JPH09118580A - 非アジド系ガス発生剤用点火剤組成物 - Google Patents
非アジド系ガス発生剤用点火剤組成物Info
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- JPH09118580A JPH09118580A JP8243580A JP24358096A JPH09118580A JP H09118580 A JPH09118580 A JP H09118580A JP 8243580 A JP8243580 A JP 8243580A JP 24358096 A JP24358096 A JP 24358096A JP H09118580 A JPH09118580 A JP H09118580A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C06—EXPLOSIVES; MATCHES
- C06B—EXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガス発生剤の燃焼により発生する有害なガス
状副生成物の量を少なくすること。 【解決手段】 Ａ）５重量％〜１００重量％がＭｇ、Ｔ
ｉＨ2 、Ａｌ、Ｔｉ及びこれらの混合物からなる群より
選ばれ、そして残りの９５重量％以下が炭素、水素及び
酸素元素のみを含む有機燃料を含んでなり、前記有機燃
料が３５〜６５重量％の酸素含有率を有する燃料成分；
及び Ｂ）窒素を含まない酸化剤成分；を含んでなる点火剤組
成物であって、燃料に対する酸素の比が少なくとも１で
ある点火剤組成物。
状副生成物の量を少なくすること。 【解決手段】 Ａ）５重量％〜１００重量％がＭｇ、Ｔ
ｉＨ2 、Ａｌ、Ｔｉ及びこれらの混合物からなる群より
選ばれ、そして残りの９５重量％以下が炭素、水素及び
酸素元素のみを含む有機燃料を含んでなり、前記有機燃
料が３５〜６５重量％の酸素含有率を有する燃料成分；
及び Ｂ）窒素を含まない酸化剤成分；を含んでなる点火剤組
成物であって、燃料に対する酸素の比が少なくとも１で
ある点火剤組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、非アジド系ガス発
生剤と共に自動車用エアバッグに使用するのに適するガ
ス発生剤、特に窒素原子と酸素原子の双方及び／又は窒
素原子と水素原子の双方及び／又は窒素原子と炭素原子
の双方を含むガス発生剤組成物を点火するための組成物
に向けられている。
生剤と共に自動車用エアバッグに使用するのに適するガ
ス発生剤、特に窒素原子と酸素原子の双方及び／又は窒
素原子と水素原子の双方及び／又は窒素原子と炭素原子
の双方を含むガス発生剤組成物を点火するための組成物
に向けられている。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近の
自動車用エアバッグのインフレーターは、アジ化ナトリ
ウムに基づくガス発生剤を使用している。この物質は、
燃焼によって、ガス状燃焼生成物として純粋な無毒の窒
素を発生する長所を有する。しかしながら、原料として
のアジ化ナトリウムは有毒であり、処理問題がある。
自動車用エアバッグのインフレーターは、アジ化ナトリ
ウムに基づくガス発生剤を使用している。この物質は、
燃焼によって、ガス状燃焼生成物として純粋な無毒の窒
素を発生する長所を有する。しかしながら、原料として
のアジ化ナトリウムは有毒であり、処理問題がある。
【０００３】従って、アジ化ナトリウムの代わりにより
毒性の低いガス発生剤組成物を使用することが望まれて
いる。このようなガス発生剤組成物の多くは、例えば米
国特許第３，４６８，７３０号、同第５，０８４，１１
８号、及び同第５，０３５，７５７号に記載されてお
り、これら各特許の教示は本願明細書に引例として含ま
れる。炭素、水素、酸素及び窒素元素を含む殆どの非ア
ジド系ガス発生剤組成物の燃焼によって、一般に無毒の
ガス（Ｎ2 、Ｈ2 Ｏ及び／又はＣＯ2 ）が発生するが、
ＮＨ3 、ＮＯx 、ＣＯ、及びＨＣＮのような有害な副生
成物も発生する。これらのガスは各々２５〜１０００pp
m の範囲の濃度で存在するときは有害である。エアバッ
グが使用される場合に、エアバッグは、例えば３０〜１
００ミリ秒以内に瞬時に膨張し、次いで瞬時にガスを排
出して収縮する必要がある。エアバッグがガスを排出し
て収縮する間、ガスが自動車の客室内に排出され、有害
な副生成物であるガスは自動車の乗員に害を与えうる。
このことは、非アジド系点火式インフレーターの商品化
における主たる障害の一つである。
毒性の低いガス発生剤組成物を使用することが望まれて
いる。このようなガス発生剤組成物の多くは、例えば米
国特許第３，４６８，７３０号、同第５，０８４，１１
８号、及び同第５，０３５，７５７号に記載されてお
り、これら各特許の教示は本願明細書に引例として含ま
れる。炭素、水素、酸素及び窒素元素を含む殆どの非ア
ジド系ガス発生剤組成物の燃焼によって、一般に無毒の
ガス（Ｎ2 、Ｈ2 Ｏ及び／又はＣＯ2 ）が発生するが、
ＮＨ3 、ＮＯx 、ＣＯ、及びＨＣＮのような有害な副生
成物も発生する。これらのガスは各々２５〜１０００pp
m の範囲の濃度で存在するときは有害である。エアバッ
グが使用される場合に、エアバッグは、例えば３０〜１
００ミリ秒以内に瞬時に膨張し、次いで瞬時にガスを排
出して収縮する必要がある。エアバッグがガスを排出し
て収縮する間、ガスが自動車の客室内に排出され、有害
な副生成物であるガスは自動車の乗員に害を与えうる。
このことは、非アジド系点火式インフレーターの商品化
における主たる障害の一つである。
【０００４】典型的な自動車用エアバッグは、エアバッ
グ及びエアバッグを膨張させるガスを発生するための点
火式インフレーターからなる。インフレーターは、例え
ば、米国特許第４，９４３，０８６号、同第５，２２
１，１０９号、及び同第５，２４１，９１０号に記載さ
れており、これらの各特許の教示は本願明細書に引例と
して含まれる。典型的なエアバッグ膨張展開システムに
おいて、遠隔センサーが衝突の衝撃を感知する。このセ
ンサーはインフレーター内のスキブに電気的に接続され
ており、スキブ内で電気的に発生した熱がスキブ内の少
量の発火性物質を点火する。次いで、発火性物質は、熱
を発生し、多量の点火剤組成物を点火する。点火剤組成
物から発生した熱は、かなり多量のガス発生剤組成物を
爆発させ、エアバッグを膨張させるための非常に多量の
ガスを発生させる。本発明を適用できるこの典型的なシ
ステムに種々の態様があることも知られており、例え
ば、米国特許第５，２９０，０６０号に記載されている
ような、発火により発生したガスと圧縮ガスとの組合せ
によりエアバッグが膨張するハイブリッドインフレータ
ーがある。前記特許の教示は本願明細書に引例として含
まれる。
グ及びエアバッグを膨張させるガスを発生するための点
火式インフレーターからなる。インフレーターは、例え
ば、米国特許第４，９４３，０８６号、同第５，２２
１，１０９号、及び同第５，２４１，９１０号に記載さ
れており、これらの各特許の教示は本願明細書に引例と
して含まれる。典型的なエアバッグ膨張展開システムに
おいて、遠隔センサーが衝突の衝撃を感知する。このセ
ンサーはインフレーター内のスキブに電気的に接続され
ており、スキブ内で電気的に発生した熱がスキブ内の少
量の発火性物質を点火する。次いで、発火性物質は、熱
を発生し、多量の点火剤組成物を点火する。点火剤組成
物から発生した熱は、かなり多量のガス発生剤組成物を
爆発させ、エアバッグを膨張させるための非常に多量の
ガスを発生させる。本発明を適用できるこの典型的なシ
ステムに種々の態様があることも知られており、例え
ば、米国特許第５，２９０，０６０号に記載されている
ような、発火により発生したガスと圧縮ガスとの組合せ
によりエアバッグが膨張するハイブリッドインフレータ
ーがある。前記特許の教示は本願明細書に引例として含
まれる。
【０００５】極めて一般的な点火剤材料はＢ／ＫＮＯ3
であり、ホウ素が燃料であり、そして硝酸ナトリウムが
酸化剤である。この組成物はインフレーター産業におい
て標準的な点火剤組成物である。この点火剤は、概して
燃料の濃度が高い（即ち、酸素が少ない）。燃料の濃度
が高い混合物は、高い燃焼温度になる傾向があり、ガス
発生剤組成物を点火することにとって望ましい。更に、
燃料（ホウ素）の濃度が高い点火剤組成物は、点火すべ
きガス発生剤組成物との直接的な熱的接触によりガス発
生剤組成物の燃焼を早めるホウ素又は酸化ホウ素の高温
の粒子を射出する。
であり、ホウ素が燃料であり、そして硝酸ナトリウムが
酸化剤である。この組成物はインフレーター産業におい
て標準的な点火剤組成物である。この点火剤は、概して
燃料の濃度が高い（即ち、酸素が少ない）。燃料の濃度
が高い混合物は、高い燃焼温度になる傾向があり、ガス
発生剤組成物を点火することにとって望ましい。更に、
燃料（ホウ素）の濃度が高い点火剤組成物は、点火すべ
きガス発生剤組成物との直接的な熱的接触によりガス発
生剤組成物の燃焼を早めるホウ素又は酸化ホウ素の高温
の粒子を射出する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によって、炭素、
水素、酸素及び／又は窒素原子のいかなる組合せを含む
非アジド系ガス発生剤組成物に適する点火剤組成物が提
供され、その結果、ガス発生剤の燃焼により発生する有
害なガス副生成物の量が減少する。点火剤組成物は、約
５重量％〜１００重量％が、Ｍｇ、Ｔｉ、Ａｌ、ＴｉＨ
2 及びこれらの混合物からなる群より選ばれ、そして残
りの９５重量％以下が、炭素、水素及び酸素元素のみを
含む可燃性炭水化物燃料を含んでなる。前記炭水化物燃
料は、使用される場合には、その酸素含有率は約３５〜
約６５重量％である。点火剤組成物は、更に、窒素を含
まない酸化剤成分、特に、ＫＣｌＯ3 、ＮａＣｌＯ3 、
ＫＣｌＯ4 、ＮａＣｌＯ4 及びこれらの混合物からなる
群より選ばれる酸化剤を含む。
水素、酸素及び／又は窒素原子のいかなる組合せを含む
非アジド系ガス発生剤組成物に適する点火剤組成物が提
供され、その結果、ガス発生剤の燃焼により発生する有
害なガス副生成物の量が減少する。点火剤組成物は、約
５重量％〜１００重量％が、Ｍｇ、Ｔｉ、Ａｌ、ＴｉＨ
2 及びこれらの混合物からなる群より選ばれ、そして残
りの９５重量％以下が、炭素、水素及び酸素元素のみを
含む可燃性炭水化物燃料を含んでなる。前記炭水化物燃
料は、使用される場合には、その酸素含有率は約３５〜
約６５重量％である。点火剤組成物は、更に、窒素を含
まない酸化剤成分、特に、ＫＣｌＯ3 、ＮａＣｌＯ3 、
ＫＣｌＯ4 、ＮａＣｌＯ4 及びこれらの混合物からなる
群より選ばれる酸化剤を含む。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明に係る点火剤組成物は、ガ
ス発生剤組成物を点火するのに十分高温で燃焼するよう
設計されたものである。しかしながら、この点火剤組成
物は、ガス発生剤組成物のように燃焼時にガスを発生す
るが、このことは本来の目的ではないために、点火剤組
成物はそれらのガス生成量を最大限にするよう選ばれる
必要はない。この点火剤組成物は、ガス発生剤に比して
非常に低い質量比で使用される。典型的な自動車の運転
席側エアバッグのインフレーターは、約２ｇの点火剤組
成物及び約６０〜１００ｇのガス発生剤組成物を含む。
助手席側エアバッグと側部エアバッグとは、互いに異な
る量のガス発生剤を有していてもよいが、双方とも点火
剤に比して多量のガス発生剤を含む。点火剤組成物はガ
ス発生剤組成物に比して非常に低濃度で使用されてもよ
いが、添加剤組成物の選択は、有害なガス状副生成物、
特に非アジド系ガス発生剤組成物の燃焼により発生する
ＮＯ4 、ＮＨ3 、ＣＯ及び／又はＨＣＮの濃度に著しい
影響を及ぼしうる。本発明が目指している非アジド系ガ
ス発生剤組成物は、ＮＯx （特にＮＯ及びＮＯ2 ）及び
ＮＨ3 燃焼生成物を発生する窒素と酸素及び／又は窒素
と水素の組合せを含むものである。このようなガス発生
剤組成物は一般に炭素原子も含み、更にＣＯ及びＨＣＮ
燃焼生成物を発生する。
ス発生剤組成物を点火するのに十分高温で燃焼するよう
設計されたものである。しかしながら、この点火剤組成
物は、ガス発生剤組成物のように燃焼時にガスを発生す
るが、このことは本来の目的ではないために、点火剤組
成物はそれらのガス生成量を最大限にするよう選ばれる
必要はない。この点火剤組成物は、ガス発生剤に比して
非常に低い質量比で使用される。典型的な自動車の運転
席側エアバッグのインフレーターは、約２ｇの点火剤組
成物及び約６０〜１００ｇのガス発生剤組成物を含む。
助手席側エアバッグと側部エアバッグとは、互いに異な
る量のガス発生剤を有していてもよいが、双方とも点火
剤に比して多量のガス発生剤を含む。点火剤組成物はガ
ス発生剤組成物に比して非常に低濃度で使用されてもよ
いが、添加剤組成物の選択は、有害なガス状副生成物、
特に非アジド系ガス発生剤組成物の燃焼により発生する
ＮＯ4 、ＮＨ3 、ＣＯ及び／又はＨＣＮの濃度に著しい
影響を及ぼしうる。本発明が目指している非アジド系ガ
ス発生剤組成物は、ＮＯx （特にＮＯ及びＮＯ2 ）及び
ＮＨ3 燃焼生成物を発生する窒素と酸素及び／又は窒素
と水素の組合せを含むものである。このようなガス発生
剤組成物は一般に炭素原子も含み、更にＣＯ及びＨＣＮ
燃焼生成物を発生する。
【０００８】点火剤組成物は、燃料と少なくとも化学量
論的に釣合うような十分な量の酸化剤成分を含む。即
ち、点火剤組成物は、燃料に対する酸素の比（Ｏ：Ｆ
比）が少なくとも１であり、好ましくは酸素の濃度が高
く、少なくとも約１．０５のＯ：Ｆ化学量論比（stoich
iometric ratio）を有する。点火剤組成物は、ガス発生
剤組成物を点火するのに十分なエネルギーを一貫して与
えるＯ：Ｆ比を有しているべきである。点火剤組成物
は、少なくとも化学量論的に釣合いがとれていなければ
ならない。即ち、金属又は含金属燃料を適切な金属酸化
物に酸化させ、且つ炭水化物燃料をＣＯ2 及びＨ2 Ｏに
酸化させるのに十分な酸化剤が存在しなくてはならな
い。酸化剤の量がこのような酸化を行うのにちょうど足
りる量である場合には、燃料に対する酸化剤の比（Ｏ：
Ｆ比）は１．０に等しいと定義される。酸化剤の量が５
％過剰である場合には、Ｏ：Ｆ比は１．０５である。好
ましい組成物は、１．０５以上のＯ：Ｆ比を有する。こ
のことは、燃料の比率が高い従来のＢ／ＫＮＯ3 点火剤
組成物（酸素が不十分）と対照的である。
論的に釣合うような十分な量の酸化剤成分を含む。即
ち、点火剤組成物は、燃料に対する酸素の比（Ｏ：Ｆ
比）が少なくとも１であり、好ましくは酸素の濃度が高
く、少なくとも約１．０５のＯ：Ｆ化学量論比（stoich
iometric ratio）を有する。点火剤組成物は、ガス発生
剤組成物を点火するのに十分なエネルギーを一貫して与
えるＯ：Ｆ比を有しているべきである。点火剤組成物
は、少なくとも化学量論的に釣合いがとれていなければ
ならない。即ち、金属又は含金属燃料を適切な金属酸化
物に酸化させ、且つ炭水化物燃料をＣＯ2 及びＨ2 Ｏに
酸化させるのに十分な酸化剤が存在しなくてはならな
い。酸化剤の量がこのような酸化を行うのにちょうど足
りる量である場合には、燃料に対する酸化剤の比（Ｏ：
Ｆ比）は１．０に等しいと定義される。酸化剤の量が５
％過剰である場合には、Ｏ：Ｆ比は１．０５である。好
ましい組成物は、１．０５以上のＯ：Ｆ比を有する。こ
のことは、燃料の比率が高い従来のＢ／ＫＮＯ3 点火剤
組成物（酸素が不十分）と対照的である。
【０００９】高いＯ：Ｆ比は、点火剤組成物の燃焼温度
を低くする傾向があるが、本発明の点火剤組成物の燃焼
温度は殆どの非アジド系ガス発生剤組成物を点火するの
に十分高い。特定のガス発生剤組成物と特定の点火剤組
成物との組合せにとって、Ｏ：Ｆ比の上限は、ガス発生
剤組成物を点火するのに点火剤組成物が十分高温に燃焼
しない比である。概して、本発明に係る点火剤組成物
は、約１．３を超えないＯ：Ｆ比の限界を有する（３０
モル％余分に酸化される）。酸素濃度の釣合いがとれて
いる点火剤組成物又は酸素濃度の高い点火剤組成物がガ
ス発生剤組成物により発生する有害ガスの濃度になぜ著
しい影響を及ぼすのかは完全に理解されておらず、本願
出願人は特定の理論に束縛されない。しかしながら、本
発明に係る酸素濃度の釣合いがとれている点火剤組成物
又は酸素濃度の高い点火剤組成物が使用される場合に
は、インフレーター内のガス圧は、酸素濃度の低い点火
剤が使用される場合よりも急速に上昇することが見出さ
れた。実験によって、低圧燃焼は、ＮＯx 、ＣＯ、ＨＣ
Ｎ及びＮＨ3 のような有害ガスをより多量に発生させ、
そして高圧燃焼はこのようなガスを少量発生させること
を示した。また、好ましい高酸素濃度の点火剤組成物に
おいて、少量の追加の酸素は有害ガスの酸化を助け、例
えばＣＯをＣＯ2 に、又はＮＨ3 をＮ2 及びＨ2 Ｏに酸
化させるのを助ける。
を低くする傾向があるが、本発明の点火剤組成物の燃焼
温度は殆どの非アジド系ガス発生剤組成物を点火するの
に十分高い。特定のガス発生剤組成物と特定の点火剤組
成物との組合せにとって、Ｏ：Ｆ比の上限は、ガス発生
剤組成物を点火するのに点火剤組成物が十分高温に燃焼
しない比である。概して、本発明に係る点火剤組成物
は、約１．３を超えないＯ：Ｆ比の限界を有する（３０
モル％余分に酸化される）。酸素濃度の釣合いがとれて
いる点火剤組成物又は酸素濃度の高い点火剤組成物がガ
ス発生剤組成物により発生する有害ガスの濃度になぜ著
しい影響を及ぼすのかは完全に理解されておらず、本願
出願人は特定の理論に束縛されない。しかしながら、本
発明に係る酸素濃度の釣合いがとれている点火剤組成物
又は酸素濃度の高い点火剤組成物が使用される場合に
は、インフレーター内のガス圧は、酸素濃度の低い点火
剤が使用される場合よりも急速に上昇することが見出さ
れた。実験によって、低圧燃焼は、ＮＯx 、ＣＯ、ＨＣ
Ｎ及びＮＨ3 のような有害ガスをより多量に発生させ、
そして高圧燃焼はこのようなガスを少量発生させること
を示した。また、好ましい高酸素濃度の点火剤組成物に
おいて、少量の追加の酸素は有害ガスの酸化を助け、例
えばＣＯをＣＯ2 に、又はＮＨ3 をＮ2 及びＨ2 Ｏに酸
化させるのを助ける。
【００１０】燃料成分は、完全に、Ｍｇ、Ｔｉ、Ａｌ、
ＴｉＨ2 及びこれらの混合物からなる群より選ばれる金
属又は金属水素化物であってもよい。これらの群の中
で、人体の健康への影響の点でＴｉが最も好ましくな
い。Ｍｇ及びＴｉＨ2 が現在のところ好ましい。他の金
属水素化物、例えば水素化アルミニウムは、点火剤の燃
料として作用するが、自動車用エアバッグのインフレー
ターとしては非常に感湿性が高い。しかしながら、Ｔｉ
Ｈ2 は湿気に対して良好な安定性を有する。金属及び金
属水素化物は、点火剤組成物において、酸化アルミニウ
ム又は酸化チタンのような金属酸化物粒子を形成する重
要な役割を有する。このような粒子は、熱を直接伝達す
ることによりガス発生剤組成物を加熱し、そしてこの加
熱によって急速な初期圧力に寄与する。
ＴｉＨ2 及びこれらの混合物からなる群より選ばれる金
属又は金属水素化物であってもよい。これらの群の中
で、人体の健康への影響の点でＴｉが最も好ましくな
い。Ｍｇ及びＴｉＨ2 が現在のところ好ましい。他の金
属水素化物、例えば水素化アルミニウムは、点火剤の燃
料として作用するが、自動車用エアバッグのインフレー
ターとしては非常に感湿性が高い。しかしながら、Ｔｉ
Ｈ2 は湿気に対して良好な安定性を有する。金属及び金
属水素化物は、点火剤組成物において、酸化アルミニウ
ム又は酸化チタンのような金属酸化物粒子を形成する重
要な役割を有する。このような粒子は、熱を直接伝達す
ることによりガス発生剤組成物を加熱し、そしてこの加
熱によって急速な初期圧力に寄与する。
【００１１】燃料成分は、炭素、水素及び酸素を含む有
機化合物（炭水化物）を含んでもよく、比較的高い酸素
含有量、即ち、約３５〜約６５重量％の酸素含有量を有
する。この酸素成分は、添加剤混合物中の酸素の量に対
応して比較的少量を要するために、高純度であることが
好ましい。炭水化物燃料は、使用される場合には、概し
て燃料成分の少なくとも約２０重量％、より典型的には
燃料成分の少なくとも約５０重量％、そして最も好まし
くは燃料成分の少なくとも約６０重量％、且つ９５重量
％以下で使用される。炭水化物燃料は、使用される場合
には、多量のガスを発生するように含まれ、従って、イ
ンフレーターモジュール内の初期高ガス圧を与える。こ
の高圧は有害ガスの濃度が低いと考えられる。適切な炭
水化物燃料には、制限するわけではないが、酒石酸、コ
ハク酸、マロン酸、ラクトース及びこれらの混合物から
なる。
機化合物（炭水化物）を含んでもよく、比較的高い酸素
含有量、即ち、約３５〜約６５重量％の酸素含有量を有
する。この酸素成分は、添加剤混合物中の酸素の量に対
応して比較的少量を要するために、高純度であることが
好ましい。炭水化物燃料は、使用される場合には、概し
て燃料成分の少なくとも約２０重量％、より典型的には
燃料成分の少なくとも約５０重量％、そして最も好まし
くは燃料成分の少なくとも約６０重量％、且つ９５重量
％以下で使用される。炭水化物燃料は、使用される場合
には、多量のガスを発生するように含まれ、従って、イ
ンフレーターモジュール内の初期高ガス圧を与える。こ
の高圧は有害ガスの濃度が低いと考えられる。適切な炭
水化物燃料には、制限するわけではないが、酒石酸、コ
ハク酸、マロン酸、ラクトース及びこれらの混合物から
なる。
【００１２】酸化剤成分は、窒素を含まない酸化剤であ
る。好ましい酸化剤は、塩素酸カリウム、塩素酸ナトリ
ウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウムのような
塩素酸塩及び過塩素酸塩、又はこれらの混合物が含まれ
る。
る。好ましい酸化剤は、塩素酸カリウム、塩素酸ナトリ
ウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウムのような
塩素酸塩及び過塩素酸塩、又はこれらの混合物が含まれ
る。
【００１３】
【実施例】以下の実施例により本発明をより詳細に説明
する。 例１ その教示が本明細書に引例として含まれる米国特許第
５，４３１，１０３号に記載されているような種類の５
−アミノテトラゾール、酸化銅（II）、硝酸ストロンチ
ウム及び硝酸グアニジンから製造されたガス発生剤を、
０．５４のＯ：Ｆ比を有するＢ／ＫＮＯ3 点火剤組成物
（対照）により点火した。種々のＯ：Ｆ比を有する水素
化チタン／過塩素酸カリウム（ＴｉＨ2 ／ＫＣｌＯ4 ）
点火剤組成物を使用して同様な組成物を点火した。結果
を下記表に示す。
する。 例１ その教示が本明細書に引例として含まれる米国特許第
５，４３１，１０３号に記載されているような種類の５
−アミノテトラゾール、酸化銅（II）、硝酸ストロンチ
ウム及び硝酸グアニジンから製造されたガス発生剤を、
０．５４のＯ：Ｆ比を有するＢ／ＫＮＯ3 点火剤組成物
（対照）により点火した。種々のＯ：Ｆ比を有する水素
化チタン／過塩素酸カリウム（ＴｉＨ2 ／ＫＣｌＯ4 ）
点火剤組成物を使用して同様な組成物を点火した。結果
を下記表に示す。
【００１４】
【表１】
Claims (16)
- 【請求項１】 Ａ）５重量％〜１００重量％が、Ｍｇ、
ＴｉＨ2 、Ａｌ、Ｔｉ及びこれらの混合物からなる群よ
り選ばれ、そして残りの９５重量％以下が炭素、水素及
び酸素元素のみを含む有機燃料を含んでなり、前記有機
燃料が３５〜６５重量％の酸素含有率を有する燃料成
分；及び Ｂ）窒素を含まない酸化剤成分；を含んでなる点火剤組
成物であって、燃料に対する酸素の比が少なくとも１で
ある点火剤組成物。 - 【請求項２】 前記酸化剤が、ＫＣｌＯ4 、ＮａＣｌＯ
4 、ＮａＣｌＯ3 、ＫＣｌＯ3 及びこれらの混合物から
なる群より選ばれる、請求項１記載の点火剤組成物。 - 【請求項３】 燃料に対する酸素の比が少なくとも１．
０５である請求項１記載の組成物。 - 【請求項４】 前記燃料成分がＴｉＨ2 を含む請求項１
記載の組成物。 - 【請求項５】 前記燃料成分がＭｇを含む請求項１記載
の組成物。 - 【請求項６】 前記燃料成分がＴｉを含む請求項１記載
の組成物。 - 【請求項７】 前記燃料成分がＡｌを含む請求項１記載
の組成物。 - 【請求項８】 前記酸化剤成分がＫＣｌＯ4 を含む請求
項１記載の組成物。 - 【請求項９】 前記酸化剤成分がＮａＣｌＯ4 を含む請
求項１記載の組成物。 - 【請求項１０】 前記酸化剤成分がＫＣｌＯ3 を含む請
求項１記載の組成物。 - 【請求項１１】 前記酸化剤成分がＮａＣｌＯ3 を含む
請求項１記載の組成物。 - 【請求項１２】 前記有機燃料が前記燃料成分の２０〜
９５重量％の範囲で存在する請求項１記載の組成物。 - 【請求項１３】 前記有機燃料が前記燃料成分の５０〜
９５重量％の範囲で存在する請求項６記載の組成物。 - 【請求項１４】 前記有機燃料が前記燃料成分の６０〜
９５重量％で存在する請求項６記載の組成物。 - 【請求項１５】 前記有機燃料が、酒石酸、コハク酸、
マロン酸、ラクトース及びこれらの混合物からなる群よ
り選ばれる、請求項６記載の組成物。 - 【請求項１６】 前記点火剤組成物が、 Ａ）５重量％〜１００重量％が、Ｍｇ、ＴｉＨ2 、Ａ
ｌ、Ｔｉ及びこれらの混合物からなる群より選ばれ、そ
して残りの９５重量％以下が、炭素、水素及び酸素元素
のみを含む有機燃料を含んでなり、前記有機燃料が３５
〜６５重量％の酸素含有率を有する燃料成分；及び Ｂ）窒素を含まない酸化剤成分；を含んでなり、燃料に
対する酸素の比が少なくとも１であることを特徴とし、
エアバッグを膨張させるためのガスを発生する可燃性ガ
ス発生剤及び前記ガス発生剤の燃焼を開始させるための
点火剤組成物を含んでなる自動車用エアバッグインフレ
ーターモジュール。
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|---|---|---|---|
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| JP (1) | JPH09118580A (ja) |
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1996
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- 1996-09-13 JP JP8243580A patent/JPH09118580A/ja active Pending
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