JPH0891013A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH0891013A
JPH0891013A JP6226726A JP22672694A JPH0891013A JP H0891013 A JPH0891013 A JP H0891013A JP 6226726 A JP6226726 A JP 6226726A JP 22672694 A JP22672694 A JP 22672694A JP H0891013 A JPH0891013 A JP H0891013A
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JP
Japan
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belt
tire
layer
cord
circumferential direction
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JP6226726A
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English (en)
Inventor
Takao Fukui
崇雄 福井
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速耐久性と操縦安定性の両者を向上させた
空気入りラジアルタイヤを提供する。 【構成】 トレッド12とカーカス20との間に少なく
とも2枚のベルト24、26からなるベルト層22が配
された空気入りラジアルタイヤ10において、前記ベル
ト層22の両端部を該ベルト層22端で折曲して包持す
るベルト補強材32が配され、前記ベルト補強材32
が、タイヤ周方向に対して傾斜するコード34により形
成され、前記ベルト補強材32のコード34が、隣接す
る前記ベルト24、26を構成するコード28、30
と、タイヤ周方向に対して逆の傾斜方向をなして交差し
ているもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りラジアルタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より空気入りラジアルタイヤ、特に
乗用者用ラジアルタイヤにおいては、高速耐久性を向上
するため、トレッドとカーカス層との間に配されたベル
トに、ベルト補助層を追加することがなされている(特
公昭57−61601号)。
【0003】例えば、図9に示すように、従来のタイヤ
100では、トレッド101とカーカス層102との間
に、カーカス層102をタイヤ周方向に取巻くベルト層
103が配されており、そのベルト層103の上面に、
ナイロン等の有機繊維コードにより構成されたエッジプ
ライ,キャッププライ104がベルト補助層として追加
されている。
【0004】ベルト層103は、上下2枚のベルト10
3a、103bにより構成されており、上側のベルト1
03aを構成するスチールコードは、タイヤ周方向に対
する角度θ=10°〜35°、下側のベルト103bを
構成するスチールコードは、タイヤ周方向に対する角度
θ=−10°〜−35°の角度を有して配されている。
これにより、両スチールコードが互いに交差している。
尚、ベルト103a、103bのタイヤ周方向に対する
角度θは、貼り方により角度が逆となる場合も有る。こ
こで、角度θとは、タイヤ周方向の一方向に対する角度
であり、図3において、右に傾斜しているものを正、左
に傾斜しているものを負とする(以下、同様に使用す
る。)。
【0005】エッジプライ,キャッププライ104は、
ベルト層103の両端部を取巻くエッジプライ104a
と、更にその外側にてベルト層103の全面を取巻くキ
ャッププライ104bとよりなり、各プライ104a、
104bを構成するコードは、タイヤ周方向と略0°の
角度をなしている。
【0006】この補助層104によって、トレッド10
1の両端部であるショルダー部105の剛性が上がるの
で、高速走行時におけるショルダー部105のせり上り
がなくなり、高速耐久性が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
タイヤ100では、加硫成型時に、ベルト層103の両
端部において、ベルト幅方向1インチ当りのコード打込
み本数であるエンド数が減少し、その密度が疎となる。
即ち、ベルト層103の両端部のコードが、トレッドシ
ョルダー部105から連なるサイドウォール部106、
106の方向に向って拡がってしまう。これは、2枚の
ベルト103a、103bのスチールコードの交差によ
る拘束が、ベルト層103の端部では弱いためである。
【0008】ベルト補助層104では、このエンド数の
維持には何ら寄与せず、よって、ベルト剛性が低下し、
また不均一となって、操縦安定性の向上は図れない。こ
れは、操縦安定性がベルト端部のエンド数分布に大きく
影響されるからである。
【0009】本発明は、以上の点に鑑み、高速耐久性と
操縦安定性の両者を向上させた空気入りラジアルタイヤ
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の空気
入りラジアルタイヤは、トレッドとカーカスとの間に少
なくとも2枚のベルトからなるベルト層が配された空気
入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層の両端部を
該ベルト層端で折曲して包持するベルト補強材が配さ
れ、前記ベルト補強材が、タイヤ周方向に対して傾斜す
るコードにより形成され、前記ベルト補強材のコード
が、隣接する前記ベルトを構成するコードと、タイヤ周
方向に対して逆の傾斜方向をなして交差しているもので
ある。
【0011】請求項2の空気入りラジアルタイヤは、請
求項1のものにおいて、前記ベルト補強材を形成するコ
ードが、ナイロン、レイヨン、ポリエステル等の有機繊
維により構成されているものである。
【0012】請求項3の空気入りラジアルタイヤは、請
求項1または2のものにおいて、前記ベルト補強材が、
前記ベルト層の各端部をそれぞれ包持する2つの補強材
により形成されているものである。
【0013】
【作用】請求項1の空気入りラジアルタイヤであれば、
ベルト補強材によりベルト層の両端部が包持されてお
り、かつ、そのベルト補強材のコードが隣接するベルト
のコードとタイヤ周方向に対して逆の傾斜方向をなして
交差している。そのため、加硫成型時において、ベルト
補強材がベルト層を十分に包持するので、ベルト層端部
のエンド数が低下することなく、エンド数を加硫成型前
の密な状態に保つことができる。
【0014】更に、請求項2のタイヤであれば、ベルト
補強材のコードが、ナイロン、レイヨン、ポリエステル
等の有機繊維により構成されているので、ベルト両端部
でその上下に2重に配されているベルト補強材によって
ベルト両端部の剛性が大きくなり過ぎることがない。
【0015】また、請求項3のタイヤでは、ベルト補強
材が、ベルト層の各端部をそれぞれ包持する2つの補強
材により形成されているので、ベルト層の両端部のみに
補強材を配することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るラジアルタイ
ヤ10を図1〜3を参照して説明する。
【0017】符号12は、タイヤ10のトレッドであ
り、このトレッド12には、タイヤ周方向に連続する直
線状の溝14が4本形成されている。そして、この4本
の溝14により、トレッド12の中央部に位置するセン
ターリブ12aと、トレッド12の両端部にそれぞれ位
置するショルダーリブ12c、12cと、センターリブ
12aとショルダーリブ12c、12cとの間に位置す
る1/4点リブ12b、12bとの5本のリブが隔成さ
れている。なお、CLは、タイヤ10のトレッドクラウ
ンセンターを示すタイヤ中心線である。
【0018】符号16は、トレッド12の両ショルダー
リブ12c、12cに連なり、タイヤ10の径方向内方
に延びる一対のサイドウォール部である。そして、各サ
イドウォール部16の内周には、それぞれ輪状のビード
ワイヤー18が配されており、両者18、18が対をな
している。
【0019】符号20は、タイヤ10の半径方向にコー
ドを配列してなるカーカス層である。このカーカス層2
0は、その両端がビードワイヤー18に巻き付けられて
おり、タイヤ周方向に対して略90°に配列したポリエ
ステルコード、またはレーヨン繊維等の有機繊維コード
等からなる1層または2層のプライより形成されてい
る。
【0020】符号22は、トレッド12とカーカス層2
0との間に配され、カーカス層20を取巻くベルト層で
ある。このベルト層22は、下側、即ち、カーカス層2
0側の第1ベルト24と、上側、即ち、トレッド12側
の第2ベルト26との2枚のベルトにより形成されてい
る。
【0021】各ベルト24、26はともに、環状に形成
されたゴム内に、複数本のスチールコードが埋設された
構成となっている。そして、第1ベルト24のスチール
コード28は、タイヤ10周方向に対する角度θ=−1
0°〜−35°の角度で配列しており、第2ベルト26
のスチールコード30は、タイヤ10周方向に対する角
度θ=10°〜35°の角度で配列している。尚、第1
ベルト24、第2ベルト26の角度θは、貼り方により
逆となる場合もある。
【0022】このように、両ベルト24、26のスチー
ルコード28、30は、タイヤ周方向に対して逆の傾斜
方向をなして、互いに交差するように配されている。
【0023】符号32は、ベルト層22をその下面側か
ら包み込むベルト補強材である。このベルト補強材32
は、第1ベルト24の下面側、即ち、カーカス層20と
第1ベルト24との間に配された本体32aと、本体3
2aの両端から第2ベルト26の上面に折り曲げられた
折曲部32bとよりなり、タイヤ周方向全体にわたって
2枚のベルト24、26の両端を包み込んでいる。
【0024】このベルト補強材32を構成するコード3
4は、ナイロン繊維より構成されており、タイヤ10周
方向に対してある角度を有して配されている。その角度
は、第1ベルト24の下面側、即ち、本体32aでは、
タイヤ周方向に対する角度θ=10°〜40°、第2ベ
ルト26の上面側、即ち、折曲部32bでは、−10°
〜−40°である。これにより、図3に示すように、隣
接する層間、即ち、ベルト補強材本体32aと第1ベル
ト24間、第1ベルト24と第2ベルト26間、第2ベ
ルト26と折曲部32b間において、各コード34、2
8、30がタイヤ周方向に対して互い違いに交差する角
度を有して構成されている。
【0025】なお、第1ベルト24、第2ベルト26の
貼り方が逆の場合は、本体32aと折曲部32bの角度
も逆となる。
【0026】このタイヤ10を製造するに際しては、そ
の成型工程において、カーカス20をフラットドラム上
に巻き付け、その両端部にサイドウォール部とビード部
を形成する。その後、前記ビード部を保持した状態で、
空気圧によりカーカス20を製品寸度近くまで膨ませ
る。一方、予め、簾状に形成したベルト補強材32の上
面にベルト層22を載せ、補強材32の両端部32b、
32bをベルト層22の上面に折り曲げ、更に、その上
面にトレッド部12を貼り合せたものを作成しておく。
そして、このトレッド部12を配したベルト層22を前
記の膨ませたカーカス20上に貼り合せ、その後、加硫
成型して製造する。
【0027】つぎに、本発明の他の実施例に係るラジア
ルタイヤ40を図4〜6を参照して説明する。
【0028】このタイヤ40は、上述したタイヤ10と
は、ベルト層22を包み込むベルト補強材の構成が異な
る。
【0029】タイヤ40のベルト補強材42は、ベルト
層22をその上面側から包み込んでいる。つまり、ベル
ト補強材42は、第2ベルト26の上面側、即ち、トレ
ッド12と第2ベルト26との間に配された本体42a
と、本体42aの両端から第1ベルト層24の下面側、
即ち、カーカス層20と第1ベルト24との間に折り曲
げられた折曲部42bとよりなる。
【0030】このベルト補強材42を構成するコード4
4は、ナイロン繊維により構成されており、タイヤ40
周方向に対してある角度を有して配されている。その角
度は、本体42aでは、タイヤ周方向に対する角度θ=
−10°〜−40°、折曲部42bでは、θ=10°〜
40°である。これにより、図6に示すように、隣接す
る層間、即ち、ベルト補強材本体42aと第2ベルト2
6、第2ベルト26と第1ベルト24、第1ベルト24
と折曲部42b間において、各コード44、28、30
がタイヤ周方向に対して互い違いに交差する角度を有し
て構成されている。なお、第1ベルト24、第2ベルト
26の貼り方向が逆の場合は、本体42aと折曲部42
bの角度も逆となる。
【0031】このタイヤ40を製造するに際しては、そ
の成型工程において、簾状に形成したベルト補強材42
をベルト層22上面に配する。そして、その上面に更に
トレッド部12を貼り合せ、一方、ベルト補強材42の
両端部42b、42bをベルト層22の下面側に折り曲
げて仮止めしておく。これを、製品寸度近くまで膨ませ
たカーカス20上に貼り合せる。その後、加硫成型して
製造する。
【0032】以上、タイヤ10、40のように、ベルト
補強材32、42でベルト層22の端部を包み込むと、
加硫成型時におけるベルト層22端部のコードの拡がり
が抑制され、その部分のエンド数の低下がなくなる。そ
のため、ベルト層22端部の剛性が保たれて、タイヤ設
計通りのベルト剛性を維持し、その剛性バランスを良好
にすることができる。これにより、操縦安定性が向上す
る。また、ベルト補強材32、42によって、ショルダ
ー部12cのせり上りが抑えられるため高速耐久性が向
上する。
【0033】特に、ベルト層22を上面側から包み込む
ベルト補強材42であれば、折曲部42bが、第1ベル
ト24とカーカス層20とに挾まれて拘束されるため、
ナイロンコード44がより張力を持ち易くなる。即ち、
ベルト層22端部の拡がりを抑制する拘束力が大きくな
るため、エンド数が密になって、ベルト剛性が向上する
ので、操縦安定性がより向上する。
【0034】ベルト補強材32、42については、上述
したナイロン繊維コード34、44に限定されることな
く、種々使用することができる。ただし、ナイロン、ポ
リエステル、レイヨン等の引張モジュラスが1000kg
f/mm2 以下の有機繊維を用いる方が好ましい。
【0035】スチールコードのように引張モジュラスが
大き過ぎると、タイヤ端部のみを周回する折曲部32
b、42bにより、タイヤの端部の剛性が強くなりすぎ
て、中央部との剛性バランスが悪化する。そのため、高
速走行時において、タイヤ中央部のせり上がりが発生し
て、コードとゴムとの間で剥離現象が生じ、高速耐久力
が低下する。
【0036】一方、上記の有機繊維をコードとして使用
した場合、そのコードがタイヤの加硫成型時における変
形に容易に対応して、その変形を許容することができ
る。更に、ナイロン繊維コードであれば、耐熱性、ゴム
との接着性の点でより好ましい。
【0037】ベルト補強材32、42の折り曲げ代、即
ち、折曲部32b、42bの寸法は、第1ベルト24の
半幅の10%以上であればよい。10%より小さいと、
ベルト層22の拘束力が小さく包み込みの効果が十分で
ない。なお、この折り曲げ代は、包み込み効果の点で、
70%もあれば十分であり、作業性、コスト、タイヤ重
量等を考慮すれば40〜50%が最も良好である。
【0038】なお、ベルト補強材32、42のコード3
4、44のエンド数は、10本/インチ以上である方が
好ましい。
【0039】また、この補強コード34、44のタイヤ
周方向に対する角度は、θ=10°〜40°ないしは、
θ=−10°〜−40°が望ましい。
【0040】上記ベルト補強材32、42では、コード
34、44が、隣接するベルト24、26のコード2
8、30とタイヤ周方向に対して逆の傾斜方向をなして
交差して配されているため、ベルト層22をしっかりと
抱持し、その剛性バランスを良好に維持する。
【0041】更に、この補強コード34、44が、タイ
ヤ周方向に対して上述した角度を有していると、製造時
における補強材32、42の折り曲げが容易である。
【0042】なお、ベルト補強材32、42は、以上に
説明してきたような、本体32a、42aが、ベルト層
22の下面又は上面を全幅にわたって覆うような構成に
する必要はなく、例えば、ベルト層22の両端部のみを
包み込むように各端部をそれぞれ包み込む2つの補強材
から構成したものでもよい。
【0043】また、ベルト層22のコードとしては、上
述したスチールコード28、30に限定されることな
く、例えば、芳香族ポリアミド繊維コードや、スチール
と芳香族ポリアミド繊維との組合わせコードでもよい。
ただし、タイヤ剛性を考慮して、引張モジュラスが10
00kgf/mm2 より大きいものを用いる必要がある。
【0044】更に、ベルト層22は、2枚のベルト2
4、26によりなるものに限定されることなく、3枚以
上のベルトにより構成してもよい。ただし、2枚あるい
は4枚等の偶数枚の方が、ベルト補強材とベルト間、及
び各ベルト間の全ての隣接する層間で、コードが互い違
いに交差する構成にすることができるため好ましい。
【0045】以上の効果を確認するために、本発明の一
実施例のタイヤ10(実施例1)、他の実施例のタイヤ
40(実施例2)、従来のエッジプライ,キャッププラ
イにより補強したタイヤ100(比較例1)、そして、
補強していないタイヤ(比較例2)とについて、諸特性
の評価を行った。
【0046】実施例1、2、比較例1、2ともに、以下
の条件のタイヤを使用した。
【0047】タイヤサイズ;225/50 R16 9
2V、 ベルト層;上述した2枚構造24、26、 ベルトのコード;引張モジュラス18400kgf/mm2
スチールコード、 ベルトコードの構成;2+3×0.23mm ベルトのコードの打込み本数;18.9本/インチ、 第1ベルト24のコード28のタイヤ周方向に対する角
度;−23°、 第2ベルト26のコード30のタイヤ周方向に対する角
度;23°。
【0048】各タイヤにおける補強条件を表1に示す。
ここで、補強構造について、「アップホールド」とは、
ベルト補強材32のように、ベルト層22の両端を下か
ら上へ包み込む構造、「ダウンホールド」とは、ベルト
補強材42のように、ベルト層22の両端を上から下へ
包み込む構造である。
【0049】
【表1】 図7は、各タイヤのベルトのエンド数分布のグラフであ
る。ここで、「測定位置」は、ベルト層の半幅を100
としたときのベルト中心線CLからの距離で示されてい
る。即ち、ベルトの中心線CLが0、ベルト端が100
である。
【0050】実施例1、2はともに、比較例1、2のよ
うなベルト端部でのエンド数の低下がないため、ベルト
剛性が端部でも維持されており、タイヤ幅方向における
ベルトの剛性バランスが良好である。よって、操縦安定
性の向上が図られている。
【0051】特に、実施例2のタイヤでは、ベルト端部
のエンド数が密になっており、端部でのベルト剛性が向
上している。そのため、操縦安定性向上という点でより
好ましい。
【0052】図8は、各タイヤのトレッド接地面内の接
地圧分布図である。ここで、各タイヤの接地圧は、空気
圧を2.20 kg/cm2 、荷重を400kgとして、トレッ
ドの幅方向について10個所測定し、タイヤ中心線CL
に対して対称な測定個所の値を平均した。この測定個所
は、図2に示すように、タイヤ半断面に対して、センタ
ーリブ12a内の1個所Aと、1/4点リブ12b内の
2個所B、Cと、ショルダーリブ12c内の2個所D、
Eとの5個所である。
【0053】実施例1、比較例1、2のタイヤに見られ
るように、同一リブ内では、トレッド中心線に近い方
B、Dが、遠い方C、Eよりも接地圧が高い。
【0054】これに対して、実施例2のタイヤでは、各
リブ内の接地圧分布がほぼ均一であった。そのため、こ
の実施例2のタイヤは、偏摩耗が生じにくい。
【0055】つぎに、これらのタイヤについて、高速耐
久力のテストを行なった。なお、テスト条件は、ECE
規則No.30の高速耐久性試験による。Vレンジにて
評価したところ、実施例1、2、比較例1については、
完走できたが、比較例2のタイヤは、トレッドショルダ
ー部でのゴムとベルトとの剥離発生により故障した。即
ち、実施例1、2のタイヤは、エッジプライ,キャップ
プライによる補強を行った比較例1のタイヤと同等の高
速耐久性を有する。
【0056】以上のように、実施例1、2のタイヤは、
高速耐久性と操縦安定性の両者を向上させることがで
き、さらに、実施例2のタイヤでは、偏摩耗の発生を抑
えることもできる。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1または2の空気入りラ
ジアルタイヤであれば、ベルト層端部のエンド数を加硫
成型前の密な状態に保つことができるので、ベルト層端
部の剛性が向上し、ベルト層の剛性バランスを良好にす
ることができる。よって、操縦安定性が向上する。ま
た、ベルト補強材によって、ベルト層端部のせり上りが
抑えられるので、高速耐久性が向上する。したがって、
高速耐久性と操縦安定性の両者を向上させることができ
る。
【0058】更に、請求項3のタイヤであれば、ベルト
層の中央部に余分な補強材を設ける必要がなく、ベルト
層の両端部を包持することによる上記効果のみを達成す
ることができ、タイヤ特性上好ましい。更に、タイヤ重
量の軽減にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る空気入りラジアルタイ
ヤ10の一部を欠載したタイヤ半断面の斜視図である。
【図2】ラジアルタイヤ10の一部欠載断面図である。
【図3】ラジアルタイヤ10のベルト層22及びベルト
補強材32の一部欠載平面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る空気入りラジアルタ
イヤ40の一部を欠載したタイヤ半断面の斜視図であ
る。
【図5】ラジアルタイヤ40の一部欠載断面図である。
【図6】ラジアルタイヤ40のベルト層22及びベルト
補強材42の一部欠載平面図である。
【図7】ベルト層におけるベルトコードのエンド数分布
を示すグラフである。
【図8】タイヤのトレッド踏面部における接地圧分布を
示すグラフである。
【図9】従来のラジアルタイヤ100の一部欠載断面図
である。
【符号の説明】
10、40……ラジアルタイヤ 12……トレッド 20……カーカス層 22……ベルト層 24……第1ベルト 26……第2ベルト 28……第1ベルトのコード 30……第2ベルトのコード 32、34……ベルト補強材 34、44……ベルト補強材のコード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッドとカーカスとの間に少なくとも2
    枚のベルトからなるベルト層が配された空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、 前記ベルト層の両端部を該ベルト層端で折曲して包持す
    るベルト補強材が配され、 前記ベルト補強材が、タイヤ周方向に対して傾斜するコ
    ードにより形成され、 前記ベルト補強材のコードが、隣接する前記ベルトを構
    成するコードと、タイヤ周方向に対して逆の傾斜方向を
    なして交差していることを特徴とする空気入りラジアル
    タイヤ。
  2. 【請求項2】前記ベルト補強材を形成するコードが、ナ
    イロン、レイヨン、ポリエステル等の有機繊維により構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入
    りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】前記ベルト補強材が、前記ベルト層の各端
    部をそれぞれ包持する2つの補強材により形成されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入り
    ラジアルタイヤ。
JP6226726A 1994-09-21 1994-09-21 空気入りラジアルタイヤ Withdrawn JPH0891013A (ja)

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Cited By (3)

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JP2005319955A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りラジアルタイヤ
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