JPH0882442A - 即熱多管式電気温水器およびその増設方法 - Google Patents

即熱多管式電気温水器およびその増設方法

Info

Publication number
JPH0882442A
JPH0882442A JP24181794A JP24181794A JPH0882442A JP H0882442 A JPH0882442 A JP H0882442A JP 24181794 A JP24181794 A JP 24181794A JP 24181794 A JP24181794 A JP 24181794A JP H0882442 A JPH0882442 A JP H0882442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
water storage
tank
heating
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24181794A
Other languages
English (en)
Inventor
Takefumi Suzuki
武文 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YUPATSUKU KK
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
YUPATSUKU KK
Chubu Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YUPATSUKU KK, Chubu Electric Power Co Inc filed Critical YUPATSUKU KK
Priority to JP24181794A priority Critical patent/JPH0882442A/ja
Publication of JPH0882442A publication Critical patent/JPH0882442A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置場所に制約を受ける事の少ない電気温水
器を提供する。 【構成】 タンクを上方の貯湯部1Aと下方の加熱部1Bに
区画する分離板6と、加熱部1Bに設けられたヒーター5
とからなる加熱用タンク1と、加熱用タンク1の横に並
べて設置された1本または2本以上の貯湯用タンク81,8
2 と、加熱用タンク1の貯湯部1Aの上方および各貯湯用
タンク81,82 の上方を互いに連通する給湯連結管25と、
加熱用タンク1の加熱部1Bの下方および各貯湯用タンク
の下方を互いに連通する給水連結管24と、加熱用タンク
1の貯湯部1Aの下方と貯湯用タンク81,82 の下方を連通
する下部バランス管26、および各貯湯用タンク81,82 の
下方同士を連通する下部バランス管27と、加熱用タンク
1の貯湯部1Aの上方と貯湯タンクの上方を通過する上部
バランス管28と、各貯湯用タンク81,82 の上方を通過す
る上部バランス管29からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は即熱多管式電気温水器お
よびその増設方法に関する。さらに詳しくは、家庭用や
業務用に広く使用される電気温水器とその容量を増加さ
せる増設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気温水器は、貯湯タンク内の下
部にヒーターを備え、貯湯タンクの下方に給水管を接続
して水を補給し、貯湯タンクの上方に採湯管を接続して
熱湯を採り出すように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記従来の電
気温水器では、常に貯湯タンク内の水全体をヒーターで
加熱するので、熱湯になるまでの加熱時間が長く、一度
湯を使い切った後に、湯を沸かして採り出すまでの時間
が長いという問題があった。使用者の立場に立ってみれ
ば、湯切れ後であっても短時間で熱湯を採り出す即熱機
能を有しておれば、使い勝手が良く便利なこと云うまで
もない。しかし、現在、市場に出廻っている電気温水器
はほとんど即熱機能のないものである。また、従来の電
気温水器は熱湯を貯湯するのに圧力容器である筒形のタ
ンクを使うが、これらは大容量になるほど直径が太くな
るので、設置場所に制約を受けるという問題がある。さ
らに、貯湯湯量の増量を計る場合、電気温水器全体を取
り替えねばならないという問題もある。
【0004】そこで、本発明は、随時熱湯を取出せ、湯
切れ後であっても短時間で熱湯を取出せ、かつ設置場所
に制約を受ける事の少ない電気温水器を提供することを
目的とする。また、その電気温水器において、設置後に
その容量を簡単に増加する増設方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
縦長のタンクを上方の貯湯部と下方の加熱部に区画する
分離板と、前記加熱部に設けられたヒーターと、前記加
熱部内で沸し上げられた熱湯を前記貯湯部内の上方へ送
る導湯管と、該導湯管に介装された加熱部内の湯温が所
定温度に達したとき開弁し、所定温度以下では閉弁する
温度感知開閉弁とからなる加熱用タンクと、該加熱用タ
ンクの横に並べて設置された1本または2本以上の貯湯
用タンクと、加熱用タンクの貯湯部の上方および各貯湯
用タンクの上方を互いに連通する給湯連結管と、前記給
湯連結管に接続された給湯管と、加熱用タンクの加熱部
の下方および各貯湯用タンクの下方を互いに連通する給
水連結管と、前記給水連結管に接続された給水管とから
なることを特徴とする。なお、本発明において、温度感
知開閉弁(以下、開閉弁という)は加熱用タンクの加熱
部内の導湯管の開口端に取付けてもよく、分離板に直接
取付け、分離板に導湯管を取付けてもよい。さらに、貯
湯部内の導湯管の途中に取付けてもよく、導湯管の先端
開口部に取付けてもよい。いずれにしても、加熱用タン
ク内の湯が所定温度に達し、開閉弁が開き加熱部内の熱
湯が導湯管内を通り、貯湯部の上部に送湯できればよ
い。また、本発明にいう開閉弁とは、加熱部内の温度が
所定温度(例えば90度)に達したとき開弁し、所定温度
以下では閉弁する開閉弁をいう。本発明における好まし
い一の実施態様(請求項2)は、加熱用タンクの貯湯部
の下方と貯湯用タンクの下方を連通する下部バランス
管、および各貯湯用タンクの下方同士を連通する下部バ
ランス管を備えることであり、好ましい別の実施態様
(請求項3)は、加熱用タンクの貯湯部の上方と貯湯用
タンクの上方を連通する上部バランス管、および各貯湯
用タンクの上方同士を連通する上部バランス管を備える
ことである。なお、下部バランス管と上部バランス管
は、それぞれ単独で用いてもよいが、両方を併せて用い
るのが最も好ましい。また、上部バランス管を設けた場
合のさらに好ましい実施態様(請求項4)としては、加
熱用タンクの貯湯部の給湯口および貯湯用タンクの各給
湯口に、湯温が所定温度以上のとき開弁し、所定温度以
下では閉弁する開閉弁を取付けることである。
【0006】本発明の増設方法(請求項5)は、請求項
1記載の即熱多管式電気温水器において、貯湯用タンク
に隣接する側方の空間に、1または2以上の貯湯用タン
クを増設し、さらに、前記給湯連結管を増設された貯湯
用タンクの上部に延長して連結し、前記給水連結管を増
設された貯湯用タンクの下部に延長して連結するを特徴
とする。上記の増設方法において、さらに、下部バラン
ス管および(または)上部バランス管を有する電気温水
器においては、増設された貯湯用タンクと既設の貯湯用
タンクとの間で下部バランス管および(または)上部バ
ランス管を接続する方法(請求項6)が好ましい。ま
た、前記増設方法の代りに、または併せて、既設の貯湯
用タンクをより大容量のものに変える方法(請求項7)
も好ましい。
【0007】
【作用】本発明では、加熱用タンクの加熱部内でヒータ
ーにより水を熱湯に沸し上げると温度感知開閉弁が開い
て、熱湯が導湯管を経て貯湯部へ送られて貯えられ、さ
らに、貯湯用タンクにも給湯連結管および上部バランス
管を介して熱湯が送られる。この動作を繰り返すと、加
熱用タンクの貯湯部と貯湯用タンクのすべてに順次上方
から熱湯が貯えられる。熱湯と水が同時に貯湯用タンク
内に存在することがあっても、熱湯と水の比重差(密度
差)により互いに分離し、熱湯が常に上方に位置してい
るので、給湯栓を開けると、熱湯のみを採り出すことが
できる。このため、本発明では随時熱湯を取出せ、熱湯
に沸し上げる時間が短く、短時間で給湯することができ
る。そして、本発明では縦長の加熱用タンクと、1以上
の縦長の貯湯用タンクを横方向に並べて並置したことか
ら、電気温水器全体の厚さが薄くなり、設置場所に制約
を受けることが少なく、狭い所にでも設置できるという
利点が生ずる。
【0008】本発明の増設方法によれば、いったん設置
した後、貯湯湯量を増加させたいとき、既存の貯湯用タ
ンクの側方に新たな貯湯用タンクを設置し、給湯連結管
や給水連結管を、また、下部バランス管や上部バランス
管を連結配管すれば足りるので、簡単な工事で増設する
ことができる。また、本発明の増設方法に代え、または
併せて既存の貯湯用タンクを大形のものに変えても、簡
単に増設することができる。
【0009】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づき説明
する。図1は本発明の一実施例に係わる電気温水器の説
明図であり、同図において、1は加熱用タンクで、81,
82は貯湯用タンクである。加熱用タンク1も貯湯用タン
ク81,82も、いずれも縦長の筒状圧力容器であり、加熱
用タンク1の側方に各貯湯用タンク81,82を並べて設置
している。貯湯用タンク81,82は、図示の例では2本で
あるが、1本でもよく、3本以上であってもよい。ま
た、貯湯用タンク81,82は加熱用タンク1の一側方だけ
でなく、両側方に設置してもよい。なお、加熱用タンク
1と貯湯用タンク81,82は保温材2で包被され、外板3
内に収容されている。
【0010】加熱用タンク1の詳細は後述するが、分離
板6によって上下に区画され、上方が貯湯部1A、下方が
加熱部1Bとなっている。加熱用タンク1の加熱部1Bの底
部に形成した給水口17には給水管13が接続され、給水管
13には水道管に接続して水を補給する際に水道管の水圧
よりも圧力を下げて給水するための減圧弁14が介装され
ている。加熱用タンク1の上部に形成した給湯口23には
給湯管15が接続され、給湯管15には給湯栓16が介装され
ている。なお、給湯管15の上端には逃し弁38が取付けら
れている。逃し弁38は、タンク内圧力を所定値以下、例
えば1kg/cm2 以下に保つための圧力制御弁である。
【0011】前記給水管13には給水連結管24が接続さ
れ、その給水連結管24は各貯湯用タンク81,82の下方の
給水口17にそれぞれ接続されている。また、各貯湯用タ
ンク81,82の給水口17の直近上方には給水流を緩やかに
する整流器18が設置されている。そして、前記給湯管15
には給湯連結管25が接続され、その給湯連結管25は各貯
湯用タンク81,82の上方の給湯口23にそれぞれ接続され
ている。
【0012】つぎに、前記加熱用タンク1の詳細を図6
に基づき説明する。加熱用タンク1は、円筒状の圧力容
器であり、加熱用タンク1の上下方向の途中で分離板6
を用いて貯湯部1Aと加熱部1Bに区切っている。加熱部1B
内には加熱部1B内の水を加温するヒーター5が配置され
ており、底部の給水口17には既述のごとく、給水用の給
水管13が接続されている。貯湯部1A内の下部と加熱部1B
の下部との間には導水管7が配置されており、この導水
管7の上端は分離板6に開口を形成して接続され、下端
口は加熱部1Bの底部付近に位置している。なお、下端口
は給水された水を整流させるため裾を広げた整流器7aを
形成しているが、整流器7aはなくてもよい場合もある。
また、導水管7の上部には貯湯部1Aに給水される給水流
を緩やかにする整流器18が設置されている。この導水管
7により冷水が貯湯部1Aと加熱部1Bとの間で互いにやり
とりされる。
【0013】前記分離板6には加熱部1B内の熱湯を貯湯
部1Aの上方に送湯する導湯管10が接合されており、貯湯
部1Aの天頂部近くまで延びている。貯湯部1Aの天頂部に
は給湯口23が形成され、この給湯口23には給湯管15が接
続されて貯湯部1Aの湯を給湯栓16へ送湯できるようにな
っている。また、導湯管10の下端部は分離板6より加熱
部1B側に突出しており、その下端に開閉弁11が装着され
ている。なお、分離板6に開閉弁11を取付け、該分離板
6に導湯管10を取付けてもよい。いずれにしても開閉弁
11を通って熱湯が導湯管10に送られるように構成されな
ければならない。この開閉弁11は加熱部1B内の湯温を感
知して所定温度(例えば90度)で開弁し、それ以下の温
度で閉弁する制御弁である。
【0014】図6には詳細に図示していないが、前記開
閉弁11の取付フランジまたは少し上方の導湯管10の側壁
にはエアー抜き孔50を形成して、初期給水前に存在する
加熱部1B内の空気を給水時に抜き、また、加温中に水よ
り分離する水中に溶存していたエアーを抜き加熱部1B内
で空だきが生じないよう、さらに、熱湯を充分な量加温
できるようにするのが好ましい。このエアー抜き孔50を
設けた結果、分離板6の下面と開閉弁11の取付フランジ
または少し上方の導湯管10の側壁に設けたエアー抜孔50
との間の空間はエアー断熱するためのエアー溜り30がで
きるようになっている。なお、図示されていないがサー
モスタットや漏電遮断器が取り付けられて温度制御や安
全性を保つように配慮されている。
【0015】次に、上記加熱用タンク1の熱湯の沸し上
げ作用を図6に基づき説明する。まず、給水管13を通じ
給水口17より給水された水は、加熱部1B内に入り、符号
Waの位置まで水面が上ると満水となる。符号Waの位置
は、開閉弁11の取付フランジまたは少し上方の導湯管10
の側壁に設けたエアー抜き孔50の位置である。水面Waと
分離板6との間はエアー溜り30となって加熱部1Bと貯湯
部1A間のエアー断熱層となる。また加熱部1Bに、給水す
ると同時に、水は導水管7を通り整流器18によって給水
流を緩やかにされ、貯湯部1Aに入水し、空のときにあっ
たエアーは給湯管15より抜け、やがて貯湯部1Aが満水さ
れ、加熱部1Bと貯湯部1Aの両方、すなわち加熱タンク1
全体が満水する。その後、通電すると、ヒーター5は加
熱部1Bの中の水を加温する。加熱部1Bは周囲を保温材で
保温され、貯湯部1Aとは分離板6と水面Waとの間のエア
ー溜り30で断熱されているため、効率良くごく短時間で
加熱部1B内の水は熱湯に沸き上げられる。
【0016】導湯管10の下端部、すなわち加熱部1Bの天
頂近くに設けられている温度感知開閉弁11は加熱部1B内
が満水された時は水温の低温を感知して閉じているが、
加熱部1B内の水がヒーター5で加温され沸き上げられる
と、所定の高温(例えば90度)を感知して開弁する。こ
の開閉弁11が開弁すると、加熱部1B内の熱湯は貯湯部1A
内の水との密度差(比重差)によって導湯管10内を上昇
して(実線矢印)、貯湯部1Aの上部に貯えられる。この
熱湯は貯湯部1A内の水とは温度差が大きく、密度差(比
重差)があるので、水と混じることなく分離した状態で
貯湯部1Aの上部に貯められる。この状態を符号aで示
す。
【0017】加熱部1B内の熱湯が導湯管10内を上昇して
貯湯部1Aの天頂部へ貯えられると同時に、貯湯部1A内下
部の水が押し下げられて導水管7を通り、加熱部1Bの下
部へ進入してくる(点線矢印)。進入する水が増えてい
き加熱部1B内で満水すると、その低温を感知して開閉弁
11は閉じ、ヒーター5によって加熱部1B内の水は再び加
温される。そして、加熱部1B内の水が熱湯に沸き上げら
れると、その熱湯の高温を感知して開閉弁11が開き、加
熱部1B内の熱湯は導湯管10内を上昇して貯湯部1A上部に
送湯され貯えられる。以後はこの現象を繰返して貯湯部
1A内に熱湯HWが貯えられていく。このようにして、貯湯
部1A内に熱湯HWが間欠的に貯えられていく状態を符号
A,B,C,Dで示す。なお、符号Aは最初、最上部に
貯えられた熱湯aが熱湯B,C,Dによって、順次下方
に押し下げられた状態を示している。また、最後には、
貯湯部1A内で熱湯で満杯となる。
【0018】つぎに、図1に戻り電気温水器全体の貯湯
作用を説明する。先に図6に基づき説明したように、加
熱用タンク1に送水すると、給水連結管24を介して各貯
湯用タンク81,82にも給水され、貯湯用タンク81,82も
満水する。この状態で加熱用タンク1のヒーター5に通
電すると、加熱用タンク1の加熱部1B内がヒーター5で
沸き上げられ、開閉弁11が開弁して熱湯HWは導湯管10内
を上昇して貯湯部1Aの上部に送湯され貯湯される。加熱
用タンク1の上部に貯湯された熱湯HWは比重量が小さい
ため、熱湯HWは上へ上へと上昇しようとするので、既述
の給湯連結管25を経て、貯湯用タンク81,82の各上部へ
分配貯湯される。同時に貯湯用タンク81,82内の水Wは
比重量が大きいため、下部の各給水口17を経て、既述の
給水連結管24を通り、加熱用タンク1の加熱部1Bの下部
へ送水され、また導水管7を経て、貯湯部1Aの下部へ送
水される。この現象が各タンク1,81,82 で起る結果、
1本のタンクのみに比重量の小さい熱湯HWが溜まるので
はなく、常に比重量の同じものが同一面に保持しようと
加熱用タンク1、貯湯用タンク81,82全体で比重差によ
りバランスを取ることになる。そのようにして、タンク
容量の途中まで貯えられた熱湯HWを符号A,B,Cで示
す。もちろん各貯湯用タンク81,82内においても熱湯HW
の下には水があるが、その水とは密度差(比重差)によ
り分離しており混じることはない。
【0019】そして、給湯するときは、給湯栓16を開く
と、各タンク1,81,82から熱湯が取り出されていく。
すなわち、各タンク1,81,82には給水管13および給水
連結管24によって供給される水道水の圧力が上向きに加
わっており、常に熱湯HWを下方から押し上げているから
である。このように、本実施例では、熱湯を各タンク
1,81,82の上方から貯えられていくので、タンク内の
全量が熱湯でない場合でも、すぐ熱湯を給湯できるので
ある。また、本実施例では、タンク1,81,82が複数本
に分割されているので、幅の狭いスペースにでも設置で
きるという利点がある。
【0020】図2は本発明の他の実施例に係る電気温水
器の説明図である。前記図1の実施例はバランス管を備
えていないものであるが、本実施例はバランス管を追加
したことを特徴とする。すなわち、図2に示すように、
加熱用タンク1の貯湯部1Aの下方と隣接する貯湯用タン
ク81の下方との間には下部バランス管26が接続され、該
貯湯用タンク81の下方とその隣の貯湯用タンク82の下方
との間には下部バランス管27が接続されている。各下部
バランス管26,27の開口付近には整流器18が設置されて
いる。また、加熱用タンク1の貯湯部1Aの上方と隣接す
る貯湯用タンク81の上方との間には上部バランス管28が
接続され、該貯湯用タンク81の上方とその隣の貯湯用タ
ンク82の上方との間には上部バランス管29が接続されて
いる。なお、前記下部バランス管26,27および上部バラ
ンス管28,29は、図示のように1本づつでもよいが、想
像線で示すように2本あるいはそれ以上設けてもよい。
そして、上部バランス管28,29のみを設けたり、あるい
は下部バランス管26,27のみを設けてもよいが、両方設
けるのが、より好ましい。
【0021】ここで上記各バランス管を設ける趣旨を説
明する。熱湯を貯えておくタンクが複数あり、そのいず
れのタンクからも1本の給湯管15で並列式に各タンクか
ら熱湯を取り出すようにした場合、各タンクにある程度
熱湯が貯えられた状態もしくは、全て沸き上げ完了後に
給湯した場合、給湯速度(毎分の給湯量)によっては、
あるタンクの貯湯量は少なく、他のタンク内では多量に
熱湯が残る場合がある。このようなとき、いずれかのタ
ンクに熱湯が残っているにもかかわらず、小量の熱湯し
かないタンクから先に給湯されると熱湯がなくなり、そ
の後、給湯される湯が冷水となったり、水と他のタンク
の熱湯が混合して、低温湯しか給湯できないという現象
が起こる場合がある。その原因を本発明者が鋭意検討し
た結果、それは各タンクの給水圧力と給水量のアンバラ
ンスにあることが判明した。すなわち、温水器において
給湯栓を開くとタンクから熱湯が出ていくのは、熱湯が
タンク内で比重差(密度差)によって水の上に浮かせら
れており、さらに、タンク内に水道水が常時供給されて
いて、その押上げ圧力によって熱湯を押し上げているか
らであるが、タンクが並列接続の多管式(複数管式)で
は、給水管より送られる水は、各タンクの給水口で分流
され、この分流された水の勢いにはアンバランスが生じ
ることがある。すなわち、給水管に近い分流口に分流さ
れた水ほど勢い(分流量)が強く、給水管より遠いほど
勢いが弱くなるのである。一方、給水管より分流された
分流水が各タンク内に進入するには、代わりにタンク内
上部の湯または水が出ていかなければならないのである
が、タンク内の湯または水が出やすい程、タンク内に進
入する分流水に負担がかからないことになる。結局、給
水管より分流水がタンク内に入り、タンク内の湯または
水を押し上げ、湯または水が給湯口より出て、給湯管へ
流れるこの経路において、湯または水の抵抗差が前記不
具合の原因となっているのである。以上の原因により、
並列に接続したタンクの場合、沸き上がった貯湯タンク
内の熱湯全てを給湯できない事態が生じる場合がある。
【0022】しかるに、本実施例においては、前記した
下部バランス管26,27および上部バランス管28,29によ
り、上記不具合が解消できるのである。つぎに、その理
由を詳述する。まず、熱湯を生成する加熱用タンク1内
は、他の貯湯用タンク81,82に比べて貯湯量が多くなり
がちであり、また、貯湯用タンク81は貯湯用タンク82に
比べて加熱用タンク1に近いため、貯湯用タンク82に比
べて熱湯の貯湯量が多くなりがちである。図3(A)は
貯湯中の状態を示す。加熱用タンク1の貯湯部1Aにタン
ク81,82より熱湯HWが多く貯湯されたとする。通常は、
比重量の大きい水が多く貯水されているタンク81,82の
水が給水連結管24を通り、加熱用タンク1内に送水さ
れ、同時に加熱用タンク1の貯湯部1Aが給湯連結管25を
通り、貯湯用タンク81,82内へ送湯されて、各タンク
1,81,82の熱湯の貯湯量を均一化する。しかし、この
動作は、湯と水が1本のパイプ(給水連結管24と給湯連
結管25)のみを通って動くので、長い時間がかかり、既
述のごとく、熱湯貯湯量のアンバランスが生ずる原因と
なっている。ところが、本実施例のごとく、上部・下部
バランス管26,27,28,29 を備えていると、水は給水連結
管24と下部バランス管26,27の両方から送水され、熱湯
は給湯連結管25と上部バランス管28,29の両方から送湯
されるために大量の湯水が短時間で流れ、貯湯量が均一
化される時間が短縮されるのである。このため、熱湯貯
湯量のアンバランスが生じにくく、常に各タンク1,8
1,82内の熱湯が浮力バランスにより均一レベルに貯湯
されることになるのである。
【0023】つぎに、図3(B)は沸き上がり後の給湯
中の状態を示す。いま、全量沸き上げ状態から給湯した
場合を考えると、例えば貯湯用タンク81の給湯速度が速
く、熱湯の貯湯量が他のタンク1,82より減少したとす
る。熱湯HWと水Wの比重差から貯水量の多い貯湯用タン
ク81内の水Wは、給水口17より分流水が進入しているた
め、下部バランス管26,27を通り、加熱用タンク1およ
び貯湯用タンク82へ送水され、同時にタンク1,82の熱
湯は上部バランス管28,29を経て貯湯用タンク81へ流れ
込み(実線矢印)、熱湯の貯湯量を給湯中でも浮力バラ
ンスにより均一レベルに平均化できる。以上のごとく、
本実施例では、各タンク1,81,82間で貯える熱湯量の
平均化を促進し、しかも、給湯中においても熱湯量の平
均化促進を図れるので、最後まで熱湯だけを給湯し、水
や低温湯を給湯するような不具合は生じないのである。
【0024】図4は本発明のさらに他の実施例に係る電
気温水器の説明図である。本実施例は上部バランス管2
8,29を備えていることが必要であり、そのタイプの実
施例において、給湯管15の加熱用タンク1への給湯口2
3、および給湯連結管25の各貯湯用タンク81,82への給
湯口23のそれぞれに、開閉弁11を取り付けたものであ
る。この開閉弁11は、図示のごとく給湯管25をタンク頂
部より突出させて取付け、開閉弁11の上部の突出した給
湯管25にエアー抜き孔50を設けるか、あるいは開閉弁11
をタンク頂部に取付け、開閉弁11の取付フランジにエア
ー抜き孔50を設けておく。このエアー抜き孔50は、給水
時の各タンク内のエアーを抜き、タンク内を充分に水で
満水させることと、熱湯を貯湯するとき発生するエアー
を給湯管連結25へ放出させるものである。この場合、各
タンクの給湯口23付近に熱湯があれば開閉弁11は開弁し
て熱湯を通すが、熱湯が出てしまって冷水がその近くに
くるようになると、直ちに開閉弁11はその低温を感じて
閉弁し、冷水の通過を阻止する。このため、熱湯の残っ
ているタンク1,81,82からのみ出湯させることが確実
となる。
【0025】上記各実施例において、加熱用タンク1の
貯湯部1A内の導湯管10、加熱部1B内の導水管7は断熱構
造とするのが好ましい。断熱構造とするには、導湯管10
や導水管7の片面または両面に熱伝導性の悪い材料を貼
付したり、熱伝導性の悪い材料を金属板でサンドイッチ
したり、熱伝導性の悪い材料で導湯管10や導水管7を作
製する等の方法があり、熱伝導性の悪い材料としては、
ウレタン、セラミックス、シリコン等があり、また、空
気層を介在させる断熱構造もある。上記の方法で断熱し
た場合は、加熱部1B内で沸し上げた熱湯の熱が導水管7
を介して貯湯部1A内の水に奪われることが少なく、ま
た、導湯管10内の熱湯の熱が周囲の水によって奪われる
ことが少ないので、効率よく熱湯に沸し上げ、上部へ送
湯できるという利点がある。
【0026】つぎに、本発明の増設方法を説明する。本
発明の電気温水器を設置した後、その貯湯容量を増加し
たい場合がある。例えば、家庭用電気温水器でも、家族
の増加や、子供の成長、生活リズムの変化等で使用湯量
が増えることがあり、その場合、例えば貯湯容量 370リ
ッター(四人家族用)では不足し、 400リッターや 450
リッターのものに代えたいというようなケースがある。
従来の貯湯タンクが1本の電気温水器であれば、電気温
水器全体を取り替えねばならないが、そうすることは不
経済でもあり、大容量の貯湯タンクに変えると設置でき
ないこともある。しかるに、本発明の増量方法であれ
ば、工事が簡単であり、設置場所にも制約を受けないと
いう利点がある。
【0027】以下、図5に基づき説明する。図5は、既
設の貯湯用タンクの側方空間に新たな貯湯用タンクを設
ける例である。すなわち、既設の貯湯用タンク82の側方
に新設の貯湯用タンク83を設置し、給湯連結管25と上部
バランス管29、給水連結管24と下部バランス管27を増設
された貯湯用タンク83に連結するのである。増設する貯
湯用タンクは1個に限らず2個以上であってもよい。こ
の場合、増設された複数の貯湯用タンク同士の間も同様
に接続する必要がある。上記の増設方法であると、貯湯
用タンクの増設と、ヒーター5を大容量のものに交換す
ることと、配管工事だけでよいので、工事が簡単である
という利点がある。また、本発明の増設方法は上記の方
法に代え、あるいは併用して、既設の貯湯用タンクを大
形のものに代えてもよいものである。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、即座に熱湯が給湯でき
湯切れ後であっても短時間で熱湯を給湯でき、しかも設
置場所があまり制限されない薄型の電気温水器を提供で
きる。そして、並列接続の複数タンクのいずれからも、
熱湯を最後までバランスよく取り出すことができる。ま
た、簡単な工事で貯湯容量を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる電気温水器の説明図
である。
【図2】本発明の他の実施例に係わる電気温水器の縦断
面図である。
【図3】図2の電気温水器の熱湯貯湯の説明図(A)と
給湯作用の説明図(B)である。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係わる電気温水器
の説明図である。
【図5】本発明の増設方法の説明図である。
【図6】本発明の加熱用タンクの縦断面図である。
【符号の説明】
1 加熱用タンク 1A 貯湯部 1B
加熱部 5 ヒーター 6 分離板 10
導湯管 11 温度感知開閉弁 13 給水管 15
給湯管 24 給水連結管 25 給湯連結管 26
下部バランス管 27 下部バランス管 28 上部バランス管 29
上部バランス管 50 エアー抜き孔 81〜83 貯湯用タンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦長のタンクを上方の貯湯部と下方の加熱
    部に区画する分離板と、前記加熱部に設けられたヒータ
    ーと、前記加熱部内で沸し上げられた熱湯を前記貯湯部
    内の上方へ送る導湯管と、該導湯管に介装された加熱部
    内の湯温が所定温度に達したとき開弁し、所定温度以下
    では閉弁する温度感知開閉弁とからなる加熱用タンク
    と、該加熱用タンクの横に並べて設置された1本または
    2本以上の貯湯用タンクと、前記加熱用タンクの貯湯部
    の上方および各貯湯用タンクの上方を互いに連通する給
    湯連結管と、前記給湯連結管に接続された給湯管と、前
    記加熱用タンクの加熱部の下方および各貯湯用タンクの
    下方を互いに連通する給水連結管と、前記給水連結管に
    接続された給水管とからなることを特徴とする即熱多管
    式電気温水器。
  2. 【請求項2】前記加熱用タンクの貯湯部の下方と一の貯
    湯用タンクの下方を連通する下部バランス管、および各
    貯湯用タンクの下方同士を連通する下部バランス管を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の即熱多管式電気温
    水器。
  3. 【請求項3】前記加熱用タンクの貯湯部の上方と一の貯
    湯用タンクの上方を連通する上部バランス管、および各
    貯湯用タンクの上方同士を連通する上部バランス管を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の即熱多管式電気温
    水器。
  4. 【請求項4】前記加熱用タンクの貯湯部の給湯口および
    前記貯湯用タンクの給湯口に、湯温が所定温度以上のと
    き開弁し、所定温度以下では閉弁する温度感知開閉弁を
    取付けたことを特徴とする請求項3記載の即熱多管式電
    気温水器。
  5. 【請求項5】請求項1記載の即熱多管式電気温水器にお
    いて、貯湯用タンクに隣接する側方の空間に、1または
    2以上の貯湯用タンクを増設し、さらに、前記給湯連結
    管を増設された貯湯用タンクの上部に延長して連結し、
    前記給水連結管を増設された貯湯用タンクの下部に延長
    して連結することを特徴とする即熱多管式電気温水器の
    増設方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の増設方法において、さら
    に、下部バランス管および(または)上部バランス管
    を、増設された貯湯用タンクと既設の貯湯用タンクとの
    間で接続することを特徴とする即熱多管式電気温水器の
    増設方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の増設方法の代りに、または
    併せて、既設の貯湯用タンクをより大容量のものに変え
    ることを特徴とする即熱多管式電気温水器の増設方法。
JP24181794A 1994-09-09 1994-09-09 即熱多管式電気温水器およびその増設方法 Pending JPH0882442A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24181794A JPH0882442A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 即熱多管式電気温水器およびその増設方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24181794A JPH0882442A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 即熱多管式電気温水器およびその増設方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0882442A true JPH0882442A (ja) 1996-03-26

Family

ID=17079944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24181794A Pending JPH0882442A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 即熱多管式電気温水器およびその増設方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0882442A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010084877A (ko) * 2000-02-29 2001-09-06 조중휴 전기 보일러
JP2012181002A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Corona Corp 貯湯式給湯装置
JP2013108734A (ja) * 2011-11-24 2013-06-06 Noritz Corp 貯湯タンクユニット
CN104214935A (zh) * 2014-09-11 2014-12-17 苏州巨浪热水器有限公司 一种容量可变的节能型热水器
JP2016008787A (ja) * 2014-06-25 2016-01-18 本田技研工業株式会社 熱融通ユニット

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010084877A (ko) * 2000-02-29 2001-09-06 조중휴 전기 보일러
JP2012181002A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Corona Corp 貯湯式給湯装置
JP2013108734A (ja) * 2011-11-24 2013-06-06 Noritz Corp 貯湯タンクユニット
JP2016008787A (ja) * 2014-06-25 2016-01-18 本田技研工業株式会社 熱融通ユニット
CN104214935A (zh) * 2014-09-11 2014-12-17 苏州巨浪热水器有限公司 一种容量可变的节能型热水器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4253446A (en) Storage reservoirs for liquids heatable by solar energy
US5006689A (en) Vacuum insulated storage-type electric water heater having an external bubble pump heating unit
JP5612096B2 (ja) 加熱される液体のための自立型ポンプ、およびこれを用いた熱駆動式の液体閉ループ自動循環システム
US4153043A (en) Apparatus for solar hot water system and method of making same
JPH0882442A (ja) 即熱多管式電気温水器およびその増設方法
US4653389A (en) Boilers or tanks for hot water
PT2053951E (pt) Termoacumulador, particularmente para uma máquina de café
EP0081567A1 (en) Off-peak electric heat storage system having extended heat withdrawal
JPH0814662A (ja) 即熱多管式電気温水器およびその増量方法
JPH0384359A (ja) 給湯装置
CN212299425U (zh) 一种带加热棒的多功能蓄热水箱
JPH085146A (ja) 節電型即熱式電気温水器
EP0260989B1 (en) Domestic hot water cylinder
JPH0373792B2 (ja)
US5678533A (en) Hot water heater with separator structure
GB2108249A (en) Catering water boilers
RU2177108C2 (ru) Устройство для хранения и подачи криогенных продуктов
EP0502001B1 (en) Partitioned hot water tank
AU2005100720A4 (en) Heat exchange apparatus
CN219775992U (zh) 一种可连续供热的恒温电热水器
JP2000121158A (ja) 貯湯型電気温水器
JPH0882441A (ja) 加熱式複数貯温液タンクの並列給温液装置
JPH08219546A (ja) 熱湯貯湯式横型電気温水器
RU2086864C1 (ru) Солнечная водонагревательная установка
JP2007303713A (ja) 給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040810

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041207