JPH0891185A - ブレーキ異音防止装置 - Google Patents

ブレーキ異音防止装置

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JPH0891185A
JPH0891185A JP6231922A JP23192294A JPH0891185A JP H0891185 A JPH0891185 A JP H0891185A JP 6231922 A JP6231922 A JP 6231922A JP 23192294 A JP23192294 A JP 23192294A JP H0891185 A JPH0891185 A JP H0891185A
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Japan
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brake
vehicle
automatic transmission
speed
hydraulic pressure
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JP6231922A
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Hiromi Kitagawa
博己 北川
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーキ効率等のブレーキ本来の性能に影響
を及ぼすこと無く、クリープ現象により車両が発進する
際のブレーキの異音を防止することができるブレーキ異
音防止装置を得る。 【構成】 ブレーキ異音防止装置では、車両の微速発進
時には、ブレーキ油圧Pが異音発生領域に達すると速や
かに異音発生領域外の油圧まで減圧される。したがっ
て、ブレーキの異音が発生する時間が極めて短時間とな
り、結果的にブレーキの異音が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体式自動変速機を備
えた車両に適用されるブレーキ異音防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキ装置のうち、例えば、デ
ィスクロータを一対のパッドによって挟持し締めつけて
制動する構成のディスクブレーキ装置においては、従来
より所謂「ブレーキ異音」が発生する問題があった。こ
の「ブレーキ異音」は、ディスクロータとパッドとのス
ティックスリップ(自励振動)に起因することが知られ
ている。
【0003】そこで、このようなディスクロータとのス
ティックスリップを低減して「ブレーキ異音」を防止す
ることができるブレーキパッドを既に本出願人が提案し
ている(特開平4−125326号)。
【0004】前記改良されたブレーキパッドによれば、
ブレーキパッドの裏板の背面に高温用粘弾性材料と低温
用粘弾性材料とを積層することによって、広い温度領域
において振動を減衰してブレーキパッドの「ブレーキ異
音」を防止することができる。
【0005】しかしながら、前述の如きブレーキパッド
(摩擦材)の改良によって「ブレーキ異音」を防止する
という対策では、ブレーキ本来の性能、例えばブレーキ
効率や耐磨耗性あるいは耐フェード性といった他の性能
を共に満足させるための新たな対策が必要である。ま
た、例えば、ブレーキ効率を向上させるためには摩擦係
数の大きな摩擦材を用いると良いが、反面、このような
摩擦係数の大きな摩擦材は異音が発生し易い等、背反が
生じる。すなわち、ブレーキパッドの改良のみでは総合
的な解決策にはなっておらず、このための対策が切望さ
れていた。
【0006】特に、流体式(例えば、トルクコンバータ
ー)の自動変速機を備えた車両においては、発進時にお
いて、ブレーキを解除する際に(ブレーキ油圧が徐々に
減圧された際に)、クリープ現象による車輪の回転力と
ブレーキの摩擦力の釣合いによって、ブレーキ(ディス
クロータとパッド)にスティックスリップが発生した。
この場合、前述した改良されたブレーキパッドを用いる
のみでは、「ブレーキ異音」の発生を充分に防止するこ
とが困難であり、効果的な対策が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、ブレーキ効率等のブレーキ本来の性能に影響を及
ぼすこと無く、クリープ現象により車両が発進する際の
「ブレーキ異音」を防止することができるブレーキ異音
防止装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のブ
レーキ異音防止装置は、流体式自動変速機と、ブレーキ
油圧を車両の走行状態に応じて制御するブレーキ油圧制
御手段と、を備えた車両に適用されるブレーキ異音防止
装置であって、車両の停止状態からブレーキが解除され
て前記流体式自動変速機の出力による車両の発進を検出
する車両発進状態検出手段と、前記車両の発進状態にお
けるブレーキの異音の発生領域を検出する異音発生領域
検出手段と、を備え、前記車両発進状態検出手段と前記
異音発生領域検出手段の出力に基づいて、前記ブレーキ
油圧制御手段によってブレーキ油圧を減圧する、ことを
特徴としている。
【0009】請求項2に係る発明のブレーキ異音防止装
置は、流体式自動変速機を備えた車両に適用されるブレ
ーキ異音防止装置であって、車両の停止状態からブレー
キが解除されて前記流体式自動変速機の出力による車両
の発進を検出する車両発進状態検出手段を備え、前記車
両発進状態検出手段の出力に基づいて、前記流体式自動
変速機を1速以外のギヤ位置へ変速する、ことを特徴と
している。
【0010】
【作用】請求項1記載のブレーキ異音防止装置では、車
両が停止状態からブレーキが解除されて流体式自動変速
機のクリープ現象により発進する際には、これが車両発
進状態検出手段によって検出され、さらに、この発進状
態におけるブレーキの異音の発生領域が異音発生領域検
出手段によって検出される。この車両発進の際に異音の
発生領域が検出されると、ブレーキ油圧制御手段によっ
てブレーキ油圧が減圧される。
【0011】ここで、車両発進の際の異音は、流体式自
動変速機のクリープ力とブレーキの摩擦力が釣り合う領
域で発生する。
【0012】この場合、請求項1記載のブレーキ異音防
止装置では、前述の如く異音の発生領域が検出されると
ブレーキ油圧が減圧されるため、換言すれば、ブレーキ
の摩擦力を速やかに減少させて流体式自動変速機のクリ
ープ力と釣り合った状態から速やかに脱出させるため、
異音発生時間が短縮され、結果的に異音の発生が防止さ
れる。
【0013】請求項2記載のブレーキ異音防止装置で
は、車両が停止状態からブレーキが解除されて流体式自
動変速機のクリープ現象により発進する際には、これが
車両発進状態検出手段によって検出される。この車両の
発進状態が検出されると、流体式自動変速機が1速以外
のギヤ位置へ変速される。
【0014】ここで、車両発進の際の異音は、ブレーキ
のスティックスリップに起因し、このスティックスリッ
プの強制力(発生させようとする拘束力)は、流体式自
動変速機のクリープ力に応じて増減する。
【0015】この場合、請求項2記載のブレーキ異音防
止装置では、前述の如く車両の発進状態が検出されると
流体式自動変速機が1速以外のギヤ位置へ変速されるた
め、換言すれば、流体式自動変速機のクリープ力を低減
させるため、スティックスリップの強制力が低下し、結
果的に異音の発生が防止される。
【0016】
【実施例】以下、図1乃至図3を用いて、本発明の第1
実施例を説明する。
【0017】図2には第1実施例に係るブレーキ異音防
止装置10の全体構成が示されている。
【0018】このブレーキ異音防止装置10は、流体式
(例えば、トルクコンバーター)の自動変速機12、及
びブレーキ油圧制御手段としてのABS(アンチロック
ブレーキシステム)アクチュエータ16(ポンプ、リザ
ーバ、電磁制御弁等を含む)を備えた車両に適用されて
いる。
【0019】ABSは、車両発進状態検出手段としての
車輪速センサ14、異音発生領域検出手段として、ブレ
ーキ油圧を検出する油圧センサ17、及び、ABSアク
チュエータ16を制御するためのABSコンピュータ1
8から構成されている。
【0020】車輪速センサ14は車輪回転速度を検出す
ることができ、ABSコンピュータ18に電気的に接続
されている、すなわち、車輪速センサ14は、車輪20
のロック状態のみならず、車両の停止状態及び発進状態
を検出できる。ABSアクチュエータ16は、ディスク
ブレーキ22のホイールシリンダ23に接続されると共
にP&B(プロポーショニング&バイパス)バルブ24
を介してブレーキマスターシリンダ26に接続されてお
り、ホイールシリンダ23の油圧を制御することができ
る。このABSアクチュエータ16はABSコンピュー
タ18に電気的に接続されている。車輪速センサ14に
よって車輪20のロック状態が検出されると、ABSコ
ンピュータ18からの電気信号によりABSアクチュエ
ータ16が作動してホイールシリンダ23の油圧を増減
する構成である。
【0021】次に、このブレーキ異音防止装置10の作
用を、図1に示すブレーキ油圧の変化図および図3に示
す流れ図に従って説明する。
【0022】先ず初めに、車両が微速発進する際の異音
は、流体式自動変速機12のクリープ力とディスクブレ
ーキ22(ディスクロータとブレーキパッド)の摩擦力
が釣り合う領域で発生する。すなわち、図1(B)に示
す如く、従来の車両においては、自動変速機12のクリ
ープ力とディスクブレーキ22の摩擦力が釣り合う状態
のブレーキ油圧をP0 とすると、 (P0 −Δp )<P<(P0 +Δp ) となる領域においてブレーキ異音が発生した。したがっ
て、ブレーキ異音が長時間に亘って発生し、問題であっ
た。
【0023】これに対し、前述したブレーキ異音防止装
置10が適用された車両が停止状態から微速発進する際
には、先ず、ステップ100において、車輪速センサ1
4からの信号に基づいて車両速度が0か否か、すなわち
車両が停止しているか否か判断される。ここで、運転者
によってブレーキ操作が徐々に解除され、これに伴って
ABSアクチュエータ16によるブレーキ油圧Pが減少
されると、自動変速機12のクリープ現象によって車両
が徐々に発進される。
【0024】次いで、ステップ102において、次第に
減少されるブレーキ油圧Pが所定のブレーキ油圧(P0
+Δp )に達したか否か(すなわち、ディスクブレーキ
22の異音の発生領域に達したか否か)がABSコンピ
ュータ18によって判断される。
【0025】ステップ102においてブレーキ油圧Pが
所定のブレーキ油圧(P0 +Δp )以下になれば、ステ
ップ104に進み、図1(A)に示す如く、ブレーキ油
圧Pが所定のブレーキ油圧(P0 −Δp )に達するまで
ABSアクチュエータ16によって、ホイールシリンダ
23のブレーキ油圧が速やかに減圧される。
【0026】したがって、ブレーキ異音が発生する時間
が極めて短時間となり、結果的にブレーキ異音が防止さ
れる。
【0027】このように、本実施例に係るブレーキ異音
防止装置10が適用された車両においては、前述の如く
車両の微速発進時における異音の発生領域が検出される
と(ブレーキ油圧Pがブレーキ油圧(P0 +Δp )に達
すると)、速やかにブレーキ油圧Pがブレーキ油圧(P
0 −Δp )に達するまで減圧されるため、換言すれば、
ディスクブレーキ22の摩擦力を速やかに減少させて流
体式自動変速機12のクリープ力と釣り合った状態から
速やかに脱出させるため、異音発生時間が短縮され、結
果的に異音の発生が防止される。
【0028】なお、前記第1実施例においては、車両の
微速発進時における異音の発生領域が検出されると(ブ
レーキ油圧Pがブレーキ油圧(P0 +Δp )に達する
と)、速やかにブレーキ油圧Pをブレーキ油圧(P0
Δp )に達するまで減圧する構成としたが、このブレー
キ油圧Pの減圧は、異音の発生領域から外れる値にすれ
ば良く、例えばブレーキ油圧Pを0になるまで減圧して
もよい。この場合であっても、前述と同様に、ディスク
ブレーキ22の摩擦力が自動変速機12のクリープ力と
釣り合う状態から速やかに脱出されるため、異音の発生
が防止される。
【0029】また、前記第1実施例においては、車両の
微速発進時における異音の発生領域をブレーキ油圧Pに
基づいて検出する(ブレーキ油圧Pがブレーキ油圧(P
0 +Δp )に達することにより検出する)構成とした
が、これに限らず、車両の微速発進時における異音の発
生領域を、車両の動き(微速発進した状態)に基づいて
検出する構成としてもよい。この場合、車輪速センサ1
4は異音発生領域検出手段でもある。図4には、この場
合のブレーキ油圧Pの制御の流れ図が示されている。
【0030】すなわち、車両が停止状態から微速発進す
る際には、ステップ110において、車輪速センサ14
からの信号に基づいて車両速度が0か否か、すなわちデ
ィスクブレーキ22が操作されているか否か判断され
る。ここで、運転者によってブレーキ操作が解除され、
ブレーキ油圧Pが減少されると、自動変速機12のクリ
ープ現象によって車両が徐々に発進される。
【0031】次いで、ステップ112において、ブレー
キ操作が解除され車両が徐々に微速発進されたか否か
(すなわち、ディスクブレーキ22の異音の発生領域に
達する可能性が有るか否か)がABSコンピュータ18
によって判断される。
【0032】ステップ112において車両の速度Vが検
出され微速発進が確認されれば、ステップ114に進
み、前述と同様にブレーキ油圧Pが所定のブレーキ油圧
(P0−Δp )に達するまで速やかに減圧される。した
がって、ブレーキ異音が発生する時間が極めて短時間と
なり、結果的にブレーキ異音が防止される。
【0033】このように、異音の発生領域を車両の動き
(微速発進した状態)に基づいて検出する構成とした場
合であっても、車両の微速発進時には速やかにブレーキ
油圧Pがブレーキ油圧(P0 −Δp )に達するまで減圧
してディスクブレーキ22の摩擦力を自動変速機12の
クリープ力と釣り合った状態から速やかに脱出させるた
め、異音発生が防止される。
【0034】なお、この場合においても、車両の速度V
が検出され微速発進が確認された時点でブレーキ油圧P
を0になるまで減圧してもよい。
【0035】次に、本発明の第2実施例を説明する。な
お、前記第1実施例と基本的に同一の部品には前記第1
実施例と同一の符号を付与しその説明を省略している。
【0036】第2実施例に係るブレーキ異音防止装置3
0は、図2に示す如く、前述した第1実施例に係るブレ
ーキ異音防止装置10と基本的に同じ構成となってい
る。また、このブレーキ異音防止装置30は、後に詳述
する制御プログラムに従って作動する。
【0037】ここで、車両が微速発進する際の異音(ブ
レーキ異音)は、ディスクブレーキ22のスティックス
リップに起因し、このスティックスリップの強制力(発
生させようとする拘束力)は、流体式自動変速機12の
クリープ力に応じて増減する。すなわち、図6に示す如
く、 μ :ディスクブレーキ22(ディスクロータとブレー
キパッド)の静摩擦係数 μ’:ディスクブレーキ22(ディスクロータとブレー
キパッド)の動摩擦係数 F :流体式自動変速機12のクリープ力 Fa :スティックスリップの強制力 P :ディスクブレーキ22のブレーキ油圧 とすると、 Fa =(μ−μ’)P となる。
【0038】またさらに、車両が微速発進する際の異音
(ブレーキ異音)は、流体式自動変速機12のクリープ
力とディスクブレーキ22(ディスクロータとブレーキ
パッド)の摩擦力が釣り合う領域で発生する。すなわ
ち、 F=μP となる。
【0039】したがって、 Fa ={(μ−μ’)/μ}・F となる。これにより、ブレーキ異音の原因であるスティ
ックスリップの強制力F a は、クリープ力Fに関係付け
られていることが判る。
【0040】この場合、従来の車両においては、微速発
進する際には自動変速機12のクリープ力Fが大きく、
このためスティックスリップの強制力Fa が大きく、ブ
レーキ異音の発生が顕著であった。
【0041】これに対し、第2実施例に係るブレーキ異
音防止装置30では、発進時にクリープ力Fを減少させ
ることにより、スティックスリップの強制力Fa を低下
させて、ブレーキ異音を低減することができ、図5には
ブレーキ異音防止装置30の作動が流れ図にて示されて
いる。
【0042】このブレーキ異音防止装置30では、車両
が停止状態から微速発進する際には、ステップ120に
おいて、車輪速センサ14からの信号に基づいて車両速
度が0か否か、すなわち車両が停止しているか否か判断
される。さらに、ステップ122において、アクセル操
作がされたか否か、すなわちブレーキ操作しながらアク
セル操作を併用する例えば坂道発進等でないことが確認
される。一方、アクセルが操作されれば、発進トルクが
必要なとき(坂道発進等)と判断され、異音防止制御を
中止して、発進を優先させる制御とする。
【0043】次いで、運転者によってブレーキ操作が徐
々に解除されるとこれがステップ124において確認さ
れ、ブレーキ油圧Pが減少されると、自動変速機12の
クリープ現象によって車両が徐々に発進される。さら
に、ステップ126において、自動変速機12が1速以
外のギヤ位置(例えば、2速、3速、あるいはO/D 位
置)へ変速される。
【0044】次いで、ステップ128においてブレーキ
が完全に解除されたか否か確認された後に、ステップ1
30において、自動変速機12が1速に変速されて処理
を終了する。
【0045】このように、第2実施例に係るブレーキ異
音防止装置10が適用された車両においては、前述の如
く車両が微速発進する際には自動変速機12が1速以外
のギヤ位置へ変速されるため、換言すれば、自動変速機
12のクリープ力Fを低減させるため、スティックスリ
ップの強制力Fa が低下し、結果的に異音の発生が防止
される。
【0046】なお、車両が微速発進する際に自動変速機
12を何れのギヤ位置へ変速するかは、車両のクリープ
力Fに応じて車種毎に適宜設定すればよい。
【0047】また、前記第2実施例では、ステップ12
4においてブレーキの解除が確認された時に自動変速機
12が1速以外のギヤ位置へ変速される構成としたが、
これに限らず、前述した第1実施例のように、油圧セン
サ17によって検出されたブレーキ油圧Pが異音発生領
域:(P0 −Δp )<P<(P0 +Δp ):に達した時
に自動変速機12を1速以外のギヤ位置へ変速される構
成としてもよい。図7には、この場合の作動が流れ図に
て示されている。
【0048】すなわち、車両が停止状態から微速発進す
る際には、ステップ131において、車輪速センサ14
からの信号に基づいて車両速度が0か否か(車両が停止
しているか否か)が判断される。さらに、ステップ13
2において、アクセル操作がされたか否か、すなわちブ
レーキ操作しながらアクセル操作を併用する例えば坂道
発進等でないことが確認される。
【0049】次いで、運転者によってブレーキ操作が徐
々に解除されてブレーキ油圧Pが減少され、このブレー
キ油圧Pが異音発生領域(P0 +Δp )に達するとこれ
がステップ134において確認される。さらに、ステッ
プ136において、自動変速機12が1速以外のギヤ位
置へ変速される。
【0050】次いで、ステップ138においてブレーキ
が完全に解除されたか否か確認された後には、ステップ
140において、発進トルクを得るため自動変速機12
が1速に変速されて処理を終了する。
【0051】このように、ブレーキ油圧Pが異音発生領
域に達した時に自動変速機12を1速以外のギヤ位置へ
変速される構成とした場合でも、車両が微速発進する際
の自動変速機12のクリープ力Fが低減されてスティッ
クスリップの強制力Fa が低下し、結果的に異音の発生
が防止される。
【0052】なお,前記各実施例においては、ブレーキ
異音防止装置10、30をブレーキ油圧制御手段として
のABS(アンチロックブレーキシステム)を備えた車
両に適用した例を説明したが、これに限らず、例えばT
RC(トラクションコントロールシステム)または専用
の油圧制御装置を備えた車両に適用してもよい。
【0053】また、前記実施例においては、車両発進状
態検出手段として車輪速センサ14を用いたが、その他
にもドップラ式対地車速センサや、スピードメータで利
用する車速検出装置などでもよい。さらに、前記実施例
では、ブレーキを徐々に解除する際、異音の発生状態と
なったら、ブレーキ油圧を減圧させたが、ブレーキ解除
の途中でブレーキが再度操作(ブレーキ油圧が増圧)さ
れたら、ABSアクチュエータ16による減圧制御を中
止してもよい。
【0054】さらに、上記第2実施例には、特許請求の
範囲に記載した技術的事項以外に次のような各種の実施
態様項を有することを付記しておく。
【0055】請求項2に記載した異音防止装置の車両発
進状態検出手段は、ブレーキを解除する際にアクセルが
操作されることなく車両が発進することを検出すること
を特徴とする。
【0056】また、請求項2に記載した異音防止装置
は、ブレーキの異音の発生領域を検出する異音発生領域
検出手段を備え、車両発進状態検出手段と異音発生領域
検出手段の出力に基づいて、流体式自動変速機を1速以
外のギヤ位置へ変速することを特徴とする。
【0057】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係るブレーキ
異音防止装置は、ブレーキ効率等のブレーキ本来の性能
に影響を及ぼすこと無く、クリープ現象により車両が発
進する際の「ブレーキの異音」の発生を防止することが
できるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施例に係るブレーキ異
音防止装置が適用された車両の微速発進時におけるブレ
ーキ油圧の変化を示す線図であり、(B)は従来の車両
の微速発進時におけるブレーキ油圧の変化を示す線図で
ある。
【図2】本発明の第1及び第2実施例に係るブレーキ異
音防止装置の全体構成図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るブレーキ異音防止装
置の制御プログラムを示す流れ図である。
【図4】本発明の第1実施例の変形例に係るブレーキ異
音防止装置の制御プログラムを示す流れ図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るブレーキ異音防止装
置の制御プログラムを示す流れ図である。
【図6】ディスクブレーキのスティックスリップ現象を
摩擦力の関係において示す線図である。
【図7】本発明の第2実施例の変形例に係るブレーキ異
音防止装置の制御プログラムを示す流れ図である。
【符号の説明】
10 ブレーキ異音防止装置 12 自動変速機 14 車輪速センサ 16 ABSアクチュエータ 17 油圧センサ 18 ABSコンピュータ 20 車輪 22 ディスクブレーキ 30 ブレーキ異音防止装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体式自動変速機と、ブレーキ油圧を車
    両の走行状態に応じて制御するブレーキ油圧制御手段
    と、を備えた車両に適用されるブレーキ異音防止装置で
    あって、 車両の停止状態からブレーキが解除されて前記流体式自
    動変速機の出力による車両の発進を検出する車両発進状
    態検出手段と、 前記車両の発進状態におけるブレーキの異音の発生領域
    を検出する異音発生領域検出手段と、 を備え、前記車両発進状態検出手段と前記異音発生領域
    検出手段の出力に基づいて、前記ブレーキ油圧制御手段
    によってブレーキ油圧を減圧する、 ことを特徴とするブレーキ異音防止装置。
  2. 【請求項2】 流体式自動変速機を備えた車両に適用さ
    れるブレーキ異音防止装置であって、 車両の停止状態からブレーキが解除されて前記流体式自
    動変速機の出力による車両の発進を検出する車両発進状
    態検出手段を備え、前記車両発進状態検出手段の出力に
    基づいて、前記流体式自動変速機を1速以外のギヤ位置
    へ変速する、 ことを特徴とするブレーキ異音防止装置。
JP6231922A 1994-09-27 1994-09-27 ブレーキ異音防止装置 Pending JPH0891185A (ja)

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