JPH09110521A - 半導体セラミック組成物及びptcサーミスター - Google Patents

半導体セラミック組成物及びptcサーミスター

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JPH09110521A
JPH09110521A JP7265189A JP26518995A JPH09110521A JP H09110521 A JPH09110521 A JP H09110521A JP 7265189 A JP7265189 A JP 7265189A JP 26518995 A JP26518995 A JP 26518995A JP H09110521 A JPH09110521 A JP H09110521A
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JP
Japan
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mol
ceramic composition
semiconductor ceramic
batio
ptc thermistor
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Application number
JP7265189A
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Hiroharu Nishimura
弘治 西村
Tomohiro Tsuruta
智広 鶴田
Koichi Watanabe
浩一 渡辺
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器等の回路部品や無接点式電流制御用
として使用され、比抵抗が小さく、破壊電圧が高く、小
型で回路設計の容易な半導体セラミック組成物及びPT
Cサーミスターを得ることを目的とする。 【解決手段】 BaTiO3の一般式で表されるチタン
酸バリウム1モルに、副成分としてYをY23に換算し
て0.0018〜0.0027モル、MnがMnCO3
に換算して0.0005〜0.0009モル、SiがS
iO2に換算して0.005〜0.03モル含有された
半導体セラミック組成物からなる基板1の対向した面に
それぞれニッケル電極2、3を設けることにより、小型
で回路設計が容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等の回路
部品や無接点式電流制御用として使用される半導体セラ
ミック組成物及びPTCサーミスターに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、音響機器、映像機器、情報通信機
器等の高集積化に伴い、回路保護用の***品として低
抵抗で破壊電圧が高いPTCサーミスターが要求されて
いる。
【0003】このPTC(Positive Temp
erature Coefficient)サーミスタ
ーは正特性サーミスターあるいは単にサーミスターとも
略称されるが、温度の上昇と共に抵抗値が増大するもの
で、消費電力が増えて自身の温度上昇が高まると、抵抗
が高くなり電力消費を抑制させる作用をする。特に高温
(数百度以上)で動作する高温型PTCサーミスターに
使用される材料にはBaTiO3系とSi系等がある
が、製造が容易であることからBaTiO3系の方が用
いられることが多い。BaTiO3の一般式で表される
チタン酸バリウムは、BaCO3等のBa化合物やTi
2等のTi化合物をほぼ1:1で混合して焼結したペ
ロブスカイト型の結晶構造を有する強誘電体磁器であ
る。BaTiO3系はこのBaTiO3にその原子価を制
御する異種原子をドープして伝導性を持たせて半導体化
した半導体セラミック組成物であって、これを用いたP
TCサーミスターはBaTiO3に特有の、キューリ温
度における相転移によりその抵抗値が急激に増大し電気
伝導性が大幅に低下する現象を利用したものである。そ
こで従来からより使用しやすいPTCサーミスターを得
るために、半導体セラミック組成物であるBaTiO3
の抵抗値、キューリ温度や抵抗値の変化率及び破壊電圧
等が改善されてきている。
【0004】そこで、このBaTiO3を改善したもの
として、従来次のような技術(特開平3−65559号
公報)が提案されている。この技術はBaTiO3系を
主成分とし、添加剤としてNb25を0.04〜0.0
6モル%使用し、正の温度係数を有し、また室温におけ
る抵抗率が小さく、キュリー点以上の温度における抵抗
率の立ち上がり幅の大きいBaTiO3半導体を得よう
とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3−65559号公報に記載されたBaTiO3半導体
は、抵抗率の立ち上がり幅が改善され、室温抵抗率は
6.77Ωcm以上と小さいものの、直流破壊電圧が1
9.8V/mm以下程度で、高温型PTCサーミスター
をさらに小型化し、電子回路保護用の***品として使
用するには十分でないという問題点を有していた。
【0006】そこで本発明は前記従来の問題点を解決す
るもので、比抵抗が小さく、破壊電圧が高く、小型で回
路設計の容易な半導体セラミック組成物及びPTCサー
ミスターを得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の半導体セラミック組成物は、BaTiO3
一般式で表されるチタン酸バリウム1モルに、副成分と
してYをY23に換算して0.0018〜0.0027
モル、MnがMnCO3に換算して0.0005〜0.
0009モル、SiがSiO2に換算して0.005〜
0.03モル含有されていることを特徴とする。
【0008】これにより、比抵抗が小さく、破壊電圧が
高い半導体セラミック組成物が得られる。
【0009】また、本発明のPTCサーミスターは半導
体セラミック組成物からなる基板の対向した面にそれぞ
れ設けられた電極を備えていることが望ましい。
【0010】これにより、比抵抗が小さく、小型で回路
設計の容易なPTCサーミスターが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、BaTiO3の一般式で表されるチタン酸バリウム
1モルに、副成分としてYをY23に換算して0.00
18〜0.0027モル、MnがMnCO3に換算して
0.0005〜0.0009モル、SiがSiO2に換
算して0.005〜0.03モル含有した半導体セラミ
ック組成物であり、焼結性がよく、比抵抗が小さく、抵
抗変化率が大きく、さらに破壊電圧が高くなるなるとい
う作用特性を有する。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、半導体セ
ラミック組成物からなる基板の対向した面にそれぞれ設
けられた電極を備えたPTCサーミスターであり、半導
体セラミック組成物と電極はオーム性接触を形成し、温
度上昇とともに急激に比抵抗が大きくなるという作用を
有する。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、基板の厚
みが0.04〜2.5mmとしたPTCサーミスターで
あり、基板強度が大きく、比抵抗が小さいという作用を
有する。
【0014】以下、本発明の実施の形態について、(表
1)、(表2)及び図1、図2、図3を用いて説明す
る。
【0015】(実施の形態1)まず、本発明の半導体セ
ラミック組成物の主成分であるBaTiO3の製造法に
ついて述べる。重量比で純度99%以上のシュウ酸バリ
ウムチタニル(BaTiO(C242・4H2O)を6
00℃の温度で空気中にて約10時間加熱する。このよ
うに加熱分解して、粉末状で重量比で純度が99%以上
のBaTiO3が得られる。この得られた主成分のBa
TiO3の1モルに重量比で純度99.8%以上のY2
3、MnCO3及びSiO2をそれぞれ副成分として添加
し、(表1)に示した組成比になるように26種類の一
次混合物を作成した。(表1)は主成分のBaTiO3
を1モルとして副成分の含有量を変えたものである。
【0016】
【表1】
【0017】(表1)において1〜26の試料はY23
を0.0015〜0.0031モルの間で変化させ、M
nCO3を0.0003〜0.0011モルの間で変化
させ、SiO2を0.003〜0.035モルの間で変
化させたものである。ただし表中に・印を付与したもの
は本発明の範囲外の比較例である。また(表2)は(表
1)に示した一次混合物の試験番号1〜26の比抵抗
(Ωcm)と破壊電圧(V/mm)に関する特性を示す
ものである。
【0018】
【表2】
【0019】ここでは、副成分のY、Mn、およびSi
成分をそれぞれY23、MnCO3及びSiO2等の化合
物で添加しているが、これ以外の化合物で添加すること
もできる。その場合にも添加する化合物量のモル量を添
加すればよい。
【0020】この一次混合物をポットミルに入れジルコ
ニヤボールとともに約24時間湿式混合し、Y23、M
nCO3及びSiO2が均一に分散して含有する二次混合
物を得た。次にこの二次混合物を約1000℃4時間空
気中で焼成し、仮焼物を得た。この仮焼物を約1ミクロ
ン以下の粒子にまで解砕し、有機結合材として約5%濃
度のPVA(ポリビニルアルコール)溶液を10重量%
加え、成形しやすいように40〜50ミクロンの顆粒状
に造粒した。この造粒した粉末を約1000Kg/cm
2の圧力で加圧し、直径が約13mmで厚みが約1.2
mmの円板状に成形した。この成形体を約250℃/時
間の速度昇温し、空気中約1300℃で1時間焼結さ
せ、100℃/時間の速度で降温しY23、MnOおよ
びSiO2を含有したBaTiO3からなるペロブスカイ
ト型の焼結体を得た。このようにして(表1)に示した
試料番号1〜26の試料を各10個づつ作成した。
【0021】次に、比抵抗と破壊電圧を測定するために
上記試料にオーム性電極を形成した。そこでオーム性電
極の形成方法について述べる。ここでオーム性電極とは
接触部の電圧−電流特性がオームの法則に従うもので、
半導体部とリード線との接触部は電圧と電流が比例する
ことが必要である。円板状のBaTiO3焼結体の対向
する両面を溶剤で洗浄して脱脂する。その後水洗し、2
〜3%濃度のフッ酸溶液で10分程度エッチングする。
このエッチングはメッキ層の剥離強度を強くするためで
ある。このエッチングしたBaTiO3焼結体を塩化第
1錫の塩酸溶液に数分間浸漬し、その表面に錫イオンを
吸着させる。この錫イオンはBaTiO 3焼結体の電極
面の活性化を促進する。つぎにこの錫イオンを吸着した
面を0.03重量%のパラジウム溶液に浸漬し、パラジ
ウムを吸着させる。この吸着したパラジウムは次の無電
解メッキの触媒作用を引き起こす。無電解メッキは硫酸
ニッケル溶液をPH=8〜9.5に調整し、40〜50
℃の温度に加温し約20分間浸漬して行う。こうして2
〜5ミクロンの厚さのニッケル層がメッキされる。この
無電解メッキされたBaTiO3焼結体を約500℃の
温度で20分程度熱処理することで、BaTiO3焼結
体とニッケル電極はオーム性接触しオーム性電極が形成
される。
【0022】このようにして得られた本発明の半導体セ
ラミック組成物の特性が(表2)の比抵抗(Ωcm)と
破壊電圧であるに示す。比抵抗と破壊電圧は、直径が約
13mmφで厚みが約1.2mmの円板状のBaTiO
3半導体磁器組成物にオーム性のニッケル電極を形成し
たもので測定した。比抵抗は20℃の温度でBaTiO
3 半導体磁器組成物の厚み1mm当たり25Vの直流電
圧を30秒間印加しその30秒後に測定し、次式より求
めた。
【0023】ρ=R・S/T ただし、 ρ:比抵抗(Ωcm) R:抵抗の実測値(Ω) S:電極の面積(cm2) T:BaTiO3半導体磁器組成物の厚み 一方、直流破壊電圧はBaTiO3半導体磁器組成物の
上記電極に直流電圧を印加し、次第に上昇させてBaT
iO3半導体磁器組成物が破壊した時点の電圧を求め
た。これらの特性値は10個の試料の単純平均値であ
る。
【0024】試料番号16〜26は本発明の範囲外のも
のであって、主成分のBaTiO31モルに副成分とし
てY23を0.0017〜0.0031モル、MnCO
3を0.0003〜0.0011モルおよびSiO2
0.0003〜0.035モル添加したものであるが、
破壊電圧は30〜45V/mmと高く、比抵抗は30.
5〜90.8Ωcmと著しく高くなっている。比抵抗が
30Ωcm程度以上に高くなると、PTCサーミスター
として電子回路の保護回路に接続したとき回路抵抗が高
くなって、回路電圧を高くしなければならない等回路設
計が容易でなくなる。また主成分のBaTiO31モル
に副成分のY23が0.0018モル未満では、BaT
iO3半導体磁器組成物の焼結性がよくなく比抵抗が高
くなり、0.0027モルを超えると比抵抗は再び高く
なり実用的でなくなる。また、副成分のMnCO3
0.0005モル未満では、比抵抗が高くPTCサーミ
スターの立ち上がり特性が悪くなり、0.0009モル
を超えると比抵抗は再び高くなって、回路設計が容易で
なくなる。さらに、副成分のSiO2が0.005モル
未満では、BaTiO3半導体磁器組成物の焼結性がよ
くなく比抵抗が顕著に高くなり、0.03モルを超える
と比抵抗は再び高くなり実用的でなくなる。
【0025】したがって本発明のように、副成分Y23
を0.0018〜0.0027モル、MnCO3を0.
0005〜0.0009モル、SiO2を0.005〜
0.03モルの範囲で添加すると、比抵抗が15.9Ω
cm以下と低くて破壊電圧は27V/mm以上と高いP
TCサーミスター用に適したBaTiO3半導体磁器が
得られることが分かる。
【0026】その理由を説明すると、本発明による副成
分のY23は、BaTiO3半導体磁器組成物に固溶
し、BaTiO3結晶のBaの位置にY3+が入って伝導
電子を供給するドナーとなるため比抵抗が低くなって半
導体化するからである。また、副成分のMnCO3はB
aTiO3半導体磁器組成物の結晶粒界近傍に局在し、
高抵抗で正の抵抗温度係数を大きくする。さらに、副成
分のSiO2はBaTiO3半導体磁器組成物の結晶の粒
界に析出し、液相焼結を起こして異常結晶粒成長を抑制
し、結晶粒径を均一にするので、破壊電圧を高くするこ
とができるからである。
【0027】(実施の形態2)つぎに、PTCサーミス
ターの構造について図1について説明する。
【0028】図1は本発明の一実施の形態による表面実
装型のPTCサーミスターの断面図で、1は大きさが2
mm角で厚みが約0.5mmの角板状のBaTiO3
導体磁器組成物からなる基板、2、3は基板1の対向し
た面にそれぞれ設けたオーム性のニッケル電極で厚みが
約5ミクロンである。この形状のPTCサーミスターは
電子回路基板上の電子回路に半田付け等によって直接接
続され電子回路を保護する保護回路を形成する。この保
護回路は電子回路の消費電力が増えてPTCサーミスタ
ーの温度上昇が高まると、抵抗が高くなり電力消費を抑
制させ電子回路を保護する作用をする。必要に応じて電
極2、3にリード線を接続し、そのリード線を電子回路
基板上の電子回路に接続することもできる。このPTC
サーミスターは放熱性がよく、電流制御の応答性に優れ
ている。
【0029】ここで基板1の厚みは0.04mm〜2.
5mmの範囲にあるのがよい。0.04mm未満では基
板強度が低く取り扱いが困難であるし、2.5mm以上
ではPTCサーミスターとして抵抗値が大きくなって実
用的でない。
【0030】(実施の形態3)図2は本発明のもう一つ
の実施の形態による樹脂による部分被覆型のPTCサー
ミスターの断面図である。図1と同じ符号については基
本的に同じ働きをするのでここでは説明を省略する。1
0は被覆材で、熱硬化性のプラスチックでシリコン系や
エポキシ系等からなる。この形状のPTCサーミスター
は電子回路との接続部を除いて被覆材10で被覆されて
おり、被覆厚みは0.5mm程度以下が適当である。こ
の接続部は被覆材10で被覆されないで露出しており、
基板の放熱をよくしている。この形状のPTCサーミス
ターは電子回路基板上の電子回路に半田付け等によって
直接接続され電子回路を保護する保護回路を形成する。
また、必要に応じてニッケル電極2、3にリード線を接
続し、そのリード線を電子回路基板上の電子回路に接続
することもできる。このPTCサーミスターは絶縁性
や、耐湿性等の耐候性にも優れ、放熱性もよい。
【0031】(実施の形態4)図3は本発明のさらに他
の実施の形態による樹脂による全面被覆型のPTCサー
ミスターの断面図である。図1、図2と同じ符号につい
ては基本的に同じ働きをするのでここでは説明を省略す
る。
【0032】ここでは基板1は直径が約8mmφで厚み
が約0.3mmの円板状である。4、5は銀電極でオー
ム性のニッケル電極2、3に接合されている。8、9は
リード線6、7を銀電極4、5に接合する半田である。
この銀電極4、5はオーム性のニッケル電極2、3の表
面に直径約6.0mmφのAgペーストを塗布し、80
0〜850゜Cの温度範囲内で熱処理して形成したもの
である。銀電極4、5はリード線6、7のニッケル電極
2、3への接合強度を高くするもので、使用時にリード
線6、7が外れ、電流制御ができなくなるのを防いで、
信頼性の高いPTCサーミスターを提供することができ
る。リード線6、7は電子回路基板上の電子回路に接続
され電子回路を保護する保護回路を形成する。このPT
Cサーミスターは絶縁性や、耐湿性等の耐候性にさらに
優れ、信頼性も高い。
【0033】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0034】(実施例1)試料番号1の半導体セラミッ
ク組成物は、主成分のBaTiO31モルに副成分とし
てY23を0.0022モル、MnCO3を0.000
7モルおよびSiO2を0.02モル添加したもので、
比抵抗は15.4Ωcmと低いが、破壊電圧は31V/
mmと高い。
【0035】(実施例2)試料番号2の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号1と主成分の量と副成分のMnC
3およびSiO2の添加量を同じにして、Y23のみを
0.0020モルと少なくしたもので、比抵抗は8.7
Ωcmとさらに低くなっているが破壊電圧は28V/m
mと高い。
【0036】(実施例3)試料番号3の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号1と主成分の量と副成分のMnC
3およびSiO2の添加量を同じにして、Y23のみを
0.0018モルとさらに少なくしたもので、比抵抗は
11.2Ωcmとやや高くなって、破壊電圧は30V/
mmとさらに高くなる。
【0037】(実施例4)試料番号4の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号1と主成分の量と副成分のMnC
3およびSiO2の添加量を同じにして、Y23のみを
0.0024モルと多くしたもので、比抵抗は15.9
Ωcmとさらに高くなって、破壊電圧も35V/mmと
いっそう高くなる。
【0038】(実施例5)試料番号5の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号1と主成分の量と副成分のMnC
3およびSiO2の添加量を同じにして、Y23のみを
0.0027モルとさらに多くしたもので、比抵抗は
9.6Ωcmと低くなって、破壊電圧は27V/mmと
やや低くなるが、充分実用化の範囲である。
【0039】(実施例6)試料番号6の半導体セラミッ
ク組成物は、主成分のBaTiO31モルに副成分とし
てY23を0.22モル、MnCO3を0.0005モ
ルおよびSiO2を0.01モル添加したもので、比抵
抗は12.6Ωcmであるが、破壊電圧は35V/mm
と充分高い。
【0040】(実施例7)試料番号7の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号6と主成分の量と副成分のY23
およびSiO2の添加量を同じにして、MnCO3のみを
0.0006モルとしたもので、比抵抗は10.4Ωc
mと低くなるが、破壊電圧は31V/mmと高くなる。
【0041】(実施例8)試料番号8の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号6と主成分の量と副成分のY23
およびSiO2の添加量を同じにして、MnCO3のみを
0.0008モルとしたもので、比抵抗は7.9Ωcm
とかなり低くなるが、破壊電圧は29V/mmと充分高
い。
【0042】(実施例9)試料番号9の半導体セラミッ
ク組成物は、試料番号6と主成分の量と副成分のY23
およびSiO2の添加量を同じにして、MnCO3のみを
0.0009モルとしたもので、比抵抗は6.3Ωcm
とさらに低くなるが、破壊電圧は33V/mmと充分高
い。
【0043】(実施例10)試料番号10の半導体セラ
ミック組成物は、主成分のBaTiO31モルに副成分
としてY23を0.0022モル、MnCO3 を0.0
007モルおよびSiO2を0.005モル添加したも
ので、比抵抗は5.5Ωcmと低いが、破壊電圧は30
V/mmと充分高い。
【0044】(実施例11)試料番号11の半導体セラ
ミック組成物は、試料番号10と主成分の量と副成分の
23およびMnCO3の添加量を同じにして、SiO2
のみを0.01モルとしたもので、比抵抗は6.6Ωc
mと低くなるが、破壊電圧は32V/mmかなり高い。
【0045】(実施例12)試料番号12の半導体セラ
ミック組成物は、試料番号10と主成分の量と副成分の
23およびMnCO3の添加量を同じにして、SiO2
のみを0.015モルとしたもので、比抵抗は8.2Ω
cmと低く、破壊電圧は38V/mmとさらに高くな
る。
【0046】(実施例13)試料番号13の半導体セラ
ミック組成物は、試料番号10と主成分の量と副成分の
23およびMnCO3の添加量を同じにして、SiO2
のみを0.02モルとしたもので、比抵抗は7.5Ωc
mと低く、破壊電圧は37V/mmと充分に高くなる。
【0047】(実施例14)試料番号14の半導体セラ
ミック組成物は、試料番号10と主成分の量と副成分の
23およびMnCO3の添加量を同じにして、SiO2
のみを0.025モルとしたもので、比抵抗は12.7
Ωcmとやや高くなり、破壊電圧は36V/mmと充分
に高くなる。
【0048】(実施例15)試料番号15の半導体セラ
ミック組成物は、試料番号10と主成分の量と副成分の
23およびMnCO3の添加量を同じにして、SiO2
のみを0.03モルとしたもので、比抵抗は15.8Ω
cmと高くなるが、破壊電圧も35V/mmと充分に高
い。
【0049】
【発明の効果】以上から明らかなように本発明によれ
ば、BaTiO3の一般式で表されるチタン酸バリウム
1モルに、副成分としてYをY23に換算して0.00
18〜0.0027モル、MnがMnCO3に換算して
0.0005〜0.0009モル、SiがSiO2に換
算して0.005〜0.03モル含有されているから、
比抵抗が小さく、破壊電圧が高く、PTCサーミスター
に最適の半導体セラミック組成物を通常のセラミックの
製法によって容易に得ることができるという効果を有す
る。
【0050】また、半導体セラミック組成物からなる基
板の対向した面にそれぞれ設けられた電極を備えたPT
Cサーミスターであるから、小型で面実装に適し、放熱
性がよく、電流制御の応答性に優れ、回路設計が容易に
なるという効果を有する。
【0051】さらに、基板の厚みが0.04〜2.5m
mからなるPTCサーミスターであるから、比抵抗が小
さく、基板強度の強く、絶縁性や耐湿性等の耐候性に優
れ、信頼性も高いという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表面実装型のPT
Cサーミスターの断面図
【図2】本発明のもう一つの実施の形態による樹脂によ
る部分被覆型のPTCサーミスターの断面図
【図3】本発明のさらに他の実施の形態による樹脂によ
る全面被覆型のPTCサーミスターの断面図
【符号の説明】
1 基板 2、3 ニッケル電極 4、5 銀電極 6、7 リード線 8、9 半田 10 被覆材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】BaTiO3の一般式で表されるチタン酸
    バリウム1モルに、副成分としてYをY23に換算して
    0.0018〜0.0027モル、MnがMnCO3
    換算して0.0005〜0.0009モル、SiがSi
    2に換算して0.005〜0.03モル含有されてい
    ることを特徴とする半導体セラミック組成物。
  2. 【請求項2】前記半導体セラミック組成物からなる基板
    の対向した面にそれぞれ設けられた電極を備えているこ
    とを特徴とするPTCサーミスター。
  3. 【請求項3】前記基板の厚みが0.04〜2.5mmで
    あることを特徴とする請求項2記載のPTCサーミスタ
    ー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100431442B1 (ko) * 2002-01-17 2004-05-14 주식회사 광원 자동차용 방수 써미스터
JP2020024663A (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 深セン明創自控技術有限公司 新型住宅環境測定装置

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