JPH0885717A - ウレタンエラストマーの製造方法 - Google Patents

ウレタンエラストマーの製造方法

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JPH0885717A
JPH0885717A JP6221820A JP22182094A JPH0885717A JP H0885717 A JPH0885717 A JP H0885717A JP 6221820 A JP6221820 A JP 6221820A JP 22182094 A JP22182094 A JP 22182094A JP H0885717 A JPH0885717 A JP H0885717A
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裕司 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 A液として、NCO/H比を4/1〜30/
1とした部分プレポリマーを、B液として、ジメチルチ
オトルエンジアミン等のジアミンとポリオールを9/1
〜2/8(モル比)の割合としたシステムを注型又はス
プレー成形し、ウレタンエラストマーを製造する。 【効果】 注型又はスプレー成形を行える材料システム
を用いて、作業時及び硬化・養生温度の低下、ポリマー
設計の自由度向上、ゲル化時間のコントロール、ゴム弾
性の早期発現性、機械物性の確保を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウレタンエラストマー
の製造方法に関し、より詳しくは、衝突混合方式の混合
装置を用いて注型又はスプレー成形によりウレタンエラ
ストマーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタンエラストマーを製造する方法に
は、混練り法、注型法、スプレー法、RIM法(Reacio
n injection molding:反応射出成形)等がある。
【0003】注型法は、トルエンジイソシアネート(以
下TDI)とポリオールを予めNCO/OH=2/1
(当量比)前後で反応して得たプレポリマーと、3,
3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
(以下MOCA)を使用する。成形に際しては、80〜
120℃に加熱したプレポリマーと予め120℃で溶融
したMOCAを混合して、100℃程度での24時間硬
化により、ウレタン・ウレア結合に加え、過剰のイソシ
アナト基とウレア結合との反応により生成したビウレッ
ト結合を有する強靭なエラストマーを得る方法である。
注型法で得られるウレタンエラストマーは、上記の通り
優れた機械物性を有するものの、硬化に際し使用する活
性水素含有化合物がMOCA単体であるため、反応性の
調整や各種機能性付与を目的とするポリマー設計の自由
度が制限される。
【0004】注型法の成形温度及び硬化条件の適正化を
目的とした例として、特開平5−43864及びJourna
l of ELASTOMERS AND PLASTICS (Vol.19,P6-21,Jan.198
7)及びJournal of Plymer Science:Part A:Polymer Che
mistory, Vol.28,3701-3724(1990) には、MOCA代替
の活性水素含有化合物として、3,5−ジメチルチオ−
2,4−トルエンジアミンと3,5−ジメチルチオ−
2,6−トルエンジアミンの混合物(Ethacure
#300;以下E300)の単独又は3,5−ジエチル
−2,4−トルエンジアミンと3,5−ジエチル−2,
6−トルエンジアミンの混合物(以下DETDA)が示
されている。いずれの例も従来のMOCAを使用した注
型法と類似した方法に変わりはなく、成形温度や硬化温
度は常温ではあるものの、高温下での後硬化(アフター
キュア)を必要としている。
【0005】RIM法は、イソシアナト基含有率(以下
NCO%)を高く設定しプレポリマーとポリオール単独
又はDETDAとの組み合わせにより反応性を高めて、
密閉型枠(モールド)中に射出後、数秒のゲル化時間と
1分程度の脱型時間を経てウレタンエラストマーを製造
する方法である。 RIM法では成形温度が60℃と、
注型法と比較して低温で成形することは可能であるが、
短時間の成形サイクルを特徴とするRIM法では、硬化
速度が速すぎるため、大掛かりな成形設備が必要のみな
らず、専用の密閉型枠(モールド)以外の不特定基材に
接着させたり、目的により任意の膜厚を必要とする建築
用又は土木用材料を成形することは不可能である。
【0006】RIM法でE300を使用した例として、
Plastics Engineering(Nov.41-44,1987)には、長鎖の活
性水素含有化合物に末端にアミノ基を有するポリエーテ
ルアミンを使用したポリウレアRIMが示されている。
E300をRIM法で使用するには、E300の低反
応性を補うために、高反応性のポリエーテルアミンとの
組み合わせが不可欠である。上記の例では、従来のRI
M法と遜色の無い反応性を提供するに過ぎない。
【0007】一方スプレー法は、低粘度材料を使用した
ウレタンエラストマーの成形方法が一般的で、材料に溶
剤を添加する方法として、TDIとポリエーテルの反応
によるプレポリマーの溶剤希釈品と4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン(以下MDA)の溶剤希釈品を用いた
スプレー成形方法が米国デュポン社の資料に示されてい
る。この方法では成形時の環境問題、物性発現性、後硬
化(アフターキュア)の必要性、成形後の溶剤揮発によ
る収縮等のため使用範囲が限定される。溶剤を使用しな
い速硬化型のスプレー法として、DETDAとポリエー
テルを組み合わせた例が特開昭61−247721に示
されている。上記の例では、反応速度が極めて速いため
に成形には衝突混合型スプレーガンを備えた高圧2液型
スプレー装置が必要不可欠で、成形の自由度が低い。
又スプレー後直ちに硬化するため、成形物表面の平滑性
が悪い。更に厚膜成形に伴う反応熱と膜厚むらにより、
成形物の収縮や歪みが生じる等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の技術における問題点を解決し、作業性及び硬化物の機
械物性がの良好なウレタンエラストマーの製造方法を提
供することである。より詳しくは、常温(25℃)〜中
温(50℃)の温度範囲で、取り扱いから完全硬化に至
る全ての工程が可能であり、この温度範囲における反応
性と硬化性を含む作業性の制御範囲を拡大することで、
ゲル化時間を長く設定できるにもかかわらず、ゴム弾性
の発現が速く、硬化物の機械物性がの良好なウレタンエ
ラストマーの製造方法を提供することである。
【0009】より具体的には、従来は成形が困難であっ
た微細な凹部分へのスプレー又は注型、後加工時間の確
保、布等の基材へのしみ込み不足、平滑な表面性が得に
くい等の問題を解決し、目的に応じた反応速度の制御技
術を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】下記の方法により課題を
解決した。即ち、有機イソシアネートと活性水素含有化
合物を、該有機イソシアネート中のイソシアナト基(N
CO基)と活性水素含有化合物中の活性水素(H)がN
CO/H=4/1〜30/1モル比の範囲で反応して得
たイソシアナト基末端プレポリマー(A液)、3,5−
ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン及び3,5−
ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミンの混合物から
成る芳香族ジアミンとポリオール及び/又はポリエーテ
ルアミンと硬化触媒を混合して成るレジン(B液)を使
用して、注型又はスプレー成形によりウレタンエラスト
マーを製造する方法において、B液中の芳香族ジアミン
のアミノ基(NH2)とポリオール及び/又はポリエー
テルアミンの活性水素(H)をNH2/H=9/1〜2
/8モル比の範囲に調整することにより、ウレタンエラ
ストマーを製造することである。
【0011】A液の製造に使用する有機イソシアネート
は種々のものが使用可能である。代表的な有機イソシア
ネートの例として、芳香族系のものでは、2,4−トリ
レンジイソシアネート単体又は2,6−トリレンジイソ
シアネートとの混合物(TDI)や、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(以下MDI−PH)の単
体又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(以下o-MDI)との混合物、ポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート(以下MDI−Cr)、MDI−
PHの単体又はo-MDIの混合物の一部をカルボジイミ
ド変性した液状ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下MDI−LK)等が挙げられる。また脂肪族又は脂環
族系のものでは、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水
添MDI−PH(H12MDI)、トリメチルキシレンジ
イソシアネート(TMXDI)及び/又はその水添品、
キシレンジイソシアネート(XDI)及び/又はその水
添品(H6XDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート(TMHDI)、シクロヘキシレンジイソシ
アネート(CHDI)、ノルボルナンジイソシアネート
(NBDI)等が挙げられる。
【0012】これらの有機イソシアネートは単独又は混
合物として使用するほか、イソシアヌレート変性、カル
ボジイミド変性、ビウレット変性、アロファネート変性
を行ったものを単独又は混合して使用することができ
る。これらの有機イソシアナートの中で、反応性及び硬
化物の機械物性を考慮すると芳香族系のものを使用する
ことが好ましく、MDI−PHの単体又はo-MDIとの
混合物、MDI−Cr、MDI−PHの単体又はo-MD
Iの混合物の一部をカルボジイミド変性したMDI−L
Kから選ばれる1種又は2種以上の混合物が特に好まし
い。伸び及び機械物性を優先する場合は官能基数が2の
MDI−PH及び/又はo-MDIの含有量を多くし、高
硬度系の場合は官能基数の高いMDI−Crを使用する
ことが好ましい。
【0013】B液中の芳香族ジアミンには、E300を
必須成分として使用する。 E300はイソシアナト基
との速度がマイルドなため、単独で使用してもポットラ
イフ(作業可能時間)を確保することが可能であるが、
単独ではゲル化時間、ゴム弾性の発現性、機械物性のバ
ランスやコントロールが難しいので、E300の一部を
DETDAに置き換えても良い。 DETDAの使用量
はB液中の全芳香族ジアミン中の全アミノ基の50モル
%以下とし、50モル%を超えると反応速度がDETD
Aに引っ張られ極端に速く成るため避けなければならな
い。また、B液を構成するポリエーテル及び/又はポリ
エーテルアミンはB液中の全活性水素当量の10〜80
モル%混合することにより、ゲル化時間とゴム弾性の発
現及び機械物性にバランスのとれた、反応性のコントロ
ールが容易なウレタンエラストマーの製造を可能にす
る。
【0014】本発明のA液及びB液の製造には、水酸基
価(末端がアミノ基の場合はアミン価)が120以下の
活性水素含有化合物を使用する。 代表的な活性水素含
有化合物には、水、エチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の多価アルコール、エチレンジアミ
ン、トリエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
タノールアミン等のアミン系開始剤にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドの1種又は2種以上を付加重合して
得たポリエーテルポリオール(PPG)やテトラヒドロ
フランを単独又はアルキレンオキサイドと共に付加重合
して得たポリテトラメチレンエーテルグリコール(PT
MEG)、カルボン酸と低分子グリコールとの脱水縮合
によるポリエステルポリオール、カプロラクトンを重合
させたポリカプロラクトンポリオール、ヒマシ油、ポリ
カーボネートポリオール等が挙げられる。
【0015】中でも特にPTMEGを使用することによ
り、機械物性を著しく向上させることができる。 これ
らの公知ポリオールにアクリロニトリル、スチレン、メ
チルメタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラ
フト重合させて得たポリマーポリオールや1,2−又は
1,4−付加のポリブタジエンポリオール及びこれらの
水素添加物も使用できる。上記ポリエーテルポリオール
の末端水酸基(OH基)をアミノ基としたポリエーテル
アミンも使用できる。これら活性水素含有化合物の 好
ましい水酸基価(末端がアミノ基の場合はアミン価)の
範囲は18〜120である。
【0016】一方、E300を除く架橋剤として使用す
る低分子ポリオールは、水酸基1個当たりの分子量を小
さくした水酸基価400以下のものが好ましい。代表的
な例としては、エチレングリコール(EG)、ジエチレ
ングリコール(DEG)、プロピレングリコール(P
G)、ジプロピレングリコール(DPG)、トリプロピ
レングリコール(TPG)、テトラプロピレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、1,2−ブチレングリコール等が挙
げられる。上記低分子ポリオールは、単独又は2種以上
の混合品して使用し、その使用量は該低分子ポリオール
とE300を含む全架橋剤の当量がB液全体の当量の9
0%以下とすることが好ましい。
【0017】A液を製造する場合のモル比(NCO/H
比)は重要な項目であり、活性水素基(水酸基及びアミ
ノ基)1個に対するNCO基の数を示す数値である。理
論的には、官能基数が2の有機イソシアネート、例えば
TDI、MDI−PH等ではモル比を2とした場合、活
性水素含有化合物の末端全てにイソシアナト基が付加し
た状態で全量がプレポリマーとなる。モル比が2未満の
場合は、通常サンドイッチ構造を取り、フリーの有機イ
ソシアネートが無いため通称『部分プレポリマー』とは
成らない。それ故モル比が2を超えるとフリーの有機イ
ソシアネートが存在し、プレポリマーとフリーの有機イ
ソシアネートが混在した部分プレポリマーとなる。イソ
シアネートの種類が、MDI−LKやMDI−Cr等官
能基数が2を超える場合は、そのイソシアネートの官能
基数以上のモル比で無いと部分プレポリマーは製造でき
ない。通常これらの有機イソシアネートは、官能基数が
3以下のため、部分プレポリマーを製造するには、モル
比が4以上必要である。また、モル比が低いとA液の粘
度が高くなる傾向のため、粘度を低くするためには高め
に設定する必要がある。従って本発明で使用するプレポ
リマー(A液)製造時のモル比は、4〜30が好まし
く、より好ましいモル比は6〜20である。反対にモル
比が30を超えると、プレポリマー(A液)としての粘
度は低下するが、フリーの有機イソシアネート量が多く
なり、鎖伸長反応が進み難くなるためゴム弾性の発現性
及び機械物性が低くなる傾向を示し、必要以上に大きく
することは好ましくない。
【0018】A液のNCO%は、製造時の有機イソシア
ネートと活性水素含有化合物の種類とモル比(NCO/
H比)により決定されるが、モル比を4〜30の範囲と
した場合に得られるプレポリマー(A液)のNCO%
は、概ね2〜30程度になる。本発明に好ましいA液の
NCO%である8〜22%程度を満足するためには、A
液の製造に使用する活性水素含有化合物の水酸基価(末
端がアミノ基の場合はアミン価)は18〜120の範囲
で、特に好ましいのは18〜60である。本発明で使用
するA液及びB液の25℃における粘度を共に2,00
0センチポイズ以下、好ましくは1,000センチポイ
ズ以下とすることで、注型のみならずスプレー成形に最
適な材料とすることができる。
【0019】硬化触媒としては、公知のウレタン用触媒
が使用可能であり、中でも有機金属系の使用が水に起因
する発泡現象を低減でき好ましい。 代表的な例として
は、オクチル酸鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリネオ
デカン酸ビスマス、オクチル酸ビスマス、オクチル酸鉄
等である。使用量は無機充填材が添加された場合は樹脂
の硬化速度が低下するため添加量を多くする必要がある
が、通常はB液中に0.1〜5%程度である。
【0020】本発明に使用できる添加剤は、公知の可塑
剤、難燃剤、安定剤、相溶化剤、充填材、着色剤等で、
必要により加えることができる。可塑剤として、例えば
ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エステル
系、ジオクチルアジペート(DOA)等のアジピン酸エ
ステル系、ジオクチルセバケート(DOS)等のセバケ
ート系を、難燃剤としては、リン系、ハロゲン系及びア
ンチモン系を単独及び混合して使用できる。例えば、リ
ン酸トリクレジル(TCP)、塩素化パラフィン、トリ
ス−β−クロロプロピルフォスフェート(TCPP)、
トリス−クロロエチルフォスフェート(CLP)、トリ
フェニルフォスフェート(TPP)、テトラブロムビス
フェノールA(TBA)、ジブロムネオペンチルグリコ
ール(DBNPG)、トリブロムネオペンチルアルコー
ル(TBNPA)、三酸価アンチモン等で使用量は5〜
50%程度が好ましい。
【0021】安定剤としては、耐熱安定剤、紫外線吸収
剤、耐候安定剤を単独又は組み合わせて使用する。例え
ば、イルガノックス#1010及び1076(チバガイ
ギー社)、ヨシノックスBHT、BB及びGSY−93
0(吉富製薬社)等の位置障害型フェノール樹脂類、チ
ヌビンP、327及び328(チバガイギー社)等のベ
ンゾトリアゾール類、トミソープ800(吉富製薬社)
等のベンゾフェノン類、サノールLS−770、74
4、765等の位置障害型アミン類でその使用量は0.
05〜3%程度である。
【0022】湿潤・分散剤を必要に応じて加えることが
できるが、湿潤・分散剤の添加によりA/B液の混合性
が向上し、機械強度が高くなる傾向のため、添加は有効
である。相溶化剤のタイプは、アニオン又はカチオンタ
イプでも良いが電気的に中性タイプが良好な結果を示
し、添加はA/B液いずれでもかまわないが、材料の貯
蔵安定性を考慮するとB液に添加するのが好ましい。電
気的に中性のタイプとしては、ビック・ケミー社のアン
チテラU(長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの
塩)、裕商(株)のW002(電離中性長鎖型ポリアミ
ノアマイドと高分子酸エステル塩)、フローレンG−8
20(共栄社油脂)、ディスパロン#1830(楠本化
成)等であり使用量は樹脂中に0.2〜5%程度であ
る。
【0023】また、非発泡の硬化物を製造する場合は消
泡剤を添加すると効果的である。消泡剤は、シリコン系
及び非シリコン系のいずれも使用可能であり、シリコン
系ではL−45(日本ユニカー社)等、非シリコン系で
はフローレンAC−1190(共栄社油脂)等で使用量
はB液中に10〜500ppm程度である。
【0024】充填材としては、無機質の充填材を添加
し、硬度アップ、機械強度アップ、耐酸/アルカリ性の
アップ等を行うことができる。無機質の充填材は公知の
材料が使用でき、例えば、重質炭酸カルシウム、タル
ク、カオリンクレー、雲母等の微粉末、コロイダルシリ
カ及び珪酸カルシウムの針状結晶等を使用できる。使用
量を多くすると系の粘度が上がるため使用量は5〜70
%、好ましくは10〜50%である。注型法の場合は無
機充填材を高配合した高粘度材料も使用できるが、スプ
レー成形の場合は成形用マシンの摩耗のため無機充填材
の配合は比較的柔らかい充填材で微細粒子を選択すると
共に、配合量を低減することが必要である。
【0025】着色剤としては、カーボンブラック、ベン
ガラ、酸化クロム、酸化チタン等の無機系及び有機系を
使用することができる。使用に際しては可塑剤又はポリ
オールに分散させたトナーの使用が作業性及び分散性の
点で好ましい。成形方法は、金属製モールド又は樹脂製
の袋内に樹脂を注入する注型法と空気中に材料を霧化す
るスプレー法を行うことができる。
【0026】本発明で使用する成形用マシンについては
特に制限はないが、ウレタンの成形用として一般的に使
用されているマシンを使用することができる。例えば、
低圧注型機と称する低圧ギヤポンプ+ダイナミックミキ
サー(ローターの回転により撹拌・混合を行う)のマシ
ン、RIM用に開発されたアクシャルピストンポンプ+
衝突混合ヘッドのマシン及びスプレー成形用マシンであ
る。スプレー用のマシン本体は、ギヤポンプ、ラジアル
ポンプ及びプランジャー形式のホンプの低圧及び高圧の
いずれのマシンでも使用可能である。2成分型高圧スプ
レーマシンの例としては、ポンプに高圧ギヤポンプを用
いた東レエンジニアリング社製THD−2K、アクシャ
ルピストンポンプを用いた東邦機械工業社製NR−23
0型高圧ポリウレタン成形機、プランジャーポンプを用
いた米国ガスマー社製H−2000型等である。
【0027】2液の混合に用いるスプレーガンは、ロー
ターの回転により撹拌・混合を行うダイナミツクミキサ
ー、静的管内混合(スタティックミキサー)方式及び衝
突混合方式のスプレーガンを使用することができる。反
応時間を短く設定した場合や、洗浄溶剤の回収し難い場
合は衝突混合型の使用が好ましい。衝突混合方式のスプ
レーガンの例としては、ロッドの出し入れによる機械式
クリーニング方式(GX−7;米国ガスマー社製)や空
気による洗浄方式(プロブラーガン;米国グラスクラフ
ト社製)等である。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を述べる。
例中(表を含む)の数字は特に断るもの以外、g又は重
量部を表わす。
【0029】(使用原料の説明) ・MDI−PH:4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(三井東圧化学社製;NCO%=33.6) ・MDI−LK:カルボジイミド変性液状MDI(三井
東圧化学社製;NCO%=29) ・MDI−Cr:ポリメリックMDI(三井東圧化学社
製;NCO%=31) ・TDI−80:トリレンジイソシアネート(2,4−
/2,6−比=80/20;三井東圧化学社製;NCO
%=48.2) ・IPDI:イソホロンジイソシアネート(ダイセル・
ヒュルス社製;NCO%=37.6)
【0030】・Diol−12000:2官能ポリプロ
ピレングリコール(PPG)[水酸基価=9.3] ・Triol−7000EO:3官能末端EOキャップ
ポリプレングリコール[水酸基価=22]=プロピレン
オキサイドを付加重合し一定の分子量まで鎖伸長した
後、エチレンオキサイドを付加し末端の1級OHの比率
を高めたPPG= ・Diol−3000EO:2官能末端EOキャップポ
リプロピレングリコール[水酸基価=37.4] ・Diol−3000:2官能ポリプロピレングリコー
ル[水酸基価=37.4] ・Diol−2000:2官能ポリプロピレングリコー
ル[水酸基価=56.1]
【0031】・MN−1500:3官能ポリプロピレン
グリコール[水酸基価=113] ・Diol−1000:2官能ポリプロピレングリコー
ル[水酸基価=112] ・Diol−400:2官能ポリプロピレングリコール
[水酸基価=280] ・PTMEG−1000:ポリテトラメチレングリコー
ル(デュポン社製;テラタン1000E)[水酸基価=
112] ・R−15HT:末端OH基含有ポリブタジエン(出光
石油化学社製)[水酸基価=105]
【0032】・PTMEG−650:2官能ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール(デュポン社製;テラタン
650)[水酸基価=173] ・JD−2000:2官能ポリエーテルアミン(テキサ
コケミカル社製;ジェファーミン2000)[水酸基価
=55]:注(末端のアミノ基を活性水素1個として水
酸基価(OHv)に換算した値。以下アミノ基は全て換
算) ・LAV:脱水ヒマシ油(伊藤製油社製)[水酸基価=
160] ・Diol−2000EO:2官能末端EOキャップポ
リプロピレングリコール[水酸基価=56.1] ・EA−2000:エチレングリコールとアジピン酸か
ら合成したポリエステルポリオール[水酸基価=54] ・MN−1500:3官能ポリプロピレングリコール
[水酸基価=113] ・1,4−BD:1,4−ブチレングリコール[水酸基
価=1247] ・TPG:トリプロピレングリコール[水酸基価=58
4] ・E300:3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエン
ジアミンと3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジ
アミンの80対20の混合物(エチルコーポレーション
製)[水酸基価=523] ・DETDA:3,5−ジエチル−2,4−トルエンジ
アミンと3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミン
の80対20の混合物(エチルコーポレーション製)
[水酸基価=630]
【0033】・G−40:珪酸カルシウムの針状結晶
(NYCO MINERALS,Inc.;ウォラスト
ナイトG−40) ・ホワイトンSSB[赤]:重質炭酸カルシウムの微粉
末(白石カルシウム) ・イルガノックス#1010:酸化防止剤;テトラキス
−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−第三−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
(チバ・ガイギー社製) ・チヌビン#327:紫外線吸収剤;2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−第三−ブチル−フェニル)−
5−クロロ・ベンゾトリアゾール(チバ・ガイギー社
製) ・フローレンAC−1190:非シリコン系消泡剤(共
栄社油脂製) ・Coscat#83:トリネオデカン酸ビスマス(B
i=16.6%)(コーサンケミカル社製) ・P−25:オクチル酸鉛の25%溶液(播磨化成社
製)
【0034】A液の調製は下記の方法で行った。 (A−1) MDI−PH(236g)にMDI−LK
(236g)を加えた後、Diol−3000EO(5
28g)を加え窒素気流下80℃で3時間撹拌しながら
反応させNCO%=13.2、粘度(cps/25℃)
=1,000、比重(23/23℃)=1.12の部分
プレポリマーを得た。この時のモル比(NCO/OH
比)は10である。このA液は、粘度が低くスプレー用
に適した材料である。
【0035】(A−2) MDI−PH(379g)に
MDI−LK(253g)を加えた後、Diol−30
00(276g)、Diol−1000(92g)を加
え窒素気流下80℃で3時間撹拌しながら反応させNC
O%=18.4、粘度(cps/25℃)=1,20
0、比重(23/23℃)=1.15の部分プレポリマ
ーを得た。この時のモル比(NCO/OH比)は13で
ある。
【0036】(A−3) MDI−PH(314g)に
Diol−3000(686g)を加え窒素気流下80
℃で3時間撹拌しながら反応させNCO%=8.4、粘
度(cps/25℃)=6,500、比重(23/23
℃)=1.09の部分プレポリマーを得た。この時のモ
ル比(NCO/OH比)は5.5である。
【0037】(A−4) MDI−Cr(515g)に
Triol−7000EO(485g)を加え窒素気流
下80℃で4時間撹拌しながら反応させNCO%=1
5.1、粘度(cps/25℃)=1,600、比重
(23/23℃)=1.14の部分プレポリマーを得
た。この時のモル比(NCO/OH比)は20である。
【0038】(A−5) TDI−80(343g)に
Diol−1500(657g)を加え窒素気流下80
℃で3時間撹拌しながら反応させNCO%=12.7、
粘度(cps/25℃)=5,500、比重(23/2
3℃)=1.07の部分プレポリマーを得た。この時の
モル比(NCO/OH比)は4.5である。
【0039】(A−6) IPDI(533g)にTr
iol−7000EO(467g)を加え窒素気流下1
00℃で8時間撹拌しながら反応させNCO%=19.
1、粘度(cps/25℃)=500、比重(23/2
3℃)=1.12の部分プレポリマーを得た。この時の
モル比(NCO/OH比)は26である。
【0040】(A−7) MDI−PH(286g)に
MDI−LK(286g)を加えた後、Diol−12
000(428g)を加え窒素気流下90℃で3時間撹
拌しながら反応させNCO%=17.5、粘度(cps
/25℃)=2,600、比重(23/23℃)=1.
11の部分プレポリマーを得た。この時のモル比(NC
O/OH比)は60である。
【0041】(A−8) TDI−80(566g)に
Diol−400(434g)を混合し窒素気流下80
℃で3時間撹拌しながら反応させたところ、全体の粘度
が急激に上昇しゲル化した。計算NCO%は18.1、
モル比(NCO/OH比)は3.0であり、モル比が4
以下であり、使用したPPGの分子量も低いためゲル化
したと考えられる。
【0042】(A−9) MDI−PH(451g)に
MDI−LK(226g)を加えた後、PTMEG−1
000(323g)を加え窒素気流下80℃で3時間撹
拌しながら反応させNCO%=18.8、粘度(cps
/25℃)=1,400、比重(23/23℃)=1.
10の部分プレポリマーを得た。この時のモル比(NC
O/OH比)は8である。
【0043】(A−10) MDI−PH(421g)
にMDI−LK(211g)加えた後、R−15HT
(368g)加え窒素気流下80℃で3時間撹拌しなが
ら反応させNCO%=17.1、粘度(cps/25
℃)=8,200、比重(23/23℃)=1.12の
部分プレポリマーを得た。この時のモル比(NCO/O
H比)は7である。 使用原料及び合成結果を表−1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】B液の調製は下記の方法で行った。 (B−1)混合機(井上製作所製ディゾルバー)中にポ
リオールとしてPTMEG−1000(822g)と芳
香族ジアミンE300(162g)を装入し80℃に昇
温した後、安定剤としてイルガノックス#1010(2
g)及びチヌビン#327(3g)、消泡剤としてフロ
ーレンAC−1190(1g)、触媒としてCosca
t#83(10g)を加え窒素気流下80℃で1時間、
1分間に800回転の条件で混合した。次に混合機を3
0mmHgの減圧とし、1分間に200回転の条件で撹
拌しながら30分間脱泡した。この時の全芳香族ジアミ
ンの当量は81%で粘度は900cps/25℃、比重
は1.0であった。
【0046】(B−2)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてDiol−1000(164g)とMN
−1500(164g)、芳香族ジアミンとしてE30
0(307g)を装入し80℃に昇温し30分間撹拌・
混合した後、無機フィラーとしてウォラルストナイトG
−40(350g)加え、窒素気流下80℃で3時間、
1分間に1000回転の条件で混合した。次に、安定剤
としてイルガノックス#1010(2g)及びチヌビン
#327(2g)、消泡剤としてフローレンAC−11
90(1g)、触媒としてP−25(10g)を加え窒
素気流下80℃で1時間、1分間に1000回転の条件
で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧とし、1
分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡し
た。この時の全芳香族ジアミンの当量は83%で粘度は
20,000cps/25℃、比重は1.3であった。
【0047】(B−3)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてDiol−2000EO(650g)
に、芳香族ジアミンとしてE300(235g)とDE
TDA(100g)を装入した。この時のDETDAモ
ル比は、34%である。続いて窒素気流下80℃で1時
間、1分間に800回転の条件で混合した。次に、触媒
としてP−25(15g)を加え窒素気流下80℃で3
0分間、1分間に800回転の条件で混合した。次に混
合機を30mmHgの減圧とし、1分間に200回転の
条件で撹拌しながら30分間脱泡した。この時の全芳香
族ジアミンの当量は84%で粘度は600cps/25
℃、比重は1.0であった。
【0048】(B−4)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてMN−1500(301g)、芳香族ジ
アミンとしてE300(453g)とDETDA(30
g)を装入した。この時のDETDAモル比は、7%で
ある。続いて80℃に昇温し30分間撹拌・混合した
後、無機フィラーとしてホワイトンSSB[赤](20
0g)を加え、窒素気流下80℃で1時間、1分間に1
000回転の条件で混合した。 次に、安定剤としてイ
ルガノックス#1010(2g)及びチヌビン#327
(3g)、消泡剤としてフローレンAC−1190(1
g)、触媒としてP−25(10g)を加え窒素気流下
80℃で1時間、1分間に1000回転の条件で混合し
た。次に混合機を30mmHgの減圧とし、1分間に2
00回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡した。この
時の全芳香族ジアミンの当量は88%で粘度は12,0
00cps/25℃、比重は1.2であった。
【0049】(B−5)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてDiol−2000EO(756g)
に、芳香族ジアミンとしてE300(234g)を装入
し、窒素気流下80℃で1時間、1分間に800回転の
条件で混合した。次に、触媒としてP−25(10g)
を加え窒素気流下80℃で30分間、1分間に800回
転の条件で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧
とし、1分間に200回転の条件で撹拌しながら30分
間脱泡した。この時の全芳香族ジアミンの当量は74%
で粘度は550cps/25℃、比重は1.0であっ
た。
【0050】(B−6)B−1と同一の混合機を用いポ
リエーテルアミンとしてJD−2000(648g)と
低分子ポリオール架橋剤として1,4−BD(29g)
に、芳香族ジアミンとしてE300(257g)とDE
TDA(50g)を装入した。この時のDETDAモル
比は、37%である。続いて窒素気流下80℃で30分
間、1分間に800回転の条件で混合した。次に、安定
剤としてイルガノックス#1010(2g)及びチヌビ
ン#327(3g)、消泡剤としてフローレンAC−1
190(1g)、触媒としてP−25(10g)を加え
窒素気流下80℃で30分間、1分間に800回転の条
件で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧とし、
1分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡
した。この時の全芳香族ジアミンの当量は70%で粘度
は700cps/25℃、比重は1.0であった。
【0051】(B−7)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてDiol−1000(165g)とMN
−1500(165g)、芳香族ジアミンとしてE30
0(305g)を装入し80℃に昇温し30分間撹拌・
混合した後、無機フィラーとしてウォラストナイトG−
40(350g)加え、窒素気流下80℃で3時間、1
分間に1000回転の条件で混合した。次に、安定剤と
してイルガノックス#1010(2g)及びチヌビン#
327(2g)、消泡剤としてフローレンAC−119
0(1g)、触媒としてP−25(10g)を加え窒素
気流下80℃で1時間、1分間に1000回転の条件で
混合した。次に混合機を30mmHgの減圧とし、1分
間に200回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡し
た。この時の全芳香族ジアミンの当量は81%で粘度は
31,000cps/25℃、比重は1.3であった。
【0052】(B−8)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてR−15HT(604g)とLAV(1
00g)に、芳香族ジアミンE300(281g)を装
入し80℃に昇温した後、安定剤としてイルガノックス
#1010(1.5g)及びチヌビン#327(2.5
g)、消泡剤としてフローレンAC−1190(1
g)、触媒としてCoscat#83(10g)を加え
窒素気流下80℃で1時間、1分間に800回転の条件
で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧とし、1
分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡し
た。この時の全芳香族ジアミンの当量は63%で粘度は
9,800cps/25℃、比重は1.0であった。
【0053】(B−9)B−1と同一の混合機を用いポ
リオールとしてDiol−1000(179g)とMN
−1500(179g)、芳香族ジアミンとしてDET
DA(277g)を装入し80℃に昇温し30分間撹拌
・混合した後、無機フィラーとしてウォラストナイトG
−40(350g)を加え、窒素気流下80℃で3時
間、1分間に1000回転の条件で混合した。次に、安
定剤としてイルガノックス#1010(2g)及びチヌ
ビン#327(2g)、消泡剤としてフローレンAC−
1190(1g)、触媒としてP−25(10g)を加
え窒素気流下80℃で1時間、1分間に1000回転の
条件で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧と
し、1分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間
脱泡した。この時の全芳香族ジアミンの当量は81%で
粘度は21,000cps/25℃、比重は1.3であ
った。
【0054】(B−10)B−1と同一の混合機を用い
ポリオールとしてPTMEG−1000(331g)と
PTMEG−650(400g)、芳香族ジアミンとし
てE300(254g)を装入し、安定剤としてイルガ
ノックス#1010(1.5g)及びチヌビン#327
(2.5g)、消泡剤としてフローレンAC−1190
(1g)、触媒としてCoscat#83(10g)を
加え窒素気流下80℃で1時間、1分間に800回転の
条件で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧と
し、1分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間
脱泡した。この時の全芳香族ジアミンの当量は56%で
粘度は750cps/25℃、比重は1.0であった。
【0055】(B−11)B−1と同一の混合機を用い
ポリオールとしてDiol−1000(256g)とM
N−1500(256g)、1,4−BD(112g)
を加え、80℃に昇温し30分間撹拌・混合した後、無
機フィラーとしてホワイトンSSB[赤](350g)
を加え、窒素気流下80℃で1時間、1分間に1000
回転の条件で混合した。次に、安定剤としてイルガノッ
クス#1010(2g)及びチヌビン#327(3
g)、消泡剤としてフローレンAC−1190(1
g)、触媒としてP−25(20g)を加え窒素気流下
80℃で1時間、1分間に1000回転の条件で混合し
た。次に混合機を30mmHgの減圧とし、1分間に2
00回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡した。この
ものは芳香族ジアミンが加えられていないため粘度は1
7,000cps/25℃、比重は1.3であった。
【0056】(B−12)B−1と同一の混合機を用い
ポリオールとしてPTMEG−1000(862g)に
1,4−BD(30g)と芳香族ジアミンとしてE30
0(87g)を装入した後、安定剤としてイルガノック
ス#1010(2g)及びチヌビン#327(3g)、
消泡剤としてフローレンAC−1190(1g)、触媒
としてP−25(15g)を加え窒素気流下80℃で1
時間、1分間に800回転の条件で混合した。次に混合
機を30mmHgの減圧とし、1分間に200回転の条
件で撹拌しながら30分間脱泡した。この時の全芳香族
ジアミンの当量は25%で粘度は850cps/25
℃、比重は1.0であった。
【0057】(B−13)B−1と同一の混合機を用い
ポリオールとしてDiol−2000EO(757g)
にTPG(60g)と芳香族ジアミンとしてE300
(167g)を装入した後、安定剤としてイルガノック
ス#1010(2g)及びチヌビン#327(3g)、
消泡剤としてフローレンAC−1190(1g)、触媒
としてP−25(10g)を加え窒素気流下80℃で1
時間、1分間に800回転の条件で混合した。次に混合
機を30mmHgの減圧とし、1分間に200回転の条
件で撹拌しながら30分間脱泡した。この時の全芳香族
ジアミンの当量は53%で粘度は550cps/25
℃、比重は1.0であった。
【0058】(B−14)B−1と同一の混合機を用い
ポリオールとしてEA−2000(562g)に芳香族
ジアミンとしてE300(422g)を装入した後、安
定剤としてイルガノックス#1010(2g)及びチヌ
ビン#327(3g)、消泡剤としてフローレンAC−
1190(1g)、触媒としてP−25(10g)を加
え窒素気流下80℃で1時間、1分間に800回転の条
件で混合した。次に混合機を30mmHgの減圧とし、
1分間に200回転の条件で撹拌しながら30分間脱泡
した。この時の全芳香族ジアミンの当量は88%で粘度
は15,000cps/25℃、比重は1.0であっ
た。 使用原料及び調整結果を表−2に示す。
【0059】
【表2】 実施例及び比較例をまとめて表3〜4に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】実施例−1 A液としてA−1をB液としてB−1を容積比でA/B
=1/1の割合で使用した。この時のNCO Inde
x(A液中のNCO基とB液中の活性水素基の比率:N
CO/H比)は1.1である。成形方法は2液型スプレ
ーマシンとして米国ガスマー社製H−2000型に衝突
混合型スプレーガンGX−7を取り付けてスプレー成形
を行った。 成形条件は、A/B両液温を65℃、液圧
を100Kg/cm2、吐出量は5Kg/minとし、常温(RT:
25℃)でポリプロピレンの板上に2mm厚に吹き付け
成形した。 作業性として常温でのゲル化時間は120
秒、ゴム弾性の発現は10分とゲル化時間が長い割には
物性発現性は良好であった。その後、オーブン中で硬化
させた(40℃×1時間)後、JIS K−6301に
準拠した物性試験の結果、比重(0.93)硬さ(80
A)、引張強さ(150kgf/cm2 )、伸び(400
%)、引裂強さ(65kgf/cm)、テーバー摩耗(80mg
/H-22摩耗輪,1Kg 荷重,1000回転)であった。このも
のは、スプレー後ゲル化までの時間が120秒あり液流
れするため、入り組んだ形状をした型物成形、小物のオ
ープンモールド成形や薄物のコーティングに向いてお
り、また、スプレー後ゴム弾性の発現までの時間が短い
ため短時間の脱型性を有していた。
【0063】実施例−2 A液としてA−2をB液としてB−2を容積比でA/B
=1/1の割合で使用した。この時のNCO Inde
xは1.1である。成形方法は2液型注型用マシンとし
て送液をギヤポンプ、混合を20段のスタティックミキ
サーで行い、パイプの先より吐出し、20mm厚のブロ
ック及び3mm厚のシートを成形した。成形条件は、A
/B両液温を25℃、液圧を20Kg/cm2、吐出量は5Kg
/minとした。 作業性として常温(25℃)でのゲル化
時間は40秒、ゴム弾性の発現は3分と系全体の温度が
上昇するに従い速くなる傾向であり、常温での作業時間
が確保できる割には、ゴム弾性の発現性が良好であっ
た。その後、常温で硬化させたが2時間で実用強度(最
終物性の50%以上)が発現していた。JIS K−6
301に準拠した物性試験の結果、比重(1.15)、
硬さ(65D)、引張強さ(200kgf/cm2 )、伸び
(150%)、引裂強さ(90kgf/cm)であった。この
ものは、高硬度にもかかわらずブロック体が簡単に成形
できることから、隙間に注入を行い充填材としたり、木
材の代替としての使用等ができた。
【0064】実施例−3 A液としてA−3をB液としてB−3を容積比でA/B
=1/0.5の割合で使用した。この時のNCO In
dexは1.1である。成形方法は2液型注型マシンと
して東邦機械工業社製NR−210にダイナミツクミキ
シング型の混合ヘッドを取り付け、10mm厚のブロッ
クとシートを成形した。成形条件は、A/B両液温を4
0℃、液圧を10Kg/cm2、吐出量は6Kg/minで40℃の
型に注型した。ゲル化時間は40秒、ゴム弾性の発現は
2分と速く、通常の加熱注型ウレタン樹脂の成形が、1
00℃で脱型まで1時間程度必要なことを考えると低温
短時間での作業が可能となる。その後、40℃で2時間
硬化させ、1週間後に、JIS K−6301に準拠し
た物性試験の結果、比重(1.05)硬さ(70A)、
引張強さ(90kgf/cm2 )、伸び(550%)、引裂強
さ(45kgf/cm)であった。このものは、一般的には、
反応性が遅い低硬度品にもかかわらず、DETDAの併
用効果もあり、適度の反応性とゴム弾性の発現性(脱型
が短時間で可能になる)を示している。このことによ
り、入り組んだ形状をした型物成形、小物のオープンモ
ールド成形や薄物のコーティングに適していた。
【0065】実施例−4 A液としてA−4をB液としてB−4を容積比でA/B
=1/0.6の割合で使用した。この時のNCO In
dexは1.1である。 成形方法は2液型スプレーマ
シンとしてイソテルム社製PSM−70にSP−300
型衝突混合型スプレーガンを取り付けて成形した。この
マシンはプランジャーのストロークを変換することでA
/B液の比率を変化させることが可能である。成形条件
は、A/B両液温を65℃、液圧を100Kg/cm2、吐出
量は3Kg/minとし、ポリプロピレンの板上に2mm厚に
吹き付けたものと、20mm厚のブロックを作製した。
作業性として常温でのゲル化時間は60秒、ゴム弾性の
発現は3分とゲル化時間が長い割にはゴム弾性の発現が
速く特に温度を加えずに硬化できる特徴がある。硬化条
件は常温で十分であり特に加熱を必要としない。常温で
7日熟成した後、JIS K−6301に準拠した物性
試験の結果、比重(1.1)、硬さ(75D)、引張強
さ(240kgf/cm2 )、伸び(140%)、引裂強さ
(98kgf/cm)であった。このものは、高硬度のスプレ
ーが可能な処方であり、高剛性の皮膜を簡単に作製でき
るため、バックアップ材等に有効であった。
【0066】実施例−5 A液としてA−5をB液としてB−5を容積比でA/B
=1/1の割合で使用した。この時のNCO Inde
xは1.1である。成形方法は実施例−3と同様のマシ
ンを使用した。成形条件は、A/B両液温を40℃、液
圧を10Kg/cm2、吐出量は5Kg/minとし、ポリプロピレ
ンの板上に2mm厚に吹き付け成形した。作業性として
常温でのゲル化時間は240秒、ゴム弾性の発現は15
分で後硬化は40℃で1時間とした。物性試験の結果、
比重(1.05)、硬さ(50A)、引張強さ(80kg
f/cm2 )、伸び(640%)、引裂強さ(35kgf/cm)
であった。 このものは、低硬度の注型材料として、物
性発現性及び機械物性とも良好な結果であった。
【0067】実施例−6 A液としてA−6をB液としてB−6を容積比でA/B
=1/1の割合で使用した。この時のNCO Inde
xは1.2である。成形方法は実施例−1と同様のマシ
ンを使用し、同条件で成形した。作業性として50℃で
のゲル化時間は300秒、ゴム弾性の発現は20分であ
った。硬化条件として50℃×1時間硬化後、1週間常
温で熟成し、物性試験を行った結果、比重(0.9
8)、硬さ(85A)、引張強さ(110kgf/cm2 )、
伸び(500%)、引裂強さ(43kgf/cm)であった。
このものは、無黄変タイプの材料で、自動車部品等入り
組んだ形状をした型物成形、薄物のコーティングに向い
ており、通常は反応性の遅い脂肪族又は脂環族のイソシ
アネートを使用しているためゲル化時間は短くても、脱
型時間が長くなるシステムにもかかわらず、液流れ時間
の確保と短時間の脱型性を有していた。
【0068】実施例−7 A液としてA−9をB液としてB−10を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.15である。成形方法はマシン及び成形条件
共実施例−1と同様とした。ポリプロピレンの板上に2
mm厚に吹き付けた場合の常温でのゲル化時間は50
秒、ゴム弾性の発現は3分とゲル化時間が長い割にはゴ
ム弾性の発現が速い。成形後40℃×1時間で実用強度
が発現しており、常温で1週間硬化養生後の物性試験の
結果、比重(0.92)硬さ(50D)、引張強さ(2
30kgf/cm2 )、伸び(360%)、引裂強さ(75kg
f/cm)であった。このものは、硬さが高い割に液流れ時
間の確保とゴム弾性の発現による短時間の脱型性を有し
ている。このため高硬度で比較的複雑な形状計時用をし
た工業部品の成形材料として適していた。
【0069】実施例−8 A液としてA−10をB液としてB−8を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.1である。成形方法は実施例−3と同様のマ
シン及び成形条件で行った。ポリプロピレンの板上に2
mm厚に吹き付けた場合の常温でのゲル化時間は90
秒、ゴム弾性の発現は4分とゲル化時間が長い割には極
めて鎖伸長が速い。硬化は常温で十分であり、1時間も
すれば実用物性を発現しており、1週間後の物性試験の
結果、比重(0.90)硬さ(43D)、引張強さ(1
20kgf/cm2 )、伸び(270%)、引裂強さ(50kg
f/cm)であった。この系は、使用するポリオールがポリ
ブタジエン系ポリオールやヒマシ油等イソシアネートと
の反応性が速い材料を使用しているにもかかわらず、反
応遅延型の芳香族ジアミンとの併用系のため、適度の反
応性と物性発現性を有している。このものは、使用材料
が疎水性を示すため、常時水中に浸せきして使用する素
材として有用であった。
【0070】実施例−9 A液としてA−1をB液としてB−12を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.1である。 成形方法は実施例−1と同様の
マシン及び成形条件で行った。10mm厚の型枠の内部
に吹き付け成形したところ、40℃でのゲル化時間は1
80秒、ゴム弾性の発現は12分であった。その後、4
0℃で1時間硬化させると、実用強度程度まで物性が発
現し、常温で1週間養生後の物性試験の結果、比重
(0.94)硬さ(50A)、引張強さ(76kgf/cm
2 )、伸び(700%)、引裂強さ(37kgf/cm)であ
った。このものは、低硬度のスプレー材料にもかかわら
ず短時間のゲル化と脱型性を有していた。
【0071】実施例−10 A液としてA−5をB液としてB−13を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.1である。成形方法は実施例3と同様のマシ
ン及び方法で行った。10mm厚の型枠の内部に吹き付
け成形したところ、40℃でのゲル化時間は160秒、
ゴム弾性の発現は11分であった。その後、40℃で1
時間硬化させると、実用強度程度まで物性が発現し、常
温で1週間養生後の物性試験の結果、比重(0.9
5)、硬さ(60A)、引張強さ(86kgf/cm2 )、伸
び(630%)、引裂強さ(40kgf/cm)であった。
このものは、低硬度のスプレー材料にもかかわらず短時
間のゲル化と脱型性を有していた。
【0072】実施例−11 A液としてA−9をB液としてB−14を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.1である。成形方法は実施例3と同様のマシ
ン及び条件で行った。成形はポリプロピレンの板上に2
mm厚に吹き付けた。作業性は、常温でのゲル化時間が
120秒、ゴム弾性の発現は5分とゲル化時間が長い割
には速い。その後、50℃で1時間硬化を行うと実用強
度が発現し、常温で1週間養生後の物性試験の結果、比
重(1.02)、硬さ(60D)、引張強さ(260kg
f/cm2 )、伸び(380%)、引裂強さ(90kgf/cm)
であった。本システムは、エステル系ポリオールを使用
しているにもかかわらず低温での作業/成形が可能であ
り、低温短時間養生で物性発現を示した。
【0073】比較例−1(実施例−2の対比) A液としてA−7をB液としてB−7を容積比でA/B
=1/0.93の割合で使用した。この時のNCO I
ndexは1.1である。実施例−2で使用したB液
(B−2)と同様のモル比(NH2 /OH)とした。成
形方法、使用マシン及び成形条件は実施例−2と同様と
した。作業性として常温(25℃)でのゲル化時間は1
200秒、ゴム弾性の発現は120分とイソシアネート
モノマーと芳香族ジアミンの反応はある程度進み、凝集
は起こるが鎖伸長反応が進まない模様で、ゴム状態には
なかなかならない。その後、常温で硬化させたが実用強
度(最終物性の50%以上)の発現には24時間を要し
た。常温で1週間の養生を行った後の物性試験の結果、
比重(1.15)、硬さ(55D)、引張強さ(50kg
f/cm2 )、伸び(50%)、引裂強さ(35kgf/cm)と
凝集による硬さは高いが、機械強度が発現しない。この
原因はA液のモル比(NCO/OH)が高いため、フリ
ーのMDIモノマーが多量にあることに起因すると推定
される。
【0074】比較例−2(実施例−2の対比) A液としてA−2をB液としてB−11を容積比でA/
B=1/1の割合で使用した。この時のNCO Ind
exは1.1である。B液のモル比(NH2 /OH)は
OH単独とし芳香族ジアミンは使用しない系とした。成
形方法、使用マシン及び成形条件は実施例−2と同様と
した。作業性として常温(25℃)でのゲル化時間は6
00秒、ゴム弾性の発現は60分と系全体の反応速度が
遅いようで、ゴム状態にはなかなかならないため脱型時
間が長くなる。その後、硬化を進める意味で80℃で4
時間硬化させることで実用強度が発現した。その後常温
で1週間の養生を行った後の物性試験の結果、比重
(0.70)、硬さ(93A)、引張強さ(80kgf/cm
2 )、伸び(120%)、引裂強さ(45kgf/cm)と比
重が低く発泡しており(水分との反応も起こってお
り)、全体に機械強度が低めであった。この原因はB液
に芳香族ジアミンを使用していないため、イソシアネー
トとの反応で生じるウレア基がポリマー構成の中に入っ
ていないためと推定される。
【0075】比較例−3(実施例−2対応) A液としてA−2をB液としてB−9を容積比でA/B
=1/0.92の割合で使用した。この時のNCO I
ndexは1.1である。 成形方法、ましん及び成形
条件は実施例−2と同様とした。作業性として100℃
でのゲル化時間は2秒、ゴム弾性の発現は0.25分
(15秒)と非常に速くスプレー成形は可能であるが、
反応が早く表面が凸凹になるため平滑な板や細かい型物
成形は不可能であった。その後、常温で硬化させたが
0.5時間で実用強度が発現していた。 常温で1週間
後の物性試験の結果、比重(0.95)、硬さ(70
D)、引張強さ(120kgf/cm2 )、伸び(60%)、
引裂強さ(65kgf/cm)であった。
【0076】比較例−4(加熱硬化L−100) 注型タイプエラストマーとして使用されているハイプレ
ンL−100(三井東圧化学製)の成形を行った。A液
はポリオールとしてPTMEGを使用しイソシアネート
はTDIでNCO%=4.2,粘度(cps/25℃)
=22,000である。B液は、MOCAの単独使用で
ある。成形は手撹拌で可能であり、まず2リットルのス
テンレス製ビーカー中に1リットルのA液を計り込み1
00℃に昇温した後、真空下で泡が間欠的に発生する状
態に成るまで行い、液の温度を80℃にする。B液は、
融点が104℃のためステンレス製のカップに必要量
(A液100重量部に対して12.5重量部)を計量し
120℃で溶解する。両者を泡が入らないように撹拌・
混合後、100℃に加熱した型枠中に流し込む。ゲル化
時間は900秒(100℃)で脱型時間は45分(10
0℃)でその後24時間100℃で養生した。常温で1
週間後の物性試験結果は、比重(1.03)、硬さ(9
0A)、引張強さ(350kgf/cm2 )、伸び(450
%)、引裂強さ(89kgf/cm)であった。この系は、機
械物性は良好であるが、作業及び硬化に際し高温度で長
時間が必要であり用途が限定される欠点がある。また、
材料的にはB液がMOCA単独のため架橋点の生成は過
剰のイソシアネートとウレア結合(イソシアネートとジ
アミンの反応で生成)の反応によるため、加熱が不可欠
となるシステムである。
【0077】
【発明の効果】本発明の方法により、注型及びスプレー
成形を行える材料システムを用いて、作業時及び硬化・
養生温度の低下、ポリマー設計の自由度向上、ゲル化時
間のコントロール、ゴム弾性の早期発現性、機械物性の
確保を可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 博英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機イソシアネートと活性水素含有化合
    物を、該有機イソシアネート中のイソシアナト基(NC
    O基)と活性水素含有化合物中の活性水素(H)がNC
    O/H=4/1〜30/1モル比の範囲で反応して得た
    イソシアナト基末端プレポリマー(A液)、及び3,5
    −ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン及び3,5
    −ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミンの混合物か
    ら成る芳香族ジアミンとポリオール及び/又はポリエー
    テルアミンと硬化触媒を混合して成るレジン(B液)を
    使用して、注型又はスプレー成形によりウレタンエラス
    トマーを製造する方法において、B液中の芳香族ジアミ
    ンのアミノ基(NH2)とポリオール及び/又はポリエ
    ーテルアミンの活性水素(H)をNH2/H=9/1〜
    2/8モル比の範囲に調整することを特徴とするウレタ
    ンエラストマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 有機イソシアネートが、4,4’−ジフ
    ェニルメタンジイソシアネートの単体又は2,4’−ジ
    フェニルメタンジイソシアネートとの混合物、ポリメチ
    レンポリフェニルポリイソシアネート、4,4’−ジフ
    ェニルメタンジイソシアネートの単体又は2,4’−ジ
    フェニルメタンジイソシアネートと4,4’−ジフェニ
    ルメタンジイソシアネートの混合物の一部をカルボジイ
    ミド変性した液状ジフェニルメタンジイソシアネートか
    ら選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項1記
    載のウレタンエラストマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 A液の製造に使用する活性水素含有化合
    物の水酸基価が120以下である請求項1又は2記載の
    ウレタンエラストマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 25℃におけるA液とB液の粘度が、共
    に2,000センチポイズ以下である請求項1、2又は
    3記載のウレタンエラストマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 B液の製造に使用する芳香族ジアミン中
    の全アミノ基の50%以下に相当する当量を、3,5−
    ジエチル−2,4−トルエンジアミンと3,5−ジエチ
    ル−2,6−トルエンジアミンの混合物に置き換えた請
    求項1、2、3又は4記載のウレタンエラストマーの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 B液の製造に使用する架橋剤が、水酸基
    価400以上の低分子ポリオール及び3,5−ジメチル
    チオ−2,4−トルエンジアミンと3,5−ジメチルチ
    オ−2,6−トルエンジアミンとの混合物である芳香族
    ジアミンから成り、且つ該架橋剤の当量をB液全体の当
    量の90%以下に混合する請求項1、2、3、4又は5
    記載のウレタンエラストマーの製造方法。
  7. 【請求項7】 B液の製造に使用するポリオールが、ポ
    リテトラメチレンエーテルグリコールである請求項1、
    2、3、4、5又は6記載のウレタンエラストマーの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 注型又はスプレー成形に使用する混合装
    置が衝突混合方式である請求項1、2、3、4、5、6
    又は7記載のウレタンエラストマーの製造方法。
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