JPH0892560A - 液晶組成物、これを用いた液晶素子、液晶装置及び表示方法 - Google Patents

液晶組成物、これを用いた液晶素子、液晶装置及び表示方法

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JPH0892560A
JPH0892560A JP7209283A JP20928395A JPH0892560A JP H0892560 A JPH0892560 A JP H0892560A JP 7209283 A JP7209283 A JP 7209283A JP 20928395 A JP20928395 A JP 20928395A JP H0892560 A JPH0892560 A JP H0892560A
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diyl
liquid crystal
alkyl group
crystal composition
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JP7209283A
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Kenji Shinjo
健司 新庄
Koichi Sato
公一 佐藤
Hiroyuki Kitayama
宏之 北山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブックシェルフ構造あるいはそれに近い層傾
きの小さい液晶層構造をとり、高コントラスト、高輝
度、高精細の液晶素子を実現し得る液晶組成物を提供す
る。 【構成】 フルオロカーボン末端部分と、炭化水素末端
部分とを含み、末端部分が中心核によって結合されてお
り、スメクチック相又は潜在的スメクチック中間相をも
つ含フッ素液晶性化合物(a)及びF、CF3 またはC
3 が直接結合した不斉炭素を含むアルキル基を側鎖の
少なくとも一方として有する液晶性化合物(b)とを含
む液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶組成物、特に
カイラルスメクチック相を呈する液晶組成物、これを用
いたフラットパネルディスプレイ、プロジェクションデ
ィスプレイ等に適用される液晶素子、液晶装置及び表示
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から最も広範に用いられてきている
ディスプレイとしては、CRTが知られている。テレビ
やVTRなどの動画出力、あるいはパソコンのモニター
として広く用いられている。しかしながら、CRTはそ
の特性上、静止画像に対しては、フリッカや解像度不足
による走査縞等が視認性を低下させたり、焼きつきによ
る蛍光体の劣化が起こったりする。また、最近ではCR
Tが発生する電磁波が人体に悪影響を与えることが分か
り、VDT作業者の健康を害する恐れがある。そして、
構造上、画面後方に広く体積を有するため、オフィス、
家庭の省スペース化を阻害している。
【0003】このようなCRTの欠点を解決するものと
して液晶表示素子がある。例えばエム・シャット(M.
Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.He
lfrich)著、「アプライド・フィジックス・レタ
ーズ(Applied Physics Letter
s)」第18巻、第4号(1971年2月15日発行)
127頁〜128頁において示されたツイステッド・ネ
マチック(twisted nematic)液晶を用
いたものが知られている。一つにはコスト面で優位性を
持つ単純マトリクスタイプの液晶素子がある。この液晶
素子は画像密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた
時分割駆動の時、クロストークを発生する問題点がある
ため、画素数が制限されていた。また、応答速度が数十
ミリ秒以上と遅いため、ディスプレイとしての用途も制
限されていた。
【0004】近年このような単純マトリクスタイプのも
のに対して、TFTといわれる液晶素子の開発が行われ
ている。このタイプの液晶素子は一つ一つの画素にトラ
ンジスタを作成するため、クロストークや応答速度の問
題は解決される反面、大面積になればなるほど、不良画
素なく液晶素子を作成することが工業的に非常に困難で
あり、また作成が可能であっても多大なコストが発生す
る。
【0005】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、双安定性からなる液晶素子の使用がク
ラーク(Clark)およびラガウェル(Lagerw
all)により提案されている。(特開昭56−107
216号公報、米国特許第4367924号明細書)こ
の双安定性からなる液晶としては、一般にカイラルスメ
クチックC相またはカイラルスメクチックH相からなる
強誘電性液晶が用いられている。この強誘電性液晶は、
自発分極により反転スイッチングを行うため、非常に早
い応答速度からなる上にメモリー性のある双安定状態を
発現させることができる。さらに視野角特性も優れてい
ることから、高速、高精細、大面積の表示素子あるいは
ライトバルブとして適していると考えられる。
【0006】また、最近では、チャンダニ、竹添らによ
り、3つの安定状態を有するカイラルスメクチック反強
誘電液晶素子も提案されている。(ジャパニーズ ジャ
ーナル オブ アプライド フィジックス(Japan
ese Journal of Applied Ph
ysics)27巻、1988年 L729頁)
【0007】このようなカイラルスメクチック液晶を用
いた液晶素子においては、例えば「強誘電液晶の構造と
物性」(コロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990
年)に記載されているように、ジグザグ状の配向欠陥が
発生してコントラストを著しく低下させるという問題が
あった。この欠陥は、上下基板間に挟持されたカイラル
スメクチック液晶の層状構造が2種類のシェブロン状の
構造を形成していることに起因していると考えられてい
る。
【0008】最近、低コントラストの原因であるシェブ
ロン構造を解消し、各液晶層が互いに平行であるブック
シェルフといわれる層状構造(以下該構造をブックシェ
ルフと記す)あるいはそれに近い構造を現出させ、高コ
ントラストを実現しようという動きがある(例えば「次
世代液晶ディスプレイと液晶材料」(株)シーエムシ
ー、福田敦夫編、1992年)。一つには、特定構造の
ナフタレン系液晶材料を用いる方法があるが、この場
合、チルト角が10度程度であり、理想的な最大の透過
率が得られる22.5度とくらべ非常に小さく、低透過
率という問題があり、さらにはブックシェルフ構造が温
度に対して可逆的に現出しないという問題もある。
【0009】もう一つの代表的な例としては、シェブロ
ン構造を取っている液晶素子に外部から電場を加えてブ
ックシェルフ構造を誘起する方法があるが、この方法も
温度等の外部刺激に対しての不安定性が問題となってい
る。これらのブックシェルフ構造の液晶層を発現する材
料に関してはいまだ発見されたばかりであり、実用に供
するためにはこの他にさまざまな問題が存在する。
【0010】更に最近では、ブックシェルフあるいはそ
れに近い構造をもつ液晶材料としてパーフルオロエーテ
ル側鎖をもつ液晶性化合物(米国特許第5,262,0
82号、WO93/22396)、パーフルオロアルキ
ル側鎖を持つ液晶性化合物(米国特許第5,082,5
87号明細書)、それらを含むカイラルスメクチック液
晶組成物(1993年第4回強誘電液晶国際会議P−4
6、Marc D.Radcliffeら)が報告され
ている。この液晶は、電場等の外部場を用いずともブッ
クシェルフあるいはそれに近い層傾き角の小さな構造を
現出することができる。また、チルト角が大きい。
【0011】しかしながら、パーフルオロ部分を分子構
造中に有する化合物は、特異な疑集構造に起因して、他
の多くの液晶性化合物との相溶性が充分でない場合があ
る。また、大きなチルト角を有することにより分子の反
転に物理的に時間を要するためと考えられる遅いスイッ
チングスピードという問題も存在する。このためこれま
でブックシェルフあるいはそれに近い傾き角の液晶層構
造を有する液晶組成物であって、構成成分が互いに十分
な相溶性を持ち、かつ大きな自発分極を誘起するカイラ
ルドーパントを含有するカイラルスメクチック相を示
し、良好なスイッチング駆動特性を持つ液晶組成物が望
まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情を
考慮してなされたものであり、その課題とするところ
は、ブックシェルフ構造あるいはそれに近い層傾き角の
小さい液晶層構造をとり、高コントラスト、高輝度、高
精細の液晶素子を実現し得る液晶組成物であって、各成
分の相溶性に優れ、高い応答速度が確保され、良好なス
イッチング駆動特性を示す液晶組成物を提供することで
ある。
【0013】本発明の更なる課題は、上記の液晶組成物
を用いて、高コントラスト、高精細、高輝度、加えて大
面積化が実現された液晶素子、表示方法、並びに該液晶
素子を用いて優れた表示特性を示す表示装置をはじめと
する液晶装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、フルオロカーボン末端部分と、炭化水素
末端部分とを含み、末端部分が中心核によって結合され
ており、スメクチック相又は潜在的スメクチック中間相
をもつ含フッ素液晶性化合物(a)の少なくとも一種、
及び下記一般式(II)で表される光学活性化合物
(b)の少なくとも一種を含む液晶組成物である。
【0015】
【化27】一般式(II) R0−A 0−R1
【0016】(式中、A 0は無置換あるいは1個または
2個の置換基(F,Cl,Br,CH ,CF
CN)を有する1,4−フェニレン、ピリジン−2,5
−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジン−
2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,4
−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジ
イル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、チオフェン
−2,5−ジイル、チアゾール−2,5−ジイル、チア
ジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−
2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−2,6−ジイ
ル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチアゾ
ール−2,6−ジイル、ベンゾフラン−2,5−ジイ
ル、ベンゾフラン−2,6−ジイル、キノキサリン−
2,6−ジイル、キノリン−2,6−ジイル、2,6−
ナフチレン、インダン−2,5−ジイル、2−アルキル
インダン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1
〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)、イン
ダノン−2,6−ジイル、2−アルキルインダノン−
2,6−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直
鎖状、分岐状のアルキル基である。)、クマラン−2,
5−ジイル、2−アルキルクマラン−2,5−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
アルキル基である。)の中から選ばれる1〜4個の基が
互いに結合基を介して、あるいは直接結合して形成され
るメソーゲン基を表す。
【0017】R0、R1は、それぞれ独立に炭素原子数1
〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、該アルキ
ル基中の1つもしくは2つ以上のメチレン基は、−Y
−、−Y−CO−、−CO−Y−、−CO−、−OCO
O−、−CH=CH−、−C≡C−に置き換えられても
よい。YはOまたはSを示す。
【0018】但し、R0、R1の少なくとも一方は、少な
くとも1つの不斉炭素をもち、該不斉炭素には、F、C
3又はCH3が直接結合している。)
【0019】また、本発明によれば、上記液晶組成物を
一対の基板間に挟持してなる液晶素子、並びにこれを備
えた液晶装置、及びこれを用いた表示方法が提供され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の液晶組成物は、少なくと
もカイラルスメクチック相を呈する液晶組成物であり、
前記化合物(a)及び前記化合物(b)の組合せにおい
て、相溶性に優れ安定しており、種々の形態の液晶素子
において、より優れた配向状態、液晶層構造について優
れた特性を実現し、更に高速応答性を示す。
【0021】本発明の液晶組成物では、特に化合物
(a)に起因して電場等の外部場を用いることなく、ブ
ックシェルフ構造あるいはそれに近い層傾き角の小さな
構造の液晶層を形成することが可能である。かかる化合
物(a)に対して、カイラルドーパントとして化合物
(b)を選択して添加することにより、成分間の相溶性
が確保された上、カイラルスメクチック液晶の応答速度
が所定の高い値をとり、高性能なブックシェルフ構造が
安定的に発現する。更に、本発明では、化合物(a)及
び(b)の組合せにより、スイッチング駆動特性をより
改善する。
【0022】本発明の組成物を構成する化合物(a)と
なる潜在的スメクチック中間相を持つ化合物とは、それ
自身スメクチック液晶相を示さないが、スメクチック相
を持つ化合物あるいは他の潜在的スメクチック中間相を
持つ化合物とのミックスチャー中でスメクチック相を発
現する化合物を言う。
【0023】本発明で用いる化合物(a)におけるフル
オロカーボン末端部分は、好ましくは−DCx2x+1
たは−D(Cx'2x'O)zy2y+1で表され、(xは
1から20で、x′はそれぞれのCx'2x'Oグループ
に独立に1から10で、yは1から10で、zは1から
10であり、Dは
【0024】
【化28】
【0025】rとr′はそれぞれ独立に1から20であ
り、pは0から4である。)ブックシェルフ構造を取り
やすいという観点で好ましくは−D(Cx'2x'O)z
y2y+ 1である。
【0026】本発明の化合物(a)は、より具体的には
下記一般式(I)で表される。
【0027】
【化29】
【0028】(式中B1、D1及びF1は夫々独立に
【0029】
【化30】 を表し、a、b、cはそれぞれ独立に0または1から3
の整数を表す。ただしa+b+cは少なくとも2であ
る。
【0030】M1、N1はそれぞれ独立に、−COO−、
−OCO−、−COS−、−SCO−、−COSe−、
−SeCO−、−COTe−、−TeCO−、−(CH
2CH2d−(dは1から4の整数を表す)、−CH=
CH−、−CH=N−、−N=CH−、−CH2−O
−、−O−CH2−、−CO−、−O−、単結合を表
す。
【0031】X、Y、Zは、B1、D1、F1における置
換基であり、それぞれ独立に−H、−Cl、−F、−B
r、−I、−OH、−OCH3、−CN、−NO2を表
し、l、m、nはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。
【0032】G1は−COO−Ce2e−、−O−Ce
2e−、−Ce2e−、−OSOO−、−OOSO−、−
SOO−、−SOOCe2e−、−OCe2e−OCe'
2e'−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−SO2−、−Ce
2e−N(Cp2p+1)−CO−(e、e′はそれぞれ
独立に1から20までの整数を表わし、pは1から4ま
での整数を表す。)を表す。
【0033】A1は、−O−Cf2f−O−Cg2g+1
−Cf2f−O−Cg2g+1、−Cf2f−R′、−O−
f2f−R′、−COO−Cf2f−R′、−OCO−
f2f−R′(R′は−Cl、−F、−CF3、−NO
2、−CN、−H、−COO−Cf'2f'+1、−OCO−
f'2f'+1を表し、f、f′、gはそれぞれ独立に1
から20の整数を表す。)を表し、A1は直鎖状基また
は分岐状基でも良い。
【0034】Rは−Cx2x+1、−(Cx'2x'O)z'
y2y+1、xは1から20までの整数をを表し、x′は
それぞれのCx'2x'Oグループに独立に1から10ま
での整数であり、yは1から10までの整数であり、
z′は1から6までの整数である。)
【0035】本発明の液晶組成物における第一成分であ
る化合物(a)として用いる前記一般式(I)で表され
る化合物は、パーフルオロアルキル基、またはパーフル
オロアルキルを含む特定構造の基Rを有する点で特徴的
であり、上述したように、ブックシェルフ構造あるいは
それに近い層傾き角の小さな構造の液晶層をより安定し
て形成することが可能である。
【0036】特に、本発明では化合物(a)として、前
記一般式(I)中のRが
【0037】
【化31】 (x′、y、z′の定義は一般式(I)中と同様) である化合物がブックシェルフ構造をとり易いという点
で好ましく用いられ得る。
【0038】なお、本発明の液晶組成物において、一般
式(I)で表される化合物は、それ自体が単独で液晶性
を示すか否かについては特に限定されず、最終的に液晶
組成物中で液晶性の挙動に寄与するものであればよい。
【0039】かかる一般式(I)で表される化合物は、
米国特許第5082587号明細書および米国特許第5
262082号明細書、国際公開WO93/22936
に記載の方法によって合成することができる。これら化
合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられ
る。
【0040】
【化32】
【0041】
【化33】
【0042】
【化34】
【0043】
【化35】
【0044】
【化36】
【0045】
【化37】
【0046】
【化38】
【0047】
【化39】
【0048】
【化40】
【0049】
【化41】
【0050】
【化42】
【0051】
【化43】
【0052】
【化44】
【0053】以上に示した一般式(I)で表されるパー
フルオロアルキル、パーフルオロエーテル側鎖を持つ化
合物のうち、以下の一般式(I′)で表されるフェニル
ピリミジン骨格を有する液晶性化合物は本発明に用いら
れる液晶性化合物として好適である。フェニルピリミジ
ン骨格を有する以下の一般式(I′)で表される液晶性
化合物は広い温度範囲でカイラルスメクチックC相を持
つということ、さらには粘性等の面で特に好ましい特性
を有している。
【0054】
【化45】
【0055】(式中、n2は5から10までの整数であ
り、R″は−Cx2x+1、−(Cx''2x''O)z''y'
2y'+1を表し、xは1から20までの整数であり、
x″はそれぞれのCx''2x''Oグループに独立に1か
ら3までの整数であり、y′は1から4までの整数であ
り、z″は1から3までの整数である。)
【0056】これらの液晶性化合物は電場等の外部場を
用いずともブックシェルフあるいはそれに近い層傾き角
の小さな構造を現出することが可能であり、また、粘性
が小さいため応答速度が速く、かつ大きなチルト角を有
するため高透過率のカイラルスメクチック液晶素子を実
現することが可能である。
【0057】本発明の液晶組成物中に含有される化合物
(a)、特に一般式(I)で表される液晶性化合物の含
有量は、それらが持つ効果、すなわちブックシェルフに
近い層傾き角の小さな構造を現出したり、大きなチルト
角あるいは小さな粘性といった面での効果を発揮する必
要性から、30wt%以上、好ましくは50wt%以上
含まれていることが望ましい。
【0058】本発明の液晶組成物においては、化合物
(a)として、前述したように側鎖にパーフルオロエー
テル基を有する化合物を用いることが、ブックシェルフ
に近い、層傾きの非常に小さな液晶層構造を現出し、従
ってコントラスト等の表示特性を得るために好ましい形
態である。より好ましくは、フルオロカーボン末端が前
述の
【0059】
【化46】 (x′、y、zの定義は同様)であるような化合物、最
も好ましくは前記一般式(I)で表される化合物であっ
て側鎖Rが
【0060】
【化47】 (x′、y、z′の定義も同様)であるような化合物が
用いられる。
【0061】これらパーフルオロエーテル側鎖を有する
化合物を用いる場合、その導入割合は30wt%以上が
好ましく、さらに好ましくは50wt%以上である。3
0wt%未満の場合、層傾き角が大きくなりすぎるため
コントラスト等の表示特性が良くない場合がある。
【0062】また、一方でパーフルオロエーテル系を上
記のように一定%以上用いるとき、一定%以上用いない
場合に比べ、配向性が劣化することがある。本発明中に
特徴的に用いられるカイラルドーパント化合物を組合わ
せて用いると、その劣化を大いに改善し、ブックシェル
フ構造もしくはそれに近い層傾き角の小さい層構造をと
り、且つ均一な配向状態を得ることができる。
【0063】本発明の液晶組成物においては、第二成分
であるカイラルドーパントとして配合する化合物(b)
は、前述した化合物(a)、特に一般式(I)で表され
る化合物に相当する、パーフルオロアルキル側鎖、ある
いはパーフルオロエーテル側鎖を有する化合物に対し、
相溶性が確保され、所定の自発分極を付与する。ひいて
は、これら成分から構成される液晶組成物は、前述した
ようなブックシェルフ構造、あるいはそれに近い層傾き
の液晶層構造を発現し、コントラストが良好で、特に優
れたスイッチング駆動特性を有する。
【0064】本発明において、前記化合物(b)は、前
述したように不斉炭素CにF、CF 、CH が直
結した構造のカイラルパートを少なくとも1個を側鎖に
有する化合物である。好ましくは、一般式(II)にお
いて、R 及びR のいずれか一方が不斉炭素を有
するアルキル基であって、該アルキル基が
【0065】
【化48】
【0066】(式中、R35は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基を表す。R33は−CH2−また
は−CO−を示す。R34はHまたはCH3である。
【0067】X33はR33が−CO−のとき単結合または
−CH2−であり、R33が−CH2−のとき単結合、−C
O−または−CH2−である。*は不斉炭素を表す。)
【0068】
【化49】
【0069】(式中、R43は炭素原子数1〜10の直鎖
状、分岐状のアルキル基を示す。X43は−O−、−CO
O−、−OCH2−、−OCH2CH2−、−OCOCH2
−、−CH2O−、−COOCH2CH2−、−CH2OC
2CH2−、−CH2COOCH2−を示す。*は不斉炭
素を表す。)
【0070】
【化50】
【0071】(式中、R53は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
52は0又は1を示す。X53はL52=0のとき、単結
合、−CO−、−CH2−を示し、L52=1のとき、単
結合、−CH2−を示す。X54は、−COO−を示す。
53は0または1を表す。*は不斉炭素を表す。)であ
るような化合物が高い自発分極付与性の点で用いられ
る。
【0072】また、一般式(II)において、R 0及び
1の両方が不斉炭素を有するアルキル基である化合物
も用いることができる。
【0073】本発明の液晶組成物において、一般式(I
I)で表される光学活性化合物としては、より好ましく
は一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)のい
ずれかで表される化合物の一種以上が用いられる。
【0074】(1)一般式(III)で表される化合物
【0075】
【化51】
【0076】(式中、R32は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ
もしくは2つ以上のメチレン基は、−Y3−、−Y3−C
O−、−CO−Y3−、−CO−、−OCOO−、−C
H=CH −、−C≡C−に置き換えられてもよい。Y3
はOまたはSを示す。R35は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基を表す。m32は0、1または2
である。R33は−CH2−または−CO−を示す。R34
はHまたはCH3である。
【0077】A32、A33、A34はそれぞれ独立に単結
合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F,C
l,Br,CH ,CF ,CN)を有する1,4
−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン
−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダ
ジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
アルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、
2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基
は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基で
ある。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルク
マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の中から
選ばれる。
【0078】X32は単結合、−COO−、−OCO−、
−CH2O−、−OCH2−を示し、X33はR33が−CO
−のとき単結合または−CH 2−であり、R33が−CH2
−のとき単結合、−CO−または−CH2−である。*
は不斉炭素を表す。)
【0079】前記一般式(II)で表されるカイラルフ
ッ素化合物の具体例としては、特開昭62−09324
8号公報、特開昭62−198633号公報、特開昭6
3−088161号公報、特開昭63−104949号
公報、特開昭63−107951号公報、特開昭63−
122651号公報、特開昭63−022042号公
報、特開昭63−192732号公報、特開昭63−1
96553号公報、特開昭63−196571号公報、
特開昭63−215661号公報、特開昭63−216
878号公報、特開昭63−218647号公報、特開
昭63−225337号公報、特開昭63−24305
9号公報、特開昭63−303951号公報、特開昭6
4−022990号公報、特開平1−272571号公
報、特開昭64−031740号公報、特開平1−12
1244号公報、特開平1−207280号公報、特開
平1−038077号公報、特開平1−265052号
公報、特開平2−028158号公報、特開平2−06
9427号公報、特開平2−069467号公報、特開
平2−115145号公報、特開平2−000227号
公報、特開平3−227980号公報、特開平4−30
0871号公報に記載されているものが好ましく用いら
れる。それらの各化合物はそれらの公報に記載されてい
る方法によって製造される。
【0080】本発明のカイラルスメクチック液晶組成物
に含有される、一般式(III)で表されるカイラルフ
ッ素化合物の特に好適な具体的な例としては、以下の表
1〜5に示すものが挙げられる。以後、本発明中で用い
られる略記は以下の基を示す。
【0081】表中に示した記号は一般式(III)中の
記号に対応し、m32は特に記載のない場合1である。ま
た、一般式(III)中
【0082】
【化52】 は表中ではΣ3となっている。
【0083】
【化53】
【0084】
【化54】
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】前記一般式(III)で表されるカイラル
ドーパントとしてのカイラルフッ素化合物のうち、前記
一般式(III)中、R32、R35がそれぞれ独立に炭素
原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、
32は0を表し、R33が−CH −または−CO−を
示し、R34がHまたはCH3を示し、A33
【0091】
【化55】 を示し、A34
【0092】
【化56】
【0093】を示し、X33が、R33が−CO−のとき単
結合または−CH −を示し、R33が−CH −の
とき単結合、−CO−または−CH −であるところ
の化合物が本発明の液晶組成物中に好ましく用いられ
る。これらの化合物はフェニルピリミジン骨格を有する
ために比較的に粘性が小さく、かつ広い温度範囲でカイ
ラルスメクチック相を取りやすくする効果がある。
【0094】一般式(III)で表される構造のカイラ
ルフッ素化合物の本発明の液晶組成物中に含まれる割合
は、ごく微量(例えば1.0×10-5wt%以上)から
用いられ、通常50wt%未満、好ましくは2〜40w
t%が望ましい。50wt%以上である場合、粘性、カ
イラルスメクチック相の温度範囲等の面で好ましくない
場合がある。
【0095】(2)一般式(IV)で表される化合物
【0096】
【化57】
【0097】(式中、R42は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ
もしくは2つ以上のメチレン基は、−Y4−、−Y4−C
O−、−CO−Y4−、−CO−、−OCOO−、−C
H=CH −、−C≡C−に置き換えられてもよい。Y4
はOまたはSを示す。R43は炭素原子数1〜10の直鎖
状、分岐状のアルキル基を表す。m42は0、1または2
である。
【0098】A42、A43、A44はそれぞれ独立に単結
合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F,C
l,Br,CH ,CF ,CN)を有する1,4
−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン
−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダ
ジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
アルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、
2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基
は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基で
ある。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルク
マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の中から
選ばれる。
【0099】X42は単結合、−COO−、−OCO−、
−CH2O−、−OCH2−を示し、X43は−O−、−C
OO−、−OCH2−、−OCH2CH2−、−OCOC
2−、−CH2O−、−COOCH2CH2−、−CH2
OCH2CH2−、−CH2COOCH2−を示す。*は不
斉炭素を表す。)
【0100】前記一般式(IV)で表されるカイラルト
リフルオロ化合物の具体例としては、特開平1−160
986号公報、特開平1−242543号公報、特開平
2−000127号公報、特開平2−069440号公
報、特開平2−295943号公報、特開平3−043
488号公報、特開平3−058980号公報、特開平
3−083971号公報、特開平3−193774号公
報、特開平3−223232号公報、特開平3−236
353号公報、特開平4−013797号公報、特開平
4−253789号公報、特開平4−264052号公
報等に記載されているものが好ましく用いられる。それ
らの各化合物はそれらの公報に記載されている方法によ
って製造される。
【0101】本発明のカイラルスメクチック液晶組成物
に含有される、一般式(IV)で表されるカイラルトリ
フルオロ化合物の具体的な例としては、以下の表6〜1
0に示すものが挙げられる。以後、本発明中で用いられ
る略記は、表1〜5と共通のものは同じ基を表し、それ
以外のものは以下の基を示す。
【0102】表中の記号は一般式(IV)中の記号に対
応し、m42は特に記載のない場合1である。また、一般
式(IV)中の
【0103】
【化58】 はΣ4で表記した。
【0104】
【化59】
【0105】
【表6】
【0106】
【表7】
【0107】
【表8】
【0108】
【表9】
【0109】
【表10】
【0110】前記一般式(IV)で表されるカイラルド
ーパントとしてのカイラルトリフルオロ化合物のうち、
前記一般式(IV)中、R42がそれぞれ独立に炭素原子
数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基またはアルコ
キシ基であり、R43が炭素原子数1〜10の直鎖状、分
岐状のアルキル基であり、m42は0を表し、A42
【0111】
【化60】 を示し、A43
【0112】
【化61】
【0113】を示し、X43が−O−、−OCH2−、−
COO−、−COOCH2CH2−、−OCH2CH2−で
あるところの化合物が本発明の液晶組成物中に好ましく
用いられる。これらの化合物はフェニルピリミジン骨格
を有するために比較的に粘性が小さく、かつ広い温度範
囲でカイラルスメクチック相を取りやすくする効果があ
る。
【0114】一般式(IV)で表される構造のカイラル
トリフルオロ化合物の本発明の液晶組成物中に含まれる
割合は、ごく微量(例えば1.0×10-5wt%以上)
から用いられ、通常50wt%未満、好ましくは2〜4
0wt%が望ましい。50wt%以上である場合、粘
性、カイラルスメクチック相の温度範囲等の面で好まし
くない場合がある。
【0115】(3)一般式(V)で表される化合物
【0116】
【化62】
【0117】(式中、R52は炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ
もしくは2つ以上のメチレン基は、−Y5−、−Y5−C
O−、−CO−Y5−、−CO−、−OCOO−、−C
H=CH −、−C≡C−に置き換えられてもよい。Y5
はOまたはSを示す。R53は炭素原子数1〜10の直鎖
状、分岐状のアルキル基もしくはアルコキシ基を表す。
52は0、1または2であり、L52は0または1であ
る。
【0118】A52、A53、A54はそれぞれ独立に単結
合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F,C
l,Br,CH ,CF ,CN)を有する1,4
−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン
−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダ
ジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
アルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、
2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基
は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基で
ある。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルク
マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の中から
選ばれる。
【0119】X52は単結合、−COO−、−OCO−、
−CH2O−、−OCH2−を示し、X53はL52=0のと
き、単結合、−CO−、−CH2−を示し、L52=1の
とき、単結合、−CH2−を示す。X54は−COO−を
表す。L53は0または1を表す。*は不斉炭素を表
す。)
【0120】前記一般式(V)で表される化合物の具体
例としては、特開昭61−293288号公報、特開昭
63−44551号公報等に記載されているものが好ま
しく用いられる。それらの各化合物はそれらの公報に記
載されている方法によって製造される。
【0121】本発明のカイラルスメクチック液晶組成物
に含有される、一般式(V)で表される化合物の具体的
な例としては、以下の表11〜15に示すものが挙げら
れる。以後、本発明中で用いられる略記は表1〜5と共
通のものは同じ基を表し、それ以外は以下の基を示す。
【0122】表中に用いられる記号は一般式(V)中の
記号に対応する。表中のΣ5
【0123】
【化63】 に対応し、Σ51〜Σ53のいずれかである。また、m52
特に記載のない場合1である。
【0124】
【化64】
【0125】
【表11】
【0126】
【表12】
【0127】
【表13】
【0128】
【表14】
【0129】
【表15】
【0130】これらの化合物はその構造から液晶性に優
れ、自発分極が大きく、一般式(I)の化合物との相溶
性に優れる。また、配向性に関係のある、らせんピッ
チ、らせんの向きについても容易に製造し得る多種のカ
イラル部分の構造に起因して、随意に調整することが可
能であるという利点を有している。また、自発分極、ら
せんについては2種以上の一般式(V)の化合物を用い
ることによっても良好な特性を実現し得る。
【0131】前記一般式(V)で表されるカイラルドー
パントとしての該化合物のうち、前記一般式(V)中、
52がそれぞれ独立に炭素原子数1〜18の直鎖状、分
岐状のアルキル基またはアルコキシ基であり、R53が炭
素原子数1〜10の直鎖状、分岐状のアルキル基または
アルコキシ基であり、m52、L52 はともに0を表し、
53は0または1を表し、A52
【0132】
【化65】 を示し、A53
【0133】
【化66】
【0134】を示し、X53が単結合、−CO−であると
ころの化合物が本発明の液晶組成物中に好ましく用いら
れる。これらの化合物はフェニルピリミジン骨格を有す
るために比較的に粘性が小さく、かつ広い温度範囲でカ
イラルスメクチック相を取りやすくする効果がある。
【0135】一般式(V)で表される構造の化合物の本
発明の液晶組成物中に含まれる割合は、ごく微量(例え
ば1.0×10-5wt%以上)から用いられ、通常50
wt%未満、好ましくは2〜40wt%が望ましい。5
0wt%以上である場合、粘性、カイラルスメクチック
相の温度範囲等の面で好ましくない場合がある。
【0136】(4)一般式(VI)で表される化合物
【0137】
【化67】
【0138】(式中、R62、R63はそれぞれ独立に炭素
原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、
少なくとも1つの不斉炭素を持ち、該アルキル基中の1
つもしくは2つ以上のメチレン基は、−Y6−、−Y6
CO−、−CO−Y6−、−CO−、−OCOO−、−
CH=CH −、−C≡C−に置き換えられてもよい。但
し、前記不斉炭素には、−F、−CF3又は−CH3が直
結する。Y6はOまたはSを示す。m62は0、1または
2である。
【0139】A62、A63、A64はそれぞれ独立に単結
合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F,C
l,Br,CH ,CF ,CN)を有する1,4
−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン
−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダ
ジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
アルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、
2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基
は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基で
ある。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルク
マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の中から
選ばれる。
【0140】X62、X63はそれぞれ独立に単結合、−C
OO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−を示
す。)
【0141】前記一般式(VI)で表されるカイラルド
ーパント化合物は、例えば特開平6−234749号公
報に記載されているものが好ましく用いられる。該化合
物はそれらに記載されている方法によって製造される。
【0142】本発明の液晶組成物に含有される、一般式
(VI)で表されるカイラル化合物の具体的な例として
は、以下の表16〜20に示すものが挙げられる。以
後、本発明中で用いられる略記は表1〜5と共通のもの
は同じ基を表し、それ以外は以下の基を示す。
【0143】表中で用いられている記号は一般式(V
I)の記号に対応し、一般式(VI)のR62 −がR62'
−Ψ−(ΨはΨ1〜Ψ7のいずれか)に対応し、−R63
−Σ6−R63' (Σ6はΣ61〜Σ65のいずれか)に対応す
る。また、m62は特に記載のない限り1である。
【0144】
【化68】
【0145】
【表16】
【0146】
【表17】
【0147】
【表18】
【0148】
【表19】
【0149】
【表20】
【0150】前記一般式(VI)で表されるカイラルド
ーパントとしてのカイラルフッ素化合物のうち、前記一
般式(VI)中、R63
【0151】
【化69】
【0152】(式中、R64は炭素原子数1〜16の直鎖
状または分岐状のアルキル基を表す。)であるところの
化合物は、カイラル部にフッ素を有するため、自発分極
付与性、粘性、相溶性等の面で好ましく用いられる。
【0153】更に、前記一般式(VI)中、R62
【0154】
【化70】
【0155】(式中、R65は炭素原子数1〜16の直鎖
状または分岐状のアルキル基を表す。dは1〜6の整数
を表す。)であるところの化合物は、カイラル部にフッ
素を有するため、自発分極付与性、粘性、相溶性等の面
で好ましく用いられる。
【0156】更に、前記一般式(VI)中、m62は0を
表し、A63
【0157】
【化71】 を示し、A64
【0158】
【化72】 であるところの化合物は、フェニルピリミジン骨格を有
するため、相転移特性、粘性、相溶性等の面で好ましく
用いられる。
【0159】一般式(VI)で表される構造のカイラル
化合物の本発明の液晶組成物中に含まれる割合は、ごく
微量(例えば1.0×10-5wt%以上)から用いら
れ、通常50wt%未満、好ましくは2〜40wt%が
望ましい。50wt%以上である場合、粘性、カイラル
スメクチック相の温度範囲等の面で好ましくない場合が
ある。
【0160】一般式(VI)で表されるカイラル化合物
は、中心部すなわちコア部の両側にそれぞれ、自発分極
をつかさどるカイラル中心を有する、いわゆるダブルカ
イラルタイプのカイラルドーパントである。該化合物は
ブックシェルフあるいは層傾き角の小さな構造を現出す
るパーフルオロエーテル、パーフルオロアルキル側鎖を
有する液晶性化合物とともに用いると、よく相溶し、特
に大きな自発分極を発現し、良好な駆動特性を達成する
ことができる。
【0161】また、本発明の液晶組成物中には、種々の
特性を調整するべく、その他の液晶化合物あるいは染
料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加物も含む
ことが可能である。
【0162】その他の液晶性化合物としては、例えば
【0163】
【外1】 に記載の化合物が挙げれる。
【0164】次に、本発明のカイラルスメクチックを呈
する液晶組成物を用いて液晶素子を構成することができ
る。図1は本発明の液晶素子の1例を示す概略断面図で
ある。同図1において、1は本発明のカイラルスメクチ
ック相を呈する液晶組成物からなる液晶であり、その液
晶部分の厚さは通常、双安定性を発現させるため、5μ
m以下が好ましい。かかる液晶は、前述したような液晶
組成物の特性に起因してブックシェルフ構造もしくはそ
れに近い層傾きの小さい構造のスメクチック液晶層を形
成している。2は基板であり、ガラス、プラスチック等
が用いられる。3がITO等の透明電極である。
【0165】4が配向制御層である。配向制御層4は少
なくとも一方の基板上に設けることが必要であり、その
形成方法としては、例えば基板上に溶液塗工または蒸着
あるいはスパッタリング等により、一酸化けい素、二酸
化けい素、酸化アルミニウム、ジルコニア、フッ化マグ
ネシウム、酸化セリウム、フッ化セリウム、シリコン窒
化物、シリコン炭化物、ホウ素窒化物などの無機物や、
ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルイミド、
ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、セルロ
ース樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂な
どの有機物を用いて被膜形成したのち、必要に応じて一
軸配向処理、例えば表面をビロード、布あるいは紙等の
繊維状のもので摺擦(ラビング)することにより得られ
る。
【0166】液晶の配向状態を良好に制御すべく、一方
の基板に一軸配向処理を施した配向制御層を形成し、他
方の基板には一軸配向処理を施さない層を形成すること
もできる。また、SiO等の酸化物あるいは窒化物など
を基板の斜め方向から蒸着する斜方蒸着法なども用いら
れる。また、これと別に必要に応じて上下基板のショー
ト防止層として絶縁層や他の有機物層、無機物層が形成
されていてもよい。
【0167】5がギャップ制御スペーサーであり、例え
ばシリカビーズ、アルミナビーズ等が用いられる。7が
偏光板、8が光源である。
【0168】かかる液晶素子は、信号電源(図示せず)
からのスイッチング信号に応じてスイッチングが行わ
れ、表示素子等として機能する。また、3の透明電極を
上下クロスにマトリクスとすれば、パターン表示、パタ
ーン露光が可能となり、例えばパーソナルコンピュータ
ー、ワードプロセッサー等のディスプレイ、プリンター
用ライトバルブとして用いられる。
【0169】4の配向制御層には、容易に形成されやす
く、配向制御能力が高いことからポリアミック酸溶液を
塗布、焼成して形成されるポリイミドやポリアミドのラ
ビング処理膜が好ましく用いられる。用いられるポリイ
ミドとしては、本発明のカイラルスメクチック相を呈す
る液晶組成物を配向しやすい分子構造として、剛直性、
直線性、結晶性の高いものが好ましく、具体的には、以
下の一般式(VII)又は(VIII)で表される繰り
返し単位構造を有するポリイミドやポリアミドが好まし
く用いられる。
【0170】
【化73】 (式中、R71
【0171】
【化74】 を表し、R72、R74はそれぞれ独立に
【0172】
【化75】 を表し、R73は単結合または−O−を表し、Lは0、1
又は2を表す。)
【0173】
【化76】 (式中、R81は炭素数1〜20のアルキレン基、
【0174】
【化77】 、R82、R86はアミド結合を表し、R83、R85は夫々独
立に
【0175】
【化78】 または炭素数1〜20のアルキレン基を表し、R84は単
結合または−O−を表し、r89は0、1又は2を表
す。)
【0176】本発明の液晶素子において、配向制御層と
して好ましく用いることのできる一般式(VII)の繰
り返し単位を有するポリイミド、一般式(VIII)の
繰り返し単位を有するポリアミドの具体例(繰り返し単
位)を以下に列挙する。
【0177】
【化79】
【0178】
【化80】
【0179】尚、本発明の液晶素子では、用いる液晶材
料によりブックシェルフ構造をとる場合の液晶配向性を
より向上させるべく上下基板間での配向制御層として異
なったものを設けることができる。
【0180】尚、本発明の液晶素子は、前記化合物
(a)及び(b)を必須成分として含有する液晶組成物
を用い、該組成物を制御して所定の機能を付与したもの
であれば、その構造は特に限定されない。
【0181】本発明の液晶組成物、液晶素子を用いて高
コントラスト、高輝度、大面積、高精細な表示を行うこ
とができる。本発明の典型的な表示方法としては、先に
記した液晶素子のように上下を偏光板で双安定状態の一
方が最暗となるようにサンドイッチし、電界を印加し双
安定のもう一方の状態を明とする一画素で明暗2値の表
示を行う方法である。また、一定時間内にある割合で多
数回明暗の表示を行ったり、一画素中の一部の領域をス
イッチングすることによったりして、多値の表示を行う
表示方法も可能である。
【0182】本発明の液晶素子は、種々の機能を持つ液
晶装置を構成するが、その最も好適な例として、該素子
を表示パネル部に使用し、図2、図3に示した走査線ア
ドレス情報をもつ画像情報からなるデータフォーマット
及びSYN信号による通信同期手段を取ることにより液
晶表示装置を実現する。図中の符号はそれぞれ以下のと
おりである。
【0183】 101 カイラルスメクチック液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0184】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックコントローラ102にて行われ、図2及び図3に示
した信号転送手段にしたがって表示パネル103へと転
送される。グラフィックコントローラ102は、CPU
(中央演算処理装置、GCPU112と略す。)及びV
RAM(画像情報格納用メモリ)114を核にホストC
PU113と液晶表示装置101間の画像情報の管理や
通信をつかさどっている。なお、該表示パネルの裏面に
は、光源が配置されている。
【0185】本発明の液晶装置の一例である表示装置で
は、表示媒体である液晶組成物が前述したようにカイラ
ルスメクチック相を示し、成分間の相溶性に優れ、ブッ
クシェルフ、またはそれに近い層傾き角の小さな構造の
液晶層となり、また、その配向も良好となり、応答性が
良く、高精細、高輝度、高コントラストに優れた、大面
積での表示画像を得ることができる。
【0186】
【実施例】以下、実施例により本発明について詳細に説
明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0187】実施例1 下記の液晶性化合物A,B,B,Bおよびカイラ
ル化合物(カイラルドーパントC1)の各成分を、 A/B1 /B2 /B3 /C1=50/15/10/15
/10(重量比) の処方に沿って、下記カイラルドーパントC1のC−
1、C−2、C−3の各化合物に変えて、カイラルスメ
クチック液晶組成物1,2,3を調製した。
【0188】
【化81】
【0189】
【化82】
【0190】一方、液晶セルを次の様にして作成した。
ITO付きガラス基板に、ポリイミド前駆体(焼成後の
ポリイミドの構造を以下に示す。)
【0191】
【化83】
【0192】のNMP(N−メチルピロリドン)/nB
C(n−ブチルセルソルブ)=2/1溶液をスピンコー
ト、焼成しポリイミドとした後、ラピング処理を施した
基板と、ITO付ガラス基板にシランカップリング剤
(オクタデシルトリエトキシシラン)をスピンコートし
た後、焼成した基板を、シリカビーズスペーサーを散布
してギャップを形成し、貼り合わせた。そのセル厚は
1.8μm厚である。
【0193】この液晶セルに、上記の液晶組成物1,
2,3を、等方相温度とすることによりキャピラリー法
により注入し、徐冷して各々の液晶素子を作製した。
【0194】下記の表21に、液晶組成物1,2,3を
用いた液晶素子の見かけのチルト角(θa)、コントラ
ストおよび閾値を測定した結果を示す。また、本発明に
用いた測定方法は下記にしたがって行った。
【0195】 見かけのチルト角θaの測定 (2つの安定状態(メモリー状態)における光学軸のな
す角の1/2であるθa) 液晶の閾値以上の単発パルスを印加したのち、無電界
下、且つ直交ニコル下、その間に配置された液晶素子を
偏光板と水平に回転させ第一の消光位を捜し、次に上記
の単発パルスと逆極性の単発パルスを印加したのち、無
電界下、第二の消光位を捜す。この時の第一の消光位か
ら第二の消光位までの1/2をθaとした。
【0196】 コントラストの測定 液晶の閾値以上の単発パルスを印加し、フォトマル(浜
松フォトニクス社製)により最暗光軸を検知、位置を最
暗光軸に固定した後、図4の波形での閾値のパルス幅の
1.2倍の幅で±5Vの矩形波を印加した状態下、暗状
態(黒)、明状態(白)の出力値をそれぞれ測定し、白
の測定値を黒の測定値で割った値をコントラストとし
た。
【0197】 閾値の測定 図4で示されるスイッチング信号を用い、徐々にパルス
幅を変化させることによりスイッチングする最小パルス
幅を探り、これを閾値とした。 層の傾き角δの測定 Jpn.J.Appl.Phys.27.L725(1
988)に記載されている方法に準拠して行った。
【0198】
【表21】 測定値は40℃でのデータである。
【0199】実施例2 下記組成で液晶組成物4を調製し、その液晶組成物4を
用いて実施例1と同様の測定を行った。 液晶組成物4 A/B1 /B2 /B3 /C−1=80/3/3/4/1
0(重量比) その測定結果を下記に示す。 θa:22.3°、 閾値:48μsec、 コントラ
スト:52 また、δを測定したところ、2°であった。
【0200】参考例1 成分として下記のカイラルドーパントを用いることを除
いて実施例1の組成物1と同様の組成の比率で液晶組成
物5を調製し実施例1と同様の測定を行った。
【0201】
【化84】 その測定結果を下記に示す。
【0202】θa:17° 閾値:パルス幅を5msecまで変化させたが、明確な
閾値は得られなかった。 コントラスト:パルス幅100μsにて測定したところ
8.3であった。
【0203】参考例2 成分として下記のカイラルドーパントを用いることを除
いて実施例1の組成物1と同様の組成の比率で液晶組成
物6を調製したが、充分に相溶しなかった。(室温で析
出した)
【0204】
【化85】
【0205】実施例3 下記のそれぞれの繰り返し単位構造からなるポリイミド
を、以上の実施例においてセル中で使用したポリイミド
のかわりに配向制御膜として用いて同様にセルを作成し
た。
【0206】下記のそれぞれのポリイミドを用いたセル
に実施例1〜4のそれぞれの液晶組成物1〜4を夫々注
入し、配向状態を観察した結果、下記のすべてのポリイ
ミドにおいて実施例1,2の場合と同様の良好な配向が
得られた。
【0207】
【化86】
【0208】実施例4 前述した実施例1等で用いた液晶性化合物A,B,B
,Bおよび下記カイラル化合物(カイラルドーパン
トC2)の各成分を、 液晶組成物7 A/B /B /B /C2=80/3/3/4
/10(重量比) 液晶組成物8 A/B/B/B/C2=50/15/10/15
/10(重量比) の処方に従って混合し、カイラルスメクチック相を呈す
る液晶組成物7,8を調製した。
【0209】
【化87】
【0210】一方、液晶セルを次の様にして作成した。
ITO付きガラス基板に、ポリイミド前駆体(焼成後の
ポリイミドの構造を以下に示す。)
【0211】
【化88】
【0212】のNMP(N−メチルピロリドン)/nB
C(n−ブチルセルソルブ)=2/1溶液をスピンコー
ト、焼成しポリイミドとした後、ラピング処理を施した
基板と、ITO付ガラス基板にシランカップリング剤
(オクタデシルトリエトキシシラン)をスピンコートし
た後、焼成した基板を、シリカビーズスペーサーを散布
してギャップを形成し、貼り合わせた。そのセル厚は
1.8μm厚である。
【0213】この液晶セルに、上記の液晶組成物7,8
を、等方相温度とし、キャピラリー法により注入し、徐
冷して各々の液晶素子を作製した。
【0214】液晶組成物7,8を用いた液晶素子の層の
傾き角δおよびコントラストを測定した結果、液晶組成
物7のコントラストは54、層の傾き角δは3°であ
り、液晶組成物8のコントラストは39であった。ま
た、本実施例に用いた測定方法は実施例1等と同様に行
った。
【0215】実施例5 実施例4のカイラルドーパントC2の代わりに、表6,
7に示すカイラル化合物No.4−7およびNo.4−
37を用いることで、実施例4の液晶組成物5と同じ処
方で液晶組成物9,10を調製した。それぞれのコント
ラストを測定したところ、それぞれ47、41であっ
た。
【0216】実施例6 下記のそれぞれの繰り返し単位構造からなるポリイミド
を、以上の実施例4及び5においてセル中で使用したポ
リイミドのかわりに配向制御膜として用いて同様にセル
を作成した。
【0217】下記のそれぞれのポリイミドを用いたセル
に実施例4,5のそれぞれの液晶組成物5〜8を夫々注
入し、配向状態を観察した結果、下記のすべてのポリイ
ミドにおいて実施例4及び5と同様の良好な配向が得ら
れた。
【0218】
【化89】
【0219】参考例3 化合物C2の代わりに下記のカイラルドーパントを用い
ることを除いて実施例4の組成物7と同様の処方で液晶
組成物11を調製し、コントラストを測定したところ、
6.2であり、充分ではなかった。
【0220】
【化90】
【0221】参考例4 化合物C2の代わりに下記のカイラルドーパントを用い
ることを除いて実施例4の組成物7と同様の処方で液晶
組成物12を調製したが、充分に相溶しなかった。(室
温で析出した)
【0222】
【化91】
【0223】実施例7 前述した実施例1で用いた液晶性化合物A,B
,Bおよび下記カイラル化合物(カイラルドーパ
ントC3)の各成分を、 液晶組成物13 A/B /B /B /C3=80/3/3/4
/10(重量比) 液晶組成物14 A/B/B/B/C3=50/15/10/15
/10(重量比) の処方に沿って混合し、カイラルスメクチック相を呈す
る液晶組成物13,14を調製した。
【0224】
【化92】
【0225】一方、液晶セルを次の様にして作成した。
ITO付きガラス基板に、ポリイミド前駆体(焼成後の
ポリイミドの構造を以下に示す。)
【0226】
【化93】
【0227】のNMP(N−メチルピロリドン)/nB
C(n−ブチルセルソルブ)=2/1溶液をスピンコー
ト、焼成しポリイミドとした後、ラピング処理を施した
基板と、ITO付ガラス基板にシランカップリング剤
(オクタデシルトリエトキシシラン)をスピンコートし
た後、焼成した基板を、シリカビーズスペーサーを散布
してギャップを形成し、貼り合わせた。そのセル厚は
1.8μm厚である。
【0228】この液晶セルに、上記の液晶組成物13,
14を、等方相温度とし、キャピラリー法により注入
し、徐冷して各々の液晶素子を作製した。
【0229】液晶組成物13,14を用いた液晶素子の
層の傾き角δおよびコントラストを測定した結果、液晶
組成物13のコントラストは65、層の傾き角δは3°
であり、液晶組成物14のコントラストは45であっ
た。また、本実施例に用いた測定方法は実施例1と同様
に行った。
【0230】実施例8 実施例7のカイラルドーパントC3の代わりに、表11
に示すカイラル化合物No.5−9およびNo.5−1
2を用いて、実施例7の液晶組成物13と同じ処方でカ
イラルスメクチック液晶組成物15及び16を調製し
た。それぞれのコントラストを測定したところ、それぞ
れ39、43であった。
【0231】実施例9 下記のそれぞれの繰り返し単位構造からなるポリイミド
を、以上の実施例7においてセル中で使用したポリイミ
ドのかわりに配向制御膜として用いて同様にセルを作成
した。
【0232】下記のそれぞれのポリイミドを用いたセル
に実施例7,8のそれぞれの液晶組成物13〜16を注
入し、配向状態を観察した結果、下記のすべてのポリイ
ミドにおいて実施例7及び8と同様の良好な配向が得ら
れた。
【0233】
【化94】
【0234】参考例5 化合物C3の代わりに下記のカイラルドーパントを用い
て実施例7の組成物14と同様の処方で液晶組成物17
を調製し、コントラストを測定したところ、6.2であ
り、不充分であった。
【0235】
【化95】
【0236】実施例10 前述した実施例1で用いた液晶性化合物A,B
,Bおよび下記のカイラル化合物(カイラルドー
パントC4)の各成分を、 A/B /B /B /C4=50/15/10
/15/10(重量比) の組成パターンで、カイラルドーパントC4として表1
6,17の化合物NO.6−15、6−19、6−36
の各化合物を変えて用いて、カイラルスメクチック液晶
組成物18,19,20を調製した。
【0237】
【化96】
【0238】一方、液晶セルを次の様にして作成した。
ITO付きガラス基板に、ポリイミド前駆体(焼成後の
ポリイミドの構造を以下に示す。)
【0239】
【化97】
【0240】のNMP(N−メチルピロリドン)/nB
C(n−ブチルセルソルブ)=2/1溶液をスピンコー
ト、焼成しポリイミドとした後、ラピング処理を施した
基板と、ITO付ガラス基板にシランカップリング剤
(オクタデシルトリエトキシシラン)をスピンコートし
た後、焼成した基板を、シリカビーズスペーサーを散布
してギャップを形成し、貼り合わせた。そのセル厚は
1.8μm厚である。
【0241】この液晶セルに、上記の液晶組成物18,
19,20を、等方相温度でキャピラリー法により注入
し、徐冷して各々の液晶素子を作製した。
【0242】下記の表23に、液晶組成物18,19,
20を用いた液晶素子の見かけのチルト角(θa)、コ
ントラストおよび閾値を測定した結果を示す。また、本
実施例に用いた測定方法は実施例1と同様である。
【0243】
【表23】 測定値は40℃でのデータである。
【0244】実施例11 下記組成で液晶組成物21を調製し、その液晶組成物2
1を用いて実施例10と同様の測定を行った。 液晶組成物D A/B /B /B /C4(カイラル剤の種類:表16に示す化合 物No.6−15) =80/3/3/4/10(重量比)
【0245】その測定結果を下記に示す。θa:21.
6°、 閾値:10μsec、 コントラスト:58 また、δを測定したところ、3°であった。
【0246】実施例12 下記のそれぞれの繰り返し単位構造からなるポリイミド
を、以上の実施例10,11においてセル中で使用した
ポリイミドのかわりに配向制御膜として用いて同様にセ
ルを作成した。
【0247】下記のそれぞれのポリイミドを用いたセル
に実施例10及び11のそれぞれのカイラルスメクチッ
ク液晶組成物18〜21を注入し、配向状態を観察した
結果、下記のすべてのポリイミドにおいて実施例10及
び11と同様の良好な配向が得られた。
【0248】
【化98】
【0249】参考例6 前記液晶性化合物A,B,B,Bおよび前記実施
例で用いられたすべてのカイラルドーパント(以下には
Chiralと表現した。)をもちいて下記の液晶組成
物を調整した。
【0250】A/B1/B2/B3/Chiral=25
/23/20/22/10(重量比) 以上の実施例と同様にコントラストを測定したところ、
いずれの組成物においてもコントラストは10を下回っ
た。
【0251】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のカイラルス
メクチック液晶組成物により高速、高精細、高輝度、高
コントラストのカイラルスメクチック液晶素子を実現
し、該液晶素子を用いてこれまでにない良好な大画面表
示装置の実現が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶組成物を用いた液晶素子の一例を
示す断面概略図である。
【図2】本発明の液晶組成物を用いた液晶素子を備えた
表示装置とグラフィックスコントローラを示すブロック
図である。
【図3】表示装置とグラフィックスコントローラとの間
の画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明の実施例で採用した駆動条件におけるス
イッチング信号を示す図である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック液晶組成物を用いた液晶層 2 基板 3 透明電極 4 配向制御層 5 スペーサー 7 偏光板 8 光源 I 入射光 I 透過光 101 液晶表示装置 102 グラフィックスコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/32 9279−4H 19/34 9279−4H 19/42 9279−4H 19/54 B 9279−4H G02F 1/13 500 1/141 (31)優先権主張番号 特願平6−192709 (32)優先日 平6(1994)7月26日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオロカーボン末端部分と、炭化水素
    末端部分とを含み、末端部分が中心核によって結合され
    ており、スメクチック相又は潜在的スメクチック中間相
    をもつ含フッ素液晶性化合物(a)の少なくとも一種、
    及び下記一般式(II)で表される光学活性化合物
    (b)の少なくとも一種を含む液晶組成物。 【化1】一般式(II) R0−A 0−R1 (式中、A 0は無置換あるいは1個または2個の置換基
    (F,Cl,Br,CH ,CF ,CN)を有す
    る1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピ
    リミジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイ
    ル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキ
    シレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3
    −ジチアン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジ
    イル、チアゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−
    2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイ
    ル、ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチア
    ゾール−2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−
    ジイル、ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン
    −2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キ
    ノリン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダ
    ン−2,5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−
    ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分
    岐状のアルキル基である。)、インダノン−2,6−ジ
    イル、2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アル
    キル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキ
    ル基である。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アル
    キルクマラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子
    数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の
    中から選ばれる1〜4個の基が互いに結合基を介して、
    あるいは直接結合して形成されるメソーゲン基を表す。
    0、R1は、それぞれ独立に炭素原子数1〜18の直鎖
    状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ
    もしくは2つ以上のメチレン基は、−Y−、−Y−CO
    −、−CO−Y−、−CO−、−OCOO−、−CH=
    CH−、−C≡C−に置き換えられてもよい。YはOま
    たはSを示す。但し、R0、R1の少なくとも一方は、少
    なくとも1つの不斉炭素をもち、該不斉炭素には、F、
    CF3又はCH3が直接結合している。)
  2. 【請求項2】 前記化合物(a)におけるフルオロカー
    ボン末端部分が−DCx2x+1または−D(Cx'
    2x'O)zy2y+1(xは1から20で、x′はそれぞ
    れのCx'2x'Oグループに独立に1から10で、yは
    1から10で、zは1から10であり、Dは 【化2】 rとr′はそれぞれ独立に1から20であり、pは0か
    ら4である。)で表される請求項1記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 前記化合物(a)が、下記一般式(I)
    で表される請求項1記載の液晶組成物。 【化3】 (式中B1、D1及びF1は夫々独立に 【化4】 を表し、a、b、cはそれぞれ独立に0または1から3
    の整数を表す。ただしa+b+cは少なくとも2であ
    る。M1、N1はそれぞれ独立に、−COO−、−OCO
    −、−COS−、−SCO−、−COSe−、−SeC
    O−、−COTe−、−TeCO−、−(CH2CH2
    d−(dは1から4の整数を表す)、−CH=CH−、
    −CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、−O−
    CH2−、−CO−、−O−、単結合を表す。X、Y、
    Zは、B1、D1、F1における置換基であり、それぞれ
    独立に−H、−Cl、−F、−Br、−I、−OH、−
    OCH3、−CN、−NO2を表し、l、m、nはそれぞ
    れ独立に0〜4の整数を表す。G1は−COO−Ce2e
    −、−O−Ce2e−、−Ce2e−、−OSOO−、−
    OOSO−、−SOO−、−SOOCe2e−、−OCe
    2e−OCe'2e'−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−
    SO2−、−Ce2e−N(Cp2p+1)−CO−(e、
    e′はそれぞれ独立に1から20までの整数を表わし、
    pは1から4までの整数を表す。)を表す。A1は、−
    O−Cf2f−O−Cg2g+1、−Cf2f−O−Cg
    2g+1、−Cf2f−R′、−O−Cf2f−R′、−CO
    O−Cf2f−R′、−OCO−Cf2f−R′(R′は
    −Cl、−F、−CF3、−NO2、−CN、−H、−C
    OO−Cf'2f'+1、−OCO−Cf'2f'+1を表し、
    f、f′、gはそれぞれ独立に1から20の整数を表
    す。)を表し、A1は直鎖状基または分岐状基でも良
    い。Rは−Cx2x+1、−(Cx'2x'O)z'
    y2y+1、xは1から20までの整数をを表し、x′は
    それぞれのCx'2x'Oグループに独立に1から10ま
    での整数であり、yは1から10までの整数であり、
    z′は1から6までの整数である。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)中のRが 【化5】 (x′はそれぞれのCx'2x'Oグループに独立に1か
    ら10までの整数であり、yは1から10までの整数で
    あり、z′は1から6までの整数である。)である請求
    項3記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)で表される化合物
    (a)が、下記一般式(I′)で表される含フッ素液晶
    性化合物である請求項3記載の液晶組成物。 【化6】 (式中、n2は5から10までの整数であり、R″は−
    x2x+1、−(Cx''2x''O)z''y'2y'+1を表
    し、xは1から20までの整数であり、x″はそれぞれ
    のCx''2x''Oグループに独立に1から3までの整数
    であり、y′は1から4までの整数であり、z″は1か
    ら3までの整数である。)
  6. 【請求項6】 前記化合物(a)の配合量が30wt%
    以上である請求項1記載の液晶組成物。
  7. 【請求項7】 前記化合物(a)の配合量が50wt%
    以上である請求項1記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】 前記化合物(a)の配合量が30wt%
    以上である請求項3記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 前記化合物(a)の配合量が50wt%
    以上である請求項3記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】 前記化合物(a)の配合量が30wt
    %以上である請求項4記載の液晶組成物。
  11. 【請求項11】 前記化合物(a)の配合量が50wt
    %以上である請求項4記載の液晶組成物。
  12. 【請求項12】 前記一般式(II)で表される化合物
    (b)におけるR0及びR1のいずれか一方が、下記構造
    式で表される基である請求項1記載の液晶組成物。 【化7】 (式中、R35は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基を表す。R33は−CH2−または−CO−を
    示す。R34はHまたはCH3である。X33はR33が−C
    O−のとき単結合または−CH2−であり、R33が−C
    2−のとき単結合、−CO−または−CH2−である。
    *は不斉炭素を表す。)
  13. 【請求項13】 前記一般式(II)で表される化合物
    (b)におけるR0及びR1のいずれか一方が、下記構造
    式で表される基である請求項1記載の液晶組成物。 【化8】 (式中、R43は炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状の
    アルキル基を示す。X43は−O−、−COO−、−OC
    2−、−OCH2CH2−、−OCOCH2−、−CH2
    O−、−COOCH2CH2−、−CH2OCH2CH
    2−、−CH2COOCH2−を示す。*は不斉炭素を表
    す。)
  14. 【請求項14】 前記一般式(II)で表される化合物
    (b)におけるR 0及びR1のいずれか一方が、下記構造
    式で表される基である請求項1記載の液晶組成物。 【化9】 (式中、R53は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基もしくはアルコキシ基を示す。L52は0又は
    1を示す。X53はL52=0のとき、単結合、−CO−、
    −CH2−を示し、L52=1のとき、単結合、−CH2
    を示す。X54は、−COO−を示す。L53は0または1
    を表す。*は不斉炭素を表す。)
  15. 【請求項15】 前記一般式(II)で表される化合物
    (b)におけるR0及びR 1の両方が、F、CF3あるい
    はCH3のいずれかが直結した不斉炭素を有するアルキ
    ル基である請求項1記載の液晶組成物。
  16. 【請求項16】 前記一般式(II)で表される化合物
    が、下記一般式(III)で表される化合物である請求
    項12記載の液晶組成物。 【化10】 (式中、R32は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基であり、該アルキル基中の1つもしくは2つ
    以上のメチレン基は、−Y3−、−Y3−CO−、−CO
    −Y3−、−CO−、−OCOO−、−CH=CH −、
    −C≡C−に置き換えられてもよい。Y3はOまたはS
    を示す。R35は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基を表す。m32は0、1または2である。R33
    は−CH2−または−CO−を示す。R34はHまたはC
    3である。A32、A33、A34はそれぞれ独立に単結
    合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F,C
    l,Br,CH ,CF ,CN)を有する1,4
    −フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン
    −2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダ
    ジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
    1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
    ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
    アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
    ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
    オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
    2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
    ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
    −ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
    2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
    5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
    (アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、
    2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基
    は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基で
    ある。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルク
    マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
    18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)の中から
    選ばれる。X32は単結合、−COO−、−OCO−、−
    CH2O−、−OCH2−を示し、X33はR33が−CO−
    のとき単結合または−CH 2−であり、R33が−CH2
    のとき単結合、−CO−または−CH2−である。*は
    不斉炭素を表す。)
  17. 【請求項17】 前記一般式(III)で表される化合
    物において、R32、R35がそれぞれ独立に炭素原子数1
    〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、m32は0
    を表し、R33が−CH2−または−CO−を示し、R34
    がHまたはCH3を示し、A33が 【化11】 を示し、A34が 【化12】 を示し、X33が、R33が−CO−のとき単結合または−
    CH2−を示し、R33が−CH2−のとき単結合、−CO
    −または−CH2−である請求項16記載の液晶組成
    物。
  18. 【請求項18】 前記一般式(III)で表される化合
    物の配合量が50wt%未満である請求項16記載の液
    晶組成物。
  19. 【請求項19】 前記一般式(II)で表される化合物
    が、下記一般式(IV)で表される化合物である請求項
    13記載の液晶組成物。 【化13】 (式中、R42は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基であり、該アルキル基中の1つもしくは2つ
    以上のメチレン基は、−Y4−、−Y4−CO−、−CO
    −Y4−、−CO−、−OCOO−、−CH=CH −、
    −C≡C−に置き換えられてもよい。Y4はOまたはS
    を示す。R43は炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状の
    アルキル基を表す。m42は0、1または2である。
    42、A43、A44はそれぞれ独立に単結合、無置換ある
    いは1個または2個の置換基(F,Cl,Br,CH
    ,CF ,CN)を有する1,4−フェニレン、ピ
    リジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイ
    ル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−
    ジイル、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサ
    ン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイ
    ル、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール−2,5
    −ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾオ
    キサゾール−2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−
    2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、
    ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、ベンゾフラン−
    2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6−ジイル、キノ
    キサリン−2,6−ジイル、キノリン−2,6−ジイ
    ル、2,6−ナフチレン、インダン−2,5−ジイル、
    2−アルキルインダン−2,5−ジイル(アルキル基は
    炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であ
    る。)、インダノン−2,6−ジイル、2−アルキルイ
    ンダノン−2,6−ジイル(アルキル基は炭素原子数1
    〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)、クマ
    ラン−2,5−ジイル、2−アルキルクマラン−2,5
    −ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、
    分岐状のアルキル基である。)の中から選ばれる。X42
    は単結合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−
    OCH2−を示し、X43は−O−、−COO−、−OC
    2−、−OCH2CH2−、−OCOCH2−、−CH2
    O−、−COOCH2CH2−、−CH2OCH2CH
    2−、−CH2COOCH2−を示す。*は不斉炭素を表
    す。)
  20. 【請求項20】 前記一般式(IV)で表される化合物
    において、R42が炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状
    のアルキル基またはアルコキシ基であり、R43が炭素原
    子数1〜10の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、m
    42は0を表し、A42が 【化14】 を示し、A43が 【化15】 を示し、X43が、−O−、−OCH2−、−COO−、
    −COOCH2CH2−、−OCH2CH2−であるところ
    の化合物を使用する請求項19記載の液晶組成物。
  21. 【請求項21】 前記一般式(IV)で表される化合物
    の配合量が50wt%未満である請求項19記載の液晶
    組成物。
  22. 【請求項22】 前記一般式(II)で表される化合物
    が、下記一般式(V)で表される化合物である請求項1
    4記載の液晶組成物。 【化16】 (式中、R52は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基であり、該アルキル基中の1つもしくは2つ
    以上のメチレン基は、−Y5−、−Y5−CO−、−CO
    −Y5−、−CO−、−OCOO−、−CH=CH −、
    −C≡C−に置き換えられてもよい。Y5はOまたはS
    を示す。R53は炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状の
    アルキル基もしくはアルコキシ基を表す。m52は0、1
    または2であり、L52は0または1である。A52
    53、A54はそれぞれ独立に単結合、無置換あるいは1
    個または2個の置換基(F,Cl,Br,CH ,C
    ,CN)を有する1,4−フェニレン、ピリジン
    −2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラ
    ジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、
    1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、チオ
    フェン−2,5−ジイル、チアゾール−2,5−ジイ
    ル、チアジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾオキサゾ
    ール−2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−2,6−
    ジイル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチ
    アゾール−2,6−ジイル、ベンゾフラン−2,5−ジ
    イル、ベンゾフラン−2,6−ジイル、キノキサリン−
    2,6−ジイル、キノリン−2,6−ジイル、2,6−
    ナフチレン、インダン−2,5−ジイル、2−アルキル
    インダン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1
    〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)、イン
    ダノン−2,6−ジイル、2−アルキルインダノン−
    2,6−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直
    鎖状、分岐状のアルキル基である。)、クマラン−2,
    5−ジイル、2−アルキルクマラン−2,5−ジイル
    (アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基である。)の中から選ばれる。X52は単結
    合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2
    −を示し、X53はL52=0のとき、単結合、−CO−、
    −CH2−を示し、L52=1のとき、単結合、−CH2
    を示す。X54は−COO−を表す。L53は0または1を
    表す。*は不斉炭素を表す。)
  23. 【請求項23】 前記一般式(V)で表される化合物に
    おいて、R52が炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状の
    アルキル基またはアルコキシ基であり、R53が炭素原子
    数1〜10の直鎖状、分岐状のアルキル基またはアルコ
    キシ基であり、m52、L52はともに0を表し、L53は0
    または1を表し、A52が 【化17】 を示し、A53が 【化18】 を示し、X53が単結合、−CO−である請求項22記載
    の液晶組成物。
  24. 【請求項24】 前記一般式(V)で表される化合物の
    配合量が50wt%未満である請求項22記載の液晶組
    成物。
  25. 【請求項25】 前記一般式(II)で表される化合物
    が、下記一般式(VI)で表される化合物である請求項
    15記載の液晶組成物。 【化19】 (式中、R62、R63はそれぞれ独立に炭素原子数1〜1
    8の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、少なくとも1
    つの不斉炭素を持ち、該アルキル基中の1つもしくは2
    つ以上のメチレン基は、−Y6−、−Y6−CO−、−C
    O−Y6−、−CO−、−OCOO−、−CH=CH
    −、−C≡C−に置き換えられてもよい。但し、前記不
    斉炭素には、−F、−CF3又は−CH3が直結する。Y
    6はOまたはSを示す。m62は0、1または2である。
    62、A63、A64はそれぞれ独立に単結合、無置換ある
    いは1個または2個の置換基(F,Cl,Br,CH
    ,CF ,CN)を有する1,4−フェニレン、ピ
    リジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイ
    ル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−
    ジイル、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサ
    ン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイ
    ル、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール−2,5
    −ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾオ
    キサゾール−2,5−ジイル、ベンゾオキサゾール−
    2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、
    ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、ベンゾフラン−
    2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6−ジイル、キノ
    キサリン−2,6−ジイル、キノリン−2,6−ジイ
    ル、2,6−ナフチレン、インダン−2,5−ジイル、
    2−アルキルインダン−2,5−ジイル(アルキル基は
    炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基であ
    る。)、インダノン−2,6−ジイル、2−アルキルイ
    ンダノン−2,6−ジイル(アルキル基は炭素原子数1
    〜18の直鎖状、分岐状のアルキル基である。)、クマ
    ラン−2,5−ジイル、2−アルキルクマラン−2,5
    −ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状、
    分岐状のアルキル基である。)の中から選ばれる。
    62、X63はそれぞれ独立に単結合、−COO−、−O
    CO−、−CH2O−、−OCH2−を示す。)
  26. 【請求項26】 前記一般式(VI)で表される化合物
    において、R63が 【化20】 (式中、R64は炭素原子数1〜16の直鎖状または分岐
    状のアルキル基を表す。)であるところの化合物である
    請求項25記載の液晶組成物。
  27. 【請求項27】 前記一般式(VI)で表される化合物
    において、R62が 【化21】 (式中、R65は炭素原子数1〜16の直鎖状または分岐
    状のアルキル基を表す。dは1〜6の整数を表す。)で
    あるところの化合物である請求項25記載の液晶組成
    物。
  28. 【請求項28】 前記一般式(VI)で表される化合物
    において、m62は0を表し、A63が 【化22】 を示し、A64が 【化23】 であるところの化合物である請求項25記載の液晶組成
    物。
  29. 【請求項29】 前記一般式(VI)で表される化合物
    の配合量が50wt%未満である請求項25記載の液晶
    組成物。
  30. 【請求項30】 請求項1乃至29のいずれかの項に記
    載の液晶組成物を具備してなる液晶素子。
  31. 【請求項31】 前記液晶組成物を一対の対向する電極
    基板間に配置してなる請求項30記載の液晶素子。
  32. 【請求項32】 前記少なくとも一方の電極基板上に更
    に配向制御層が設けられている請求項31記載の液晶素
    子。
  33. 【請求項33】 下記の一般式(VII)で表される繰
    り返し単位構造を有するポリイミドを配向処理層に使用
    した請求項32記載の液晶素子。 【化24】 (式中、R71は 【化25】 を表し、R72、R74はそれぞれ独立に 【化26】 を表し、R73は単結合または−O−を表し、Lは0、1
    又は2を表す。)
  34. 【請求項34】 請求項1記載の液晶組成物を制御して
    表示を行なうことを特徴とする表示方法。
  35. 【請求項35】 請求項30記載の液晶素子を具備した
    液晶装置。
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US6072553A (en) * 1997-02-26 2000-06-06 Sharp Kabushiki Kaisha Reflection-type liquid crystal display with layer comprising liquid crystal compound and liquid crystal polymer being twist-aligned at same angle

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