第7スタン
ド間において接合部が破断するようなおそれがあるとき
には第6スタンドの圧下位置を上述の如き要領にて変更
する。
【0038】なお、上述の例のように第6スタンドを基
準のスタンドとしこのスタンドのみで圧下位置を変更す
るような場合には、その直前の上流スタンドである第5
スタンドと第6スタンドの間のマスフローのバランスが
変化し張力が変動するので第5スタンドにおける接合部
の目標出側板厚を適宜変更するのがよい。
【0039】第5スタンドにおける接合部の目標出側板
厚h5 adの決め方は、第5スタンドにおける接合部の目
標出側板厚と定常部の目標出側板厚の比率 (h5 ad/h
5 ac) が1以上で第6スタンドにおける接合部の目標出
側板厚と定常部の目標出側板厚の比率 (h6 ad
6 ac) 以下、例えば、第6スタンドにおける比率と同
じになるようにする。
【0040】その理由は以下のように説明できる。すな
わち、張力変動を生じないようにするには、下記の式で
表される (i−1) スタンドとiスタンド間のマスフロ
ーバランスを維持すればよい。
【0041】{VRi-1 ・( fi-1 +1) }/{VRi
・ (fi +1) }= (hi /Hi ) f:先進率, VR:ロール周速度, i:スタンド番号
【0042】ここで、出側板厚hi と入側板厚Hi との
比率 (hi /Hi ) を一定にしておけばロール周速を変
更することなくマスフローバランスは保たれることにな
り張力変動は小さくなる。入側板厚Hi は (i−1) ス
タンド出側板厚 (hi-1)をスタンド間の移送時間だけ遅
らせたものである。
【0043】これにより接合部における目標出側板厚と
入側板厚の比率 (hi ad/hi -1 ad) を定常部における
目標出側板厚と入側板厚の比率 (hi ac/hi -1 ac) と
等しくする。すなわち、 (i−1) スタンドにおける接
合部の目標出側板厚と定常部の目標出側板厚の比率 (h
i-1 ad/hi-1 ac)を、iスタンドにおける接合部の目
標出側板厚と定常部の目標出側板厚の比率 (hi ad/h
i ac) に等しくし、これにより張力変動を小さくする。
【0044】第5スタンドの比率と第6スタンドの比率
を同じにすると、上流側の第4スタンドと第5スタンド
の間において張力変動が生じるのでマスフローの変化を
分散させるために第5スタンドの比率を第6スタンドの
比率よりも小さくしてもよい。さらに、上流スタンドに
なるほど接合部の目標出側板厚と定常部の目標出側板厚
の比率を小さくするとマスフローの変動が各スタンドに
分散されて張力変動が特定のスタンド間に偏らない利点
がある。
【0045】一方、基準のスタンドとした第6スタンド
の圧下位置を変更するとそのスタンドの下流である第6
スタンドと第7スタンド間においてマスフローが変化
し、それに伴って張力が変動するので第7スタンドにお
ける接合部の目標出側板厚と定常部の目標出側板厚の比
率が第6スタンドにおける接合部の目標出側板厚と定常
部の目標出側板厚の比率と等しくするのがよい。
【0046】圧下位置の変更パターンは、図5に示すよ
うに、定常部の目標出側板厚から接合部の目標出側板厚
にすべく圧下位置を変更するに当たって変更時間をΔT
1 としその時の板厚変更速度を一定にする。時間ΔT1
経過後から時間ΔT1 +ΔT 2 の間は接合部の出側板厚
に保持する。そしてその後、接合部の出側板厚から定常
部の目標出側板厚とする当たっては変更時間をΔT3
しその時の板厚変更速度を一定とする。
【0047】このように板厚変更開始部と終了部をテー
パ状にした台形パターンがとくに望ましい。
【0048】圧下位置を変更する際の時間間隔ΔT1 ,
ΔT2 , ΔT3 は各スタンドともに一致させる必要があ
る。後段のスタンドにいくに従い板厚は薄くなり板厚変
更部の距離は長くなるが、マスフローが一定なので板厚
変更に要する時間を一致させるだけでよい。
【0049】変更開始タイミングについては、板厚変更
開始地点を接合直後からトラッキングすることにより各
スタンドで同じ位置から板厚変更を開始する。トラッキ
ング方法としてはメシャリングロールや板の搬送速度を
用いて位置を算出する等の既存の方法を適用すればよ
い。
【0050】圧下位置の変更パターンを台形パターンと
する理由は、板厚変更に際して圧下装置を追従可能にす
るためや急激なマスフローの乱れを抑制し張力変動を低
減するためである。また、複数スタンドにおいて板厚変
更を行うに当たって接合部のトラッキングに誤差が生じ
板厚変更開始点が各スタンドでずれるような場合が生じ
てもステップ状の変更パターンに比較してマスフローの
乱れを極力低減できる利点があるからである。
【0051】以上のように、接合部を定常部の板厚に比
較して所定量だけ厚くなるように仕上げ圧延することに
よって接合部での板断面積が増加し板に作用するユニッ
ト張力が軽減され接合部での板の破断は回避されること
になる。
【0052】次に、上述したような圧延を実施した場合
に発生する形状不良を軽減する場合について説明する。
【0053】連続熱間圧延において鋼片の接合部とその
前後の所定区間の板厚が例えば図6のように変化した場
合に圧延荷重は図7に示すように板厚の変化に応じて変
動し、この荷重変動に起因して板厚変更を行っているス
タンドの出側板クラウンが変わり板の形状も変化するこ
とになり、これは、とくに板幅の広い圧延材において顕
著に現れる。
【0054】この発明では、このような形状の変化量を
予測し、スタンドに備えたロールベンダー装置のロール
ベンダー力を調整することによって形状の変化を抑制す
るものである。
【0055】調整するベンダー力はオンライン若しくは
オフラインにおいて以下の要領で算出することができ
る。
【0056】板厚変更時の荷重変動ΔPは圧下位置変更
量をΔS、板厚変動量をΔH、荷重変動をΔP、ミル剛
性定数をMとした場合に、 ΔP=M・(ΔH−ΔS)---(1) にて算出する。
【0057】また、圧延機出側の板クラウン変化ΔCr
は荷重変動がクラウン変化に与える影響係数 (圧延材の
板厚、板幅、鋼種等によって定まる定数であり、実験的
に求められる) をAとして、 ΔCr =A・ΔP ---(2) にて、求められる。
【0058】圧延材の板形状は一般に急峻度λで表され
るが、この急峻度λとΔCr との間には一般に次のよう
な関係があることが知られている。
【数1】
【0059】また、上記(2) 式と同様にベンダー力の変
化により生じる出側のクラウン変化はベンダー力変更量
をΔFW 、ベンダー力変動が出側板クラウンの変化に与
える影響係数 (圧延材の板厚、板幅、鋼種等によって決
定される定数であり実験的に求められる)をBとした場
合に次のようにして求められる。 ΔCr =B・ΔFW ---(4)
【0060】上記(2),(4) 式より、板厚変更時の荷重変
動により生じる形状変化を抑制するためのベンダー力Δ
W は、 ΔFW =A/B・ΔP ---(5) となるから、(1) 式で求められたΔPを(5) 式に代入し
てΔFW を求めることができる。
【0061】以上のようにして求められたベンダー力は
図8 (a), (b) に示す如く、鋼片の接合部およびその
前後の周辺において作用させる。ベンダー力を作用させ
るに際しては、図8 (a) のような矩形状でも、また、
図8 (b) のようなテーパー状でもよく、これにより板
厚変更に伴う形状不良は抑制されることになる。
【0062】ところで、プロフィールセンサーを用いた
ダイナミックな板クラウン制御等が圧延材に対して適用
されている場合には、上記のベンダー力を作用させる時
にベンダー力の絶対値が初期設定値に対して変動してい
るため板厚変更部で生じる形状変化を抑制するのに十分
なベンダー力を確保できない場合がある。また、ベンダ
ー力の初期設定値からベンダー力スペック上下限値の間
でベンダー力を変更しても形状不良を抑制するのに十分
でないことも懸念される。
【0063】このような場合には他の形状制御用のアク
チュエータとしてロールクロス装置を備えた圧延機ある
いはロールシフト装置を備えた圧延機を適用して、ロー
ルクロス角を変更したり、ロールを軸方向にシフトする
ことによってベンダー力の不足分を補償しておくことで
対応する。
【0064】ロールクロス角の変更(ロールシフトにつ
いても同じ要領なので以下ロールクロス角を変更する場
合について説明する)に当たっては、鋼片の接合部およ
びその前後の所定区間が圧延機に到達する前にクロス角
の変更を行う (走間) 。この際に前記ベンダー力はロー
ルクロス角の調整による形状変化を抑制するように変更
する。
【0065】図9はクロス角とベンダー力を同期させて
変更した状況を示したものであるが、このようにクロス
角とベンダー力を同期させて変更することによってロー
ルクロス角の変更で板形状が変化して通板が阻害される
ようなことはない。
【0066】クロス角の変化に伴う出側板クラウンの変
化ΔCr は、クロス角の変化が出側板クラウンの変化に
与える影響係数をC (圧延材の板厚、板幅、鋼種等によ
って決定される定数であり、実験的に求められる) 、変
化前のクロス角をθ1 、変化後のクロス角をθ2 とした
場合に、 ΔCr =C・{ (θ2)2 − (θ1)2 } ---(6) にて求めることができる。
【0067】ベンダー力の調整範囲を装置の能力の範囲
内とするためのベンダー力の変更量をΔFW とすると、
(4),(6) 式より、板形状を変化させないために必要なク
ロス角の変更量は、 { (θ2)2 − (θ1)2 }=B/C * ΔFW ---(7) となる。
【0068】以上の要領に従うことによって、板厚変更
時に形状不良の抑制に必要なベンダー力を確保すること
ができ、ベンダー力の不足による形状劣化を伴うことは
ない。
【0069】この発明においてはロールベンダー力はワ
ークロールを曲げるように作用させるのが好ましいが、
6段圧延機等の中間ロールを有する圧延機では中間ロー
ルを曲げるように作用させてもよい。また、他の形状制
御用のアクチュエータとしてロールクロス装置を用いそ
のクロス角を変更する場合について説明したが、ワーク
ロールをシフトするロールシフト装置やロール胴の形状
を変化させるVCロール (Variable Crown Roll) を備
えた圧延機あるいは、中間ロールをシフトする中間ロー
ルシフト装置を備えた6段圧延機等を適用することがで
き、これらについても同様の効果が期待できる。
【0070】図1に示すような圧延設備 (7スタンドタ
ンデムミル) を用い、厚さ30mm、幅1000mmになる
シートバー (鋼種:低炭素鋼 )の接合処理 (誘導加熱に
より加熱、昇温し所定の温度で鋼片を相互に押圧する接
合方式) と仕上げ板厚を1.0mmとする下記の要領に従
う連続熱間圧延を実施して板の通板状況について調査し
た。
【0071】実施例1 シートバーの接合直後における接合部の温度は定常部に
比較し約100℃程度高かった。従来法に従い圧延した
ところ第6スタンドと第7スタンドの間での接合部にお
ける板厚減少量は0. 23mmであった。このとき第6ス
タンド〜第7スタンド間で板の破断を生じさせないため
に必要な接合部断面積を得るには、接合部の板厚が定常
部と同じである必要があることから、第6スタンドを基
準のスタンドとし、その目標出側板厚を1. 56mmに決
定し、これに基づき他スタンドでの目標出側板厚を決定
した。
【0072】このとき、第6スタンドにおける圧下位置
の変更量ΔSは+0.6mmであった。この発明に従って
圧延する場合の各スタンドの定常部および接合部の目標
出側板厚(スケジュール)を表1〜表7に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】表1〜表7に示した比率(had/hac) が
1.0よりも大きいスタンドにおいて、この発明に従っ
て圧下位置の変更を行なった。なお、板厚変更時間 (図
5参照) は何れの場合もΔT=2. 0秒、ΔT1 =0.
6秒、ΔT2 =0. 6秒, ΔT3 =0. 8秒とした。シ
ートバー接合処理の完了直後に接合部の位置をトラッキ
ング装置に記憶させシートバーの搬送速度に基づきトラ
ッキングした。
【0081】その結果、この発明に従えば接合部周辺で
のマスフローのバランスが保たれ、過大な張力の発生は
なく安定して圧延できた。表3のスケジュールの第6ス
タンドにおける接合部周辺の出側板厚の変動状況を図1
0に、また、同じく表3のスケジュールにおいて接合部
の周辺を圧延した時の第6スタンド〜第7スタンド間の
張力の変動状況を図11にそれぞれ示す。
【0082】一方、従来方法として、接合部と定常部を
同じ目標出側板厚として圧延した場合においては第6ス
タンドと第7スタンドの間における張力変動が大きく接
合部に過大な張力が作用して板が破断し圧延を継続する
ことができなかった。
【0083】実施例2 圧下位置の変更パターンを矩形パターン(比較例, 図1
2の一点鎖線参照) とした場合と台形パターンとした場
合(適合例、図13の一点線鎖線参照)についてそれぞ
れ熱間圧延を実施して板の通板状況を調査した。仕上げ
板厚は1.0mm、目標出側板厚は表3のスケジュールと
しその他の条件は実施例1と同様とした。
【0084】接合部の位置をトラッキングし板厚変更開
始点が各スタンドに到達したときに矩形パターンに従う
圧下位置変更指令を出力して板厚変更を行うべく圧下位
置の変更を行った比較例においては、トラッキング誤差
により第7スタンドでの板厚変更開始点が第6スタンド
での変更開始点に対し0.2秒ほどずれ(圧下位置変更
指令を出力した0.2秒後に第6スタンドでの板厚変更
開始点が第7スタンドに到達)、第7スタンドでの板厚
変更開始時に過大な張力が発生し接合部において板の破
断が避けられなかった。第7スタンドの出側板厚および
第6〜7スタンド間における張力の変動状況を図12
a,bに示す。
【0085】板厚変更パターンを台形パターン (図13
の一点鎖線参照) としたこの発明に従う適合例において
は、第7スタンドにおいて圧下位置変更指令を出力した
0.2秒後に第6スタンドでの板厚変更開始部が第7ス
タンドに到達したものの圧下位置変更パターンが台形パ
ターンであるためマスフローの乱れは小さく張力変動が
抑制され安定した通板が可能であった。図13a,bに
第7スタンドの出側板厚および第6〜7スタンド間の張
力の変動状況を示す。
【0086】実施例3 次に、ベンダー力が±1000kN/cの範囲で変更可能なワー
クロールを備えたペアクロス式の圧延機を全スタンドに
配置した7スタンドタンデムの連続仕上げ圧延設備にお
いて、まず厚さ30mm、幅1500mmの低炭素鋼鋼片の
接合処理 (誘導加熱により加熱、昇温し所定の温度で鋼
片を相互に押圧する接合方式を適用) を施し、仕上げ板
厚を2. 0mmとする下記の連続熱間圧延を実施して通板
状況、および板形状について調査した。
【0087】第7スタンドにおける接合部の厚さは定常
部に対して約0. 5mm程度薄くなるため、接合部および
その前後5mの範囲において板厚が定常部に対して0.
5mm厚くなるように圧下位置を変更して、圧延し、この
発明に従う適合例とベンダー力を一定とした比較例を実
施した。
【0088】この連続圧延では板厚変更時に圧延荷重が
定常部に比べて2500kN程度減少し、ここに、この発
明に従う適合例については図14 (a)に示すようにベ
ンダー力の変更量が前述の要領により−500kN/cと算
出されたため、圧下位置変更パターンと同様にテーパ状
に変化、すなわち、接合部が当該スタンドに到達する前
にベンダー力をテーパ状に500kN/c減少させてその値
を保持し、接合部が当該スタンドを通過したのち500
kN/c増大させるベンダー力の変更を行った。その結果、
接合部を含めたその周辺の形状変化は抑制され安定した
通板が可能であった。これに対して比較例においては図
14 (b) に示したように板厚変更部においてベンダー
力を一定としているので圧延荷重が変動することによっ
て板の形状が腹伸び傾向となり、接合部においてしばし
ば切断することが確認された。
【0089】実施例4 ベンダー力が±1000kN/cの範囲で変更可能なワークロー
ルを備えたペアクロス式の圧延機を全スタンドに配置し
た7スタンドタンデムの連続仕上げ圧延設備において、
厚さ30mm、幅1500mmの低炭素鋼鋼片の接合処理
(誘導加熱により加熱、昇温し所定の温度で鋼片を相互
に押圧する接合方式を適用) を施し、仕上げ板厚を2.
0mmとする下記の連続熱間圧延を実施して通板状況、お
よび板形状について調査した。
【0090】プロフィール計を用いたダイナミックな板
クラウン制御を適用し第7スタンドにおける接合部の板
厚は定常部に対して0.5mm程度薄くなるため、接合部
およびその前後5mの範囲において板厚が定常部に対し
0.5mm厚くなるように圧下位置を変更して圧延した。
【0091】この時、板厚変更部では圧延荷重が定常部
に比べ2500kN減少した。ベンダー力の変更量は実施
例3と同様−500kN/cと算出されたが、板の長手方向
の温度変化によって生じる荷重変動に起因した板クラウ
ンの変動を抑制するため板クラウン制御の出力がベンダ
ー力指令値として与えられ、接合部およびその前後の領
域が第7スタンドに到達する前にベンダー力は−700
kN/cまで変化した。この実施例で使用した設備のベンダ
ー量の下限値は−1000kN/cであり、ベンダー力の変
更可能な量は−300kN/cしかないため、ベンダー力の
調整のみの比較例では板厚変更部において十分な形状制
御が行えず例えば図15のような腹伸び状態となり、通
板に支障を来すおそれがあった。
【0092】一方、この発明に従う適合例では、接合部
において形状の変動を抑制するだけのベンダー力を確保
するため圧下位置を変更する前に、接合部においてクロ
ス角を減少させるとともに、その際に、クロス角の減少
による形状の変化を抑制するようにベンダー力を増大さ
せた。
【0093】すなわち、接合部において形状の変動を抑
制するためベンダー力を500kN/cだけ減少させてもベ
ンダー装置の能力の下限値−1000kN/c以上となるよ
うに、接合部での圧下位置の変更を行う前にベンダー力
を−700kN/cから500kN/cに増大させた。増大後の
ベンダー力についてはベンダー装置の能力の上限値10
00kN/c以下とする。
【0094】ベンダー力の増加量1200kN/cに応じた
板形状の変化を抑制するためのクロス角の変更量は(7)
式から0. 7°と計算されたので、接合部において圧下
位置を変更する前にクロス角度を1°から0. 3°に
0. 7°だけ減少させた。そして、その際に、クロス角
度の変更に要する時間がベンダー力を変更する時間より
も長いため、クロス角度の変更開始時刻にベンダー力の
変更開始時刻を合わせてクロス角度の変更終了時刻にベ
ンダー力の変更終了時刻を合致させるようにした。
【0095】クロス角度を0.3°に、ベンダー力を5
00kN/cに変更したのち、接合部がスタンドに到達する
前にベンダー力を500kN/cでけ減少させ、接合部が当
該スタンドを通過したのち、ベンダー力を500kN/cだ
け増大させて接合部を圧延した場合における圧延荷重、
クロス角度、ベンダー力および急峻度の変化状況を図1
6に示す。
【0096】図16の急峻度からも明らかなようにこの
発明に従って圧延した場合においては比較例に比べ板の
形状が良好であって、しかも安定した圧延が実現できる
ことが確かめられた。
【0097】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
先行材と後行材を接合して連続的に熱間圧延する場合に
避けられなかった接合部に起因した張力変動、板の破
断、形状不良が回避され安定した通板が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するのに用いて好適な圧延設備
の構成説明図である。
【図2】接合部周辺の温度分布の状況を示した図であ
る。
【図3】接合部周辺の板厚の変動状況を示した図であ
る。
【図4】この発明に従う圧延要領の説明図である。
【図5】この発明に従う圧下位置変更パターン(目標出
側板厚の変更パターン)を示した図である。
【図6】接合部周辺の板厚の変動状況を示した図であ
る。
【図7】接合部周辺の圧延荷重の変動状況を示した図で
ある。
【図8】(a) , (b) はベンダー力の変更状況を示し
た図である。
【図9】クロス角とベンダー力の変更状況を示した図で
ある。
【図10】第6スタンド出側板厚の変動状況を示した図
である。
【図11】第6〜7スタンド間における張力の変動状況
を示した図である。
【図12】(a) は比較例における第7スタンドの出側
板厚の変動状況を示した図であり、(b)は比較例にお
ける第6〜7スタンド間の張力の変動状況を示した図で
ある。
【図13】(a) は適合例における第7スタンドの出側
板厚の変動状況を示した図であり、(b) は適合例にお
ける第6〜7スタンド間の張力の変動状況を示した図で
ある。
【図14】(a) はベンダー力を付与した適合例におけ
る圧延荷重、板形状の変化状況を示した図であり、
(b) はベンダー力を付与しない比較例における圧延荷
重、板形状の変化状況を示した図である。
【図15】走間にてクロス角度の変更を行わなかった比
較例における圧延荷重、ベンダー力、板形状の変化状況
を示した図である。
【図16】走間にてクロス角度の変更を行ったこの発明
に従う適合例における圧延荷重、ベンダー力、板形状の
変化状況を示した図である。
【符号の説明】
1 粗圧延機 2 仕上げ圧延機 3 切断機 4 接合装置 5 トラッキング装置 6 切断機 7 巻き取り機 7′巻き取り機 8 接合部制御装置 9 圧下位置制御装置 10 板厚制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今江 敏夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 磯辺 邦夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 二階堂 英幸 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行鋼片の後端部と後行鋼片の先端部を
    それぞれ加熱して相互に接合したのち、複数のスタンド
    を配列した圧延設備に送給して連続的に熱間圧延するに
    当たり、 各スタンドにおける先行鋼片および後行鋼片の目標出側
    板厚をほぼ同一に設定して該目標出側板厚を各スタンド
    における鋼片の定常部目標出側板厚としたとき、少なく
    とも一つ以上のスタンドにおいて鋼片の接合部における
    目標出側板厚を定常部目標出側板厚よりも厚くなるよう
    に定め、鋼片の接合部が各スタンドに到達する直前から
    通過直後に至るまでの領域において、鋼片の出側板厚が
    接合部目標出側板厚となるように各スタンドの圧下位置
    をそれぞれ変更する、ことを特徴とする鋼片の連続熱間
    圧延方法。
  2. 【請求項2】 基準となるスタンドよりも上流における
    スタンドの接合部目標出側板厚の、定常部目標出側板厚
    に対する比が、基準となるスタンドにおける接合部目標
    出側板厚の定常部目標出側板厚に対する比の値と同等で
    あるか又は上流スタンドになるほど順次小さくなるよう
    に基準となるスタンドおよびこのスタンドよりも上流ス
    タンドの接合部目標板厚を定め、基準となるスタンドお
    よびこのスタンドよりも上流側のスタンドの圧下位置を
    変更する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 基準となるスタンドよりも下流における
    スタンドの接合部目標出側板厚の定常部目標出側板厚に
    対する比が、基準とするスタンドにおける接合部目標出
    側板厚の定常部目標出側板厚に対する比の値と同等とし
    て基準となるスタンドおよびこのスタンドよりも下流に
    おける接合部目標板厚を定め、基準となるスタンドおよ
    びこのスタンドよりも下流側のスタンドの圧下位置を変
    更する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 接合部がスタンドに到達する前に鋼片の
    出側板厚が一定の割合で大きくなるように圧下位置を変
    更し、出側板厚が目標出側板厚となる圧下位置に到達し
    た後はそのレベルを維持し、接合部がスタンドを通過し
    た後は出側板厚が一定の割合で小さくなるように圧下位
    置を変更する、請求項1, 2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 各スタンドにおける圧下位置の変更開始
    点および変更終了点を一致させる請求項1, 2, 3又は
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 スタンドにロールベンダー装置を配置
    し、 圧下位置の変更によって発生する圧延荷重の変動を予測
    し、その圧延荷重の変動に伴う形状変化を、ロールベン
    ダー装置のベンダー力を調整することによって抑制す
    る、請求項1乃至5の何れかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 スタンドにロールベンダー装置と他の形
    状制御アクチュエータを配置し、 圧下位置の変更によって発生する圧延荷重の変動を予測
    し、その圧延荷重の変動に伴う形状変化を、ロールベン
    ダー装置のロールベンダー力を調整することによって抑
    制するとともに、該ロールベンダー力の調整範囲がロー
    ルベンダー装置の調整能力の範囲内に納まるように、他
    の形状制御用アクチュエータの制御量を調整する、請求
    項1乃至5の何れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 ロールベンダー力の調整範囲がロールベ
    ンダー装置の調整能力の範囲内に納まるように、他の形
    状制御アクチュエータの制御量を調整するに際し、 形状制御アクチュエータの制御量の調整による形状変化
    を抑制するようにロールベンダー力を調整する、請求項
    7記載の方法。
  9. 【請求項9】 他の形状制御アクチュエータは、走間に
    てロールクロス角の変更が可能なロールクロス装置、ま
    たは走間にてロールをロール軸方向にシフトするロール
    シフト装置である、請求項7または8記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015193026A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jfeスチール株式会社 平坦度に優れたテーパ鋼板の圧延方法

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