JPH09110493A - セメント混和剤 - Google Patents

セメント混和剤

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JPH09110493A
JPH09110493A JP27543195A JP27543195A JPH09110493A JP H09110493 A JPH09110493 A JP H09110493A JP 27543195 A JP27543195 A JP 27543195A JP 27543195 A JP27543195 A JP 27543195A JP H09110493 A JPH09110493 A JP H09110493A
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cement
general formula
formaldehyde
group
cement admixture
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JP27543195A
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English (en)
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Mitsuhiro Maehama
充宏 前浜
Kiyoto Doi
清人 土井
Hisakazu Hatsuji
尚和 初治
Yoshihiko Tomita
嘉彦 富田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝結遅延がなく、優れた流動効果とス
ランプロス抑制効果及び材料分離抵抗性を示す。 【解決手段】 ポリオキシアルキレンモノアミン
(A)とポリオキシアルキレンモノアミンとホルムアル
デヒド共縮合が可能な単量体(B)とスルホン基を生成
する化合物(C)及びホルムアルデヒドを含む共縮合体
から得られるセメント混和剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメントまたはセ
メント組成物の混和剤に関するものであり、詳しくはセ
メントペースト、モルタル、コンクリート等の水硬性セ
メント組成物を混練する際に添加し、そのワーカビリテ
ィーを改良するセメント用混和剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
セメントに添加される有機化合物、特にセメント減水剤
としては、各種のものが知られている。代表的なものと
しては、β−ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド高
縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合
物の塩、リグニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸など
が知られている。これらの化合物をセメント、水、骨材
からなる混練物に添加すると、混練時の水量を減少させ
ても充分なワーカビリティーが得られる。そのため作業
性が向上するという利点があり、また水セメント比を小
さくできることからセメントペースト、モルタル、コン
クリート等の水硬性セメント組成物の強度増強に役立っ
ている。
【0003】しかしながら、一般にセメントペースト、
モルタル、コンクリート等の水硬性セメント組成物は、
混練後の時間の経過とともに、流動性が失われる。この
現象は前記のセメント減水剤として添加される有機化合
物を用いた場合、特に高性能減水剤として代表的なβ−
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド高縮合物の塩等
を用いた場合は顕著であり、コンクリートの配合によっ
ては、混練後30分を経過しないうちにスランプが半分
以下になる現象が認められる。このスランプロスが大き
いという現象によって、以下のような問題点が発生す
る。すなわち、実施工上はコンクリート組成物をポンプ
圧送する場合があるが、その時に休憩時間や各種トラブ
ルで圧送を一時的に中断した際、再開時に圧送圧が急激
に増大したり、場合によってはポンプや配管が閉塞する
ことがある。また、流動性が低下しているが為に、型枠
内で充分に締め固められなく、欠陥部が発生することが
ある。
【0004】スランプロスを抑制するために、過去に様
々な減水剤が開発されている。例えば、コンクリート中
のアルカリで官能基が解離するもの、いわゆる徐放型の
高性能減水剤(特公昭63−5346号公報)が知られ
ている。また、アルカリ中で加水分解されることにより
新たに官能基が出現し、スランプロスを抑制する水溶性
ビニル共重合体類(特公平6−60042号公報)も知
られている。さらには分子鎖の立体障害によりスランプ
を保持する目的で、不飽和結合を有するポリアルキレン
グリコールモノエステル系単量体と(メタ)アクリル酸
系単量体及び/または不飽和ジカルボン酸系単量体との
共重合物類(特公昭59−18338号公報、特公平2
−7897号公報、特公平2−7898号公報、特公平
2−7901号公報、特公平2−8983号公報、特公
平2−11542号公報、特公平5−11057号公
報、特公平6−88817号公報)等の水溶性ビニル共
重合体(これらを総称してポリカルボン酸系と以下に述
べる)が挙げられる。さらには、芳香族化合物にポリア
ルキレングリコール鎖を導入した縮合体(特開平6−3
40459号公報)も最近開発されている。
【0005】しかしながら、これらの化合物は優れた流
動効果を示す反面、各種の問題点を有している。まず、
コンクリート中のアルカリと作用する徐放型の高性能減
水剤やアルカリ加水分解されて新たに官能基を補充しス
ランプロスを抑制する水溶性ビニル共重合体類の場合、
カルボキシル基が経時で現れてくる。このカルボキシル
基はカルシウムイオンとの結合力が大きい。それ故に、
これらの化合物はセメント中のカルシウムイオンを捕捉
し、硬化遅延が大きくなるという問題点がある。
【0006】さらには、分子内にオキシアルキレン鎖を
有するポリカルボン酸系は、空気連行性が大きく、コン
クリート中の空気量を調節することが難しい。現実には
消泡剤を使用して空気量をコントロールしているが、コ
ンクリートミキサーでの混練条件やミキサー車のアジテ
ーター条件や搬送時間により、大きく空気量が変動し、
使用しにくいという問題点がある。さらには、(メタ)
アクリル酸系単量体及び/または不飽和ジカルボン酸系
単量体を用いて共重合しているため、これらの化合物中
の分子内にカルボキシル基を有するが為に、その組成比
により、硬化遅延が大きくなるという問題点がある。す
なわち、セメントモルタルやコンクリートの初期強度が
低下する。更には、スランプの大きい、すなわち、柔ら
かいモルタル或いはコンクリートを使用する場合には材
料分離を引き起こす場合があり、問題となっている。
【0007】また、芳香族化合物にポリアルキレングリ
コール鎖を導入した縮合体に関しては、分子内にオキシ
アルキレン鎖を有するポリカルボン酸系並の流動効果が
認められないという問題点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点を解決するために、鋭意検討した結果、ある特定の
分子構造をもつ共縮合体が著しい硬化遅延を起こすこと
なく、優れた分散効果とスランプ保持効果を示し、更に
顕著な材料分離抵抗性を有することを見い出し、本発明
を見い出した。
【0009】即ち、本発明はポリオキシアルキレンモノ
アミン(A)とポリオキシアルキレンモノアミンとホル
ムアルデヒド共縮合が可能な単量体(B)とスルホン基
を生成する化合物(C)及びホルムアルデヒドを含む共
縮合体からなるセメント混和剤に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。ポリオキシアルキレンモノアミン(A)が一般式
(l) RO−(AO)(BO)−R−NH ここで、R:炭素数1〜5のアルキル基 R:炭素数1〜5のアルキレン基 AO、BO:炭素数2〜5のオキシアルキレン基 AO、BOは、ブロック及び/またはランダム m、n:0〜100の整数。但し、100≧m+n≧4 で表せられる化合物は、ポリオキシエチレンモノアミ
ン、ポリオキシプロピレンモノアミン、ポリオキシエチ
レンオキシプロピレンモノアミン等のポリオキシアルキ
レンモノアミン類である。このオキシアルキレン部分は
炭素数2〜5が好ましい。炭素数が5を超えると水溶性
が低下し、共縮合が困難となるばかりではなく、優れた
流動効果が得られなくなり好ましくない。
【0011】このオキシアルキレンは1種類でもよい
が、2種類以上のオキシアルキレンがブロックまたはラ
ンダムに結合しているものでもよい。繰り返し単位とし
ては、好ましくは4〜100個であり、さらに好ましく
は7〜70個である。この繰り返し単位が4未満では、
得られたセメント混和剤の流動効果が充分ではなく、ま
たスランプロス抑制効果が充分ではない場合があり、好
ましくない。また、100個を超えると、共縮合がうま
く進まない場合があり、好ましくない。
【0012】この一般式(l)で表せられる化合物を添
加する工程は、反応開始時に予め反応装置内に仕込んで
おいても良いし、pHを弱酸性領域の条件でホルムアル
デヒド共縮合反応させる場合はpH調整する直前及び直
後に添加しても良い。
【0013】また、一般式(l)で表せられる化合物の
添加量は、ポリオキシアルキレンモノアミンとホルムア
ルデヒド共縮合が可能な単量体(B)1モルに対して、
0.005〜0.5モルが好ましく、0.01〜0.3
5モルがより好ましい。一般式(l)で表せられる化合
物が、0.005モル未満ではスランプロス抑制効果の
発現が少なく、好ましくない。また、0.5モルを超え
ると反応を制御するのが難しくなる場合があり、さらに
は経済的に不利になるために好ましくない。
【0014】ポリオキシアルキレンモノアミンとホルム
アルデヒド共縮合が可能な単量体(B)としては、一般
式(ll) で表せられる化合物、すなわち、メラミン、メチロール
基含有メラミン、スルホメチル基含有メラミン等を用い
ることができる。スルホメチル基含有メラミンの場合
は、その塩類も用いることができる。塩類としては、無
機塩類、すなわち、カリウム、ナトリウム、マグネシウ
ム等のアルカリ金属塩類またはアルカリ土類金属塩類、
または有機塩類、すなわち、アンモニウム塩、モノエタ
ノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等も用いること
ができる。
【0015】また、その他として、一般式(lll) で表せられる化合物、すなわち、フェノール、またはク
レゾール、p−t−ブチルフェノール、p−t−アミル
フェノール等のアルキルフェノール類、またはそのスル
ホン酸もしくはスルホン酸の塩類等も用いることができ
る。塩類としては、一般式(ll)と同様に、その無機
塩類、有機塩類も用いることができる。なかでも、フェ
ノール、またはフェノールスルホン酸及びその塩類が経
済的にも反応性からも好ましい。
【0016】さらには、一般式(lV) で表せられる化合物、すなわち、尿素、メチロール基含
有尿素、スルホメチル基含有尿素も用いることができ
る。スルホメチル基含有尿素の場合は、一般式(ll)
と同様に、その無機塩類、有機塩類も用いることができ
る。
【0017】尚、本発明においては、一般式(ll)、
一般式(lll)、一般式(lV)の1種類以上の単量
体を組み合わせて用いることができるが、一般式(l
l)が経済的にも反応性からも最も好ましい。
【0018】スルホン基を生成する化合物(C)として
は、発煙硫酸、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、ピロ亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄等の公知のスル
ホン化剤を用いることができる。
【0019】これらのスルホン化剤は、予め一般式(l
l)、一般式(lV)の相当とする原料にスルホメチル
基を導入する際に用いてもよいし、ホルムアルデヒドに
よる共縮合体を合成したのちに作用させて、共縮合体に
直接スルホメチル基を導入してもよい。
【0020】メラミンにスルホメチル基を導入する方法
は、公知の方法で行うことができる。即ち、メラミンに
ホルムアルデヒドを付加縮合させ、メチロールメラミン
としたのちに、スルホン化剤を作用させ、水酸基と入れ
換えることにより導入することが可能である。メラミン
1モルには6モルのホルムアルデヒドがメチロール基と
して付加縮合することが知られている。本発明において
は、2モル分のメチロール基は共縮合に用いられる可能
性が高いので、最大は残りの4モル分のメチロール基に
スルホメチル基の導入が可能である。経済的な面及び得
られる共縮合物の流動効果を考慮すると、スルホメチル
基の導入量は0.3〜4モルが好ましく、0.5〜2モ
ルの導入がより好ましい。尿素にスルホメチル基を導入
する場合も同様であり、尿素1モル当たり0.3〜2モ
ルの導入量が好ましく、0.5〜1.5モルの導入がさ
らに好ましい。
【0021】これらのホルムアルデヒド共縮合体を合成
するにあたって用いられるホルムアルデヒドは、通常3
0〜60重量%の濃度のものが用いることが可能であ
る。さらには、必要に応じて、パラホルムを併用するこ
とも可能である。このホルムアルデヒドの使用量は、ポ
リオキシアルキレンモノアミンとホルムアルデヒド共縮
合が可能な単量体(B)の総モル数の1〜6倍モル用い
ることが好ましい。経済性や縮合反応の容易さ等を考慮
すると1.5〜4倍モルを用いることがより好ましい。
【0022】ホルムアルデヒド共縮合反応はpH4〜1
2の範囲、いわゆる弱酸性領域から塩基性領域の通常の
方法で行う。pH4以下の場合は縮合反応が急激に進行
しゲル化する場合がある等、反応が制御できないために
好ましくない。ホルムアルデヒドの添加順序は、予め反
応装置内に仕込んでおいても良いし、ホルムアルデヒド
を滴下して反応させてもよい。
【0023】本願発明における混和剤を構成する化合物
の組成は重要である。すなわち、ポリオキシアルキレン
モノアミン(A):ポリオキシアルキレンモノアミンと
ホルムアルデヒド共縮合が可能な単量体(B):スルホ
ン基を生成する化合物(C):ホルムアルデヒドのモル
比率は、(0.005〜0.5):1:(0.3〜
4):(1〜6)であることが好ましく、さらに好まし
くは、(0.01〜0.35):1:(0.5〜2):
(1.5〜4)が好適である。
【0024】次に、本願発明におけるセメント混和剤の
具体的な製造方法の例を以下に示すが、本願発明はこれ
に限定されるものではない。。 具体例1 一般式(ll)で表せられる化合物、ホルムアルデヒド
及び水を、撹拌機、温度計、還流管、滴下漏斗のついた
4つ口フラスコに仕込み、60〜90℃に昇温した後、
塩基性下で、0.5〜2時間反応させる。次に、一般式
(lll)で示される化合物を仕込み、さらに60〜9
0℃で0.5〜2時間反応させ、次に30〜50℃に冷
却し、一般式(lV)で示される化合物を滴下漏斗から
10〜120分かけて滴下する。さらに50〜90℃で
0.5〜2時間反応後、一般式(l)及びスルホン基を
生成する化合物(C)を添加し、60〜90℃で0.5
〜3時間反応させる。さらには系内を弱酸性にして50
〜80℃で溶液の粘度が所定の値に到達するまで反応を
進める。溶液の粘度が所定の値に到達したら、中和して
反応を停止させる。反応を停止させる所定の粘度は、溶
液の不揮発分によって異なるが、不揮発分が35%のと
き、B型粘度計での測定値が10〜500cp/25℃
が好ましく、15〜300cp/25℃がさらに好まし
い。粘度がこの範囲以外の時、得られた共縮合物をセメ
ント組成物に添加しても、流動効果及びスランプロス抑
制効果が充分に発揮されない場合がある。
【0025】また、一般式(l)で示される化合物の仕
込み時期は、系内の液性を弱酸性に変更した直後より前
の工程ならいつでもかまわない。すなわち、初期水の仕
込み時、一般式(lll)の添加前後、一般式(lV)
の滴下前後及び滴下中、スルホン基を生成する化合物
(C)の仕込み前後、系内の液性を弱酸性に変更する直
前または直後のいずれの工程で添加することができる。
また、冷却の目的で仕込み水を各工程に分割しても良い
し、各化合物の添加を分割添加することもできる。さら
には、各化合物の添加順序を変更してもよい。
【0026】具体例2 一般式(l)、一般式(ll)及び一般式(lll)で
表せられる化合物、ホルムアルデヒド、水、及びスルホ
ン基を生成する化合物(C)を、撹拌機、温度計、還流
管のついた4つ口フラスコに仕込み、塩基性下、60〜
90℃で0.5〜5時間反応させる。さらに系内を弱酸
性領域にして40〜80℃で0.5〜10時間反応させ
る。溶液の粘度が所定の値に到達したら、中和して反応
を停止させる。反応を停止させる所定の粘度は具体例1
と同じ。また、一般式(l)で示される化合物の仕込み
時期は、具体例1と同様に系内の液性を弱酸性に変更し
た直後より前の工程ならいつでもかまわない。
【0027】本願発明の混和剤の使用方法に関しては、
その他公知のセメント混和剤、例えば空気連行剤、消泡
剤、凝結促進剤、凝結遅延剤、防錆剤、防腐剤、防水
剤、強度促進剤等との併用も可能である。また、その使
用方法は、通常混練水中に混合してセメント組成物に添
加するが、セメント組成物の調製時に一度に添加する方
法または分割して添加する方法、練り混ぜ後のセメント
組成物に後添加する方法等、何れでも良い。本発明に係
るセメント混和剤は、配合やセメント組成物の用途によ
って異なるが、セメントに対し固形分換算で、通常0.
01〜2.0重量%、好ましくは、0.05〜1.0重
量%の割合で使用される。使用量が0.01重量%未満
では、分散流動性が低下し、また、スランプロス防止効
果も低下する傾向を示す。逆に2.0重量%を超える
と、材料分離を引き起こして均質な硬化体を得難くなる
傾向を示し、また経済的にも不利になり好ましくない。
【0028】本発明に係わるセメント混和剤は、各種ポ
ルトランドセメント、フライアッシュセメント、高炉セ
メント、シリカセメント、各種混合セメント等を用いて
調製されるコンクリートやモルタルに適用することがで
きる。
【0029】本発明のセメント混和剤が、凝結遅延を示
さずに、優れた流動効果とスランプロス抑制効果及び材
料分離抵抗性を示す理由は明かではないが、次のように
推測される。すなわち、本発明のセメント混和剤は従来
の高性能減水剤と同様に分子中にスルホン基を有してい
るため、その電気的反発力によってセメント粒子の分散
性を高める。また、本発明のセメント混和剤はセメント
粒子に吸着した際に、分子内に有するポリオキシアルキ
レン基がセメント粒子の外側に伸びると考えられる。こ
の外側に伸びたポリオキシアルキレン基のまわりに水和
層が形成され、これに伴う立体障害効果によってセメン
ト粒子の分散性を長時間保持し、スランプロスを抑制す
ると思われる。さらには、従来の徐放型高性能減水剤、
ポリカルボン酸系減水剤、アルカリ加水分解型減水剤の
様に、分子内にCaイオンとキレート能の高いカルボキ
シル基を有しない為に、凝結遅延性を示さないと予想さ
れる。それゆえ、本発明のセメント混和剤は優れた分散
性能、スランプロス抑制効果ならびに材料分離抵抗性を
併せもっている。
【0030】本願発明のセメント混和剤について、以下
の実施例にてさらに詳しく説明するが、本願発明はこれ
に限定されるものではない。また、以下に数値の単位と
して記載する%または部は、特に記載がなければ、全て
重量%または重量部である。
【0031】
【実施例】
縮合物の合成 表1に、本願発明において用いたポリオキシアルキレン
モノアミン類の物性値を記載する。代表的なポリオキシ
アルキレンモノアミンとして、サンテクノケミカル
(株)社のJEFFAMlNE Mシリーズを用いた。
以下にこれらの化合物を記述する場合には、それぞれ単
にM−600、M−1000、M−2005、M−20
70と記述する。
【0032】
【表1】 ※1 PO/EOとは、分子中に含まれるプロピレンオ
キサイトとエチレンオキサイトの比率 ※2 分子量は、モル重量平均分子量
【0033】製造例1 メラミン0.67モル(83.9部)、37%ホルムア
ルデヒド3.33モル(270.0部)、水171.0
部を撹拌機、温度計、還流管、滴下漏斗のついた4つ口
フラスコに仕込み、撹拌混合した。これを65℃まで昇
温した後に25%水酸化ナトリウム水溶液でpH11.
5とし、65℃で1時間反応させた。これに尿素0.1
3モル(8.0部)を添加し、70℃でさらに1時間反
応させた。次に水214.8部を投入すると同時に45
℃まで冷却した後、フェノール0.2モル(18.8
部)を滴下漏斗を用いて30分かけて投入した。投入終
了後、60℃で1時間反応させた。続いて、M−100
0を0.03モル(33.3部)、無水重亜硫酸ナトリ
ウム0.53モル(55.4部)を投入し、80℃で1
時間反応させた。60℃まで冷却した後、40%硫酸で
pH6.0にし、65℃に昇温して反応させ、反応溶液
の粘度が50cp/25℃になった時点で、25%水酸
化ナトリウム水溶液で中和して反応を停止させ、45c
p/25℃の生成物を得た。得られた生成物を共縮合物
1とし、この組成及び物性値を表2に示す。
【0034】製造例2 水554.8部、37%ホルムアルデヒド3.0モル
(243.2部)を撹拌機、温度計、還流管のついた4
つ口フラスコに仕込み、撹拌混合した。このフラスコ中
にメラミン0.67モル(84.0部)、尿素0.33
モル(20.0部)、ピロ亜硫酸ナトリウム0.63モ
ル(120.3部)、M−2070を0.03モル(6
6.0部)撹拌下で添加した。このものを75℃まで昇
温し、透明液体となったことを確認した後に、25%水
酸化ナトリウム水溶液でpH11とし、75℃で2時間
反応させた。フリーの亜硫酸イオンが消失したことを確
認した後に、60℃まで冷却した。次に40%硫酸でp
H6.0にし、60℃で反応を進め、反応溶液の粘度が
50cp/25℃になった時点で、25%水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和して反応を停止させ、45cp/25
℃の生成物を得た。得られた生成物を共縮合物2とし、
この組成及び物性値を表2に示す。
【0035】製造例3 水553.1部、37%ホルムアルデヒド3.33モル
(270.0部)を撹拌機、温度計、還流管のついた4
つ口フラスコに仕込み、撹拌混合した。このフラスコ中
にメラミン1.0モル(127.2部)、M−600を
0.3モル(181.6部)撹拌下で添加する。このも
のを70℃まで昇温し、透明液体となったことを確認し
た後に、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH11と
し、70℃で1時間反応させた。次に55℃まで冷却
し、無水重亜硫酸ナトリウム0.7モル(73.5部)
を添加した。無水重亜硫酸ナトリウムの添加により内温
は上昇するが、さらに80℃まで昇温した。80℃で反
応を続行し、フリーの亜硫酸イオンが消失したことを確
認した後に、60℃まで冷却した。次に40%硫酸でp
H6.0にし、60℃で反応を進め、反応溶液の粘度が
150cp/25℃になった時点で、25%水酸化ナト
リウム水溶液で中和して反応を停止させ、140cp/
25℃の生成物を得た。得られた生成物を共縮合物3と
し、この組成及び物性値を表2に示す。
【0036】製造例4〜5 製造例1と同様の方法で、表2に示すように化合物の組
成を変えて、縮合を試みた。その結果、共縮合物4〜5
を得た。この組成及び物性値を表2に示す。
【0037】製造例6〜7 製造例2と同様の方法で、表2に示すように化合物の組
成を変えて、縮合を試みた。その結果、共縮合物6〜7
を得た。この組成及び物性値を表2に示す。
【0038】製造例8〜10 製造例3と同様の方法で、表2に示すように化合物の組
成を変えて、縮合を試みた。その結果、共縮合物8〜1
0を得た。この組成及び物性値を表2に示す。
【0039】製造例11〜13 製造例1と同様の方法で、表2に示すように化合物の組
成を変えて、縮合を試みた。その結果、共縮合物11〜
13を得た。この組成及び物性値を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】コンクリート試験用配合を下記に示す。 コンクリート混練用材料 セメント:三種混合普通ポルトランドセメント(三菱マ
テリアル(株)、秩父小野田(株)、(株)トクヤマ)
比重=3.16 細骨材:広島県加茂郡河内町入野産風化花崗岩系山砂
比重=2.57 粗骨材:山口県下関市大字石原字壁石産硬質砂岩砕石 砕石5号:砕石6号=1:1 比重=2.69
【0042】実施例1 50リットルの強制2軸型コンクリートミキサーを用
い、表3に示す配合に基づき、40リットルの練り上が
り量となるようにセメント、粗骨材、製造例1により得
られた共縮合物1と水を投入し、90秒間練り混ぜを行
い、さらに粗骨材を投入し、3分間混練した。スランプ
18cm、空気量3%の流動化コンクリートを調製し
た。目標の空気量にする為、連行空気量が不足した場合
は山宗化学(株)社製空気連行剤ヴィンソルを使用し、
空気量が入りすぎた場合は消泡剤としてホクコン産業
(株)社のデレクライト850を用いて調整した。練り
上がり後、30分毎に90分後までスランプ、スランプ
フローの経時変化を測定した。また、圧縮強度はφ10
cm×高さ20cmの円柱型供試体を作製し、1日、7
日、28日で測定した。また、材料分離抵抗性に関して
は、スランプフロー測定時に骨材の移動の度合いを目視
で観察し、◎、○、△、×の相対評価を行った。尚、ス
ランプ、空気量、凝結時間及び圧縮強度の測定方法、並
びに圧縮強度用供試体の作製方法はすべて日本工業規格
(JlS−A6204)に準拠して行った。結果を表4
に示す。
【0043】実施例2〜10 共縮合物2〜10を用いた以外は、実施例1と同様の操
作を行った。結果を表4に示す。
【0044】比較例1〜3 共縮合物11〜13を用いた以外は、実施例1と同様の
操作を行った。結果を表4に示す。
【0045】比較例4 比較例1で用いた共縮合物11に共縮合物1と同じ組成
になるように、M−1000を単純にブレンドした。こ
れを用いて実施例1と同様の操作を行った。その結果を
表4に示す。
【0046】比較例5〜9 比較対照用の減水剤として、市販の高性能減水剤である
メルフロー40(三井東圧化学(株):メラミン系)、
マイティー150(花王(株):ナフタレン系)、パリ
ックFP200U(藤沢薬品工業(株):アミノスルホ
ン酸系)、高性能AE減水剤である徐放型のマイティー
2000WH(花王(株):ナフタレン系+活性持続物
質)、チューポールHP−8(竹本油脂(株):ポリカ
ルボン酸系)を用いて、実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】実施例及び比較例から明らかであるよう
に、本願発明によって得られるセメント混和剤は、既存
のセメント減水剤に比較して、低添加量で高い流動効果
を示し、フローの残存率が高く、且つ1日強度が優れる
という特性を有する。すなわち、モルタル、コンクリー
トなどのセメント組成物に対して、硬化遅延をもたらす
ことなく、高い初期流動性と優れたスランプ保持性を有
する。更には、材料分離抵抗性にも優れる。それ故、本
願発明によって得られるセメント混和剤を土木や建築関
係の工事等に使用した場合に、作業性を著しく改善する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 嘉彦 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシアルキレンモノアミン
    (A)とポリオキシアルキレンモノアミンとホルムアル
    デヒド共縮合が可能な単量体(B)とスルホン基を生成
    する化合物(C)及びホルムアルデヒドを含む共縮合体
    からなるセメント混和剤。
  2. 【請求項2】 ポリオキシアルキレンモノアミン
    (A)が下記の一般式(l)で表される請求項1記載の
    セメント混和剤。 一般式(l) RO−(AO)(BO)−R−NH ここで、R:炭素数1〜5のアルキル基 R:炭素数1〜5のアルキレン基 AO、BO:炭素数2〜5のオキシアルキレン基 AO、BOは、ブロック及び/またはランダム m、n:0〜100の整数。但し、100≧m+n≧4
  3. 【請求項3】 ポリオキシアルキレンモノアミンとホ
    ルムアルデヒド共縮合が可能な単量体(B)が、メラミ
    ンまたはその誘導体、フェノールまたはその誘導体、尿
    素またはその誘導体からなる群から選ばれた一種または
    二種以上の化合物である請求項1記載のセメント混和
    剤。
  4. 【請求項4】 スルホン基を生成する化合物(C)
    が、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫
    酸ナトリウム、発煙硫酸、二酸化硫黄からなる群から選
    ばれる一種及び二種以上の化合物からなる請求項1記載
    のセメント混和剤。
  5. 【請求項5】 メラミンまたはその誘導体が、下記の
    一般式(ll)で表される請求項3記載のセメント混和
    剤。 一般式(ll)
  6. 【請求項6】 フェノールまたはその誘導体が、下記
    の一般式(lll)で表される請求項3記載のセメント
    混和剤。 一般式(lll)
  7. 【請求項7】 尿素またはその誘導体が、下記の一般
    式(lV)で表される請求項3記載のセメント混和剤。 一般式(lV)
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