JPH0891171A - シートベルト及びウエビング - Google Patents

シートベルト及びウエビング

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JPH0891171A
JPH0891171A JP6226725A JP22672594A JPH0891171A JP H0891171 A JPH0891171 A JP H0891171A JP 6226725 A JP6226725 A JP 6226725A JP 22672594 A JP22672594 A JP 22672594A JP H0891171 A JPH0891171 A JP H0891171A
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JP
Japan
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yarn
webbing
polyurethane elastic
seat belt
warp
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JP6226725A
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English (en)
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Yutaro Inoue
勇太郎 井上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】寒冷地においても十分な伸度を得ることとも
に、車両等の衝突の際にエネルギ吸収作用を十分に発揮
することを目的とする。 【構成】シートベルトは、予め伸長された状態でガバリ
ング糸15が巻かれたポリウレタン弾性糸11と強度保
持用糸12とからなる経糸13を、同経糸13が伸長さ
れた状態で緯糸14と製織したウエビング2を備えてい
る。この構成により、ウエビング2は、大きな荷重がか
かると所定量伸び、また同荷重が除かれると残留伸びが
小さくもとの長さに戻り、さらには寒冷地においても常
温状態と同様に伸縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシートベルトに係り、詳
しくは、自動車等の車体の衝突の際のエネルギを吸収す
ることが可能なシートベルト及び、そのシートベルトに
用いられるウエビングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シートベルトは、自動車、航空機だけで
なく建設機械、遊園地の乗り物等幅広い分野で使用され
ており、取付具、バックル(着脱金具)、長さ調節具
(多くは巻取り装置)、ウエビング(帯)等から構成さ
れている。特に、自動車用シートベルトに用いられるウ
エビングは、最も重要な破断強度について30kN以上
を必要とする。又、ウエビングは力学的特性の点で、車
体の衝突の際のエネルギを吸収するために、強度だけで
なく伸度も要求される。すなわち、伸度の高いウエビン
グを用い、そのウエビングが伸びることで乗員の持つ衝
突の際のエネルギを吸収するようにしている。
【0003】従来、エネルギを吸収することが可能なウ
エビングとしては、異なる強度を有するナイロン、ポリ
エステル等の合成繊維の原糸を織り込んだものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たウエビングは、冬季に平均気温が−20℃〜−30℃
になる寒冷地では、ウエビングが伸びにくく、エネルギ
吸収作用を十分に発揮することができないという問題点
がある。
【0005】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は寒冷地においても十分
な伸度を得ることができるシートベルト及びウエビング
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項1に記載の発明は、予め伸長された状態でガ
バリング糸が巻かれたポリウレタン弾性糸と強度保持用
糸とからなる経糸を、同経糸が伸長された状態で緯糸と
製織したウエビングを備えたことを要旨とする。又、前
記ポリウレタン弾性糸と強度保持用糸とは交互に配され
ていてもよい。
【0007】請求項3に記載の発明は、予め伸長された
状態でガバリング糸が巻かれたポリウレタン弾性糸と強
度保持用糸とからなる経糸を、同経糸が伸長された状態
で緯糸と製織したことを要旨とする。
【0008】
【作用】請求項1及び3に記載の発明によれば、ウエビ
ングは荷重がかかっていない状態では、伸長した状態で
製織されたポリウレタン弾性糸の復元力が作用して若干
縮んでいる。このため、ウエビングは車両等の衝突の際
に乗員の荷重がかかると伸びる。このとき、経糸には強
度保持用糸が使用されているので、その経糸の伸び量は
強度保持用糸により規制された状態で、衝突の際のエネ
ルギが吸収される。
【0009】経糸の一部を構成するポリウレタン弾性糸
は、予め伸長した状態でガバリング糸が巻かれているの
で、さらに伸長しても残留伸びが小さく復元性が良くな
っている。このため、ウエビングは荷重が除かれると、
直ちに元の長さに戻る。ウエビングは耐寒性に優れたポ
リウレタン弾性糸を使用しているので、寒冷地において
も十分な伸度が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を自動車用の3点式シートベル
トに具体化した一実施例を図1〜図3に従って説明す
る。
【0011】図3に示すように、シートベルト1は、長
尺状のウエビング2、取付具3、タングプレート4、バ
ックル5、スリップガイド6及び巻取り装置7を備えて
いる。
【0012】ウエビング2の一端は、座席シートSの側
方において車両のベースレームFに設けられた取付具3
に固定されている。又、ウエビング2は、タングプレー
ト4に挿通される(図2参照)とともに、座席シートS
の上方で、車両のセンタボディピラーPに設けられたス
リップガイド6に挿通されている。そして、ウエビング
2の他端は、センタボディピラーPの下方に位置するベ
ースフレームFに設けられた巻取り装置7に巻回された
状態で取付けられている。タングプレート4は、取付具
3とは反対側の座席シートSの側方において車両の床面
Mに設けられた支持具8の先端に支持されたバックル5
と着脱可能となっている。そして、図示しない乗員が座
席シートSに着座して、ウエビング2を把持しつつタン
グプレート4をバックル5に装着することにより、シー
トベルト1が着用された状態となる。
【0013】図1に示すように、前記ウエビング2は、
耐寒性に優れたポリウレタン弾性糸11及び強度保持用
糸12が交互に配された経糸13に、200〜600デ
ニールのポリエステル糸(本実施例では500デニール
のものを使用した)からなる緯糸14が、伸長された状
態で製織されて構成されている。
【0014】前記ポリウレタン弾性糸11は、予め80
00〜40000デニールのポリウレタン弾性糸に荷重
をかけて3.0〜6.0倍の長さに伸長した状態のもの
で、その表面には200〜1000デニールのポリエス
テル糸からなるガバリング糸15が、比較的密に巻き付
けられている。本実施例では、20000デニールのポ
リウレタン弾性糸に、1.7Kgの荷重をかけて伸長し
た状態のものに500デニールのポリエステル糸を巻き
付けた。
【0015】このように、予めポリウレタン弾性糸11
を伸長させておくのは、以下のような理由による。一般
にポリウレタン弾性糸は復元性が悪く、糸度引っ張られ
ると大きな残留伸びが生じて元の長さより同残留伸びの
分だけ長くなってしまう。ところが、一度引っ張られて
残留伸びが生じたポリウレタン弾性糸は、再度引っ張ら
れると残留伸びが小さくなって復元性が良好になるから
である。
【0016】また、前記ポリウレタン弾性糸11にガバ
リング糸15を密に巻き付けるのは、以下のような理由
による。製織工程中に織機の綜絖等により同ポリウレタ
ン弾性糸11に対して傷が付いて切れるのを防止するた
めと、製織後に同ポリウレタン弾性糸11が所定量以上
縮むのを規制するためにガバリング糸15が採用されて
いる。なお、ガバリング糸15としてはポリエステル糸
以外にもナイロン糸、ポリプレン糸等の合成繊維を用い
ることができる。
【0017】前記強度保持用糸12は、1000〜60
00デニールのポリエステル糸(本実施例では2500
デニールのものを使用した)から形成されており、引っ
張り強度の優れたものである。強度保持用糸12を使用
するのは、ポリウレタン弾性糸11のみで経糸を構成す
ると、製織されたウエビング2に大きな荷重がかかった
ときに必要以上に伸びすぎてしまうので、これを防止す
るためである。又、2500デニールの強度保持用糸1
2を使用することで、ウエビング2は、体重75kgの
人を支えるのに十分な強度を有している。従って、ポリ
ウレタン弾性糸11の伸びは、強度保持用糸12によっ
て規制される。
【0018】ポリウレタン弾性糸11、すなわち、ウエ
ビング2の伸びは、1130kgf {11.1kN}の静
荷重を付加した時、30%以下となるように設定されて
いる。又、ウエビング2の静的強度は、2270kgf
{22.2kN}以上確保できるようになっている。な
お、強度保持用糸12としてポリエステル糸に代えてナ
イロン糸を用いることもできる。
【0019】次に、以上のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。本実施例のウエビング
2は、予め伸長されたポリウレタン弾性糸11が更に伸
長した状態で製織されているため復元力が作用し、荷重
がかからない通常の状態では若干縮んでいる。このた
め、シートSに乗員が着座した状態で車両等の衝突の際
にウエビング2に荷重がかかると、同ウエビング2は伸
びる。そして、このときの伸び量は強度保持用糸12に
よって規制される。
【0020】ウエビング2から前記荷重が除かれると、
ポリウレタン弾性糸11の復元力により同ウエビング2
は直ちにもとの状態にもどる。このとき、前記ポリウレ
タン弾性糸11は予め伸長された状態で製織されている
ので、残留伸びは小さい。
【0021】このように本実施例のシートベルト1にお
いては、大きな荷重がかかるとウエビングが所定量伸
び、また同荷重が除かれると残留伸びが小さくもとの長
さに戻る。さらには、寒冷地においても常温状態と同様
にウエビングが伸縮するため、エネルギ吸収作用が十分
に発揮される。
【0022】なお、本発明は以下のように具体化するこ
ともできる。 (1)経糸13を構成するポリウレタン弾性糸11と強
度保持用糸12との配し方は、両者を交互に配する以外
にも、例えばポリウレタン弾性糸11の3本に対して強
度保持用糸12を1本配するというように、任意にそれ
らの組み合わせを変更することができる。こうすると、
ウエビング2の伸度を変えることができる。
【0023】(2)ポリウレタン弾性糸11に張力をか
けて予め伸長させておく量は、同ポリウレタン弾性糸1
1の硬さに応じて変えることができ、例えば硬い場合に
は多く伸長させ、又、軟らかい場合には少し伸長させて
おくことが好ましい。
【0024】(3)上記実施例では、3点式シートベル
トに具体化したが、代わりに、図4(a)に示すよう
に、車両の後部座席等に設けられる2点式シートベルト
16や、図4(b)に示すように、運転席に設けられる
フルハーネス型シートベルト17に具体化してもよい。
2点式シートベルト16は、2つのウエビング18の各
一端を固定し、他端をタングプレート(図示せず)及び
バックル19で連結するように構成したものである。フ
ルハーネス型シートベルト17は、2点式シートベルト
16と対応する2つの腰ウエビング20と、各腰ウエビ
ング20に対して一端が固定され、他端が座席シートS
の上方にそれぞれ固定された肩ウエビング21とから構
成されている。
【0025】(4)上記実施例では、シートベルトに具
体化したが、ウエビング2と同じ構成の伸縮ベルトを用
いた消防用安全帯、レスキュー用安全帯、救助用ばく帯
等に具体化してもよい。例えば、消防用安全帯であれば
腰締めベルトに使用でき、レスキュー用安全帯であれ
ば、胴締めベルト、背掛けベルト、又掛けベルトに使用
でき、救助用ばく帯であれば、胸バンド、足バンドに使
用することができる。
【0026】(5)上記実施例では、シートベルトに具
体化したが、代わりに、ポリウレタン弾性糸11と強度
保持用糸12とで製綱したロープに具体化してもよい。
このロープは、実施例で説明したように適度な弾性を有
しているため、例えば、テントを設置するときのテント
張設保持用として利用した場合、その弾性によってテン
トの揺れを吸収してそのテントを倒れにくくすることが
できる。この場合、1本のロープすべてが前記したロー
プである必要はなく、連結具を介して通常のロープと伸
縮するロープとを連結して使用することも可能である。
【0027】上記実施例から把握できる請求項以外の発
明について、以下にその効果とともに記載する。 (1)予め伸長された状態でガバリング糸が巻かれたポ
リウレタン弾性糸と強度保持用糸とからなる経糸を、同
経糸が伸長された状態で緯糸と製織した伸縮ベルト。こ
のようにすれば、消防用安全帯等に使用することができ
る。
【0028】(2)予め伸長された状態でガバリング糸
が巻かれたポリウレタン弾性糸と強度保持用糸とを製綱
したロープ。このようにすれば、強度、耐寒性、伸縮性
を備えたロープが実現できる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び3に記
載の発明によれば、寒冷地においても十分な伸度を得る
ことができ、車両等の衝突の際にエネルギ吸収作用を十
分に発揮することができる。
【0030】請求項2に記載の発明によれば、ウエビン
グの伸びをシートベルトとして使用するに適切な伸びに
規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のウエビングを示す図2のA−A方向
の拡大断面図。
【図2】タングプレートに挿通されたウエビングを示す
一部斜視図
【図3】シートベルトを示す斜視図
【図4】別の実施例のシートベルトであり、(a)は二
点式シートベルトを示し、(b)はフルハーネス型シー
トベルトを示す斜視図。
【符号の説明】
1…シートベルト、2…ウエビング、11…ポリウレタ
ン弾性糸、12…強度保持用糸、13…経糸、14…緯
糸、15…ガバリング糸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め伸長された状態でガバリング糸が巻
    かれたポリウレタン弾性糸と強度保持用糸とからなる経
    糸を、同経糸が伸長された状態で緯糸と製織したウエビ
    ングを備えたシートベルト。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタン弾性糸と強度保持用糸
    とは交互に配されている請求項1に記載のシートベル
    ト。
  3. 【請求項3】 予め伸長された状態でガバリング糸が巻
    かれたポリウレタン弾性糸と強度保持用糸とからなる経
    糸を、同経糸が伸長された状態で緯糸と製織したウエビ
    ング。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014510668A (ja) * 2011-03-30 2014-05-01 エクスプリシート 衝撃を吸収するための補強ストリップを備える航空機用シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014510668A (ja) * 2011-03-30 2014-05-01 エクスプリシート 衝撃を吸収するための補強ストリップを備える航空機用シート
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