JPH0879879A - オーディオ信号処理装置 - Google Patents

オーディオ信号処理装置

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JPH0879879A
JPH0879879A JP6240641A JP24064194A JPH0879879A JP H0879879 A JPH0879879 A JP H0879879A JP 6240641 A JP6240641 A JP 6240641A JP 24064194 A JP24064194 A JP 24064194A JP H0879879 A JPH0879879 A JP H0879879A
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JP6240641A
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Tomoyuki Udagawa
智之 宇田川
Hidetoshi Naruki
秀敏 成木
Takeo Tsubooka
健男 坪岡
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカを含む伝送系の応答特性の補正を行
い歪音が発生しないようにする逆フィルタのフィルタ規
模及び群遅延量を短くして小型でかつ安価なものとし、
スピーカエンクロージャ内に組み込むことができるよう
にするオーディオ信号処理装置を得る。 【構成】 スピーカを含む伝送系の応答特性を補正する
逆フィルタ2L及び2Rを、特定の周波数帯域でベル型
特性を有するIIR型フィルタによって構成した第1の
フィルタ3L及び3Rと、コンボルバとして動作するF
IR型フィルタによって構成した第2のフィルタ4L及
び4Rとをそれぞれ従属接続して構成し、かつ前記第1
のフィルタ3L及び3Rの特性を前記第2のフィルタ4
L及び4Rのフィルタ係数長が所定の長さに最適化する
ように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆フィルタによりスピ
ーカを含む伝送系の応答特性の補正を行い歪音が発生し
ないようにするオーディオ信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディアにおいては、画像
に付随したオーディオ音の高品質化が求められつつあ
る。これはCD−ROMによる広いダイナミックレンジ
のオーディオが普及するにつれ、単なる音ではないHi
Fiオーディオが不可欠になったことによる。この場
合、スピーカは小型でかつ高性能のものが求められてい
る。このような目的で、一方では、HiFiオーディオ
のための音場(サラウンド)や音像(3Dバーチャルリ
アリティ)等の音場と音像とを含む立体音場の忠実な再
現が追及され、他方では、スピーカの高性能化、すなわ
ち逆フィルタによりスピーカの伝送系路の補正を行い伝
送系路の歪音が聞こえないようなオーディオ再生が追及
されており、後者においても従来さまざまな試みがなさ
れている。
【0003】従来、例えば特開平3−143195号公
報には、複数の周波数帯域チャンネル毎にそれぞれ直線
位相FIR型フィルタ(FIR:Finite Impulse Respo
nse)を設け、複数の周波数帯域毎にそれぞれ対応した
スピーカユニットに適したデジタル信号処理を行うこと
によって、スピーカシステムとしての特性改善、音質の
向上を図ったいわゆるマルチウエイ方式のスピーカシス
テムが開示されている。
【0004】また、デジタルフィルタとして、FIR型
フィルタとIIR型フィルタ(IIR:Infinite Impul
se Response) を同時に用いるものとして、特開昭57
−79725号公報と特開昭63−221708号公報
がある。このうち、特開昭57−79725号公報に
は、IIR型フィルタの通過域を外れたロールオフ周波
数付近で振幅変化する共振特性をFIR型フィルタで除
去するようにすることが開示されており、さらに、特開
昭63−221708号公報には、振幅を可変調整する
FIR型フィルタと群遅延量を可変調整する全域通過型
のIIR型フィルタをそれぞれ独立に制御するものが開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報では、FIR型フィルタのみでスピーカ特性を補
正しようとすると、フィルタ規模(フィルタ係数長)を
きわめて大きなものにしなければならず、逆に、フィル
タ規模を小さくすると(小型にすると)、性能を犠牲に
する必要があり、したがって、きわめて大規模なもの
か、または性能が十分でないものにしかなり得なく、フ
ィルタ規模(係数長)及び群遅延量を短くして小型にし
スピーカエンクロージャ内に組み込む点については開示
されてない。
【0006】本発明は上述した従来例に係る問題点を解
消するためになされたもので、スピーカを含む伝送系の
応答特性の補正を行い歪音が発生しないようにする逆フ
ィルタのフィルタ規模及び群遅延量を短くして小型でか
つ安価なものとし、スピーカエンクロージャ内に組み込
むことができるようにするオーディオ信号処理装置を得
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るオーディオ信号処理装置は、スピーカ
を含む伝送系の応答特性を補正する逆フィルタを、特定
の周波数帯域でベル型等の所望の特性を有するIIR型
フィルタによって構成した第1のフィルタと、コンボル
バとして動作するFIR型フィルタによって構成した第
2のフィルタとを縦続接続して構成し、かつ前記第1の
フィルタの特性を前記第2のフィルタのフィルタ係数長
が所定の長さに最適化するように設定したものである。
【0008】また、本発明はかかる逆フィルタを、一対
のコンボルバからなる立体音場制御部の各系統に配した
ことを特徴とするものである。
【0009】
【実施例】
第1実施例 図1は第1実施例に係るオーディオ信号処理装置を示す
システム構成図である。図1において、2チャンネルス
テレオ方式の音源1L、1Rは所望のオーディオ信号を
発生するものである。逆フィルタ2Lは、スピーカの出
力特性を補正して音圧特性及び位相特性の平坦なスピー
カ再生を実現するための縦続接続された第1と第2のフ
ィルタ3Lと4Lを有し、左(L)チャンネル系のもの
である。第1のフィルタ3Lは、特定の周波数帯域で中
心周波数とQ(先鋭度)の設定によって0dB基準値に
対して増強/減衰するベル型の特性を有するIIR型フ
ィルタによって構成される。一方、第2のフィルタ4L
は、第1のフィルタ3Lのベル型特性を除いた残余の振
幅及び位相特性を補正するFIR型フィルタからなる畳
み込み演算処理回路であるコンボルバによって構成され
る。さらに、第2のフィルタ4Lのフィルタ係数長を所
定の長さに最適化するように第1のフィルタ3Lの特性
が設定されている。また、2Rは上記左チャンネル系と
同様な第1と第2のフィルタ3Rと4Rを備える右
(R)チャンネル系の逆フィルタである。
【0010】左チャンネルのコンボルバ4Lの出力は、
左チャンネル系のマルチウエイ方式の各周波数帯域のチ
ャンネル毎に設けられるネットワークを構成する複数の
アンプ5L1〜5L3にそれぞれ接続されている。また、
これらのアンプ5L1〜5L3は、それぞれ対応するスピ
ーカ6L1〜6L3に接続されている。5R1〜5R3と6
R1〜6R3は同じく右チャンネル系のマルチウエイ方式
の各周波数帯域のチャンネル毎に設けられるネットワー
クを構成する複数のアンプとスピーカで、これら左チャ
ンネル系と右チャンネル系の複数のスピーカは、各周波
数帯域毎のチャンネル毎に分割しないで上述した左チャ
ンネル系と右チャンネル系の1つの逆フィルタ2Lと2
Rによってそれぞれ全てのスピーカの出力特性が補正さ
れるようになされており、音圧特性及び位相特性の平坦
なスピーカ再生を実現する。
【0011】さらに、制御部7は逆フィルタ2L、2R
の特性を制御するものであり、ROM等の係数メモリ8
が制御部7に接続されている。この係数メモリ8には、
第2のフィルタ4(4Lと4Rの総称)により畳み込み
演算を行う際のスピーカの出力特性と相補的な特性に係
る係数が予め記憶され、制御部7は第1のフィルタ3
(3Lと3Rの総称)にベル型特性の中心周波数及びQ
を設定すると共に、メモリ8から係数を読み出すことに
よりその係数に基づいて時間軸上で畳み込み演算処理を
行い、スピーカ6L1〜6L3、6R1〜6R3の出力特性
をその逆特性で補正して音圧特性及び位相特性の平坦な
スピーカの再生を実現するようになされている。
【0012】すなわち、図1に示すように、本発明によ
るスピーカ補正システム(オーディオ信号処理装置)
は、2チャンネルステレオ方式のスピーカシステムであ
り、左右チャンネル系の逆フィルタ2Lと2R、制御部
7、メモリ8から構成される。左(L)チャンネル系の
スピーカ補正システム(オーディオ信号処理装置)は、
音源1L、逆フィルタ2L、アンプ5L1〜5L3及びス
ピーカ6L1〜6L3から構成され、また、右(R)チャ
ンネル系のスピーカ補正システムは、音源1R、逆フィ
ルタ2R、アンプ5R1〜5R3及びスピーカ6R1〜6
R3から構成される。
【0013】ところで、上記構成において、逆フィルタ
としては、FIR型フィルタを用いるのが一般的である
が、FIR型フィルタのみで逆フィルタ2L及び2Rを
構成すると、例えば本発明者らが実験で行った例(後述
する図3に示す特性)ではサンプリング周波数32KH
zにおいて、タップ数(フィルタ係数長)が約1200
以上(遅延時間=1200×(1/3200)×1/2
=0.1875秒)必要となる。これに加え、立体音場
制御で同規模のFIR型フィルタを用いると、さらに
0.1875秒必要であり、結局0.375秒遅れるこ
とになる。これは、許容される1コマ0.33秒より大
きくなる。
【0014】しかし、画像との時間的ずれ(遅れ)を少
なくするにはフィルタ規模(係数長)を短くする必要が
あり、また、小型にすればスピーカ内に組み込むことが
できるようになるメリットもある。そこで、時間的ずれ
がまったくないIIR型フィルタを補助的に用いてフィ
ルタ規模を大幅に低減させることが考えられ、このよう
にすれば、HiFiオーディオ音をマルチメディアでも
楽しめるようになる。この実施例においては、逆フィル
タとして、FIR型フィルタとIIR型フィルタを縦続
接続し、その際、IIR型フィルタとしてベル型特性の
ものを採用し、そのフィルタ特性をFIR型フィルタの
フィルタ係数長が所定の長さに最適化するように設定す
る。なお、ベル型特性はバンドパス特性のような鋭いロ
ールオフを持たずにQ(尖鋭度)に依存する緩やかなス
ロープを持つためそのスロープを適応的に設定しやす
い。
【0015】次に、上記IIR型フィルタに係るベル型
特性の算出法について説明する。図2は図1において逆
フィルタを設けてない場合の伝送系の補正前の振幅特性
(A)、図3は逆フィルタ2(2L、2Rの総称)とし
て第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系の補正さ
れた振幅特性(B)、(C)をそれぞれ示し、図3にお
いて、振幅特性(B)はタップ数(フィルタ係数長)1
200の逆フィルタで実現したときの振幅特性、振幅特
性(C)は同300で実現した場合の特性を示す。ま
た、図4はベル型特性、図5は補正のターゲット特性A
と新たな補正のターゲット特性B、図6はタップ数(フ
ィルタ係数長)1200の第2のフィルタ4のみを設け
た場合の振幅特性(B)と比較して示すタップ数(フィ
ルタ係数長)300の第2のフィルタ4と図4に示すベ
ル型特性の第1のフィルタ3とを有する逆フィルタ2に
より補正された振幅特性Cをそれぞれ示している。
【0016】今、図3に示すように、逆フィルタ2とし
て第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系の補正さ
れた振幅特性として、タップ数(フィルタ係数長)12
00の場合の振幅特性(B)に比較して、タップ数(フ
ィルタ係数長)300の場合の振幅特性(C)のように
タップ数が少ない場合は、例えば周波数が150Hz付
近でタップ数(フィルタ係数長)1200の場合の振幅
特性(B)及び図5に示すターゲット特性Aとの誤差が
大きくなり、十分な性能がでないことがわかる。すなわ
ち、タップ数(フィルタ係数長)を低減してフィルタ規
模を小さくすると(小型にすると)、逆に性能を犠牲に
することになる。
【0017】そこで、図3に示すタップ数(フィルタ係
数長)300の場合の振幅特性(C)から図4に示すよ
うな中心周波数が150Hzで5dBダウンするベル型
特性を取り出し、これと相反する特性のIIRフィルタ
として設定した第1のフィルタ3で最初の補正を行い、
次に図5に示す補正のターゲット特性Aから上記ベル特
性を除いた特性である新たな補正のターゲット特性Bを
求め、タップ数300の第2のフィルタで補正すると、
図6に示す振幅特性Cを得ることになる。特に、この振
幅特性Cは図3に示す振幅特性(C)と比べターゲット
特性との誤差が低減されたことがわかる。すなわち、第
2のフィルタ4のフィルタ係数長を所定の長さに最適化
するように第1のフィルタ3の特性を設定することによ
り、フィルタ規模を小型にし、スピーカ内に組み込みマ
ルチメディアのHiFiオーディオを快適に楽しむこと
を可能にすることができる。
【0018】また、詳しくは述べないが、他のベル型特
性の特性算出法としては、例えば図2に示すように、振
幅特性(A)からベル・ターゲットBTを直接求めるよ
うにしてもよい。また、ここで、振幅特性によって、ベ
ル・ターゲットBTは1つに限らず2つまたはそれ以上
の複数であってもよい。このようなベル型の中心周波数
およびQ(先鋭度)の特定には、ベル解析ルーチン(所
定帯域内の各パラメータのスイープによる)がワークス
テーション上で稼働され、IIR型フィルタとFIR型
フィルタの合成特性を最終的に所定の偏差以内になるま
で繰り返し求められる。
【0019】従って、上記第1実施例によれば、スピー
カを含む伝送系の応答特性を補正する逆フィルタ2を、
特定の周波数帯域でベル型特性を有するIIR型フィル
タによって構成した第1のフィルタ3と、コンボルバと
し動作するFIR型フィルタによって構成した第2のフ
ィルタ4とを縦続接続して構成し、かつ第1のフィルタ
3の特性を第2のフィルタ4のフィルタ係数長が所定の
長さに最適化するように設定することにより、逆フィル
タ2により、スピーカを含む伝送系の応答特性の補正を
行い伝送系路の歪音が聞こえないようなオーディオ再生
を行う場合に、フィルタ規模を小型にし、例えばスピー
カ内に組み込みマルチメディアのHiFiオーディオを
快適に楽しむことができる。
【0020】第2実施例 次に、図7は第2実施例に係るオーディオ信号処理装置
を有するスピーカ装置を説明するもので、(a)は外観
構造図、(b)は内部のオーディオ信号処理装置の回路
構成図である。この第2実施例では、図7の(a)の外
観構造で示すように、図1に示す第1実施例の構成と同
様にマルチウェイスピーカシステムを採用しているが、
例えば左チャンネル系の各スピーカ6L1〜6L3は、そ
れぞれ個別のアンプによって駆動するのではなく、単一
のアンプ5Lで駆動するようにして、アンプ5Lと逆フ
ィルタ等を処理回路部9によって一体化してスピーカ装
置内に組み込むようにしている。また、プレーヤやディ
スプレイ等の本体20からの赤外線による音源及びリモ
コン(音量/オンオフ)指令を受光するための赤外線受
光部10を備えている。なお、11は赤外線受光部10
により受光された赤外線を受信信号に変換する変換部、
12は変換された受信信号を制御部7と逆フィルタ2L
に分配する分配器、13はアンプ5Lを介した駆動信号
を各スピーカ6L1〜6L3に分配する分配器を示す。ま
た、左チャンネル系と同様な構成が右チャンネル系にも
備えられる。
【0021】従って、この第2実施例によれば、マルチ
ウェイスピーカシステムの各スピーカをそれぞれ個別の
アンプによって駆動するのではなく、単一のアンプ5L
で駆動するようにして、アンプ5Lと逆フィルタ等を処
理回路部9によって一体化してスピーカ装置内に組み込
むようにしたので、処理回路部9を安価に構成できると
共に、スピーカ装置の高性能化及び小型化を達成でき
る。また、赤外線によって指令を与えるようにしたの
で、スピーカ装置をステレオ定位させやすい最適距離に
移動性よく配置でき、プレーヤやディスプレイ等の本体
と離隔して設けられるので、放熱性よく、本体に対しフ
ラックスのリーケージはなく、本体のコンピュータ等に
振動等の悪影響を与えない等のビューティフルな特長を
持たせることができる。特に、マルチメディア用オーデ
ィオシステムに最適である。
【0022】第3実施例 次に、図9は立体音場制御と組み合わせた第3実施例に
係るオーディオ信号処理装置を有するスピーカ装置のブ
ロック構成図を示す。図9に示す第3実施例に係るオー
ディオ信号処理装置は、一対のコンボルバからなる音像
定位フィルタ14Lと14Rを備える立体音場制御部の
各系統に、第1実施例に係る逆フィルタ2Lと2Rを設
けたもので、制御部7により、一対の音像定位フィルタ
14Lと14Rを調整することにより、2個のスピーカ
6Lと6Rで任意の位置に仮想のスピーカ6Iがあるよ
うに再生することができる。なお、15はCD−RO
M、16aないし16cはCDーROM15の音源デー
タと定位データ及び映像データ、17は映像データを表
示するディスプレイである。
【0023】このように構成することにより、合計の時
間遅延は少なくなり、立体音場制御と組み合わせても時
間遅れが画像の1コマ未満の時間に押さえ込ませること
ができ、マルチメディア再生に支障を与えることがな
い。なお、ここでは詳細に述べないが、上記各実施例に
おいて、一般に小型スピーカで不足しがちである低音を
補うため、例えば60〜200Hzの低域周波数におい
てNFB(負帰還)技術を採用してさらに音質を改善す
るようにしても良いことはいうまでもない。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればス
ピーカを含む伝送系の応答特性を補正する逆フィルタ
を、特定の周波数帯域でベル型特性を有するIIR型フ
ィルタによって構成した第1のフィルタと、コンボルバ
として動作するFIR型フィルタによって構成した第2
のフィルタとを縦続接続して構成し、かつ第1のフィル
タの特性を第2のフィルタのフィルタ係数長が所定の長
さに最適化するように設定したので、逆フィルタによ
り、スピーカを含む伝送系の応答特性の補正を行い伝送
系路の歪音が聞こえないようなオーディオ再生を行う場
合に、フィルタ規模及び群遅延量を短くして小型でかつ
安価なスピーカ装置を含むオーディオ信号処理装置を得
ることができる。
【0025】また、逆フィルタを、一対のコンボルバか
らなる立体音場制御部の各系統に設けることにより、立
体音場制御と組み合わせても時間遅れが画像の1コマ未
満の時間に押さえ込ませることができ、マルチメディア
再生に支障を与えることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオーディオ信号処理装置の第1実施例
を示す全体ブロック図である。
【図2】図1において、逆フィルタを設けてない場合の
伝送系の補正前の振幅特性(A)を示す特性図である。
【図3】図1において、逆フィルタ2(2L、2Rの総
称)として第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系
の補正された振幅特性(B)、(C)をそれぞれ示す特
性図で、振幅特性(B)はタップ数(フィルタ係数長)
1200の逆フィルタで実現したときの特性、振幅特性
(C)は同300で実現した場合の特性を示す。
【図4】ベル型特性の特性図である。
【図5】補正のターゲット特性Aと新たな補正のターゲ
ット特性Bを示す特性図である。
【図6】タップ数(フィルタ係数長)1200の第2の
フィルタ4のみを設けた場合の振幅特性(B)と比較し
て示すタップ数(フィルタ係数長)300の第2のフィ
ルタ4と図4に示すベル型特性の第1のフィルタ3とを
有する逆フィルタ2により補正された振幅特性Cをそれ
ぞれ示す特性図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るオーディオ信号処理
装置を有するスピーカ装置の外観図と内部処理回路のブ
ロック図である。
【図8】本発明の第2実施例に係るオーディオ信号処理
装置を有するスピーカ装置の外観図と内部処理回路のブ
ロック図である。
【図9】本発明のオーディオ信号処理装置の第3実施例
を示す全体ブロック図である。
【符号の説明】
1L、1R 音源 2L、2R 逆フィルタ 3L、3R 第1のフィルタ(IIR型フィルタ) 4L、4R 第2のフィルタ(FIR型フィルタ、コ
ンボルバ) 5L1〜5L3、5R1〜5R3 アンプ 6L1〜6L3、6R1〜6R3 アンプ 7 制御部 8 メモリ 14L、14R コンボルバ(音像定位フィルタ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカを含む伝送系の応答特性を補正
    する逆フィルタを備えるオーディオ信号処理装置におい
    て、前記逆フィルタが、特定の周波数帯域で所望の特性
    を有するIIR型フィルタによって構成した第1のフィ
    ルタと、前記第1のフィルタに縦続接続されコンボルバ
    として動作するFIR型フィルタによって構成した第2
    のフィルタとを有し、かつ前記第1のフィルタの特性が
    前記第2のフィルタのフィルタ係数長が所定の長さに最
    適化するように設定されたことを特徴とするオーディオ
    信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記逆フィルタが、一対のコンボルバか
    らなり音場と音像とを含む立体音場を制御する立体音場
    制御部の各系統に配されたことを特徴とする請求項1記
    載のオーディオ信号処理装置。
JP6240641A 1994-09-08 1994-09-08 オーディオ信号処理装置 Withdrawn JPH0879879A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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