JPH0880000A - 回転電機の回転子 - Google Patents

回転電機の回転子

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JPH0880000A
JPH0880000A JP21439594A JP21439594A JPH0880000A JP H0880000 A JPH0880000 A JP H0880000A JP 21439594 A JP21439594 A JP 21439594A JP 21439594 A JP21439594 A JP 21439594A JP H0880000 A JPH0880000 A JP H0880000A
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rotor
coil
electric machine
conductor
block
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JP21439594A
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Inventor
Takeshi Ubusawa
猛 生澤
Katsune Zaitsu
克根 財津
Kazuo Tashiro
和夫 田代
Takeshi Yanatori
猛 梁取
Isao Koyahata
勲 小屋畑
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性を向上させた回転電機の回転子を提供
することを目的とする。 【構成】 本発明の第1の発明は、コイルスロット底面
上のアーマーと最底部のコイル導体との間に、平板状の
下敷板を配置したことを特徴とし、第2の発明は、回転
子の端部範囲には、コイルスロット内にアキシャルパス
を形成し、このアキシャルパスおよびサブスロット内を
流れる冷却ガスをラジアルパスに分流させるよう構成し
たことを特徴とし、第3の発明は、回転子鉄心端より軸
方向外方の回転子コイル間に挿入した間隔ブロックが、
一対のブロック片と、それらの間に介挿され、間隔ブロ
ックの厚さ方向の寸法変化に追従できるバネ片とから構
成されていることを特徴とし、第4の発明は、極間接続
部コーナー部の層間絶縁材として近接他部位の層間絶縁
を上回る厚さを有する硬質の絶縁ブロックを用い、この
絶縁ブロックを上層または下層のどちらか一方のコイル
導体に固定し、他方のコイル導体とは滑ることができる
構造としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービン発電機等の円
筒形回転電機において、信頼性を向上させた回転電機の
回転子に関する。
【0002】
【従来の技術】タービン発電機のように高速回転する大
型の円筒形回転電機においては、図2や図3に示すよう
に、回転子軸の中央部を太くして回転子鉄心1とし、そ
こに軸方向に沿って多数本のコイルスロット2を形成
し、これらのコイルスロットの間に、コイル導体3を、
ターン絶縁4を介挿して絶縁しながら、幾重にも巻き込
んで回転子コイル5を形成している。また、コイル導体
3を対地絶縁するため、コイルスロット2とコイル導体
3との間にはコイル導体3を包むようにして絶縁性のア
ーマー6を介挿している。このアーマー6は、コイルス
ロット底部にて分割され、L形として形成されているた
め、アーマー6とコイルスロット底部の間に、帯状の絶
縁物からなる下敷板7を敷き、絶縁距離を確保するよう
にしている。なお、図中、8は回転子楔を、9はクリペ
ージ・ブロックを示す。
【0003】ところで、回転子軸に回転子コイルをコン
パクトに巻回することは大変難しいことであり、コイル
導体は、特に回転子鉄心端部において、幾度か厳しい曲
げと成形および矯正が加えられるため、コイル導体を包
むアーマーに対しても、通常回転中には考えられない程
の大きな荷重が加えられることになる。また、コイル導
体底が局部的な突起となった場合には、回転中にアーマ
ー自身の遠心力が加わり、アーマーが変形したり損傷す
ることがあり、特にアーマーのL形のコーナー部には引
張りと曲げ荷重が掛かるため、損傷しやすい。
【0004】次に、本発明の第2の発明に関する従来技
術を説明する。
【0005】タービン発電機等の大型の円筒形回転電機
においては、回転子コイルを冷却するために、コイル巻
線を冷却ガスと直接接触させて冷却する、いわゆる直接
冷却方式が広く採用されている。この直接冷却方式にも
種々の方式があるが、ラジアルフロー方式は構造が簡単
な割に冷却効率が良い等の理由により、3,000rp
mあるいは3,600rpm程度の中容量火力タービン
発電機や、1,500rpmあるい1,800rpm程
度の大容量原子力タービン発電機等に広く採用されてい
る。
【0006】このラジアルフロー方式の回転電機の回転
子は、図4や図5に示すように、コイルスロット2の底
部にサブスロット10を設けると共に、下敷板7、アー
マー6の底部、回転子コイル3、ターン絶縁4、クリペ
ージ・ブロック9および回転子楔8には、それらを貫通
するようにして、回転子鉄心1のほぼ全長に亘って適当
間隔毎に複数個のコイル通風孔を設けてラジアルパス1
1を形成し、これらのラジアルパス11とサブスロット
10とを連通させたものである。この場合、図4中に白
抜矢印で示すように、回転子鉄心端1aからサブスロッ
ト10に冷却ガスを導入して回転子鉄心1の中央部に向
って冷却ガスを流しながら、回転子の回転による遠心フ
ァン効果により、各ラジアルパス11に順次冷却ガスを
分岐させてゆき、各ラジアルパス11内を通過する冷却
ガスに回転子コイル3の発熱量を吸収させた後、エアギ
ャップに冷却ガスを排出させる。なお、図4中、12は
リテイニングリングを示す。
【0007】上述したラジアルフロー方式の回転電機で
は、サブスロット10から各ラジアルパス11に冷却ガ
スが分岐する際に圧力損失、いわゆる分岐損失を生ず
る。この分岐損失は、本流の流速が速い場合には、本流
の静圧が低くなることによって分岐する支流の流れが妨
げられることとなるため、支流の分岐損失が大きくなる
傾向がある。また、分岐流れの本流であるサブスロット
内の流速は鉄心端部1aの近傍で大であり、図6に示す
ように、各ラジアルパスへの分岐によって流量小となる
鉄心中央部では、サブスロット内の流速は小となる。以
上の理由により、ラジアルフロー方式の回転電機では、
回転子鉄心端部1a近傍のラジアルパス11の冷却ガス
流量が、鉄心中央部のラジアルパス11の冷却ガス流量
よりも小となる傾向がある。このため、図7の実線T1
で示すように、回転子コイルの長手方向の温度分布が不
均一となり、回転子鉄心中央部1bよりも回転子鉄心端
部1a近傍の方が高温となり、その結果、最高許容界磁
電流、換言すれば回転子の能力が制約を受けるという欠
点があった。
【0008】各ラジアルパスの流量分布の不均一さを低
減させる改良技術としては、図8に示すように、回転子
鉄心中央部1b近傍のサブスロット10の深さを減らす
方法、あるいは図9〜図11に示すようにサブスロット
10の断面形状を軸方向位置に応じて変化させ、サブス
ロットの断面積を、回転子鉄心中央部1b付近の方が端
部1aの近傍よりも小さくする方法が公知である。
【0009】これらの方法によれば、回転子鉄心中央部
1b付近のサブスロット10内の通風損失が増えるた
め、鉄心中央部1b付近のラジアルパスの風量が減少
し、その結果、鉄心端部1aの近傍のラジアルパスの風
量が増大するので、回転子コイルの長手方向の温度分布
を均一化することができる。
【0010】しかしながら、これらの改良方式には以下
のような欠点があった。即ち、図8の方式では、サブス
ロット10内に流入する冷却ガスの総通風量が減少する
欠点があり、回転子コイルの長手方向の温度分布の均一
化による最高温度の低減はできても回転子コイルの平均
温度はむしろ上昇し、特に、回転子鉄心の長い回転子で
は、回転子通電時の回転子コイルの熱伸びによる回転時
振動特性の低下を招く。また、回転子コイル最高温度の
低減効果そのものも、回転子鉄心の長い回転子において
は、回転子能力を更に向上させるのに十分な効果を得る
ためには、サブスロットに流入する総風量が減少すると
いう欠点を改良する必要があった。サブスロットに流入
する総風量を増やすためには、回転子鉄心端部近傍のサ
ブスロットの断面積を増やして、その部分のサブスロッ
ト内の冷却ガスの風速を下げてその通風損失を抑制する
ことが望ましいが、これを実現するためにサブスロット
の深さを増やそうとすると、遠心力により回転子鉄心断
面の中央部に作用する応力、および回転子鉄心のスロッ
トとスロットとの間に挟まれるティース部分の根元にあ
るティース基部の応力が増大し、回転子の機械的強度の
低下、換言すれば信頼性の低下を招くという欠点があ
る。
【0011】上記の代案として、図9〜図11に示す方
式が考案されたが、この場合には、機械加工が極めて困
難で、加工時間の増加を招くという欠点があった。
【0012】以上のように、鉄心長の長い回転子にラジ
アルフロー形通風冷却方式を採用した場合、従来技術で
は、大きな界磁電流値を選定することが不可能であり、
この改善策としてのサブスロットの改良も効果的でなか
った。したがって、サブスロット部分以外の部分の改良
により、ラジアルフロー方式回転子の冷却能力改善が必
要とされている。
【0013】次に、本発明の第3の発明に関する従来技
術を説明する。一般的な回転界磁巻線を有する円筒形回
転子は、図3および図4において説明したように、回転
子軸の中央部を太くして回転子鉄心1とし、そこに軸方
向に沿って多数本のコイルスロット2を形成し、これら
のコイルスロットの間に、コイル導体3を、ターン絶縁
4を介して絶縁しながら、幾重にも積層して巻き込んで
回転子コイル5を形成している。この場合、回転子鉄心
端より長手方向外方の回転子コイル5間には、回転子の
回転による遠心力や熱による回転子コイル5の変形を防
止するため、図12に示すように、複数個の間隔ブロッ
ク13が軸長手方向および半径方向に適当間隔毎に挿入
されている。これらの間隔ブロックは、例えばエポキシ
樹脂含浸のガラスクロス積層板などの絶縁物から構成さ
れ、1個あるいは複数個よりなる。また、隣り合う間隔
ブロック13は2個ずつ、連結板14によって連結され
ている。間隔ブロック13と連結板14は、接着剤およ
びピン15によって固定されている。なお、図12中、
12はリテイニングリング、16は絶縁筒を示す。
【0014】このように構成された回転子は、回転によ
る遠心力と熱による回転子コイル5の変形で回転子コイ
ル間の間隙寸法が変化すると、間隔ブロック13と回転
子コイル5の間に緩みや突っ張り現象が発生する。その
ため、これらを構成する部品を組み立てた時には、回転
子全体の組み立てが完了した後、高速バランスにより振
動値が最小となるように調整するが、この調整を行って
も、遠心力と熱による回転子コイル5の変形でコイル巻
線間の間隙寸法が変化し、間隔ブロックと回転子コイル
との間に緩みや突っ張り現象が生じ、回転子の振動が増
大することがある。特に間隔ブロックの位置に変化が生
じたり脱落した時は、重量アンバランスにより回転子の
振動が急激に増大する。また、回転子コイルと間隔ブロ
ックとの間に大きな突っ張り力が作用した場合には、リ
テイニングリングの嵌合状態に変化を与え、振動が増大
することもある。
【0015】以上のように、遠心力と熱による回転子コ
イルの変形によって、間隔ブロックと回転子コイルとの
間に緩みや突っ張り現象が生じないようにするために
は、部品間の間隙寸法を常に一定にし、押圧力も一定に
する必要がある。しかしながら、従来の間隔ブロックは
一個または複数個のソリッド構造の絶縁物で構成されて
いたため、回転子コイル間の間隙寸法の変化に追従する
ことができなかった。
【0016】次に、本発明の第4の発明に関する従来技
術を説明する。
【0017】タービン発電機等の円筒形回転電機におい
ては、回転子のN極巻線とS極巻線を接続するために、
図13に示すような構造が用いられることが多い。な
お、N極巻線とS極巻線の関係は図13と逆の関係にあ
ってもよいが、ここでは図13に従って説明する。
【0018】S極巻線17は平角コイル導体を加工した
S極巻線エンドターン部18と、S極巻線直線部19に
よって構成され、これらを複数層に亘って巻上げた構造
を有しており、層間は、図14に示すように、エンド部
ターン絶縁20および直線部ターン絶縁21を挟むこと
によって絶縁されている。一方、N極巻線22もN極巻
線エンドターン部23と、N極巻線直線部24によって
同様に構成されている。なお、実際のタービン発電機で
は、S極・N極のそれぞれについて複数層巻コイルが6
〜8組程度ずつあり、それらが極を中心に軸方向および
円周方向に入れ子状に配置されていが、図13には、簡
単のため、巻線は複数層巻コイル一対の端部の一部しか
描いていない。
【0019】S極巻線17の構成要素であるS極巻線エ
ンドターン部18のうち、最下層のものがN極巻線22
のコーナー部まで伸び、N極巻線直線部24の最下層の
ものに接続される。ここで、S極巻線エンドターン部1
8の最下層のもののうち、N極巻線22の最下層部に渡
っている部分を極間渡り部25と呼ぶ。26は、エンド
部ターン絶縁20および直線部ターン絶縁21を接続す
る接着テープを示す。回転子巻線端部は、図15に示す
ように、絶縁筒16を介してリテイニングリング12に
より遠心力に対して保持される。リテイニングリング1
2は、この例では回転子軸1s に焼き嵌めにて固定され
ている。
【0020】ところで、回転子が毎分3,000ないし
3,600回転の定格回転数で回転すると、リテイニン
グリング12は回転子巻線端部および自身にかかる遠心
力により半径方向に膨らむ形の弾性変形をする。この変
形に伴い、図16に示すよう極間渡り部25の位置がず
れる現象が起こる。なお、図16では簡単のため、N極
巻線エンドターン部23を基準とした相対位置で表して
いるが、実際には、リテイニングリング12の膨らみに
伴い、S極巻線エンドターン部18およびN極巻線エン
ドターン部23も半径方向外側に移動するので、結果と
してS極巻線エンドターン部18およびN極巻線エンド
ターン部23の間隔が開く。発電機が起動・停止を繰り
返す度に、このような変形は繰り返され、厚さにして
0.5mmに満たないエンド部ターン絶縁20の“A”部
分や“B”部分すなわちコイル導体の角に当たる部分が
傷付いたり、エンド部ターン絶縁20や直線部ターン絶
縁21がずれてきて弛みや折り目ができたり、これらの
現象がもとでエンド部ターン絶縁20や直線部ターン絶
縁21が切れてしまったり、エンド部ターン絶縁20や
直線部ターン絶縁21がコイル導体の間から抜け出てく
ることによる層間短絡等の不具合が発生する恐れがあ
る。従来のサイズの発電機においては、上記のような絶
縁損傷による不具合が問題となることはなかったが、発
電機の一層の大容量化を狙うにあたって検討および検証
を行った結果、上記の絶縁損傷の対策の必要性が判明し
た。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の回転電機の回転子においては、アーマーが変形したり
損傷しやすいという欠点があり、また、鉄心長の長い回
転子にラジアルフロー形通風冷却方式を採用した場合、
大きな界磁電流値を選定することが不可能であり、この
改善策としてのサブスロットの改良も効果的でなかっ
た。また、従来の回転電機の回転子において、間隔ブロ
ックと回転子コイルとの間に緩みや突っ張り現象が生じ
ないようにするためには、部品間の間隙寸法を常に一定
にし、押圧力も一定にする必要があるが、従来の間隔ブ
ロックは一個または複数個のソリッド構造の絶縁物で構
成されていたため、回転子コイル間の間隙寸法の変化に
追従することができなかった。また更に、特に大容量発
電機においては、エンド部ターン絶縁のコイル導体の角
に当たる部分が傷付いたり、エンド部ターン絶縁や直線
部ターン絶縁がずれてきて弛みや折り目ができたり、切
れてしまったり、あるいはエンド部ターン絶縁や直線部
ターン絶縁がコイル導体の間から抜け出てくることによ
る層間短絡等の不具合が発生する恐れがあった。
【0022】本発明は、これらの課題を解決することに
よって信頼性を向上させた回転電機の回転子を提供する
ことを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
コイルスロット底面上のアーマーと最底部のコイル導体
との間に、平板状の下敷板を配置したことを特徴とし、
第2の発明は、回転子の端部範囲には、コイルスロット
内にアキシャルパスを形成し、このアキシャルパスおよ
びサブスロット内を流れる冷却ガスをラジアルパスに分
流させるよう構成したことを特徴とし、第3の発明は、
回転子鉄心端より軸方向外方の回転子コイル間に挿入し
た間隔ブロックが、一対のブロック片と、それらの間に
介挿され、間隔ブロックの厚さ方向の寸法変化に追従で
きるバネ片とから構成されていることを特徴とし、第4
の発明は、極間接続部コーナー部の層間絶縁材として近
接他部位の層間絶縁を上回る厚さを有する硬質の絶縁ブ
ロックを用い、この絶縁ブロックを上層または下層のど
ちらか一方のコイル導体に固定し、他方のコイル導体と
は滑ることができる構造としたことを特徴とするもので
ある。
【0024】
【作用】本発明の第1の発明によれば、回転子のコイル
スロット底面上のアーマーと最底部のコイル導体との間
に、平板状の下敷板を配置したことにより、回転子の組
立時や回転時のアーマーの損傷を防ぎ、また組立作業を
容易にすることができる。第2の発明によれば、回転子
鉄心端部における冷却ガス流量を増加させることによ
り、鉄心端部の冷却状態を改善することができ、界磁電
流最大許容値を増加させ、また絶縁物の高温劣化を抑制
することができ、高性能で高信頼性の回転電機の回転子
を提供することができる。第3の発明によれば、回転子
の回転による遠心力や温度上昇による回転子コイルの伸
びや変形に対して回転子コイル間に挿入された間隔ブロ
ックの厚さ方向の寸法がバネ片のバネ作用により変化す
るので、回転子コイルの寸法変化に対して十分に追従
し、常に適正な押圧力で回転子コイルと接触する。従っ
て、回転子の振動増大要因が解消し、回転子は安定した
運転を継続することができるため、回転電機の信頼性を
高めることができる。また、第4の発明によれば、発電
機の起動・停止に伴う極間渡り部の変位によっても、極
間渡り部のターン絶縁の損傷や抜け落ちを防止すること
ができ、回転電機の信頼性を向上させることができる。
【0025】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1は本発明の第1の発明にかかる回転電機
の回転子の実施例を示すもので、回転子鉄心1には、そ
の軸方向に沿って多数本のコイルスロット2を形成し、
これらのコイルスロットの間に、平角銅帯等からなるコ
イル導体3を、ターン絶縁4を介挿して電気的に絶縁し
ながら、幾重にも巻き込んで回転子コイル5を形成して
いる。なお、この実施例では、コイル導体3は平角銅帯
2枚をろう付けして一組としたものが使用されており、
平角銅帯2枚毎にターン絶縁4が介挿されている。ま
た、コイル導体3を対地絶縁するため、コイルスロット
2の内面とコイル導体3との間には、コイル導体3を包
むようにして絶縁性のアーマー6を介挿している。この
アーマー6は、コイルスロット底部にて分割され、L形
として形成されている。コイルスロット底面上のアーマ
ー6と、最底部(最内層)のコイル導体3との間に、帯
状の絶縁物からなる下敷板7を敷き、絶縁距離を確保す
るようにしている。コイル導体3の外側には、対地絶縁
をとるためのクリページ・ブロック9が配置され、更に
その外側には回転子楔8が嵌め込まれて回転子コイル5
の飛び出しを防止している。
【0026】下敷板7としては、硬質の絶縁材料からな
るものを使用してもよいが、図17に示すように、硬質
の下敷基板7aの上下両面に、ノーメックスシートやポ
リエステルフェルト等のクッション層7bを被覆した構
造のもの、あるいは下敷板7の基板自体がクッション機
能を有するものを使用するのが望ましい。
【0027】このように構成した本発明の回転電機の回
転子においては、下敷板7が、コイルスロット底面上の
アーマー6と最底部(最内層)のコイル導体3との間、
すなわちコイルスロット底面上のアーマー6の外側に配
置されているので、コイル導体の組立成形作業時に大き
な力が加わっても、アーマーには下敷板7を介して力が
掛かることになるため、アーマー6が損傷を受けること
は少ない。また、回転電機の回転時においては、従来の
下敷板はアーマー底部に対して遠心力荷重になっていた
が、本発明の回転子では、下敷板はアーマー底部の外側
に配置されているので、アーマー底部に遠心力を及ぼす
ことはない。特に、下敷板としてクッション機能を備え
たものを使用する場合には、コイル導体に多少の局部変
形があってもこれをクッションにて吸収し、あるいは衝
撃や荷重を分散させることができるので、組立時や回転
時のアーマーの損傷を防ぎ、また組立作業を容易にする
ことができる。
【0028】回転子の組立時に最初に使用されるアーマ
ーの損傷は、その発見の時期に拘らず分解・再組立に多
くの労力を要するところから、アーマーの損傷防止策は
極めて重要な技術課題であるが、本発明によれば、アー
マーの損傷を低減することができ、回転電機の回転子の
信頼性向上および長寿命化に貢献することができる。次
に、本発明の第2の発明の実施例を説明する。
【0029】この発明は、図18に示すように、回転子
鉄心1に多数本のコイルスロット2とサブスロットを形
成し、コイルスロット2に、平角銅帯等からなるコイル
導体を、ターン絶縁を介挿して幾重にも巻き込んで回転
子コイルを形成したラジアルフロー方式の回転電機にお
いて、回転子の端部範囲Aおよび端部範囲Cのラジアル
パスを、中央範囲Bのラジアルパスに比べて通風量が多
くなるような形状にしたものである。
【0030】図19は、端部範囲A,Cにおけるラジア
ルパス11aおよびアクシァルパス11bを示してい
る。この例では、コイル導体3として、広幅の平角銅帯
3aとそれよりも小幅の平角銅帯3bとを2枚積層し、
ろう付けして一組としたものを使用しており、広幅の平
角銅帯3aはコイルスロット2の長手方向に適当間隔毎
に、両側に切欠き3sを透設されてラジアルパス11a
を形成しており、また小幅の平角銅帯3bの両側とアー
マー6との間の空間はアクシァルパス11bを形成して
いる。従って、端部範囲A,Cにおけるアクシァルパス
11bには、回転子コイルの各層ごとに端部から取り入
れた冷却ガスが流れ、ラジアルパス11aに分流する。
【0031】図20は、中央範囲Bのラジアルパス11
aとアクシァルパス11bを示すもので、この範囲内で
はコイル導体3として、広幅の2枚の平角銅帯3a,3
bを積層し、ろう付けして一組としたものを使用してお
り、長手方向に適当間隔毎に透孔3hを設けてラジアル
パス11aとしている。なお、この場合、下敷板7、ア
ーマー6の底部、ターン絶縁4、クリページ・ブロック
9および回転子楔8にも、コイル導体3の透孔3hと同
一線上に位置するように透孔が設けられてラジアルパス
11aを構成する。また、アクシァルパス11bは、サ
ブスロット10内にのみ形成されており、中央範囲Bの
ラジアルパス11aにはサブスロット10内を流れる冷
却ガスが分流する。
【0032】図21は、本発明の第2の発明の他の実施
例を示すもので、端部範囲A,Cにおけるラジアルパス
11aおよびアクシァルパス11bは、コイル導体3を
構成する2枚の平角銅帯3c,3dの両側に設けた切欠
部の組合わせによって形成されており、中央範囲Bにお
けるアクシァルパス11aは図19の場合と同様に、コ
イル銅帯3、下敷板7、アーマー6の底部、ターン絶縁
4、クリページ・ブロック9および回転子楔8に設けた
透孔3hによって形成されている。
【0033】また、端部範囲A,Cにおけるアクシァル
パス11bには、サブスロット10内を流れる冷却ガス
と、回転子コイルの各層ごとに端部から取り入れた冷却
ガスが流れ、ラジアルパス11aに分流するが、中央範
囲Bにおけるアクシァルパス11bは、サブスロット1
0内にのみ形成されており、中央範囲Bのラジアルパス
11aにはサブスロット10内を流れる冷却ガスが分流
する。
【0034】上述のように、この発明においては、回転
子コイル5の鉄心端部にコイル導体3の各層ごとに通風
流路入口を設け、アクシャルパス11bを形成すること
により、端部範囲A,Bにおける流路面積が大となり、
冷却ガスの流量が増大する。即ち、アクシャルパス11
bがサブスロット10内にしかない場合には、図6にお
いて説明したように、ラジアルパスの軸方向における流
速、流量分布に伴って、端部範囲A,Cにおける通風量
が低減するが、本発明を適用すれば、端部範囲の冷却ガ
ス流量が増大する結果、図7および図22の曲線T2 に
示すように、回転子コイル5の温度上昇値を低減させる
ことができる。従って、回転子コイル5の最高温度およ
び平均温度が低減する。
【0035】以上説明したように、本発明の第2の発明
によれば、回転子鉄心端部における冷却ガス流量を増加
させることにより、鉄心端部の冷却状態を改善すること
ができ、回転子コイルの温度分布の均一化と、回転子コ
イルの最高温度および平均温度の抑制を実現できる。従
って、界磁電流最大許容値を増加させ、また絶縁物の高
温劣化を抑制することができ、高性能で高信頼性の回転
電機の回転子を提供することができる。
【0036】次に、本発明の第3の発明の実施例を説明
する。図23ないし図25は、それぞれ本発明の回転電
機の回転子において、回転子鉄心端より軸方向外方の回
転子コイル間に挿入される間隔ブロック13の実施例を
示すもので、いずれの実施例も、金属材料あるいは絶縁
材料を成型したブロック片27,28と、それらの間に
介挿されるバネ片29〜31とからなる。図23の例で
は、バネ片29として、薄板波形状絶縁物が使用されて
いる。このバネ片はブロック片27の内面(ブロック片
28との対向面)に形成された収納溝27a内に、一部
が突出するようにして収納され、ブロック片27,28
が組合わされて回転子コイル間に挿入された際、それら
の間にバネ作用を及ぼす。図24の例では、バネ片30
として、円弧状絶縁物が使用されている。このバネ片も
ブロック片27の内面に形成された収納溝27a内に、
一部が突出するようにして収納され、ブロック片27,
28が組合わされて回転子コイル間に挿入された際、そ
れらの間にバネ作用を及ぼす。図25の例では、バネ片
31として、複数個のつる巻コイルが使用されている。
各つる巻コイルとしては、金属製コイルの表面に絶縁性
塗料でコーティング層を設けたものが使用されている。
これらのバネ片もブロック片27の内面に形成された収
納溝27b内に一部が突出するようにして収納され、ブ
ロック片27,28が組合わされて回転子コイル間に挿
入された際、それらの間にバネ作用を及ぼす。
【0037】以上、いずれの実施例においても、ブロッ
ク片27,28が絶縁材料からなるときは、バネ片2
9,30,31として金属等の導電材料を使用してもよ
い。また、本発明の間隔ブロック13を回転子コイル間
に挿入固定する際には、図12の場合と同様に、隣り合
う間隔ブロック13は2個ずつ、連結板14によって連
結され、エポキシ樹脂系接着剤およびピン15によって
固定される。
【0038】以上説明したように、本発明の第3の発明
によれば、回転子の回転による遠心力や温度上昇による
回転子コイルの伸びや変形に対して回転子コイル間に挿
入された間隔ブロックの厚さ方向の寸法がバネ片のバネ
作用により変化するので、回転子コイルの寸法変化に対
して十分に追従し、常に適正な押圧力で回転子コイルと
接触する。従って、突っ張りや間隔ブロックの位置変化
や脱落もなくなり、リテイニングリングを曲げようとす
る力も発生しない。また、間隔ブロックの位置変化や脱
落による重量変化もなくなる。以上のように、回転子の
振動増大要因が解消し、回転子は安定した運転を継続す
ることができるため、回転電機の信頼性を高めることが
できる。
【0039】次に、本発明の第4の発明の実施例を説明
する。
【0040】図26に示す実施例においては、極間渡り
部25のコーナー部の層間絶縁に絶縁ブロック32が使
用されている。この絶縁ブロックは、図27に示すよう
に、その周辺部の片面の両側に厚さ方向の突起部32
a,32bを設け、これらの突起部を、N極巻線22の
コーナー部近傍に形成した段差部22aに噛み合わせる
ことにより、N極巻線22に取り付けられる(組立手順
1)。一方、S極巻線側の極間渡り部25は、エンド部
ターン絶縁20および直線部ターン絶縁21の一部を除
去されており、組立手順2によりN極巻線22が組立ら
れると、絶縁ブロック32はS極巻線側最下層の極間渡
り部25に摺動自在に接触する。なお、絶縁ブロック3
2は、突起部32a,32bの反対側の面の一部を切除
され、段差32cを形成されているが、これは絶縁ブロ
ック32がS極巻線側の極間渡り部25上を摺動する
際、S極巻線側の直線部ターン絶縁21と接触して損傷
を与えることを防止するために設けたものである。
【0041】絶縁ブロック32は、固定手段である突起
部32a,32b以外で2〜5mm程度の厚さが適当であ
り、その材質は巻線導体との摩擦抵抗が低く、しかも強
度の高い材料、例えば硬質ポリエチレンあるいはガラス
ポリエステル積層板等が望ましい。一例として、硬質ポ
リエチレン材の内、ハイゼックス(商品名)と呼ばれる
ものは摩擦係数が0.08〜0.1と滑りやすく、しか
も1.2kg/mm2 以上の面圧に耐えるところから望まし
い材料の一つである。
【0042】図28の実施例において、絶縁ブロック3
3は、その周辺部の片面の両側に厚さ方向の突起部33
a,33bを部分的に設けられ、これらの突起部を、N
極巻線22のコーナー部近傍に噛み合わせることによ
り、N極巻線22に取り付けられる。絶縁ブロック33
の裏側の面にはテーパー面33cが形成されている。こ
のテーパー面の先端部の厚さは、直線部ターン絶縁21
とほぼ等しい厚さにされている。また、絶縁ブロック3
3の裏側の外端面近傍には、極間渡り部25の角部25
aが当たらないよう、切欠部33dが形成されている。
【0043】図29の実施例は、絶縁ブロック34を、
S極巻線側の極間渡り部25側に取付けた例を示す。こ
の場合、極間渡り部25に周囲よりも薄くなるように段
差25bが設けられ、また、止め孔25cが設けられて
いる。絶縁ブロック34はほぼ平板状とされ、一端部近
傍には、S極巻線側の直線部ターン絶縁21を損傷しな
いよう段差34aを形成されている。この絶縁ブロック
34は、極間渡り部25の段差25bに合せて配置さ
れ、止め孔25c,34b間に止めピン35を嵌め込む
ことにより取付けられ、(組立手順1)その後、N極巻
線22が組立られる(組立手順2)。
【0044】図30の実施例は、テーパー状の絶縁ブロ
ック36を使用し、S極巻線側の極間渡り部25側に取
付けた例を示す。この場合、極間渡り部25側にも絶縁
ブロック36にも段差は設けられておらず、絶縁ブロッ
ク36は止め孔25c,36b間に嵌め込んだ止めピン
35により取付けられる。
【0045】図31の実施例は、ほぼ平板状の絶縁ブロ
ック37を、N極巻線側のコーナー部に取付けた例を示
す。この場合、N極巻線22側のコーナー部には周囲よ
りも薄くなるように段差22aが設けられ、また、止め
孔22bが設けられている。絶縁ブロック37はほぼ平
板状とされ、一端部近傍には、S極巻線側の直線部ター
ン絶縁21を損傷しないよう段差37aを形成されてい
る。この絶縁ブロック37は、N極巻線22側のコーナ
ー部の段差22aに合せて配置され、止め孔22b,3
7b間に止めピン35を嵌め込むことにより取付けられ
る。なお、この実施例では、極間渡り部25の角部25
aが当たらないよう、絶縁ブロック37の幅方向の寸法
は、N極巻線22側のコーナー部の幅寸法よりも狭くし
てある。以上、幾つかの実施例を説明したが、絶縁ブロ
ックを固定する相手の選択、絶縁ブロックの組込み方
法、固定方法、絶縁ブロックに銅帯(コイル導体)の角
部が当たらないようにする逃げの設け方等は、適宜組み
合わせて実施することができる。なお、絶縁ブロックを
固定する相手としては、下層(この例ではS極巻線)の
銅帯を選んだ方が組立性が良いが、銅帯の変形は上層の
銅帯の方が小さいので、現象・挙動面では、上層の銅帯
に固定する方がより望ましい。
【0046】以上説明したように、本発明の第4の発明
によれば、発電機の起動・停止に伴う極間渡り部の変位
によっても、極間渡り部のターン絶縁の損傷や抜け落ち
を防止することができ、回転電機の信頼性を向上させる
ことができる。従って、従来より大型・大容量のタービ
ン発電機を実現することができる上、最大容量クラスの
タービン発電機ユニットについても電力系統のピーク負
荷対応のためのDSS(Daily Start−St
op)運用を可能にできる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0048】1. 回転子の組立時や回転時のアーマー
の損傷を防ぎ、また組立作業を容易にすることができ
る。
【0049】2.鉄心端部の冷却状態を改善することが
でき、回転子コイルの温度分布の均一化と、回転子コイ
ルの最高温度および平均温度の抑制を実現できる。
【0050】3.回転子の振動増大要因が解消し、回転
子は安定した運転を継続することができる。
【0051】4.発電機の起動・停止に伴う極間渡り部
の変位によっても、極間渡り部のターン絶縁の損傷や抜
け落ちを防止することができる。
【0052】以上の結果、回転電機の信頼性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例を示す回転子のスロット付
近の横断面図。
【図2】第1の発明に係わる従来例を説明する回転子の
スロット付近の横断面図。
【図3】第1の発明に係わる従来例を説明する回転子コ
イル付近の斜視図。
【図4】第2の発明に係わる従来例を説明する回転子の
縦断面図。
【図5】図4のV−V線に沿う横断面図である。
【図6】図4の回転子におけるサブスロットおよびラジ
アルパス内の流速等の説明図。
【図7】図4における回転子コイルの温度上昇の説明
図。
【図8】第2の発明に係わる従来例の他の例を示す説明
図。
【図9】第2の発明に係わる従来例の更に他の例を示す
説明図。
【図10】図9のX−X線に沿う縦断面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿う横断面図。
【図12】第3の発明に係わる従来例を説明する回転子
のコイルエンド部近傍の斜視図。
【図13】第4の発明に係わる従来例を説明する回転子
コイルの極間渡り部の説明図。
【図14】第4の発明に係わる従来例を説明する回転子
コイルの極間渡り部の斜視図。
【図15】第4の発明に係わる従来例を説明する回転子
コイルの端部支持構造の縦断面図。
【図16】図13の回転子コイルの極間渡り部の相対変
位を示す説明図。
【図17】第1の発明において使用される下敷板の実施
例を示す縦断面図。
【図18】第2の発明が適用される回転電機の回転子の
説明図。
【図19】第2の発明における回転子の端部範囲A,C
のスロット付近の横断面図。
【図20】第2の発明における回転子の中央範囲Bのス
ロット付近の横断面図。
【図21】第2の発明における回転子コイルの他の実施
例を示す斜視図。
【図22】第2の発明における回転子コイルの温度上昇
の説明図。
【図23】第3の発明における絶縁ブロックの実施例を
示す斜視図。
【図24】第3の発明における絶縁ブロックの他の実施
例を示す斜視図。
【図25】第3の発明における絶縁ブロックの更に他の
実施例を示す斜視図。
【図26】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の説明図。
【図27】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の実施例の分解斜視図。
【図28】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の他の実施例の分解斜視図。
【図29】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の更に他の実施例の分解斜視図。
【図30】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の更に他の実施例の分解斜視図。
【図31】第4の発明における回転子コイルの極間渡り
部の更に他の実施例の分解斜視図。
【符号の説明】
1………回転子鉄心 1s ……回転子軸 2………コイルスロット 3………コイル導体 3s……切欠き 3h……透孔 4………ターン絶縁 5………回転子コイル 6………アーマー 7………下敷板 7a……下敷基板 7b……クッション層 8………回転子楔 9………クリページ・ブロック 10………サブスロット 11,11a…ラジアルパス 11b……アクシァルパス 12………リテイニングリング 13………間隔ブロック 14………連結板 15………ピン 16………絶縁筒 17………S極巻線 18………S極巻線エンドターン部 19………S極巻線直線部 20………エンド部ターン絶縁 21………直線部ターン絶縁 22………N極巻線 22b,25c,34b,36b,37b…止め孔 23………N極巻線エンドターン部 24………N極巻線直線部 25………極間渡り部 26………接着テープ 27,28…ブロック片 27a,27b…収納溝 29〜31…バネ片 32〜34,36,37…絶縁ブロック 32a,32b,33a,33b…突起部 33c……テーパー面 35………止めピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梁取 猛 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小屋畑 勲 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子鉄心の軸方向に沿って多数本のコ
    イルスロットを形成し、これらのコイルスロット内に、
    絶縁性のアーマーを介してコイル導体を幾重にも巻き込
    んで回転子コイルを形成した回転子において、コイルス
    ロット底面上のアーマーと最底部のコイル導体との間
    に、平板状の下敷板を配置したことを特徴とする回転電
    機の回転子。
  2. 【請求項2】 下敷板がクッション機能を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 【請求項3】 下敷板が、硬質の下敷基板と、その上下
    両面に被覆したクッション層とからなることを特徴とす
    る請求項2に記載の回転電機の回転子。
  4. 【請求項4】 回転子鉄心に多数本のコイルスロットと
    サブスロットを形成し、コイルスロットに、コイル導体
    を巻き込んで回転子コイルを形成したラジアルフロー方
    式の回転電機において、回転子の端部範囲には、前記コ
    イルスロット内にアキシャルパスを形成し、このアキシ
    ャルパスおよび前記サブスロット内を流れる冷却ガスを
    ラジアルパスに分流させるよう構成したことを特徴とす
    る回転電機の回転子。
  5. 【請求項5】 コイルスロット内のアキシャルパスが、
    コイル導体の両側に形成した切欠部により構成されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載の回転電機の回転
    子。
  6. 【請求項6】 回転子鉄心の軸方向に沿って多数本のコ
    イルスロットを形成し、これらのコイルスロット内に、
    絶縁性のアーマーを介してコイル導体を幾重にも巻き込
    んで回転子コイルを形成し、回転子鉄心端より軸方向外
    方の回転子コイル間に間隔ブロックを挿入した回転電機
    の回転子において、前記間隔ブロックが一対のブロック
    片と、それらの間に介挿され、間隔ブロックの厚さ方向
    の寸法変化に追従できるバネ片とから構成されているこ
    とを特徴とする回転電機の回転子。
  7. 【請求項7】 ブロック片が金属材料よりなり、バネ片
    は少なくともその表面が絶縁材料からなることを特徴と
    する請求項6に記載の回転電機の回転子。
  8. 【請求項8】 バネ片が、金属製のつる巻コイルの表面
    を絶縁性塗料でコーティングして構成されていることを
    特徴とする請求項7に記載の回転電機の回転子。
  9. 【請求項9】 回転子の軸方向に形成された溝内に回転
    子コイルを有する回転子の極間接続部の層間絶縁におい
    て、極間接続部コーナー部の層間絶縁材として近接他部
    位の層間絶縁を上回る厚さを有する硬質の絶縁ブロック
    を用い、この絶縁ブロックを上層または下層のどちらか
    一方のコイル導体に固定し、他方のコイル導体とは滑る
    ことができる構造としたことを特徴とする回転電機の回
    転子。
  10. 【請求項10】 絶縁ブロックは、コイル導体との摩擦
    抵抗が低く、しかも強度の高い材料からなることを特徴
    とする請求項9に記載の回転電機の回転子。
  11. 【請求項11】 絶縁ブロックの上層または下層のいず
    れか一方のコイル導体のコーナー部の近傍に他の部位よ
    りも薄くなるような段差を設け、この段差に絶縁ブロッ
    クを固定したことを特徴とする請求項9に記載の回転電
    機の回転子。
  12. 【請求項12】 絶縁ブロックの一面にテーパー面が設
    けられていることを特徴とする請求項9に記載の回転電
    機の回転子。
  13. 【請求項13】 絶縁ブロックは、その周辺部の片面の
    両側に厚さ方向の突起部を設けられ、これらの突起部
    を、コイル導体のコーナー部近傍に噛み合わせることに
    より、巻線導体に取り付けられていることを特徴とする
    請求項9に記載の回転電機の回転子。
  14. 【請求項14】 絶縁ブロックが止めピンを介して上層
    または下層のコイル導体に取付けられていることを特徴
    とする請求項9に記載の回転電機の回転子。
JP21439594A 1994-09-08 1994-09-08 回転電機の回転子 Pending JPH0880000A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521212A (ja) * 2000-01-31 2003-07-08 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ コネクタ支持ブロック
JP2015505238A (ja) * 2012-01-26 2015-02-16 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 改善された回転子の通風を有している発電電動機械
JP2019103172A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 株式会社東芝 回転電機およびその製造方法
CN110474459A (zh) * 2019-08-08 2019-11-19 中国长江动力集团有限公司 一种发电机转子线圈及其构成的发电机转子

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